3×3 EYES

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3×3 EYES』(サザンアイズ、読みは公式にカタカナ表記)は、高田裕三による青年向け伝奇アクション漫画作品。作者の代表作。全40巻。4部構成。新装版全4巻(第一-三部相当)。講談社ヤングマガジン増刊海賊版(月刊誌)1987年12月14日号-1989年4月10日号(第一部)、週刊ヤングマガジン1989年第9号-2002年第39号連載。OVA化、ゲーム化、ドラマCD化、テレホンゲーム(電話による音声ゲーム)化された。1993年度第17回講談社漫画賞少年部門受賞。

「三只眼吽迦羅」と言う三つ目の妖怪が物語で重要な役割を果たす。題名の由来は「3人の三只眼吽迦羅」と言う意味と「サザンオールスターズ」からと言う[1]が、掛け算の九九も影響していると思われる。

三只眼吽迦羅であるヒロインのパイは、主人公の藤井八雲の協力を得て人間になろうとするが、その強大な力のために戦いに巻き込まれて行く。登場する妖怪の名前や設定が中国文化インド神話の影響を受けている。第三部までは日本以外のアジアが舞台になることが多い。


注意以降の記述で3×3 EYES (漫画)に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


目次

[編集] 概要

増刊誌で連載していたが、人気が高かったため本誌に移行することになり[2] 、パイが行方不明となり第一部として終了する。第二部は、仕切り直して幕間的な物語となり、パイが敵を倒し八雲と別れて終わる。第三部は、パイの復活から敵の復活まで。第四部は、八雲が敵を倒すまでだが、極端に長くまた間延びした展開となっている。それぞれ別個の外伝的な物語が第三部に1度、第四部に2度入る。

[編集] 第一部(聖魔妖撃編)(1-2巻)

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当初第一部に題名はなかったが、後に新装版等で「聖魔妖撃編」が用いられるようになる。「聖魔妖撃編」の「妖撃」は連載当初「3×3 EYES」に加えて「中国妖撃(綺談)」の副題が付いていたことに由来すると思われる。

  • 東京で一人暮らす高校生藤井八雲は、ひょんな事件から自分を尋ねてチベットからきたパイに出会う。パイは、四年前チベットで行方不明になった民族学者である八雲の父からの遺書を持っており、そこには『パイが「三只眼吽迦羅」(さんじやんうんから)という妖怪の唯一の生き残りで人間になることを願っている事、自分の死後は八雲がパイを人間になる事を手伝うと伝えてある事、その方法を知る人物が香港の妖撃社という会社にいる』事のみが記されていた。余りに突飛なその内容と、息子を一度も省みることの無かった父親の身勝手な頼みに激怒する八雲だが、その最中三只眼吽迦羅の使い魔でパイの友達、怪鳥タクヒに襲われ命を落とす‥‥その瞬間パイの額に第3の目が現れ、八雲は命を救われる。が、このことにより八雲はパイと一心同体の不死人『(ウー)』となってしまったのだった。
  • この事実に始めは戸惑う八雲だったが、香港での「人間の像」をめぐる妖怪との争いを経て次第に自身を「不死身のヒーロー」であると自慢に思い始める。しかし増長の結果、親友の前でパトカーにわざと撥ねられてみせ、血だらけで得意げに立つ自分の姿に悲鳴を上げた友人を見て、八雲は自身がすでに人間ではない事を再認識し、また香港の事件によって无の存在を知り襲い掛かり始めた魔物と戦うために日本を後にする。
  • 李鈴々からの手紙によって、香港へ舞い戻った八雲達は、またしても「人間の像」を巡って妖怪達と戦うことになるが、今度の妖怪達は鬼眼王(かいやんわん)を信仰する者たちであった。その戦いの中、突如現れた鬼眼王の无ベナレス。彼は、鬼眼王の復活が時間の問題である事、その邪魔にならぬようパールバディーに眠ってもらう事、もし邪魔立てすれば仲間を皆殺しにする事を伝え、パールバディーと八雲に一日の猶予を与えた。パイは八雲を巻き込む事を恐れ、一人ベナレスとの決戦に挑む。その事に八雲が気付いたまさにその時、香港の方角が明るく光り、そのままパイは戻らなかった。八雲はパイが生きていることを支えに彼女を探す旅に出るのだった。

[編集] 第二部(聖魔伝説編)(3-5巻)

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  • パイが行方不明になった時から四年後、舞台は再び東京に戻る。ベナレスとの戦いにより記憶を失ったパイは普通の女子高生綾小路ぱいとして過ごしていた。しかし妖怪たちがパイを放っておくはずも無かった。ディスコで生き人形に襲われたパイだったが、額の菱形のアザが力の片鱗を解放してそれを撃退。パイは気を失うが藤井八雲により救出される。翌日、八雲によって自分が人間ではないことを知らされるパイだが頑として信じない。しかし再び生き人形に襲われ、八雲と共に戦うことによって自分が本当に人間ではないことを悟る。シヴァの爪を使い、己の意思で力を解放し記憶を取り戻そうとするパイだったが、力の解放に成功し生き人形を退治できたが、記憶は元に戻らなかった。
  • 力の解放によりパイのもう一人の人格三只眼が覚醒したが、三只眼も記憶がなかった。三只眼は自分が何者かわからない苛立ちからフェイオーを使い思うがままに暴れたが、パイと八雲の説得により和解した。その後パイの記憶は額の菱形のアザにより封じられていることがわかり、二人はアザを除去する方法を探るため再び中国に向かうこととなる。
  • 中国に来た二人は三只眼の故郷(聖地)に向かうためその鍵となる香炉を手に入れようとするが、同じく香炉を手に入れようとするマクドナルド呪鬼(チョウカイ)一派との三つ巴戦となる。結果、八雲が香炉を手に入れたが、パイとマクドナルドは呪鬼一派にさらわれてしまう。マクドナルドとパイは協力して脱出し、途中で出会った少女紅娘(ホンニャン)を連れて呪鬼と八雲の人質と香炉の交換場所にたどり着く。しかし紅娘は呪鬼の部下狼暴暴(ランパオパオ)であり、呪鬼の計略により狼暴暴ごと八雲とパイは鬼眼縛妖六星陣(カイヤンフーヤオリォウシンチェン)に封じ込められるがパイの底力によって脱出、呪鬼を撃退した。
  • パイたちは聖地を守る僧院の僧のナパルバに導かれ、聖地に繋がる道崑崙に向かう。そして崑崙内で呪鬼を倒し、ついに聖地にたどり着く。しかし聖地は伝説のような華やかな場所でなく、住む者のいない荒廃した土地であった。パイは残されていた記録からかつて聖地が邪悪な王・鬼眼王に支配されていたこと、パイが鬼眼王の未来の妻であったこと、戦いの果てに鬼眼王が聖魔石に封印されたこと、しかし、その代償にパイ以外の三只眼が全滅したことを知り、辛い記憶を取り戻すより今のまま東京で暮らすことを望む。しかし突然現れたベナレスによりパイは自分がパイ本人ではなく、三只眼を封印するために菱形のアザ(チョアンリンリン)に変身した化蛇(ホウアシヲ)であることを知る。化蛇はパイの意識を封じ込め体を乗っ取ることには成功したが、化蛇も記憶を失い自分がパイだと錯覚してしまっていたのである。化蛇はベナレスにこのままパイの姿でベナレスに従うか、パイを解放して醜い蛇の姿に戻るかの決断を迫られる。迷う化蛇であったが、真実を知らない八雲たちがベナレスに立ち向かい、返り討ちにあうのを見て彼らを助けるために三只眼を解放し、ベナレスを撃退する。そして三只眼とパイは養生のため聖地に残り、八雲は東京に帰り、再び記憶を失った化蛇は「綾小路葉子」として、以前のように東京で普通の女子高生として過ごすこととなる。

[編集] 第三部(聖魔世紀編)(6-11巻)

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  • あれから八雲は、東京の料理学校に通いながらパイが覚醒し自分の所へ戻ってくるのを待っていた。実はパイはすでに目覚めていたのだが、東京で新たな仲間と共に過ごす八雲の邪魔をしないように聖地に潜んでいた。黄は聖地に封印されていた太歳を解き放ち、パイを聖地から誘き出した。これによってパイと八雲は再会を果たし、太歳を再び封印することに成功する。
  • 再び人間になる方法を探すことにした二人。そこで八雲は、鬼眼王が封印されていた聖魔石に残留思念の法をかけて「人化の法」を調べること思い付く。聖魔石のカケラを探す旅に出る中、黄はパイの首に封魔鐶をはめて密かに「三只眼」を封じた。引き続き封魔操妖球を使って「三只眼」を意のままに操ろうとしたその最中、グプターにパイをさらわれてしまう。
  • 八雲はパイ奪回を目指して憑魔一族の元へ乗り込むが、彼らがその能力故に絶滅の危機に瀕していること、グプター自身も身ごもり一族のために命をかけていること、そのために三只眼吽迦羅の不老不死の法を求めていることを知り、激しく動揺する。そんな中、憑魔一族の王子ガルガが、不老不死を一族の女ではなく我が物にしようと企んでいることが判明。八雲はグプターと和解し、謎の男キンカラの協力も得ながら、共にガルガに立ち向かう。壮絶な戦いの中、傷付いた八雲を見て激昂したパイが妖気を高めた瞬間、封魔鐶が壊れる。封印の解けた「三只眼」によってガルガは倒され、戦いは終わった。これ以降、憑魔一族は「三只眼」に全面的に協力し、「ニンゲンの像」と「聖魔石」の発見に尽力することとなる。
  • 「三只眼」に頼らねばパイを守れない非力さを実感した八雲は、ハーンから光牙等の獣魔術を手に入れ力をつけていく。
  • やがてエジプトから憑魔一族が聖魔石のカケラを発見したとの報が届く。早速「三只眼」が「残留思念の法」をかけるが、聖魔石から現れたシヴァの幻影に魅入られてしまい、そのまま永遠の眠りに陥ってしまう。八雲とハーンは、とらわれてしまったパイの精神を解放するため、パイの精神世界に突入する。
  • 精神世界内は、パイの幼少時代、およそ300年前の聖地を再現していた。その中で「人化の法」の秘密が明らかになる。「人化の法」とは三只眼吽迦羅が3人いなければ行えないこと、2人は人間となり、残る一人が2人分の霊力・人格を媒体『ニンゲンの像』によって吸収し強大化する術であること。そして、300年前の「人化の法」の失敗により、心優しかったシヴァが邪悪な鬼眼王に変化したこと。八雲たちは、「人化の法」の邪悪さと、3人目の三只眼吽迦羅がいなければ人間になれない事実に衝撃を受ける。
  • 一方、黄は衝撃の過去を知った傷心の「三只眼」に、自らの正体「迅鬼」の姿を明かし、第2の鬼眼王となるよう唆しながら接近する。しかし彼女の真の狙いは「三只眼」の中にある八雲の魂を魔物に食べさせ、自らが无に成り代わることにあった。その狙いに気付いた八雲は迅鬼と戦い、あと一歩のところまで追い詰めるが、「あんたは俺の家族だ」と言いとどめをささずに去る。
  • その後八雲は「三只眼」の元へ駆けつけ、共に魔物を撃退して互いの絆を深める。そこに現れたのは、あの謎の男キンカラだった。その正体は、ベナレス。聖地でベナレスと対峙した時、鬼眼王はあの聖魔石の中にはすでにいなかったのだ。そこに迅鬼が駆けつけ八雲の命を守るが、ベナレスによって命を落とす。八雲と「三只眼」は、迅鬼の死という悲しみを乗り越えつつ、来るべき鬼眼王やベナレスとの戦いへの覚悟を新たにするのだった。

