ゲーマー
ゲーマー(gamer)とは、ゲームを趣味とする愛好家たちの呼称。
単に「ゲーマー」といえば、日本では主にコンピュータゲームの愛好家を指しているが、本来はゲーム(英)と名の付くボードゲーム・カードゲーム・テーブルトークRPGなどの愛好家、更にはサバイバルゲームやスポーツ・フィッシング・趣味での狩猟の愛好者なども含めた呼称である。本項では主にコンピュータゲームに関するゲーマーについて述べる。それ以外のゲーマーに関しては、各々の項における愛好者層などを参照されたい。
古くコンピュータゲームが高価で多大な出費を強いられていた時代には、これで遊ぶ者は様々な系統のマニアの1ジャンルとして見られることが多く、「ゲーマー」という呼称もこのマニアの延長で用いられていた。しかし、最近ではコンピュータゲームが一般に浸透したため、コンピューターゲームで遊ぶこと自体は一般的な趣味として認識される傾向がある。趣味としてゲームをしているだけでマニア扱いされたり、ゲーマーと呼ばれることは少なくなってきているように思われる。
しかしそれでも、熱心なゲーム愛好者が自身のことをゲーマーだと称したり、あるいはゲームをプレイする事で何かを得ている者がゲーマーと呼ばれることがある。本項では、そういった「ゲームに対して何らかの価値観を見出している者」を含め、様々なゲーマーの種類に付いても説明する。
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[編集] 歴史
なおコンピュータゲームの市場や業界の動向に関しては、別途コンピュータゲームの歴史を参照されたい。
- 1970年代
- スペースインベーダーの流行による最初の大きな盛り上がり。まだゲーマーとは呼ばれないものの、小さいのに非常にゲームが上手な子供や百円玉をテーブル型ゲーム機の上に積みあげ熱中するサラリーマン、足繁くゲーム喫茶に通い詰める学生などといった、現在にもつうじるアーケードゲーマーの動向が生まれる。
- 同時代、『ゲームセンターあらし』がゲーマーを題材にした漫画(およびアニメ作品)でヒットする。ただこの頃はコンピュータゲームを含むコンピュータの仕組みは一般に良く理解されておらず、この漫画ではそれを逆手に取った荒唐無稽な技で読者を楽しませたが、その一方で早くも「風営法」「ゲームセンターで遊ぶマナー」にも言及しており、この時代から一部悪質ゲーマーの行動が問題視されていたことも伺われる。
- 米国ではゲームセンターに設置されるビデオゲームに熱中する大人も出たほか、1977年にアタリVCS(Atari 2600)が発売され、大流行する。
- 1980年代
- 米国では1982年にアタリショックが発生するなど、米ゲーム市場にとっては辛い時期の始まった頃にも重なるが、日本では1983年にファミリーコンピュータが発売され流行、1980年代を通して大きなブームを引き起こし、市場が一挙に拡大した。同時期にはその拡大市場の追い風にも乗り、ゲーム産業が発展する。
- この頃のゲーマーは、単にゲーム好きの青少年による自称だったり、高橋名人を初めとするゲームソフトメーカーの社員だったり、あるいは契約社員などの形でゲームメーカーでデバッグを行う者や、出版社が発行する攻略本などのゲームライター、あるいはゲーム好きのタレントや、毛利名人を初めとするタレント化したゲーム愛好者など、様々な系統が見られる。ファミコン名人の項を参照されたし。
- 1990年代
- 1990年代中~末頃の対戦格闘ゲーム全盛時に、格闘ゲームばかり遊ぶプレイヤー層が出現した。対戦格闘ゲームが人間対人間の競技的な性格を持つことから、ローカルチャンピオンから著名な格闘ゲーム・ゲーマーまでおり、有名になったプレイヤーをタレント的にゲームの宣伝に使うメーカーも現れた。また、格闘ゲームはキャラクター性において他のゲームに比べ突出しており、キャラクターに強く思い入れるファンという新たな層も形成された。この一部にはコスプレゲーマーのような他のサブカルチャーと融合した者も見られ、多様なゲーマー文化を形作っていた。
