ワニ
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| ?ワニ目 | ||||||||||||||||||||||||
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アメリカアリゲーター |
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| 地質時代 | ||||||||||||||||||||||||
| 三畳紀後期 - 完新世(現代) | ||||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||
| Crocodilia Owen, 1842 |
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| 亜目, 科 | ||||||||||||||||||||||||
ワニ目生息域
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ワニ(鰐)は、脊索動物門・脊椎動物亜門・爬虫綱ワニ目に属する動物の総称。
熱帯から亜熱帯にかけて23種が分布し、河川、湖沼、海岸などに生息する。水場からあまりはなれることはない。長い吻と扁平な長い尾を持つ。背面は角質化した丈夫な鱗で覆われており、目と鼻孔のみが水面上に露出するような配置になっている。オリノコワニでは全長7メートルに達する記録もあるが、キュビエムカシカイマン、ニシアフリカコビトワニなどの小型種では、1.5メートルほどで成熟する。現生の動物群の中で鳥類とは最も近縁な間柄で共に主竜類に属する。なお、同じ主竜類中に恐竜が分類されている。
目次 |
[編集] 生態
(現生の種は)おもに魚類、甲殻類、貝類といった水生生物や、水場に現れた爬虫類、哺乳類などを捕食する(絶滅種まで含めると、非常に多様性に富んだ分類群で、この食性に当てはまらない種も相当数ある)。水中では四肢を体側に密着させて、体を大きく波打たせ、尾を左右に振り、すばやく泳ぐ。水面に浮かび、岸辺に近づく動物を待ち構えていることが多い。尾の力を利用して水面上に飛び上がることもできる。陸上では鈍重なイメージがあるが、短距離ならば意外なほどの高速で移動できる。陸上で日光浴をしているときは、口を大きく開けていることが多いが、これは体温調節のためである。アフリカのワニチドリという鳥は、ナイルワニの口の中の餌の残りをついばみ、ワニの口の掃除をしているとされ、共生の例として取り上げられることもあるが、実際には積極的についばむ行動はほとんど観察されなかったという報告もあり、懐疑的な意見もある。
繁殖期のオスはメスを誘うために大きな鳴き声を上げ、幼体は危険を感じると独特の鳴き声でメスを呼ぶなど、個体間のコミュニケーションが発達しており、爬虫類の中でもっとも社会性があるといわれている。メスは産卵のために巣を作り、卵が孵化するまで保護したり、孵化直後の幼体を保護する種類もある。またトカゲやヘビのような有鱗目の交尾に用いられる雄性生殖器が1対の半陰茎であるのに対し、ワニでは1本の対を成さない陰茎である。
強力な免疫機構を持ち、不潔な泥水の中で手足を失うような大きな傷を受けても、重篤な感染症はほとんど発生しない。1998年にワニの血液中のいくつかの抗体がペニシリンに耐性をもってしまった黄色ブドウ球菌などを殺菌することが報告され、ワニの血清はHIV(エイズウイルス)を無力化する能力をもつことも明らかにされている。
様々な爬虫類で見られるように、ワニでも胚の発生時の環境温度によって性別が分化し、特定の温度帯以外では片方の性に偏ってしまうという性決定様式を持っている。そのため地球温暖化の影響で性別のバランスが崩れることが懸念されている。
[編集] 下位分類
現生のワニ目はすべて正鰐亜目に属し、アリゲーター科、クロコダイル科、ガビアル科の3科に分けられることが多い。このうちガビアル科は他の2科と比べて非常に特異な分類群とされ、古い形質を残しているとも、逆に特殊化が進んでいるとも言われてきた。しかし、形態形質の詳細な比較と再評価から、クロコダイルとガビアルが近縁であり、ガビアルはクロコダイル科に含まれるとする説もある。ワニの祖先である原鰐類は三畳紀に登場し、中生代の地層からはさまざまなワニの化石が発見されているが、それらの系統関係には諸説があり、一致した見解は得られていないようである。
アリゲーター科 Alligatoridae(口を閉じた際には、下顎の歯は外からは見えない。鼻面は、やや丸みを帯びている)