[編集] 第四部(聖魔創世編)(12-40巻)

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物語が長く舞台が転々とするため、便宜的に分割し見出しを付けることとする(下記参照)。

まず、3つの章に分けて概略を記す。第1章は、綾小路葉子の記憶の覚醒から魔道士マドゥライを探し出し、彼を師匠としてパイと八雲が修行した後、衰えたベナレスを倒そうとして失敗するまで(綾小路葉子の覚醒-月面龍皇城での決戦)。第2章は、東京の大人口を人質にしたベナレスの脅迫により、八雲が亜空間アンダカで三只眼の探索を行い、発見した三只眼ウシャス、ラートリーと无アマラや培養生産された者達と共にこの世界に戻って来るまで(思念獣使い依子の覚醒-亜空間アンダカでの探索)。第3章は、ベナレスによって封印を解かれた鬼眼王が、人化の法によりウシャス、ラートリーの力を注がれ不完全ながら復活したのち、人類を滅亡寸前まで陥らせながらも、魂を融合させる術であるサンハーラの起動で無防備になった隙を突かれて、人化の法で無力な人間に落ちたパイが鬼眼王に吸収された「三只眼」と融合し再び三只眼となって、またも不老不死の術により无になった八雲が、ベナレスと鬼眼王を倒し、人類を復活させるまで(鬼眼王シヴァの復活-サンハーラの阻止)。

綾小路葉子の覚醒(12巻、序ノ一-第十話)
ベナレスを倒す手掛かりを掴むために綾小路葉子に接近した八雲達は、ベナレスの部下であるスパズグを退けて、記憶と能力を取り戻した綾小路を仲間にする。
魔道士マドゥライの捜索(12-14巻、第十一-三十一話)
綾小路から聞いた、かつてベナレスを封じたと言う魔道士マドゥライの末裔を探すためにイギリスに渡った八雲とパイは、末裔の娘モルガンを手掛かりにスパズグとその部下アヴァンクを退けて魔道士本人を見つけ出し、それぞれ分かれて修行を開始する。
ヴィシュヌ神の復活(14-15巻、第三十二-四十八話)
ハーンはインドシナ半島の小国の王権復古を狙う術士サルラーマに捕えられ、発掘されたヴィシュヌの化身カルキの復活に協力させられるが、八雲に助けを求める。その頃、パイはマドゥライと共に三只眼強化の法である鬼眼五将の行で、八雲は戦闘シミュレーションで、修行を開始していた。修行を中断して救出に向かった八雲は、カルキを取り戻そうとやって来たチベット密教パドマー寺院のナパルバ達と合流したが間に合わず、カルキは復活し生体兵器として暴走する。ところが、捨て身の八雲達を見て心変わりしたサルラーマがカルキと合体し暴走を止める。
鬼眼水将の塚守ココ(15-16巻、第四十九-六十六話)
ネパールにある鬼眼水将の塚で、パイはマドゥライと共に鬼眼五将の行に臨むも失敗、塚守ココに助けられ、瀕死のマドゥライを救う換わりにココと結婚する。追って来た八雲を想うパイに対して、かつて鬼眼水将の力を得ようとして失敗し醜い化け物の姿になったココは誰からも愛されないと暴れ出すも、パイの説得に応じパイの供となる。再びパイは鬼眼五将の行に臨み成功するが、得た力は予想を下回っていた。原因を求めて、大地の精の流れ龍脈(ナーガ)に思念体として潜入した八雲と「三只眼」は、大地の精を大量に吸収するベナレスの姿を見て、衰えたベナレスを倒すことを決断する。
月面龍皇城での決戦(16-19巻、第六十七-百十七話)
八雲達はベナレス打倒のため、聖地にある崑崙の集中する魔口の巣に赴いたところ、ベナレスの部下となった憑魔一族のガルガに襲われる。退けるもマドゥライは全ての術を八雲に残して死亡し、八雲達はベナレスの根拠地である月面の龍皇城に侵入、ベナレス陣営と決戦する。八雲はマドゥライの術である魔現封神でベナレスを大地に封じるも、月の許容量が足りないため術は破られる。ベナレスは正体を現し龍の妖魔が放つ龍精波で八雲達を追い詰めるも、八雲は正体不明の獣魔であった哭蛹(クーヨン)でベナレスの攻撃を無効化し、八雲達は脱出する。
思念獣使い依子の覚醒(19-21巻、第百十八-百四十一話)
亡父に妖魔を持つ女子高生の神山依子は、複数校の生徒からなるオカルト集団を通して綾小路に見い出され、戦いに巻き込まれていくうちに自分や他人の思考を実体化する思念獣使いとしての能力を発揮して行く。
亜空間アンダカでの探索(21-26巻、第百四十二-二百二十四話)
東京の大人口を人質にしたベナレスの脅迫に屈し、八雲は亜空間アンダカでの三只眼捜索に同意するも探さず自滅する気だったが、パイの説得に応じ依子の力で思念体となったパイと共に探索に向かう。无アマラが変化した球城アマラの中で生活する、シヴァの母親である三只眼ウシャス、その複製であるラートリーとその他の培養生産された住民が発見され、ベナレスはこれを八雲に付けた命綱の術である呪的命綱(スペル・ライン)で引き戻す。取り残された八雲は力を得るためアマラから分離されたリトル・アマラ等と融合し自力で帰還する。
鬼眼王シヴァの復活(26-29巻、第二百二十五-二百七十六話)
ベナレスによって封印を解かれた鬼眼王は、人化の法で「三只眼」とウシャスの力を得ようとするが、霊力の低い複製三只眼のラートリーが「三只眼」の身代わりになったため、肉体の復活は不完全なものに終わる。
球城アマラの炎上(29-32巻、第二百七十七-三百二十三話)
妖魔アマラの復讐(32-34巻、第三百二十四-三百四十二話)
「三只眼」の奪還(34-35巻、第三百四十三-三百六十三話)
鬼眼王シヴァの完全復活(35-38巻、第三百六十四-四百十七話)
サンハーラの阻止(38-40巻、第四百十八-最終話)

[編集] 登場人物

パールバティー四世・八雲と鬼眼王・ベナレスの陣営に大別出来るが、前者の中で独立性の高い球城アマラの住民は別の陣営に区分する。鬼眼王側からパールバティー四世側に寝返った者は出自の鬼眼王の陣営に区分する。また、OVA版等の声優を併せて記す。

