聖闘士星矢

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聖闘士星矢
ジャンル 少年漫画ファンタジー漫画
漫画
作者 車田正美
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表号 1986年1・2合併号 - 1990年49号
巻数 全28巻(新書版)
全15巻(愛蔵版・文庫版)
全22巻(完全版)
その他 完結編のみVジャンプ特別編集増刊号に掲載
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聖闘士星矢』(セイントセイヤ、SAINT SEIYASAINT SEIYA: KNIGHTS OF THE ZODIAC[注 1])は、車田正美による日本漫画である。アニメ化もされた。

概要[編集]

1985年昭和60年)12月(1986年1・2合併号)より集英社の漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』(以下WJと表記)で連載を開始した。「聖衣(クロス)」と呼ばれる星座の趣向を凝らした鎧や、ギリシア神話をモチーフにした物語が人気を博し、1980年代WJの看板作品の一つとなった。

車田の前作『男坂』が短期間の連載に終わったことから、次回作はメジャー路線と読者受けを意識し、「プラモデルの要素を取り入れた聖衣が少年読者に、ギリシャ神話を題材にしたストーリーが少女読者にそれぞれ受けるだろう」という発想から構想が練られた。その狙いは的中し、「聖闘士(セイント)」「小宇宙(コスモ)」といったネーミングとともに人気を獲得した。聖衣の構造を詳しく解説した「聖衣分解装着図」や、読者からの聖衣デザインのアイディア公募などの企画もその人気を盛り立てた[注 2]。1986年にはテレビアニメとしてアニメ化。アニメのスポンサーとなったバンダイから玩具やゲームソフトなども発売され、聖衣を再現したフィギュア玩具『聖闘士聖衣大系』は1987年度男子玩具最大のヒット商品となった[1]

WJでの連載は冥王ハーデス編の最終決戦途中ながら、1990年平成2年)11月をもって終了。冥王ハーデス編が予定外の長期におよび、連載終了号に最終回が入りきらないことが判明したため、車田による読切作品が掲載される予定だった同年創刊の『Vジャンプ』誌にて[注 3]、それに代わり最終エピソードとなる『聖闘士星矢 完結編』が掲載された[2]。ジャンプ・コミックス最終巻にはさらに加筆が行われている。

本編終了後も『聖闘士聖衣神話』を始めとする新作グッズの販売、OVAや外伝漫画などの新作が作り続けられている。2006年からは本編の正統続編となる『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』が『週刊少年チャンピオン』誌上で連載中。

あらすじ[編集]

この世に邪悪がはびこるとき、必ずや現れるという希望の闘士聖闘士(セイント)。その拳は空を裂き、蹴りは大地を割るという。彼らは神話の時代より女神アテナに仕え、武器を嫌うアテナのために素手で敵と戦い、天空に輝く88の星座を守護としてそれを模した聖衣(クロス)と呼ばれる防具を纏う。そして現代、6年もの厳しい修行を経てアテナの聖闘士となった少年星矢が父に運命を託された実の兄弟たち(アニメ版では同じ境遇の少年たち)と共に地上の覇権を争う神々の争いに身を投じる。

天馬星座(ペガサス)の星矢龍星座(ドラゴン)の紫龍白鳥星座(キグナス)の氷河アンドロメダ星座の瞬鳳凰星座(フェニックス)の一輝、の5人の青銅聖闘士(ブロンズセイント)が全編を通じて物語の軸となる。

銀河戦争編[編集]

