ソーシャル・ネットワーキング・サービス

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ソーシャル・ネットワーキング・サービス: social networking service、SNS)とは、インターネット上の交流を通して社会的ネットワーク(ソーシャル・ネットワーク)を構築するサービスのことである。

概要[編集]

広義には、社会的ネットワークの構築の出来るサービスやウェブサイトであれば、ソーシャル・ネットワーキング・サービスまたはソーシャル・ネットワーキング・サイトと定義される。 この為、コメントトラックバックなどのコミュニケーション機能を有しているブログや、2ちゃんねるのような電子掲示板も広義的にはソーシャル・ネットワーキング・サービスに含まれる。

狭義には、ソーシャル・ネットワーキング・サービスとは人と人とのつながりを促進・サポートする、「コミュニティ型の会員制のサービス」と定義される。あるいはそういったサービスを提供するウェブサイトも含まれる。

ソーシャル・ネットワーキング・サービスの主目的は、個人間のコミュニケーションにある。利用者はサービスに会員登録をすることで利用できるが、密接な人の繋がりを重視して、既存の参加者からの招待がないと参加できないシステムになっているものも存在する。

近年では、各国の企業や政府機関など多々な分野においてSNSの利用が進んでいる。首相官邸においてもLINEFacebookTwitterなどのSNSを利用した情報発信を行っている。 また、社内でのコミュニケーションの活性化、情報の地域間格差の解消、SOX法対策のために、多くの企業が社内SNSを導入している。[1]

主なSNS[編集]

基本的な機能[編集]

  • プロフィール機能
  • メッセージ送受信(私書箱)機能
  • ユーザー相互リンク機能
  • ユーザー検索機能
  • 日記(ブログ)機能
  • コミュニティ機能

ビジネスモデル[編集]

ソーシャル・ネットワーキング・サービスのビジネスモデルは大きく分けて「広告収入モデル」「ユーザー課金モデル」「他サイト誘導・連動モデル」が成立している。

広告収入モデル
インターネット広告により収益を得るモデル。広告収入を収益の柱としているソーシャル・ネットワーキング・サービスはmixiやMySpaceなどが挙げられる。いかに多数のユーザーをサイト上に滞在させ、ページの閲覧数(ページビュー)をどれだけ多く獲得できるかがこのモデルの鍵となる。ソーシャル・ネットワーキング・サービスで広告収入をあげるにはそれなりのユーザー数が必要とされるため、そこまでコミュニティを育てていくにはサーバーなどを運営していく計画的な資本戦略が必要とされる。
ユーザー課金モデル
提供しているサービスに対し、サービス利用料という形でユーザーに対して直接課金し、収入源とするモデル。閲覧数の多さに依存せず、人的ネットワークなどソーシャル・ネットワーキング・サービスの特徴を積極的に活用したサービスの提供に重点を置いている点に特徴がある。現在ではビジネスネットワークの構築や職探しに利用される米国LinkedIn(リンクトイン)などが挙げられる。
またこれとは別に基本的に無料で提供しているサービスに一部サービスに付加機能を加えた有料サービスを提供して課金をするモデルもある。(例:mixiプレミアム)
他サイト誘導・連動モデル
ソーシャル・ネットワーキング・サービス内での広告収入や課金収入に頼るのではなく、ソーシャル・ネットワーキング・サービスをユーザーの集客や定着のツールとして捉え、自社・他社問わず他のサイトに誘導、あるいは連動させることにより得られるシナジー効果(相乗効果)を期待するモデル。ヤフー株式会社の井上雅博CEOが語るようにYahoo! Days(ヤフー・デイズ)などの大手ポータルサイトが運営するソーシャル・ネットワーキング・サービスはこのモデルを取り入れようとしている。
また携帯端末向けソーシャル・ネットワーキング・サービスのモバゲータウンはモバオク、ミュウモなどの外部の課金サービスに誘導することで収益をあげている。

なお、これら三つのモデルは、そのいずれかはそれぞれのソーシャル・ネットワーキング・サービスで中心となっているものの、例えば広告収入モデルはほぼすべてのソーシャル・ネットワーキング・サービスで取り入れられているように、ビジネスモデルを組み合わせていくのが一般的である。

アメリカ、韓国では広告収入以外にもEC事業(アバター、ホムピー)といった色々なビジネスモデルが構築されつつある。例えばサイワールドなどは月10億円以上の利益を広告(20%)とEC(80%)により生み出している。その一方で、限られた会員内とはいえ、個人情報の流出の懸念も一部であり、未成年者の利用を制限する動きもある。(アメリカでは12歳以上なら利用が可能の為)