- 2000年代
- 2000年代より、リアルマネートレード(RMT)のような、「プレイ時間や地道な作業の蓄積がゲームの中で大きな価値を生む」というような性格のオンラインゲーム上で、ゲーム内のアイテムを入手して他のプレーヤーに現金で販売するという市場が一部で生まれた。これで収入を得ている者も存在するが職業化にまでは至っていない。
[編集] 分類
現在ではゲームが趣味として一般的でもあるため、以下に述べる分類の中でもライトゲーマーは「単にゲームで遊ぶことがある人」と見なされ、ヘビーゲーマーやコアゲーマーはおたくの一ジャンルに取り込まれ、ミドルゲーマーに関しては「おたくと一般人の中間」程度にしかみなされない傾向もある。ただ対外的に「ゲームおたく」と評されるのを嫌ってゲーマーを自称するものもいる。
なお、以下に述べる分類は大まかかつ俗称的なものであるため、明確な分類ではなく境界も曖昧である。また俗称であるため個人の価値観によって揺らぎを含む。この辺りはゲーマー自身の主観にも寄り、サブカルチャー関連用語(俗語・バズワード・ジャーゴンなどの一種)の常として不明確である。
なお、ゲーム関連であることが分かっている上での記事や会話の際、これらの呼称は「ゲーマー」が「ユーザー」に置き換えられ言わることがある(例:ライトゲーマー⇒ライトユーザー)。
- ライトゲーマー
- ゲームは好きではあるが、マニアほどには入れ込んでいない、単なるゲームで遊ぶことがある程度でしかない人のこと。
- ライトゲーマーは、ゲームを趣味ではなく、あくまでも多数ある娯楽の1つと位置付けているので、購入基準、入手情報が広告のイメージや雑誌掲載記事のゲーム画像などを見て「面白そうだ」と感じ、購入する場合が多い為、結果、売れ筋のゲーム、世間で話題になっているゲームに集中しやすくなる。(もともと興味が薄く、大きな損もなければ特もない考え)
- ただこの言葉は単にヘビーゲーマーの対義語というよりも、コンシューマーゲームの普及に伴う宣伝戦略に基くと見なされる傾向がある。おたくと同一視されかねないゲーマーという区分から一歩引いた形の同層を設け、従来ほどゲームに然程積極的では無い層の取り込みを狙う業界側の意向により多用されたのでは?とのことである。ライトゲーマーという言葉は、国内ではプレイステーション登場時、従来機のスーパーファミコンや当時の競合機のセガサターンなどを好む年齢層の高いオールドゲーマーと区別するための用語として頻繁に使われるようになった。ライトゲーマーはソニーによるプロモーション活動の一環として利用された言葉であり、プレイステーション用ゲームのネガティブイメージを取り払うための手段として、雑誌メディアを中心に多用されたという説がある。
- また、単純に難易度の低い(言い換えれば、ぬるい)ゲームを好むゲーマーを「ヌルゲーマー」と呼ぶこともある。
- ニンテンドーDSやWiiで新たにゲームを遊び始めた新規のゲーマー層を指す場合が多々ある。
- さらにIPhoneなどのゲーム機とマルチメディアプレイヤ中間的な存在や、ソーシャル・ネットワーキング・サービスや携帯電話用アプリケーションなどを用いた「ソーシャルゲーム」といった従来のコンピュータゲームのカテゴリに入れられないゲームも登場し、従来型のコンピュータゲームの新たな競合相手となっているため、日本においても海外における呼称のカジュアルが使用される場面が増加している。
- ヘビーゲーマー
- 熱心なゲーマーのこと。ゲームマニアに近い。
- ゲームに対して時間や費用を掛けることを惜しまない。どちらかといえば閉鎖的な印象もあるが、ゲームメーカーやゲームセンターにしてみれば、「売り上げに貢献する客」と言える存在である。(面白さの見極めはライトユーザーより長けており、すべてのメーカーではない)ただし四六時中ゲームに没頭し、より高得点を得たり、あるいは対戦格闘ゲームで相互に腕を試し合ったりする傾向が強いとみなされ、中毒だなどと揶揄される場合もある。
