いいね!ボタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
👍いいね!
Facebookのいいね!ボタン

いいね!ボタン英語: like buttonlike optionrecommend button)とはソーシャル・ネットワーキング・サービスインターネットフォーラムニュースサイトブログの、ある特定のコンテンツが好き、楽しい、支持できるといった意志を示すためのコミュニケーションソフトウェア英語版の機能(ソーシャルボタン)である。インターネットサービスにおいて通常コンテンツごとにこのボタンを押したユーザー数が表示され、場合によっては押したユーザーのリストを全部もしくは一部表示できることもある。これはコンテンツへの反応を表現する点で、レスを文章で書き込むといった他の方法に対し、定量的な代替手段である。

一部のウェブサイトではヤダネ!ボタン英語: dislike button)というのも設置し、ユーザーが支持・反対・中立の投票ができるようにしている。他のウェブサイトでは5つ英語版などより複雑なウェブコンテンツ投票英語版システムを使用している。

自分以外のウェブサイトのソーシャルネットワークで使われるいいね!ボタンは行動ターゲティング広告に個人情報を組み合わせたターゲット広告を出す目的でユーザーの行動を追跡するためのウェブビーコンとしてたびたび使用されるためブラウザセキュリティ英語版インターネットセーフティ英語版のプライバシー問題になると考えられる[1][2][3][4][5]

Facebookでの使用[編集]

いいね!ボタンはソーシャルネットワーキングサービスであるFacebook機能英語版であり、ユーザーはステータスアップデート、コメント、写真、友達とのリンク共有、広告といったコンテンツに好きという意志を示すことができる。また、Facebookプラットフォーム英語版の機能として参加ウェブサイトでサイトのコンテンツを友達と共有するためにボタン英語版を表示することが出来る[6]

ユーザーがいいね!ボタンをクリックした時、友達のニュースフィードにコンテンツが登場する[7]。また各コンテンツの一部にボタンを押したユーザー数が表示され、全部もしくは一部のユーザーリストを表示できることもある。この機能はモバイルウェブアプリケーションでは違った形で表示される場合がある。

Facebookは、いいね!することはユーザにとって「前向きなフィードバックを与え、気になることと繋がる」方法なのだと説明している[8]

さらに「いいね!ボックス」(Like Box)ではFacebookのページ英語版所有者が、自分のページで何人が、また友人の誰がいいね!ボタンを押したかを表示することが出来る[9]

2010年にFacebookは、未成年者に広告のいいね!ボタンを押させるべきではない言う訴訟をロサンゼルスで起こされた。Facebook側は「全く馬鹿げた訴訟」とコメントした[10]

2013年7月、民放の調査報道番組が労働者が一日中パソコンの前に座って「いいね!」などのクリックを続けるバングラデシュの捏造工場について報じた[11]

プラグイン[編集]

いいね!ボタンはFacebookが提供するソーシャルプラグインの1つでFacebook以外のウェブサイトで使用される[12]。2010年4月21日に、Facebookのソーシャルグラフ英語版と統合されるウェブサイト向けのインターフェイスであるFacebookのオープングラフの一部としてリリースされた[13][14]。そのリリース日にあたり、マーク・ザッカーバーグCEOはFacebookのF8(開発者向けカンファレンス)の講演で「我々はソーシャルが当たり前のウェブを構築している」と発言した[14][15]

以後、この機能はインターネットプライバシー英語版の懸念を巻き起こしている。なぜならプラグインはたとえウェブ上の参加サイトの訪問者がいいね!ボタンをクリックしなかった[3][4]、Facebookをログアウトしている、もしくはFacebookのユーザーでないとしても[5]Facebookは訪問者を追跡できるためである。いいね!ボタンは広告ネットワーク英語版と同じように実行され、参加するサイトが多くなるにつれ、誰が、どのサイトを、いつ訪問したかという膨大な情報がFacebookに集まるのである。ウェブページを表示した時にいいね!ボタンがある場合、ユーザーのウェブブラウザがFacebookのサーバーに接続され、閲覧したサイトのURLや閲覧者のIPアドレスとFacebookのID(ログインしている場合)が記録される。2010年6月にFacebookは、この情報は3ヶ月経つと匿名化され、販売もしなければ他と共有することもないという声明を出した。北カリフォルニアのアメリカ自由人権協会は、ウェブサイト運営者はいいね!ボタンのインストールについて「ウェブサイトを閲覧するたびに誰が閲覧したかをFacebookに潜在的に伝えることになる」ため注意を払うように警告した[4]