[編集] パールバティー四世の陣営

基本的に温情で協力しているので強制力は無く、各自の思惑で行動することもある。

パールバティー四世(幼名パイ)(声:林原めぐみ
本作のヒロイン。三只眼の生き残り。母はパールバディー三世、父は不明。十代の少女に見えるが、年齢は300歳を超える。二重人格者であり(厳密には異なるが、理由は後述)、八雲達は人格交代と連動している第3の眼の閉眼時を「パイ」、開眼時を「三只眼」と呼んでいる。
300年前、鬼眼王が反乱した三只眼を皆殺しにしたところを聖魔石に封じ、心情的に止めが刺せなかったためか、そのまま放置して聖地を去る。この精神的衝撃から、「パイ」という人格を作成し自ら二重人格となる。その後、チベット山中に移り住み、探索中に遭難した八雲の父親で民俗学教授の藤井一を助ける。人間の持つ「聖なる力」に魅かれて人間になることを願っていたパイは、一と人間にしてもらう約束をし、一が遺志を託した八雲を訪ねる。後に人化の法で人間になり、人格的にはパイが残るが、サンハーラの力で鬼眼王に吸収されていた「三只眼」と再融合し、さらに他の三只眼(ウシャス、パールバティー三世等)とも融合する。なお、パールバティー(Pārvatī)はヒンドゥー教におけるシヴァの2番目の妻である。
パイの人格状態の時は「三只眼」の記憶は欠落しているのに対して、「三只眼」の時はパイの記憶は欠落しておらず、人格ごとに独立した記憶を持っている訳ではないので、医学的には二重人格とは言えない。少なくともパイと「三只眼」を同列に扱うことは出来ないが、ここでは便宜的に2つの人格が成立しているとして、各人格について個別に説明する。
パイ
第3の眼が閉じている時の人格。鬼眼王を聖魔石に封印する以前の記憶を意図的に欠落させた人格。チベットの奥地で300年間一人で暮らしていたが、遭難した八雲の父親を助け、人間になる為に日本に行き八雲に出会う。
性格は純真無垢で能天気。たとえ敵でも命を助けようとする優しさを持つ。また大食漢で「妖怪食っちゃ寝」と八雲には呼ばれている。酒は弱い。「パイ(自称)は〜」「〜だもん」等、幼児のような言葉遣いをする。
当初より八雲には好意を持っていたが、「恋人」と言う言葉の意味を知らなかった為、『ダチンコ』と思っていた。
(パイの感覚では「ダチンコ」は大事な人と言う意味)
パイの状態の時は霊力は低く、召喚以外の術は使えないが、シヴァの爪を用いる事で一部強力な光術を使う事が出来る。
アニメやゲームなどでは、片言やたどたどしい口調で喋るという特徴があるが、これは声優を担当した林原が「原作序盤ではパイの台詞がカタカナで記されていたことと、日本語に慣れないパイが一生懸命喋っている様子を表現するため」と語っている[3]
名前は作者の友人の猫の名前から[4]
「三只眼」(幼名パイ)
第3の眼が開いた時の基本人格。「パールバティ」とも呼ばれる。鬼眼王封印後、心の傷を癒やす為、聖地を離れ別人格の「パイ」を作り出した。種族としての三只眼と区別するため括弧付きで表記される。
性格はプライドが高く傲慢で尊大。当初、八雲を奴隷と断言し「愚か者」と罵っていたが、やがて八雲を認めるようになる。大酒飲みだが酒のせいで失敗することもある。長く生きていたためか「ワシ(自称)は〜」「〜じゃ」「下衆」等、老人のような言葉遣いをする。
八雲に対してはいつもきつい態度で接するが、内心は彼に好意を持っており、たまに照れながら彼の身を心配する発言を行う等、一部のファンから『早過ぎたツンデレと評されている
「三只眼」の状態の時は霊力が高く、強力な光術の他、様々な秘術を使いこなす。序盤では最期の決着をつけるのは彼女の役目だったが、ベナレス復活後は戦いのメインが八雲に移行した為、彼女自身が戦うシーンは激減している。
幼名は「パイ」であり、幼い頃シヴァに育てられた経験がある、その為シヴァを慕っていたが精神世界の経験によりその恋心に決着をつけ、八雲を深く信頼する様になり、終盤では八雲と男女の仲になる。
藤井 八雲(声:辻谷耕史
主人公。糸目が特徴の少年。物語当初の年齢は17歳で高校生。父親は「妖怪狂い」(八雲談)の民俗学教授「藤井一」。母親は父の教え子。普通の人間として高校生活を送っていたが、パイと出会い、不老不死の術で三只眼を守護する无となり、パイと共に人間になる旅に出る。
明るくて誰にでも優しい性格だが、幼年時代は母親に虐待ネグレクト)を受けるなど家族愛には恵まれなかった過去を持つ。生活の為にゲイバーでバイトしたりしているが、本人曰くオカマでは無い。
戦いを好まない性格で、たとえ敵でも命を奪う事は好まず、自らの危険も省みず助けてしまう事がある。
また一人で生活してたせいか料理が得意で、一時期店を開くつもりで専門学校に通ってもいた。
偶然により不死身の肉体を得た事で、様々な闇の者に狙われる事になる、当初はまったく術を使えず、不死力のみに頼った特攻戦法が主体であったが、第二部以降は体術や獣魔術を身に付け、敵と対等に戦える様になる。
しかしそれでも術者としては脆弱な方であり、一線級の魔物に歯が立たない事もあったが、鬼眼五将の行やベム・マドゥライの指導を受ける等、様々な経験を積んで成長し、最終的にはベナレスと鬼眼王に唯一対抗できる存在になっていく。
パイに惚れており、一度彼女を守れなかった事を悔やんでいる。また当初は傲慢な「三只眼」を邪魔に思っていたが、やがてパイと「三只眼」両方に心惹かれる様になる。
ヤクイ」「勘弁してよ」が口癖。高所恐怖症の気がある。
また中国語が苦手。
作者によれば、「第1話で主人公が一度死に、不死身のヒーローになって復活する」と言う設定はウルトラマンに由来し、初期のモデルは藤井フミヤと作者の大学時代の後輩を足して2で割った人物であると言う[1]
ママ(真行寺 君江)
オカマゲイバー「カルチャーショック」の店長で八雲の隣人。八雲が幼い頃から世話になっており、彼女(?)の経営するゲイバーでバイトもしている。八雲達は日本に戻った時にはママの家に居候しているようである。裏社会に顔が利き、また悩める八雲たちに助言を与えるなど終盤は八雲たちの精神的支柱として活躍している。
陳 亜栗(チン ヤアリイ、再登場前のルビは「ヤアリイ」ではなく「アグリ」)
妖撃社の編集長。第一部で人化の法を知る人物だったが迅鬼の妖術で石化されて行方不明になる。第三部で迅鬼が死亡したことによって術が解け、第四部(14巻41話)から再登場し、八雲たちに強力する。八雲やハーンの父とも旧知の仲であり、妖怪の事に詳しい。
李 鈴鈴(リー リンリン)(声:折笠愛
初代妖撃社の唯一の社員で副編集長の女性。初登場時は妖怪関連出版社に勤めていながら妖怪の存在を信じていなかったが、ニンゲンの像を巡る事件に出会った事により認識を改める。女性ながら拳法の達人で、銃器類の扱いも上手い。また非常に金にがめつく、亜栗失踪後の妖撃社では編集長権社長となり、八雲を使って妖怪退治もやっていた。(たまにはまともな依頼もあったらしいが八雲曰く「来る依頼は殆んどまがい物」らしい)
鬼眼王覚醒後は各国の術士をまとめ、破滅の法を食い止めたり、自衛隊の協力を得たりと八雲たちを支援する。
八雲に中国拳法の基本を教えたほか、本編では語られていないが、八雲の使用する手甲や爆裂缶などの武器の知識を与えたのも彼女であるとされる[5]。作中では人間型の妖怪は耳が尖っていることがあり、この人物の耳も同様に尖っているが、彼女が妖怪であるもしくは純粋な人間ではない、と言う描写は最後まで見られない。
スティーブ 龍(スティーブ・ロン)
第一部(2巻11話)から登場。
香港では名の売れた霊能者。偶然ニンゲンの像を手に入れてしまい、三只眼を巡る事件に巻き込まれた。元から妖撃社との取引はあったようだが、ニンゲンの像の一件以後、本格的に妖撃社の一員となる。
妖怪や呪力に詳しく、また知略に長けた妖撃社のブレーン的存在、破滅の術が施行されてからはアジアの術師や道士達に呼びかけ、術の拡大を防ぐために尽力した。
また初登場時は細顔の優男だったが、終盤になるにつれだんだん体格が良くなり、登場人物中、もっとも容姿が変化している。
龍 美星
スティーブ龍の妹。初登場時は13-14歳。自分の事を『俺』と呼ぶ勝気で男勝りな少女。拳法の心得がある。行方不明の兄を探して、妖撃社に張り込んでいた時に八雲達と出会う。八雲に命を助けられてから密かに思いを寄せていたが、八雲とパイの絆の強さを知り、身を引く。その後はロンドンに留学していたが、あるときマドゥライを探すために同じくロンドンを訪れていた八雲たちと偶然再会する。道士としての修行も積んでいるようで、破滅の術が施行された後も生き延び、兄と共に東京で奮戦した。
黄 舜麗(迅鬼)
第一部から登場。香港の大富豪で表向きは人間だが、正体は人間から疫神(イシェン)と呼ばれ恐れられた妖怪の一族である瘧鬼(ヤオカイ)族の末裔「迅鬼」であり生物を石化する術を使う。ニンゲンの像を巡って妖撃社に妖怪退治を依頼(1巻3話)したことからパイ達に近付き、三只眼の不老不死の術を狙いつつ、正体を隠したまま行動を共にする。妖撃社のオーナーとなり、財力と組織力で支援を行ったが、その目的はパイを第二の鬼眼王に仕立て上げ、自らは第二のベナレスとなって闇の世界に君臨する事だった。ちなみに「黄舜麗」という人間は実在していたがすでに死亡している。
中盤でその正体を明かし、八雲に変わって无となる計画を実行する。しかし自らの野心と正体を知った上で自分を「大事な家族」と呼んだ八雲の言葉に心を動かされ、ベナレスの手から八雲の命を救い絶命する(第三部11巻77話)。
妖怪だが年は若いらしく、実年齢300歳のパイに「おばさん」呼ばわりされた事で怒り、ベンツを破壊したりしていた。
ナパルバ
チベット密教パドマー寺院の僧。格闘の達人。呪鬼の策略により僧院長ティンズィンと僧院長代理(ギェルツァプ)ラムバが死亡し、後に僧院長代理となる(14巻37話)。崑崙である聖堂を守る立場から、崑崙を探す八雲達を捕らえたが、和解する。また、ヴィシュヌ神の化身「カルキ」の聖櫃を守護する立場にもある。第二部(4巻24話)から登場。
四谷 啓一郎
読日新聞の記者。元は社会部で事件記者をしていたがスクープが取れず、日曜版に回された。飲み屋で「三只眼」と意気投合したことが縁で係わり始める。第3部(6巻10話-)、第四部(14巻30話、19巻118話-)に登場。
アルマリック・グプター
憑魔一族の女戦士。一族を絶滅の危機から救う為、不老不死の術を手に入れようとパイ誘拐の陣頭指揮を執るが、恋人であった王子ガルガの本性を知ってからは八雲たちに協力する様になる。ガルガの乱後に老王より一族の王位を託される。パールバティーの陣営に加わり、憑魔一族を率いて聖魔石や鬼眼五将の塚の捜索を行う。その身にはガルガの子を身籠もっており、物語中盤で「三只眼」の合身抑止の法により無事、娘を出産した。
第三部(7巻13話)から登場。
ハズラット・ハーン(声:西村智博
第三部(8巻34話)から登場。パキスタンで様々な秘術や秘薬を売買していた秘術商人。
本人曰く「女の子の前に出るとからきしだめ」な性格の為、「世界一気立てが良い日本人の女の子」(と、本人は信じている)と仲良くなる為、日本語を習得した。
「知り合いの女性を紹介する」との条件で八雲に獣魔「土爪」と「鏡蟲」の卵を売った事が始まりで縁を持つ様になる。
しかし紹介されたのが「真行寺君江」だった為、その後八雲に恨みを持ち復讐しようとするが、パイに惚れた事でいつの間にか仲間になる。また途中で綾小路のことが気になるようになり、好意を持ち始める。
様々な術と知識で八雲たちを支援する、また怪しい秘薬をいつも持ち歩いている為、入国の際はいつも税関で引っかかっている。
第四章で、鬼眼王復活の戦いの中で死亡するが、サンハーラの中でリバース・ハーンと融合し、復活する。
ベム=マドゥライ(コネリー)
四千年前にベナレスを封印した魔道士。元はベナレスの弟子でもありベナレスからも信頼されていたが、疑心暗鬼に囚われベナレスを「魔現封神」で大地に封じ、現代まで生き続けた。
現代では魔道士としての記憶が封印され、人間としてロンドンの暗黒街でマフィアの顔役として生きていたが、スパズグとの戦いで封印された記憶が戻り八雲たちに協力する様になる。
齢5千年の老妖ながらも高い実力と深い知識を持ち、相手の力を逆用したり敵の油断をつく戦法を得意とする。ガルガによって命を奪われるが、死亡する間際に八雲に自分の全ての術を継承させた。人間としてはショーン・コネリーと名乗っており、八雲を呆れさせる。第四部(13巻21話)から登場。
姓はインド古都マドゥライ(Madurai)に由来か。
モルガン
コネリーの娘。ロンドンで美星が通う大学の先輩。強気でわがままな性格だが、マドゥライの末裔を捜す一件で八雲と関わり、以後協力する様になる。ペキンパーと意外な進展を見せた。本編では語られていないが、父の死後は彼の経営していた賭博場を継いだとされる[5]
名前はアーサー王伝説に登場する魔女モーガン・ル・フェイ(Morgan le Fay)に由来か。
ココ
鬼眼水将塚の塚守で半人半妖。100年前に鬼眼水将の力を得るが醜い姿に変わり果て、我を失って妻のサラを殺す。その後、自己嫌悪により自暴自棄になっていたが、パイと八雲の奮闘で本来の心を取り戻す。その恩義からパイの供となる。第四部(15巻49話)から登場。
神山 依子
闇の者の父親と人間の母の間に生まれた少女でやや内気な女子高生。父親はすでに他界して、母親と二人で暮らしている。
普通の人間として生活していたが、ある切っ掛けで思念を具現化する妖力が発現して事件を起こしてしまう。この時、綾小路に助けられたことから彼女を「お姐様」と慕い、戦いに参加する。
自分の思念は愚か他人の思念や人格を具現化する事も可能で、様々な状況に対応が可能な為、八雲たちの窮地を何度か救っている。
内気な性格で他人と話すのも苦手だったが、徐々に性格が改善され物語後半では恋に憧れる一面も見せている。また家事や料理が得意な他、芸術品の価値が分かるなど意外な才能がある。第四部(20巻122話)から登場。