- コアゲーマー
- ヘビーゲーマーが若干ネガティブな意味合いを含むのに対して、コアゲーマーはゲーム文化の中心に位置するというニュアンスがあり、後述のミドルゲーマーの中でも特にゲームに関心のあるゲーマーを指す。
- 積極的に電子掲示板やウェブサイトなどで情報発信および情報収集し、ゲームメーカーにも積極的に意見を述べるタイプを指すことが多い。ただし特定のゲームに対する思い入れや意見も多く持ち、ともすればオタク的だなどと批判を被りやすい傾向があるのも否めない。同様に、自分たち以外は楽しめないような複雑であったりマニアックな作品を好むことも多く、自身の分野以外のゲームやライト・ミドルゲーマーに対して否定的な場合も少なくないとされる。
- 実際にも、ゲームを経済的消費活動と捉えた際、コア・ヘビーゲーマーの一人当たりの消費数値は大きいが、ゲーマー全体から見ると少数派かつ偏った消費の割合増加がゲーム業界全体に悪影響を与えた、と指摘されることも少なくない。詳しくは「ゲーム離れ」の項目を参照。
- 珍しい・マイナーなゲームや古いゲームに詳しかったり、特定のゲームタイトルに詳しかったりと、ゲームの関連情報に興味を示す傾向も強く、様々な系統が存在する。
- ミドルゲーマー
- ライトゲーマーとヘビーゲーマー・コアゲーマーの中間。
- ゲームは好きだが、他のことにも関心があり、趣味のひとつに挙がるような付き合い方であると解される。コミュニケーションツールとして友達と遊んだり、友達からソフトを借りてきてためしに遊んでみるなど、ライトゲーマー以上にゲームには積極的だが、かといって四六時中ゲームに傾倒している訳でもない、という程度と言える。
- ただし、前述のように元来からライトとヘビー・コアとの境界線が曖昧であり、何を持って「中間」とするかは個々の価値観などで大きく異なり、非常に曖昧な分類ではある。
- マーケティングによる分類
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- カジュアルユーザー
- 英語でのライトゲーマーのこと。
- ホワイトユーザー
- ライトゲーマーよりさらにゲームをする動機が薄い層。
- 思想による分類
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- ストーリー重視派
- ゲームを構成するにあたって、物語の主幹となるストーリーがしっかりしていなければ面白くないと言う思想。日本製RPGが好きなゲーマーに多く見られる。
- システム重視派
- 戦闘などのシステムがいかに作りこまれているか、面白いかと言う思想。アクションなどはこの傾向が強い。
- 自由主義派
- 日本製ゲームに見られる「ストーリーに沿って淡々とゲームを進める」レール式タイプのゲームを嫌う思想。ある程度自分の好きなようにゲームが進められる度合いを「自由度」と評する。
- ジャンルによる分類
- ゲームジャンルの名称にゲーマーをつけることで、そのジャンルを遊ぶゲーマーを表す。RPGゲーマー・FPSゲーマー・音ゲーマー・格ゲーマー・ギャルゲーマー・シューターなど。
- プラットフォームによる分類
- 歴史的な機械の性能差や機能差によりビジネスモデルやゲームジャンルに違いが現れ、ユーザーに一定の棲み分けがされている。
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- アーケードゲーマー
- アーケードゲームを遊ぶゲーマーの名称。またはACゲーマー。
- パソコンゲーマー
- パソコンゲームを遊ぶゲーマーの名称。またはPCゲーマー。
- 1980年代はゲームを遊ぶだけでなくプログラムを楽しむ者も一緒くただった。1990年代は日本のゲームメーカーの多くが撤退し、洋ゲー・アダルトゲームなどのせまいユーザー層になってしまう。2000年代はパソコンが普及しカジュアルなゲーム層が増えている。
- コンシューマーゲーマー
