わが青春のアルカディア 無限軌道SSX
| わが青春のアルカディア 無限軌道SSX | |
|---|---|
| ジャンル | SFアニメ |
| アニメ | |
| 原作 | 松本零士 |
| 監督 | 勝間田具治、佐々木正光 |
| キャラクターデザイン | 小松原一男 |
| 音楽 | 菊池俊輔 |
| アニメーション制作 | 東映動画 |
| 製作 | 東急エージェンシー、東映 |
| 放送局 | TBS系列 ほか |
| 放送期間 | 1982年10月13日 - 1983年3月30日 |
| 話数 | 全22話 |
| テンプレート - ノート | |
『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』(わがせいしゅんの- むげんきどうエスエスエックス)は、1982年10月13日から1983年3月30日にかけて、信越放送と北陸放送[1]を除くTBS系列及び福島テレビ[2]とテレビ山口(いずれもフジテレビ系列およびTBS系列クロスネット局)で全22話が放送された、松本零士原作のSFアニメ。
後には2007年1月25日から3月8日にかけて、パソコンテレビ「gyao」で無料配信された。
目次 |
作品解説 [編集]
ハードな世界観で描かれた、映画『わが青春のアルカディア』の続編。ハーロックとトチローが理想郷を求めて宇宙を航海、様々な惑星を訪れるというプロットは『銀河鉄道999』や、松本が制作に関わった『SF西遊記スタージンガー』などとも共通している。
松本ワールドに数多く存在するミッシングリンクを繋ぎ、アニメ版『宇宙海賊キャプテンハーロック』への橋渡しとなるストーリー、劇場映画以外では叶わなかった松本キャラクターの共演など見所も数多く、また、当時の劇場用アニメ映画なみの映像音響クオリティを毎週のTV放送回で維持提供していた。しかし、『わが青春のアルカディア』の興行不振で松本ブームの陰りが顕在化したため、テレビ化にあたっては説明台詞の多用や毎回ハッピーエンドとなる勧善懲悪的展開など、全体的に低年齢層と新規視聴者獲得を意識した演出がなされ、松本の漫画作品の作風とは幾分異なるものとなった。次回予告ではメインキャラクター同士の掛け合いが行われ、最後にハーロックの「アルカディア号、発進!」というセリフで締める形をとっている。
本作でも登場するハーロックは『ハーロック』、『999』劇場版など先に映像化された作品などにより定着した寡黙なイメージが強いが、本作ではこれらの作品と比較して明るい性格で、多弁なキャラクターとなっている。詳細は当該項目の性格・人物の項目を参照。
打ち切り [編集]
当時すでに松本アニメのブームは去っており[3][4]、視聴率が振るわず打ち切りとなった。なおアニメ版『ハーロック』も平均視聴率約7%と本作よりは高いものの、ゴールデンの時間帯の番組としてはそれほど高い視聴率ではなかった。
この打ち切りにより、メーテルの本編出演(第1話でメーテルらしき女性のシルエットが登場している)など、松本ワールドのミッシングリンクを繋げることは事実上放棄され、結局イルミダスの実態や全宇宙征服の目的などが全く明かされることはなかった。最終回ではアルカディアの女王・光の女神がハーロックに力を貸し、得体の知れないパワーでイルミダス母星は消滅。そしてハーロックが荒廃した地球の復興を乗組員の少年・物野正に託して地球を去るという形で最終回を迎えており、ハーロックが自分より若い世代に地球の未来を託して宇宙のかなたへと去っていくラストはアニメ版『ハーロック』のそれをなぞったものとなった。
本作がアニメファンの間でもあまり話題にならずに終了したことについて、小黒祐一郎は自身のコラムで「ライトなノリ、パロディ感覚をベースにし、美少女、ラブコメ、メカ等を織り込むかたちで作られるようになった。」と語るようにアニメ作品の傾向やファンの嗜好が変わっていった時期であることを理由として挙げており[5]、こうした享楽的な時代の傾向に本作を含め松本アニメが相容れるものではなかったとの見解を裏番組の『うる星やつら』(フジテレビ系、ただし一部系列局除く)を引き合いにして述べている[4]。
ストーリー [編集]
侵略者イルミダス占領下の地球からアルカディア号で脱出したハーロック(S-00999)・大山トチロー(S-00998)とエメラルダス(X-00001)は、コードナンバーSSXとして全宇宙に指名手配され、イルミダス軍の攻撃を受けながらも、宇宙のどこかにあると信じる理想郷アルカディアを探して旅を続けていく。
キャスト [編集]
登場メカニック [編集]
艦船 [編集]
下記3隻はいずれもバンダイにより、本作の放送を機にプラモデルとしてキット化された。3隻とも1/1600でキット化され、アルカディア号のみ1/1000のキットも発売されている。
- アルカディア号
