パソコンゲーム

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パソコンゲーム: PC game)とはコンピューターゲームのうちパーソナルコンピューター(パソコン、PC)で動作するものを指す。パソゲーと省略されることもある。海外版ソフトの普及を通してPCゲームとも呼ばれる。

歴史[編集]

1990年代末以降、WindowsDirectX)向けが圧倒的で1990年代までは存在したPCのプラットフォームの違いがほぼなくなっている(Mac OS X向けにもゲームが開発されているが、大手パブリッシャーから出ているMacintosh向けゲームはWindowsからの移植・同時発売が多く、Macintosh専用のゲームを中心に手がけるパブリッシャーとして、米Pangea Softwareなどが挙げられる)。

ゲームソフトの供給は、Steamなどのデジタル配信(ダウンロード販売)が主流となっている[1]

2013年の市場規模は、ワールドワイドで1800億ドルである[2]

日本[編集]

1980年代にはNECシャープをはじめとした多くのパソコンメーカーより8ビットBASICマシンが発売されていた。記憶媒体、記憶容量、グラフィックの性能をフルに活用したゲームがソフトメーカーにより開発されそのアプリケーションに対する需要も一部ユーザーを通じて高く、パソコン黎明期から存在したジャンルである。またパソコンゲーム専用の雑誌も当時は発行されており十分な市場を形成していた。

パソコンが16ビット化されるようになると高い処理能力と美麗な表現能力を効果的に用いるようになった。ホビー向けのパソコン市場では比較的後発参入であったFM TOWNSX68000といった機種シリーズがゲームに向いた仕様を活かし売り上げを伸ばしていたが、後に(ビジネスを主戦場として、ゲームに不向きな仕様でも敢えて互換性重視だった)NECのPC-9800シリーズがホビー市場においても一人勝ちする状態になっていった。家庭用ゲーム機は数万円程度の価格帯を維持しながら高性能化していく一方、ハード購入に多大な出費を要する(当時で20万円前後)パソコンを使ったゲームは家庭用ゲーム機で扱い辛いジャンル(アダルトゲーム)を除いて衰退の一途をたどった。パソコンゲームに特化したソフトメーカーも撤退するか専用ゲーム機でのゲームソフト制作に転向する会社が相次いだ。

1980年代末から1990年代にかけて、PC/AT互換機ホビーパソコンにおいてパソコンの価格競争・性能競争が継続していたアメリカにおいては、家庭用ゲーム機とパソコンゲームの住み分けが確立していた。1990年代になって日本国内メーカーも独自アーキテクチャを捨ててDOS/VWindowsを搭載したパソコンを日本でも販売するようになり、機種の違いでプレイすることが難しかった欧米産パソコンゲーム(洋ゲー)が国内メーカーのパソコンでもプレイできるようになった。

2000年代、日本のパソコンゲーム市場は3Dグラフィック等の高い技術力を持つ海外パソコンゲームと2Dグラフィックを主体とするアダルトゲームの二極化(そのため、パソコンゲーム=アダルトゲームか洋ゲーという誤解や偏見を持つ者も少なくない)、パソコンの低価格化やインターネットの普及に伴い、オンラインゲーム大国と呼ばれる韓国のゲームも盛んに輸入されるようになった。

黎明期の主なソフトメーカー[編集]

アダルトゲームブランドは除外している。

上記に挙げたメーカーの一部は日本コンピュータゲーム協会(JCGA)を結成しており、また自社のソフトをCEROへ審査するよう依頼しているメーカーもある。

家庭用ゲーム機との比較[編集]

拡張性[編集]

家庭用ゲーム機と比較して、パソコンならではの高い拡張性があり、いち早く「4K解像度」(『ファイナルファンタジーXIV』・『Project CARS』など)や「バーチャルリアリティ」用デバイス(Oculus Riftなど)に対応や、大容量・高品位なメモリストレージ・サウンド・グラフィック、選択肢の幅が広いコントローラマウスキーボードゲームパッド)・マクロ・マルチタスク、インターネットとの親和性などを生かし、家庭用ゲーム機では難しいサービスを実現している。