青銅聖闘士編
主人公・星矢は聖闘士の総本山であるギリシア聖域にて、女聖闘士・魔鈴から過酷な修行を受ける。教皇の見守る前でライバル・カシオスとの死闘を制した星矢は天馬星座の青銅聖闘士として認められ、天馬星座の聖衣を手に入れる。
星矢に修行を強いたのは、日本の大財閥グラード財団の総帥・城戸光政であり、同様に世界各地で命がけの過酷な修行を経て、聖衣を授けられ聖闘士となって日本に帰ってきたのは星矢を含めわずか10人であった。彼らは光政の孫娘・城戸沙織の主催する一大娯楽イベント「銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)」に参加させられ、それぞれの思惑を胸に、優勝賞品の黄金聖衣を賭けた闘いが始まる。だが戦いが進むうち、謎とされた10人目の参加者・一輝が乱入し、配下の暗黒聖闘士(ブラックセイント)により黄金聖衣が強奪され、銀河戦争は中断を強いられる。
暗黒聖闘士編
黄金聖衣を持ち去った一輝の影武者たちを追撃する星矢、瞬、氷河、紫龍の4人。星矢たちは黄金聖衣のパーツの一部を奪還することに成功する。だが、影武者たちは雑兵に過ぎず、彼らの背後には暗黒聖闘士最強を誇る「暗黒四天王」がいた。星矢たち青銅聖闘士4人と暗黒四天王、そして一輝との、黄金聖衣を賭けた戦いが始まる。

白銀聖闘士編[編集]

一輝を倒して黄金聖衣を取り返した星矢たちだったが、銀河戦争を聖闘士の掟に反する私闘と見なした聖域から、青銅聖闘士抹殺のために10人の白銀聖闘士(シルバーセイント)が派遣される。自分たちより格上である強敵との激闘の中、城戸沙織こそがかつて黄金聖闘士射手座のアイオロスに救われた女神アテナの化身であること、そして聖域の教皇こそがアテナ暗殺を企んだ元凶であることが明らかになり、星矢たち青銅聖闘士は教皇に戦いを挑むことを決意する。

黄金聖闘士編十二宮編[編集]

教皇を倒すために、アテナ沙織を擁す青銅聖闘士たちがギリシアの聖域に乗り込む。が、聖域に到着早々、トレミーが放った黄金の矢によってアテナが倒れる。その矢を抜くことが可能なのは教皇だけだと聞き、青銅聖闘士たちは十二宮の頂上にある教皇の間を目指す。その行く手を阻むのは、88の星座の中でも頂点を極めた最強の黄金聖闘士(ゴールドセイント)たち。死闘を乗り越え、本物の教皇を殺害し13年前から教皇になりすましていた双子座のサガと星矢の最終決戦、アテナの復活、そしてサガの自決で終わる。最強といわれる黄金聖闘士が5人(双子座のサガ、蟹座のデスマスク山羊座のシュラ水瓶座のカミュ魚座のアフロディーテ)も命を落とした激戦であった。こららの戦いはサガが起こした教皇暗殺とアテナ暗殺未遂が招いた悲劇と判明した後は「サガの乱」とも総称される[3]

ポセイドン編[編集]

地上制覇の野望を持つ海皇ポセイドンにより地中海海底神殿に拉致されたアテナを助けるため、星矢たちが、7つの海の底に聳え立つ7本の柱を守る海将軍(ジェネラル)たちと闘う。本編は首謀者双子座のカノンの改心、海皇ポセイドンの魂をアテナの壺で封印、海底神殿の崩壊で終わる。

ハーデス編[編集]

十二宮編
前聖戦から243年ぶりに復活し、聖域へ侵攻を始めた冥王ハーデスと108人の冥闘士(スペクター)から地上世界を守るため聖闘士たちが闘う。サガに殺害された真の教皇シオン、また先の戦いで死んだ黄金聖闘士たちも冥闘士として復活し、アテナの命を奪おうとする。アテナはエイトセンシズを発揮してハーデスを討つべく冥界に赴いた。
冥界編
冥王ハーデスの本拠である、ダンテの『神曲』をモチーフにした冥界が舞台。瞬と一輝の兄弟を巻き込んだハーデスの肉体の秘密や、それに纏わるパンドラの過去が暴かれる。そして黄金聖闘士12人が集結、それらを集中した太陽の光によって嘆きの壁を破壊してエリシオンに向かう。
エリシオン編
幾多の困難の末ハーデスのいるエリシオンにたどり着き、アテナに聖衣を届けようとする星矢たち。その行く手を双子の神、ヒュプノスタナトスが阻む。そして、聖衣を纏ったアテナと青銅聖衣が神聖衣に進化した星矢たちは、ハーデスとの最終決戦を迎える。激戦の末、星矢の犠牲によってハーデスの肉体は完全消滅、それに伴い冥界は崩壊し、太陽の復活と共に地上に真の平和が訪れた。