- ハーロックの愛艦。設計者は大山トチロー。骨になっても戦う意思を表した髑髏の旗を掲げ、ハーロック達はこの船でアルカディアを目指す。
- 『わが青春のアルカディア』及びその続編に当たる本作では、『銀河鉄道999』劇場版1作目で初登場したデザインのものが使用された。
- なお、再発売時には商品名がキャプテンハーロック号へと変更されている。
詳細は「アルカディア号」を参照
- クイーン・エメラルダス号
- エメラルダスの宇宙船で、飛行船のような外観をしている。その戦闘力はアルカディア号に勝るとも劣らないといわれる[6]。
- 意思を持つコンピューターにより完全制御され、フルオート化された自動化船であり、乗員は基本的にエメラルダス一人。
詳細は「クイーン・エメラルダス号」を参照
- デスシャドウ号
- かつてハーロックが乗っていたア・ドミラル級の戦艦。
- 『わが青春のアルカディア』では、イルミダスの地球侵略の際にはハーロックが艦長を務めていた。その冒頭において、イルミダス軍に利用させないためにハーロックがわざと無理な着陸をして戦闘不能にさせたが、後にイルミダス軍が接収・修復した上で本作に2回登場し、ハーロックを苦しめた。
詳細は「デスシャドウ号」を参照
その他 [編集]
- 要塞SSX
- 無限軌道の上を周期的に回る、無人かつ全自動で宇宙船の修理を行える宇宙船ドック。ハーロックたちの切り札でもある。地球政府(太陽系連合軍)の依頼でトチローが設計・製作したものだが、配備前に地球がイルミダスに降伏したため、トチローが隠していた。通常は彗星に偽装しているが、指令信号を送ることにより軌道を変更させ、呼び出すことが可能。
- 本作の最終回では、地球でのイルミダス軍との交戦中にアルカディア号を敵艦の攻撃から守るために、アルカディア号の心となったトチローが呼び出す。そのまま盾となった本機は破壊された。
- 名の由来は、トチロー・ハーロック・エメラルダスの友情を記念して、3人の指名手配コードネームの頭文字をとった「SSX」を刻印したことによる。最初は正式名称を決めておらず、トチローは「女神」と呼んでいた。
用語集 [編集]
- 瞬間交信装置
- 地上の電話と異なり、発信地点と受信地点の距離が非常に大きな宇宙の惑星間の無線では、応答の時間差のない会話が不可能だとされていた。それを可能にしたのが瞬間交信装置である。無線のワープ航法のようなもので、今までに数多くのエンジニアが実現を目指したが、成功者はいなかった。Mr.ゾーンが開発に成功したらしく、イルミダス占領軍地球警備局A-21(A-21ステーション)から200万光年以上離れた74惑星にいる恋人と、この瞬間交信装置を用いて愛の無線電話を披露。このことは、科学者としてのMr.ゾーンの能力の高さを示した。
- シーウルフ
- トチロー曰く『宇宙を股に掛けた強盗集団。残忍で凶暴な連中』。Ω座標K4で貨物船を襲っているところをアルカディア号に撃退された。
- 無限軌道
- パネル上の宇宙図で表示される、S座標クロスΣ座標軸を中心に広がっている空域。まだその果てを見極めた者が存在しないため、そう呼ばれる。タイトルはこの言葉とハーロック、トチロー、エメラルダスのコードネームの頭文字「SSX」を合わせたものである。本作に限らず『999』など、宇宙を舞台にした他の松本作品でもこの言葉が出てくることがある。
- なお「無限軌道」とは本来、戦車などに使用されるキャタピラのことである。
- 聖ワルキューレの火
- アルカディアの女王・光の女神がハーロックとMr.ゾーンに与えた、永遠に燃え尽きることのない炎(超粒子の火)。燃料に用いれば、イルミダスや人類の科学では不可能だった超亜空間航法が可能。Mr.ゾーンは武器に使用することで、地球を占領していたイルミダス軍を殲滅したが、ハーロックは地球再生のための平和利用を願い、正に託した。
スタッフ [編集]
- プロデューサー - 松島忠、高見義雄
- 原作 - 松本零士
- 音楽 - 菊池俊輔
- チーフアニメーター - 小松原一男
- チーフデザイナー - 伊藤岩光
- チーフディレクター - 勝間田具治、佐々木正光
- メカニックデザイン - 板橋克己
- アルカディア号デザイン協力 - スタジオぬえ
- 制作 - 東映動画
主題歌 [編集]
- オープニングテーマ - 「おれたちの船出」
- 作詞 - 保富康午 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎、こおろぎ'73
- エンディングテーマ - 「ハーロックのバラード」
- 作詞 - 保富康午 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 水木一郎
- 主題歌のアニメーション