2010年9月時点でいいね!ボタンを使用したサイト数は350,000以上に及んだ[16]

2011年8月、ドイツのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州はボタンがドイツのデータ保護法に違反しており、連邦政府機関はウェブサイトからボタンと同種のソーシャルプラグインを除去しなければならないと述べた[2]。カナダのプライバシーコミッショナーも同じような懸念を2010年に示した[1]

2010年末よりアメリカ合衆国において、マイクロソフトのBing検索エンジンは検索者のFacebook友達による「いいね」を検索結果に反映させている[17][18]

攻撃に対する脆弱性[編集]

「いいね」リンクは、ユーザーが意図せず(悪意のある)コンテンツにいいね!してしまうライクジャッキングに弱いとされている[19]

ファンゲート[編集]

Facebookにおけるファンゲート(Facebook fangate)は、「いいね!ボタン」を押した利用者と押していない利用者とを振り分けて、それぞれに別の内容を表示させる機能英語版である。

概要[編集]

「いいね!ボタン」を押した利用者のみに特定のコンテンツを閲覧させることができるため、「いいね!」の数を増やす手法のひとつとして用いられる。「いいね!ボタン」を押した利用者のみに閲覧させるコンテンツには、例えば、プレゼントの申込みフォームや、クーポンコードなどがある[20]

2012年3月にFaceboolのユーザーインターフェースがタイムラインに変更されたため、ファンゲートは使いにくくなったとされる[21]

ファンゲートの機能をFacebookページに追加するには、他のカスタマイズと同様に2つの方法がある[20]。ひとつは、既存の専用のアプリを使う方法である。ファンゲートアプリの中には、有料のものと無料のもの、広告を表示するものと表示しないものがある。もうひとつは、Facebookの開発者として登録してアプリを作成し、そのアプリを自分のページに追加する方法である。このようなアプリのサンプルとなるコードはウェブ上で多数公開されている。

他のソーシャルネットワークでの使用[編集]

2011年8月、Googleは自身の+1ボタンを自社のソーシャルネットワークサイトであるGoogle+に統合した[22](「+1」は「私は好き」「私は同意する」を意味するインターネットスラングである)。同時期にソーシャルミニブログサイトであるTwitterもフォローボタンを設置した[23]mixiは「イイネ!」機能を使用している。2010年4月にmixiボイスへ「イイネ!」機能が追加[24]され、同年8月に日記にも同様の機能を追加[25]した。

脚注[編集]