外伝[編集]

SHAKA
WJ1987年13号掲載。一輝の修行が終了した直後の物語で、コミックス収録の際に暗黒聖闘士編終盤に組み込まれた。暗黒聖闘士が鳳凰星座の聖衣を我が物にしていると聞いた一輝がその牙城に乗り込み、激戦を繰り広げる。物語はその後、黄金聖闘士シャカとの出会いと、暗黒聖闘士を纏め上げるまでを描く。掲載時は本編との一挙二作掲載で、本編ではその続編ともいうべき、処女宮における一輝vsシャカの激戦が描かれている。
氷の国のナターシャ
WJ1988年13号掲載。氷河を主人公とした外伝。北極圏にある永久凍土の地ブルーグラードで、聖闘士と同等の実力者といわれる極北の伝説の戦士・氷戦士(ブルーウォリアー)たちの戦いに、氷河が巻き込まれる。

作中用語[編集]

聖闘士・聖域関連[編集]

聖闘士(セイント)
この世に邪悪がはびこるとき、必ずや現れるといわれる希望の存在。女神アテナを守るために戦う闘士たちの総称。アテナに仕えることから「アテナの聖闘士」ともいう。その存在は俗人には伝説とされ「その拳は空を裂き、その蹴りは大地を割る」と言い伝えられる超人的な能力を有している。
自己の実力の及ばないところを天佑によって補うため、それぞれが天空の星座を守護に持つ。88の星座それぞれに対応し、88人の聖闘士が存在する[注 4]。彼等は自分の守護星座を称号としており、その称号の下に聖闘士それぞれの名が呼ばれる。守護星座は、星座の形がそのまま自らの急所「星命点」となるなど、聖闘士の運命にも大きく影響をおよぼす[4]
聖闘士を志す者は、上級聖闘士などのもとで数年間の修行を経た後、その実力と守護星の導きに応じて、聖闘士の証である[#聖衣|聖衣]](クロス)と呼ばれる鎧を与えられる。聖闘士はその聖衣の種別(後述)に応じて黄金聖闘士(ゴールドセイント)、白銀聖闘士(シルバーセイント)、青銅聖闘士(ブロンズセイント)の3階級に分けられる。そのさらに下位には、聖衣を持たない雑兵がいるが、彼らも聖闘士と呼ばれることがある[5]。88人の内訳は黄金12人(黄道十二星座に対応)、白銀24人、青銅48人[6][7]とされるが、総数が揃うことはありえず、常にいくつかの聖衣が所有者不在となっている[6]。おおむね拳速がマッハ1前後のものが青銅、2 - 5で白銀、光速が黄金の標準的な実力である[注 5]
アテナが武器を嫌い、それを持って戦うことを禁じているため、聖闘士となる者は修行で己の肉体を極限まで鍛え、原子を砕くという破壊の究極を身に付けている。アンドロメダ星座星雲鎖(ネビュラチェーン)や地獄の番犬星座の鋼球鎖、御者星座の円盤(ソーサー)など武器のような装備品を持つ聖衣もあるが、これらはあくまで下級聖闘士が上級聖闘士の任務を補助するため、もしくは自身の拳を振るう前の牽制用の装備品として位置づけられている[8]
「聖闘士に同じ技は二度と通用しない」といわれ、一撃目はなすすべもなくやられた強力な技に対しても、二度目は見切る(あるいは対戦前に一度技を見ていた場合など)ことも可能。ただしあまりにも実力差がある場合、例外的なケースもある。
本来、聖闘士は女神であるアテナを守護する少年達という意味合いから、男性しかなることが出来ない。女性が聖闘士となる場合は、女であることを捨てて常に仮面を被る必要がある。女性聖闘士にとって素顔を見られることは、裸を見られるよりも屈辱であり、素顔を見られた場合、その人間を愛するか殺すという2つの条件が課せられる[9]
聖衣(クロス)
聖闘士が身にまとう防具。各々の守護星座の形を象ったオブジェ形態から分解・変形して、聖闘士の身体を包む防具になる。装着者である聖闘士に闘争心がないなど小宇宙が低いときにはただの重い防具に過ぎないが、小宇宙の高まりに応じて軽くなり攻撃力が増す。聖衣は階級別に青銅聖衣(ブロンズクロス)、白銀聖衣(シルバークロス)、黄金聖衣(ゴールドクロス)の3種類がある[注 6]
黄金聖闘士の血を浴びた聖衣は、纏う聖闘士が小宇宙(コスモ)をセブンセンシズまで高めることによって、形状は元の聖衣のままで、黄金色に輝き硬度が増した状態の「黄金聖衣に限りなく近い聖衣」となる場合がある(ポセイドン編の星矢達が該当、アニメでは一輝も含む)。さらにアテナの血を浴びることで(牡羊座のシオン曰く)「最強最後の聖衣」となり、ハーデスの結界による弱体化の影響を受けず、神々しか通行できない超次元の移動が可能となる、神聖衣(ゴッドクロス、後述)へ進化するといった特別な能力を発揮する。なお、非装着時は聖衣箱(パンドラボックス[10]、またはクロスボックス[6])と呼ばれる専用の箱に収納されている。
