走れメロス

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走れメロス(はしれめろす)は小説家太宰治による短編小説である。初出は昭和15年5月発行の雑誌、『新潮』。なお、小説の最後に伝説(ギリシア神話のエピソード)とドイツの古典主義作家「シルレル」、すなわちフリードリヒ・フォン・シラーバラード形式の詩『Die Bürgschaft 人質』をもとに創作したと明記されている。最近の研究で小栗孝則が訳した『人質』とわかり、表現が一致している部分も多い。

目次

[編集] あらすじ


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


素朴な牧人の青年メロスは、人間不信のために多くの人を処刑しているシラクスの暴君ディオニス王の話を聞き、激怒する。そして王の暗殺を決意する。しかし、あえなく衛兵に捕らえられ、即刻処刑されることになる。メロスは親友のセリヌンティウスを人質として王のもとにとどめおく事を条件に、妹の結婚式に出るため三日間の猶予を得る。王はメロスを信じておらず、死ぬために再び戻ってくる事などはないと言いのけた。

メロスは妹の結婚式からの帰途で、川の氾濫による橋の決壊や山賊の襲来(ただし山賊の襲来は、王の差し向けた刺客という可能性もある)など度重なる不運に出遭う。メロスはそのために心身ともに困憊し、一度は王のもとに戻ることをあきらめかけた。しかしその時、メロスは自分自身が、かの人間不信の王がいう“醜い人間”そのものである事に気づき、再び走り出す。人間不信の王を見返すために、自分を信じて疑わない友人の命を救うために、そして自分の命を捧げるために。

こうしてメロスは日暮れに町へ到着し、約束を果たす。そして王の気持ちを変える事に成功したのである。

[編集] 著作の発端

懇意にしていた熱海の村上旅館に太宰が入り浸って、いつまでも戻らないので、奥さんが「きっと良くない生活をしているのでは...」と心配し、太宰の友人である檀一雄に「様子を見て来て欲しい」とお願いする。

往復の交通費と宿代等を持たされ熱海に向かった檀を、太宰は大歓迎。檀を引き止めて連日飲み歩き、とうとう預かってきたお金を全て使いきってしまう。呑み代や宿代も溜まってきたところで、檀を人質にと説得し、太宰は東京にいる井伏鱒二のところに借金をしに行ってしまう。

数日待ってもいっこうに音沙汰もない太宰にしびれを切らした檀は、宿屋飲み屋に支払いを待ってもらい、井伏のもとに駆けつけると、二人はのん気に将棋を指していた。激怒しかけた檀に、今まで散々面倒をかけてきた井伏に、借金の申し出のタイミングがつかめずにいた太宰は「待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね。」 と言ったという。

後日、発表された『走れメロス』を読んだ檀は「おそらく私達の熱海行が少なくもその重要な心情の発端になっていはしないかと考えた。」と書き残している。

[編集] 映像化作品

[編集] パロディほか

この作品は、メッセージ性の高さや尺加減のよさなどから義務教育の国語教科書などで扱われ、知名度が高いため、一話完結系の連載物などでパロディのネタにされる事も多い。

  • ヤッターマン(第1作)』第74話「ハシレメドスの友情だコロン」(1978年5月27日放送、フジテレビ) - ハシレメドス(←メロス)を塩沢兼人が演じている。
  • オバケのQ太郎(第3作)』第184話「走れメロQ」(1985年11月7日放送、テレビ朝日) - 国語の授業で「走れメロス」を取り上げていたのだが、宿題を忘れた正太は立たされていた。正太は「宿題はやってあるが持ってくるのを忘れただけ」と言い、Q太郎はそれを信じ家まで宿題を取りに行く。先生には「時間内に持ってこなければトイレ掃除だ」と言われ、正太はQ太郎がなかなか戻らないため焦りだす。やがてQ太郎が学校に戻り正太と泣きながら抱き合い、「本当は宿題もやっていなかった」とウソをついたことを明かした。それを聞いていた先生も一応は感動するのだが、程なく「でもトイレ掃除はやってもらうぞ」とあっさり言った。
  • AKB48 teamK 4thの楽曲『メロスの道』はこの作品をモチーフにしている。作詞は秋元康
  • 蒼き流星SPTレイズナー』オープニング主題歌『メロスのように-LONELY WAY-』(歌:AIRMAIL from NAGASAKI)はこの作品をモチーフ。作詞はやはり秋元康。
  • ながいけんが『走れセリヌンティウス』のタイトルで、パロディ作をファンロード誌上で執筆している。原作とは全く逆で、王が善人、メロスは極悪人で、セリヌンティウスはメロスに無理矢理身代わりにさせられるという、ギャグ作品となっている。
  • もーれつア太郎(第1作)』第71話「走れニャロメロス」 

[編集] その他

津軽鉄道・津軽21形気動車「走れメロス」

[編集] 外部リンク

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