ペルソナ4
ペルソナ4 | |||||||||||||||||||
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ジャンル | ミステリ、バトル、青春群像劇 | ||||||||||||||||||
ゲーム:ペルソナ4 ペルソナ4 ザ・ゴールデン | |||||||||||||||||||
ゲームジャンル | RPG | ||||||||||||||||||
対応機種 | PlayStation 2 PlayStation Vita(ザ・ゴールデン) | ||||||||||||||||||
開発元 | アトラス | ||||||||||||||||||
発売元 | アトラス スクウェア・エニックス ユービーアイソフト ソニー・コンピュータエンタテインメント ザ・ゴールデン アトラス 日本一ソフトウェア ソニー・コンピュータエンタテインメント | ||||||||||||||||||
キャラクターデザイン | 副島成記 | ||||||||||||||||||
メディア | DVD-ROM1枚 ザ・ゴールデン PS Vitaカード ダウンロード (3186MB) | ||||||||||||||||||
プレイ人数 | 1人 | ||||||||||||||||||
発売日 | 2008年7月10日 2008年10月31日 2008年12月9日 2009年3月12日 2009年3月13日 ザ・ゴールデン 2012年6月14日 2012年8月16日 2012年8月24日 2012年11月20日 2013年2月21日 2013年2月22日 | ||||||||||||||||||
売上本数 | 42万本(34万+ベスト版8万) 10万本[1] ザ・ゴールデン 35万本[2] 70万本[3] | ||||||||||||||||||
レイティング | CERO:B(12才以上対象) ESRB:M(17歳以上対象) OFLC(豪州): M GRB:15(15歳以上対象) ザ・ゴールデン CERO:C(15才以上対象) ESRB:M(17歳以上対象) GRB:15(15歳以上対象) | ||||||||||||||||||
コンテンツアイコン | CERO: セクシャル、暴力 ESRB: Alcohol Reference Animated Blood Language Partial Nudity Sexual Themes Violence OFLC: Mature themes and violence GRB: 性表現、暴力表現 ザ・ゴールデン 性表現 | ||||||||||||||||||
その他のゲーム | |||||||||||||||||||
アニメ:ペルソナ4 Persona4 the ANIMATION | |||||||||||||||||||
原作 | 『ペルソナ4』(Index) | ||||||||||||||||||
監督 | 岸誠二 | ||||||||||||||||||
シリーズ構成 | 柿原優子 | ||||||||||||||||||
脚本 | 柿原優子、広田光毅、熊谷純 | ||||||||||||||||||
キャラクターデザイン | 森田和明 | ||||||||||||||||||
音楽 | 目黒将司 | ||||||||||||||||||
アニメーション制作 | AIC ASTA | ||||||||||||||||||
製作 | 「ペルソナ4」アニメーション製作委員会、MBS | ||||||||||||||||||
放送局 | #放送局参照 | ||||||||||||||||||
放送期間 | 2011年10月6日 - 2012年3月29日 | ||||||||||||||||||
話数 | 全26話 | ||||||||||||||||||
アニメ:ペルソナ4 ザ・ゴールデン Persona4 the Golden ANIMATION | |||||||||||||||||||
原作 | 「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」(アトラス) | ||||||||||||||||||
総監督 | 岸誠二 | ||||||||||||||||||
監督 | 田口智久 | ||||||||||||||||||
シリーズ構成 | 熊谷純 | ||||||||||||||||||
キャラクターデザイン | 進藤優 | ||||||||||||||||||
音楽 | 目黒将司、小林哲也 | ||||||||||||||||||
アニメーション制作 | A-1 Pictures | ||||||||||||||||||
製作 | アニプレックス、アトラス 博報堂DYメディアパートナーズ、読売広告社、movic KADOKAWA アスキー・メディアワークス、MBS | ||||||||||||||||||
放送局 | MBSほか | ||||||||||||||||||
放送期間 | 2014年7月 - 9月 | ||||||||||||||||||
話数 | 全12話 | ||||||||||||||||||
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テンプレート - ノート | |||||||||||||||||||
プロジェクト | ゲーム・アニメ | ||||||||||||||||||
ポータル | ゲーム・アニメ |
『ペルソナ4』 (PERSONA4) は、2008年7月10日にアトラスより発売されたPlayStation 2(PS2)用ゲームソフト。略称は「P4」。同社の『ペルソナシリーズ』の4作目[注釈 1]にあたる。イメージカラーは「黄色」。北米版のタイトルは「Shin Megami Tensei: Persona 4」。
