リアルマネートレーディング
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リアルマネートレーディング(Real-Money Trading、RMT、リアルマネートレード)は、オンラインゲーム上の所有アイテムやアカウントやそのキャラクター(育成代行を含)を、現実世界の財産(主に通貨)と交換する行為のことである。大抵の場合、略称のRMTが使われるが、一部のマスメディアではアールエムティと呼ぶ例もある。
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[編集] 概要
リアルマネートレーディング(以下RMT)は、「仮想通貨が存在し相場が形成されている」「アイテム譲渡が可能である」など、擬似的な経済システムが成立しており、ユーザー数も多い大規模なMMORPGで行われている。とりわけ、ゲーム達成の優劣が個人の技量よりも、単純な累積プレイ時間とキャラクターのレベル値、そして装備の特殊能力や高級消耗アイテムなどの総資産量に左右されがちな特性をもつゲームにおいて顕著である。
RMTが蔓延する遠因としては、上記のようなシステム下において、ゲームを長時間できるプレイヤーと短時間しかできないプレイヤーの経済やコミュニティが同一化している傾向があり、かつ所得格差(すなわち所持している仮想通貨、希少アイテム、武器防具などの装備アイテムの性能差)が際立つ構造となってしまっていることが挙げられる。これらは、RMTが盛んなことが問題となっているネットゲームに概ね共通する特性とも言える。そして、RMTを生み出しているのは、一見プレイヤー側のようであるが、構造的要因としてゲームシステムそのものと運営が大きく関連している。
RMTが行われる過程で詐欺行為やゲームバランスの崩壊などのトラブルが頻発する。一部にはプレイヤーキラーなども絡んで「RMTをしない正直者が馬鹿を見る」という構図さえ作られ、これによりプレイヤー離れや新規プレイヤーの継続率低下を起こしているタイトルもある。これらの事を理由としてRMTを嫌うゲームユーザーも多い。運営会社の多くはRMTに対して否定的な見解を示し、取り締まり行為を行っているが、一方では逆に積極的にRMTを推奨し利用するMMORPGも存在している。以前はRMTといえばアンダーグラウンドに分類される事も多かった話題であるものの、現在ではRMT行為が広く行われ、多くのオンラインゲームで規約違反行為・モラルに反する行為として問題視されていることは最近では周知の事実となっている。その市場規模については、実態が掴みにくいものであるだけに根拠や計算方法によって数値が大きく変わってくるものの、シンクタンクなどが弾き出した数字として、年間150億円から500億円という規模に達しているという見方もあり、さらに増大傾向にあるともされる。
現在ではプレイヤー間のRMTに留まらず、それを仲介する業者や、RMTを行う事だけを目的にゲームに接続しアイテムや仮想通貨を大量生産する『業者』も存在しており、問題をより複雑なものにしている。
[編集] ゲーム内経済とRMTレートの決定
ゲーム内の相場(アイテムの売買等)は、通常ユーザー間の相互同意で決定されるものと、ゲーム世界内店舗の定価で決定されるものがある。具体的には、チャットやゲーム世界内部および外部のBBSを利用して形成される相場を元にしたユーザー間取引が専らである。
ユーザーが増えゲームワールドが成熟化するに従って徐々に希少アイテムが流通し始めると、同時に仮想通貨の流通量も漸次増えていく。その結果、「取引高」が増すので、あるアイテムを基準とした取引相場は下がる傾向にある。アイテム価値全体としてみれば、底辺部分のアイテムの取引相場は変わらず、頂点部分が希少アイテムの増加で拡大しているということになる。また、サーバー開設直後は仮想通貨・アイテムともに絶対量が少なく、大量の通貨を保有した事によるゲーム内での優位性が通常の比ではなく高まるため、相場が極めて高く推移する。
ゲーム上の通貨やアイテムと、現実通貨との交換レートは、元々アンダーグラウンドなものであるため公式に定められていない場合がほとんどで、前述のように推移するゲーム内経済の流れからRMTレートは定まっていく。前述のような経済構造のゲームでは、どのRMTレートもゲームワールドが時を経ていくとレートも下がってゆく為、結果として数百倍もレートが変動する場合も珍しくないが、ゲーム世界内での仮想通貨の価値と現実の通貨の関係を考慮すれば、比較的釣り合いの取れた市場となっている。具体的には、ネットオークションやRMTサイト、BBSなどによって自然とレートが定まる。
[編集] RMTの手法
RMTは元々、ゲーム内の仮想通貨やアイテムを現実の金銭で売買するものであり、基本的にRMT業者と購入者(RMTer)との関係はその売買の時だけ存在していると言える。そのため、売り手と買い手の関係は基本的には一瞬であり、プレイヤーキャラクター同士で待ち合わせて直接に受け渡す他、購入者が相場を大きく逸脱した価格で安価な素材アイテムなどを露店販売し、それをRMT業者側が購入するという手口が主に取られる。この際には、互いのメインのキャラクターの素性を明かさない様に、「捨てキャラ」などと称されるゲーム内通貨授受のためだけのキャラクターを作成し、これを介して通貨のやりとりが行われる事も多い。
だが、最近ではゲームのアイテムの流動を監視しているログからRMT行為を発見できるシステムを構築しているゲームも多く、また、RMTが問題化している事や詐欺行為に繋がる事などから異常な価格の露店に対して他のプレイヤーからの監視の目が厳しくなっている事もあり、RMTの通貨受け渡しの手口はどんどん巧妙化、複雑化している。さらには、RMT業者同士の競合も激しさを増している事から、一部のゲームでは、ゲーム中の「ギルド」や「血盟」などと呼ばれる組織をRMT業者が自ら作り上げ、顧客をその組織に取り込む事で顧客の安定化と囲い込みを図り、表面上は仲間内での資金・物資の融通の様に見せかけて堂々と販売を行っている者もいる。
また、RMT業者がゲーム世界で最先端を行くいわゆる「廃人プレイヤー」を装っている事も少なからず見られる。この場合、ゲームシステムを利用して「ギルド」「血盟」などと呼ばれるプレイヤー集団を組織し顧客のRMTerを囲い込む一方で、半数程度は戦争・アジト戦・攻城戦などのPvPイベントへの参加が目的のプレイヤー[1]を混ぜる事で組織を表面上はRMTとは無縁の「戦争ギルド」「戦争血盟」としてカムフラージュし、さらにはこの組織でゲーム内のアジト戦・攻城戦など各種PvPイベントにまで参加し、これら重要な拠点をRMT業者と顧客たちの組織がBOTなどによって稼ぎだした資金力や装備・消耗品の質量に物を言わせて長期間に渡って独占してしまうというケースも見られる。RMT業者の中にはこの拠点に付随する村の税金システムなどを利用してさらにRMT販売用の資金を稼ぎ出し、さらに大々的にゲーム内通貨を販売するという事を行っている者も存在する。一部のオンラインゲームや特定のサーバでは、ゲーム世界の有力な「戦争ギルド」「戦争血盟」の過半がこの様な業者やRMTerによって組織されたものであったり、あるいは深く結託しているものではないかと、他のプレイヤーたちの間で繰り返し噂されている状況のものも存在する。
実際に取引に使用されるものについても、ゲーム内通貨をそのまま授受するとアイテム流動の監視ログなどに残りやすい事から、露店販売で売りやすく換金しやすい安価なアイテムや素材を通貨に代用できるものとして授受に使用しているケースも見られる。
なお、一部のRMT業者については、「顧客のアカウントに過去にBAN(アカウント凍結処分)された者は無く、安心してRMTができる」と宣伝しているものが見られている。だが、これは実態として見た場合、顧客にBANされるケースが多く発生しているため、「BANのリスクは低い」という虚偽のイメージを宣伝しなければならない状態の裏返しである、事実上の詐欺行為に近いものである可能性も考えられる。
この様にRMT業者による販売の手法は日を追う毎に巧妙化しており、RMT行為を取り締まろうとするゲーム運営会社との間でのいたちごっこは現在もなお続いている。
[編集] リアルマネートレーディング(RMT)の意義・賛否
