オズマ (アニメ)

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松本零士『オズマ』

ジャンル サイエンス・フィクション
スチームパンク
アニメ
原作 松本零士
総監督 高橋良輔
監督 池添隆博
シリーズ構成 武上純希
脚本 武上純希
キャラクターデザイン 藤崎賢二、南湖公道
メカニックデザイン 江田恵一、門口ナオ、松本秀幸
音楽 山下康介
アニメーション制作 LandQ StudiosGONZO
製作 オズマ製作委員会
放送局 WOWOW
放送期間 2012年3月16日 - 4月20日
話数 全6話
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松本零士「オズマ」』は、2012年3月から4月まで放送された日本のアニメ作品。全6話。WOWOW開局20周年記念作品である。松本零士が1980年代に執筆し、長らく未公開の状態だったシナリオ『超兵器オズマ』(仮題)が原作。

あらすじ[編集]

太陽の異常活動によって地球の環境は破壊され、広大な砂漠だけが残った世界。砂賊の一員である少年・サム・コインは、兄の命を奪った謎の移動物体オズマを探し求め砂漠を駆けていた。そんなある日、サムはギド・ガイラーの指揮する軍隊・シーシアスに追われる一人の少女・マヤを助けた。それをきっかけに、サムが乗る砂賊船バルダノスはシーシアスとの戦いに巻き込まれていく。

登場人物[編集]

バルダノス[編集]

サム・コイン
- 柿原徹也
本作の主人公。バルダノスのクルーとして交易を営む傍ら、兄の命を奪ったオズマを探し、砂漠を駆ける日々を過ごしている。いつも厄介事を持ち込んでくるため、クルーにからかわれることが多い。マヤを助けたことがきっかけとなり、シーシアスとの戦いに巻き込まれていく。
マヤ
声 - 田中理恵
シーシアスに追われている謎の少女。サムに助けられたことがきっかけでバルダノスに身を寄せる。シーシアスからは「マヤ様」、ダンガからは「住む時間も空間も違うお方」と呼ばれている。シーシアスの女神としてオズマと語り合う力があるとされる。
「前世紀のオリジナル」と言われる人間で、自己クローンを繰り返し精神を移し変えることで生き延びてきた。そのためもう長くは保たない。
ミメイ
声 - 藤村歩
バルダノスのクルー。サムの幼馴染で彼に恋心を抱いているが、その気持ちは届いていない。
バイナス
声 - 田中敦子
バルダノスの女船長。サムの兄・ディックの恋人だった。的確な判断で船を切り盛りし、クルーには慕われている。タロットカードが趣味であり、熱中すると人の話が耳に入らなくなる。
ボクス・ラフ
声 - 藤沼建人
バルダノスのクルー。バイナスの補佐をしている。
エジボーラ・ギー
声 - 桜井敏治
バルダノスの機関長。バイナスからは「おやっさん」と呼ばれている。
ロクサンダ・ウマイ
声 - たてかべ和也
バルダノスのコック。
ルナ・ノグチ
声 - 雨蘭咲木子
バルダノスの女船医。酒が好物。
トム、ヤム、クン
声 - 堀江一眞(トム)、小林由美子(ヤム)、中國卓郎(クン)
バルダノスのクルー。いつも三人で行動している。
バルダ、ソウリュウ
声 - 田中雅之(バルダ)、五十嵐亮太(ソウリュウ)
バルダノスの艦橋クルー。
ケンバ、カーラ、エイル、ミスト
声 - 株田裕介(ケンバ)、高橋朝子(カーラ)、うのちひろ(エイル)、徳留しづか(ミスト)
バルダノスのクルー。
ミーちゃん
虎縞の猫。バルダノスで飼われている。
ディック・コイン
声 - 速水奨
オズマを追って行方不明になったサムの兄。その身体はギドに乗っ取られたが、一時的にディックの意識が戻りモノケロスを使用する。

シーシアス[編集]

ギド・ガイラー
声 - 速水奨
シーシアスの司令官。ダンガの命令でマヤを追っている。仮面を付けているため、素顔は見えない。ディックの身体に精神を移植して生き永らえていたが、バイナスに撃たれた際にディックの精神に肉体を奪い返された。
ダンガ
声 - 黒田崇矢
シーシアス総本部の将軍。ギドの上官に当たる。ギドにICの元から逃げ出したマヤの捕獲を命じる。
ICの優越性を妄信しており、ナトゥーアの身体を利用した生存方法に嫌悪感を抱いている。最終話で自ら艦隊を率いて出撃、オズマによる世界再生(ICが支配する世界の終わり)を阻止するためオズマを攻撃するが、返り討ちに遭い死亡した。
オルガ
声 - 生田善子
ギドの副官。
ハイドカンプ、シュルツ、マリー、ゾフィー
声 - 矢野正明(ハイドカンプ)、株田裕介(シュルツ)、松聖花(マリー)、山口香林(ゾフィー)
ギドの乗る砂上駆逐艦の艦橋クルー。