「パンドラボックス」の意味合いは文字通りパンドラの箱を指しており、私利私欲による戦闘での聖衣の装着は厳禁とされ、その禁を破った聖闘士には災いが起こるという。アテナや教皇の許可を得た時のみ装着することが出来るが、自身の身が危ない時に自己防衛のための装着は許されている[11]。また聖衣は聖闘士としての正装でもあり、アテナや教皇に直接面通しする際には装着する。
聖衣には生命があり、少しの破損なら自己修復できる。しかし、それができないほど激しく破損した場合は修復技術を持った者による修復が必要であり、長い間装着者が不在する期間が続くと死んでしまうこともある。死にかけた聖衣を復活させるためには、大量の聖闘士の血液が必須(鳳凰星座の聖衣は例外。鳳凰星座の一輝#聖衣を参照)
原作では述べられていないが、聖衣は元々アテナが第一次聖戦時に海闘士(マリーナ)が纏う鱗衣(スケイル)に対抗して、天空の星座を設計図としてムー大陸錬金術師たちによって作られたもの。材料はオリハルコン、ガマニオン、銀星砂(スターダストサンド)を用いる。しかし、ムー大陸が沈没した際に、聖衣の制作・修復技術はほとんど失われてしまい、聖衣を修復できるのは牡羊座の黄金聖闘士ムウだけとなった。冥王ハーデスとの戦いで彼が戦死した後は、城戸沙織の命を受けたグラード財団の誰かが修復を引き継いでいる[12]。書籍「聖闘士星矢大全」には彫刻具星座の青銅聖闘士の存在が記されており、戦闘支援を目的とし彫刻室星座の聖闘士と共に聖衣修復の任務に当たっていたとの記述がある[12]
神聖衣(ゴッドクロス)
通常の聖衣がアテナの血を浴び、小宇宙を極限まで高めることにより誕生する。青銅、白銀、黄金の全てを超え、オリンポス十二神のみの装備とされる神衣(カムイ)に限りなく近い防具。形状は元となる聖衣の意匠を引き継ぎつつ神々しい装飾となり、全身を覆う形となる。また超次元を飛ぶための翼が生える、神の攻撃を受け止める程の防御力をもつなど、特別な能力を発揮する。眠りを司る神ヒュプノスの発言によれば、現代の星矢達5人が復活させるまでは、遥か神話の時代に1度見たことがあるだけという。沙織曰く「聖衣の究極の形態でまぼろしの形」であり、役目を終えると通常の聖衣に戻る。
聖域(サンクチュアリ)
ギリシアにあるアテナ神殿周辺の地域。結界で守られているため、一般の人間は立ち入ることができず、その存在すら知覚することができない。アテナ神殿にたどり着くためには十二宮の全てと教皇の間を突破する必要がある。
聖闘士発祥の地として、ここから輩出した聖闘士は多数に上る。
黄金十二宮(おうごんじゅうにきゅう)
聖域にある黄道十二宮の名がつけられた12の宮殿。アテナ神殿を守るための結界であり、それぞれを黄金聖闘士が守護している。頂上にあるアテナ神殿にたどり着くためには白羊宮から順番に上っていかねばならず、テレポーティションなどの間接的移動も不可能。
教皇の間
十二宮を通過した後にある聖闘士の頂点に立つ教皇が居住する場所で、この先にアテナ神殿がある。聖戦時には聖闘士の頭脳となり司令室として機能する。
アテナ神殿
聖域の頂上にある神殿。巨大なアテナ神像が安置されているが、この神像の正体はアテナの聖衣である。
スターヒル
教皇のみが出入りを許されている禁区で、ここで星の動きを観測することで大地の吉凶を占う。鋭角状のひときわ高い丘に小屋が建っている。また、地上で月に最も近い場所でもある。
教皇(きょうこう)
聖闘士の総本山とも言うべき聖域を統治し、聖闘士の資格を与える者を見極めることを使命とする。アテナ不在のときは全ての聖闘士をまとめ、聖域を統治する、アテナ不在時の代理である聖域の最高権力者。新教皇の選出は通常、黄金聖闘士の中から人(仁)・知・勇を兼ね備えた者を先代教皇が直接後継指名することによる。
近隣の村落を訪問することも仕事の内で、その他に聖域内で聖闘士決定戦には最下級の青銅聖闘士の者であっても立ち会うことになっており、職務は多忙である。
聖戦(せいせん)
数百年に一度、アテナの聖闘士たちがその総力をあげて臨まなければならない戦い[注 7]。前回の聖戦は243年前にハーデス率いる軍勢との間に起こり、勝利したものの生き残った聖闘士は2人だけだったという。
アテナ
聖闘士を束ねる戦いの女神アテナは、人間の身体を借りて地上に降臨する。本作では城戸沙織がその人物に該当。アテナが降臨するのは聖戦が近いうちに起こる前触れとされている。聖闘士は継続的に継承されて行くが、平和な時代にはアテナ不在の時代も存在する。