初期のRMTは、ゲームを辞める者が、ゲーム内の仮想財産や自分のアカウントを処分する形で行われていたものである。しかし今日ではその売り手は多様化しており、「RMT自体を生業とするプロ・ゲーマー」さえ存在している。また下でも別に詳述するが、海外よりアクセスし、RMTのみを目的としてプレイする「ゴールドファーマー」と呼ばれる組織化されたプレイヤーも大口の売り手になっている。RMTが盛んに行われている多くのオンラインゲームではその構造上、ゲーム世界の進展についてはフロンティアともいえる累積プレイ時間が長くレベルの最も高いプレイヤーが最先端を行く事になる。一方で、一般社会人などのライトユーザーは、プレイ時間が制限される事でなかなかゲームを先に進めたり優位に立つことができない。この差を強力な装備やレアアイテムで補おう、そして、そのために必要なゲーム内で使える通貨をどこかから調達しようという意図を持つ者がおり、これらの者たちをRMT業者は購入者として主たるターゲットにしており[2]、ゲームにもよるがこの購入者を指す言葉として「RMTer」というものがある。他方、RMT行為の蔓延によって所持財物の均一化がなされてしまったゲーム内社会においては、プレイヤーの間で更に激しい財物競争が発生する。特にアジトなどの拠点や、高レベル装備が極端に高価値なゲームでは、時間を十分に取れる立場のプレイヤーまでもがRMTerとなり、特にこの様な者たちは高価な高レベル装備確保を目的として大量のゲーム内通貨を購入する様になる。
高レベル装備の価値や生産コストが極端に高いゲームでは、レベルや価格毎の装備の性能差も著しいものが多く、同時に戦闘での収益効率やそれを支える装備性能と装備固有の特殊スキルが最重要視される傾向が強い。また、PvPでは同レベルでも1ランク上の装備をしているプレイヤーに全く歯が立たないという状況もごく当たり前に発生する。このため、通常の戦闘や対ボスモンスター戦、PvPなどあらゆる状況において、装備差を理由としたパーティからの追放(キック)などの差別行為の横行が珍しくなくなる。さらにはアジト戦などに参加する「戦争ギルド」「戦争血盟」などの組織では、「装備が弱いからPvPの成績が悪く、足手まといになる」という理由で組織からメンバーを追放する様な事態も、特にオープンから時間が経過し、最高レベルで最高水準の装備のプレイヤーが多く揃うゲーム・サーバではごく当たり前に起きている。これもRMTによるゲーム内通貨購入への強力な動機となる。すなわち、プレイヤーの操作スキルではなく装備性能に大きく依存するゲームでは、RMTを使用してでもレベルに応じて使用可能な最高の装備とアイテムを揃え続けなければ、ゲームのプレイ続行のモチベーションの維持が困難になってしまう状況が見られる。
その他、『リネージュII』など一部のゲームでは、上級装備の製作に成功率の上限が設定されており、上級装備については極めて高コストである上に制作失敗のリスクを常に伴う状態がある[3]。プレイヤーから見た場合、この上級装備製作の失敗という要素は巨額の金策を再度強いられる事に直結し、プレイに際して大きな支障と苦痛を場合によっては数ヶ月間に渡って強いられる重いリスクである[4]。このため、この様な高レベル装備が必要なレベル帯のプレイヤーには、この製作失敗リスクを避けたい、さらには可能ならばどうにかして装備の現物を入手したいという心理を持つ者は多く、この様な者たちもまたRMTによるゲーム内通貨の購入者となるケースが多い。
また、高性能な上級装備について稀少価値や特別な存在感を持たせるために、そのゲーム世界内の存在数に応じた製作成功率の調整(引き下げ)などといった事実上の量的規制を行っているゲームもある[要出典]。この他、特定のボスモンスターから毎月1個~数個、極端な場合には年に1個以下しかドロップされないために異常なまでの高価値を持つ超高性能装備や特殊なアイテムが存在するケースもあり[要出典]、またこの種の超高性能装備は通常の狩り以上にPvPなどで戦闘能力を大きく左右する様な性能である事が多い。この様なゲームでは、後発プレイヤーほど製作リスクが肥大化したり、入手のチャンスが減少する、あるいは入手可能でも必要コストが高騰してしまうなどの状況になるため、上級装備の確実な入手については、事実上、先行しているプレイヤーが放出する既存の高級装備の露店販売などに求める傾向が根強くなり、また、取引価格も著しく高騰しやすくなる。この事から、後発プレイヤーにとっては、先行プレイヤーに装備面でも追いつく為にはRMTの購入側顧客とならざるを得ない状況も見られる。この様な装備面の問題は、単純に装備の差がプレイヤーの戦闘能力差となるスタイルのゲームや、アジト戦などのPvPイベントが定期的に開催されるゲームでより深刻な問題となる事が多い。この他にも、装備の製作・強化の失敗やPK・MPK被害によるアイテムロストなどで失った装備の短期間での回復を目的に、RMTを利用する者もいる。
こうした状況下にあっては、運営企業の規約や処罰などはもはや足止めとしての効力を持つ事はできず、RMT市場はタブー化された一種のブラックマーケットとして確立され、ゲームの裏側で密かに巨大化してゆく。また、BOTの生み出すゲーム内通貨が過剰に供給され続ける事で流通通貨の総量もまた想定外のペースで増加し続けるため、運営会社の思惑や想定すら超えるペースでゲーム内物価にインフレーションが発生する。これによりRMTに手を出さないプレイヤーもまた経済的な意味で追い込まれて行くが、その中からもゲームを継続する為にRMTerが現れるという悪循環にも繋がる。主にプレイヤー有志などによる試算ではあるものの、BOTを除く全プレイヤーの3割から半数近くが、RMT業者からゲーム内通貨を購入しながらプレイしているRMTerではないかと推測されている様なタイトルも存在している。そして、RMT業者・RMTerの跳梁跋扈が誰の目にも明らかになった頃には、後述する様なBOT・PKの横行、ギャロッピング・インフレによる経済混乱、そしてこれら状況に嫌気の差したプレイヤーの流出などの様々な問題が、時としてゲーム世界全体に深刻な影を落とし、ゲーム運営会社の手にも余る問題となる。
[編集] リアルマネートレーディングを容認する意見
RMTを行っている売り手・買い手など、RMTを使用する者たち、またRMTを容認する者たちはその言い分として、以下のような事を主張している。
- そもそも本来自由であるべき私人の経済行為を制限すること自体がおかしい。RMTを禁じる規約の方に違法性があるともいえる。
- ゲームに投資する事を厭わないのであれば、充実したプレイ[5]を目的とし、これに集中するために行う行為である。
- 装備を揃える為には様々な金策が要求される。延々とモンスターを倒したりお使いに走り回ったりなどといった、長時間に及ぶ単純作業を繰り返し強いられることは、ゲームを楽しむのではなく単なる苦痛でしかなく、無意味である。この金策に要する無駄な時間をRMTを使って短縮できれば、その分だけ仲間との冒険やPvP等のコンテンツをより多く楽しむことができる。
- 多忙な社会人やインターネットカフェでプレイする者の様に、金策に割けるだけの時間的余裕が取れない者にとっては、時間に余裕があり金策を存分に行えるプレイヤーとの格差を確実に埋め合わせる事ができる数少ない手段である。
- RMTは年間数百億円規模の市場が既に成立している産業である。これを規則一点張りで禁止にする事は、RMTによる現実社会への経済効果の喪失のみならず、オンラインゲーム業界へも悪影響を及ぼす。
- 規約違反であっても法律違反ではない[6]。つまり究極的にはRMT禁止は運営側の都合でしかなく、運営側がRMT推奨のゲームやRMT許可サーバを作りさえすれば、そこでは否定される理由はなくなる。
- ゲームにもよるが、多くのオンラインゲーム運営会社はRMT行為禁止を唱えてこそいる。しかし、その一方で実態として金銭や装備アイテムの移動・授受・放棄を不可能にするなどの、誰の目にも見える様な具体的な施策をシステム面で行っていない以上、プレイヤー間のゲーム内通貨の移動は当該プレイヤー間の任意の問題であり自由である。