本作を原作とした小説、漫画、ドラマCDなどのメディアミックス展開も行われており、2011年10月から2012年3月にかけてはテレビアニメ版が放送された。2012年春には舞台版「VISUALIVE『ペルソナ4』」の公演が行われ、同年夏には新要素を追加したPlayStation Vita版の『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』、アークシステムワークスと共同製作の2D対戦型格闘ゲーム『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』が発売。その後はニンテンドー3DSで『ペルソナ3』の面々と共闘するクロスオーバーRPG『ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス』や、PlayStation Vitaで音楽ゲーム『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』などが発売。
概要
本作は、田舎町に住む親戚の家に一時預けられることになった高校生の主人公が、町で起こる怪奇連続殺人事件の謎と、その裏に潜む異界の存在に仲間達と共に挑んでゆくジュブナイル伝奇RPGである。ゲーム発売時点では3年先の未来であった2011年の現代日本を舞台に[注釈 2]、正体の分からない犯人の謎を追うミステリ要素と、異世界で繰り広げられるバトル、その合間の日常を通じて繰り広げられる青春群像劇という、3つの要素が並行しながら物語が展開する[4][5]。
作品としては、それまでのペルソナシリーズから大きく異なる趣向で制作された『ペルソナ3』を踏襲した上で、新たな展開を目指した作品である。『ペルソナ3』とは同一世界上の2年後の出来事であると設定されており[6]、作中には主人公らが学校行事の一環として、前作の舞台であった月光館学園を訪れる場面もある。一方で前作の内容を知らないプレイヤーでも楽しめる内容が意図されており[6]、ストーリーは本作のみで完結する内容となっている。前作で好評だったデザインなどのスタイリッシュな雰囲気は残しながらも[7]、前作の舞台「都会」に対し「地方都市」[8][6]、全体のカラーや雰囲気が「ダーク」に抑えられていた前作に対して今作は「ウォーム」なイメージ[9]、デザイン面でも「フィクション色が強すぎるデザインは控える」などの変化が付けられている[9]。また、本作のアートディレクター副島成記は、本作の根底のイメージを「最初からアナログで通すつもりだった」としている[9]。
日本ゲーム大賞2009およびファミ通アワード2008においては、ともに該当年度のPS2作品として唯一となる優秀賞を受賞している。
ペルソナ4 ザ・ゴールデン
オリジナル(PS2版)から約4年後、2012年6月14日に『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』というタイトルでPlayStation Vita版が発売された。略称は『P4G』。新タイトルは深夜番組がゴールデンタイムに進出するように豪華になっていることに由来する。
新規のイベント、アニメーション、ペルソナ、キャラクター、スキル、コミュ、新たなプレイ期間(PS2版ではクリスマスが終了するとそのまま3月の最終イベントに突入する)などが追加された。また、PS Vitaのネットワーク機能を生かし、街では自分が今プレイしている場面で他のプレイヤーがどんな行動を取ったのかの確認やダンジョン内での救援要請などが可能となった。新モードとして「TV LISTINGS」(番組表)が追加されており、サウンドテストやゲーム内容に関するクイズ、ゲーム内ムービーやプロモーションムービー、設定原画などがテレビ番組形式で閲覧できる。ゲームバランスの改善やロード時間の短縮など細かい部分にも改良が施されている。
売上本数は発売4日で推定14.7万本と当時のPS Vita用のゲームとしては最も売れた作品となり、PS Vita本体の売上も牽引した[10]。2013年12月には全世界での出荷数が70万本を突破したと同時に、アジア版(英語版)はPlayStationAwards2013に於いて「ユーザーズチョイス賞」を受賞[3]。
ゲームシステム
基本的には前作『ペルソナ3』のゲームシステムを踏襲するが、本作から導入されたり変更されたりした要素も設けられている。以下には前作からの変更点を中心に紹介する。
日常
- 「天候」の概念
- 今作から天候の要素が追加された。晴天・曇天・雨天・霧があり、特に雨天はゲーム中、マヨナカテレビの放送という特別なことが起きる天候である。天候は今作の重要なファクターの一つである「時間制限」をあらわし、霧はその日までに行方不明となっている対象を救出しなければゲームオーバーとなってしまうという「時間切れ」を意味することもある。いつどの天気になるかは固定されており、一週間先までの天候は「天気予報」として確認することができる。
- なお、「ペルソナ4ザ・ゴールデン」からは新たに雷・雪の天候が追加された。
- 移動をショートカットするキーの導入
- 学校や町を移動する際、いつでも□ボタンひとつで、隣接する他の場所へ移動できるようになった。
- 主人公の日常パラメータに関する変更
- 「勇気」「知識」「伝達力」「寛容さ」「根気」の5種類に改められた。加えて、これらが高い場合に「選択肢の幅が広がる」「イベントが発生する」などの付加価値が生じるようになった。
- なお、パラメータが引き継がれるため、2周目以降前提の選択肢も存在する。
- 武器防具ショップの仕様変更