[編集] 鬼眼王の陣営

組織化されており、鬼眼王不在の間はベナレスが統治した。

鬼眼王(シヴァ、幼名ルドラ、愛称ルド)
三只眼を統率した最後の王。母親はウシャス、父親は先代の鬼眼王。2000年前にベナレスの封印を解き无にした。
元来は優しい心の持ち主であったが、300年前に人化の法の手違いにより先代鬼眼王から全ての人格と力を奪い取り、新たな鬼眼王になる。
鬼眼王になった後は、凶暴な人格となり同族の三只眼たちを皆殺しにするが、幼少時の「三只眼」に聖魔石に封印される。
復活後は全ての人間を1つの光に帰すことを目指し「破滅の法」を使って人間の意思の「光」を集めていた。
史上最強の三只眼であるが、同時に人間や妖怪の心を操る術に長けており、鬼眼王に「魅入られた」全ての者は精神を操られてしまう。
鬼眼王となる前はパールバティと呼ばれる三只眼の養育役であり、人化の方の為に代々のパールバティを育ててきた。
最終決戦では光と化した八雲に敗れるが、カーリーと融合し人間を見守る立場になる。
シヴァ(Śiva)はヒンドゥー教における破壊神で第3の目を持つ。
幼名はリグ・ヴェーダおいてシヴァの前身となる暴風雨神ルドラ(Rudra)に由来か。
ベナレス(キンカラ、龍皇)
鬼眼王の无。不死身でなおかつ強大な実力を持ち鬼眼王復活の為に闇の者を支配していた。
獣魔術の開発者でもあり自称「百の獣魔を使いこなす」最強の无。
闇の者の頂点に立つだけあって、その実力は非常に高く、並の魔物では扱いきれない程の精を使いこなす。
反面プライドが高く、他の者に守られる事を嫌う、戦い事が生き甲斐であり、強敵と戦う事に楽しみを感じている。
失態を犯した部下は容赦なく処刑するが、逆に自分に対して反旗を翻した化蛇やコネリーなどは命を奪わず放って置くなど寛大とも取れる一面がある。鬼眼王に対する忠誠心は高い。
第一部、第二部では「三只眼」の霊力には勝てなかったが、第三部の終わりでは新たに開発した獣魔の力で「三只眼」の力を防ぎ、名実共に八雲達にとって最強最大の敵となる。
その正体は数千年前に聖地を破滅の危機に追い込んだ巨大な龍神であり、三只眼を食らい続けて今の姿になった。
支配者である三只眼を食らう救世主として、聖地の弱妖たちに崇められるが、その強大すぎる力を恐れた直弟子のベム=マドゥライによって封印される。その2000年後にシヴァによって封印を解かれ无になる。
最終決戦で「光」と化した八雲によって倒されるが、鬼眼王が生き延びた事により彼もまた生き延びる。
名前はインド聖地ベナレスに由来か。作中の説明によれば、キンカラ(Kiṅkara)は矜羯羅童子(こんがらどうじ)のサンスクリット名。
綾小路 葉子(あやのこうじ ようこ)(綾小路 ぱい)
普段は人間の姿をしているが、正体は水妖「化蛇(ホウアシヲ)」。単に水を操るだけでなく、体液をコントロールして傷の治りを早めることも出来る。元はベナレス直属の配下の一人。第二部で、穿靈菱(チョアンリンリン)になってパイを封じていたが、八雲に想いを寄せ、反旗を翻す。自ら封印を解いた後、「三只眼」により記憶を封印されて普通の高校生として暮らす。しかし、第四部で再び戦いに巻き込まれ、以前の記憶を取り戻し、八雲達の仲間となる。ハーン死後、彼の魂を鬼眼王に人質に取られ、八雲達と戦う。山海経に記載の中国に伝わる妖怪の化蛇(かだ)に由来か。
呪鬼(チョウカイ)
第二部で登場、外見は黒眼鏡をかけた中年男性だが、その正体はベナレスの部下で、聖地へと続く「崑崙」への鍵を破壊する聖地守護警。呪符を用いた様々な術で八雲達を苦しめた。狼暴暴(ランパオパオ)は彼の部下であった。他にも死人の脳から記憶を読み取る「脳食鬼(ナオシカイ)」、口から溶解液を吐く「消解鬼(シィアオチイエカイ)」、空を飛ぶ「牙龍(ヤアロン)」等多数の部下を統率する。
「崑崙」を巡る戦いで、最後は自らの体内を異空間と化した縛妖陣を仕掛けるが、「三只眼」によって溶岩に叩き落され死亡する。
紅娘(ホンニャン)
普段は少女の姿をした妖怪。戦闘時には変化(へんげ)し、2対の腕を持ち怪力を誇る妖獣「狼暴暴(ランパオパオ)」となる。呪鬼の部下であったが、パイに懐いて仲間となる。第二部(4巻16話)から登場。
ガルガ・ガールハパティヤム(通称ガルガ)
憑魔一族の王子で老王ダンダの息子。一族の者からは「若」と呼ばれ三只眼奪取作戦の総指揮を執る。しかしその目的は一族を滅亡から救う為では無く、自らが不死身となり世界を支配する為だった。竜と合身しており、強力な火神幻力(アグニ・マーヤー)を使う。
封印された鬼眼王を手中に収め、ベナレスの身体に封印を施し自らの手下としていた。グプターとは関係があったが、彼自身は『遊び』と思っていた。
最後には魔神像と合身して不老不死の力を手に入れようとするが、覚醒した「三只眼」に一撃で倒される。
その後はベナレスによって新たな命と身体を与えられ、肉体が衰弱したベナレスの『分身』として八雲たちの前に立ちはだかるが「無限の力」を発揮した八雲によって大地に封じられる。
九頭龍将
ベナレス配下の9人の魔将。ベナレスの手足となって働く直属の部下。
名前は日本伝承等における九頭竜(くずりゅう)に由来。
スパズグ
九頭龍将の一人の『五精使い』。九頭龍将の中でもっとも早く登場した。八雲たちを危険視して、電気信号化した妖魔を差し向けたり、綾小路を使って封印しようとした。八雲によって右腕を切り落とされ、以後、八雲たちを付け狙う。月面では綾小路を人質に取り、ハーンを利用して八雲に「呪文破壊文」を飲ませる事に成功するが、約束を反故にし、綾小路を殺そうとするがハーンによって倒される。
名前はゾロアスター教の悪魔スパズグ(Spazg)に由来か。
アガシ
九頭龍将の一人の『影使い』。六本の腕を持ち顔には無精髭がある、画家や芸術家を思わせる風貌だが何故かオカマ言葉を使う。操演術に長け、ベナレスやエル・マドウライの『影人形』を作り八雲を苦しめた。何故か八雲の女性関係まで把握している。
また作中で明言されてはいないが、ガルガの体やスパズグの左腕を作ったのも彼だと推測される。
月面で龍皇城の結界が崩壊した事により、宇宙空間に放り出され絶命する。
タリスマン
九頭龍将の一人。外見は人間と同じ姿だが、体内に無数の魔物を飼っており強力な光術を使う。
月面戦で生き残り、以後八雲たちをつけ狙うが、鬼眼王復活の戦いの中死亡する。
名前はお守り等の意のタリスマン(talisman)に由来か。
D・D
九頭龍将の一人。仮面をつけている、肉体を液状化して様々な形に変化して戦う。
月面戦で生き残り、以後八雲たちをつけ狙うが、タリスマンと同じく鬼眼王復活の戦いの中死亡する。
舞鬼(ウーカイ)
九頭龍将の一人。九頭龍将の中の紅一点で少女の姿をした妖怪。杖を使い毒龍などを召喚して戦う。
月面戦で生き残り、タリスマンたちと共に八雲を狙う。タリスマンとD・Dが死んだ事により、単身八雲に戦いを挑むが、その結果、鬼眼王復活の場に八雲の侵入を許してしまい、ベナレスに見限られる。
ベナレスの元から離れた後も八雲を仲間の仇と狙うが、ある時をきっかけに八雲に好意を抱き、その後は八雲に協力するようになる。
アンプラル
九頭龍将の一人。顔面に呪符をつけている。炎を操る術を使い、八雲を封じ込めようとするがベナレスの怒りを買い、左腕をちぎられる。その後、ココとの戦いで水将水を浴びて絶命する。名前はドイツ語の「Anprall 衝突」に由来か。
パイク
九頭龍将の一人。褐色の肌とモヒカン頭が特徴、月面で龍神の本性を現したベナレスを止めようとするが、暴走したベナレスによって殺される。
アヴァンク
スパズグの部下。霧に変化出来る水妖。ロンドンでモルガン等女子大生達を襲った。
名前はウェールズに伝わる湖に棲む怪物アーヴァンク(afanc)に由来か。
ムゲロ(一角岩のムゲロ)
岩鬼(イエンカイ)族。岩城島の主。ベナレスに人化の法の祭壇を作ることを命じられ、闇の世界で地位を上げる好機と意気込む。術に詳しく格言好きな性格だが戦闘力に乏しく、綾小路曰く「ベナレス様の部下の中でも一、二を争うほどの弱者」。人化の法を阻止するべく侵入してきた八雲と鉢合わせた際、命乞いをしたせいでD・Dに殺されそうになるも、不憫に思った八雲に助けられる。そのときの恩のためか利用されて終わるだけだと悟ったためかは不明だが、その後は八雲達の仲間となり、新たな岩城を建設する等して協力する。
イローラ
鬼眼王守護獣鬼。妖艶な性格で知略や策謀に長けるほか、竜巻を起こす能力を持つ。あるとき失態を犯したことでベナレスに殺されそうになるも、敵であるはずのアマラに命を救われたことで彼に興味を持ち始める。最終決戦では八雲側につき、全てが終わった後はアマラにちょっかいを出している様子。
名前はインド遺跡エローラ石窟群に由来か。
ケラーラ
イローラと行動をよく共にしている妖怪。両肩にある顔の口から吐く黒い煙で相手を眠らせる能力を持つが、少し間の抜けたところがあるため失敗することも多い。イローラ同様、最終決戦では八雲側につく。顔立ちは童顔だが、物語が進むにつれてが強調されて描かれるようになった。
名前はインドケーララ州に由来か。
ハム
鬼眼王の側近護衛。若い女性の姿をしており物腰も丁寧だが、残忍で冷酷な面も持ち合わせている。自身を無色透明にし完全に気配を絶つ能力を持つ。一度は八雲の策の前に敗れて石化させられるも、後に鬼眼王側に寝返った綾小路の手により再び戦線に復帰する。
ヤベル
鬼眼王の側近護衛。一つ目の怪物で、自身の頭部にある刃を自由自在に飛ばして攻撃する。リバース・ハーンの呪符を貼り付けられて一度は封印させられるが、ハムの復活と同時期に綾小路の手により解放された。
カーリー
鬼眼王に脅迫されネグローニの工房で作られた、パールバティー四世のコピー体と呼ばれるクローン。培養が不十分だったためか、人格が未熟で自己中心的。コピー体であるため能力はオリジナルより低い。不老不死の術は使わなかったらしく、无を従える場面はない。最終決戦後は、カーリーの姿のまま傷ついた鬼眼王と融合し、ベナレスを无として従えていることを仄めかす描写がある。
名前は鬼眼王が命名であるため、由来はヒンドゥー教におけるパールバティー化身カーリー(Kālī)。

