ニンジン

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ニンジン
Mrkva.JPG
収穫されたニンジン
分類
: 植物界 plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物 Magnoliopsida
: セリ目 Apiales
: セリ科 Apiaceae
: ニンジン属 Daucus
: ニンジン D. carota
学名
Daucus carota Linnaeus
英名
Carrot
ニンジンの根
ニンジン、生
100 g (3.5 oz)あたりの栄養価
エネルギー 173 kJ (41 kcal)
炭水化物 9 g
- 糖分 5 g
- 食物繊維 3 g
脂肪 0.2 g
タンパク質 1 g
ビタミンA相当量 835 μg (93%)
- βカロテン 8285 μg (77%)
- ルテインおよびゼアキサンチン 256 μg
ビタミンB1 0.04 mg (3%)
ビタミンB2 0.05 mg (3%)
ビタミンB3 1.2 mg (8%)
ビタミンB6 0.1 mg (8%)
葉酸(ビタミンB9 19 μg (5%)
ビタミンC 7 mg (8%)
カルシウム 33 mg (3%)
鉄分 0.66 mg (5%)
マグネシウム 18 mg (5%)
リン 35 mg (5%)
カリウム 240 mg (5%)
塩分 2.4 mg (0%)
 %はアメリカにおける成人向けの
栄養摂取目標 (RDIの割合。

ニンジン(人参、漢名:胡蘿蔔(こらふ)、学名:Daucus carota L.)はアフガニスタンが原産のセリ科ニンジン属野菜

目次

[編集] 名称

属名 Daucus、種小名 carota はラテン語でそれぞれ「パースニップ」、「ニンジン」の意。 英名 carrot、また栄養素カロチンの名は後者に由来。

日本語名「ニンジン」の由来、および中国語名については、オタネニンジンを参照されたい。

[編集] 概要

細長い東洋系品種と、太く短い西洋系品種の2種類に大別され、ともに古くから薬や食用としての栽培が行われてきた。日本では江戸時代に栽培されていた品種は東洋系が主流だったが、栽培の難しさから生産量が減少し、西洋系品種が主流になっている。なお、一般に薬草として用いられているオタネニンジン(朝鮮人参・高麗人参とも)はウコギ科の植物であり、植物分類学上ニンジンとは異なる植物である。

ニンジンは1、2年草で、原産地のアフガニスタン周辺で東西に分岐し、世界各地に伝播した。オランダを通りイギリスへと西方へ伝来しながら改良が行われていったニンジンを主に西洋系と分類し、中国を経て東方へと伝わってきたのを東洋系と分類すると、ニンジンはこの2種類に大別できる。

日本への伝来は16世紀で、この頃はと同様に食用としていたが、明治時代以降では一般に根のみを食べるようになった。現在でも地域によっては、間引きのため抜去された株が葉を食べる商品として出荷されることがある。

[編集] 植物としての特徴

栽培には涼しい気候が適しているが、苗の段階では比較的高い温度にも耐えられる。そのため夏に種を撒いて秋から冬に収穫する方法が最も容易である。しかしニンジンは発芽率が低く、の吸水力が弱いため種撒き後に土が乾燥すると極端に発芽が悪化するため、雨後を狙って種を撒くのが好ましい。また乾燥を防ぐために潅水したり、新聞紙籾殻などで被覆すると効果的である。

短根ニンジンは多くの土質で栽培が可能なためあまり考慮する必要はないが、有機質に富んだ砂質土壌が最適とされる。しかし過湿に弱く、水はけが悪いと根腐れを起こしてしまう。土壌酸度弱酸性から中性が適し、酸性ほど生育が遅れ、裂根が多くなる。また線虫(ネコブセンチュウ類やネグサレセンチュウ類)の被害を受けやすいので、前作に被害にあったところは避ける。また、日陰では茎葉ばかりが茂り、根の肥大が悪くなるためなるべく日陰になりやすい場所は避けたほうが良い。

長根種は一部の地域で栽培されているだけで、現在は五寸ニンジンと呼ばれる長さ15cm内外の品種が多く栽培されている。これは品種も肉質や外皮の色、形状と揃い、カロチンの含有量、作りやすさなどを目的にして改良が進んでいるものである。このほかプランターでの栽培が容易な長形や丸形のミニニンジンもある。

ニンジンは種を撒いて発芽するまでに7〜10日ほどかかり、その後の生育も遅いペースで進む。新聞紙などを掛けて乾かないように管理していると、雑草が一斉に生えてきてどれがニンジンかわからないくらいになる。また生えてきたニンジンは生育が遅いので、除草作業を怠ると、雑草に負けてしまい枯れてしまうので、生えてきた雑草に注意して、小さいうちに早く抜き取ることが大切である。

[編集] 東洋系ニンジン

中国で改良された東洋系のニンジンは、16世紀に日本に伝えられ、全国各地で作られるようになった。赤色の金時ニンジンを筆頭に、甘味が強くてニンジン特有の臭みが少なく、煮ても形が崩れにくいので和風の料理に重宝される。なかでも京料理では比較的多く用いられることから金時ニンジンは「京人参」とも呼ばれ、京野菜のひとつに数えられている。しかし、栽培しにくいことがネックとなり、第二次世界大戦後西洋系ニンジンが主流となってきている。正月料理用などとして、現在でも晩秋から冬にかけて市場に出回るが、栽培量が少ないためこの季節以外では入手が難しい。この他沖縄県の伝統野菜のひとつで黄色い島ニンジンまたはチデークニーと呼ばれる品種や、アフガニスタン原産の黒人参などが東洋系に含まれる。

[編集] 西洋系ニンジン

ニンジンの自動計量・パッキング装置

西洋系ニンジンは、オランダやフランスで改良がすすみ、江戸時代末期に日本に伝来した。主にオレンジ色をしており、甘味もカロチンも豊富に含んでいる。五寸ニンジンが一般的な品種で、ちょうど五寸(15cm〜20cm)ぐらいの長さで、金時ニンジンなどと比べて太めなのが特徴。

かつてはカロチンのニンジン臭が強く、子供の嫌う野菜の筆頭格であったが、品種改良により最近では臭いも薄くなった。全国の気候に応じた品種が栽培されていて、1年中市場に出回っているが、ニンジン本来の旬は9月頃から12月頃である。

[編集] 栄養・調理

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さまざまな色のニンジン

カロテノイドを含む黄色や橙色のものや、前述の黒人参などアントシアニンを含む濃紫色や紅紫色のものがある。長さ15cm内外の短根ニンジンが周年店頭に並び、さまざまな料理に広く利用される。生食、炒める、煮るなど、多くの方法で調理が可能である。玉葱じゃがいも・人参をあわせて家庭常用3野菜という人もいる。西洋料理のブイヨン出汁)作りやソフリットなど、料理にうまみを出す用途にも用いられる。甘みの強い素材なので、ハルヴァケーキなどデザートの素材ともなる。摺り下ろして絞ったジュースも日常的に利用されている。

ビタミンAカロテンが豊富で、緑黄色野菜に分類される。カロテンの呼称がニンジンの英語名である「キャロット」に由来するように、ニンジンのカロテン量はずば抜けて多く、中くらいの半本で、1日の必要量がとれるほどである。またビタミンBCカルシウムも多く、栄養的価値が高い。カロテンを多く含むため、リコピンを多く含むトマトといっしょに食べると予防によいと言われている。一方、東洋系ニンジンの金時ニンジンにはカロテンはほとんど含まれず、トマト同様リコピンが多く含まれている。

ニンジンにはビタミンCを失活させるアスコルビナーゼという酵素が含まれているので生食は好ましくないとも言われている[1]

2004年平成16年)8月国際家政学会での発表によると、油を使うなら、200度もの高温は避け、短時間での調理にとどめる方が、カロテンの消化・吸収が良くなる。人参の皮は、白っぽく非常に薄いもので、機械により、出荷地で既に剥かれている。多くの人が皮だと思い捨てている部分に、実はグルタミン酸やカロテンなどの栄養が豊富に含まれている。

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ニンジンの葉

まれに出荷される葉は、野菜炒め・天ぷら・お浸しなどで食べることが可能である。味はセリに似て、独特の清涼感がある。

[編集] 馬との関係

日本では一般に「の好物」というイメージが浸透している。しかし、大内山動物園長の山本清號によると、本来馬は果物や角砂糖など甘味のあるものを好むが、以前の日本ではそうした食材が高価であったため、その代用としてニンジンが与えられ続けた結果、好物として定着したという[2]

このイメージから、「馬の鼻先にニンジンをぶら下げて走らせる」という連想が生まれ、人にやる気を出させるための「褒美」のたとえとして「ニンジン」が使われるようになった。

[編集] 電子レンジでの発火現象

未調理の状態のごく少量のニンジンを電子レンジで加熱すると、電子レンジのマイクロ波によってニンジン内に電気が発生し、眩いスパーク現象と共に発煙して炭化する事がある。これらの現象を回避するには、ニンジンに少量の水をかけるか、一度に調理する量を100g以上に増やす事が必要である。

[編集] 脚注

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[編集] 外部リンク

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