- 表に見える場所では運営会社のRMT禁止の方針に従っている様に見える他のプレイヤーも、裏では実際にはやっている。だから、自分もRMTでゲーム内通貨を調達しないと他のプレイヤーに追いつけない。
また、「RMT行為をしている者たちは多くのキャラクターを使用するために多数のアカウントを登録、多くのゲームでは運営会社に課金を受けるという形で金銭を支払っており、オンラインゲーム業界を広く支えている。そのため、RMTプレイヤーが一斉に納金を打ち切れば、課金アカウントが激減し、収益が確保できずにたちまち運営が立ち行かなくなるオンラインゲームが続出する」という声もRMT擁護の者たちからは聞かれる事がある[要出典]。もっとも、この種の発言については、RMT反対の立場を取る者たちからはRMTプレイヤーの開き直り、居直り行為であるとして、厳しい批判や攻撃の対象にもなる[要出典]。
[編集] リアルマネートレーディングに反対する意見
その一方で、オンラインゲーム黎明期より「RMTはゲームを楽しむ努力を放棄した無粋な行為」「目的のために手段を選ばないアンフェアな行為」「PvP対戦などのゲームバランスを破壊するもの」という見方をする者も多い[要出典]。
RMTに由来する仮想財産の流通量が多くなると、ゲーム世界全体の経済が混乱し、RMTに関与しないプレイヤーもアイテムの暴騰暴落など経済的な面で被害を受ける他、RMTによる経済激動に巻き込まれたゲーム世界はかつての平穏を保てなくなる。またRMT市場の拡大化と過当競争で、RMTによる売買を生業とする者が出現するようになると、売却する仮想的な貨幣・資産を効率良く得る事を目的とした者が以下のような問題や弊害を引き起こし、ゲームプレイの環境悪化の要因にもなっており、これを指摘しての批判も増加の一途を辿っている。実際にRMTでゲーム内通貨を大量に売却する事で、これにより生計を立てている者もいるとされ、経済ニュースなどマスコミに「RMTを生業とする職業ゲーマー」が取り上げられた事もある。
- オンラインゲームに日夜没頭し、ひたすら稼ぐ為の職業的引きこもりの増加。
- 狩場・ドロップアイテムを巡ってのトラブルの多発。
- 通貨収集のためのBOTプログラム使用などの不正横行に伴う、一般プレイヤーのプレイ妨害。
- 狩場(ゲーム内で資産価値のあるアイテムを効率よく集められる場所)や高価なアイテムを出すモンスターの組織的独占。
- 狩場独占や他プレイヤーの高価なアイテムの強奪を狙ったPK・MPK(モンスターの攻撃アルゴリズムを悪用して別プレイヤーを殺す行為)などの妨害行為の横行。
- 特定のボスモンスターがごく稀(場合によっては年に1度以下)にしかドロップしないなどの理由により、異常なまでの希少性と超高価値を持つ「超レアアイテム」が存在する場合、これは数万円~数十万円、ゲームによってはそれ以上の高値でのRMT売買が期待できる事がある。この様な「超レアアイテム」を巡って、プレイヤー間のオークションや取引でトラブルが発生する。
- BOTによって大量かつ過剰に生産されるゲーム内通貨により、ゲーム世界の経済が異常な状態に陥る。
- ゲーム内通貨が供給過剰されることによりインフレーションが大規模に発生し、物価が著しく高騰する。
- 素材アイテムの価格高騰による、装備品や消耗品などのアイテム製作の困難化・高コスト化。
- 投機的なアイテム売買の横行により経済・物価が乱高下して大混乱する上、特に投機の対象となりやすい素材系アイテムなどの確保が困難になる。
- インフレによりほとんどのプレイヤーが金策に追われる状態となり、これによるゲーム内の雰囲気の悪化、モラルの低下。
- 通常の狩り以外にも、少人数での危険なボスモンスターの攻略や、大きなリスクを伴う武器・防具の「オーバーエンチャント」などと呼ばれる過度の強化[7]などといったハイリスク・ハイリターンの金策を幾度も繰り返さなければ、実態として資金の調達が追い付かなくなってしまうものも見られる。
- ゲーム世界の雰囲気の破壊、人間関係の悪化。
- RMTをしているのではないかという疑念をプレイヤーたちが互いに抱く事による、プレイヤー間のトラブルや相互不信の蔓延。
- 上述した様なハイリスクの金策に失敗して、ゲーム内のメインの装備やさらには財産の大半を失ったプレイヤー、金策が不得手であるプレイヤー、ネットカフェでのプレイである為に金策が難しいプレイヤーなどが、ゲームに嫌気が差して「引退」してしまう。
- 上述した様な「超レアアイテム」をRMTプレイヤーやRMT業者、あるいはRMTプレイヤーとも競合する「廃人プレイヤー」が強引に入手しようとして(あるいは入手できなかった事を恨んで)、PKや掲示板での中傷などの騒動を引き起こし、ゲーム世界・掲示板の雰囲気を大幅に悪化させる[8]。
- 周囲の「普通のプレイヤー」にまで悪影響が波及する。
- RMT行為やBOT使用の発覚という情報の伝播如何によっては、同じ「ギルド」「血盟」などの組織に現在・過去に所属していた、RMTなどの不正行為を行っていない他のプレイヤーなど非常に広範囲にRMT疑惑が波及してゆく。その結果として、場合によっては、RMTerでは無く周囲のプレイヤーにまで引退やキャラクター削除に追い込まれる者が出てしまう。
- さらには、これによって「ギルド」「血盟」などの組織が事実上の崩壊状態に追い込まれてしまう事もある。
- ゲームプレイの進行にとって重大な妨害になる。
- うまみのあるアイテムのドロップが期待できるボス敵などの特定の敵キャラクターを、RMT業者が大量に放つBOTが物量に物を言わせて片っ端から狩り続ける事で、普通のプレイヤーにとっては対ボス戦というプレイの楽しみの一つが奪われる。また、その敵キャラクターの現れる地点に監視用のBOTを配置し、現れ次第即座にBOTを投入して狩ってしまう[9]ため、どんなにプレイをしていてもその敵キャラクターに合う事さえできない。
- 特定の敵を倒さなければ次のステップに進行できないクエストがある場合、それを進められなくなる。それがキャラクターのジョブ転職やスキル取得に関わる場合、プレイ続行そのものが難しくなる事もある。
- PK・MPK被害の一因となっている。
- BOTの稼働を他のプレイヤーに見せない(GMコールをさせない)ために、予め周囲にBOTプログラムで高速育成した最高レベルのキャラクターを配置しておき、BOTの狩場に近づくプレイヤーを片っ端から問答無用でPKするなどの、悪質な行為を行う者が存在している。また、BOTに効率よく狩りを行わせる為のアルゴリズムは周囲の迷惑を基本的に考慮しておらず、結果、大量の敵キャラクターを引き連れたBOTが接近してきて、それに巻き込まれて死亡するなどの事例も多い。
また、RMTに絡んでのいわれなき誹謗中傷が多発し、トラブルになるケースもあるためRMTに反対するものも多い。
RMT業者の中にはBOTを普通のプレイヤーの様に見せかける事を目的に、既存のプレイヤーのものを捩った名前や小さな記号を付加した名前を意図的にBOTに付ける者がおり、これによってゲーム世界の先端を走る有力プレイヤーはもとより、一般的なプレイヤーに至るまで各所でBOT使用疑惑などのトラブルが発生し、結果としてキャラクターが使用不能に追い込まれたり、さらにはゲーム自体からの引退に追い込まれる者が出るなどの混乱・弊害が発生する事も決して珍しいものではない。いずれにせよ、BOT使用・RMT利用の疑惑を掛けられた場合、疑惑を掛けられた側がそれを否定する証拠を集める事は、たとえ潔白であろうとも、場合によっては「悪魔の証明」の実行にも等しい困難を極めるものである上、潔白の証明ができたところで得られるものはほとんど何も無く、「RMT疑惑」「BOT使用疑惑」などというダーティなイメージだけが残され、その後のプレイに大きな支障をきたすことになってしまう事が多い。だが、オンラインゲーム全般を見渡せば、この種の疑惑が発生した場合、疑惑を掛けた側ではなく、疑惑を掛けられた側にまず潔白の証明を要求するという、まさに「悪魔の証明」を行う事を要求する風潮が非常に根強い。