- 販売品目の拡充の条件が、今作から「特定の素材アイテムを一定数持ち込む(売却する)」に改められた。素材アイテムは主に戦闘でシャドウを倒した際に手に入る。雨の日にしか出現しないシャドウもいる。
- 無印では周回すると追加アイテムが全てリセットされたが、ゴールデンでは継承されるようになったことで、不要な戦闘の必要がなくなった。
- パーティーメンバーに関する仕様変更
- パーティーメンバーの装備変更を、キャンプメニューから直接入力できるようになった。加えて、それらやステータス確認を学校や町でも行えるようになった。
- 釣り
- 条件を満たすことで、河川敷で釣りができるようになる。釣った魚は移動中に使える回復アイテムとして機能するほか、釣り好きの老人に話しかけることで貴重なアイテムと交換することが可能で、ここでしか手に入らないアイテムも存在する。交換アイテムは約一月ごとに変化し、交換するアイテムによって必要となる魚の種類と数が違う。
- 魚は天候によって釣れる種類が違っており、大物は基本的に雨の日に釣れる。また、魚ごとに水面に発生する波紋のパターンとコントローラの振動具合が変化するため見極めやすくなっている。
- ゴールデンでは、仕様が大幅変更され、餌によって釣れる魚がほぼ全て2種類に固定となり、釣り自体も本格的にミニゲームとなった。また、海釣りが追加され、合わせて隠者コミュのイベント内容も一部変更された。アイテム交換の仕様も変わっており、魚を釣る→雨が降っていない夜の神社の境内にいる女性と話して石を貰う→夜の四六商店で交換する、という流れで行う。なお、別の入手経路で手に入れる石もある。
- バイク
- ゴールデンで追加された新要素。物語序盤から中盤にかけ、主人公と陽介が先に免許を取得し、行動範囲に沖奈市・七里海岸が追加される(自由に行けるようになるには何度か時間を費やす必要あり)。そのあと他のメンバーが取得することで本格的に機能する。戦闘中、戦闘に参加していないキャラクターが追撃を提案するようになる・2人で出掛けることで消滅させたスキルの復活または新スキルの取得などができるようになる。
- 衣装
- ゴールデンで追加された新要素。様々な機会で入手することができ、探索時・戦闘時に選択した格好になる。作中で来ていた私服・水着・作業着などのほか、およそ私生活では着る機会がなさそうなコスプレ衣装や月光館学園の制服などもある。なお、衣装変更したメンバーとの最初の会話はその衣装に合わせたものになり、一部の衣装では勝利時のモーションや台詞が変化する。
戦闘
主人公は最大4人のパーティを組んで3DCGで描かれたダンジョンを探索し、敵シンボルと接触すると戦闘となる(シンボルエンカウント)。背後から攻撃を行えると先制攻撃、逆に見つかって接触されると相手の先制攻撃となる。
戦闘システムは、基本的には前作のものを踏襲している。敵味方のキャラクターは手番が回ってきた順に1人ずつ行動し、武器による攻撃やペルソナ召喚による魔法といった戦闘手段を、メニューから選択して即時に実行する。このとき相手の弱点属性の攻撃やクリティカルヒットを命中させると、相手を転倒(ダウン)させると同時に、攻撃側は続けてもう1回(ワンモア)の連続行動を行うことができる。弱点属性は敵だけでなくプレイヤー側のペルソナにも設定されているため、連続行動の機会は敵味方を問わず発生し、さらに別の対象をダウンさせることができれば何度でも連続行動が継続する。プレイヤー側が敵に起き上がる機会を与えないようにして全員を転倒させた際には、メンバー全員による攻撃「総攻撃」が可能となり[注釈 3]、敵全体に甚大なダメージを与えることができる。戦闘に勝利すると「シャッフルタイム」と呼ばれるミニゲームが発生し、新たなペルソナを獲得する機会を得る。
プレイヤー側のパーティが弱点属性の攻撃を命中させた場合、および一斉攻撃の際にはカットインの演出が入る。この演出はテレビアニメ版でも再現されている。
- ダンジョン
- 前作と違い、今作には複数のダンジョンが登場する。ダンジョンは出現にいくつかの条件を必要とし、且つクリアには時間制限が付いていて、一定期間内に攻略ができないとゲームオーバーとなる。代わりに、前作にあった体調の概念がなくなっており、アイテムやSPさえ続けば継続して探索し続けることが可能。各ダンジョンは攻略後にも訪れることができ、その時は最深部に新たなシャドウボスが出現する。これを倒すことにより主人公のパラメーターが上昇したり、特別なアイテムを入手したりできる。また、今作はテレビの中ということもあり、シャドウやボス戦などの戦闘画面では背景にテレビのスタジオセットの骨組みのようなものがあったり、コマンド選択ではテレビの画面のような枠に黄色い抓みのようなものがあり、テレビを象徴させる仕組みになっている。ダンジョン探索中、メンバーと会話を行うこともできる(無印ではランダムだったが、ゴールデンからは任意のキャラクターと会話ができる)。
- 主人公の武器カテゴリの限定
- 主人公の装備できる武器が両手剣のみとなり、前作のように複数カテゴリの武器を使うことができなくなった。しかし今作では物理攻撃に副属性(斬 / 打 / 貫)の概念が存在しないため、実質的な制約はない(近接武器を使うキャラは攻撃を外すとダウン状態になってしまうことがある)。ただし、エンカウント時のアプローチは両手剣のアクションに限られている。
- なお今作では、両手剣は主人公固有のカテゴリである。
- コマンド「防御」の追加
- コマンドに新たに「防御」 (GUARD) が加わった。防御の最中は、敵の攻撃によるダメージの軽減、弱点属性の攻撃を受けてもダウンしない、状態異常の追加効果を無効化などの効果があるが、一度ダメージを受けると解除される。そのため耐性が「無効」以上か状態異常付加スキルならば解除されない。
- シャッフルタイムの仕様変更