[編集] ウシャス・ラートリーの陣営

前鬼眼王によって亜空間に追放された三只眼ウシャスとその无アマラ、さらにラートリーを中心とする集団。市民は、女性のみで構成され、工房で生産される。生まれによって、ランクB(一般)、ランクC(戦闘用)およびランクD(失敗作)に区別される。

[編集] 統治者

ウシャスとラートリーが統治していたが、2人が不在の時期は評議会が統治した。また、アマラも本能によって制裁を加えた。

ウシャス
前鬼眼王の妻の一人にしてシヴァの母親。齢五千歳の三只眼でパールバティに匹敵する霊力の持ち主。
夫である前鬼眼王の不興を買い、无であるアマラともども亜空間に追放される。その後、球城に変化したアマラの内部で生活し、亜空間を漂う死体の細胞から『神民』を作り出し、球城アマラの女神となる。
元来は心優しく慈愛に溢れた性格だが、誤解により自分が愛する神民たちから「恐怖の女神」として忌み嫌われ殺されそうになり、そのショックで自我を封印して千年もの間閉じこもるが、ラートリーの必死の呼びかけにより、封印から目覚めてアマラ崩壊の危機を救った。
慈愛の中にも気高さと気丈さを併せ持つ性格で、生き別れになった息子ルドラ(シヴァ)への思いは強く、シヴァの心を救う為、瀕死の身体を押して自ら人化の法に臨む。
人化の法後は人間となり、死期が迫って苦しんでいる所を鬼眼王の手で安楽死させられる。
名前はインド神話における暁紅の女神ウシャス(Uṣas)に由来か。
ラートリー
ウシャスが最初に作った神民で、もう一人の球城アマラの女神。ウシャスの細胞を使って複製されたコピーで三只眼であるが普段は第3の目は閉じている。
アマラ神民に伝わる伝説では心優しき女神である。1000年前に神民と共にウシャスに対する反乱を起こして、アマラの怒りに触れ、球城アマラの地下である奈落迦(ナラカ)にある水牢に幽閉されていた。无は所持していない。コピーのため力はウシャスより劣る。
誤解からウシャスの心を傷つけた事を悔やんでおり、封印が解けても中々ウシャスを呼ぶことが出来なかった。
自己犠牲の精神が強く、ウシャスの身代わりとなって鬼眼王に捕えられた事がある。八雲に対して想いを寄せていた様だがその想いを口にする事はなかった。
鬼眼王復活の時の人化の法でパイの身代わりとなり、ウシャスともども力を鬼眼王に吸収されて人間となった。
ウシャス亡き後は神民たちのリーダーとなり八雲たちに協力する。
名前はインド神話におけるウシャスの姉ラートリー(Rātri)に由来か。
シャンデー・ガフ
ラートリーに仕える小さな象型の生き物。様々な術を使いラートリーの身を守る。その正体はウシャスが自我を封印した殻である。
名前はカクテルの一種シャンデー・ガフshandygaff)に由来か。
アマラ
ウシャスの无。植物の妖魔。亜空間にてウシャスを護るため、「無限の力」を用いて身体を巨大な中空の球体と化し、内部に空気、水、光を蓄えた『球城アマラ』と化し主ウシャスが生きていける世界を作り出した。巨大化した本体は球城外殻に存在し、分離することが出来る。
球城に変化する時に肉体から「理性」を切り離しており、主を守るという「本能」のみで動いていた、
その為、ウシャス自身が望まない事でも、主に逆らう者は容赦なく虐殺し、『ウシャス=残酷な女神』という誤った伝説を生み出す要因になった。
ウシャス復活後は理性を取り戻し、アマラの恐怖時代に幕を下ろす。
性格は冷静沈着で合理性が高い考え方をする、やや強引とも言えるほど意志が強い。冷静な判断力を持ち、『現状ではこれが一番だ』が口癖。
ウシャスに対する忠誠心は誰よりも強く、いかなる時もウシャスの身を案じて行動する。
その忠誠心がウシャスが人間になった後も変わらず、ウシャスの死後、仇として鬼眼王の命を狙う。
復讐心に燃えるあまり手段を選ばない所があり、一時期八雲たちから離れるが、ベナレスとの戦いを経て再び八雲の仲間になる。
強力な電撃や「アマラの使い」と呼ばれる多数の思念体、敵の獣魔を奪い取る「縛めの炎」などを使って戦う。
植物であるため、身体を破壊されても種を飛ばして再生する事が可能。
最終決戦後はどうやらイローラといい仲になった模様。
名前はヒンドゥー教の聖樹アマラamala)に由来か。
リトル・アマラ
アマラの作った思念体。アマラの子供の姿をしている。元はラートリーを封印していた水牢を解放する「呪鍵」の安全装置として用意された分身。アマラ本体とは違う独自の人格を持ちかなり子供っぽい。パイに命を救われた事がきっかけで味方となる。パイのために亜空間に取り残された八雲と融合して消滅する。

[編集] 市民

生殖によってではなく人工的に生産された生命体。小さな世界には邪魔である、とのウシャスの考えに基き、女性のみで男性は生産されていない。

ランクA
街には居らず、最後まで登場せず。
ランクB
一般の市民として生み出された単体。人間だったらしく、鬼眼王に魂を抽出された。キールによると「キレイな単体をランクB━━"神民"という」(第四部22巻第165話)。
ネグローニ
市民を生み出す工房の技師長。ランクDを束ねる存在。本当の姿は美しい女性だが、スペル・ドラッグで怪物化している姿が多い。額には大きな傷がある。知的だが激昂しやすい性格で、泥酔して暴れたことがある。
名前はイタリア発祥とされるカクテルネグローニ(Negroni)に由来か。
リバース・ハーン
工房で生産されたハズラット・ハーンのコピー。コピーであるため、術を使うのに必要な精が弱い。オリジナル・ハーンと違って、頬に傷がなく前髪が全て金髪。オリジナル・ハーンの記憶は持たないが、綾小路への想いは残っているため葛藤に苦しむ。後にオリジナル・ハーンと融合して一人の人間となる。
カルーア
ウシャスの付き人。スキンヘッドが特徴。
名前はリキュールの一種カルーア(Kahlúa)に由来か。
ランクC
モンスター工房で生み出された戦闘用市民。ランクBとは区別され、靴を履くことすら許されず評議会の命令に従って闘う。キールによると「力のある奴がランクC‥‥モンスターだ」(第四部22巻第165話)。
長老
評議会の長老。神民の衰退を憂えてラートリー救出を決断。救出精鋭隊を編成し、八雲と共にラートリー救出を託す。
キール
評議会憲兵隊のリーダー。金髪に褐色の肌が特徴。若い娘ながら男性的な性格。思念波などの光術を使って戦う。評議会より、ラートリー救出精鋭隊の隊長に任命され、不本意ながら八雲と共に奈落迦へ向かう。当初八雲に対し見くびった態度を取っていたが、八雲に窮地を救われ態度を変える。
名前はカクテルの一種キール(Kir)に由来か。
フィズ
評議会憲兵隊の一人。炎を操る力を持つ娘。褐色の肌に2つのお下げ髪が特徴。八雲に想いを寄せる。精鋭隊の中では出番が多く、依子と供に行動する場面が多く見られ、最終決戦では負傷しているキールに代わって活躍した。
名前はカクテルの一種フィズ(Fizz)に由来か。
ジュレップ
評議会憲兵隊の一人。白い肌に黒髪のポニーテールが特徴。泳ぐことが得意。礼儀正しい性格。
名前はカクテルの一種ミント・ジュレップ(mint julep)に由来か。
リッキー
評議会憲兵隊の一人。つり目にショートカットの髪型が特徴。盾のような防御璧を作る能力を持つ。男性的な言葉使いをする。
名前はカクテルの一種リッキーrickey)に由来か。
ベリーニ
評議会憲兵隊の一人。精鋭隊の中で最も長身で筋肉質な身体が特徴。その肉体を生かした怪力を用いて戦う。
名前はカクテルの一種ベリーニ(Bellini)に由来か。
ランクD
工房で作成される市民の失敗作。「廃獣」としてアマラの外殻に廃棄処分される。
ルル
殺されかかっていたところを八雲に助けられ、名前までもらったことから八雲を慕い、供となる。初登場時は小型の魔獣で言葉も話せなかったが、後にスペル・ドラッグを飲んだことで、言語が使えるようになったほか八雲を背に乗せて飛行も可能になった。第四部(21巻150話)から登場。
名前は登場時の鳴き声に由来するが、インド神話に登場するルル(Ruru)にも関連していると思われる。

