シリアスゲーム

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シリアスゲーム: Serious game)とは、エンターテインメント性のみを目的とせず、教育・医療用途(学習要素、体験、関心度醸成・喚起など)といった社会問題の解決を主目的とするコンピュータゲームエレメカも含まれる[1])のジャンルである。前述の用途に専ら用いる意図で開発されたゲームを指し、広義にはシリアスゲームとして利用可能な一般のゲームを含む[2]

シミュレーターとの違いは、ゲームを起源にしている点にある。すなわち、第2目的としてエンターテインメント性が常に存在している。

概説[編集]

そのジャンルの特性から、ゲーム内でのゴールクリア)よりも、ゲーム外でのゴール(能力の習得)の方が最終目的の場合も多く、『えいご漬け』では英語を学習して実生活での能力を高めることが目的である[3]

シリアスゲームはアメリカが発祥であり[4]、アメリカでは2002年頃より、シリアスゲームの語が使用され始め[4]2009年現在、シリアスゲーム専門会社がアメリカでは数百社、日本では1社存在する[1]

オープンサイエンス[編集]

研究に貢献できるとして「オープンサイエンス」という研究手法では、ゲームが注目されている[5]

タンパク質構造予測を競う「Foldit」(ワシントン大学)では研究者が10年以上解明できなかった問題を解決した他、遺伝子疾患の究明を行う「Phylo」(マギル大学)や古代エジプト文書を解読する「Ancient Lives」(オックスフォード大学)、宇宙地図を作る「ZooNiverse」(Sloan Digital Sky Survey)などゲーム(ゲーマー)を利用した取り組みが行われている[6]

2013年5月28日には量子コンピュータの研究としてパズルゲーム「meQuanics」(国立情報学研究所)が公開された[5][7]

Google量子物理学の概念を体験でき、科学者が生まれる場として有力の考えから「Minecraft」上で「qCraft」を提供した[8][9]

IBM人間クイズ王に圧勝したワトソン人工知能)をクラウドコンピューティング上で一般公開することを発表した[10][11]

脚注[編集]

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  1. ^ a b 「日曜ナントカ学――「ゲームに夢中」で機能回復」『朝日新聞』2009年1月11日付be on Sunday Wonder in life、s1面。
  2. ^ 遠藤学 「ボクらは「桃鉄」で日本地理を、「信長の野望」や「三国志」で歴史を学んだ」 ITmedia Games、2005年5月31日。
  3. ^ スクウェア・エニックスがゲーム開発をもとにしたシリアスゲームを発表!」 ファミ通.com、2007年3月6日。
  4. ^ a b “ゲームで社会問題を解決 高い教育効果、進む研究や開発”. MSN産経ニュース (産経デジタル). (2009年1月15日). オリジナル2009年1月24日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20090124173806/http://sankei.jp.msn.com/life/education/090115/edc0901150813000-n1.htm 
  5. ^ a b 「パズルを解いて量子コンピューター研究に貢献」、NIIがゲームを公開 研究の重要課題をパズル化、ゲームに取り組む人の「知恵」に期待”. 日経BP (2013年5月29日). 2013年5月29日閲覧。
  6. ^ Access Accepted第335回:科学の進歩に貢献するゲーム”. 4Gamer.net. Aetas (2012年2月20日). 2013年5月29日閲覧。
  7. ^ 量子コンピューター研究の喫緊の課題をゲームに、集合知で回路の最適化へ”. Impress Watch (2013年5月29日). 2013年5月29日閲覧。
  8. ^ マインクラフトで量子物理学の概念を体験できるGoogleとNASA製のMOD「qCraft」” (2013年10月21日). 2013年11月19日閲覧。
  9. ^ グーグル、Minecraftで「量子ゲーム」を提供開始” (2013年10月22日). 2013年11月19日閲覧。
  10. ^ 米IBM、「ワトソン」をクラウド経由で提供 に” (2013年11月15日). 2013年11月19日閲覧。
  11. ^ 人工知能のクイズ王、APIが一般公開。あらゆるデベロッパーから利用可能に” (2013年11月18日). 2013年11月19日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]