ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦

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ドラゴンボールZ
地球まるごと超決戦
監督 西尾大介
脚本 小山高生
原作 鳥山明
製作総指揮 今田智憲、小島民雄
出演者 野沢雅子
鶴ひろみ
田中真弓
古谷徹
鈴置洋孝
古川登志夫
宮内幸平
音楽 菊池俊輔
主題歌 影山ヒロノブ
CHA-LA HEAD-CHA-LA
撮影 池上元秋
編集 福光伸一
製作会社 東映動画
配給 東映
公開 日本の旗 1990年7月7日
上映時間 61分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 ドラゴンボールZ この世で一番強いヤツ
次作 ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空
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ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦』(ドラゴンボールゼット ちきゅうまるごとちょうけっせん)は、1990年7月7日に公開された『ドラゴンボール』シリーズの劇場公開作第6弾である。監督は西尾大介

夏休みの東映アニメフェア「鳥山明THE WORLD」として三本立てで上映されたうちの一本。同時上映作は『Pink みずドロボウあめドロボウ』、『剣之介さま』。


解説[編集]

邦画配給収入8億円、観客動員数220万人[1]。1996年初頭時点におけるビデオ販売本数は3万8千本[1]

大全集には「悟空の道着の、胸と背の悟マークから考えて悟空がナメック星に到着した頃の話と思われる。だが、ターレス戦の舞台は地球という、劇場版ならではといってもいい矛盾点もある」と書かれている[2]。クリリンがサイヤ人の名を口にしているが、Z戦士全員が生きていること[3]や、悟飯の髪型など、原作とは細かい差異がある。

オープニングが、全作品で唯一レギュラーアニメと異なる演出で構成されている。また、本作では初めて神龍がちょっとしたギャグテイストで描かれ、元気玉が1度の戦いで2度使用されるなど、他の作品と異なる描写が多い。

サブタイトルは人気テレビ番組をもじったもの[4]。神精樹の設定は朝鮮人参がモチーフとなっている[5]。神精樹のデザインは鳥山が直々に担当。鳥山がキャラクター以外のデザインをするのは珍しいケースである[6]

本作のキャッチコピーは「悟空が二人!?」となっており、悟空と同じ顔のキャラクターが初めて登場した作品である。顔が同じということから、ターレス役も野沢雅子が兼任し、さらには息子の悟飯までと一人三役を演じた。脚本を手掛けた小山高生は、故意に野沢を困らせてやろうと悟空・悟飯・ターレスの会話の部分を増やしたが、野沢は全く困ることなく演じたため、驚いたと語る[7]。共演者からも「凄かった」「見どころ」と評され、野沢も「役者として最高に幸せです」と述べている[8]

あらすじ[編集]

平和な一時を過す悟空たちであったが、地球にはサイヤ人戦士ターレスの軍団が人知れず潜んでおり、不穏な空気が流れていた。ターレス一行は宇宙を暴れまわるクラッシャー軍団として恐れられ、近いうちには銀河を手中に収めんとするならず者の集まりであった。彼らは、星の生命を吸い上げて成長する神精樹を使い、その実を食べることで絶大な力を手にする。その神精樹の拠り所として選んだのが地球であった。神精樹の種が蒔かれた地球には次々と天変地異が起こる。北の界王から地球が衰退していくことを知らされた悟空たちZ戦士は、神精樹を破壊して地球を救うため、ターレスたちに戦いを挑む。

ゲストキャラクター[編集]