インターネットを利用した、不具合やバランス修正などリリース後も更新することができる(家庭用ゲーム機でも時代が進むと対応している)。対応した一部ゲームでは「MOD」と呼ばれるユーザー自身がゲームの拡張や修正を行うことができる。有名なMODの代表例は『ハーフライフ』、『カウンターストライク』がある。メーカー側もMODをサポートしたゲームをリリースしている。その他、『みすてぃっく☆ばる〜ん』のように自作面をネットに公開して、他のユーザーがそれをダウンロードできるゲームも存在する。

MOD以外にも、自由な制作と配布・頒布が可能であり、ゲーム製品の開発の面では家庭用ゲーム機のように特殊なソフトウェアや開発機材、大規模な開発環境を必要とせずゲーム機メーカーによる流通の制限も無いためプログラミング言語またはツールの習得さえ可能であれば自由に作成し配布・頒布・販売できる(インディーズ同人などと呼ばれる)。

フリーソフトウェアからシェアウェアオープンソースソフトウェア、企業や団体による市販ソフトウェアなど様々な流通形態をとることが可能でありパソコンを所持していればあらゆる方法でゲームを入手し楽しむことができる。

違法コピー問題[編集]

家庭用ゲーム機でも同様の問題は抱えているが、パソコン上で動作させることが前提のパソコンゲームでは海賊版を容易に複製でき、インターネットで違法なアップロードも横行しているため、これが商業性のアキレス腱となっている(より悪質な場合、メーカーの予定する発売日より数日早いフライングで海賊版がアップロードされることもある)。

ハードディスクにインストールした後で起動することを前提としているため、ソフトウェア媒体に特別なコピーガードを施す以外に方法がなく、強力なコピーガードを施したソフトも幾度となく登場しているが、発売後数週間でガードが外された海賊版がネット上で出回ることが多く、完全な抑止力として機能していない(またソフトウェアのコピーガードや著作権問題については、特に「法人の著作物」について問題とされることが多い。「個人で制作したオリジナル(インディーズなど)のゲームソフト」でも、ライティングソフトによってある程度コピーガードを施せる場合はあるが、セキュリティ上の強度が不十分であり、法的に権利を保護する手段が少ない)。

場合によってはあまりにも複雑なコピーガードを導入するとロードの時間が長くなりすぎたり、コピーガードとディスクドライブとの相性問題(後述)が発生して環境によっては正規のソフトでも起動ができないという問題も起こっている。このため、正規のゲームを買った消費者がわざわざ海賊版を手に入れてプレイするという悪循環も起こっている。

コピーガードに次ぐ対策として、アクティベーションによる認証の導入もあり、たとえ元のディスクがコピーされても、ソフトウェアの「シリアル番号」と「インストールされたパソコンの情報」の組み合わせが認証できなければインストールできないよう保護することもできるが、パソコンゲームではあまり普及していない(コンピュータソフトウェア倫理機構に加盟するブランドのアダルトゲームなどで、部分的にしか導入されていない)。

主な理由としては、アクティベーショニングを行うサーバー(認証サーバー)の運営に経費がかかりすぎたり、手間がかかりすぎること、ユーザーの手を煩わせてしまうことなどがある。

相性問題[編集]

家庭用ゲーム機ではマイナーチェンジなどがあったとしても基本的に同一機種間の互換性が保障されているためゲームソフトを購入すれば即遊ぶことが可能だが、パソコンはさまざまなメーカーや機種が存在するため、装着されているハードウェアデバイスドライバOSのバージョンやインストール状態により正常に動作しない問題がある。

パソコンは家庭用ゲーム機に比べハードウェア構成が統一されていないためゲームによっては高性能なグラフィックカードサウンドカード、処理の早いCPUや潤沢なメモリを要求され、追加投資が必要となることがある。パソコンゲームの表現力の向上(グラフィックの3D化、音声の高音質サラウンド化など)やインターネット対応化によりこの問題がより顕著になってきた(パソコンのスペック毎に品質を調整するといった対応・対処をしているゲームもある)。この相性の問題をテストするため、体験版ベンチマークで動作の確認を求めるメーカーやウェブサイトもある。

脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]