- アリゲーター亜科 Alligatorinae
- アリゲーター属 Alligator
- Alligator mississippiensisアメリカアリゲーター American alligator
- Alligator sinensis ヨウスコウアリゲーター Chinese alligator
- アリゲーター属 Alligator
- カイマン亜科 Caimaninae
- カイマン属 Caiman
- Caiman crocodilus メガネカイマン Spectacled caiman
- Caiman yacare パラグアイカイマン Yacare caiman
- Caiman latirostros クチビロカイマン Broad-snouted caiman
- クロカイマン属 Melanosuchus
- Melanosuchus niger クロカイマン Black caiman
- コビトカイマン属 Paleosuchus
- Paleosuchus palpebrosus キュビエムカシカイマン Cuvier's dwarf caiman
- Paleosuchus trigonuatus シュナイダームカシカイマン Smooth-fronted caiman
- カイマン属 Caiman
クロコダイル科 Crocodylidae(アリゲーター科と違い、口を閉じた際に下顎の前から4番目の歯が外から見える。鼻面は、やや尖っている)
- クロコダイル属 Crocodylus
- Crocodylus acutus アメリカワニ American crocodile
- Crocodylus cataphractus アフリカクチナガワニ Slender-snouted crocodile
- Crocodylus intermedius オリノコワニ Orinoco crocodile
- Crocodylus johnstoni オーストラリアワニ Freshwater crocodile
- Crocodylus mindorensis フィリピンワニ Philippine crocodile
- Crocodylus moreletii モレレットワニ Morelet's crocodile
- Crocodylus niloticus ナイルワニ Nile crocodile
- Crocodylus novaeguineae ニューギニアワニ New Guinea crocodile
- Crocodylus palustris ヌマワニ Mugger crocodile
- Crocodylus porosus イリエワニ Saltwater crocodile
- Crocodylus rhombifer キューバワニ Cuban crocodile
- Crocodylus siamensis シャムワニ Siamese Crocodile
- コビトワニ属 Osteolaemus
- Osteolaemus tetraspis ニシアフリカコビトワニ Dwarf crocodile
- サルコスクス属Sarcosuchus(絶滅種)
- Sarcosuchus imperator サルコスクスw:Sarcosuchus
- S hartii
ガビアル科 Gavialidae(クロコダイル科に含める説もあり。鼻面・口吻は非常に細長い)
- ガビアル属 Gavialis
- マレーガビアル属 Tomistoma(クロコダイル科に含める説もあり)
- Tomistoma schlegeli マレーガビアル(ガビアルモドキ) False gharial
[編集] 名称
ワニ類の棲息しない日本において、「わに」という言葉は元来サメ類を指す名称であった。現在でも山陰の一部など、一部の方言にはこの語義が残っている。説話「因幡の白兎」や各地の民話に登場する「わに」は、鮫を意味していたと考えるのが妥当である。
大陸との接触以降、中国語でヨウスコウワニを指す語であった「鰐」という字が輸入された。和名類聚抄では「鰐」の訓を「和邇」とし、
似鱉、有四足、喙長三尺、甚利歯、虎及大鹿渡水、鰐撃之、皆中断
鱉(スッポン、もしくは何らかの水生爬虫類)に似て四足あり、吻長3尺、歯は非常に鋭い。虎や大鹿が水を渡ると攻撃し、しとめて断つ
と解説している。 このような生き物は当時の日本人にとって全く未知ではあったが、考えうるかぎりで最もイメージの近い生物として「わに」、すなわち日本近海に見られるサメを連想し、「鰐」の訓を「わに」として結びつけたのだと思われる。 とはいえ「鰐」がイメージのしづらい未知の生物であることに変わりはなく、長い間「鰐」ははっきりサメ類と区別されてはこなかった。