[編集] その他

八雲の高校の同級生
ダチンコ(友達)で泊まりのツーリングに行く仲。
浅井 夏子
仲間内で唯一の女の子。密かに八雲を想っていた。无となった八雲を東京から追い払うために利用される。綾小路の高校の教育実習生となり、事件に巻き込まれる。鬼眼王の復活後、八雲を東京に足止めするために利用される。八雲と友人関係にあるせいで危険な目に会うのだが、それでも八雲を想っている。第一部(1巻6話-)、第四部(12巻序ノ一-、30巻282話-)に登場。
タッちゃん(達川)
八雲と同じ位の身長で、釣り眉毛。第一部(1巻6話-)、第四部(30巻282話-)に登場。
秀さん
長身で四角い眼鏡をかけている。第一部(1巻6話-)に登場。
サル(猿渡)
八雲より小柄で丸眼鏡をかけている。第一部(1巻6話-)に登場。
綾小路の高校の同級生
中学で知り合った親友。
ドミノ(ドンちゃん)
学校では三つ編み、校外ではストレートにしている女の子。第二部(3巻1話-)、第四部(12巻序ノ一-、20巻122話-)に登場。
ケンケン
眼鏡をかけて太目の体形をしている女の子。第二部(3巻1話-)、第四部(20巻122話-)に登場。
ジェイク・マクドナルド
アメリカ人のトレジャー・ハンター。ロサンゼルスにいる恋人が生まれ付き心臓が悪く、その病を治すために不老不死の術と聖地を探す。「崑崙の鍵」である壷を巡り、八雲達、呪鬼達と三つ巴の関係にあったが、パイが三只眼であると知り八雲達の仲間になる。恋人の病は捕らわれた際に入手した呪鬼の書いた治癒効果のある呪符により改善したようである。第二部(4巻16話-)に登場。
テレフォンサービス等で提供されたオリジナルストーリーで再登場する。[要出典]
桂木 咲子
八雲が調理師を目指して通っていた丸ノ内専門学校の同級生。他の同級生と共に八雲とレストランを出店する計画を立てる。太歳(タイソエイ)が取り付いた剣に操られ八雲を襲う。
メラ・フジャン
東マレーシアの川に棲み、雨の日に人を襲う赤毛の妖怪。種族名ではなく個体名か。名前はマレー語等で「merah 赤 + hujan 雨」の意か。
プティ・ブラッセイ
人間の少女に見えるが、姉はマレーシアの妖怪メラ・フジャン。最後に髪が白い妖怪の姿で現れるが、死んで妖怪に生まれ変わったか、元から妖怪だったようである。第三部(8巻37話-)に登場。
名前はマレー語等で「putih 白」の意か。
前鬼眼王
先代の鬼眼王。300年前まで数千年以上、三只眼の王として聖地に君臨した。シヴァの父親でもある。
4本の腕を持つ非常に小柄な三只眼だが強大な霊力を持ち、聖地を恐怖と暴力で支配した。
約3000年前に反旗を翻した妻ウシャスを縛妖陣で亜空間に追放した。
300年前、人化の法の失敗により息子シヴァに全ての力と人格を奪い取られ人間となる。
不本意ながらシヴァを新たなる鬼眼王と認め、スカニヤーの暴走からシヴァを救い絶命する。
スカニヤーの命を救っている事から元の人格はさほど凶悪ではなかった模様。なお、彼の名も息子と同じ『シヴァ』であったらしい。
ガネーシャ
前鬼眼王の无。象頭人身の妖怪で顔は梵字が書かれた布で隠している。
残忍な性格で弱者を弄ぶのを好む。獣魔術を駆使し、人化の法の本性を知っていたようである。
シヴァの事を嫌っていたが、前鬼眼王が人間になった事により无の力を失い、新たに鬼眼王になったシヴァに殺される。
名前はヒンドゥー教におけるシヴァパールバティーの長男ガネーシャ(Gaṇeśa)に由来か。
スカニヤー
前鬼眼王の側近の女憑魔。鬼眼王となったシヴァを認めず憑魔合身して力を奪おうととするが、前鬼眼王により憑魔の力を消失させられ制止された。それを目撃した八雲の話から、「三只眼」が「合身抑止の術」を完成する。
名前はインド神話に登場する女性スカニヤー(Sukanya)に由来か。
パールバティー三世
パールバティー四世(パイ)の母親。残忍な三只眼たちの中で唯一優しく清い心を持ち、聖地の弱妖たちに慕われていたが、人化の法によって人間となる。
エル=マドゥライ
パールバティー三世の无。人間に近い姿を持つ女妖怪。気丈で戦闘的な性格。
獣魔術を駆使し、主のパールバディー三世を守るためにガネーシャと度々衝突し、人化の法を阻止するため、仲間と反乱を起こす。
パールバティ三世の人化に伴い本来の妖怪に戻ったようである。その後の消息は不明。
実はベム=マドゥライの初めての子供で彼が唯一戦う力を残した娘でもある。
幼少時は父親の師であるベナレスを慕っていたらしい。ベナレスが大地に封印されてから聖地へ赴き、无となったようである。
彼女の記憶をシヴァが読み取り、ベナレスを復活させる一因となった。
なお、実年齢は4千年近いと思われるが、无であった為か、若い娘の姿をしている。
サルラーマ
パルジャニア国王クシャスタリ配下の女幻術師。獣魔の卵を保管する一族の出身。幼少の頃、獣魔の卵を守るため身体に獣魔を植え付けられるが、獣魔に精気を奪われることを恐れて幻術を学ぶ。クシャスタリに仕えるが、大地震の際見捨てられ、救命のため獣魔術を使い、身体を侵食される。その後もクシャスタリに仕え、失った精を回収する機会を窺っていた。暴走したカルキと合身し、休眠させる。一族の獣魔を託された八雲は一族独自の獣魔の哭蛹(クーヨン)を入手する。最終決戦で覚醒させられ、戦線に加わる。第四部(14巻32話-)に登場。
笹塚
厚生省に勤める公務員。細胞変質病の原因究明チームのまとめ役。第四部(30巻282話-)に登場。

[編集] 用語

物語の基礎に係わる用語のみまとめて説明する。

[編集] 三只眼吽迦羅

読みは「さんじやんうんから」。略して三只眼(さんじやん)とも。この場合、パールバディー四世の基本人格「三只眼」とは括弧が無いことで区別される。

人間の世界とは異なる空間に存在する「聖地」に住む3つの目を持つ不老の妖怪。一生に一度だけ他の生物の命を体内に取り込む『不老不死の術』を使い、自らの護衛者である「无」を作り出す。その為、闇の者達からは不老不死を与える存在として崇拝されている。 外見は人間とほとんど変わらないが、数千年の寿命を持つため、高齢の三只眼は精神が退廃し無気力・無感動になり、残忍な性質になっている場合が多い。 妖怪達の頂点に立ち、強大な霊力と術で彼らを束ねる。他の下級妖怪達には「聖魔」と呼ばれ畏怖されている。 ただし肉体はそれほど頑丈では無く強大な術を発揮するとしばらく眠りに入って無防備な状態になるので、无を使って身を守るとされる。

以下に特殊な三只眼について個別に説明する。

[編集] パールバティー

パールバティーとは、白龍天に舞う年に生まれる、個体として最強の力を持った三只眼である。作者によると、白龍天に舞う年とは、定められた年がある訳ではなく不定期に白龍が舞った年のことである、と言う[6]。作中には三世と四世が登場し、偶然であるのか親子関係にある。

全般的に三只眼は長い寿命のため精神的に退廃するのに対して、パールバティーの特徴として、精神が老齢になると新しい人格を自ら生み出して精神的に退廃するのを防ぐ、と言う精神構造がある。しかし、5〜600歳を超えて年齢を重ね続けると人格が増え過ぎて精神崩壊を引き起こす、とされる。

[編集] 鬼眼王

三只眼を統べる王。三只眼吽迦羅の歴史が始まって以来、全ての三只眼の記憶と人格を取り込んだ存在。 人化の法で三只眼の霊力を取り込み強大な力を得ると共に、取り込んだ力の持ち主の精神と記憶を吸収するため、その精神は多重人格的である。 絶大な霊力で三只眼に君臨する恐怖の王、また、他人の精神を操る術に長けており、鬼眼王に魅入られた者はその心を支配される。 鬼眼王は一人では無く、代替わりをしており、300年前に前鬼眼王の息子であったシヴァが三只眼の歴史で最後の鬼眼王となった。

[編集] 无 (ウー)

三只眼が不老不死の術で魂を体内に取り込んだ者の総称。无になった者は額に「无」の赤い文字が現れる。 无になった者は主である三只眼が生きている間は不老不死となり、たとえ全身を粉々にされても完全に再生する、また痛覚や五感は全てそのまま残っている。 加齢による成長も老化もしない。主が人間になれば无も元の人間等に戻る。主が死ぬと无も死ぬため、強制的に无は主の身を守ることになる。

主が危機に陥ると「無限の力」を発揮する。ただし、これは外部からの危害に限定されており、肉体の衰弱等の内部的な危機の場合には「無限の力」は発揮されない。また通常時も主の力と无の力は連動しており、主の霊力が増大すれば无の力も増大するが、逆に主が衰弱すれば无も衰弱し、再生能力の喪失や肉体の崩壊が起こることもある。

「无」とは日本語では日常的には用いられない漢字であるが、「無」の異体字であり、中国語における簡体字。「旡」とは別字。

[編集] 獣魔術

読みは「じゅうまじゅつ」。太古の昔、ベナレスが開発した術で、己の精(ジン)と引き換えに特殊能力を持つ「獣魔」と呼ばれる戦闘生物を召喚し戦闘等に用いる。召喚していない獣魔とも常に血の契約によって繋がっており、獣魔は術者の精を喰らい続けるため、契約出来る者は无か強い力を持った妖魔のみである(ただし仮死休眠状態にして使用しなければ精の消費は無く害はない)。

基本的に獣魔を使役出来るのは契約した本人のみであるが、「委任の法」等を用いる事により他者に獣魔の制御権を委託する事も可能である(ただし、召喚に消費される精は契約者本人のみである)

三只眼と无の関係に似て、契約した獣魔は主の精によって無限に回復出来るらしく、攻撃を受けても傷を負ったり死んだりする描写は作中には無い。なお、第一部で八雲が土爪(トウチャオ)を倒しているが、この獣魔は周(チオウ)が飼い慣らした使い魔であって、契約したしもべではないようである。

作者によれば、獣魔の概念はウルトラセブンカプセル怪獣に由来する、と言う[1]