  1. ^ a b “Facebook privacy probed over 'like,' invitations”. CBC News. (2010年9月23日). http://www.cbc.ca/news/technology/story/2010/09/23/facebook-like-invitations.html 2011年8月24日閲覧。 
  2. ^ a b Albanesius, Chloe (2011年8月19日). “German Agencies Banned From Using Facebook, 'Like' Button”. PC Magazine. http://www.pcmag.com/article2/0,2817,2391440,00.asp 2011年8月24日閲覧。 
  3. ^ a b Zawinski, Jamie (founder of the Mozilla Foundation) (02011-09-02), “Surprise! Facebook doesn't like privacy countermeasures”, JWZ.org (appliedops.net), http://www.jwz.org/blog/2011/09/surprise-facebook-doesnt-like-privacy-countermeasures/ 
  4. ^ a b c McCullagh, Declan (2010年6月2日). “Facebook 'Like' button draws privacy scrutiny”. CNET News. http://news.cnet.com/8301-13578_3-20006532-38.html 2011年12月19日閲覧。 
  5. ^ a b Roosendaal, Arnold (2010年11月30日). “Facebook Tracks and Traces Everyone: Like This!”. Social Science Research Network (SSRN). 2011年9月27日閲覧。
  6. ^ Arrington, Michael (2010年3月25日). “Facebook To Release a "Like" Button For the Whole Darn Internet”. TechCrunch. 2011年12月29日閲覧。
  7. ^ Porterfield, Amy; Khare, Phyllis; Vahl, Andrea (2011). “Chapter 3: Better Engagement with the Help of Facebook Like Links and Buttons”. Facebook Marketing All-in-One for Dummies. John Wiley and Sons. ISBN 0-470-94230-4. http://books.google.com/books?id=xAvPKgd-jMsC&pg=PA297. 
  8. ^ Like”. Facebook Help Centre. 2011年8月24日閲覧。
  9. ^ Like Box”. Facebook Developers. 2011年8月24日閲覧。
  10. ^ “Lawsuit says teens too young to "Like" Facebook ads”. France24/AFP. (2010年8月27日). http://www.france24.com/en/20100827-lawsuit-says-teens-young-like-facebook-ads 2011年8月24日閲覧。 
  11. ^ “フェイスブック「いいね!」捏造工場を発見 24時間体制でクリック”. msn産経ニュース. (2013年8月8日). http://sankei.jp.msn.com/world/news/130808/asi13080809520001-n1.htm 2013年8月11日閲覧。 
  12. ^ Social Plugins”. Facebook Developers. Facebook (2011年12月19日). 2011年12月19日閲覧。
  13. ^ Siegler, MG (2010年4月21日). “Facebook: We'll Serve 1 Billion Likes on the Web in Just 24 Hours”. TechCrunch. http://techcrunch.com/2010/04/21/facebook-like-button/ 2011年12月19日閲覧。 
  14. ^ a b Fletcher, Dan (2010年4月22日). “Facebook Looks to Get Personal”. Time. http://www.time.com/time/business/article/0,8599,1983721,00.html 2011年12月19日閲覧。 
  15. ^ Schonfeld, Erick (2010年4月21日). “Zuckerberg: 'We Are Building a Web Where the Default is Social'”. TechCrunch 
  16. ^ Gelles, David (2010年9月21日). “E-commerce takes instant liking to Facebook button”. Financial Times. http://www.ft.com/cms/s/2/1599be2e-c5a9-11df-ab48-00144feab49a.html?=dbk 2011年8月24日閲覧。 
  17. ^ Yin, Sara (2010年12月15日). “Microsoft Adds Facebook 'Likes' to Bing Search Results”. PC Mag. http://www.pcmag.com/article2/0,2817,2374385,00.asp 2011年8月25日閲覧。 
  18. ^ Yiu, Paul; The Bing Team (2010年12月15日). “Bing Feature Update: Discover more things your Facebook friends like”. Bing Search blog. Microsoft. 2011年8月25日閲覧。
  19. ^ Perez, Sarah (2010年6月1日). “"Likejacking" Takes Off on Facebook”. ReadWriteWeb. http://www.readwriteweb.com/archives/likejacking_takes_off_on_facebook.php 2011年8月24日閲覧。 
  20. ^ a b JS+PHPでFacebookページをカスタマイズ!|今日からできるFacebookファンページ制作&運用ガイド ASCII.jp、2011年3月28日
  21. ^ 変更直前!Facebookページタイムライン最終ガイド|今日からできるFacebookファンページ制作&運用ガイド ASCII.jp、2012年3月26日
  22. ^ Newman, Jared (2011年8月24日). “Google +1 Now Links to Google+ Profiles: Let the War on Facebook's 'Like' Button Begin”. PC World. http://www.pcworld.com/article/238726/google_1_now_links_to_google_profiles_let_the_war_on_facebooks_like_button_begin.html 2011年8月24日閲覧。 
  23. ^ Bazilian, Emma (2011年6月1日). “Twitter and Google Launch Their Own 'Like' Buttons”. Adweek. http://www.adweek.com/news/technology/twitter-and-google-launch-their-own-buttons-132154 2011年12月19日閲覧。 
  24. ^ mixiボイス機能追加と仕様変更のお知らせ - 株式会社ミクシィ「新機能リリースのお知らせ」2010年04月15日。
  25. ^ 「日記」機能追加と「新着お知らせ」リリースのお知らせ - 株式会社ミクシィ「新機能リリースのお知らせ」2010年08月13日。

外部リンク[編集]