口内炎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

口内炎
分類及び外部参照情報
ICD-10 K12.0
ICD-9 528.2
MedlinePlus 000998
eMedicine ent/700  derm/486 ped/2672
MeSH D013281

口内炎(こうないえん、英: Aphthous ulcer)は、の中や粘膜に起きる炎症の総称。症候の一つ。

目次

[編集] 分類

[編集] 細菌感染によるもの

  • カタル性口内炎
  • 壊死性潰瘍性口内炎
  • 壊疽性口内炎(水癌)
  • ジフテリア性口内炎
  • 猩紅熱性口内炎
  • 淋菌性口内炎

[編集] ウイルス感染によるもの

[編集] アフタ性口内炎

一般的に「口内炎」と言えばこれを指すことが多い。

見た目からは「カタル性口内炎」、「アフタ性口内炎」、「潰瘍性口内炎」に分類される。また痛みの有無から有痛性口内炎無痛性口内炎に分類される。

[編集] 原因

上記分類の中にあるように、細菌やウイルスに感染することによって発症するものもあるが、多くを占めるアフタ性口内炎については、その発症のメカニズムとして以下のことが考えられている。ただし、現在のところ正確には分かっていない。近年では、免疫学的異常がかかわっているのではないかとされている。

また、口内炎になりやすい体質の人(食物アレルギーの人や粘膜の薄い人)もいる。 さらに、ビタミン欠乏症の症状として口内炎が現れることもある。

尚、一般に口内炎の原因として、「食べ物の好き嫌いが多い」「胃腸粘膜が荒れている」という説が巷間にて一般化している。が、これらが原因で無いことも多い。偏食ならびに胃腸と口内炎とでは因果関係が認められない事が多いからである。

[編集] 症状

アフタ性口内炎の患者(中央の白く変色した部分がアフタ)

代表的な「アフタ性口内炎」は口内粘膜に直径5ミリ程度の灰白色斑(アフタ)をつくり、痛みを伴い、悪化すると出血する(滲み出るように出血する)。通常は一週間程度で自然に完治するが、複数箇所に口内炎が発症する重度のものでは痛みのあまり摂食不能になることもある。また、口内炎の発症時には口臭を伴うことがある。

[編集] 診断

無痛性口内炎は全身性エリテマトーデスを疑う。有痛性口内炎ではベーチェット病等が原因の事もあるが、これ単独ではアフタ性口内炎等との区別は難しく、基礎疾患が疑われる場合はその検査が必要である。

[編集] 治療

歯科耳鼻咽喉科である。また、皮膚科内科で治療してくれるところもある。ただし、全身的疾患に起因するものは、その疾患の専門科による治療が第一である。

[編集] 軟膏

ステロイドを含む軟膏(ステロイド剤)を患部に塗布する方法。アフタの部分を物理的刺激から軟膏の基剤で保護する意味もある。口腔用のデキサルチン軟膏が多い。

[編集] ビタミン剤

ビタミンBの不足が原因の口内炎を治療するときに用いられる。主に内服薬として処方するが、注射点滴などを用いて投与する場合もある。

[編集] 硝酸銀

硝酸銀を用いてアフタの部分を焼く方法。硝酸銀水溶液を用いることもあるが、原理は同じ。以前は口内炎の治療法として広く普及していたが、毒性のある硝酸銀を用いること、場合によっては効果がないどころか逆に症状を悪化させてしまうこともあることから、現在ではこの治療方法は稀である。

[編集] レーザー治療

レーザー光を用いてアフタの部分を焼く方法。前途の硝酸銀を用いた治療よりも安全に患部を焼くことができる。

[編集] その他

上記にあげた治療法以外にも患部の洗浄やトローチなどを用いた治療法があり、上記の方法を2種類以上組み合わせることもある。また大正製薬からは口内炎の患部に貼って治す口内炎パッチも発売されている。

[編集] 民間療法

ウィキメディア・コモンズ