ベナレスは「百の獣魔を操る」と主張しているが、八雲が使用した獣魔は通算9種である。以下に作中で使用されたものを記す。

[編集] 直接攻撃系獣魔

作中に登場した獣魔の中で直接的な攻撃能力や破壊力を持つ獣魔を下記に羅列する。

土爪(トウチャオ)
八雲、ベナレス、ガネーシャが使用。三本の爪を持つ甲虫の様な姿で対象を切断する。
闇を好む性質があり、召喚時は地中に潜るか、あるいは三つの爪痕以外は姿を現さない。
第二部までは八雲唯一の攻撃獣魔だったが光牙を取得してからは主に接近戦に使われる様になった。
火爪(ホウオチャオ)
呪鬼の部下が使用、はっきりとした形状は不明だが、恐らく土爪の亜種の獣魔と推測される。
結局は八雲との土爪との撃ち合いで敗れるが、作中で无以外の魔物が獣魔術を使う貴重なシーンである。
光牙(コアンヤア)
八雲、ベナレスが使用。攻撃用獣魔としては最強クラスの破壊力を持つ。光で形成された竜の形状をしている。
高熱を発しながら直進し、敵を貫くほか爆発させる事も出来る。ただし純粋な「光」の為、鏡や水などで反射される他、「鏡蟲」などの対光術獣魔などで防がれてしまう。
基本は直線的な動きだが、熟練すれば軌道を屈折させたり、連射する事や拡散させる事の他、旋回させて巨大な光の繭を作るなどの応用も可能である。
八雲の主戦獣魔として主に遠距離戦に使われていた。
縛妖蜘蛛(フーヤオチチウ)
ベナレス、エル・マドゥライが使用。巨大な蜘蛛の形状で対象を捕縛して封印する能力を持つ。
縛妖陳の獣魔版と言える術であり无に対しても有効な効果がある。
炸裂虫(チアリエチョン)
エル・マドゥライが使用。掌に収まるほどの小さな虫型の獣魔だが、投げつける事で手榴弾の様に爆発を起こす。
影牙(インヤア)
ベナレスが使用。光牙と同じ形だが、影で形成された黒い竜の姿をしている。
対象を貫く攻撃力の他に光牙を飲み込んで吸収する力を持つ。
元は連載誌の企画で募集された読者考案の獣魔の一つ。
石絲(シースー)
八雲が使用。亜空間に旅立つ時にベナレスから与えられた獣魔の一つ。花の蕾を思わせる形状で対象を石化させる。
石化の効果は无に対しても有効であり、八雲はアマラやベナレスなどに使用していた。
雷蛇(レイシヲ)
ベナレス、ガネーシャが使用。雷で出来た蛇を放つ。光牙と違い反射させられないのが特徴。
凍血球(ドンシウエチウ)
ベナレスが使用。無数の棘が生えた球体で、対象に接触する事で凍結させる。
回風(ホイフォン)
ベナレスが使用。円盤状の身体に4本の鎌が付いた形状で、回転しながら突進して対象を切り刻む。
影牙と同じく元は連載誌の企画で募集された読者考案の獣魔の一つ。
炎头(イエントウ)
ベナレスが使用。炎を纏った巨大な髑髏の形状で、炎を周辺に発散する。
火猿猴爪(ホウユアンホウチャオ)
ベナレス、ガネーシャが使用。自らの手に炎の爪を纏い攻撃する。
火爍甲虫(ホウリイチイアチョン)
ガネーシャが使用。無数の甲虫が猛スピードで四方に飛んでいき周囲の敵を貫く。
假肢蠱(チイアチークウ)
八雲が使用。サルラーマより譲り受けた獣魔であり、失われた四肢を補う能力を持つ他に鎌の様な刃で攻撃する事も可能。
カルキとの戦いで右腕を失ったハーンの右腕を再生した。
通常は寄生先の失われた四肢を補っているが、召喚に応じて元の獣魔の姿になる。
ハーン死亡後は八雲の元に戻り、翼に変化させたりの他、トリッキーな攻撃などに使われた。

[編集] 間接攻撃系獣魔

作中に登場した獣魔の中で直接ダメージを与える物では無いが間接的な攻撃に使用された獣魔を下記に羅列する。

闇魚(アンユイ)
八雲が使用。亜空間に旅立つ時にベナレスから与えられた獣魔の一つ。巨大な魚の形状で闇を吐き出して敵の目をくらませる。
この闇に包まれると視覚はおろか敵の気配や妖気も全て遮断される。本編では攻撃の他にアンダカを移動する時にも使われた。
闇食魚(アンシーユイ)
ベナレスが使用、闇魚の天敵とも言える獣魔で闇魚を喰らう能力を持つ。
絲切頭(スーチェトウ)
ベナレスが使用、石絲の石化の糸を断ちきり、石絲を喰らう力を持つ。
泥毛(ニーマオ)
ベナレスが使用。泥の本体から無数の毛を伸ばして対象を捕縛する。
縛妖芽(フーヤオヤア)
アマラが使用、木の根を思わせる触手が対象にからみつき束縛する。
縛妖蜘蛛の様な封印能力は持っていない様で、恐らくは捕縛用の獣魔と推測される。

[編集] 防御系獣魔

作中で登場した獣魔の中で防御能力に特化した獣魔を下記に羅列する。

鏡蠱(チンクウ)
八雲が使用、鏡の様な表皮を持った対光術用獣魔、光術を反射する能力を持つ他に糸を吐き出す事も出来る。
終盤では移動用に使われる事が多かった。
鏡亀(チングイ)
ベナレスが使用、鏡の甲羅を持った巨大な亀の形状で、鏡蠱と同じく光術を防御・反射させる。
鏡蟲よりも大型な為、広範囲の光術を防ぐ事が出来る。
四天精聖奉還(スティエンシヲンチンフヲンホアン)
ベナレスが使用、「三只眼」の強大な力を防ぐ為、ベナレスが新たに開発した獣魔。
4体の小型獣魔によって三角錐型の結界を作り、あらゆる術から身を守る。その防御力は「三只眼」の全力の光術すら通じないほど。
ただし、結界を形成する4体の獣魔を直接攻撃されると結界が消失する弱点がある。

[編集] その他の獣魔

走鱗(ツォウリン)
移動用獣魔、八雲が使用。保護色を持つ板状の体で、術者を上に載せ高速移動する。
元来は移動用であるが、まれに攻撃の時のフェイントして使われていた。
地精集気蟲(ティチンチイチイチョン)
回復用獣魔、ベナレスが使用。対象者に組み付き精を注ぎ込んで体力を回復させる。
ベナレスは四天精聖奉還の実験の為にこの獣魔を使って「三只眼」を回復させた。
泡蠱(パオクウ)
捕獲用獣魔、ベナレスが使用。体の中に対象を包み込んで捕獲する。
アマラ戦でベナレスはこの獣魔を使ってパイの動きを封じた他、八雲の精神をかき乱す事にも使用した。
导息(タオシー)
回復用獣魔、八雲が使用。亜空間に旅立つ時にベナレスから与えられた獣魔の一つ。
巨大な円盤に美しい女性の顔がついた形状で、顔から吐く息で対象を回復させる。
また攻撃のダメージを軽減させる事も可能、ただし回復中はかなりの精を消費し、術者は身動きが取れなくなる。
憑蠱(ピンクウ)
合身用獣魔、サルラーマが使用。高等生物間の肉体を合身融合を媒介させる能力がある。
この獣魔を使い、呪文を唱える事で別の生物と肉体を合身する事が可能であるが、意識の融合は困難で合身後に被術者の意識が残る事は難しいとされる。
哭蛹(クーヨン)
八雲が使用、サルラーマの一族が特別培養していたオリジナル獣魔。「ホエエエッ」と叫ぶのが特徴。
見るからに間の抜けた容姿をしており、初見では八雲からも役立たずと思われていたが、
「精食粒」と言う術の精を喰らう粒子を吐き出して、あらゆる術や力を無効化する能力を持つ。
ただしその力は敵味方を選ばず、月面で呼びだした時は八雲がコネリーから受け継いだ呪文操作球すら食い尽くした。
八雲の切り札の一つであり、終盤では電子暗号化され、世界中に張り巡らされた『破滅の術』を食らいつくした。
精吸牙(チンシーヤア)
サルラーマの左腕に植え付けられている獣魔、接触した相手から精気を吸いとる力を持つ。
精気を吸うには直接接触する必要があり、八雲はこの力を使ってカルキを鎮めようとした。