これらの影響として、アルファベットだけの名前や難読漢字が含まれているなど、一見しただけでは「GMコール」を行いにくい様な名前に対して、「不正プレイヤーとしてGMコールをさせにくくする対策として、難しい名前を付けているのではないか」などと考え、安易にBOT疑惑を掛ける者も見られる。さらには、BOT疑惑を受ける様な名前をキャラクターに付けない事が、自己のアカウント・キャラクターを守る為の大前提として、半ば暗黙の了解となっている様なゲーム・サーバも存在している。また、ゲームやサーバのコミュニティにこの様な暗黙の了解が存在している場合、BOT疑惑を受けた者に対して「BOTに間違えられるような名前を付ける方が悪い」「読みにくい名前を付けるのはプレイのモラルに反する」などの批判が集中し、またそれを容認する風潮が蔓延する事もある。
さらに悪質な弊害として、この「RMT疑惑」に付いて回るダーティなイメージを利用しようとする者が現れる事すら見られる。特にPvPイベントやアジト戦などが定期的に開催されるゲームでは、これらイベントで自分や自勢力を有利にする事を目論み、RMTにまつわる噂を利用してプレイヤーコミュニティの情報操作を仕掛け、ライバルプレイヤーを貶めようとするなどの工作行為が仕組まれる事もある。実際、この様な工作の被害を受けてイベントへの参加を断念せざるを得なくなったり、場合によってはゲームからの引退にまで追い込まれてしまうプレイヤーが見られる事もある。
この他、狩場やボスモンスターなどを巡ってRMT業者同士が衝突し抗争を繰り広げ、ピースゾーン以外の場所で互いのキャラクターを見つけると問答無用でPK・MPK合戦を繰り広げるなどの状況も少なからず見られている。さらには、上述した状況の様にRMT業者が「廃人プレイヤー」を装って「ギルド」「血盟」などの組織を運営している場合、他者には知らずともその組織間の抗争の原因の実際の一因となっている場合があり、構成員もまた抗争状態に置かれる事がある。そして、この様な抗争に「PK標的のプレイヤーと、ボス敵討伐戦でたまたま同じパーティーにいて、ヒットポイント回復スキルを使った」などの理由で、RMTとは無縁のプレイヤーが巻き込まれる事も珍しくない。この様な争いは、本来は抗争と無縁であるはずの多くのプレイヤーにとっては、さながら暴力団抗争の銃撃戦で流れ弾の被害を受けるのとさしたる違いは無く、ただひたすらに迷惑なだけである。
新規タイトルのオンラインゲームでも、本サービス開始に直結するオープンベータサービスのスタート直後からゲーム世界にBOTがあふれ返り、村などの拠点でRMT勧誘のシャウトチャット[10]がゲーム世界に日夜響き渡り続ける事も多く見られており、この様な形でRMT業者がゲーム世界の世界観や雰囲気をぶち壊しにしてしまい、プレイヤーのプレイ意欲の減退を招いている事も多い。特に複数のオンラインゲームを渡り歩いてきた中でRMTやBOTというそれ自体に強い嫌悪感を抱いたプレイヤーの中には、たとえ新規タイトルであっても、BOTが姿を表し、RMT業者のシャウトが繰り返し聞こえ始めた時点[11]でそのゲームに見切りを付けて手を引いてしまう者も見られる。
この他にも転売目的によるアイテム窃盗や詐欺行為、フィッシング詐欺などによりアカウントを乗っ取られ、副次的にアイテム転売される(不正アクセス)といった被害、存在しないアイテムデータを販売するなどの詐欺行為による逮捕者も出ている。
この様なゲーム内通貨を売買するRMT業者については経営実態が定かではないものが多く、RMT業者や後述する「ゴールドファーマー」と、暴力団や黒社会に代表される国内外の犯罪組織との間に繋がりが存在し、これらの資金源となっているのではないかという見方も根強い。さらにはRMT行為そのものを利用した金融犯罪、資金洗浄、脱税行為などへの悪用の可能性を指摘し、懸念する者もいる。
RMTが引き起こすこれらの問題は表層からは見えにくいが深刻な問題であることから、RMTを肯定する者たちが唱える「RMTはゲームを存分に楽しむ為の手段」という理屈や論法は、もはや社会通念として通じるものではないとの声もRMT反対の立場からは聞かれている。
他方では、運営会社側の問題を指摘する声も存在している。特に経済システムの管理能力の脆弱さ、RMTの横行がゲーム内経済に及ぼす悪影響に対する運営会社の関心の低さを指摘する声は数多くのオンラインゲームのコミュニティで聞かれている。一例を挙げると、大型アップデートなどの際に最高レベルのプレイヤーを対象とした新装備が投入される事が見られるが、運営会社がこの様なアイテムの価格面を設定するに際して、経済状態と物価についてRMT業者たちが大量生産した通貨が浮動通貨となって異常滞留している状態になっていることをわきまえず、安易にそのまま目安にしてしまう事がある。結果として、新アイテムを1セット揃える為に、一式揃えれば10桁(10億)の単位でゲーム内通貨が必要になるという、普通にプレイする限りでは最高レベルのプレイヤーであっても年単位の金策を行った所で到底調達できない程の常識外れの高費用に設定されてしまう事すら見られる。当然ながら、この様な異常に高価なアイテムは普通のプレイヤー(特にインターネットカフェなどでプレイしている者)にとっては、入手できる可能性すら到底考えられなくなる程の高嶺の花である[12]。また、さらには新たなRMTの顧客を生み出す要因を、この様な形で運営会社が自ら作り出しているのではないかという批判も見られている。
[編集] 一般社会での認知
RMTという行為が活発になり、オンラインゲームプレイヤーの間で様々な形で話題になるにつれ、雑誌やテレビなどマスコミにおいても記事やトピックとしての取扱いが増加している。
RMTに関する事象を扱う場合、ゲームマスコミにおいてはそれを問題視する、あるいは問題提起の形を取る記事内容となる事が多数である。特にゲームマスコミはその取り扱う情報や記事用にメーカーから提供される素材の権利関係上、ゲームメーカーの協力無しではマスコミとして成り立たなくなってしまうため、ゲームメーカーの主張に沿う論調になりやすいという一面がある。
逆にオンラインゲームに関しては門外漢であるパソコン一般誌や経済マスコミにとっては、RMTは単なる商行為の一つに過ぎず、経済効果などの側面を重視した記事構成となることが多い。またRMT業者や業者団体への取材記事なども見られ、ゲームメーカーの提灯記事となりがちなゲームマスコミよりは比較的公正な記事内容を期待する事も可能ではある。しかしこのような記事は時にオンラインゲームの運営規約を無視する形でのRMT行為を肯定するもの、文面次第では推奨しているものにもなりかねない。その為、記事内容に対して、RMTを禁止しているオンラインゲーム運営会社から公式に抗議文が出されたものもある[13]。
[編集] 運営会社側の見解
ほとんどのMMORPGは、利用規約にRMTとその類似行為の禁止を明記しているが、実際の対応となると各運営会社毎にかなりの温度差がある。違反アカウントの凍結や、RMT取引の仲買サイトに取り扱い中止を要求する等、公式ホームページでは厳しい処罰を謳っているが、実際の実施に疑念を向けられているものも存在する。また、RMT業者に取り扱い中止を要求したところで、現状ではその実効性は事実上皆無である。
また、RMTerの存在、さらにはRMT行為自体について実質的に黙認状態に近い姿勢を取っているものも存在するが、この種のゲームでは、システム的にゲーム内通貨の持つ意味合いがそれほど大きくなかったり、通貨を大量に所持し続けることが困難な場合が多い。そのため、RMT行為も結局無意味か低効率となる場合が多く、当該ゲームについてのRMT市場が成熟できない場合が多い。ただ、これらのゲームでもRMT業者には一般プレイヤーをRMT行為に追い込むべく、素材の狩場独占や収集の阻害などの妨害行為を大規模に行っているものもあり、対処に苦慮している管理会社もある。このような大量のキャラクターを投入しての狩場の独占、装備品やアイテムの大量生産はチート行為と異なり、「ゲームシステム上認められた行為を管理会社の想定以上の回数で行っているだけ」のため規約違反にならず、RMTの明確な証拠が無ければ取り締まる対象とできない面もある。
