ネコマジン

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ネコマジン』は、鳥山明による日本漫画作品、および作品内に登場する架空の生物。

概要[編集]

ネコのような主人公、ネコマジンが活躍するギャグ漫画。『週刊少年ジャンプ』および『月刊少年ジャンプ』(共に集英社)にて1999年より2005年にかけて不定期掲載される。『ドラゴンボール』などのパロディが取り込まれ、孫悟空ベジータ魔人ブウ(ミスター・ブウ)が登場している。8話発表されており、それを全て収録した完全版が1巻刊行されている。完全版の装丁自体も『ドラゴンボール完全版』と似せて発行されている。

『ドラゴンボール超全集』では本作の舞台は『ドラゴンボール』と同じ時代、同じ地球にある未開の世界[1]だが、時代検証が困難なパラレルワールドだと解説されている[2]

鳥山は本作について「掟破りでやっちゃいけない事なんだけど、どうもアイデアが浮かばず自己作品のパロディでお茶を濁した」と述べた[3]

ネコマジン[編集]

世界中に100マジン(ネコマジンを数える単位は「マジン」、人間でいう - 人に値する)ぐらいいて、そのうち28マジンが確認されている。「ちょっとだけ魔法が使えるネコのようななにものか」とされている。の品種ごとにネコマジンがいるらしい。その生態は不明だがほとんどは田舎で呑気に明るく暮らしている。大抵は魔法といっても大したことはなく、「みけ」以外の「Z」と「ミックス」はむしろ格闘技術に優れている。「Z」は特にその傾向が強く、ウサマジンによればネコマジンの中で一番強いという。

各編のあらすじ・登場人物[編集]

ネコマジンがいる[編集]

あらすじ[編集]

ネコマジンがいる
『週刊少年ジャンプ』1999年22-23合併号に掲載。
道に迷った人間とウォンバットの「ワル」二人組[4]は、道中、自分たちのマシンを勝手に乗り回しているネコマジンと出会う。ネコマジンにガソリンを買ってきてもらった二人組は帰路につく途中、忠告を無視して悪魔の封印された玉に触る。ネコマジンは激闘の末悪魔を倒し、再び封印する。
ネコマジンがいる2
『週刊少年ジャンプ』1999年37-38合併号に掲載。
宇宙人により金持ちの少女が誘拐されるという事件が発生する。宇宙人の乗り物を勝手に乗り回して壊したネコマジンは、修理屋を呼ぶ間、宇宙人に対し一方的な雑談に興じる。その時、少女が放った信号弾を見た自称正義の味方・小林ピートが現れ、ネコマジンを誘拐犯と勘違いして戦いを挑むが、返り討ちにされる。ネコマジンの強さに恐れをなした宇宙人は、本来の目的を達成することなく去ってゆく。

登場人物[編集]

ネコマジン
世界中に100種類いるネコマジンの一体。雑種だが本人は「ネコマジンミックス」と呼んでいる。タイヤキが大好物。20kmをひとっ飛びできるほどの舞空術が使え、必殺技は「ねこはめ波」。同居人はサカナの山田春男さん。8メートル離れたコオロギのすかしっ屁も聴ける聴力を持つ。人に数百円から数千円をせびり、所持金も500円くらいしかないが、その強さは常軌を逸する。少しだけ魔法も使えるようである。
悪魔
ネコマジンが玉にして封印している悪魔。ネコマジンよりは弱いが、他の者にとっては強い。人間が玉に触るだけで封印が解けることから、「さわらないこと」と玉の下に書いてある。

小林ピート
正義に燃える少年でジャージとヘルメットがトレードマーク。ネコマジンをライバル視しており、真面目なのでネコマジンから嫌われている。放課後になると必ず悪を見張り、悪人が来ると自転車で駆けつける。周辺住民に信号弾を渡しているようである。気功波を撃つこともできる。
宇宙人
地球人を調べるため、金持ちの娘をさらう2人組。なに星のなに人かはわからない[5]。ネコマジンに宇宙船を壊されたため、ネコマジンが呼んだ修理屋に直してもらう。実は地球を占領しようとした艦隊の一隻だった。『Dr.スランプ』の特別編『Dr.MASHIRITO ABALEちゃん』の宇宙人とそっくりだが鳥山明によると別の宇宙人であり、当時『ネコマジン』を楽しく描いていたので『アバレちゃん』に宇宙人が登場した時に新たなデザインを考える気もなかったという[6]。その他に『SAND LAND』のピッチ人や『おいしい島のウーさま』のテクテク星人など、鳥山明の漫画に同型のキャラクターが登場している。