- シャッフルタイムのカードが「ペルソナカード」「ブランクカード」「ペナルティカード」の3種類に改められた。ペルソナカードは前作と同じ(そのペルソナを入手)だが、ブランクカードはメリット無し、ペナルティカードはその戦闘での獲得金や経験値が没収となるなど、リスク方向の振れ幅が拡大した。ただし、ブランクカードかペナルティカードを引いた際は、「ワンモアチャンス」と呼ばれる再チャレンジが発生する場合がある。
- またシャッフルタイムにはルーレットを基本として、その他に神経衰弱式、絵合わせルーレット式など3タイプがある。
- シャッフルタイム終了後、引いたカードが「ペルソナカード」もしくは「ブランクカード」であった場合、時おり「アルカナチャンス」と呼ばれる追加のチャレンジが発生する場合がある。「愚者」から「審判」までのいずれか一枚のタロットカードが現れて回転し、その止まり方によって、正位置(プラス効果)か逆位置(マイナス効果)のいずれかを被る。ただし、正位置でもプラス効果だけとは限らない(特に死神の場合、SPが全快する代わりにHPが1になる)。効果の具体的内容はアルカナごとに異なる。愚者は例外で愚者以外のアルカナの正位置/逆位置のいずれかに変化する。
- 『ゴールデン』では大幅に簡略化され、3 - 6枚表示されるペルソナまたはタロットカードを任意に選択する方式になった。ペルソナカードは大抵0 - 1枚で、他はアルカナごとに決められた「能力が1だけ上昇」「経験値や資金アップ」「ペルソナレベルアップ」といったメリット型と「経験値や資金減少」「配布カード消滅」といったデメリット型、「カード1枚がアルカナカードに変更」「カードすべて変更」などの手札変更型、「シャッフルタイム強制終了」「何もなし」という特殊型が存在する。デメリット型は単純にデメリットだけでなく、引けるカード枚数が増加するというメリットもある(むしろ、特殊型がデメリットしかない)。配布されたカードを全て取得すると、次回の戦闘後に確実にシャッフルタイムが発生し、引ける枚数が3枚になるというメリットが発生するので、後のことを考えてデメリット型を狙うのも手。
- ミックスレイドの廃止
- 前作で、特定のペルソナを複数所持している場合に発動できた特殊召喚技「ミックスレイド」は、所持ペルソナや戦略が限定されてしまうために廃止された。
- パーティーメンバーに関する仕様変更
- 前作では主人公以外のキャラクターは完全AI動作だったが、今作ではプレイヤーが行動を指示するか、AIに任せるかを自由に選択できるようになった。
- また、パーティーメンバーが各自のコミュレベルの上昇と連動し「追撃」「ダウンした仲間を起こす」「主人公を庇う(庇って受けたダメージはどんなに喰らってもHP1で耐える)」「食いしばる(HPが0になるダメージを受けても1度だけHP1で踏みとどまる)」などの特殊行動を習得するようになった。また、AI自体も改善されており、より的確な行動を取ってくれるようになった[6]。
- シャドウとのバトル関連
- 全体攻撃を当てた場合の仕様が前作と異なり、今作ではどれか1体(1人)の弱点を突くもしくはクリティカルを出すと、敵味方問わずワンモアチャンスが起こる。また、前作と違いダウンした際は直後の自分のターンで起きあがってすぐに行動できる。
- 今作の状態異常は、前作から悩殺、氷結、感電、動揺が無くなり、新たに1ターン動けなくなる(ダウン時の際、弱点属性を突かれると必ず、通常攻撃では50%の確率で発生)気絶、一定ターンペルソナのステータスが半減しペルソナが発動失敗するようになる老化、一定ターン行動するたびにSPが減る衰弱、スキルが使えない魔封、そして"混乱"の効果に"味方攻撃"と"お金ばらまき"が加わった。
- ペルソナのスキル関連
- 今作から新たな技、補助魔法が登場し、ほかの技も消費スキル (SP) が変更され前作よりSP消費が上がった技、下がった技があり考えてバトルをしないとSPが無くなりやすい。かわりにSP回復手段が増えており、アイテムの他に狐の薬草やアルカナチャンス「審判」「死神」の効果によって回復することも可能。ゴールデンのシャッフルタイムでは「ワンド」のみ。
推理とエンディング分岐
本作は、『女神転生』シリーズの流れを汲む作品の中にあって、特に推理ゲームとしての要素が色濃い作品となっており[5]、物語の終盤では事件の犯人を推理して言い当てるという展開も用意されている。エンディングはどれだけ事件の真相に迫れたかによって分岐し[6]、誤った犯人を言い当ててしまったり、偽りの真相に満足してしまうと、根本的な問題が解決されなかったり、黒幕との対決を経なかったりする形のエンディングを迎えることとなる。『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』では、コミュの追加に伴い、該当キャラクターによる分岐が追加されている(専用ムービーあり)。
ストーリー
2011年4月。両親の海外出張で日本に残された主人公は、1年間だけ母方の叔父の家に居候することになった。彼が転入した八十神高校では、「雨の夜の午前0時に点いていないテレビで自分の顔を見つめると、別の人間が映る」という「マヨナカテレビ」の噂が流れていた。この噂は実際に起こりつつあった怪異の一端であり、マヨナカテレビの噂を確かめようとした主人公、陽介、千枝はテレビの中の異世界の存在を知ることになる。同時期に町で発生していた連続殺人事件とマヨナカテレビには関連があると睨んだ主人公たちは、異空間を探る中で「シャドウ」と呼ばれる化け物に襲われ、日常の裏にある世界の闇を垣間見ることになる。
怪異に触れることで、自らの抑圧された感情の化身を具現化して使役する「ペルソナ能力」を発現させた彼らは、警察に話しても信じてもらえないという考えから、秘密を共有する仲間と共に、事件や異世界に隠された真実を追うべく、自称「特別捜査隊」を結成することになる。主人公は表向きはごく普通の高校生として、学業や部活やアルバイトに励み、多くの人々と交流を築く一方で、放課後には仲間と共にシャドウが徘徊する異空間で戦い、事件に巻き込まれた人々を助け、事件の解決のために奔走する。