能力および肉体に関するもの[編集]

小宇宙(コスモ)
体内に存在する宇宙的エネルギーのこと。登場する闘士たちは、これを燃焼させて繰り出す闘法を使用し、拳で空を引き裂き、蹴りで大地を割るほどの威力を誇る。ただし聖闘士の肉体は生身の人間と変わらないため、これを補うために各闘士は聖衣などのプロテクターを纏う。小宇宙は主に精神力・集中力などに比例・呼応して高まるため、六感(五感 + 第六感)のいずれかを意図的に封じるなどして助力とし、爆発的に小宇宙を増大することもできる。海闘士のクリシュナは、同様のものをクンダリーニと呼ぶ。
上級の闘士となれば小宇宙の爆発により星々をも砕く破壊力を生み出したり、相手の肉体のみならず精神までも破壊したり、冥界・異次元などの異空間へ相手を放逐するといった超絶的な技も存在する。
星命点(せいめいてん)
各々の聖闘士の守護星座を形どっており、それがそのまま肉体への急所になるという。白鳥星座の氷河は蠍座のミロダイヤモンドダストを星命点に打ち込んだ実績がある。逆に解毒作用もあり天馬星座の星矢ブラックペガサスの黒死拳から救うために龍星座の紫龍がそれを突いたこともある。
真央点(しんおうてん)
血止めのツボ。ブラックドラゴンが紫龍に使用した他はミロが氷河、カノンに使ったことがある。
セブンセンシズ
第六感を越える第七感。目覚めた者は小宇宙を最大限まで増幅することができるが、それが可能なのは黄金聖闘士など、聖闘士の中でも少数である。
エイトセンシズ
セブンセンシズ(第七感)をさらに越えた第八感。阿頼耶識(あらやしき)、八識ともいう。小宇宙の最奥にあるために常人は生前に気づくことはなく、死後にセブンセンシズを含む全感覚が途絶え、その後に発現する。生前にこれに覚醒すれば、死ぬことなく生きたまま地上界と冥界を行き来することができる[13]
冥王ハーデスとの聖戦が始まった時点で、阿頼耶識に目覚めていた聖闘士はシャカ一人だった。ハーデス軍との戦いにおいて、星矢たちは自ら冥界に向かい、冥界の掟に縛られずに冥闘士たちと戦うため、エイトセンシズに覚醒することが必要とされた[13]

