ウサギ

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ウサギ
アナウサギ
アナウサギ Oryctolagus cuniculus
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ウサギ目 Lagomorpha
: ウサギ科 Leporidae
Fischer de Waldheim, 1817

ウサギ)は、ウサギ科に属する草食哺乳類の総称。

目次

[編集] 形態

ウサギには肉球が無く、足の裏には厚く柔らかい体毛が生えている。ただし肉球のある品種もある。最大種はヤブノウサギ体長50-76cm。多くの種は全身が柔らかい体毛で覆われている。多くの種の体毛の色彩は背面は褐色、灰色、黒、白、茶色、赤茶色、ぶち模様などで、腹面は淡褐色や白。

眼は大型で、夜間や薄明薄暮時の活動に適している。歯列が門歯が上顎4本、下顎2本、小臼歯が上顎6本、下顎4本、大臼歯が上下6本の計28本の歯を持つ。四肢は長い種が多く、素早く跳躍する事に適している。前肢の指の数は5、後肢の趾の数は4で指趾には爪が発達する。指趾の裏側は体毛で覆われ、跳躍する際に衝撃を和らげる働きがあると考えられている。

[編集] 分類

ブッシュマンウサギ属 Bunolagus

アラゲウサギ属 Caprolagus

ノウサギ属 Lepus

スマトラウサギ属 Nesolagus

アナウサギ属 Oryctolagus

アマミノクロウサギ属 Pentalagus

ウガンダクサウサギ属 Poelagus

アカウサギ属 Pronolagus

メキシコウサギ属 Romerolagus

ワタオウサギ属 Sylvilagus

[編集] 生態

草原や半砂漠地帯、雪原、森林、湿原などに生息する。アナウサギは地中に複雑な巣穴を掘って生活するが、他種でも穴を掘ったり地面に空いた穴を利用する事もある。現在の飼いウサギのルーツは穴ウサギである。

食性は植物食で、や木の葉、樹皮、果実などを食べる。

繁殖形態は胎生。妊娠期間は最長がユキウサギの約50日で、多くの種は30-40日。

[編集] ペット/飼いウサギ

ペットとしては、鳴き声が小さく人に慣れるといった特性を有し、一般家庭での飼育ができる。ペットウサギは体温調節が難しい為、屋内で飼うことが必須。直射日光の当たる屋外飼いは気温、体温が上がり過ぎて死を招く。かつて農家などで飼われていた名残りで、俗にウサギ小屋と呼ばれるような小さなゲージで飼うことも可能ではある。しかし、運動不足や食欲低下、ストレスを招き早死にさせない為にも、サークルで囲った専用の飛び回れる十分なスペースを設けることが望ましい。サークル飼いができずケージ飼いをするしかやむを得ない場合は、最低背伸びできる十分な高さがあり、横は十分に伸びて寝そべる事ができる最小でも体長5倍程度の広さのあるものを選ぶ事が必要。ケージ飼いの際は、毎日必ずケージから出して広い場所で1〜4時間以上は飛び回り運動出来る時間を与える等の配慮が望ましい。

抱き抱える行為は、犬猫と違い恐怖心を煽る。基本的にウサギの場合抱き抱える行為は「捕獲」を意味し最後の時を意味する。そのため必要で無い限り無駄に抱き抱える行為は好ましくない。稀に抱っこされても大丈夫なウサギもいる。特に小さな子供が抱き抱えるとウサギが暴れ出し手を離してしまい危険である。ウサギにとって予期せぬ落下は事故の元になり、数十cmの高さからでも骨折する場合がある。ウサギの骨はもろく骨折は回復困難になるので無駄に抱き抱えない。正しいウサギの抱き方は耳を持つのではなく、犬猫同様に片手で身体全体を抱え、片手でお尻を支える。耳を持つ持ち方は、昔狩猟や食肉用に殺したウサギを引っ掛けて持つ場合に持ち運びし易い持ち方で、生きているウサギには絶対にしてはならない行為である。