登場人物
下記の内容は設定資料集やペルソナ倶楽部など、公式のものや、既に公開された内容を元に記述する。「声」はゲーム本編やテレビアニメ、ドラマCDなどのメディア展開、「演」は舞台版のキャストをVISUALIVE / P4Uの順に表記する。基本的にメディアミックス作品は本編の声優が続投しているが、変更がある場合は併せて記述する。
パーティーキャラクター(自称「特別捜査隊」)
全員、普段は裸眼でいるが、冒険中は霧で覆われた異世界を見通すためのメガネを着用する。『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』追加シナリオにおいて、一部キャラクターは本編(「P4U」なども含む)から著しく外見が変化する。
- 主人公
- 声 - 浪川大輔 / 演 - 馬場徹 / 南圭介
- 八十神高校に転入してきた高校2年生。身長・体重は設定されていない。
- 両親が海外に出張するため、1年間、母方の叔父である堂島遼太郎の住む田稲羽市八十稲羽に越してきた。引越し早々発生した連続殺人事件に身近な人達が巻き込まれるのを防ぐために、特別捜査隊の仲間たちとともに真実を追い求めていく。
- ゲーム中は自ら台詞を発することはなく[注釈 4]、プレイヤーが任意で選ぶ選択肢などの行動は地の文という形を取って描写される。表示される選択肢はユーモア溢れるものも結構ある。周囲が認めるリーダーシップとカリスマ性の持ち主。
- 自分の”影”との対峙を経ずにペルソナを覚醒させた。ベルベットルームへの入室を許されているワイルドのペルソナ使いであり、これによってアルカナを問わず様々なペルソナを付け替えることができる。
- 名前はプレイヤーが任意で選択する[注釈 5]。漫画版では「瀬多 総司(せた そうじ)」[注釈 6]、アニメ版や『P4U』、『ペルソナQ』の公式サイトのPV内では「鳴上 悠(なるかみ ゆう)」[11]とそれぞれ名前が設定されている。また、舞台版では日替わりで名前が変わっていた。
- ペルソナのイザナギのデザインが学ランを着たステレオタイプの番長であることや[注釈 7]女装コンテストで竹刀を持ったスケバンの格好をしていた[注釈 8]ことから「番長」という愛称がユーザーから付けられ、のちに『マヨナカアリーナ』で「鋼のシスコン番長」と煽り文句が使われたことで公式化した。
- 瀬多 総司(せた そうじ)
- 漫画版において人物造形された主人公。予想の上を行く出来事には戸惑いを隠せないなど基本的に常識人よりになっている。陽介が自身の影を前に絶望しかけた所を殴りつけて立ち直らせたり、生徒をぞんざいに扱う諸岡の態度に不快感を抱きつつも無闇に表面へ出さないなど、厳しくも冷静な一面が強調されている。一方で転校を繰り返している生活から孤独感を感じつつも「(家庭の事情だから)仕方がない」と感情を押し殺していた節があり、りせの影に引きずり出されたことで精神的窮地に陥ったこともある。たまに前述に述べたような責任感と勢いに乗ってズレた行動を取るなど天然ボケのきらいがある。
- 鳴上 悠(なるかみ ゆう)
- 声 - 浪川大輔
- テレビアニメ版において独自の人物造形が施された主人公。
- 原作のイメージを踏襲した、基本的には冷静沈着で口数が少なく、積極的に前に出ることのない性格。話が進むにつれて交友関係が広がり、おなじみの台詞を中心にボケをかましたり、逆に鋭い突っ込みを入れるユーモア溢れる一面を見せていくようになる。本編でのネタ選択肢も躊躇なく発する。基本的に年上はさん付け、同年代は名字、年下は名前で呼ぶが、陽介のみ美津雄戦後半から友情をこめて「陽介」と下の名前で呼んでいる。
- 特捜隊のリーダーとして活動する裏で、自分は「からっぽ」な存在で、仲間たちとの絆も中身のない表面的なものに過ぎないのではないか、という不安を抱えており、そこを美津雄の影に揺さぶられたこともあった。菜々子への愛情の強さもクローズアップされており、彼女が心停止に陥った際には犯人への強い怒りや、涙を流すほどの悲しみなどの激情を露わにした。
- BD / DVD版限定となる第26話および劇場公開のテレビアニメ特別版では、イザナミの策謀でゲーム版では登場しなかった彼の「影」が登場した(上記のように第12話では「からっぽ」と付け込まれたことで登場しかけた描写がある)が、暴走させることなく収めることができた。
- 使用ペルソナ一覧
- イザナギ(愚者)
- 最初に覚醒したペルソナ。物理攻撃と雷撃の属性攻撃を操り、闇属性の攻撃を受け付けない。
- ジャックランタン(魔術師)
- 千枝の影との戦いから登場。火炎属性の攻撃ができ、また火炎属性の攻撃を吸収する事が可能。
- アラミタマ(戦車)
- 雪子の影との戦いから登場。物理攻撃に耐性を持つ。
- ラクシャーサ(剛毅)
- 完二の影との戦いから登場。物理攻撃が可能。
- ヤマタノオロチ(月)
- 完二の影との戦いの最中に、シングルスプレッド(二身合体)によって登場。雷撃と氷結の属性攻撃を受け付けず、氷結属性の攻撃が可能。
- マカミ(刑死者)
- 美津雄の影との戦いから登場。火炎属性の攻撃ができ、疾風属性の攻撃に耐性を持つ。
- キングフロスト(皇帝)
- 美津雄の影との戦いで登場。氷結属性の攻撃が可能。
- ハイピクシー(女教皇)
- 美津雄の影との戦いで登場。雷撃属性の攻撃が可能。
- リャナンシー(恋愛)
- 美津雄の影との戦いで登場。シャドウを混乱させた。
- ゲンブ(節制)
- 直斗の影が作りだしたダンジョンで登場。シャドウの群れに氷結属性の攻撃をした。
