イソップ寓話
イソップ寓話(イソップぐうわ、古希: Αισώπου Μύθοι )は、アイソーポス(イソップ)が作ったとされる、動物寓話を中心とする寓話集。日本ではイソップ物語・イソップ童話と呼ばれることが多い。
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[編集] 概要
ヘロドトスの『歴史』によると、紀元前6世紀に奴隷のアイソーポスが作った、とされているが、すべてがアイソーポスの創作ではなく、それ以前から伝えられていた寓話、後世に創作された寓話、アイソーポスの出身地(小アジアのどこかといわれる)の民話を基にしたものも多数含まれていると見られる。
ギリシア語の原典は失われており、現存するのは古代及び中世にバブリウス、ファエドルス、アヴィアヌス、ル・ピュイのアデマールなどによってまとめられたラテン語のものである。ほぼ全体がキリスト教的な価値観で書かれていることは注意する必要がある。
英語のテクストで最初に出版されたのは、ウィリアム・カクストンによる1484年の中英語のもので、その後1692年にロジャー・レストランジェがより現代英語に近い近代英語で改版した。ほぼ同じ頃、ジャン・ド・ラ・フォンテーヌがフランス語に翻案し、これが非常に有名である。
日本では、1593年(文禄2年)に『イソポのハブラス(ESOPO NO FABVLAS)』として紹介されたのが始まりで、これはイエズス会の宣教師がラテン語から翻訳したものと考えられており、天草にあったコレジオ(イエズス会の学校)で印刷されたローマ字のものである。その後江戸時代初期から『伊曾保物語』として各種出版され、普及し、その過程で「兎と亀」などのように日本の昔話へと変化するものもあらわれた。内容は現在のイソップ寓話集と異なる話も収録されており、さらに宣教師向けの『イソポのハブラス(ESOPO NO FABVLAS)』と、読み物としての『伊曾保物語』の間にも相違が見られる(16世紀末の日本における宣教師の出版についてはキリシタン版を参照)。
明治になってから英語からの翻訳が進み、幕臣出身の学者で沼津兵学校校長だった渡部温の『通俗伊蘇普物語』(現在、東洋文庫にて入手可能[1])がベストセラーとなり、修身教科書にも取り入れられた事から、広く親しまれるようになった。
[編集] 有名なイソップ寓話
- アリとキリギリス(アリとセミ, アリとセンチコガネ)
- ありとはと
- 犬と肉
- ウサギとカメ
- 嘘をつく子供
- 馬をうらやんだろば
- おじかとライオン
- 雄鶏と宝石
- ガチョウと黄金の卵
- からすときつね
- かりゅうどときこり
- 北風と太陽
- 狐と鶴のご馳走
- 金の斧
- 金のライオンを見つけた男
- 熊と旅人
- 3本の棒
- 獅子の分け前
- すっぱい葡萄
- ずるい狐
- 鳥の王さまえらび
- ネズミの相談
- ねずみの恩がえし
- 農夫とその子どもたち
- ハチとヘビ
- バッタをとる子供とサソリ
- 卑怯なコウモリ(蝙蝠と鼬)
- フクロウと鳥たち
- ライオンとキツネとシカ
- ろばを売りに行く親子
- 若い泥棒とそのお母さん
- わしとからす
[編集] 関連作品
- 『アニメイソップ物語』は、子供の情操教育を目的として製作されOVAとして発売された。ビデオでは1話、DVDでは4話ずつ収録されている。
- 映画アニメ『まんがイソップ物語』 声の出演:高見知佳ほか、製作:東映アニメーション
- TVアニメ『まんがイソップ物語』 製作:テレビ東京、日本アニメーション
[編集] 脚注
- ^ イソップ 『通俗伊蘇普物語』 渡部温訳、平凡社〈東洋文庫693〉、2001年9月。ISBN 4-582-80693-7。
[編集] 参考文献
- イソップ 『イソップ寓話集』 中務哲郎訳、岩波書店〈岩波文庫赤103-1〉、1999年3月。ISBN 4-00-321031-X。
- イソップ 『イソップ寓話集』 中務哲郎訳、岩波書店〈ワイド版岩波文庫211〉、2002年6月。ISBN 4-00-007211-0。
- イソップ 『伊曾保物語 万治絵入本』 武藤禎夫校注、岩波書店〈岩波文庫黄276-1〉、2000年12月。ISBN 4-00-302761-2。
- イソップ 『通俗伊蘇普物語』 渡部温訳、平凡社〈東洋文庫693〉、2001年9月。ISBN 4-582-80693-7。
- 『日本児童文学名作集』上、桑原三郎・千葉俊二編、岩波書店〈岩波文庫緑143-1〉、1994年2月。ISBN 4-00-311431-0。 - イソップ物語(抄) 福沢諭吉訳を収録。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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