その他[編集]

グラード財団
アジア最大といわれる日本の財団。先代総帥は城戸光政であったが、本作品開始時点ではすでに故人であり、その孫娘とされる城戸沙織が事実上の全実権を握っている。銀河戦争の開催をはじめ、その後も激戦で重傷を負った星矢たちの治療など、星矢たちのサポートを数多く担当している。
銀河戦争
物語序盤でグラード財団と城戸沙織によって開催された、射手座の黄金聖衣をかけた青銅聖闘士10人によるトーナメント戦。開催場は古代の円形闘技場コロッセオをグラード財団の財力により現代に甦らせた「グラードコロッセオ」。娯楽イベントの形式をとっているため、聖域からは正義を守る聖闘士のあるまじき私闘と見なされたが、その真の目的は、巨悪と闘う真の聖闘士の養成と、このイベントを世界に知らしめることで聖域に潜む邪悪をおびき出すことにあった[14]

アニメ[編集]

1986年にテレビアニメ化されたのを皮切りに、以下の作品群が製作されている。

続編作品[編集]

聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話
243年前の前聖戦と並行してエリシオン編の続編が描かれている。時代設定が1990年に変更されている。『週刊少年チャンピオン』でフルカラー掲載で不定期連載中。

派生作品[編集]

聖闘士星矢 EPISODE.G
チャンピオンRED』2003年2月号から2013年8月号まで連載。作画は岡田芽武。本編より数年前に行なわれた、黄金聖闘士たちとティターン神族との闘いを描いた外伝漫画。
聖闘士星矢 EPISODE.G アサシン
『聖闘士星矢 EPISODE.G』の続編。2014年から『チャンピオンRED いちご』で連載されていたが休刊となったため、4話からは2014年10月にオープンしたWEB雑誌『チャンピオンクロス』にてフルカラー掲載で連載中。
聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話
手代木史織によって描かれた243年前の前聖戦を描いた漫画作品でOVA化もされた。本編の連載終了後は黄金聖闘士達を主役とした外伝『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 外伝』が『別冊少年チャンピオン』にて連載中。
聖闘士星矢Ω
新世代の聖闘士の活躍を描いたテレビアニメ作品。2012年4月から2014年3月まで放送。
聖闘士星矢 セインティア翔
『チャンピオンRED』2013年10月号より連載のスピンオフ漫画[15]。作画は久織ちまき
聖闘士星矢 -黄金魂 soul of gold-
2015年春から放映予定のアニメ作品。嘆きの壁の後の黄金聖闘士達の戦いが描かれる。

舞台[編集]

1991年版[編集]

「海皇ポセイドン編」がバンダイスーパーミュージカルとして舞台化された(1991年8月15日 - 9月1日、青山劇場)。脚本はアニメでシャカの声を当てている三ツ矢雄二が担当。当時デビュー間もなかったアイドルグループSMAPが主役の青銅聖闘士たちとポセイドンを演じた[16]。当時マーベラスエンターテイメント(後のマーベラスAQL)の取締役であったプロデューサー・片岡義朗ネルケプランニングの松田誠が漫画・アニメの舞台化として企画した作品群の第1弾であり[17]、後の『テニスの王子様』『サクラ大戦』のような、キャラクター人気を当て込んでの漫画・アニメの舞台化の流れの始まりとなった[18]。18日間31ステージの公演37万人を動員した[19]