これら運営企業、あるいはゲームタイトルによってもRMTへの見解や処罰が大きく異なる原因は、RMTが対象となるゲームにおいてどれほどの損害を与えるかが、ゲームの経済システムの設計によって大幅に異なる事に起因する。RMTを想定、もしくはRMTを発生させにくい状況、あるいはRMTで大量の通貨を入手しても威力を発揮しにくい様な経済システムを構築する事を、ゲーム設計の時点から念頭に置いて経済システムを構築しているゲームであれば、RMTが大きな害となることはないため、取締りは存在しないか大変緩やかなものとなる。対して、RMTがゲーム内経済に打撃を与えやすく、またプレイヤーの装備、さらにはプレイヤー間の力関係、PvPイベントの結果などを直接に左右してしまう様な、単純な経済構造を持ったゲームでは、アカウント凍結などの極めて厳しい措置が講じられることになる。
こうした件を踏まえ近年では、経済システムを調整する事でRMT行為を行わせにくいネットゲームを設計段階から模索する企業が増えている。また、ゲームマネーを企業自身が販売することにより、ゲーム貨幣に現実換算可能な価値を持たせることで、(企業の所有する財物を勝手に取引したとして)ユーザ間のRMTを法的に取り締まることのできる状況作りとも受け取れる設計をしている企業も見られる。
また、逆にRMTが活発に行われる事を前提に置いたゲーム設計として、RMTそのものを開発・運営会社が主導・管理する方向へ持っていき、併せて経済を管理しようとするところも出てきている。
[編集] RMTの対策
RMTの発生・拡大については、オンラインゲーム創成期におけるゲーム自体の、制作時点では未認知であったシステム面での欠陥が少なからず原因となっており、近年開発されているオンラインゲームにおいては、スタート当初よりその対策が講じられているものが多い。
根本的な対策としては、仮想通貨やゲーム内のアイテム等の仮想財産に過度な希少価値を発生させないように、仮想財産の出現率(入手のし易さ)を調整したり、ゲーム内通貨を用いて入手するアイテムの性能をヒットポイント回復などの補助機能的なものやファッション性に限定し、キャラクター自体のレベルアップによる能力向上への依存度を高くするなどの手法がある。また、最近では後述するアイテム課金と呼ばれる経営モデルを採用するものが多い。その中には他のキャラクターとの仮想通貨やアイテムの交換・授受はもとより、地面などへの放棄もできない(つまり、アイテムの処分は破壊かゲームシステムへの売却のみという)方法を取っているものすらある。特に後発のアイテム課金制のタイトルでは、ゲームの基礎設計の段階で、ゲームバランスの比重を経済面よりも戦闘システムに置いたり、プレイヤーの装備面よりもプレイヤーの操作スキルと課金ポイントで購入する補助アイテムの機能を重要視したスタイルを打ち出す事によって、一種のRMT対策としているものもある。
また、RMTによる弊害を軽減する目的で、ダンジョンや狩場と呼ばれるフィールドの独占を防ぐためインスタンス化[14]を行ったり、一部では運営国以外からのアクセスを拒否し、海外からのRMTを目的とした組織的なプレイヤーを排除することを試みている。主なアクセス拒否の方法としては国外からのアクセスを規約で規制する手法が中心で、IPアドレスで判別して接続を拒否しているゲームも存在するが、プロキシサーバを経由させるユーザーもまた存在し、これを目的としたサーバーを日本国内に設置していた中国人留学生が電子計算機損壊等業務妨害罪で逮捕される事件も発生している。しかし、それでもインターネットの性質および技術上の観点からは、国外からのアクセスを完全に締め出すのは不可能に近い[15]。
他には、BOTプログラムを使いにくくするべく、金銭の入手に手順と運営国の言語[16]による文章の読解力を要するコミュニケーションを必要とするなどのシステムを当初から構築・模索するゲームが増加している。最近ではさらに一歩踏み込んで、運営国の言語によるコミュニケーションの能力や意志を持っていないプレイヤーのアカウントを停止すると言明しているゲームも存在する。
このRMTとBOTの対策には各社とも悩まされている状態ではあるが、従来の長時間・期間プレイさせることにより月額料金を払わせ続けるといったゲームシステムに依存せずに、効率よく利益を上げる経営モデルが模索段階である現状では、根本的な解決もまた程遠いのが実状である。
また、たとえ運営会社側がBOTやRMT行為を封じこめる様な効果的な対策を取れたとしても、これにより販売するゲーム通貨を収集するために運用していたBOTキャラクターや金庫役にしていたキャラクターをBANされたRMT業者と思しき者が逆恨みをして、DoS攻撃などによりゲームサーバや公式ホームページを繰り返し機能不全に陥らせるなどの手段で、今度はゲームの運営自体を妨害してきたという事例は多数存在する。他にも、活動できなくなった業者が、嫌がらせを目的に大量のBOTプレイヤーを町などのプレイヤーの多い拠点に投入し、「倭奴」「小日本」「日本鬼子」などの日本人を侮辱するものなどあからさまに不快に感じさせる言葉や、無意味な文字や記号の羅列などのチャットや叫び(シャウト)を繰り返し、これをツールやマクロなどを利用して長時間に渡って連呼させ続けるなどしてチャット機能を事実上の無力化に追い込むなど、やはりプレイヤーの活動の妨害に及んだ事例も『ラグナロクオンライン』や『リネージュII』など多くのMMORPGで見られている。
また、運営規約の変更などによりBOTの効率的な排除が可能となっても、その結果、BOTが姿を消した一方で、実は皮肉にもそのBOTが下支えしていた通貨や素材アイテムの流通も急減し、またそれまでRMTによって活動資金を確保していたプレイヤーが購買力を失い、ゲーム内経済全体ではデフレが起きる一方で素材アイテムだけにインフレが同時発生するという最悪の状況が起きるなど、ゲーム内経済が著しく混乱し、結果としてBOT排除の成功によって、かえってそれまでのゲーム内経済がBOTやRMT業者に大きく依存し、彼らに牛耳られていた状態であった事が白日に晒されてしまったケースなども見られている。この様な意味でもRMTとこの行為を行っている者たちがもたらす弊害は深刻なものがある。
だが、実際のところ、アカウント凍結などのRMT対策を精力的に行っていても、タイトルによっては大々的に発表していない、あるいは詳細な数値を出してないと考えられるケースも見られる。これは、RMTによるゲームへの悪影響が小さい、あるいはRMTが意味を持たないようなシステムである事から、発表による正の効果が小さいために発表しないという事情や、詳細な情報を発表することで、かえって「RMTやBOTなどの不正なプレイが横行している、プレイしにくいゲームである」というネガティブなイメージが付いてしまう事を警戒する、運営会社の判断なども理由となる。実際、詳細なアカウント凍結件数などを公表しているタイトルには、RMTやBOTの横行が大きな問題となり、対策を進めている証明としてこの種の数値の公表を余儀なくされた状況であるものが見られている。
他方、外部の意見、特にRMTの弊害に苦しむプレイヤーの視点からは、運営会社にさらに厳格な対処を求める声が多く存在している。また、その中でもRMT業者と彼らの放つBOTのあまりにもひどい跳梁跋扈の現状から、もはやオンラインゲーム運営会社自身の能力では対策ができないと見切りをつけている者たちや、未成年者にもRMTを利用して軽いギャンブル感覚で金儲けをしている者が現れている現状を憂える者の中には、法律による解決を求める意見も存在している。
すなわち、運営会社がRMTを完全に防ぐことができておらず、実際に現金との両替が可能な場(RMT業者のホームページやネットオークション)が存在し、さらにはゲーム内でレースやルーレットなどのギャンブル行為が可能である以上、刑法の賭博関連の罪に抵触するのではないかという主張である。さらに強硬なものになると、風俗営業法を改正し、オンラインゲームそのものをパチンコ遊技場などと同様の規制対象とするべき、という考え方すら存在する。
しかし、法律が改正されるなどして、オンラインゲームに大きな規制がかかった場合には、オンラインゲーム業界にとってはその発展を致命的なまでに妨げられかねない数々の問題や規制が発生する可能性が考えられる。そのため、一部では公権力による介入や規制を招く前に、オンラインゲーム業界と運営会社が自ら早急かつ強力な自浄能力を発揮させて、RMT業者を排除するべきとの声も強まっている[17]。
[編集] アイテム課金
現在ではアイテム課金のシステムにより収益を稼ぎ出す経営モデルのオンラインゲームが増加している。