- アラハバキ(隠者)
- 直斗の影との戦いから登場。物理攻撃を繰り出し、また物理耐性を持つ[注釈 9]。
- アバドン(塔)
- 直斗の影との戦いで登場。火炎属性を跳ね返し、物理技の「アローシャワー」で攻撃する。
- モト(死神)
- 直斗の影との戦いで登場。雷撃属性を受け付けず、闇属性の即死攻撃が可能。
- ベルゼブブ(悪魔)
- 直斗の影との戦いにおいてヒランヤスプレッド(六身合体)によって登場した、非常に強大なペルソナ。氷結属性の攻撃に加えて、万能属性の「メギドラオン」の威力はダンジョンを消し飛ばすほど。
- サトゥルヌス(星)
- クニノサギリとの戦いで登場。火炎属性の攻撃を吸収し、火炎属性の攻撃が可能。
- アトロポス(運命)
- クニノサギリとの戦いで登場。疾風属性の攻撃が可能。
- タムリン(太陽)
- クニノサギリとの戦いで登場。雷撃属性の攻撃が可能。
- コウリュウ(法王)
- クニノサギリとの戦いでクロススプレッド(四身合体)によって登場。雷撃属性を操り、傷を癒したり状態異常を回復する能力を持つ。
- 『ザ・ゴールデン』7話でも登場。
- スラオシャ(正義)
- クニノサギリとの戦いの後に登場。光属性の即死攻撃でシャドウの群れを消滅させた。
- 『ザ・ゴールデン』7話でも登場。
- イシス(女帝)
- マガツイザナギとの戦いの後に登場。傷を癒す能力を持つ。
- ルシファー(審判)
- アメノサギリとの戦いの大詰めにヒランヤスプレッドによって登場。進化した仲間達のペルソナから援護を受け、アメノサギリを倒した。
- スパルナ(太陽)
- 26話のマーガレット戦で登場。疾風属性の攻撃を受け付けない。
- 伊邪那岐大神(世界)
- 鳴上悠の意志が人の総意を越えた時、イザナギが転生した姿。「幾万の真言」で、伊邪那美大神を倒した。
- マダ(魔術師)
- 『ザ・ゴールデン』7話の足立戦で登場。
- フツヌシ(戦車)
- 『ザ・ゴールデン』7話の足立戦で登場。
- スカアハ(女教皇)
- 『ザ・ゴールデン』7話の足立戦で登場。
- オーディン(皇帝)
- 『ザ・ゴールデン』7話の足立戦で登場。
- イシュタル(恋愛)
- 『ザ・ゴールデン』7話の足立戦で登場。
- ノルン(運命)
- 『ザ・ゴールデン』7話の足立戦で登場。
- ルシフェル(星)
- 『ザ・ゴールデン』7話の足立戦で登場。
- マガツイザナギ(道化師)
- 『ザ・ゴールデン』の足立戦後に受け継ぎ、アメノサギリを倒す。
- カグヤ(永劫)
- 『ザ・ゴールデン』の伊邪那美大神戦で登場。
- 花村 陽介(はなむら ようすけ)
- 声 - 森久保祥太郎/ 演 - 前山剛久 / 平野良
- 主人公のクラスメート。市内にあるデパート「ジュネス八十稲羽店」店長の息子。
- 半年前に父親の転勤の事情で家族共々八十稲羽へ引っ越してきた、元々は都会育ちの少年。陽気で社交性もあるムードメーカー。誰にでも分け隔てなく接する面倒見の良い性格。美男子ではあるのだが、下ネタや遠慮のない物言いが災いして「口を開けばガッカリ王子」と揶揄されることも少なくない。いつもヘッドフォンを首から下げている。愛用の自転車が大破したことをきっかけにバイクの購入を目標にしているものの、後に居候となるクマの世話をはじめとして出費がかさみ、なかなか上手くいっていない。『ゴールデン』では原付を手に入れることができたが、大谷花子により一度無残に破壊された。
- ジュネスでアルバイトをしていた小西早紀に想いを寄せており、彼女が連続殺人事件に犠牲者になったことと、自らの影と対峙してペルソナを得たことから、主人公とともに特別捜査隊を結成し、事件解決に乗り出した。リーダーである主人公に対する「参謀」を自称し、彼のサポートに徹する。主人公のことを「相棒」と呼び、「行くぜ、相棒!」と号令を掛けるのがお決まり[注釈 10]。アニメ版においては、美津雄の影との戦いで精神攻撃から鳴上(主人公)を救い出して以降、本物の友情の証としてお互いを下の名前で呼び始め、彼に対する呼称を「鳴上」から「悠」に改める。
- 追撃は敵一体にダメージを与えダウンさせることもできる。ペルソナのステータスはバランス良く伸び、転生すると弱点が消えてさらに扱いやすくなる。スキルは疾風属性や物理攻撃、回復に補助と様々な特技を覚えるため、全体的にバランスがいい。しかし、「運」のパラメーターの伸びの悪さは日常生活でも垣間見ることができる。
- 里中 千枝(さとなか ちえ)
- 声 - 堀江由衣 / 演 - 佃井皆美 / 小市眞琴[注釈 11] [12]
- 八十神高校では主人公の隣の席に座る元気いっぱいの女の子。マヨナカテレビの噂を主人公たちに教えた。
- カンフー映画の大ファンで、戦闘中にはブルース・リーの言葉を引用したり、日頃から鍛錬を欠かさず、身軽な身体から実践的な足技を繰り出すようになるほどの筋金入り。雪子とは幼い頃からの親友同士で、天然ボケな彼女のフォローも務める。緑のジャージを愛用。『ゴールデン』では服を選ぶ際も緑絡みのものを本能的にチョイスしてきた。元は雪子が拾った「ムク」という犬(雪子には「チョーソカベ」と呼ばれている)を飼っている。
- 社交的で行動力があるため男友達も多いが、あまり女性扱いされない。自らの影との対峙では、雪子に対して劣等感や一種の妬みを抱いていたことや、雪子から頼られることで優越感を抱き、自尊心を保っていたことを影に暴露された。実際は彼女に好意を抱く者も多いのだが、自らのコンプレックスから、自分といっしょにいる雪子への反応だろうと千枝自身が思い込み、気づかないでいる。
- 過去に果たし状を貰ったことがあり、その相手(男子)を打ち負かしてしまうなど腕っ節も相当のもの。『色気より食い気』を地で行き、作る弁当は肉料理ばかりである。好きなお菓子は「肉ガム[注釈 12]」というほど肉類が好物であるほか、緑のたぬきがお気に入り。もっとも料理の腕は雪子と同等に壊滅的[注釈 13]である。
