カカオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

?カカオ

カカオの実(緑色の楕円形)
分類
植物界 Plantae
被子植物門 Magnoliophyta
双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 ビワモドキ亜綱 Dilleniidae
アオイ目 Malvales
アオギリ科 Sterculiaceae
カカオ属 Theobroma
カカオ T. cacao
学名
Theobroma cacao
和名
カカオ
英名
Cacao

カカオTheobroma cacao)は、中央アメリカから南アメリカの熱帯地域を原産とするアオギリ科常緑樹である。カカオノキココアノキとも呼ばれる。

樹高は4.5-10m。この木の生育には、規則的な降雨と排水のよい土壌、湿潤な気候が必要である。高度約300mの高台で自生する。

目次

[編集] 歴史

カカオを栽培食物としたのはマヤ文明である。西欧に持ち帰ったのは、クリストファー・コロンブスである。1502年のコロンブス第四次航海は装備も悪く、ほとんど成果を挙げられなかったが、現在のホンジュラスからスペインにカカオの種子を運ぶことができた。早くも1525年にはスペインがトリニダード島に栽培地を建設、フランスも1660年代にマルティニークでの栽培を開始した。これは17世紀にココア飲料が流行したためである。アフリカでの栽培は現在赤道ギニアの首都があるビオコ島で始まった。その後、栽培面積を拡大するため黄金海岸(現在のガーナ)にも栽培地を広げた。アフリカでの生産はイギリス主体である。このため、19世紀にはチョコレート生産が軌道に乗った。

[編集] 果実

実の断面 5個ずつ並んだカカオ豆が見える
実の断面 5個ずつ並んだカカオ豆が見える
花

カカオの実は長さ15-30cm、直径8-10cmの大きな卵型(種によっては長楕円形、偏卵型、三角形など)の果実で、幹から直接ぶら下がる。この中に 20~60粒の種子であるカカオ豆(cacao beans)が入っている。このカカオ豆を水に漬け、発酵させたものはココアチョコレートの原料にされる。

カカオマス
カカオ豆の皮と胚芽を除いてすりつぶし、固形状に固めたもの
ココアバター(カカオバター)
カカオ豆に40-50%(カカオマスでは約55%)含まれている脂肪分。色はクリーム色である。
ココアパウダー
カカオマスをある程度脱脂して粉末にしたもの。約300粒のカカオ豆からおよそ1kgのココアパウダーが取れる。
チョコレート
カカオマスに砂糖・ココアバターなどを加えたもの

[編集] 生産

FAOの統計資料によると2002年の全世界の生産量は281万トン (FAO Production Yearbook 2002)。カカオの生産はアフリカが全世界の2/3を占め、残りの1/3をアジアと南アメリカで分かつ。

  1. コートジボワール - 100万トン (35.6%)
  2. ガーナ - 38万トン (13.5%)
  3. インドネシア - 34万8000トン (12.4%)
  4. ナイジェリア - 34万トン (12.1%)
  5. ブラジル - 17万3000トン (6.2%)
  6. カメルーン
  7. エクアドル
  8. ドミニカ共和国
  9. マレーシア
  10. コロンビア

[編集] 貿易

カカオ豆の貿易に参加している国は少ない。輸出では、コートジボワール(100万4000トン)、インドネシア(36万6000トン)、ガーナ(31万1000トン)、ナイジェリア(18万1000トン)、カメルーン(12万9000トン)の5カ国だけでほぼ100%を占める。これ以外の国では、カカオ豆の形ではなく、自国の食品工業で加工してから輸出しているためである。

輸入国は、オランダ(49万5000トン)、アメリカ(32万3000トン)、ドイツ(20万5000トン)、マレーシア(16万4000トン)、フランス(13万9000トン)の5カ国でほぼ100%となる。マレーシアは加工能力に優れるため、インドネシア産のカカオなどを輸入し、製品を輸出している。

[編集] 用途

カカオ豆にはカフェインのほか、興奮作用を持つ[要出典]テオブロミンC7H8N4O2を含むため、薬用として利用されてきた。

  • 飲用
  • 菓子
  • 薬用
  • 香料
  • 石鹸
  • お金:昔、アステカでは通貨として使われていた。


[編集] 関連項目