これは、基本料金を無料とし、ゲームプレイが有利となるデータ操作(大幅な能力の増強を得られるアイテムの供与、あるいは経験値の増加や取得アイテム等の倍増など)やファッション性の高いアイテムを運営会社側が有償で提供することで利益を上げる経営モデルで、事実上、運営会社側が自身で提供する一種の公式RMTと解釈する事もできる。極端な形として、ゲーム内通貨と実貨幣の交換取引をゲームシステム自体がサポートしているものもある[18]。この場合はRMTの公式サポートそのものと言えよう。
このシステムでは、プレイヤー間アイテム授受やゲーム内通貨の意味合い、或いはゲーム内通貨と実貨幣の交換相場自体を操作できるため、運営会社以外のRMTをほぼ排除することが可能である。だが、より多くのお金さえ払えばゲームで有利に遊べることを嫌うプレイヤーが多いのも確かである。
また、アイテム購入をほとんどせずにマイペースでプレイする者も多く、月額料金制と比べて収益性の面で見劣りする場合が多いほか、これらの有料アイテムへの依存度が非常に強いとゲームバランスが著しく不均衡になり、別のオンラインゲームのプレイの合間にプレイする「セカンドプレイ層」のプレイヤーがゲームから去ってしまうという事態が発生するなどの問題が生じてくる[19]。
この様に、アイテム課金自体もかなり微妙な感覚が必要とされるバランスの上に成立しているシステムであり、この点では月額課金と比べても難しいコントロールやノウハウの蓄積が運営会社には要求される事となる。またファンタジーや武侠小説的な世界観をベースとした似たりよったりの内容のゲームが乱立した結果、オンラインゲーム業界全体で生き残り合戦の様相を呈している状況も見られ、特にアイテム課金制のものについては、最近では短期間の内にサービス打ち切りとなるタイトルや、収益性への疑問などから本サービス開始に到達できずに計画中止となる様なものまで見られる様になっている。
[編集] 海外との関係
欧米などではRMTに関する嫌悪感は日本のそれほどではなく、既に一定規模の市場が確立されており、賛否両論ありながらも盛んにユーザー間で公に売買されているケースも珍しくはない。また、RMT可能サーバとRMT禁止サーバを設定してユーザーに選択させているゲームも存在する。2006年8月にはRMTを公認していることで知られるスウェーデン製のMMORPG『ENTROPIA UNIVERSE』で、ゲーム内に広がる熱帯雨林や雪山といった「土地」、河岸地帯や湖畔の「住宅」などのゲーム内資産計13品目についてのバーチャル物件の競売(7月実施)において、総額213,784ドル(日本円で約2,460万円)相当という巨額の落札購買が成立していた事が明らかとなり大きな話題となった。
オンラインゲームの先進国である韓国では、RMTが日本円に換算して年間千数百億円という規模の産業になっているとされる。だが、その一方でRMT業界と韓国内外の犯罪組織との間で資金的な繋がりが存在することが確認されており、また課税の忌避や脱税行為など経済事犯の隠れ蓑として使用されている可能性などが指摘され、オンラインゲームの運営会社までもが調査対象にされるなど、RMTに絡むゲーム外での問題が深刻化している。そのため、国際競争力を持つ自国産業としてのオンラインゲームの保護育成を国策に掲げている観点からも各方面からの法律によるRMT規制の要望が根強く、政治レベルでの検討が進められた結果、「ゲーム産業振興に関する法律」が制定され、これによりオンラインゲームにおいて正常なルートではない方法で得られたゲーム内通貨やアイテムの現金化などが、処罰可能な違法行為となっている。また、韓国では、破産した者の所有するオンラインゲームのアカウントが、債務の整理の一環として債権者によりRMT業者に売却された例もある。
日本でもRMT行為に対する批判・嫌悪感は根強い。だが、韓国のような法的規制の導入というレベルにまでは現状至っておらず、現時点では公式の場では避けるべき話題、またプレイヤーのモラルの問題として扱わている。このためオンラインゲームの公式ホームページ上のみならず、関連する話題を取り扱う電子掲示板等でも、そのほとんどが「RMTに関連する話題の禁止」を利用規約に掲げている。他方、韓国では現在もRMTについて様々な規制の検討が続いている。その中には身元確認の強化やRMT行為への課税という、ゴールドファーマーには相当の打撃となるものもあり、規制が強化されてゆけば結果として相対的に仕事がしやすくなる日本への大量移入が予想されるだけに、日本でも韓国と同様かそれ以上に強力な規制を導入すべきという声が、RMTに反対立場のプレイヤーを中心に上がり始めている。
なお韓国の事例では、競合関係にあるゲームの妨害・混乱やイメージを低下させる事を目的として、RMT行為やBOTが大々的に利用されたケースもあるといわれる。
[編集] オンラインゲーム内の出稼ぎ労働者
RMTにおいて大きな問題となっているのが、「ゴールドファーマー(Gold Farmer)」などと呼ばれるRMTを通じた就労を目的としたプレイヤーがゲーム内通貨を大量生産するオンライン出稼ぎ行為(「バーチャル就労」)である。
韓国のゲームセキュリティ企業などの発表した情報によれば、日本や韓国内でこれらの問題を起こしているゴールドファーマーの多くは中国に存在し、2006年現在、推定で最大25万人が不法インターネットカフェや倉庫、オフィス街の一角に設けられたスウェットショップと呼ばれる「生産工場」でゲーム内通貨の量産に日夜努めているとされている。また、日本のオンラインゲームを対象とした同種の組織は韓国にも存在しているという見方も、日本国内では根強い。
実際、これら海外のゴールドファーマー・RMT業者の活動によって、日本国内では2005年だけでも年間に50~150億円前後が地下銀行などの不正な送金手段を経由して国外に流出し、2006年にはRMTが大きな社会的話題となった事から逆にRMT取引が活性化してしまっている現状も見られており、その結果として300億円を超える金額がRMTにより国外へ流出したのではないかという懸念も聞かれている。そして、オンラインゲーム市場の拡大に伴い、RMTを介して海外に流出する現金はまだ現在も増大の一途を辿っていると言われる。また、これらゴールドファーマー・RMT業者と国内外の犯罪組織との繋がりや、金融犯罪、資金洗浄などへの悪用に対する懸念も根強い。さらにはオンラインゲームのプレイ料金の支払いに、偽造された不正なクレジットカード番号を大量に使用し、事実上の詐欺行為を行っている者がいる事から、オンラインゲームの運営会社に多額の焦げつきが発生しており、韓国の運営会社の一部には経営上の信用問題にまで発展しているケースもあるとされる。
また、RMT自体ではなく、海外プレイヤーとのコミュニケーション不能や価値観の相互理解の不能、根本的にコミュニケーションの意志そのものを持たないゴールドファーマーと彼らのBOTの跳梁跋扈による相互不信や、高効率の狩場の独占などを目的としたゴールドファーマーによるプレイヤー・キル(PK行為)も大きな問題となる場合もある。
ゲームによっては、プレイヤー有志たちにより独自に様々な対策が試みられることもあるが、いずれも根本的な解決には程遠く、また、管理会社による対策も実効性が伴わない事が多い。
[編集] ウイルスとRMT
米国マカフィー社の研究機関である「Avert Labs」によれば、ゲームのパスワードを盗むコンピュータウイルスは2003年頃には出現しているという。
通常、オンライン・ゲームのユーザー認証はユーザー名とパスワードの組み合わせによるものだけであるため、仮想通貨を盗むのに必要な「なりすまし」に必要な情報は、単純なキーロガー(keylogger)と呼ばれるキー入力情報を盗むプログラムで窃取することが可能である。
このキー入力情報を盗むプログラムは、Windowsの仕組み(キーフック、ひいてはフック Hook全般)を理解する上で大変に良いサンプルプログラムでもあるため、プログラミングの教科書によく掲載されており、アプリケーション上でのキーフックくらいであれば、プログラムは10行も書けば出来てしまう。初心者向きのプログラミング言語として知られるVisual Basicでの作り方を解説するサイトまである。
この種のウイルスはRMTの拡がりと共に発展し、最近は、ウイルスの手口も巧妙になってきている。