ハイヤードラゴン
ターレスたちが地球を攻めてきたときに燃えた森から悟飯に助けられ、懐いてきた小型のドラゴン。後の劇場版やアニメ本編にも登場する。
詳細はハイヤードラゴンを参照
ターレス
サイヤ人の生き残りの一人で、肌が色黒である以外は孫悟空と瓜二つの容姿をしている。作中で自ら「自分や悟空は使い捨ての下級戦士でタイプが少なく、顔つきが似ているのも無理は無い」という趣旨の発言をしており、血縁関係があるわけではない。宇宙征服の野望を抱いて旅を続けており、冷静沈着でやや物静かであるが、自分と遭遇した悟飯を絞め殺そうとしたり、大猿に変身させて悟空を攻撃させるなど、性格は冷酷そのもの。その一方で、悟空や悟飯に対して仲間にならないかと誘いかけたり、「俺たちは生き残ったわずかな仲間」と発言するなど、同じサイヤ人に対して同族意識や仲間意識を持ち合わせていることが覗える[9]。また、サイヤ人の中でもエリート戦士にしか使えないはずのパワーボールも使用できる。ただし、悟飯を大猿に変身させた直後に自らパワーボールを破壊し、自分まで大猿になってしまうという趣旨の発言をしていることから、ターレス自身は大猿になった後は自我を抑制できないようである。
下級戦士ではあるが、神精樹の実を食べ続けてきたため戦闘力は高く、本作でターレスのスカウターが戦闘力を18000と計測しているピッコロの攻撃を軽くいなし、フルパワーでないとはいえ「魔貫光殺砲」を片手で受け止めている。さらに、神精樹の実を食べた直後に、界王拳10倍を発動した悟空を圧倒し、時間稼ぎのために立ち向かったピッコロやクリリンらZ戦士全員の一斉攻撃も返り討ちにし、元気玉をも打ち破っている。最後は悟空が神精樹の元気から作り出した2度目の元気玉の直撃を受けて、神精樹もろとも消滅した。
ターレス軍団もフリーザ一味の配下に属してはいるが、いつかはフリーザを倒して宇宙征服を狙っているなど、心から忠誠を誓っている訳ではない[10]。偵察メカにより地球の豊かな土壌を知り、アモンド、ダイーズ、カカオ、レズン、ラカセイの計5人の配下を従えて地球に降り立ち、星の栄養を吸い尽くして滅ぼす神精樹の種を蒔き成長させた。
のちのファミコンゲームおよびそれを原作としたOVA作品『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』にて「サイヤ人に殺されたサイヤ人」として登場し、超サイヤ人の悟飯と対決している。ゲーム中での技名、「キルドライバー」「メテオバースト」は競走馬の名前からとられている。PS2用ゲーム『ドラゴンボールSparking! NEO』 および『ドラゴンボールSparking! METEOR』でも登場するが、ベジータと闘わせると「お坊ちゃん育ち」と皮肉り、ヤムチャと闘わせると「ローンの借りは返すぜ!」と言われる(実際にヤムチャの新車を壊したのは部下のアモンドだが登場しなかったため)。
名前の由来はレタスから[4]
クラッシャーターレス軍団
ターレス配下の5人。彼らはいずれもサイヤ人ではなく、全て他の宇宙人やサイボーグなどで構成されている。最終的に一致団結して悟空と戦うが、一気に力を爆発させた悟空の一撃によって次々に倒された。名前は豆などの種実類に由来する。
各キャラクターの紹介は、雑誌『鳥山明THE WORLDアニメスペシャル東映アニメフェア』および90夏のパンフレットに記載されている。
アモンド
長髪を後ろで束ねているターレス軍団一の巨漢。凶悪な犯罪者であったため、宇宙警察機構に掴まりナッツ星に収容されていたが、ターレスが同星を侵略した時に脱獄し仲間となる。体を高速回転させて、気円斬を跳ね返すなどしてクリリンを追い詰めた。「〜でっせい」が口癖。ヤムチャが冒頭で乗っていた15年ローンで購入した新車を破壊した張本人で、神精樹を植える穴を掘るための爆発波を撃った際にヤムチャが巻き込まれている。
『ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッション』ではクリリンに勝負を挑むも倒された。
名前の由来はアーモンドから[4]
ダイーズ
イヤリングやネックレスをつけたキザでオシャレ好きな男。もとはカボーチャ星プキンパ王朝の王子で、同星がターレスの攻撃を受けた際に防衛軍を率い抵抗。その勇敢さを見込まれターレス軍団に加わる。カカオとの連携攻撃が得意。
『ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッション』ではカカオとタッグを組むも悟空とヤムチャのコンビに倒された。
名前の由来は大豆から[8][4]
カカオ
イコンダ星で起こった星間大戦の時に作られた、「ンダ」としか喋らない戦闘サイボーグ。宇宙の賞金稼ぎだったが、自らターレスの手下になった。メカで武装しており、強固な外装を持ち、身体各所のバーニアを利用してロケット噴射による高速移動が可能。繰気弾を駆使して戦うヤムチャの攻撃も受けるも圧倒的なスピードで苦戦させた。
ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ』ではあの世から復活している。
『ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッション』ではダイーズとタッグを組むも悟空とヤムチャのコンビに倒された。
名前の由来はカカオから[4]
レズン&ラカセイ
小柄な双子の兄弟戦士。未知の技術を持っていると言われているビーンズ人であり、辺境の惑星で化石の状態で発見された際、神精樹の実のエキスを与えられて復活した。ターレスの乗る宇宙船も彼らの手で造られている。普段はレズン一人で行動しているが、戦闘時になるとラカセイと分離して闘う。素早い2人掛かりの動きで天津飯と餃子を苦しめた。ラカセイは悟飯とも交戦し、相手が「ガキばかりか」とぼやいていた。
『ドラゴンボールヒーローズ アルティメットミッション』では二人で攻撃をするも天津飯と餃子のコンビに倒された。
名前の由来はレーズン落花生から[4]