ネコマジンみけ[編集]

あらすじ[編集]

『週刊少年ジャンプ』2003年37-38合併号に掲載。

31年ぶりにうたた寝から目覚めたネコマジンみけは、教師になった旧知の仲のコジローからもらった食べ物の礼に、教師の代役になってほしいという願いを聞く。生徒になめられているというコジローの話を聞いたネコマジンは、村を荒らす凶悪なアガリザメを倒した後、コジローに自信をつけさせるため一計を案じる。コジローに化けて生徒たちと電車ごっこに興じるネコマジンは道中、自信がつきすぎて悪人の喧嘩を買ってしまうコジローの姿を目撃する。ネコマジンは仕方なくコジローに乗り移り、悪人を退治する。

登場人物[編集]

ネコマジンみけ
ネコマジンの一体。少なくとも400年以上生きている。発表された「ネコマジン」シリーズの3マジンの中では一番小柄。「変化」、「乗り移り」などの魔法が使える。ネコマジンみけの「みけ」とは「三毛猫」という意味らしい。
コジロー
ネコマジンの友人。教師となって働く。31年ぶりに再会したネコマジンに麦茶とおにぎりを取られ、その礼として願いをひとつだけ聞いてもらい、生徒が言うことを聞かずに困っているところをネコマジンみけに救われる。

ネコマジンZ[編集]

あらすじ[編集]

ネコマジンZ
『月刊少年ジャンプ』2001年6月号に掲載。
荒野に住むネコマジンZと少年のもとに、新婚旅行にやってきたサイヤ人のオニオが現れる。オニオはネコマジンが妻の乳房に触ったことに対し激怒しスーパーサイヤ人となるが、ネコマジンも「スーパーネコマジン」となり、オニオを撃退する。
ネコマジンZ2
『月刊少年ジャンプ』2003年9月号に掲載。
ネコマジンが世界最強を名乗るサンダーボルトに戦いを挑もうとする中、離婚されたオニオがフリーザの息子クリーザを連れて現れる。クリーザは変身して本領発揮しようとするが、ネコマジンらにないがしろにされているうちにページ数が尽き、やる気をなくす。
ネコマジンZ3
『月刊少年ジャンプ』2004年3月号に掲載。
ネコマジンらがサッカーに興じているところ、フリーザの命によりベジータが宇宙より飛来する。オニオやクリーザの言い分を聞きネコマジンを片付けようと戦いを挑むが、勝ち目はないと悟り、急用が出来たふりをして「二度とギャグマンガには出ない」と言いながら去る。
ネコマジンZ4
『月刊少年ジャンプ』2005年1月号に掲載。
ネコマジンの仲間の少年は道中「サンポ」に興じる魔人ブウと出会う。ネコマジンの強さに興味を示したブウは少年に、呼べばいつでも現れると約束する。同じく「サンポ」に興じていたネコマジンは少年からブウの話を聞くが、その時ウサマジンが現れ、ネコマジンの弱点を突いてその力の源であるマジン玉を奪う。少年はブウを呼び、嘘をついてウサマジンを倒させる。
ネコマジンZ5
『月刊少年ジャンプ』2005年2月号に掲載。
ネコマジンのもとに、武術の師匠である孫悟空が現れる。ネコマジンと手合わせした後、悟空は孫一家やウーブでもかなわないという「敵」がいることを告げ、助力を請う。

登場人物[編集]

ネコマジンZ
戦闘力がとても強いと言われるネコマジンのひとマジン。3体の中で一番体毛の色が濃い。ネコマジンミックスと同じく舞空術が使え、かめはめ波と似た「ねこはめ波」も使える。強い者と闘うことが大好き。師匠は孫悟空で、同じデザインの武道着を着ており、胸には「ネ」、背中には「Z」と書いてある。タマネギ岩近辺に住んでいて、観光客が来るとコアラに扮して写真撮影をして8ドルをせびる。宝物は孫悟空のフィギュア。
戦闘ではスーパーサイヤ人をまねて「スーパーネコマジン」になる、クリーザの変身をまねて一重まぶたが二重まぶたになるという場面がある。次々に襲来する宇宙人をはるかに上回る戦闘能力を持つ一方で、マジン玉を吐き出すと力が抜ける、ねこじゃらしに反応するといった弱点がある。
ニンテンドーDS用ソフト『ドラゴンボールZ 舞空烈戦』に隠しキャラクターとして登場する。
少年
本名は不明。ネコマジンZと大変仲が良く、共に写真撮影でお金を稼いでいる。好きなテレビアニメは絶対に見逃さない。いつも上半身裸である。