キャスト[16]

2011年版[編集]

スーパーミュージカル『聖闘士星矢』として、2011年7月28〜31日に全労済ホールスペース・ゼロにて上演された。また、ニコニコ動画内のニコニコ生放送でも中継された。

今回の舞台版は、1987年に公開された劇場版第1作のストーリーをもとに構成されている[20][21]。演出は茅野イサム、エグゼクティブ・プロデューサーは初演と同じく片岡が担当している。

2011年11月にDVD化され、2011年12月には天王洲 銀河劇場で再公演された。キャストはキグナス氷河が福山聖二、アンドロメダ瞬が西村ミツアキ、矢座の魔矢が松岡佑季、絵梨衣が加藤茜、ダンサーの赤崎喬太が長嶺恭兵に変更されている。

キャスト

小説[編集]

番外小説『星雲鎖 兄弟の絆』
文 - 小山高生 / イラスト - 佐々門信芳
『週刊少年ジャンプ特別編集ジャンプゴールドセレクション - アニメスペシャル』1988年7月13日号に附録。
一輝と瞬を描いた外伝小説。
番外小説『聖剣秘話 サガ! 野望の序曲』
文 - 小山高生 / イラスト - 荒木伸吾姫野美智
『週刊少年ジャンプ特別編集ジャンプゴールドセレクション - アニメスペシャル2』1988年11月9日号に附録。
サガとアイオロスを描いた外伝小説。
番外小説『女神! 大いなる愛』
文 - 菅良幸 / イラスト - 荒木伸吾・姫野美智
『週刊少年ジャンプ特別編集ジャンプゴールドセレクション - アニメスペシャル3』1989年4月19日号に附録。
沙織を描いた外伝小説。
オリジナル小説『聖闘士星矢 ギガントマキア
文 - 浜崎達也 / イラスト - 車田正美
集英社 ジャンプ ジェイ ブックス(2002年、全2巻)
ギガスとの闘いを描いた外伝小説。

ゲーム[編集]

コンピュータゲーム[編集]

ファミリーコンピュータ用ソフト
ゲームボーイ用ソフト
ワンダースワン用ソフト
PlayStation 2用ソフト(格闘アクションゲーム)
ニンテンドーDS用ソフト
PlayStation 3用ソフト
携帯電話ゲーム
パソコンゲーム

パチンコ・パチスロ[編集]

パチンコ
  • 『CR聖闘士星矢』
    SANYOより、2011年9月よリリースされたパチンコ機。アニメ版の黄金十二宮編をモチーフとし、新規のアニメビジュアルシーンの作画のためにテレビアニメ版スタッフが再結集。星矢らメインキャストはOVA『冥王ハーデス冥界編』以降のものとなっている。2013年11月より、『CR聖闘士星矢 星の運命』がリリース。
パチスロ
  • 『パチスロ聖闘士星矢』
    SANYOより、2012年9月4日よりリリースされたパチスロ機。先に同社でリリースされたパチンコ機『CR聖闘士星矢』同様にアニメ版の黄金十二宮編をモチーフとし、新規のアニメビジュアルシーンもパチンコ機のそれを流用している。

ボイスドラマ[編集]

CD以前にカセットテープで発売されたボイスドラマ。ストーリーは原作に沿った内容となっている。キャストはテレビアニメ版に準じている。

  • 『集英社カセットコミックシリーズ 聖闘士星矢 いかなる星の下に』(1988年3月発売 ISBN 4-08-901006-3
  • 『集英社カセットコミックシリーズ 聖闘士星矢 黄金十二宮 <前編>』(1988年8月発売 ISBN 4-08-901009-8
  • 『集英社カセットコミックシリーズ 聖闘士星矢 黄金十二宮 <後編>』(1988年8月発売 ISBN 4-08-901010-1