- しかし、実は雷・虫・幽霊が大の苦手であったり、水着を披露した際には赤面したりと、内心は誰よりも女性的で、幼馴染をカツアゲグループから守ろうとするなど正義感の強い一面もある。また、特捜隊の推理に積極的に参加することはないが、大胆な思考に加え鋭い直感力の持ち主であるため、何気ない一言が物事をいい方向に導くことがある。
- 戦闘では得意の足技を駆使し、足に着ける具足が武器となる。ペルソナはクマと同じく氷結属性を扱うが高威力のものは習得せず、物理属性のスキルを主に習得する。補助技も攻撃力を高めるもの。仲間キャラクターの中で唯一追撃が即死効果を持つ。この即死効果は物理属性のため、光や闇に耐性を持つ中ボスにも有効である。『ゴールデン』では、即死効果はなくなるがボスにも発動するようになった。
- 千枝の影
- 千枝が「雪子姫の城」に木霊する雪子の心の声を聴いたことで出現したシャドウ。
- 自分より女らしさに優れていると感じている雪子への劣等感と、彼女から頼られていることからくる優越感から生じたもので、他人を見下したような態度を見せる。
- 暴走後は、数人の女子生徒を模したオブジェに支えられた女王のような姿に変貌した。
- 天城 雪子(あまぎ ゆきこ)
- 声 - 小清水亜美 / 演 - 吉木りさ(第一弾)、杉本有美(第二弾) / 青木志貴
- 主人公のクラスメートで千枝の親友。全国的に有名な老舗高級旅館「天城屋旅館」の一人娘で、次期女将。千枝から「似合う」と言われた赤色の衣装を好み、作中ではカチューシャやカーディガンなどを愛用している。
- 旅館の跡取りという縛られた人生に息苦しさを感じており、周囲の期待を振り切る勇気が無い自分に代わって誰かに連れ出してほしいという他力本願な願望に陥っていた。また、アニメ版ではかつて飼っていた鳥に自分の境遇を重ねていたものの、ふとした不注意で飛び去られてしまったという過去が語られていた。事件に巻き込まれたことで自らの影と対峙し、ペルソナ能力に目覚めたことで、特別捜査隊に加入する。
- 大和撫子然とした美貌の持ち主で、学内外を問わず男性から高い支持を得ている。はっきりものを言うタイプだが実際はかなりのマイペースかつ天然ボケで、たまに周囲の話を全く聞いていなかったり、気心知れた仲間の前では特段面白くもないことで笑いのツボにはまり、突然笑い出すこともある。男性からのアプローチをそうと気づかず全て袖にしているため、八十神高校の男子内では彼女を口説き落とそうとすることは「天城越え」と呼ばれている。怪談をすることになった際は喜々として語りだし、逆に他人の怖話を聞いた時は怖がるどころか楽しんでいた。捜査本部では陽介や直斗と共に、論理的な推理や思考を働かせ、鋭い指摘や洞察力を見せる。
- 学業成績は常にトップクラスだが、料理の腕は材料選びの時点から周囲を不安がらせるほど酷い有様である[注釈 14]。赤いきつねを好み、おあげが好物であることが伺える。
- 戦闘では扇を投擲する。飛び道具なので外してもダウンしない。魔力が高く、火炎属性と回復スキルを覚えるが、本体ともども物理属性は不得手であり一切習得しない。また、ペルソナが進化しても弱点は消えないが、ゴールデンでは直斗以外全員弱点が消えなくなったのでクマとともに固有の欠点というわけではなくなった。
- 『ペルソナ3 ポータブル』女性主人公編にも中学生時代の姿でゲスト出演しており、この時点では赤色の服装をしていない。
- 巽 完二(たつみ かんじ)
- 声 - 関智一 / 演 - 近江陽一郎 / 滝川英治
- 主人公の一つ後輩にあたる高校生。老舗の染物屋「巽屋」の一人息子で、中学時代に一人で暴走族を潰したと噂されるほど札付きの不良。
- 脱色した髪をオールバックにし、鋭い目付きが特徴。ドクロ柄の衣装を好み、学生服の上着は常に肩から羽織るスタイルを貫く。その強面と経歴故に周囲から恐れられているが、根は素直かつ純真で、年上を敬う律儀で義理堅い性格の持ち主。出席日数はギリギリで、頭はそれほど良くなく、興味のない事柄にも執着しないが、人を見る目はある。また後述の趣味をはじめ手先は器用で、体格や体力もずば抜けているため実技科目は得意。小西尚紀や天城雪子とは幼少の頃から親交がある。
- 未亡人である母親を大切にしており、前述の暴走族騒ぎも騒音で母親が眠れないといった理由から来たものだったが、結果として母親が頭を下げることになった行動の無責任さを堂島に咎められていた(なお、『ゴールデン』では暴走族を自転車で追いかけたことが明かされた)。『ゴールデン』劇中においても誕生日が遅いため免許が取れないことから、特捜隊のメンバーで唯一バイクではなく自転車に乗る。
- 家業の影響を受けて裁縫と手芸が趣味で、自作した縫い物には商品価値がつくほど。また、凝り症らしく編みぐるみを作った際は色々と細かいオプションがつけられていた[注釈 15]。料理も昔から得意で、小学生時代に尚紀へ自作のコロッケを振舞ったら、出来が良すぎたことから完二の母が作ったものだと長年思い込まれていた。動物や可愛いものが好みという外見と相反した趣味嗜好の持ち主。しかし小学生時代に趣味を否定されたことから、人と距離を置くようになり、影が発現する要因となった。
- マヨナカテレビの事件のせいで同性愛者疑惑を持たれていたが、女性陣の水着姿を見て鼻血を流していたり、男として振る舞っていた女性である直斗に想いを寄せている(直斗が女だと発覚する以前から一目惚れで気になっており、そのことが完二当人においても疑念となっていた)。
- 物理属性と雷撃属性のスキルを多く習得し、力と耐のパラメータにおいて千枝を上回るパワーファイター。しかし速の値が低いために命中率にやや難がある。
- 久慈川 りせ(くじかわ りせ)
- 声 - 釘宮理恵 / 演 - 鈴木友梨耶 / 麻生夏子