[編集] キーワード

登場人物、用語に漏れた団体や事物の名称、言葉使い等を説明する。

橐[非巴](タクヒ、2文字目のヒは上部が非、下部が巴)
聖地に生息する人面1本足の怪鳥の種族名。その1匹がパイの唯一の友人だったが死亡、2代目が登場する。杖の中に隠れることが出来る。八雲は初代タクヒに襲われて死ぬところを「三只眼」の不老不死の術で无となる。山海経に記載の中国に伝わる怪鳥の蠹[非巴](タクヒ)に由来か。
妖撃社
季刊オカルト雑誌「妖撃」を発行する香港の出版社。編集長の陳の行方不明と時を同じくして陳を訪ねてきた八雲達と鈴鈴が知り合い、黄財閥の支援を受けて共闘することになる。パイが行方不明になってからは妖怪退治業も始める。八雲達の関わった事件を題材にして記事を書くこともある。八雲曰く『「妖撃」は香港で一番信憑性のない雑誌』。
ニンゲンの像
「人間を表す像」とも。3体の三只眼が背を向けて寄り添った形の像。『人化の法』のための術補正具で、3方向の力の補正を行う。
人化の法
三只眼が人間になる術。その反面、世界を滅ぼす恐ろしい力にもなるとされる。3人の三只眼を必要とし、そのうち2人は人間となるが、残る1人が2人分の霊力と人格を『ニンゲンの像』を媒介して吸収する術。これを利用して鬼眼王は力を永続させていた。
シヴァの爪
パールバティー専用の装具。手に嵌めて使う。鬼眼王になる以前のシヴァが開発したもの。装着することで、本来パールバティー本人が制御できるはずの人格の入れ替えを抑え、高齢側の人格が出ることを封じる。また、シヴァの爪は最小の魔方陣でもあり、簡単な術を使うことが出来る。作中では、綾小路ぱいとパイが「バラス・ヴィダーヒ」(「我に力を」の意)の呪文にて攻撃に、綾小路ぱいが「ルドラ・ムシャーテ」の呪文にて額に付いた封印の穿靈菱(チョアンリンリン)の解除に使用している。
飞腭(フェイオー)
第二部(3巻8話)で記憶喪失の「三只眼」が召喚した空飛ぶ妖怪。以後、パイ達の移動等の手段としてよく召喚される。また、「三只眼」の幼児期の回想にも登場する。名前はコマ外の注によると「空飛ぶあご」の意。
聖地
異空間に存在する三只眼等が住む世界。この世とは「崑崙」と呼ばれる特殊な場所を通じて行き来できる。
崑崙(コンロン)
この世と聖地を結ぶ場所。世界各地に存在する。作中の説明では、山海経「西山経の部」の記載によれば崑崙は中国に伝わるチベットの古代都市である、と言う。
太歳(タイソエイ)
崑崙を通じて東京上空に現れ、イナゴを餌に孵化しようとした妖怪。山海経に記載の中国に伝わる地中に棲む生物の太歳(たいさい)(太歲)に由来か。
憑魔一族
他の生物と融合し、その能力を自分の物とする「憑魔合身」の能力を持つ一族。その力の弊害として、胎児が母体と融合を起こして、知性のない怪物になってしまう。かつては三只眼に力を貸す代わりに妊娠した女性を无とし、胎児を脳死状態にして出産していたが、三只眼が滅びたことで一族は存亡の危機に立つ。不老不死の術を求めてパイを誘拐し、八雲達と対立するが、和解。のちに憑魔合身の能力を無くす術が存在することが解り、「三只眼」により合身抑止の術が開発され、グプターが出産を果たす。
犼(クウォン)
迅鬼が召喚し、「三只眼」が乗騎にしようとした人間の魂を喰らう悪獣。人を喰うため神仏が乗り物にして飼い慣らしていると言う、述異記に記載の中国に伝わる霊獣(こう)に由来か。
大地の精
大地から湧き出る5種(水・金・土・火・木)の精気のこと。大地の精の根源はナーガ、大地の精根、龍脈等と呼ばれ、ネットワークを形成し、通信、術の強化、龍脈系縛妖陣等に利用される。また、精を集めることで術の開発にも用いられる。しかし、年々大地の精は弱まる傾向にある。卵状の未契約獣魔は大地の精を糧に生きる。
鬼眼五将
太古、大地の精が枯渇することを防ぐため、その放出口に門番として設けられた三只眼のミイラを指す。大地の5種の精にそれぞれ門番も5人設置された。水将、土将、木将の塚はヒマラヤ山中に、火将、金将は極北の地にある。
鬼眼五将の行
世界各地に散らばる鬼眼五将の力を取り込む術。本来は高齢の三只眼が行うものとされる。
魔口の巣
聖地から少し離れた場所で地下に崑崙が集中する。ベナレスが配下をたびたび召集していた。
龍皇城
ベナレスの根城。月のクレーターに禁術と呼ばれるバリアを施し、地球同等の世界を造っている。月面に在るが、何故か大地の精が吸い出せる。
魔現封神
ベム=マドゥライがベナレスを封じた術。龍脈系縛妖陣。魔物が四方に発散する精を利用し封じる。そのため、相手の力が強いほど、封じる力も強くなる。相手に対して封じる大地の許容量が足りなければ失敗する。
縛妖陣
亜空間系縛妖陣。別空間へ放り込む術。放り込まれたが最後、この世界に戻ることが出来ない。
龍精波
ベナレスが本性である龍神に戻った時、発散する大量の精。その威力は強大で、捕らえた者の肉体と精神を徐々に崩壊させる。過去には三只眼達の住む聖地が龍精波によって危機に陥った。
奈落迦(ナラカ)
球城アマラの街のある大地に対する地下世界。作中の説明によれば、ナラカ(Naraka)はサンスクリットで、日本語では奈落に相当する、と言う。
ローカパーラ
聖地を守護する4体の巨大な神獣。形状は4体とも同じ。聖地に埋もれていたが、鬼眼王の守護のために掘り出された。術の効果を増幅する力がある。また高い攻撃力を持ち、遠距離攻撃に優れている。ただし、知能は低く、接近戦に弱い。名前はインド神話等における護世神の総称ローカパーラ(lokapāla)に由来か。
サンハーラ
鬼眼王の最後の呪術。全ての人間の意志を1つの光となし、さらに鬼眼王がこの光と融合する、と鬼眼王シヴァは語っていたが(37巻第三百九十四話)、実際は闇と融合し自滅することだった(40巻第四百四十話)。サンハーラ(saṃhāra)はサンスクリットで破壊、発展等の意。
サンハーラの核
サンハーラを行うためのドーム型施設のような造形物。単に「サンハーラ」とも。元はベナレスが手で運べるほどの大きさであった。鬼眼王がナタラージャNaṭarāja)と言うポーズを取る聖舞と呼ばれる儀式を行うことによって大きく成長する(37巻第三百八十八話)。
大帰滅(マハープララヤ)
鬼眼王が目的とした、サンハーラによって達成される世界の終末の状態。マハープララヤ(mahāpralaya)はサンスクリットで大崩壊等の意。
ヤクイ
作中の描写では窮地に陥った時に東京都新宿区育ちと見える八雲のみが用いる語。「ヤバイ」の意であり、東京の一部では日常的に用いられているらしい[7]。一般には通用しないと見なされたためか、次第に使われなくなる。なお、作者の出身地が北海道であり出身地の方言である、と伝えられることがあるが、作者の出身地は東京都江戸川区である。
愚か者
「三只眼」が八雲を罵る時によく使った言葉。多用しているうちに愛称となる。
妖怪食っちゃ寝
八雲がパイに付けたあだ名。パイの生活が食っては寝てが多いことから。

以上で3×3 EYES (漫画)に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 書籍情報

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

[編集] OVA

3×3 EYES(OVA第1シリーズ、1991年製作)
  • I 転生の章
  • II 八雲の章
  • III 採生の章
  • IV 迷走の章
3×3 EYES 〜聖魔伝説〜(OVA第2シリーズ、1995-1996年製作)
  • I 末裔の章
  • II 鍵の章
  • III 帰還の章
前作同様、設定が一部改変されたが基本的に原作に忠実に進んで行く。スタッフがインタビューで前作に大きく劣る内容になったと謝罪する等、奇妙な舞台裏事情も見られた。

[編集] ゲーム

3×3EYES 〜三只眼變成〜
1990年10月5日、インテックより発売。PCエンジン用ソフト。南町奉行所制作。ロールプレイングゲーム
3×3EYES 聖魔降臨伝
1992年7月28日、ユタカより発売。スーパーファミコン用ソフト。ロールプレイングゲーム
聖魔伝説3×3EYES MCD
1993年7月23日、セガより発売。メガCD用ソフト。
3×3EYES 〜三只眼變成〜
1993年2月5日、日本クリエイトより発売。PC-9801用/FM-TOWNS用(1993年10月6日発売)ソフト。南町奉行所制作。アドベンチャーゲーム
1994年7月8日、NECホームエレクトロニクスより発売。PCエンジン用ソフト。
1996年2月9日、日本クリエイトより発売。Windows95用ソフト。
2003年2月28日、日本クリエイトより発売。Windows98/2000/Me/XP用ソフト。
3×3EYES 〜吸精公主〜
1995年4月28日、日本クリエイトより発売。Windows3.1用ソフト。南町奉行所制作。アドベンチャーゲーム
1995年8月11日、エクシングより発売。プレイステーション用ソフト。
1996年4月19日、日本クリエイトより発売。セガサターン用ソフト(3×3EYES 〜吸精公主 S〜)。
1996年、日本クリエイトより発売。Windows95用ソフト。
2003年2月28日、日本クリエイトより発売。Windows98/2000/Me/XP用ソフト。
3×3EYES 獣魔奉還
1995年12月22日、バンプレストより発売。スーパーファミコン用ソフト。アドベンチャーゲーム。
3×3EYES 〜転輪王幻夢〜
1997年、日本クリエイトより発売。南町奉行所制作。Windows95用ソフト。アドベンチャーゲーム。
1998年8月6日、キングレコードより発売。プレイステーション用ソフト。
2003年2月28日、日本クリエイトより発売。Windows98/2000/Me/XP用ソフト。

[編集] 音楽CD

3×3 EYES - TAKADA BAND
1992年6月24日、スターチャイルドより発売。
3×3 EYES - 第壱章
1991年8月21日、スターチャイルドより発売。
3×3 EYES - 第弐章
1991年12月5日、スターチャイルドより発売。
3×3 EYES - 第参章
1992年4月22日、スターチャイルドより発売。
3×3 EYES - 聖魔伝説 末裔譜譚詩 (せいまでんせつ まつえいふだんし)
1995年7月5日、スターチャイルドより発売。
3×3 EYES - 聖魔伝説 末裔譜譚詩 II
1996年6月5日、スターチャイルドより発売。

以下のリストはゲームに使用されたオリジナルサウンドトラック。

聖魔伝説 3×3 EYES from MEGA-CD
1993年7月21日、キングレコードより発売。
小森まなみ Fight! -最後の天使- / Holy Eyes
1995年9月21日、スターチャイルドより発売。

[編集] ドラマCD

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています
3×3EYES ─天の巻─
1990年9月、キングレコードより発売。
3×3EYES ─人の巻─
1990年11月、キングレコードより発売。
3×3EYES ─地の巻─
1991年6月、キングレコードより発売。

[編集] 脚注・参考文献

  1. ^ a b c 『3×3EYES Another World』(1999年)掲載「高田裕三インタビュー」。
  2. ^ 『3×3 EYES 妖魔大図鑑』(1998年)掲載「『3×3EYES』FLASH BACK」(206ページ)。
  3. ^ 『3×3EYES Another World』(1999年)掲載「SPECIAL対談 林原めぐみ&辻谷耕史」
  4. ^ ヤングマガジン2002年9月20日号増刊『サザンアイズ / ザ・ラストパーティー』掲載「高田裕三 百問百答 〜ファンの知りたい高田裕三とサザンアイズの秘密〜」(12ページ)。
  5. ^ a b 『3×3EYES Another World』(1999年)掲載「ここが知りたい!知られざるアナザーストーリーQ&A」。
  6. ^ 『3×3EYES パーフェクト事典』(2001年)掲載「COLUMN 3 ここが知りたいQ&A」(71ページ)。
  7. ^ 『3×3 EYES 妖魔大図鑑』(1998年)掲載「『3×3EYES』がよくわかるキーワード解説事典」の「ヤクイ」の項(204ページ)。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

講談社漫画賞少年部門
第16回 平成4年度
風光る
七三太朗川三番地
第17回 平成5年度
3×3 EYES
高田裕三
第18回 平成6年度
シュート!
大島司