[編集] 食餌

ペット/飼いウサギは新鮮な水、干し草(ティモシー、オーツ等)と生野菜を主食とし、固形ペレットは補助食用として与えるのが望ましい。干し草は消化器官や胃腸の働きを助け毛玉症や胃腸内うっ帯などにかかりにくくする他、不正交合の助けにもなる為ウサギにとって不可欠である。干し草は24時間食べ放題にし不定期に食せる状態にする。生野菜は良く洗い水気を切ったものを与える。野菜の種類によっては毒性/高糖分のものもある。毎日濃緑色あるいは濃黄色の野菜の中で異なる3~5種類を選ぶ。

[編集] 与えて良い野菜

アルファルファの芽、バジル、ビーツの若葉、ブロッコリー、芽キャベツ、ニンジンの葉、コエンドロの葉、コラードの若葉、エンダイブ、パセリ、パクチ、コスチャ、ケール、キャベツの外側の葉、キイチゴの葉、カモジグサ類、シバムギ、エンドウのさや(エンドウではない)、カボチャの葉、タンポポの葉、カブの葉、アスパラガス、小松菜、クローバー、ミント、マスタードグリーン、オクラの葉、ペパーミントの葉、ピーマン、パプリカ(赤、黄、緑)、ラズベリーの葉、スクワッシュ、ズッキ−ニ、バターナッツ、カボチャ、ロメインレタスなど。ニンジンは高糖分なのでたまに与える程度。キャベツはガスを貯めるのであまり与えない方が良い。

[編集] 与えて良い果物

リンゴ、ブラックベリー、ブルーベリー、パイナップル、メロン、パパイヤ、ピーチ、プラム、ナシ、ラズベリー、イチゴ、バナナなど。果物は基本的に高糖分なので普段は与えず病気の時などに与えると良い。

[編集] 毒性のある野菜

タマネギ、ニンニク、ショウガ、ホウレンソウは中毒症状を引き起こすので与えてはいけない。

[編集] ケージ飼い/サークル飼い

ケージ飼いでは運動不足や食欲低下、ストレスを招くため、サークルで囲った専用の飛び回れる十分なスペースを設けることが望ましい。ケージ飼いをするしかやむを得ない場合は、最低背伸びできる十分な高さがあり、横は十分に伸びて寝そべる事ができる最小でも体長5倍程度の広さのあるものを選ぶ事が必要。ケージ飼いの際は、毎日必ずケージから出して広い場所で最低1〜4時間以上は飛び回り運動出来る時間を与える等の配慮が望ましい。

サークルは、犬用など高さ70cm〜以上あるものが望ましい。ウサギのジャンプ力は驚くべきもので1mは軽くジャンプする子も多い為、個体に合わせ安全性が確保できる高さのあるものを選ぶことが望ましい。サークルは8〜10パネル続きのもの、もしくは2つのサークルを繋ぎ合わせるなどして出来る限り広い範囲で囲い走り回れるスペースを確保したい。床の汚れ、傷防止のためにラグ等を敷くと良い。サークル内には清潔な水、トイレ(猫用のリッターボックスに干し草を入れたもの)、24時間十分に食せる干し草、かじったり、掘ったりできる無着色の安全なおもちゃを幾つか入れる事も忘れないで欲しい。大きなスペースを囲えない場合は、ケージ飼い同様に1日最低1〜4時間以上室内に解放し、広い場所で運動出来る時間を設ける配慮が望ましい。

[編集] 健康管理

専用フード(ペレット)や生野菜等の食餌以外に消化作用に大量の繊維質を必要とするため、牧草(ペット店で市販の干し草:ティモシー、オーツ)は24時間食べ放題の状態にする必要がある。牧草を食すことで胃腸が常に動いている状態になる為、胃腸内うっ帯や毛玉症などの病気予防になり、お腹からガスを逃がす働きがある。また歯が常に伸びるウサギに多い不正交合の予防にも繋がることから牧草と生野菜をウサギの主食として扱い、ペレットは補助食として扱う。その他に新鮮な水が必要。ウサギに水を飲ませたら死ぬというのは真っ赤な嘘で飲ませない方が死に至る。ウサギには十分な新鮮な水が不可欠。

健康管理は毎日の掃除、運動、飼い主との交流時間以外に定期的な爪切りや毎日の健康チェックを行う。最低年間2回は、ウサギの専門獣医師による定期検診を行うこと(犬猫病院ではウサギを診れない医師が多い為ウサギの専門獣医師を探す必要がある)。5歳以上で高齢になる為、5歳以上になったら定期検診時に年1回はレントゲンと血液検査をし健康状態を把握することが望ましい。