- オープニングは最初に海賊旗のはためくシーンから始まり、アルカディア号のキャビンの上にいるハーロックの「アルカディア号、発進!」の掛け声と共にアルカディア号の全貌が映し出され、白地をバックにタイトルという流れで始まる。アルカディア号の雄姿と艦橋を映したあと、アルカディア号とエメラルダス号が雲の上を併走するシーンから、アルカディア号が理想郷アルカディアへと到達するイメージ映像が入り、ハーロックが腰に吊るした重力サーベルを目の前にかざすところで終わる。
- ハーロック以外で登場するキャラクターは、アルカディア号の艦橋が映し出されるシーンでトチローとラ・ミーメが登場するのみである。また、アルカディア号が理想郷に到達するシーンの映像は、第21話ラストでアルカディア号がアルカディアに到着するシーンでも使われている。
- エンディングはアルカディアを目指すハーロックを歌ったもので、「ハーロックのバラード」とあるように曲調もオープニングより落ち着いたものとなっている。映像は海辺を一人歩くハーロックの姿とアルカディア号がメインとなっている。ハーロックが海辺を歩くシーンでは途中でバックの映像が変化し、荒波が岩にぶつかり盛大に飛沫を上げるものから、海鳥が空を舞う夕焼けをイメージしたものとなる。海賊旗をはためかせたアルカディア号は最後に白い光の中に消える。
各話リスト [編集]
| 話 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | (コンテ) 演出 |
作画監督 | 美術 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1982年 10月13日 |
アルカディア発進 | 松本零士 | 勝間田具治 | 荒木伸吾 | 池田祐二 |
| 2 | 10月20日 | 女艦長レオタード | 山浦弘靖 | 佐々木正光 | 小松原一男 | |
| 3 | 10月27日 | 戦闘空間の子守唄 | (明比正行) くま公晴 |
冨沢雄三 | 山本善之 伊藤岩光 |
|
| 4 | 11月3日 | 宇宙の宝島伝説? | (西信一) 吉沢孝男 |
影山楙倫 | 池田祐二 | |
| 5 | 11月10日 | 幽霊船セルの少女 | 勝間田具治 | 荒木伸吾 | 海老沢一男 | |
| 6 | 11月17日 | 登場!! 大宇宙要塞 | 佐々木正光 | 小松原一男 | 池田祐二 | |
| 7 | 12月1日 | X=エメラルダス | くま公晴 | 正延宏三 | 東潤一 | |
| 8 | 12月8日 | 鉄の星の少年と母 | 明比正行 | 森利夫 | 池田祐二 | |
| 9 | 12月15日 | スパイはだれだ!? | 吉沢孝男 | 篠田章 | 海老沢一男 | |
| 10 | 12月22日 | 星の海に雪が降る | 勝間田具治 | 荒木伸吾 | 池田祐二 | |
| 11 | 1983年 1月5日 |
響け自由の鐘の音 | 佐々木正光 | 小松原一男 | 松本健治 | |
| 12 | 1月12日 | 心で操る・心の船 | 明比正行 | 影山楙倫 | 池田祐二 | |
| 13 | 1月19日 | 謎の黄金女神!? | 川田武範 | 森利夫 | 松本健治 | |
| 14 | 1月26日 | 謎の光はUFO? | 星山博之 | 生頼昭憲 | 篠田章 | 池田祐二 |
| 15 | 2月2日 | 死の海中で80分!? | 山浦弘靖 | 吉沢孝男 | 荒木伸吾 | |
| 16 | 2月9日 | 宇宙で拾ったネコ | 星山博之 | 渡部英雄 | 菊池城二 | 松本健治 |
| 17 | 2月16日 | 大竜巻!! 交信不能 | 森下孝三 | 小松原一男 | 池田祐二 | |
| 18 | 2月23日 | エメラルダス救出 | 山浦弘靖 | (もりまさき) 広川和之 |
富沢和雄 | 青木勝志 |
| 19 | 3月2日 | マイコン惑星の怪 | 生頼昭憲 | 篠田章 | 池田祐二 | |
| 20 | 3月9日 | 開くか!! アルカディアの門が… | 星山博之 | 渡部英雄 | 荒木伸吾 | 本間薫 |
| 21 | 3月16日 | 闘え!! トチロー 命果つるまで | 山浦弘靖 | 広川和之 | 富沢和雄 | 青木勝志 |
| 22 | 3月30日 | 母なる星 地球へ!! 宇宙の勇者よ永遠に… | 明比正行 | 小松原一男 | 窪田忠雄 |
小説 [編集]
集英社文庫のコバルトシリーズからは脚本を担当した山浦弘靖によりTVシリーズの第11話に相当する部分までが、ソノラマ文庫では井口佳江子によりノベライズ化され、どちらも全2巻が刊行されている。
脚注 [編集]
関連項目 [編集]
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| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
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