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ アメリカ「Viz Media」での英題
  2. ^ 水瓶座の黄金聖衣のデザインコンセプトは、読者からの公募作品による(参考:『聖闘士星矢車田正美ILLUSTRATIONS 宙』)。
  3. ^ 『ブイジャンプ』には当初、黄金聖闘士たちの過去を描いた外伝が掲載される予定だった。『聖闘士星矢』の完結編が掲載されることで、その外伝はネームや設定画すらない幻の作品となった(鈴木編 2003, p. 14)。
  4. ^ 原作では述べられていないが、実際に88人の聖闘士が集結したことはほとんど無いという。聖戦に参加した人数は本編より243年前に起きたハーデスとの前聖戦に参加した79人が最高。また戦神アレスとの聖戦に参加した聖闘士は58人だったという(後藤他編 1988, p. 54)。
  5. ^ 白銀と黄金に莫大な差があるのはセブンセンシズに覚醒した時点で一気に光速へといたるため
  6. ^ 雑誌での連載初期は、聖闘士を指す呼称として「○○聖衣」(例:星矢達を指して青銅聖衣と呼ぶなど)と呼んでいた。後に出た文庫版などでは「○○聖闘士」と修正されている。
  7. ^ 原作では述べられていないが、設定によれば、全能の神ゼウスがアテナに全権を譲り失踪した後、アテナと他の神々との間で行われる地上の覇権をめぐる争い(後藤他編 1988, p. 52)。

出典[編集]

  1. ^ ワールドフォトプレス『フィギュア王』No.95 34ページ。
  2. ^ 鈴木編 2003, p. 14.
  3. ^ 『聖闘士星矢アニメ・スペシャル』3、後藤広喜他編、集英社〈ジャンプゴールドセレクション〉、1989年、32頁。雑誌 29939-4/19。
  4. ^ 単行本4巻、148-150頁。
  5. ^ 単行本10巻、142頁。
  6. ^ a b c 後藤他編 1988, pp. 52-55
  7. ^ 外伝『聖闘士星矢EPISODE.G』の設定では青銅は52人(EPISODE.G単行本2巻、99頁)。
  8. ^ 車田監修 2001, pp. 64-65.
  9. ^ 車田 1987, pp. 82-100.
  10. ^ 車田監修 2001, p. 76.
  11. ^ 車田正美 『聖闘士星矢』1、集英社ジャンプ・コミックス〉、1986年、75頁。ISBN 978-4-08-851754-4
  12. ^ a b 車田監修 2001, p. 77
  13. ^ a b 車田 1990, pp. 164-168
  14. ^ 車田 1987, pp. 150-151.
  15. ^ [聖闘士星矢]少女版「セインティア翔」が連載へ アテナ守る少女たちの物語マイナビニュース 2013年7月19日
  16. ^ a b 集英社 1991, pp. 49-50
  17. ^ “ミュージカル「テニスの王子様」仕掛人 松田誠さん”. フジサンケイ ビジネスアイ (日本工業新聞新社): p. 20. (2008年12月22日) 
  18. ^ 小原篤 (2005年8月18日). “アニメやマンガ、続々と舞台化”. 朝日新聞 東京朝刊 (朝日新聞社): p. 20 
  19. ^ “SMAP 来年元日も日本武道館公演、2年連続の元日3公演は史上初”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社): p. 23. (1991年10月27日) 
  20. ^ “君の小宇宙は燃えているか! 鎌苅健太主演のスーパーミュージカル『聖闘士星矢』が開演”. ガジェット通信 (東京産業新聞社). (2011年7月28日). http://getnews.jp/archives/131834 2014年11月5日閲覧。 
  21. ^ “ミュージカル聖闘士星矢の全ぼうが明らかに! 聖衣(クロス)もペガサス流星拳も舞台で再現!”. エキサイトニュース (エキサイト): p. 1. (2011年12月21日). http://www.excite.co.jp/News/column_g/20111221/Akb_news_deYfkdqqIe.html 2014年11月5日閲覧。 

参考文献[編集]

外部リンク[編集]