[編集] 去勢手術

多産で繁殖期を持たないため、飼育計画もないのに繁殖させたり雄雌を共に生活させたりしないように注意を要する。満1歳以上になったペットウサギには雄雌に関わらず去勢手術を施すこと。これは無計画妊娠を防ぐ以外にウサギの健康状態を保つのに有効。去勢したウサギは無駄な興奮や性欲を制御ができ健康的であり、高齢になったときの子宮癌や睾丸の癌予防に繋がり長生きすることができる。

[編集] 単独飼い/多数飼い

単独飼いより、多数飼いの場合グルーミングをお互いが仕合う為病気予防に繋がり長生きすることが出来る。元々単独飼いのウサギに同居ウサギを増やしたい場合は必ず時間をかける必要がある。いきなり一緒にするのは危険なので絶対にしてはいけない。お互いをサークル/ケージ越しに置き2週間程度様子を伺う。慣れた頃にお互いの臭いがない踏み入れたことのない場所にサークルを張り2分間程度一緒にする。喧嘩をするようであれば即効離すことが必要。それを毎日少しずつ時間を増やし、数週間繰り返していけば大抵の場合仲良くすることができる。その際両方が去勢手術をしていることが条件。一度仲良くなったウサギを引き離すことをしてはいけない。

[編集] 生理学

寿命

5~11年(稀にそれ以上)

体温

38-40C(100.4-104F)。ウサギの平均体温は38-40C(100.4-104F)とかなり高温までが正常範囲。39C台の体温を異常と判断し対処する必要がある。体温が上がり過ぎる場合は耳を水で軽く湿らせタオルで全身を巻いた上からアイスボトルなどで冷やし、逆に体温が37.7C以下の場合は温かい布で全身を包みカイロ等でその上から温める。

心拍数

130-325/分

呼吸数

32-60/分

全血液量

57〜65ml/kg

血圧

90〜130/60〜90mmHg

食物消費量

5g/100g/日(個体の大きさによる)

飲水消費量

5〜10ml/100g/日(あるいはそれ以上)

胃腸管通過時間

4〜5時間

愛玩用に飼われるウサギの種類としては、以下のものがある。

ネザーランドドワーフ
ネザーランドドワーフ
短毛で小型のウサギ。好奇心が強く活発で、人にあまり馴れないタイプと友好的なタイプがある。かわいらしい仕草と活発に動く姿に惚れ込む人が多く、日本ではもっとも人気のある品種である。一般的には「ピーターラビットのモデル」と言われているが、実際は絵柄のみのモデルであり、ストーリーにおけるモデルは野生のアナウサギである。また、ペットショップ等で「ネザーランド」「ピーターラビット」等の品種として売られているウサギは、ほとんどがこのネザーランドドワーフの雑種である。
ロップイヤー
ロップイヤー(主な品種:アメリカンファジー、ホーランド、イングリッシュ)
耳が非常に大きく垂れているのが特徴で、「イングリッシュ」のように、本来は中型のウサギであるが、人為的に品種改良された「ホーランド」や長毛種の「アメリカンファジー」のように小型になっているものが多い。他の品種と比べて顔が丸く愛嬌があり、性格は非常におとなしく、人にもよく懐くので、ペットとしては人気が高い。
ドワーフホト
目の周りに特徴のある綺麗なアイラインを持つ小型のウサギ。ネザーランドドワーフが元になっている。性格もネザーランドドワーフに近いが、原産地は西欧でアジアでは珍しい種類。
レッキス(ミニレッキス)
短毛種だが毛の密度が濃く、毛皮の質が非常に良いために毛皮にも使われる中型のウサギ。性格は穏やかで人懐っこいので、人とも一緒に遊ぶ。小型に品種改良されたものは「ミニレッキス」と呼ばれている。
アンゴラ(主な品種:イングリッシュアンゴラ、フレンチアンゴラ、サテンアンゴラ、ジャイアントアンゴラ)
本来は被毛を利用するために生み出された長毛種。非常におとなしい性格で我慢強く、人形のように動かない個体が多い。
日本アンゴラ種は日本で独自に改良された品種である。(独)家畜改良センター長野牧場において家畜遺伝資源の維持を目的として飼育(生体維持)されていたが、平成18年度から凍結受精卵新規導入による血統維持となり、現在、生体の飼育はされていない[1]。しかし、その血統は、神戸市立六甲山牧場に受け継がれており、生体を見ることが可能である。また、販売も行なわれている[2]
ジャージーウーリー
小型の長毛種でおとなしい性格なので、ペットとしては非常に飼いやすい。
ジャパニーズホワイト
日本白色種とも呼ばれ、日本で古くから飼われていた中型の品種。日本では実験用として最も多く利用される。アルビノと呼ばれる色素欠乏症の目の赤い個体が多い。日本人の紅白信仰?も手伝いウサギのイメージとして白い体に赤い目が一般的と思われていることが多い。個体によっては高価。日本白色種(大型、中型、小型)は(独)家畜改良センター長野牧場において家畜遺伝資源の維持を目的として飼育されている[1]
フレミッシュジャイアント
ヘアを原種としてを品種改良された。ウサギの中では非常に大きなサイズの品種で、人形のようにおとなしい。大きな体に加え、最大7~8キロ近くまで体重が増える。同様の大型種としては、本来食肉用に作られた「ニュージーランド」、大型でも活発な性格の「チェッカードジャイアント」、ノウサギの性格を残した頭のよい「ベルジャンヘア」等がある。
ヒマラヤン
目は赤く、前足後足の先、耳、鼻、尻尾が黒色、他の所は全身白色。体重、約1.5~2kgでヒマラヤ地方(アジア)原産でイギリスでペット用に改良。