歴史[編集]

コンピュータ登場以前のソーシャルネットワーキング理論の起源としては、六次の隔たり理論などがある。

コンピュータネットワークによる新しい社会交流の形態は、コンピュータが開発された初期の頃からその可能性が示唆されていた[2]。コンピュータ通信によるソーシャルネットワーキングの試みは、UsenetARPANETLISTSERVBBSなどを含む初期の多くのオンラインサービス上で行われた。ソーシャル・ネットワーキング・サービスの前段階としての特徴は、AOLProdigyそしてCompuServeなどのオンラインサービス上にも多く現れていた。

ワールドワイドウェブ上の初期のソーシャル・ネットワーキング・サービスは、Theglobe.com (1994)[3]Geocities (1994) そしてTripod.com (1995)のようなオンラインコミュニケーションの形態で始まった。これら初期のコミュニティの多くは、チャットルームの他、使いやすいサイト開設ツールと自由で安価な場を提供することによって、個人のウェブページを通して個人的な情報やアイデアを共有することに注力していた。Classmates.com(クラスメーツ・ドット・コム)のようないくつかのコミュニティはEメールアドレスを公開して人々がお互い結びつくような方法を取っていた。

1990年代後半、ユーザーが友人のリストを管理し、似たような関心を持つ他のユーザーを探せるようにするなど、ユーザープロフィールの編集がソーシャル・ネットワーキング・サービスの中心的な特徴となっていった。

ユーザーが友人を発見し管理できるような新しいソーシャル・ネットワーキング・サービスの方法が開発されたことを契機に、多くのサイトがさらに進んだ機能の開発を行い始めた[4]。この新世代のソーシャル・ネットワーキング・サービスは、1997年から2001年まで運営されユーザーが100万人にまで達したSixDegrees.comの登場、そして2002年のFriendster(フレンドスター)の登場により本格的に普及し[5]、すぐにインターネットの主流の一角を占めるようになった。Friendsterに続いて、2003年にはMySpaceLinkedInが、そして2005年にはBeboが登場した。ソーシャル・ネットワーキング・サービスの知名度の急速な高まりは、2005年の時点でMySpaceページビューGoogleを上回ったという事実が物語っている。2004年に始まったFacebook[6]は世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービスとなった[7]

2008年には、様々なバラエティのソーシャルネットワーキングモデルが登場し、これらのモデルを使った200以上のサイトが稼働していると報告されている[8]

米最大級のソーシャル・ネットワーキング・サービス、Myspaceは公式の発表によると米国の会員数だけで6000万人を記録しており、総ユーザー数は1億2000万人と発表されている(2006年11月)。2006年には月に600万人のペースでユーザーを増やし続けていた。マドンナ、U2、ビヨンセ、マライア・キャリーなど300万のアーティストが参加しており、若者に人気が高い。尚、Myspaceは2006年11月に日本語版のベータ版を開設した。 市場調査会社の米Pew Research Centerは米国のインターネット利用者の65%が米Facebookや米LinkedInのようなソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を利用しており、3年前(2008年)の29%から2倍以上に増えたと公表した。(現地時間2011年8月26日公表)

韓国ではサイワールドが圧倒的な人気を誇っており、利用者は1800万人。単純計算ではあるものの韓国の総人口の約3分の1が参加している事になる。2007年になりアメリカのSecond Lifeなど仮想世界のソーシャル・ネットワーキング・サービスが急成長を見せている。又、海外ではFriendsterからMyspaceのように閉鎖型から開放型へとソーシャル・ネットワーキング・サービスの流れが徐々に変化しつつある[9]。2009年、2010年にはTwitterなどのミニブログサービスも世界的に広がっている。

日本[編集]

日本においては、国内インターネット黎明期の1996年に会員制のみゆきネットが登場したことにソーシャル・ネットワーキング・サービスの端緒が見つけられる。(1999年終了[10])が、「ソーシャルネットワーキング」という概念を強く意識して、フレンド相互リンク・私書箱・プロフィール表示という現在のソーシャル・ネットワーキング・サービスの主要機能を持つものとしては、2002年に登場した内野晴仁の個人運営の公開型ソーシャル・ネットワーキング・サービス myprofile.jp[11]が嚆矢であり、これに続いて2003年にはSFC Incubation Villageにてビートコミュニケーションによる期間限定のマッチング実験SIV Connectが、そしてネットエイジ社による有料の合コンマッチングサービスのGocooなどのサービスが開始された。 翌年2004年2月21日田中良和の個人運営GREEが、イー・マーキュリー (現:ミクシィ) 提供のmixiがプレオープン、3月3日にオフィシャルオープンした。遅れて、Yubitomaのエコー、フレンドマップ、Miniiそしてキヌガサなどがスタートした。Gocooなど古いにもかかわらず、限られたユーザーで普及した理由としては最初から課金をしてハードルが高かった事が原因にあげられている(課金モデルは途中から変更)[12]

