サバ

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?サバ

大西洋産サバの一種 Scomber scombrus
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : サバ亜目 Scombroidei
: サバ科 Scombridae
: サバ属 Scomber
グルクマ属 Rastrelliger
ニジョウサバ属 Grammatorcynus
英名
Mackerel
下位分類群
本文参照

サバ(鯖)は、スズキ目・サバ科のサバ属 Scomber・グルクマ属 Rastrelliger・ニジョウサバ属 Grammatorcynus などに分類される魚の総称。日本近海ではマサバゴマサバグルクマニジョウサバの計4種が見られる。

目次

[編集] 日本産サバ類

生物学的側面は各記事を参照のこと。

  • サバ属 Scomber
    • マサバ S. japonicus - 腹側は無地の銀白色
    • ゴマサバ S. australasicus - 腹側に黒い斑点が多数ある
  • グルクマ属 Rastrelliger
    • グルクマ R. kanagurta - 背中は曲線模様ではなく斑点列。日本では南西諸島だけで漁獲される
  • ニジョウサバ属 Grammatorcynus

[編集] 文化

古くから日本人になじみの深い食用魚である。「さば」の名称は古く、一説には、小さい歯が多いことから「小(さ)歯(ば)」の意であるという。平安時代には中男作物として貢納され、また鯖売りの行商が行われていたなどという記録がある。文化の面でも幾らかの影響を与えており、弘法大師が旅僧の姿で鯖を請うたのに、商人または馬子が荷物の鯖を与えなかったため罰せられたという伝説がある。徳島県海陽町の「鯖大師本坊」など、古い坂や峠には僧が鯖を手にもつ像を祭っていることがある。

鯖は一年中日本近海で漁獲されるが、特に漁獲量の多いマサバは秋がとされている。「秋鯖は嫁に食わすな」という嫁いびりに繋げた言葉があるが、現代では「脂肪が多いから嫁さんにはよくない」という解釈もある。

年を誤魔化す際の「サバを読む」という言葉は、鯖が大量に捕れ、かつ鮮度低下が激しいため、漁師や魚屋が数もろくに数えず大急ぎで売りさばいたのが起源という説がある。

相撲鯖折りの語は、釣り上げた鯖の鮮度を保つために、エラから指を入れて頭部を上方に折り曲げるという手法がよく取られたことに由来する。

フランスでは四月バカ(エイプリルフール)のことを Poisson d'avril (4月の魚)という意味で鯖を指しているが、これは鯖が4月に入るとたくさん釣れるためという説もある。

[編集] 利用

九州沿岸で水揚げされるサバは冬がで、冬季に水揚げされたサバを 俗に「寒サバ」とも称する。

日本の太平洋各地で水揚げされるサバは秋が旬で「秋サバ」と称される。太平洋沿岸を回遊するサバは、伊豆半島沖で春頃産卵し、餌を食べながら北上する。特に北海道沖での海域は、プランクトンが豊富にありサバは丸々と太るが、脂肪分は 皮と身の間などに貯められ、身に均等にまわっていない。このサバが産卵のために南下を始める時期が9月-10月頃であり、その時期のサバは脂肪が身に入りこみ、身もしまり風味は格段に上がる。特に八戸沖で水揚げされる戻りのサバは最良とされている。北上するサバと南下するサバとでは脂肪含有率が全く違うが、脂肪含有率の多い順は北海道沖→八戸沖→三陸沖→常磐沖→銚子沖→伊豆沖となる。

大西洋種マサバ(通称ノルウェーサバ)は秋が旬である。アイルランド沖で春先に産卵し、孵化した幼魚は餌をとりながらノルウェー南部海域を目指す。ノルウェー南部海域にはルンベと称される浅瀬があり、そこには海草が生い茂り波も静かでプランクトンが豊富である。幼魚時期にそこで成長し、回遊ができる体になってから北上を始める。ノルウェー北部海域にはプランクトンが豊富にある海域があり、索餌行動をして丸々と太ったサバは産卵のため南下を始める。程よく脂も抜けて、身もしまり風味が良くなる時期が、9月中旬から10月中旬である。特にオーレスンド沖で水揚げされる戻りのサバが最良とされている。脂肪含有率の目安は、8月漁獲サバ:約30-32%、9月中旬-10月中旬漁獲サバ:約28%前後、1月漁獲サバ:約24%、3月漁獲サバ:約16-18%となる。

[編集] 日本のおもな陸揚げ漁港

第1位 - 銚子漁港千葉県
第2位 - 石巻漁港宮城県
第3位 - 焼津漁港静岡県
第4位 - 博多漁港福岡県
第5位 - 境漁港鳥取県

[編集] 食材

〆鯖(しめさば : きずし)、焼き魚味噌煮(鯖味噌)、缶詰などで食べられる。鰹節と同様の「鯖節」(さばぶし)にされることもある。九州地方などを中心に西日本では鮮度が良い場合刺身胡麻鯖など生食で供される。鮮度の問題(下記参照)から、東日本の大部分では生食で供されることは一部のブランド魚を除き稀である。

DHA(ドコサヘキサエン酸)や EPA(エイコサペンタエン酸)などの高度不飽和脂肪酸が多く含まれている点も注目されている。その一方で「鯖の生き腐れ」と呼ばれるほど鮮度の低下が著しいという欠点もある。またヒスチジンを多く含むためにアレルギー源となるヒスタミンを生じやすく、蕁麻疹の原因となることがある。

近年では養殖技術の発達により、養殖ものの鯖も市場に出回るようになっている。サバの養殖は大分県鳥取県で盛んに行われている。海外では主にノルウェーから輸入されており、主に塩蔵品(塩さば)に加工される。

マサバでは豊後水道関さば岬さば(はなさば)、三浦市松輪の松輪サバ、ゴマサバでは屋久島首折れ鯖土佐清水市清水サバなどの地域ブランドが存在する。

[編集] 寄生虫

身にアニサキスが寄生していることもある。アニサキスは加熱や冷凍で死滅するが、で締めても死滅しないので〆鯖も危険性がある。鮮度が落ちると内臓から身へ移るので、鮮度の良いうちに内臓を処理する。サバの寄生虫は主にサバの南方海域への回遊中に寄生する場合が多いので、回遊せずに日本近海で生育した個体(相模湾伊勢湾豊後水道などに見られる)は比較的安全とされるが、慎重を期すべきである。

詳細は「アニサキス」を参照

[編集] 鮮度維持の難しさ

古来よりサバは、食あたりが発生しやすい食材と知られており、サバの生き腐れ(生きているときから腐っているという意味)と呼ばれてきた。これは脂肪分が多く鮮度低下が比較的早いということと、アポトーシスの際にヒスタミンが生じることが原因である。鮮度の低下を防ぐために、釣りで捕獲した際はクーラーボックスに保管するのはもちろんの事、エラを毟るか首を折った後に海水に漬けて血抜きをする事が推奨される。温度5℃5日間の保存で、官能的に腐敗臭を感じない状態でも、ヒスタミン量が中毒の閾値をこえる場合もある[1]

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ 赤身魚類の貯蔵中におげるヒスタミンの消長PDF