他にも様々な改良品種がある。国内で一般的にミニウサギとして流通しているものは、ブリーダー、ペットショップが売り易い為付けた名前で所謂雑種が大半である。

[編集] 食肉として

[編集] 用途

柔らかい食肉となるが、体のサイズが小さいため大きな料理などには向かない。ウサギのフィレ・ステーキという料理もあるが、1羽のフィレ肉はホタテ貝の貝柱程度の寸法しかなく数頭分のフィレ肉を使うことになる。ウサギの中でも、特にフレミッシュジャイアントなどの種類が多く食用となっている。

ウサギ肉は挽肉にすると粘着性が高いので、ソーセージプレスハムに結着剤として兎肉が使われることがある。

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[編集] 各地での利用

古来から欧州各地で食用として利用され、特にフランス料理では、ジビエとして伝統的にラパンリエーブルなどの名称で食肉として利用されている。現代ではなど大型獣の食肉が広く一般に普及するにつれ、伝統的な料理に使われる程度になってきている。

日本でも、古来より山間部では狩猟対象となり、食用とされてきた。そのような地方の旅館では、ウサギ料理を出すところもあり、秋田県の一部地域では日の丸ヒノマルの名称で呼ばれている。

[編集] 禁忌

ユダヤ教においてウサギはカーシェールכָּשֵׁר, Kasher)ではない。つまり、食べてはならない

[編集] 狩猟

野ウサギは昔から食料などの目的で狩猟の対象とされている。

狩猟の際にウサギを追いかけるときは必ず斜面の上から追いかけると有利、逆に斜面を登る形で追いかけると不利とされている。なぜならウサギの身体的特徴として後ろ足が長く前足が短いため、ウサギは上り坂では体の傾き具合が水平になるため上り坂で坂を上るのに強く、下り坂では前かがみのようになってしまうから、下り坂を下るのは苦手としているからである。

西郷隆盛像で有名な東京都台東区上野公園にある高村光雲作の銅像は、お気に入りの薩摩犬の雌犬「ツン」(銅像は後藤貞行作)をつれて趣味の兎狩りをしているときの姿である。

[編集] 日本のウサギ

古くから親しまれてきた動物で、『古事記』の「因幡の白兎」ではワニ(鰐)を騙した報復として皮を剥がれたり「うさぎ追いしかの山」と唄われたりした。日本の昔話では「ずるがしこいことを考えるが、どこか抜けている」というような役をあてがわれることが多い。「カチカチ山」では悪いをこらしめる勧善懲悪のヒーローの役を務めているが、いずれにせよ狡猾でいたずら好きなトリックスターの類型からはずれるものではない。