例えば、存在を隠すためにルートキットの技術を使うものが出現し始め、また、ネットワークを流れるパスワードを盗もうとスニフィングを行うもの(スニファ)、自分自身は情報を盗まず、パスワードを盗む別のプログラムをインストールするような2重構造になっているものも確認されている。
その一方で、トロイの亜種を利用してパスワードを盗み出す手法も相変わらず多く、オンラインゲームのファンサイトや攻略サイトを装ってこの様なものを仕込んで配布しているケースも見られる。トロイを利用する手法は古典的であるが、最新のものであればアンチウイルスソフトが対応しない事もあり、その対応までに大きな被害が出てしまう。実際、2008年の夏頃には数多くのタイトルで大規模なアカウントハッキングが発生したが、この原因となったトロイの少なからぬ割合でアンチウイルスソフトが検出できず、プレイヤー間で大きな話題と不安を呼び、プレイヤー自身による自主的な対策を呼びかけるファンサイトも幾つも作られる事態となった。
パスワードを盗まれてしまった場合に、複数の場所で同じユーザー名とパスワードを使用していると、どこか1カ所からパスワードが漏洩した場合、他のオンラインゲームのみならず、通信販売、インターネットオークションなどにも不正にアクセスされ2次被害が拡大する恐れもある。
他方、アカウントハッキングの多発しているタイトルの中には、ウイルスと同様に、真偽は別としても運営会社の情報管理の杜撰さや内部からの個人情報漏洩などが、ゲームの公式サイト外の匿名掲示板などで噂や憶測として繰り返し語られるものが存在している。
(この節の参考)
- 米SymantecのSecurity Response Weblog(英語)
http://www.symantec.com/enterprise/security_response/weblog/2006/09/virtual_money_to_real_money.html
- McAfee Avert Labs Blog(英語)
http://www.avertlabs.com/research/blog/?p=112
[編集] 歴史
- 1990年代後期『 ウルティマオンライン』『ディアブロ』など、MORPG,MMORPGのサービスが本格的に運営されるようになる。ゲーム内の疑似経済システムが成立していくにつれ、次第にRMT行為が行われるようになる。
- 2004年4月 法人運営RMTポータルアイテムバンク公式HP設立。
- 同年同月、ガンホー・オンライン・エンターテイメントとアイテムバンクが、大株主などのその資本的な流れからテクノブラット社を介した関係があるのではないかと言う疑惑を持たれ、『ラグナロクオンライン』プレイヤーの間で大騒動に発展。この1件によりRMTという行為が広く知られることとなった。
- 同年12月 MMORPGを運営するスクウェア・エニックスとコーエーから相次いでRMTの禁止と厳罰を強調する声明が出される。
- 同年12月 個人運営していたMMOファイナンスが日本初のRMT専門の法人会社となる。これをきっかけに、相次いで個人運営していたRMTグループが法人化した。
- 同年末から2005年初頭にかけて、スマトラ島沖地震の被災者救済のため、『ウルティマオンライン』上でゲーム内通貨(GP)による募金が有志(発起人サイト)により行われる。集められた募金はRMTを介し3000ドルが赤十字に寄付された。またこの募金は日本ユーザーにも呼びかけられた。この行為は賛同者が多かった一方で、あえてゲーム内の金銭で募金を求める行為に対して批判も多く、賛否は分かれた。
- 2006年始めから大手RMT業者のジーエムエクスチェンジ社社長宇田川慎之介を中心とするRMT業者のメディアへの露出が増加し、ゲーム専門以外のPCマスコミや経済マスコミなどでもRMTに関する話題が取り扱われる機会が増えている。また、宇田川を中心とした大手RMT業者は業者団体として「RMT倫理協会[1]」を結成した。
- 同年4月 週刊アスキー連載、水口幸広『カオスだもんね!』第528回「RMTの虎」事件が発生。詳細は週刊アスキー#カオスだもんね!でのRMT推奨を参照。
- 同年春 4gamerの企画としてRMT業者代表として宇田川、管理会社代表として元KESPI代表・現ハイファイブ社長の澤紫臣の対談が掲載され[20]、話題となる。
- 同年春~夏 『ラグナロクオンライン』でRMTプレイヤーの放ったと思われる大量のBOTプログラムの横行が著しさを増し、ゲーム内での一般プレイヤーの行動に著しい支障が生じる。また管理会社側の不誠実な対応もこれに追い打ちを掛け、5月末以降、ゲーム内での大規模な抗議行動に発展。
- 2006年7月17~18日 RMT行為をはじめとするトラブル・不正行為や、BOTプログラムの大量接続などによる接続障害などの問題が急増していることを受けて、経済産業省が大手オンラインゲーム会社へ本格的な実態調査に乗り出したことが新聞などで報道される。
- 2006年7月19日 『ラグナロクオンライン』にて、ゲーム内の管理者であるゲームマスターの立場にあった男性社員がゲームを管理する装置に不正アクセスを行い、仮想通貨を作り出してRMT業者に転売、3000万円にも上る売却益を得ていたとして不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕された。管理会社内部で発生した犯行であり、容疑者は同日に懲戒解雇された[21]。
- 2006年8月10日 RMTを前提としたMMORPGのENTROPIA UNIVERSEにおいて仮想の土地や建物の競売で総額213,784ドル(約2,460万円)相当の売買が成立したと発表され話題をよぶ[22]。
- 2006年11月22日 オンラインゲームの中で使われる「仮想通貨」などを売り、現金収入を得ていたとして、熊本市内の私立大学に在籍する中国人留学生が入国管理法違反(資格外活動)の容疑で逮捕される。容疑者は2004年4月に中国・桂林から交換留学生として入国、実際にはほとんど大学には通わず『リネージュII』で大々的にRMT行為を繰り返し約1億5000万円を荒稼ぎしており、その内1億円以上が中国に送金された疑い[23]。
- 2006年12月 ドルとの換金が可能な『Second Life』にトヨタ自動車や日産自動車が仮想の店を出店することが報道され話題となる。同ゲームでは他にも多数の大手企業が出店しており、新しいゲームの形態として注目されている。
- 2006年12月 韓国でゲーム内通貨の換金などを目的とするRMT行為を、5年以下の懲役と日本円に換算して約500万円相当の罰金刑とする、「ゲーム産業振興に関する法律」案が上程され、後に可決。RMT行為の収益が韓国内外の犯罪組織と密接に結びつき、これらの資金源となっていることを重要視したものとされる。
- 2007年5月第3週 韓国におけるRMT対策法である「ゲーム産業振興に関する法律」が施行。これにより、韓国ではボードゲームによるゲーム内通貨などの現金への換金や、MMORPGなどに関しても正常なルートではない方法で得られたゲーム内通貨やアイテムの現金化、そしてその斡旋行為などが違法行為として処罰可能となった。
- 2007年7月26日 中国から日本国内のオンラインゲームへ接続できるサーバを無届けで自宅に設置していたとして、福岡市に住む中国人留学生が電気通信事業法違反の疑いで書類送検される。容疑者は自宅にサーバとなるパソコン20台を設置、海外からのアクセスを拒否している日本国内のオンラインゲームへの接続を中継していた。これを介して不正接続していた者たちは、ゲーム内でアイテムなどを取得しRMT行為を行っていたと見られる[24]。
- 2008年1月24日、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターは株式会社ネクソンジャパンが運営するオンラインゲーム『マビノギ』サイトに不正アクセスし、ゲーム内通貨3600ポイント(現金3,600万円相当)を不正に取得したとして、福井県福井市の高校2年生(16歳)を不正アクセス禁止法違反などの疑いで逮捕したと発表した。この少年は、インターネットから入手した不正ソフトを使用して他人のIDとパスワードを盗み、公式サイトにアクセスして不正操作を行っていた。この少年は不正に獲得したゲーム内通貨でゲーム内のアイテムを買ったり、友人に売るなどして現金化していた。[25]約50万円相当の金券や現金は押収され、TV映像などで全国的に放映された。