- コンシューマーゲームを遊ぶゲーマーの名称。またはCSゲーマー。
- ネットゲーマー
- ネットワークゲームを遊ぶゲーマーの名称。
- その他の特殊なゲーマー
- 特殊な楽しみ方をしたり、目的がゲームプレイを楽しむ事から離れてしまっているユーザーなどの名称。
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- プロゲーマー
- 一定の収入を得るため職業としてゲームをプレイする者。
- 現行の日本に於いては、もとよりゲームの職業化の土壌は存在さえしておらず、いわゆるゲームライター程度が広い意味で職業的ゲーマーの一種と呼べるかもしれないと言う程度になっている(プロ・ゲーマーの記事を参照)。
- その一方で、日本ではコンピュータゲームに対し否定的な姿勢を示す者も多く、ゲーマーを正当な職業として認め、理解されるケースがほとんどないため数は少ないが、アメリカや韓国などにはゲームプレイの技を見せることで収入を得ているプロゲーマーが出現している。通常はRMTなどの職業ゲーマーはプロゲーマーに含まない。
- RMTer
- ネットワークゲームなどでRMTをおこない金銭を得ているプレイヤー。
- バカゲーマー、クソゲーマー
- いわゆるバカゲー、クソゲーと呼ばれるマイナーなソフトを特に愛好する、一種の倒錯嗜好、またはゲームの価値を相対化して捉えようとする人々のこと。
- 彼らにとってはゲームのできのよさはあまり問題ではなく、独創性や個性的かどうかが重要視される。またゲームの評価をしたがる点ではコアゲーマーの一種とも言えよう。これに関するライターまでおり、一種独特のファン層とみられる。
- 収集家、コレクター
- コンピュータゲームを、遊ぶ対象としてではなく、コレクションする対象として楽しむ者たちもいる。特に、コンシューマーゲームのレアものコレクターは数多い。一部にはアーケードゲーム基板コレクターのように、一般には取り扱いや保管が難しいものや、大型の専用筐体のように非常に場所をとるゲームさえも蒐集する者達まで存在する。
- こういった者たちは、収集家(コレクター)の常として珍しい物・有名な物の所有を好む傾向があり、その意味では上記バカゲーマーやクソゲーマーなど、変な意味で有名になったゲームの収集を通して重なる傾向を示す者も見られ、中には特定ゲームソフト(いわゆるクソゲー)のロムカートリッジのみを大量に蒐集している者も存在する。
- チーター
- チートをおこなってゲームを遊ぶプレイヤー。
- プレイヤーキラー
- ネットワークゲームなどで他のPCを攻撃するプレイヤー。詳細は「プレイヤーキラー」を参照。
- タダゲーマー、フリーゲーマー
- ネットワークゲームなどで無料期間やフリーゲームなどを専門に遊ぶユーザー。
[編集] スタイル
「ゲーマー」といえども、各人のプレイスタイルの違いで意味に揺らぎが生じる事がある。例えば特定のシリーズ物作品は必ず購入するが、他のゲームは買わない人はどうか。シリーズを支えてとても詳しいコアゲーマーともいえるが、年2本程度しか買わない点ではライトゲーマーとも解釈できる。こういった意味する所の微妙なケースについて以下に述べる。
- 張り付き型ゲーマー
- 特定のゲームシリーズやゲームジャンルに強い思い入れがあり、多少の悪評や障害も気にせずに買い支える根強い客層である。
- 対象となる要素は特定のゲームシリーズから、RPG・格ゲーといったゲームジャンル、サッカーやハイファンタジーといった題材、『機動戦士ガンダム』や『ドラゴンボール』といった版権に絡んで、または萌えや美少女ないしやおいといった価値観による物まで、ある所定の要素を機軸として一貫的に「張り付く」という傾向とされる。
- ただ、これらでは「ゲーマー」という枠に収まらずに他の趣味嗜好ジャンルまで入り込み、そのためには対価の支払いを厭わないタイプである。続編や特典商法、関連商品やグッズ販売などのメイン顧客で、ゲームメーカーがコアゲーマーという場合はまずこのタイプとされ、マーケティング上でも標的市場の中心として扱われる。