後述するように目が赤く白色のウサギに代表されるカイウサギは、欧州等を原産とするアナウサギを改良して近世以降に輸入・飼育されるようになったものである。民話などに登場する野生の兎は一般に灰色や褐色等の毛色を有するニホンノウサギなど在来種であることに注意が必要である。

[編集] カイウサギ

日本ではオランダから16世紀に飼育用ウサギが輸入されたといわれる[誰?]明治にウサギ飼育が非常に盛んになり1872年に在来と外国の混血から生まれた更紗模様のある種雄は200円~600円で売られ、種付けは2~3円/回であった。子ウサギはコロと呼ばれ10円以上した(『風俗画報』310号 明治38年2月10日 在三河安城、久永章武による)。このため1873年東京府(現・東京都)布達、兎取締ノ儀(1876年改正、兎取締規則)で頭数の届出、1羽1円の税金、無届1羽につき月2円の納入とされ、1879年に廃止されるまで続いた。日本の白い体毛・赤い目という特徴を持つカイウサギは「日本白色種」という品種で、この時代にニュージーランドホワイト種から作られた。近年では「ジャパニーズホワイト」とも呼ばれている。

カイウサギは現在、全国の島嶼部で野生化し、環境破壊で問題となっている。

太平洋戦争中、日本はアンゴラウサギの飼育頭数が世界一になったが、これは食糧の確保及び兵士の防寒着を作るために飼育が奨励されたためである。

[編集] うさぎ島

[編集] 広島県大久野島

詳細は「大久野島」を参照

瀬戸内海にある広島県大久野島は別名を「うさぎ島」という。かつて島外の小学校で飼われていたウサギがこの島で放されて繁殖し、この島唯一の住民となっている[3]

[編集] 愛知県前島

愛知県幡豆郡無人島前島名鉄海上観光船によって数百羽のうさぎが放し飼いにされ、「うさぎ島」と呼ばれた。日本猿を放し飼いにされた「猿ヶ島」こと沖島とともに41年間にわたって観光航路となっていたが、1997年11月30日に両島をめぐる観光船は運航廃止となり、ウサギは各地の動物園に、猿は日本モンキーパークに引き取られた[4]

[編集] その他の地域のウサギ

オーストラリアには本来、哺乳類は古いグループである有袋類単孔類しかいなかった。ニュージーランドには、哺乳類は全くいなかった[5]

これらの土地では、植民者が持ち込んだ飼育用のウサギが野生化して繁殖した。飼育用のウサギは他の地域では自然繁殖は難しいが、外敵が存在しない環境において大繁殖したのである。農作物や牧場の牧草を食い荒らす、数々の固有種の絶滅の原因になるなど、大きな問題になっている。オーストラリアでは農作物を守るため、ウサギの侵入を防ぐ「ラビット・プルーフ・フェンス」が敷設されている。また、害獣であるウサギを駆逐するため盛んに捕獲した所、毛皮の売上高が羊毛の売上高を上回るという皮肉な結果を招いた時期があった。

最近では、ウサギを捕食者とするノラネコが繁殖する事態も生じている。春から秋にかけて草原でウサギを狩って生活していたノラネコが、冬期には人間に餌をねだるためシドニーなどの都会に集まるという光景も見られる。

[編集] 文化

[編集] 言葉

[編集] 助数詞「羽」

ウサギの日本語における助数詞は、伝統的に1羽、2羽と鳥と同様の「羽(わ)」を使用する。この由来には諸説あるが、『日本書紀』にある天武天皇5年4月17日675年5月19日)の肉食禁止令で、4月1日9月30日まで稚魚の保護と五畜(ウシウマイヌニホンザルニワトリ)を食べることが禁じられ、それ以降の禁令などにより鳥の(または佐芸)をもじりウサギとし、「鳥」として扱うことでこれを回避したとする説、他に獣肉食が禁止されていた時代、大きく長い耳の形状が鳥を連想させることから「ウサギは獣ではなく鳥だ」とみなし食肉として供していたとする説や、獲物は耳を束ねて持ち歩き、一掴みにする事を一把(いちわ)、二把(にわ)と数えた事から後の羽(わ)に繋がったとする説もある。

現在では鳥類とウサギをまとめて数える場合、または食肉として扱う場合を除き、通常の小動物を数える「匹」を用いることが一般的になりつつある。また、その経緯から、「羽」を用いるのはあくまでも「食料」として扱う、すなわち屠殺することを前提とした、もしくは解体されたウサギ肉を指すと解釈されることもあり、そのため羽で数えることを嫌う愛好家もいる。生物学的に鑑みても羽のみが絶対正解と言う事ではない。

[編集] 漢字コード

兎の異体字「兔」のShift_JISコード(0x995c)は、漢字2バイト文字)未対応または対応にバグがあるコンピュータプログラムの動作不良の原因となることがある文字(通称「ダメ文字」)の一つである。

[編集] 慣用句、ことわざなど

脱兎(だっと)の如(ごと)く
兎が駆けるように非常に速くて捕まえられない事の例え。
始めは処女の如く後は脱兎の如し
出典は『孫子』の九地篇「是故始如處女 敵人開戸 後如脱兎 敵不及拒」。始めは処女の如く振る舞い相手を油断させ、脱兎の如く逃げろという兵法。
二兎を追うものは一兎をも得ず(二匹の兎ともいう)
欲張って一度に2つのものを狙うとかえってどちらともの目的を果たせなくなってしまう事。
兎角亀毛(とかくきもう)
出典は『述異記』の「大亀生毛、而兎生角、是甲兵将興之兆[6]。兎に角が生え亀に毛が生えるという、起こる筈の無い事が起こる事の喩え。凶兆の一つとされる。
兎に角(とにかく)・兎も角(ともかく)・兎角(とかく)
上記に由来する当て字。夏目漱石が使用して一般に定着したとされる。
兎死すれば狐これを悲しむ
同類の不幸を縁者が悲しむ。
兎に祭文
何の効果もないこと。
兎の登り坂
物事が順調に進む。
兎の糞
長続きしないことの形容。
兎兵法
実用的でないこと。
兎の股引
後が続かないこと。
兎起鶻落
出典は蘇軾の『文与可の画きし篔簹谷の偃竹の記』。勢いがある様。
獅子搏兎
出典は陸象山の『象山先生全集』。容易なことにも全力で努力する。
狡兎三窟
出典は『戦国策』の斉策。狡賢い者は用心深く難を逃れるのが上手い。
狡兎死して走狗烹らる
出典は『韓非子』の内儲説下。用が済んだ有能な部下は殺される。
犬兎の争い
当事者が争っている間に第三者に横取りされる。
守株(株を守る)
出典は『韓非子』の説話「守株待兔(しゅしゅたいと)」。木の切り株にウサギがぶつかって死んだのを見た農夫が、楽して儲けたと思ったため、農作業をするのをやめ、ひたすらウサギが再び切り株にぶつかるのを寝て待ったことから、旧慣に拘る愚かしさを意味する。北原白秋作詞、山田耕筰作曲の童謡待ちぼうけ」はこの故事を元にしている。
三月ウサギのように気が狂っている(Mad as a March hare)
落ち着きの無い様子。
[編集] 関連リンク

[編集] 迷信

[編集] ウサギは水を飲むと死ぬ?

ウサギも生物である以上は水は必要であり、全くの迷信である。

この迷信の根拠は、湿度の高い環境ではコクシジウムに感染し易くなる事と、ウサギにとってコクシジウムは死に直結するケースが多い事が挙げられる。しかし、実際には水分の多い野菜や果物で水分が摂れるという面もあるので、野菜等を常時与えている環境では大量の水分は必要ではないが、飼いウサギの場合は毎日新鮮な水を用意することは必須。

出産直後だけは別で、十分に水分を与えないと自分が生んだ子を食い殺すことがある。

水皿に糞・餌・敷きわら等が入って汚染されることのないよう心がける必要があるのは他の動物と同様である。

[編集] ウサギは鳴かない?

声帯を持たないために他の動物と同じように鳴くことはないが、安心できる状況ならば食道などを振るわせることで、興奮時に「ブッ、ブッ」という小さな声を上げる。交尾時にも、オスは鳴き声を上げる時がある。また、敵に襲われたり生命の危険を感じると叫び声をあげることがある。

[編集] ウサギは寂しいと死ぬ?