2004年の段階では、GREEが最も会員数が多く、イベント中心に盛り上がりを見せた。当初はウェブメール機能や日記機能がなく、会員数が10万人あたりで、最初から日記機能のあったmixiに抜かれた(但しmixiもリリース当初はまだコミュニティ機能などは実装されていなかった)。2010年には、mixiのユーザー数(有効ID数)が2000万人を越えた。

日本では、従前から数多く存在していた「Web日記サイト」「グループウェアサイト」「インターネットコミュニティ」などの機能を上手に取り込みつつ、さらには各新聞社やマスコミの記事を取り扱うなど、一種のポータルサイトとしての機能も持っているものが見られる。企業・教育機関でも内部向けコミュニケーションから始まって、内定者や学校の卒業生の囲い込みなど、色々な用途に使われている。最近ではGREE、imapuなどでも携帯電話にも応用されて、さまざまな形でソーシャル・ネットワーキング・サービスは普及している。熊本県八代市が運営するごろっとやっちろを皮切りに自治体や非営利団体・企業等が運営する地域型のサービスも各地で立ち上がっている。

YouTubeFlickrといった画像共有・動画共有サイトが人気になったことにより、日本でもAmebaVision(終了)など類似のものが相次いで開設されている。

総務省の発表では2006年3月31日現在の日本でのソーシャル・ネットワーキング・サービス利用者数は、716万人に達している。これは前年度(2005年3月31日)の111万人の約6.5倍の数字であり、急速に認知度が高まっていることが伺える。予想ではソーシャル・ネットワーキング・サービスの利用者数は2007年3月に1042万人に拡大すると見られている[13]。2009年1月のソーシャル・ネットワーキング・サービス会員数は、7134.4万人[14]

ソーシャル・ネットワークを開設するためのソフトウェア/サービス[編集]

(アルファベット順)

  • Beat Shuffle - Beat Communicationの製品
  • IBM Lotus Connections - IBMの製品
  • looops - Looops CommunicationsのASPサービス
  • OpenPNE - 手嶋屋が中心となって開発した、オープンソースのソーシャル・ネットワーキング・サービスエンジン
  • OpenSNP - インフォミーム株式会社が提供する、地域での利用に特化したソーシャル・ネットワーキング・サービス製品
  • SKIP - TIS/SonicGardenが提供する、企業内での利用に特化したソーシャル・ネットワーキング・サービス。
  • SNSエンジン - KBMJの製品

脚注[編集]

  1. ^ http://news.mynavi.jp/series/sns/001/
  2. ^ The Network Nation」S. Roxanne Hiltz、Murray Turoff 共著 (アジソン・ウェスレイ出版, 1978, 1993)
  3. ^ Cotriss, David (2008-05-29). “Where are they now: TheGlobe.com”. The Industry Standard. http://www.thestandard.com/news/2008/05/29/where-are-they-now-theglobe-com. 
  4. ^ Romm-Livermore, C.、Setzekorn, K. 共著(2008). Social Networking Communities and E-Dating Services: Concepts and Implications‎.、IGI グローバル社. 271頁
  5. ^ Knapp, E.著 (2006). A Parent's Guide to Myspace‎. DayDream Publishers. ISBN 1-4196-4146-8
  6. ^ Steve Rosenbush 著 (2005). News Corp.'s Place in MySpace、ビジネスウィーク誌, July 19, 2005. (MySpace 閲覧数の図)
  7. ^ "Social graph-iti": Facebook's social network graphing、エコノミスト誌 ウェブサイトの記事、2008年1月19日
  8. ^ Over 200 social networking sites、インフォジュース ウェブサイト、2008年1月19日掲載
  9. ^ 世界のSNS
  10. ^ 運営当時のサイト(Internet Archive)
  11. ^ myprofile.jp(フレンド相互リンク機能は2003年公開。2010年終了)
  12. ^ GOCOO閉鎖[1]
  13. ^ ソーシャル・ネットワーキング・サービス、安心感から利用者急増
  14. ^ ブログ・SNSの経済効果の推計 平成21年7月 総務省情報通信政策研究所 調査研究部 (2009)

関連項目[編集]