- やりこみ型ゲーマー
- 「やりこめば強くなる」という種類のゲームなど収集要素などを好み、一つのゲームを深く長く遊ぶゲーマー。
- こういったゲーマーの好む要素や関連語としては、「高い難易度」という要素や「スコアアタック」のような行為や、「俺tueee」ないし「マゾい収集」という表現にみられる徹底的な遊び方、またゲーム内のアイテムを収集し尽くす「レアコレクション」を行ったり、クリア後にもくりかえせる要素や本編以外のやりこみ要素など、単一作品で長く遊べる要素を好む(→やり込み)。ネットゲームでもMMORPGなどはこの系統と相性がよく、またこれらのゲームではこういったユーザーが楽しめるようなゲーム作りを行う傾向がある。
- 上記の分類ではヘビーゲーマーが近いと考えられ、ユーザーがゲーマーと自称する場合にこの系統を指す傾向も強いと見られる。
- シリーズが続いたゲームタイトルでは、複雑さ・高難易度についていける層でもあり、開発者からはコアゲーマーとあつかわれる。徹底的な攻略という意味もあり、プロゲーマーになるにはこのタイプからとなる。
- 雑食型ゲーマー
- いろんなゲームに興味をもち、手広く遊んでいくゲーマー。
- 流行っている作品、評判の良い作品、ネタが目立つ作品、新しいシステム、珍しい挑戦的な実験が成されたゲーム作品を好む。
- ゲームソフトそのものに費やす金銭は大きくなるが、関連製品などといったものには興味が薄く、ゲームそのもののゲーム性などに指向の強い系統といえよう。ゲームに対する広い知識・意見もありゲーマーを自称する場合も多いと見なされる。ただ関連市場としてみても関連製品には関心を示さず、無難な系統にまとまりやすいシリーズ作品に対しての関心の薄さもあり、メーカー側から見た単一の市場としては簡単に他社製品にも流れるため、あまり一般市場との差はないと見なされる。
- 一部のゲーム全体に対する愛好心が強い者はバカゲーやネタゲーなどに手を広げていくと考えられる。いわゆる「積読」(書籍は買うが読まずに積み上げてしまう読者)に擬えた「積みゲーマー」(ゲームソフトは買うが、そのうち遊ばずに積み上げたままになってしまうゲーマー)になりやすいタイプ。
- 参考
- 和田洋一はしばしばコアユーザーについて発言している。「張り付いている」、「ロイヤルティーが高い既存のユーザー層」
- 「ゲーマー6分類 - ハードコアゲーマー」
- 「ゲーマー4類型論 - ハードコアゲーマー」
[編集] ゲーム市場におけるゲーマーの比率と役割
これはコンピュータゲームに限らず、ほぼ全てのサブカルチャーに言える事であるが、消費者人口の全体において圧倒的に多数となるが中級者以下となるミドルゲーマー以下である。ただしこれもサブカルチャー全般に言えるよう、前述のようにインターネットやゲーム専門雑誌においての活動が活発である、一人当たりの消費行動が多いなど、表面的に出てくるのは熱心に活動するコア・ヘビーゲーマーが多数派となり易いため、それらが議論の中心となり易く、これとは逆に議論そのものへ参加しないミドル・ライトゲーマーの意見は表面に出にくい。実際にも、ゲームソフトの売上が安定しており、電子掲示板やゲーム雑誌などにおいて話題とされることが多いのははコア・ヘビー向けのゲームハード・ゲームタイトルである(近年の事例においては、売上台数がライバル機種より圧倒的に多いWiiはカジュアル・ライト向けソフトが多いので極端に売れるか売れないの二択が多いのに対し、プレイステーション3とXbox 360はコア・ヘビー向けが中心のためソフトの売上は安定している、というものがある)。
特に近年の日本ではゲーム市場の縮小により確実な利益を見込めるコア・ヘビー向けゲームが増加が顕著化したが、これらと前述のゲーマー活動により、「少数派の熟練者が市場の主流と誤認され、消費者と開発者の双方が正確な全体の流れを掴み損ねる」ことが少なくないとされる。これによって市場が衰退してしまった顕著な例としては、かつてアーケードゲーム市場の花形だった対戦型格闘ゲームなどがある[1]。この熟練者と中級者以下の温度差により、前述したようなコア・ヘビー重視の市場形成とゲーム離れを招いたという見解もある。