ウサギは縄張り意識が強い動物であるため、単独で飼うこともできるが、きちんと去勢手術を施してあるウサギ同士であるならば多数飼いをした方が長生きすることが出来る。寂しいと死ぬというのは飼い主が構ったり、掃除などの管理をしていない場合で、どのような動物でもその場合死に至る。特にウサギはもの言わぬ殺し屋で知られる胃腸内うっ帯になることが多く、飼い主の観察力とうっ帯の早期発見が必要になり、うっ帯を放って置かれたうさぎが12時間以内で死に至るケースも少なくない事からこのように言われているのではないかとも考えられる。いずれにせよ、どのような動物でも一日の大半を放って置くのであれば、動物を飼うことは諦めた方が良い。

[編集] ウサギの寓意

キリスト教世界でウサギは(性的)誘惑のシンボルとされる。これはウサギが発情期に関係なく生殖行為を行うなど、多産であるところから転じたものと考えられる。

米国の成人誌『PLAYBOY』のキャラクターである「ラビットヘッド」の由来は、人間以外の哺乳類で一年中発情(交尾により排卵が誘発されるため受胎率が高い)する動物はウサギくらいということから、生殖能力が高いという意味で採用されている。

一方、仏教世界においては献身のシンボルとされる。これは仏教説話集ジャータカjātaka)の中に、ウサギが身を火に投じて仙人に布施する物語(ササジャータカ:sasajātaka)があるため。ちなみに面の模様をウサギに見立てることも、この物語が発祥である。

欧米ではウサギの足は幸運のお守りとして使われてきた。

[編集] ウサギ雑誌

『うさぎと暮らす』(マガジンランド
季刊誌(2月・5月・8月・11月発行)。日本では珍しいウサギの専門誌で、ウサギに関するQ&Aや生活情報、キャラクター情報を掲載する。老後のケア方法や食事、病気に関する記述もおおく、自分のウサギ自慢するコーナーもある。
『うさぎの時間』(誠文堂新光社
不定期発行のよう(no.1 - no.3が発行済み)。巻頭にはウサギを飼っている芸能人のインタビュー記事が掲載される。

[編集] 発行されていたウサギ雑誌

『アニファ』(スタジオ・エス[7]
月刊誌。小動物専門の総合誌であったが、ウサギに関する役立つ記事が多く、海外のラビットショーに関する記事も掲載された。別冊で更に詳しいウサギの専門雑誌も同社より発刊された。2008年12月26日発売号(2009年2月号 No.152)を最後に休刊になった[8]
『うさぎがピョン』(スタジオ・エス)
隔月誌(偶数月に発刊)。『アニファ』からウサギのみに特化した雑誌で、2007年4月に第1号(2007年6月 Vol.1)が発行され、2008年12月20日発売号(2009年2月 Vol.11)が最終号となった。

[編集] ウサギのキャラクター

ウサギを主題とする作品一覧」および「:Category:架空のウサギ」を参照

ウサギはイヌやネコと同様に人間に身近な動物であることや、可愛いイメージが強いこと、擬人化しやすいことなどから、漫画やマスコット等のキャラクターとしても多く登場する。

[編集] 脚注

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  1. ^ a b (独)家畜改良センター長野牧場
  2. ^ 神戸市立六甲山牧場
  3. ^ 讀賣新聞 瀬戸の小島 ウサギの楽園(大久野島(おおくのしま)=広島)
  4. ^ 週刊三遠南信第74号
  5. ^ ツギホコウモリニュージーランドアシカなどの例外はある。
  6. ^ 慣用句辞典 とか~とこ
  7. ^ (株)スタジオ・エスは2009年2月4日に破産が決定した。『官報』(平成21年2月19日 木曜日(号外第31号)p34)「平成21年(フ)第863号」より[1]
  8. ^ 『アニファ』(2009年2月号 p120、『月刊誌 わが家の動物マガジン アニファ』休刊のおしらせ)より。

[編集] 参考文献

[編集] 外部リンク

  • ARBA American・Rabbit・Breeders・Association(米国ラビット協会)

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