オニオ
新婚旅行で地球人を滅ぼして別荘を建てるために地球へとやってきたサイヤ人。近所や妻には宇宙最強だと言われており、スーパーサイヤ人となることも可能。地球でネコマジンに敗れ、それが原因で離婚する。クリーザとベジータを「様」付けで呼ぶが、後半ではベジータを「さん」付けにする。

クリーザ
フリーザの息子。外見は父親に似ているが、角がなく、頭頂部が尖っている。スーパーサイヤ人のオニオよりも強いとされ、オニオがネコマジンZ打倒のために呼ぶ。フリーザと違って最初から最終形態に変身しネコマジンZと戦うが、途中でないがしろにされてやる気が無くなり、その後はネコマジンZと仲良くなってサッカーに興じる。
PS2用ソフト『ドラゴンボールZ2』に隠しキャラクターとして登場する。声は父フリーザと同じく中尾隆聖[7]
サンダーボルト
自称世界最強の男。サイン会を開催しにタマネギ岩に車でやってきたが、人気はあまりない。リンゴを片手で潰せる。クリーザに車を破壊されたのでネコマジンZの家に行くことになる。
ハニー
サンダーボルトの妻でマネージャー。カウボーイスタイルの金髪美女で、サンダーボルトとは常に戯れあっている。だが非常に気が強い性格で、怒ると誰に対しても大声で怒鳴る。
ベジータ
ドラゴンボール』から登場。フリーザの命令で地球に来てネコマジンZと戦い、負けたらお好み焼きをおごると約束する。
『ドラゴンボール』のベジータとは異なり、スーパーサイヤ人になれるにもかかわらずフリーザの部下となっている。
魔人ブウ(ミスター・ブウ)
『ドラゴンボール』から登場。地球の反対側にあるサタンシティから散歩しにやってきた。ネコマジンZが強いと少年から聞いてネコマジンZと戦いたくなる。少年はネコマジンZに似ていると評する。

ウサマジン
ウサギのマジン。ネコマジンの「パチもん(偽者)」。世界中のネコマジンからマジン玉を奪い取っていた悪党。ネコマジンの師匠である孫悟空のフィギュアを奪い、ネコマジンZのマジン玉も奪うがネコマジンZと間違えた魔人ブウに倒される。
孫悟空
『ドラゴンボール』から登場。ネコマジンZの師匠で全宇宙一の戦士。ネコマジンも彼に対しては礼儀正しくなる。孫一家の危機を救って貰うためにネコマジンZを探しに来る。師匠なのでネコマジンZよりも強いらしいが、最後はネコマジンZの弱点であるねこじゃらしを使って勝つ。ネズミを苦手としている描写がある[8]
孫悟天パンチチ、牛魔王、ウーブ
『ドラゴンボール』から1コマだけゲスト出演。

書誌情報[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 集英社愛蔵版コミックス『ドラゴンボール超全集 1』20ページ
  2. ^ 集英社愛蔵版コミックス『ドラゴンボール超全集 4』32ページ
  3. ^ 鳥山明○作劇場「改」』其乃参 56ページ
  4. ^ このうち、人間の方と同じ顔のキャラクターが「来栖トム」という名前で『おいしい島のウーさま』に登場している。
  5. ^ 集英社愛蔵版コミックス『ドラゴンボール超全集 1』22ページ
  6. ^ 集英社愛蔵版コミックス『ドラゴンボール超全集 1』30ページ
  7. ^ フリーザのグラフィック違いという扱いであり、台詞はフリーザと同じものである。
  8. ^ 『ドラゴンボール』の本編ではネズミを口に入れるシーンがあり、特に苦手としている様子はない。

以下の出典は『集英社BOOK NAVI』(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。