特に口コミなどによる販売数増加においては多数派となるミドルゲーマー以下の潜在的な力が大きく、このことで予想外の流れとなる場合も少なくない。近年における例では、中高年の消費者による『脳ゲー』のブーム、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』がヘビー・コアからの酷評を受けたものの、口コミでゲームを購入した大人数のミドルゲーマー以下からは好評を博し、社会現象となるほどの評価を得たという実例がある。これは日本国外においてもいえる状況であり、例としてはWiiにおいて「サードパーティーが売れない」というジンクスを打ち破った作品とし欧米て知られる『Just Dance』(ユービーアイソフト)は発売当初はウェブサイトのIGNでは10点中2点と酷評されたものの[2]、ライトユーザーを中心に絶賛されて口コミが広まり、大ヒットかつロングセラーとなり、シリーズ化されて続編も同様にヒットしている。
これらミドル以下はゲーマーとメーカーともに把握しにくいのが現状であり、特に経営上これが重要となるメーカーはできるだけ正確なデータが得られるような活動も増加している(任天堂に実施しているクラブニンテンドーなどがそれである)。
[編集] ゲーマーとの関連
- ゲーマーとマナー
- ゲームセンターなどは一種の公共的な施設としての側面があり、そこではヘビーゲーマーのような熱心な者から、たまたま時間つぶしに入った者まで、全ての客が同等な存在となる。しかしこういった集団の中で問題を起こす個人というのも何処にでも居るもので、中にはゲーマーとしてのマナーなどに難があるためにトラブルを起こす傾向の者もおり、ゲームセンター経営者や他の利用者にとって頭の痛い問題ともなる。
- ヘビーゲーマーの中には、ライトゲーマーが格闘ゲームで遊んでいる最中に乱入、ゲーム自体の楽しさを損なわせる者がいること、また乱入を拒否できないことやシングルプレイの筐体が設置されないことが問題視され、初心者に忌避される傾向も見られる[3]。
- 過去には、このようなマナー知らずのヘビーゲーマーに対する暴力事件や乱闘事件も発生している他、嵌め技や裏技を駆使するヘビーゲーマーに対する無言の抗議や不快感の表明として、ゲーム中に拘わらず席を立つライトゲーマーやミドルゲーマーもいたほどである。ゲーム台を腹いせに蹴飛ばすゲーマーすらいた点で、ゲームセンターにとっても迷惑とされた。この問題の解決策として、ゲームセンターでは難易度の段階ごとにゲーム台を分けて設置したり、嵌め技や裏技が使用できないようにする等の配慮をした。
- この他には、ゲームセンターに入り浸り他人からゲームで遊ぶ金欲しさに恐喝を働いたりなどといった問題行為を行う者もいるが、それらに関してはゲーマーとはもはや別の犯罪行為でもあるため、不良行為少年および非行少年の項を参照されたい。
- また、古い機械は外部からの電気的ノイズに弱いこともあって、一頃はこれを悪用して「ゲーム機で遊ぶ権利」であるところのクレジットを操作し、ただでゲームを遊ぶ者もいた。ただ機械を誤動作させるなど不正に操作して「遊ぶ権利」をせしめることは有償のサービスをだまし取ることから、広義の詐欺罪に相当し、さらにはこういった操作が機械を故障させる可能性もあり、その場合には器物損壊罪も成立する。なお余禄ではあるが、日本では2000年代からパチンコではクレマンと呼ばれる不正クレジット操作装置が横行し、これに対しては窃盗など別の形で犯罪と見なされている。
- 乱入やハメ技によるトラブルに限らず、1人か数人の仲間で長時間1つのゲーム機を占有して他の客がそのゲームをできないケースがある。その場合、店側がプレイヤーに対して「1人につきプレイは1時間まで」等の任意的ルールを用意するが、特にネットワーク対戦が可能なゲームに対して用いられる。それでも長時間に渡り席を占有するプレイヤーも存在する。