声の出演[編集]

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ - 「CHA-LA HEAD-CHA-LA
作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 清岡千穂 / 編曲 - 山本健司 / 歌 - 影山ヒロノブ
エンディングテーマ - 「まるごと」
作詞 - 佐藤大 / 作曲 - 清岡千穂 / 編曲 - 山本健司 / 歌 - 影山ヒロノブ、Ammy

映像ソフト[編集]

いずれも東映ビデオより発売。

  • VHS・LD
1991年2月8日に発売。
  • DVD
    • DRAGON BALL 劇場版 DVDBOX DRAGON BOX THE MOVIES
      2006年4月14日発売。
    • DRAGON BALL THE MOVIES #03 ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦
      2008年9月12日発売。

関連書籍[編集]

  • 鳥山明THE WORLDアニメスペシャル - 集英社、1990年10月10日、雑誌29939-10/10
  • ジャンプ・アニメコミックス ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦 - 集英社、1994年5月24日、ISBN 4-8342-1192-4

脚注[編集]

  1. ^ a b 『予約特典・ドラゴンボール最強への道・劇場版ご近所物語A5サイズ前売特典冊子』8頁。
  2. ^ 渡辺彰則編「DBZ THE MOVIE BATTLE STORIES №3『地球まるごと超決戦』」『ドラゴンボール大全集 6巻』集英社、1995年12月9日、ISBN 4-08-782756-9、60頁。
  3. ^ ヤムチャの胴着の裏に描かれたマークは界王のマークになっている。
  4. ^ a b c d e f 渡辺彰則編 「ANIMATION'S GLEANINGS DBアニメの舞台裏 Planning PART2・TVスペシャル&劇場版編」『ドラゴンボール大全集 補巻』集英社、1996年8月18日、ISBN 4-08-102019-1、68頁。
  5. ^ 週刊少年ジャンプ特別編集「映画超決戦座談会」『鳥山明THE WORLDアニメスペシャル』集英社、1990年10月10日、雑誌29939-10/10、133頁。
  6. ^ ジャンプ・コミック出版編集部編「鳥山明アニメデザイン集」『テレビアニメ完全カイド「DRAGONBALL Z」孫悟空伝説』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2003年10月8日、ISBN 4-08-873546-3、140頁。
  7. ^ ジャンプ・コミック出版編集部編「天下一座談会 鳥山明×小山高生×野沢雅子」『テレビアニメ完全カイド「DRAGONBALL」〜天下一伝説〜』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2004年7月2日、ISBN 4-08-873705-9、88頁。
  8. ^ a b c d 週刊少年ジャンプ特別編集「鳥山明THE WORLDアニメ設定資料館 ドラゴンボールZ 地球まるごと超決戦」『鳥山明THE WORLDアニメスペシャル』176-185頁。
  9. ^ ベジータは、悟空を「落ちこぼれのクズ野郎」などと卑下し、自身を「エリート」と称していた。
  10. ^ 『ドラゴンボールZ Sparking! NEO 新武闘書』 187ページより。

関連項目[編集]

ドラゴンボールの映画・イベント用アニメ
通番 題名 公開時期
第1作 神龍の伝説 1986年 グルメス王一味
第2作 魔神城のねむり姫 1987年 ルシフェル一味
第3作 摩訶不思議大冒険 1988年 鶴仙人・桃白白兄弟
第4作 オラの悟飯をかえせッ!! 1989年 ガーリックJr.一味
第5作 この世で一番強いヤツ 1990年 Dr.ウィロー一味
第6作 地球まるごと超決戦 1990年夏 ターレス一味
第7作 超サイヤ人だ孫悟空 1991年 スラッグ一味
第8作 とびっきりの最強対最強 1991年夏 クウラ一味
第9作 激突!!100億パワーの戦士たち 1992年 メタルクウラ
第10作 極限バトル!!三大超サイヤ人 1992年夏 人造人間13号、14号、15号
第11作 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦 1993年 ブロリー
第12作 銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴 1993年夏 ボージャック一味
第13作 危険なふたり!超戦士はねむれない 1994年 復活ブロリー
第14作 超戦士撃破!!勝つのはオレだ 1994年夏 バイオブロリー
第15作 復活のフュージョン!!悟空とベジータ 1995年 ジャネンバ
第16作 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる 1995年夏 ヒルデガーン
第17作 最強への道 1996年 レッドリボン軍
JF08 オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!! 2008年 アボとカド
実写 EVOLUTION 2009年 ピッコロ大魔王
JF12 エピソード オブ バーダック 2011年 チルド一味
第18作 神と神 2013年 ビルス