[編集] RMTの存在する主なオンラインゲーム
MMORPGタイプのゲームではRMTが横行する傾向が強いが、MORPG系列のゲームでは、RMT行為を行うプレイヤーやホームページこそ存在するものの、システム構造的にゲーム内通貨の価値や重要性が高くなく、レアアイテムによるトレードが取引の中心となっているため、RMTによるインフレなどの問題やRMTプレイヤーによるMPKなどの被害はほとんど見られない。
また、『ファンタシースターオンライン』シリーズではフォトンドロップ系、『ディアブロII』ではラダー以外ではヨルダンの石、ラダーではジュエル系、ルーン系を事実上のレアアイテム交換用貨幣とし、プレイヤー間の暗黙の了解として使用されており、レアアイテムのトレードにゲーム内の標準的な通貨がそのまま使用される事はそれほど見られない。なお『モンスターハンター』では装備品全般とレアリティ4以上のアイテムの交換をシステムで禁じている。
さらに『ギルドウォーズ』に関しては戦闘に特化したゲームシステムとなっており、RMTがほとんど意味を為さないシステムとなっている。
日本のスクウェア・エニックスが運営する『ファイナルファンタジーXI』では規約により明確にRMTが禁止されていたが、主に中国人プレイヤーによるファーミングの横行著しく、ゲーム内市場経済は極端なインフレーションに陥ったことから、特別なチームを作り、その摘発に勤めた結果、そのようなプレイヤーは激減している。しかし、このかわりとして、プレイヤーのブログや、攻略サイトにキーロガーウィルスを仕込んだり、また、そのようなサイトを自ら構築しては、プレイヤーのブログに誘導の書き込みを行ったりして、一般プレイヤーのキャラクターを乗っ取ることによって、仮装通貨を確保するといった明確な犯罪行為も行われている。
一方で、米国で運営されている『ENTROPIA UNIVERSE』と『Second Life』ではRMT行為が活発に行われる事を前提としたゲームの設計がなされており、RMTの存在なくしてはゲーム内経済が成り立たず、RMTはゲームと事実上不可分のものとなっている。
(詳述は各リンク先の項を参照)
[編集] MMORPG
- ウルティマオンライン
- ファイナルファンタジーXI
- エバークエスト2
- シルクロードオンライン
- 大航海時代Online
- 眠らない大陸クロノス
- 信長の野望Online
- マビノギ
- ラグナロクオンライン
- リネージュ
- リネージュII
- 巨商伝
- R.O.H.A.N
- RuneScape
- テイルズウィーバー
- メイプルストーリー
- アラド戦記
- ルニア戦記
- RED STONE
[編集] MORPG
- ギルドウォーズ
- ディアブロシリーズ
- ファンタシースターオンラインシリーズ
- ファンタシースターユニバース
[編集] その他
[編集] 脚注
- ^ この様な戦争・PvP目的で組織に入るプレイヤーは、組織を作った者たちにはとっては顧客予備軍でもある。
- ^ もっとも、社会人なども含むライトユーザーの大半は、RMTを行わずに普通にマイペースでゲームを楽しんでいることにも留意すべきである。
- ^ この例としては『リネージュII』のAグレード以上の装備が挙げられる。この製作については成功率が60%、アクセサリー類でも70%に設定されており、100%確実に製作可能な方法が存在しない。この数字の裏を取るならば、装備製作の失敗が最低30%~40%以上という、低いとは言い難い確率で発生するリスクが存在している。また、たとえ全ての製作が1回で成功したと仮定しても、Aグレード上位の武器・防具一式を揃えるだけでも数千万アデナという単位でゲーム内通貨が必要となり、さらに上位の装備となると、もはや億アデナ単位の膨大な費用が製作に際して必要になってくる。
- ^ ゲームによっては、極めて費用と価値の高い最高レベルの装備について、製作に失敗したショックや製作失敗によるモチベーションの低下を理由とした引退者が出る様なものすらある。
- ^ 言い換えれば、更にゲーム継続のための利用料支払いといった投資の意欲を持続できるプレイとも言える。
- ^ 現在のところRMT行為に絡んで多額の金銭が動いたと報道される事件、パスワードの無断使用による不正アクセスで逮捕される例などは存在しても、RMT行為そのものを直接に犯罪行為とした法律・判例は無い
- ^ 装備などアイテムの強化が可能なシステムを持つゲームの多くでは、アイテムの強化について成功率などの何らかのギャンブル要素が設定されている。特に過度の強化を行う場合には、強化の失敗時にその装備アイテムが消滅してしまうなど、何らかの小さからぬリスクを伴うシステムとなっている事が多い。
- ^ ゲームや特定サーバに関係する非公式の掲示板などで、この「超レアアイテム」を入手したプレイヤーをRMTer扱いしようとするなどといった嫌がらせ・工作行為も起きる事がある。
- ^ さらには、過去のパターンから登場する時間を計算して、予めBOTを配置しておいて現れると同時に狩ってしまう事も多い。
- ^ 具体的には「5M=100YEN ○○○.com(RMT業者のドメイン)」などというシャウトが、ゲームの世界で繰り返し連呼される。
- ^ つまりは、「運営規約で禁止していようとも、ゲームのプログラム・システム的にBOTの使用・RMTができてしまう」という事が明らかになった時点という事でもある。
- ^ この製作・調達の費用を稼がせるために、1日狩りを続ければクエストなども絡めて数千万単位のゲーム内通貨を稼ぐ事も可能なほどに収益性が高い最高レベル帯の専用狩場を追加投入するという、泥縄式の対応が取られたゲームも存在する。
- ^ 実例としては週刊アスキー#カオスだもんね!「RMTの虎」事件を参照。
- ^ プレイヤーごとに別の世界が展開され、互いに干渉することがない世界を用意するシステムである。
- ^ 完全な透明性を有するプロキシを経由するアクセスはプロキシ自身によるアクセスと判別不能であり、そのようなプロキシの設置も技術的に容易である事などがその理由である。
- ^ 日本版サービスならば日本語である。
- ^ 風俗営業法については、その網が掛けられる事により、逆にRMT業者がパチンコの景品買取所と同様の形で社会から事実上認知された存在となってしまうのではないかという懸念も、RMT反対の立場の者たちにはまた存在する。
- ^ Second Life、完美世界など。完美世界の場合は、正確には運営会社が販売するゲームチケット(WT)とゲーム内通貨の間の交換
- ^ 実例としては、『ヨーグルティング』の『2がっき』アップデートが挙げられる。メジャーアップデートでのゲームバランスの変更により有料アイテムへの依存度が高まった結果、セカンドプレイ層が一気にゲームから去ってしまい、本家といえる韓国版では事実上のサービス破綻に追い込まれ、開発チームが消滅。海外で運営が継続された日本版・タイ版も衰退する結果となってしまった。
- ^ 4Gamer メーカー vs. 業者。RMTがはらむ問題と可能性をめぐる座談会 ―特集―
- ^ ガンホー 元社員による不正アクセスについて 2006年07月20日
- ^ Gpara.com RMT可能のMMORPG『ENTROPIA UNIVERSE』で21万ドルの売買成立 2006.08.10
- ^ スポーツ報知 『リネージュII』不正接続で中国籍留学生再逮捕 2007年1月26日
- ^ 朝日新聞無届けサーバー開設で留学生送検、中国からゲームに中継 2007年7月26日
- ^ スポーツ報知仮想通貨3600万詐取で高校生逮捕
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- ネットゲーム チートRMTの教科書 ISBN 4887188242
[編集] 外部リンク
- Station Exchange (ソニー提供によるRMT用 オークションサイト)
- RMT 倫理協会(日本のRMT業界団体サイト)