メカニック[編集]

オズマ
砂中を移動する謎の超巨大移動物体。鯨のようなシルエットをしていることから、バルダノスのクルーからは「砂のクジラ」という通称がつけられている。悠久の時の中であらゆる生命の情報を集め、マヤの決断を待っていた。マヤと一体化することでゾーンに集められた新たな生命体を開放した。
砂賊船バルダノス
バイナス率いる砂賊達の潜砂船。砂上モードから潜砂モードに変形する。量子遷移発生機関(擬似相転フィールド)を展開することにより砂を量子化し砂中に潜航ができる。
ディックの開発した対オズマ用兵器。量子遷移発生機関と逆の効果を発生させる「モノケロス」を搭載可能。
浮遊式砂上機フルクフィッシュ
サムの愛機としている2人乗りの浮遊式砂上機。
砂上ヨット
マヤが逃亡時に使用していたヨット。
シーシアス砂上駆逐艦
シーシアス軍の駆逐艦。船底はホバー状。
シーシアス装甲車
シーシアス軍の8輪装甲車。
シーシアス潜砂艦
シーシアス軍の最新型潜砂艦。砂上モードから潜砂モードに変形する。

用語[編集]

IC(アイディアル・チルドレン)
人類再生計画による優秀なクローン人間。しかし、そのDNAは度重なる複製により劣化しており、ナトゥーアの身体に自分たちの精神を注入することで生き延びている。
シーシアス
ICが組織する軍隊。
ナトゥーア
地球環境が激変する以前から存在した人類。ICからは見下されている存在。

スタッフ[編集]

共同制作の一社であるランドック・スタジオは、本作が初の制作元請作品となる。

  • 原作・総設定・デザイン - 松本零士
  • 総監督 - 高橋良輔
  • 監督 - 池添隆博
  • シリーズ構成・脚本 - 武上純希
  • キャラクターデザイン・総作画監督 - 藤崎賢二、南湖公道
  • デザイン協力 - 結城信輝
  • メカデザイン - 江田恵一、門口ナオ、松本秀幸
  • 銃器デザイン - 小丸敏之
  • 美術監督 - 稲葉邦彦
  • 色彩設計 - 寺分神奈
  • 3DCGIディレクター - 磯部兼士
  • 撮影監督 - 澤見泰治、佐々木明美
  • 編集 - 三嶋章紀
  • 音響監督 - 亀山俊樹
  • 音楽 - 山下康介
  • 音楽プロデューサー - 鈴木慎二
  • 企画プロデューサー - 相原英雄こんひろし
  • アニメーションプロデューサー - 坂上貴彦、鷹木純一
  • エグゼクティブ・プロデューサー - 戸塚英樹、Razmig Hovaghimian、鈴木慎二、男全修二、上條誠
  • プロデューサー - 片桐大輔、中島純、尾畑聡明
  • アシスタント・プロデューサー - 遠藤裕
  • 企画 - WOWOW
  • 企画・制作 - プラネットエンターテイメント
  • 制作 - イクイティピクチャーズ・ジャパン
  • アニメーション制作 - LandQ StudiosGONZO
  • 製作 - オズマ製作委員会(WOWOW、Viki、イクイティピクチャーズ・ジャパン、ポニーキャニオン、スロウカーブ)

主題歌[編集]

オープニングテーマ「NEVERLAND」
作詞 - いしわたり淳治 / 作曲 - Choi Jonghoon、DAICHI&youwhich / 編曲 - 平出悟 / 歌 - FTISLAND[1] / レーベル - ワーナーミュージック・ジャパン
エンディングテーマ「ウタゴエ」
作詞・作曲 - 小倉しんこう / 編曲 - イケガミキヨシ / 歌 - 城南海[2] / レーベル - ポニーキャニオン 
第6話は劇中歌として使用。

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 絵コンテ 演出 作画監督
第一話 砂のクジラ 池添隆博 小野勝巳 武智敏光
第二話 潜航限界 三浦陽 山口十里、田豆仕方
永居慎平、徳倉栄一
南湖公道、Kim sang Min
第三話 千年の迷い 中原幸三郎 斉藤哲也 LEE SANG MIN
IM HYO KYUNG
第四話 地の果てまで こでらかつゆき 中智仁 島千蔵、平野勇一
片岡育、小川浩司
吉田肇
第五話 仮面の男 小野勝巳 近藤優次、松本朋之
最終話 新生の日 池添隆博 池添隆博、三浦陽
斉藤哲也、深瀬重
南湖公道、藤崎賢二
LEE SANG MIN、KIM SANG MIN

脚注[編集]

外部リンク[編集]