- ゲーマーと犯罪事件
- 1999年に米国で発生したコロンバイン高校銃乱射事件では犯人のエリック・ハリス(Eric Harris)とディラン・クレボルド(Dylan Klebold)は、3Dシューティングゲーム「DOOM」を好んでプレイしており、ゲームと同じ方法で自分らを虐めたジョック(高校内で幅を利かせている者)らを射殺している。国内では、2008年に発生した土浦連続殺傷事件の犯人が社会生活が困難なほどゲームにのめり込んでいたことで知られている。産経新聞の単独インタビューでこの犯人は、生まれ変わったらファンタジーの世界の住人になり、攻撃魔法で悪人を退治したいと述べている。ほかにも、2001〜2005年に断続的に発生した北海道・東京連続少女監禁事件の犯人は、18禁のアダルトゲームを収集し、特に陵辱ゲームを好んでいたといわれる。2008年に発生した秋葉原通り魔事件の犯人はアニメとゲームを愛好しており、犯行前に収集していたゲームソフトを秋葉原の中古店で売却し犯行費用の一部に当てた。ゲームプレイという行為が人々の精神・心理に何らかの影響を与えるのではないかと考えられるようになり、多くの研究が行われている。2002年に日本大学文理学部体育学科教授の森昭雄がゲーム脳という仮説を提唱し話題になった。
- オンラインゲームの盛んな韓国では、2010年にインターネットカフェでの長時間プレイによる本人の死亡事故、育児放棄による幼児の死亡事故などが頻発。また、ゲームプレイを咎められた青年が実母を殺害したり、米国留学に挫折した者がゲーム内容そのままに刃物で通行人を殺傷する犯罪事件も発生した。事態を重くみた韓国政府は、午前0時から翌朝6時まで未成年者がオンラインゲームにアクセスできなくなる「シャットダウン制」を法制化。2011年11月20日に施行された。
- なお、ハーバード大学医学部が子供と保護者を対象に行った大規模調査によるとゲームと暴力や犯罪行動の間に因果関係は認められないと発表している。また、英国のデイリー・テレグラフ(オンライン版)[4]に掲載された欧州経済研究センターのベンジャミンらによる主張のように、暴力ゲームが現実における犯罪の代替となるため、結果として現実の犯罪率は減少するのではないかといった私見もある[5]。
- ゲーマーと創意工夫能力
- ワシントン大生化学研究室によると10年間悩ませてきたHIV様ウイルスの酵素構造を3週間で解析したことでゲーマーの「創意工夫の能力は恐るべき」と発表した[6]。また、ゲーム中に新たな惑星を発見している[7]。もっとも、こうした事例はたまたま当事者がゲーマーだったにすぎす、ゲームプレイによって会得した高度な創意工夫能力か否かという点は明らかではない。
[編集] 脚注
- ^ 開発者側からのコメントしては、任天堂ホームページ 『ニンテンドー3DS』ソフトメーカークリエーター 第5回:『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』などを参照。
- ^ joy stiq 酷評されたダンスゲーム Just Dance、米国で販売100万本達成
- ^ ストリートファイターIVのビギナーモードにおいて最初の3戦目まで乱入不可の仕様になっているが、4戦目以降から強制的に乱入が可能になるため、完全に拒否できる仕様になっていない
- ^ Violent video games ‘reduce crime’(デイリー・テレグラフ)
- ^ 英紙「暴力ゲームは犯罪数を減少させる」というレポート結果を掲載(ガジェット通信)
- ^ ゲーム愛好者らが酵素の構造を解析、米研究(AFPBB News)
- ^ お手柄! ゲーマーが新たな惑星を2つ発見(Kotaku)
[編集] 関連項目
- ゲームセンター - アーケードゲーム
- コンシューマーゲーム(家庭用ゲームとも)
- パソコンゲーム - 8ビット御三家