近代以降、「わに」は学術的に再定義され、明確にワニ目の生物を意味することとなった。 特筆すべき点として、シロワニ、ミズワニなど一部のサメは、漁業者の間で伝えられてきた呼称を採用し、「ワニ」の名を戴いたまま現在に至っている。
英名 alligator はスペイン語 el lagarto (de India) 「(インドの)トカゲ」の訛ったもの。 crocodile は 元来ナイルワニを意味したギリシア語 krokodilos から。 ガビアル gavial はまた gharial の誤植が定着したもので、ヒンドゥー語 ghariyāl 「壷を持つ者」からの命名である。
[編集] 文化
[編集] 神話、伝承
ワニの生息する地方では、水泳中の人間が襲われることもあり、ワニは邪悪な動物、魔性の動物とされていることが多い。一方で、ワニを神聖視することもまたよく見られ、世界中にワニの姿をした神がいる。古代エジプトでは、ワニは豊穣や、ナイル川そのものを象徴し、テーベではワニの頭部を持つセベク神の信仰が盛んであった。神殿ではワニが飼育され、神官が餌を与え、多数のワニのミイラが作られた。インドにもワニを神聖な生き物として飼う寺院がある。日本の、船の守護神である海神の金毘羅さんも、サンスクリット語でワニを意味するクンビーラに由来するという。中国の伝説上の動物、竜のイメージの原型は、絶滅したマチカネワニではないかという説[1]もある。また、パプアニューギニア、インドネシア、カメルーンなど世界各地に、ワニを自分の氏族のトーテム(祖霊)として祀る人々がいる。ブラジル・アマゾン川流域ではワニのペニスは幸運を呼び込むものとして祀られている。西洋では、ワニは涙を流して獲物を油断させるという伝承があり、「ワニの涙」は、偽りを意味した。
[編集] 利用
ワニの肉は珍味として貴族、王族などに賞味されてきた。淡白な味で、高蛋白低カロリー食として有名である。ワニの革は盾、甲冑に貼られてきた。現在では鞄、ベルトなどに加工されて利用されている。しかし、乱獲などにより生息数が激減した。現在では野生個体は保護され、全種がワシントン条約にリストアップされている。各地で養殖が行われていて、個体数が回復したケースもあるが、密猟と生息地の開発のため、絶滅が危惧されている個体群、種もすくなくない。最近では、ワニの強力な免疫力[2],[3]を応用して、ワニの血清をHIVの治療に役立てようとする動きもある[4]。
[編集] 参考文献
- 青木良輔 『ワニと龍』 平凡社、2001年
- 荒俣宏 『世界大博物図鑑』第4巻[両生・爬虫類] 平凡社、1990年、294-301頁
- 太田英利監修『爬虫類と両生類の写真図鑑』 日本ヴォーグ社、2001年
- 松井 孝爾 『図説・なぜヘビにはあしがないか』講談社、1990年
[編集] 脚注
- ^ 「龍」の字は甲骨文字の時代にはマチカネワニを指していたとの青木良輔の論文「大分県津房川層のワニ化石」(2001)で示された説。
- ^ Merchant ME, Pallansch M, Paulman RL, Wells JB, Nalca A, Ptak R (2005). “Antiviral activity of serum from the American alligator (Alligator mississippiensis)”. Antiviral Res 66 (1): 35-8. PMID 15781130
- ^ Merchant ME, Roche CM, Thibodeaux D, Elsey RM (2005). “Identification of alternative pathway serum complement activity in the blood of the American alligator (Alligator mississippiensis)”. Comp Biochem Physiol B Biochem Mol Biol 141 (3): 281-8. PMID 15921941
- ^ Alligator blood may put the bite on antibiotic-resistant infections - PHYSORG.com
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク

