パンプキン・シザーズ

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パンプキン・シザーズ
ジャンル 軍事
漫画
作者 岩永亮太郎
出版社 講談社
掲載誌 マガジンGREAT
月刊少年マガジン
発表期間 2002年 - 連載中
巻数 既刊15巻
アニメ
原作 岩永亮太郎
監督 秋山勝仁
シリーズ構成 冨岡淳広
キャラクターデザイン 日下部智津子
メカニックデザイン 原修一、村田峻治(戦車)
アニメーション制作 GONZO×AIC
製作 イズミプロジェクト
放送局 放送局参照
放送期間 2006年10月2日 - 2007年3月19日
話数 全24話
テンプレート使用方法 ノート
ウィキプロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

パンプキン・シザーズ』 (Pumpkin Scissors) は、岩永亮太郎による日本漫画作品、およびそれを原作としたアニメ作品。停戦から3年が経ち、なおも戦争の爪あとが深く残る帝国を舞台に、戦災復興部隊の活躍を描く作品である。

月刊少年マガジン』(講談社)にて連載中であり、単行本は2012年1月時点で15巻まで刊行されている。

目次

[編集] 概要

2002年より『マガジンGREAT』(講談社)で連載開始。その後、2006年11月号から『月刊少年マガジン』に連載を移籍。アニメ化がなされ、2006年10月より2007年3月までUHFアニメとして放送された(全24話)。

共和国との大国間の大規模戦争が停戦を迎えて3年が経つ帝国において、戦争の影響による社会混乱を収めるため組織された部隊、陸軍情報部第3課・通称「パンプキンシザーズ」の活躍を描く作品である。舞台となる世界は架空の物であるが、20世紀初頭第一次世界大戦前後がモデルとなっており、世界や社会が大きく変革しようとしている時期が描かれている。特に舞台となる帝国は、近代的な社会と封建的な社会が混在するものとなっている(詳細は#帝国概要を参照)。

単行本化の際には、数ページ程度の話「Interval(インターバル)」がいくつか加筆されている。特に最初の1篇は必ずカラーで挿入される。ギャグ調の物もあるが、伏線やストーリーの補完など重要な物も多い。

作者の岩永は、根底のモチーフにあるのは『赤い光弾ジリオン』と『あぶない刑事』シリーズではないかと自己分析している(『月刊少年マガジン』2009年5月号巻末作者コメント)。


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


[編集] あらすじ

帝国は、フロスト共和国と長きにわたる大規模な戦争を行っていたが、「薄氷の条約」とも呼ばれる停戦条約が結ばれ、戦争は終結した。

停戦条約から3年を経て、帝国は復興しつつあったが、なおも社会混乱は完全には収まっておらず、難民や兵隊の夜盗化などの「戦災」が続いていた。そこで帝国および帝国陸軍は、これら問題を解決する戦災復興の専門部隊として陸軍情報部第3課(後に通称「パンプキン・シザーズ」)の設置を決める。

第3課の実情は形式的な物であったが、彼らは戦災復興に真面目に取り組み、時に戦後の混乱を利用して私腹を肥やしたり、民衆を虐げる権力者たちと対峙する。

物語は、とある村にパンプキン・シザーズとして赴いたアリス・L・マルヴィン少尉と、退役後は悲惨な戦場に倦み疲れて行く宛ても無く各地を放浪していたランデル・オーランド伍長との出会いから始まる。

[編集] 登場人物

[編集] 用語

帝国を主に記載する。

[編集] 帝国概要

本作の主な舞台。国家元首として皇帝が存在することはわかっているが、作中にて正式な国家名称および政治形態などの説明が無いため詳細は不明。国旗には羽を広げたが描かれている。元老院が存在するが皇帝の独断で停戦条約を結んだような描写から、皇帝の権限はかなり大きいと推測される。また、陸軍のシステムや、その他、税務署や郵便制度などの行政システムを見る限り近代的ではあるが、封建制度が残っているのも特徴で領地持ちの貴族も存在する(詳しくは「貴族」の項を参照)。国政を司る貴族は、軍が国政に口を挟もうとしていることを良く思っておらず、純粋な貴族からなる政府と平民もいる軍部の仲は良くない。

国内の状態はフロスト共和国との戦争によって疲弊しており、停戦から3年経った現在、主要都市では復興の兆しが見えているが、依然、地方の経済や治安などは厳しいままとなっており、未帰還兵などの問題も残る。また、一部の権力者や有力者などによる職務や地位を悪用した政治腐敗や不法行為が社会混乱に拍車を掛け(人災)、政治に対する国民の不満や不安定な社会を背景とした過激派による治安問題も大きい。

外交的には西方諸国同盟(ネビュロ)の一角として、その技術力・軍事力を背景に君臨する。隣国フロスト共和国との関係は非常に悪く、先述のように現在は停戦中と言えど、共和国との戦争とその影響が本作のテーマのきっかけとなっている。また、変動する時代において技術力の優位性などが徐々に失われており、「停戦に持ち込めたこと自体が奇跡だ」と言われるくらいに、その国際的地位は揺らいでいる。

貴族
平民とは一線を画す存在で、国家行政を一手に担っている。ただし貴族と一口に言っても、領地を持っている者から安アパート暮らしまで様々。貴族としての義務を果たそうとする者もいれば、地位・特権を利用して悪事を行う者もいる。勢力としては後者が圧倒的多数で、平民は人間ではない(人間は貴族だけの意)という思想に貴族階級全体が染まりきっている。そのため、ノブレス・オブリージュを果たそうとする者の方が逆に奇異な目で見られる始末。
拝命十三貴族
貴族の中でも、皇室会議に列席を許された貴族。爵位は持たず、他の貴族とは一線を画する。アルファベット一文字で表される字をもち、現在まてには"L(レイ。武門の字)"、"N(ネロ。芸術家の字。複数存在する模様)"が登場している。
マルヴィン家
「斬り裂きし者」を意味する“L(レイ)”の字を持つ武門の名家。特に先代当主であるアリスの祖父の活躍は目覚しく、国内外問わず隣国ローデリアでも功績を上げ、ローデリアの先王より「高貴なる炎(ノーブル・フランム)」の称号とその名を冠した宝剣、また王自身から剣技「届かざる左の護剣(マン・ゴーシュ)」の手解きを受け、また伝授された。十三貴族内の序列は上から3番目。

[編集] 帝国陸軍

あくまで本分は帝国における陸軍であるが、情報部は国家公安も兼ねる立場となっているなど権限はかなり大きい。政治面でも国政が武力と直結しており、警察権力は軍部によって抑圧されている。組織体系として完全な縦割りであり、たとえ同一の目的があっても他部署に対して非協力的であったり、時には弱味を握ろうと動いたりしている。

帝国陸軍では戦車を単なる兵器ではなく騎士の代用品と考えており、戦車の乗員は「貴族・貴族の血縁者・貴族から許可された者」しかなれない。また、「平民が団結して貴族を倒す様を連想させる」「戦車が地雷等の安価な兵器で破壊されると貴族の権威が落ちる」との理由で多人数で運用する対戦車砲等の対戦車兵器の開発は公には行われていない。

情報部 - 部長:ケルビム中佐
第1課 - 課長:コネリー少佐 / 副官:マルコー中尉
国内の情報収集と治安活動が主任務。本部と複数の実動小隊からなる。通称は「陸情1課」。
国家公安を理由に情報統制や他機関への干渉が行えるなどの権限も持つ。また、軍部の予算を獲得するために動くなどといったことも行なっており、麻薬市場を経営しようと画策したこともあった。ただし、軍内の他部署に干渉する際は手続きを必要とするなど、憲兵的な役割は持っていない。
実動第1小隊「第1の大剣(クレイモア・ワン)」 - 隊長:スナブノーズ大尉
数十名の隊員で構成されている強襲制圧部隊。その第一義は恐怖を持って抑止力とする「民衆に恐れられること」であり、人質や周囲被害などを構わずに敵の完全滅殺を行う。また、隊長以外は顔を隠しているのも特徴で、その理由は「個人が特定されなければ、人は残酷になれるため」とされる。
実動第2小隊「第2の曲剣(ダブル・ショーテル)」 - 隊長:ラインベルカ大尉
情報分析、情報操作などを行う部隊。
実動第3小隊「第3の隠剣(トライ・ダガー)」 - 隊長:デリル中尉
潜入捜査と工作などを行う部隊。
実動第4小隊「第4の巨斧(アックス・フォース)」 - 隊長:ゴールドマン大尉
公的機関への干渉と統制を行う部隊。例えば警察や消防などを指揮下に置ける権限を持つ。
第2課 - 課長:ラインベルカ少佐
国外の情報収集が主任務。防諜活動も担う。規模は不明。厳しい規律と上下関係が特徴。
その任務種別は第1課の実動第3小隊「トライ・ダガー」と類似するが、第2課は対象となる他国へ単独潜入ないし少数潜入をして帝国にとって対外的な諜報・防諜活動を行う。課員が国外の潜入任務で危機に陥った場合帝国軍からの支援は受け難いものとなるため、課内に厳しい規律が生まれている。
帝国の内情を他国に知らしめる工作任務も受け持つ。不可視の9番に関する事柄のいくつかは2課により捏造された情報である。
第3課 - 課長:ハンクス大尉
本作の中心であり、戦災復興が主任務。本部と1つの実動小隊からなる。構成員は6名と1匹。通称「陸情3課」および「パンプキン・シザーズ」。表向きの設立目的は戦災復興だが、実際には軍部が国家予算を獲得するため、国民に対して「戦災復興に力を入れている」と釈明する目的で設立された。
そのため常時には捜査・逮捕権すら与えられず、持ち込まれた任務の必要に応じてその度に権限を与えられるが、その権限も大して強くはないなど、形だけの部署である。そんな実情を知っている軍部内では「お祭り部隊」と小馬鹿にされているが、メンバーは任務を本気で成し遂げようと日夜奮闘している。
3課に配当される予算の大半は、課長であるハンクス大尉による臨時の権限の許可証発行の代金(賄賂?)に充てられている。ハンクスはその人脈と手腕で普通であれば難い許可証の発行を可能としており、それゆえに本来無いはずの権限を3課が行使できる場合がある。ただし許可証は原則使い捨てであるため、あくまで必要に迫られた場合にのみハンクスが判断して発行する。
実動小隊「パンプキン・シザーズ」 - 隊長:アリス・L・マルヴィン少尉
場合によって構成員が変わるが、基本はアリス少尉以下、オレルド准尉、マーチス准尉、ランデル伍長で編成される。名前の由来は「いかな外皮をも切り裂き断ち割るための南瓜抜き鋏」。ここで言う外皮とは権力・権威のことであり、分厚いカボチャの皮のような権力を指す。それを切り裂く鋏とは、すなわち戦災復興を妨害する権力者(人災)に立ち向かう機関という意味である。
主計部
予算出納の記録、及び各種備品の購入・管理を行う部署。各部署の管理職には貴族かそれに準ずる地位の物も多く、機密度の高い部隊などに対しても干渉できる部分は限られる。
特務係 - 係長:トール特務曹長
前述の事情からできる範囲で予算を賄うべく各備品の節約の推奨、及び制服など備品の修復も行う。
兵器局
軍で使われる兵器或いは設備全般の開発・整備を行う。共和国に対する敵意が強い陸軍の中でも特にそれが酷い部署であり、例えば「左回しのネジが最初に共和国で発明されていたら、帝国は右回しのネジを開発しただろう」などといわれる。重要部品に関してはほとんどカウプラン博士の特許技術が幅を利かせているため、カウプラン機関からの資料提供を受けてから開発している。マルケイユ伯爵が開発室の副室長を務めている。
技術開発部技術開発班 - 主任:ウェブナー技術中尉待遇・三等文官
現在は情報部に出向しており、情報部で使う車両(戦車・装甲車なども含む)や銃器の装備・整備・開発を行っている。出向中といえど、あくまで兵器局系に属するため、1課でも安易に手が出せない。
不可視の9番(インヴィジブル・ナイン)
戦時中に設立された900番台の部隊群の通称名。表向きは存在しないが、戦時中に前線ではこれらの部隊の情報が飛び交い、その結果「不可視の9番」と名付けられた。ゆえに正式名称ではない。また、この名称すら知る者はごく僅かである。
その実態は、およそ公には出来ない非人道的な兵器・装備をもって戦術を行う部隊であり、残酷な人体実験や兵器実験も行なっていた。停戦後も非公式部隊ゆえにこの部隊群の所属者は軍への復帰が認められず、社会外に放逐され、それがランデルのように各地を放浪したり、903CTTのように野盗団へ身を落とさざるを得ない者たちを生んだ。
なお、帝国では9と言う数字は初代皇帝が戦死した日として忌数とされており、その数字が部隊番号の頭に使われていること自体がこの部隊群の性質を表している。
901ATT (Anti Tank Trooper)
対戦車猟兵部隊。通称「命を無視された兵隊(ゲシュペンスト・イェーガー)」。戦時中、ランデルが所属していた。
鬼火のような青い火を灯すランタンと、「ドア・ノッカー」「三式装甲剥離鋏」の特殊装備や、手榴弾などで武装した軽歩兵部隊で構成される。敵味方問わず戦車乗りの間では「例えその瞳を灼かれても、例えその腕をもがれても、奴等は決して歩みを止めない。死沼へ誘う鬼火(ウィル・オー・ウィスプ)に導かれるまま、保身無き零距離射撃を敢行する」「焼硬鋼(ブルースチール)のランタンを持った歩兵と会ったら、味方と思うな。だが決して敵に回すな。そのランタンは持ち主の魂をくべる炉。奴らは蒼い鬼火と共にやって来る」という噂として有名で、その噂通りに敵戦車に接近し「ドア・ノッカー」で乗員を銃撃するか、三式装甲剥離鋏でハッチをこじ開け、直接殺害するという戦法をとる。
もう一つの特徴として、腰に下げたランタンに火を灯すとランデルの様な温厚な人間でも即座に殺戮兵器と化し、無言のままに任務を行う。また最低限の回避行動は取るが、基本的には目標へ直進するため、戦闘後は満身創痍となっている。
13ミリ対戦車拳銃「ドア・ノッカー (Door Knocker)」
シングルアクションで単発の超大型拳銃。オーソドックスな中折れ式のリボルバーを拡大したような外観で、通常は銃身の下にある木製の部品に手を添えて撃つ[1]ようだが、ランデルは片手撃ちしたこともある。装填する実包ボトルネックになっている[2]
作中では人間の扱える限界とされる口径だが、それでも装甲を貫くには零距離射撃が必要となるため、装甲をノックする=「ドア・ノッカー(扉叩き)」という名が付けられた。しかし、戦車に近接することなど「常識的」には不可能であったため、正式採用は見送られ「製造されなかった」ことになっている。劇中では零距離なら確実に装甲を貫いていたが、ライフリングが刻まれていない 滑腔銃であるため有効射程が非常に短く、ほぼ特攻兵器状態である。
劇中ではランデルの所持する物と、コルトゥ博士が壁に飾っていたレプリカの二丁のみが確認されている。3課に所属後も弾が不足する描写はないため、製造は続いているようだが詳細は不明。
なお現実で13mm弾を使用する対戦車ライフルマウザー M1918があり、同じく対戦車砲である3.7 cm PaK 36の蔑称が「ドア・ノッカー」である。
三式装甲剥離鋏
巨大なボルトカッタの様な外観の工具。長い柄は折りたたみ式になっており、使用する際に展開する。本来は戦車の装甲を装甲を剥いだり搭乗口をこじ開けたりする工具だが、ランデルは人間に対しても使用したことがあり、人体など容易く切断するだけでなく、振り回した鋏に当たっただけでも死傷する(ランデルの膂力が桁外れな部分もある)。ランデルが常にコートの中に携帯している物は「Marman-ccheda(マルマン・チェダ)」(サンスクリット語で「断末摩」の意味を持つ)と彫り込まれている。
901ATTの戦闘服
901ATTの隊員は左腕に部隊章の付いたロングコートと額部分が補強された帽子、茶色い手袋という軽装備のため、戦闘があると確実に負傷している。ランデルが初登場した第一話のコマ(停戦直後の回想シーン)では全て身につけていたが、陸情3課に合流する頃には帽子はかぶっていなかった。
焼硬鋼(ブルースチール)のランタン
901ATTの隊員がベルトの左腰部分に下げているランタンで、「蒼い鬼火の噂」通り901ATTを象徴するような存在。これに蒼い火を灯すと、一切の恐怖を感じなくなり、正気を失ったかのように敵に向かって突き進み、たとえ相手が命乞いをしようと、自らの足が折れようと無言のままに任務を行う。
903CTT (Chemical Tactics Trooper)
化学戦術部隊。通称「死灰を撒く病兵(クランクハイト・イェーガー)」。ヴォルマルフ中尉が所属。
空中散布式戦術毒「K-3(キルヒ3号)」など、化学兵器を封入した弾頭を使用する。扱う物が物だけに、薬品の影響で倒れる兵士も少なくなかった模様。所属していた「灰色の狼」は他にも硫酸弾などを用いた。
キルヒ3号(K-3)
空中散布式の戦術化学兵器。砲弾の形状で使用される。抵抗力の強い者には効果がないものの、そうでない者は20時間以内に抗体を打たないと死に至る。このような兵器は国際条約違反であるという。
数年前、カウプラン機関によって試作品の耐性検査薬「キルヒ1号」の散布実験が帝都内の0番地区において実行された。
906FTT
通称「翼無き降下兵(ファルシルム・イェーガー)」。名称以外は詳細不明。
908HTT
通称「単眼の火葬兵(アルト・シュミート・イェーガー)」。ハンスが所属。
耐熱防護服を身に纏い、火炎放射器を使用する。防護服の耐熱は完全でないため自身の肉体をも損傷してしまうが、服の中に満たされた「防護液」に含まれる麻酔薬により、彼らはそれを感じることなく戦う。使う側も致命的な火傷を負う欠陥兵器であることは隊員たちに知らされてはおらず、完璧な耐熱効果があると騙されていた。そのため、防護服を脱ぐとそれまで蓄積されていた肉体へのダメージが現れ、死に至る。ハンス以外の部隊員は停戦時に「保護液」と防護服の助けを失い死亡している。そのためハンスは停戦後から一度も防護服を脱がず、食事や排泄を行う際も器具の助けを得て生活を続けていた。
火焔放射兵装(フレイム・スロウワー)
通称通り円形の窓が付いたヘルメットと分厚い防護服に加え、背中に背負った燃料タンクで潜水服のような外観の装備である。また燃料を放射する銃の部分は、作中の他兵器と比べて現代的な外観である。
本来の目的はバリケードなどの障害物の除去など工兵的な役割だが、水でも消せない火焔を生み出すことができる所から、マーチス曰く「やっちゃいけない殺し方ができる」ため、人道に悖る戦いを禁忌とする帝国では公式上、廃止された。
防護服は拳銃弾程度なら防いでいたが、至近距離からのライフル弾には耐えられなかった。

[編集] 帝国の機関・地域

帝立科学研究所(カウプラン機関)
帝国の技術開発研究機関。同様の機関である帝国工房とは異なり、カウプラン個人のために作られたという向きが強く、「カウプラン機関」とも呼ばれる。数多くの核心技術とそれに伴う特許を出し、現在の帝国の地位の一端を築いた。帝国陸軍の軍事技術面でも多大な影響を持つ(「不可視の9番」とも関わりがある)。カウプラン本人以外にも、ここに所属する研究員を「カウプラン」と呼ぶことがあり、ミュゼのようにその名を継いだ者もいる。
現在、研究員の何名かは共和国へ亡命したため、いくつかのプロジェクトが停止している。
経済管理庁
帝国における経済政策を一手に担う官庁。よってその政治的権限はかなり大きいものと推測される。
前長官のパウロ侯爵が汚職で辞職し、現長官はホースト侯爵となっている。
執政部儀典局
西方諸国同盟合同会議で式典から、首都の警備まで全ての公的活動を司る。合同会議に介入したい陸軍(特に情報部)とは反目しあう。局長はギルマン。儀仗兵の他蒼華聖剣隊、紅華聖銃隊、機甲部隊の聖鎧鉄甲騎士団等の部隊を保有している。
0番地区(オーランド)
帝国にいくつかある地区。帝都にも存在する。通称「オーランド」。
停戦直後の混乱期に、犯罪組織を封じ込めるため、国があえて統治を放棄した地区。そのため区画整理なども行われず広大なスラム街と化している。統治機構が入らないため、軍部の強い帝国内でありながら、軍人を殺しても罪に問われない。それゆえ、通称の「オーランド」には"国"の意味がある。また、公権力が及ばないとはいえ、大抵の場合いくつかの組織によって分割統治されているため(例えば帝都は4強と呼ばれる組織群が統治)、時に抗争があるものの秩序は保っている。
帝都にある地区はランデルの出身地で、彼の苗字の「オーランド」はこれが由来であると思われる。
回転草の兄弟団(タンブル・ウィード)
0番地区内のストリートチルドレンの一部が結成した相互扶助の集まり。元々社会的・経済的基盤のない子どもにとって0番地区は非常に厳しい場所な為、子ども同士が助け合った事から始まった。
メンバーは互いを兄弟・身内と認識して助け合い、より幼い者たちを助けると言う形態。巨大化して0番地区を仕切る組織に目を付けられないよう「ガキとは呼べない歳になったら卒業する」ルールがある。
カルッセル
帝国領。帝国と共和国との間に位置する国境付近の町。代々アーヴィー家の領地で、現在の地名である「カルッセル」は、移動遊園地に感動した先代の領主によって、回転木馬にちなんで名付けられる。後にそれは町に張り巡らされた軌道装甲列車を暗示することとなる。
戦争中は一時期共和国に支配されたが奪還され、特殊軌道装甲列車の試験運転が行われるようになる。戦争終結後は、条約で軍の立ち入りができなくなったため、帝国陸軍から分離した独立国境警備隊の管轄となり、装甲列車を用いて事実上、帝国から隔離して町を支配している。
戦時下に統治権が国家(軍部)に移り、アーヴィー家領ではなくなる。停戦後、軍撤退で統治権がアーヴィー家に戻りそうだったがアーヴィーは爵位を継がず、結果、トップは区長となる。しかし、先に述べた通り現状は警備隊長となったアーヴィーによって支配されている。

[編集] 諸外国関連

西方諸国同盟(ネビュロ)
帝国やローデリアを含んだ西方諸国による国家連合。東方の強国に対抗する為に「西方それ自体が一つの強大な国家」として機能することを目的とし、帝国は軍事力と技術力、その他の国が資源を提供すると言う形を取っている。判明している構成国は「帝国」「ローデリア」、牛の輸出量が西方諸国同盟で一番多い「ガーラント」、漁業と海運業の盛んな「マリステル」、ティラミスが有名な「ヴュスコ」「マゼンタル」の6カ国。
帝国の優位性が失われつつあり、帝国以外の各国は、(一部の国を除いて)特許の解放を帝国に迫っている。
フロスト共和国
帝国と長きに渡って戦争をしていた大国。帝国の北方に位置する。多くは単に「共和国」と呼ばれる。現在は停戦中とは言え、戦時捕虜の未返還など未だ問題が残っており、また帝国軍人が共和国の技術を敵性技術と呼ぶなど、険悪な関係である。
帝国が自らの技術力を誇り、相手のそれを軽んじて排斥しようとする(面子に拘る)のに対して、発展のためには帝国の技術や人員でも貪欲に取り込もうとする傾向を持つ。また、軍が人身売買に関与している可能性が作中で描かれている。
主な特徴として銃は拳銃から小銃まで輪胴弾装(リボルバー)を採用している。
ローデリア王国
農業立国。国王はバザルト。対外的には近衛兵の派遣などを行い、特に帝国に対しては農業技術の提供などを行っている友好国。西方諸国同盟の中でも大国の部類に入る。内政においては「ローデリアの歴史は農民内乱の歴史」と呼ばれたり、より強い者による王位継承のためという理由から王族の子達が互いに謀略を持って潰し合うという因習がある。先王の時代にアリスの祖父が内乱鎮圧を手伝った関係から、ローデリアの貴族とマルヴィン家には交友関係が築かれている模様。
父王のバザルトを第一子・プルミエが籠絡し、現在の国政は事実上プルミエが掌握している。

[編集] その他

「銀の車輪」結社
その目的およびメンバーなどはほとんどが不明。作中でも軍や主要人物に把握すらされていない。メンバーは仮面で顔を隠し、肩書きなどに「百輻(スポーク)」や「車軸(シャフト)」など、車に関する名称を用いる特徴がある。最高は「客室(キャビン)」。
いまだ実体が知れない組織であるが、その影響力を徐々に伸ばしている。陸情1課や経済管理庁にも協力者がおり、拝命十三貴族にもシンパを送り込もうと画策している。また、ウォルキンス子爵の戦車やミヨンの小銃など、武器や兵器の技術力は帝国を一歩上回っている。陸情1課からは暫定的に組織X[3]と呼ばれている。
嘴(クリウーフ)
フロスト共和国の犯罪組織。カルッセルの人身売買に関わり、ブランドンに協力する。
ヴィッターは装備から共和国軍と関係のある組織か、共和国軍その物であると推測している(ブランドンは単なる犯罪組織だと考えていた)。
抗・帝国軍(アンチ・アレス)
西方諸国同盟合同会議開催中の帝都の水面下で動く武装組織。「銀の車輪」の計画の一要素でもあり、ビロゥズが直接的に関わっている。
サソリのマークが目印でメンバーはその体に刺青を彫っている。また、裏で活動する際には包帯で顔を覆い隠している一方で部隊名・コード名にも似た名前が各々に与えられ識別されている。例えば近接部隊は「蠍の剣(レサト)」と接頭が継ぎ、9001で始まる番号が続く。
「儀式」と呼ぶリンチによって殺された死体が、ランデルとロジャーに偶然見つかったことが1つのきっかけとなり陸軍情報部と接点を持つこととなる。

[編集] 書誌情報

  1. 2004年06月17日発行 ISBN 4-06-334879-2
  2. 2004年07月16日発行 ISBN 4-06-334889-X
  3. 2005年03月17日発行 ISBN 4-06-334977-2
  4. 2005年08月17日発行 ISBN 4-06-372057-8
  5. 2006年06月16日発行 ISBN 4-06-372163-9
  6. 2006年10月17日発行 ISBN 4-06-372214-7
  7. 2007年05月17日発行 ISBN 978-4-06-372297-0
  8. 2007年09月14日発行 ISBN 978-4-06-372354-0
  9. 2008年03月19日発行 ISBN 978-4-06-375463-6
  10. 2008年09月17日発行 ISBN 978-4-06-375521-3
  11. 2009年04月17日発行 ISBN 978-4-06-375691-3
  12. 2009年11月17日発行 ISBN 978-4-06-375824-5
  13. 2010年06月17日発行 ISBN 978-4-06-375917-4
  14. 2011年02月17日発行 ISBN 978-4-06-376003-3
  15. 2012年01月17日発行 ISBN 978-4-06-376143-6

[編集] テレビアニメ

UHFアニメとして、2006年10月より放送された。全24話。本編終了後のエンディングテーマと次回予告は雰囲気が大きく変わる演出がされており、次回予告は声優全員が明るく楽しげな演技に切り替えている。

[編集] スタッフ

  • 企画 - GONZO
  • 監督 - 秋山勝仁
  • シリーズ構成 - 冨岡淳広
  • キャラクターデザイン - 日下部智津子
  • メカニックデザイン - 原修一
  • 戦車デザイン - 村田峻治
  • 美術監督 - 高橋麻穂
  • 色彩設計 - 大内綾
  • コンポジットディレクター(撮影監督) - 中島秀剛
  • 3DCGIディレクター - 吉岡智和
  • 編集 - 大竹弥生
  • 音響監督 - 渡辺淳
  • 音楽 - 大谷幸
  • 取材提供 - 独立行政法人 水資源機構 下久保ダム管理所
  • プロデューサー - 川原陽子
  • アニメーションプロデューサー - 福家日左夫
  • アニメーション制作 - GONZO×AIC
  • 製作 - イズミプロジェクト

[編集] 主題歌

オープニングテーマ
「蒼き炎(フランム)」
作詞・唄 - 高橋洋子 / 作曲 - 大森俊之
エンディングテーマ
「マーキュリー★GO」(第18話以外)
作詞 - マイクスギヤマ / 作曲 - 根岸貴幸 / 唄 - ステッキンと愉快な仲間たち(植田佳奈他)
  • 軍事アニメのイメージとは離れた、とても楽しげな雰囲気に仕上げられている。
「パンプキン音頭」(第18話のみ)
作詞 - 南瓜軍曹 / 作曲 - 大谷幸 / 唄 - ステッキン曹長(植田佳奈)
  • 第18話でステッキンがマーキュリー号の前で練習していた(しかもオーランドに見られてしまった)歌が、そのまま当事回のエンディングになったもの。こちらも軍事アニメのイメージとは離れた、盆踊り風の仕上がりになっている。なお、このメロディーはインターネットラジオラジオ パンプキン・シザーズ こちら陸情3課放送局』第20回に植田が出演した際、自身の原案によるものであったことを明かしている。

[編集] 各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
Episode:1 不可視の9番 冨岡淳広 秋山勝仁 仁昌寺義人 日下部智津子
Episode:2 戦災復興部隊 ほそのゆうじ 稲垣隆行 遠藤広隆 菅沼栄治
Episode:3 其は貴きものなりて 神山修一 岩田義彦 中島渚
Episode:4 ヒビ割れた肖像 ほそのゆうじ 越智博之 小高義規 村田峻治
Episode:5 あさはかな者達(おとこたち) 福嶋幸典 仁昌寺義人 山本佐和子
Episode:6 豊饒(ほうじょう)な時間 神山修一 岩田義彦 米田和博 小暮昌広
Episode:7 踊る者踊らされる者 冨岡淳広 阿部雅司 菅沼栄治
Episode:8 雪原に燃えて ほそのゆうじ 越智博之 岩田義彦 村田峻治
Episode:9 朝霧の女 福嶋幸典 秋山勝仁 仁昌寺義人 日下部智津子
Episode:10 カボチャとハサミ 神山修一 田中雄一 唐戸光博 中島渚
Episode:11 静かなる胎動 冨岡淳広 狩生豊 遠藤広隆 小暮昌広
Episode:12 見えざる痛み 阿部雅司 原修一
Episode:13 粗野にして美味 神山修一 米田和博 菅沼栄治
Episode:14 焔、いまだ消えず ほそのゆうじ 越智博之 武山篤 村田峻治
Episode:15 迷走する選択 福嶋幸典 岩田義彦 清水裕輔
Episode:16 斬り裂きし者 冨岡淳広 田中雄一 小高義規 日下部智津子(レイアウト)
寺野勇樹(原画)
Episode:17 なお救われぬ闇たち ほそのゆうじ 越智博之 浅井義之 合田浩章
Episode:18 小さな戦力 神山修一 あおきえい 仁昌寺義人 小暮昌広
Episode:19 甘い罠 冨岡淳広 阿部雅司 原修一
Episode:20 演者入場 神山修一 狩生豊
木村隆一
唐戸光博 清水裕輔
Episode:21 木偶と偶像 ほそのゆうじ 田中雄一 武山篤 田中雄一
Episode:22 孤独な天秤 越智博之 浅井義之 村田峻治
Episode:23 そして甘い罠 福嶋幸典 千明孝一 米田和博 菅沼栄治
Episode:24 軍人・平民・貴族 冨岡淳広 稲垣隆行 仁昌寺義人 日下部智津子

[編集] 放送局

放送地域 放送局 放送期間 放送日時
埼玉県 テレ玉 2006年10月2日 - 2007年3月19日 月曜 26時00分 - 26時30分
神奈川県 tvk 月曜 26時15分 - 26時45分
三重県 三重テレビ 月曜 27時00分 - 27時30分
京都府 KBS京都 2006年10月3日 - 2007年3月20日 火曜 26時00分 - 26時30分
兵庫県 サンテレビ 火曜 26時10分 - 26時40分( - 2006年12月)
火曜 26時05分 - 26時35分(2007年1月 - )
東京都 TOKYO MX 2006年10月6日 - 2007年3月23日 金曜 25時30分 - 26時00分
千葉県 チバテレビ 2006年10月7日 - 2007年3月17日 土曜 25時35分 - 26時05分
全国放送 ミランカ 2006年11月3日 - 2007年4月13日 金曜 3時00分 - 3時30分
金曜 11時00分 - 11時30分
金曜 19時00分 - 19時30分
AT-X 2006年12月13日 - 2007年5月23日 水曜 11時30分 - 12時00分
フレッツ・スクウェア
東日本のみ)
2007年2月15日 - 2007年3月22日 木曜 15時00分更新(4話ずつ)

※tvkでは2月12日放送予定だった第19話を放送機器メンテナンスのため休止し、2月19日に第19話と第20話を連続して放送した。

[編集] 関連番組

ラジオ パンプキン・シザーズ こちら陸情3課放送局
音泉にて配信されていたインターネットラジオ番組。パーソナリティはアリス役の伊藤静。

[編集] ドラマCD

Pumpkin Scissors Dramatic CD 天然緑黄色
2007年3月23日発売。オリジナルドラマの他、植田佳奈の歌ったエンディングテーマや挿入歌を収録。
パンプキン・シザーズ ドラマCD -SNOW VACATION-
2007年4月11日発売。

[編集] 脚注

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  1. ^ 装薬量が多く、一発撃つだけでも銃身が過熱して手袋なしでは触れない程熱くなるという
  2. ^ 装薬量を増やせる為、推進力を増加できる
  3. ^ マルコー(コネリーの部下)が勝手に付けていたが、そのまま陸情1課での正式呼称となった。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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