- 主人公の一つ下の後輩。短期間で準トップまで上り詰めたジュニアアイドル「りせちー」[注釈 16]。実家は稲羽市の商店街にある「丸久豆腐店」。
- ツーサイドアップの髪型が特徴のスレンダーな美少女。突然芸能活動を停止し、父方の実家がある稲羽市に引っ越してきた。
- 明るく無邪気で人懐っこい性格の持ち主。非常に涙もろく(嘘泣きの場合もあるが)純真で他人の悲喜も敏感に察知する高い感受性と優しい心を持つ一方、デビュー前はイジメを受けた経験と、芸能界でただならぬ苦労をしてきており、どこかドライで落ち着いた発言をすることも。また「場の空気を読む力」に優れており、自然とその場、その人にあった発言や行動ができる。怪談は苦手。マヨナカテレビから救出されて以降、主人公に対して熱烈な好意を抱き、空気をあえて読まずに恋のアピールを行うためその点はやや危険視されている。ただし『ゴールデン』では同じく主人公へ好意を抱くマリーからは遠慮なく切り込まれる。
- 相当の辛党らしく、料理の腕は他のヒロインたちと同じく絶望的である[注釈 17]。
- ペルソナは情報支援に特化した探索系能力の持ち主であるため、戦闘には直接参加することはない。代わりにダンジョン探索や戦闘におけるナビゲーションとしてパーティメンバーを支援し、戦闘開始時やターン移行時に留まらず、実況中継さながらの喋りを見せる。レベルやコミュランクの情報に応じて支援の能力が充実していき、戦闘を有利に進める大きな助けとなる。攻撃手段を持たないためカードを破壊して呼び出すという演出が存在しない。また、ペルソナが手に持ったバイザーをかぶって情報を得ている模様。『ゴールデン』ではコミュランクが上がるたびに新しいスキルや能力を習得し、たまに総攻撃の威力を上昇させるなどの特殊効果を発現させる。
- クマ
- 声 - 山口勝平
- テレビの中に住んでいた、生き物かどうかも定かでない謎の存在。人間をテレビの中から外に還すことができる。テレビの中の世界の異変を解決するため主人公たちに協力し、その中で「自分は何者なのか」という疑問を持ち始める。
- 一人称は「クマ」で、語尾にも「クマ」が付く。非常にマイペースで天真爛漫な性格で、天性のお調子者。人懐っこく女好き。主人公の能力や器の大きさを尊敬し「センセイ」と呼ぶ。精神年齢が近い菜々子と非常に仲がよく、結果としてこのことがクマ自身や菜々子の命運を左右するまでにいたった。つまらないダジャレや「寂しんボーイ」などという独特の言い回しが特徴。ぬいぐるみのような体の中身は空洞で、その正体はクマ自身にもわかっていない。しかし、ペルソナを得た後は実体を得て『熊田』と名乗り、陽介の家に居候している。居候の身であるが彼や陽介との会話から、両親より実の息子同然に接してもらっている事が伺える。
- その正体は、自我に目覚めたことで、他人に好かれるために自分の記憶を封印し、愛らしい外見を作り出したシャドウ。物語終盤で記憶を取り戻したことにより意気消沈し、特別捜査隊を去るものの、自分のことを本当の意味で必要としてくれる菜々子の存在や、主人公たちのフォローによって立ち直り、自分の正体と向き合った。人間ではないため、人間の姿をしていてもレントゲンに何も映らない。本来自我を持たないシャドウが存在できないベルベットルームに一度入ることができたため、シャドウであると同時にシャドウではない「何か」(突然変異的存在)でもある。
- 物語初期は「嗅覚」によってパーティのナビゲーションを務めるものの次第に弱体化、ペルソナ能力に目覚めた後はその役目をりせに託し戦闘に参加する。氷結属性スキルや補助・回復スキルを得意とし、雪子のように魔の値が高く、物理系スキルを覚えない魔法タイプで、ペルソナが進化しても弱点が消えない。『ゴールデン』では物理攻撃スキルが追加された。ペルソナのキントキドウジは頭上にトマホークミサイルを掲げているが[注釈 18]、それに相当するスキルは存在しない(アニメ版や漫画版、『アルティメット』ではミサイルを飛ばし攻撃する)。
- 熊田(くまだ)
- ペルソナに目覚めたことにより、金髪碧眼の美少年の実体を得たクマの姿。ジュネスの店員に名前を聞かれて「クマだ」と答えたのを『熊田』と間違われ、それがそのまま彼の現実世界での名前になった。現実世界では基本的にこの姿になり、テレビの中ではぬいぐるみの姿のまま行動する。陽介の手伝いとしてジュネスでアルバイトをしており、その容姿で主婦層から「ジュネスの王子」と人気を集める。
- 文化祭のミスコンの前座の女装コンテストには女神転生シリーズおなじみのキャラクターであるアリス[注釈 19]の格好をして飛び入り参加し、周囲を驚かせた上に優勝し、優勝者の特権と称して強引にミスコンでの水着審査を要求した(しかも水着を事前に用意していた)。
- 『ゴールデン』では、コスチューム変更の際にいくつかの衣装を着るとこちら側の姿になる(女装バージョンもあり)。攻撃モーションは概ね変わらない。
- クマの影
- りせの「本当の自分なんていない」という言葉に触発され、クマが自分の存在に不安を感じたことで発現した。姿形はクマとほとんど瓜二つだが、目つきは鋭く、声も低くドスの利いたものである。純粋なクマの内面ではなく、アメノサギリの干渉を受けて発生したものであり、人格もアメノサギリのものである。悟ったような口振りで、クマや主人公たちに対して虚無感や無力感を煽り立てる。
- 暴走後は、ひび割れた巨大なクマの姿に変貌。ひび割れた顔の中は空洞になっており、そのなかに妖しく光る目玉が浮かんでいる。影のなかで唯一本体とアルカナが異なっている。
- 白鐘 直斗(しろがね なおと)
- 声 - 朴璐美 / 演 - 川上ジュリア
- 主人公の一つ下の後輩にあたる転校生。連続殺人事件の特別捜査員として稲羽市に現れた、警察組織に深く関わりのある探偵一族の五代目。メディアでも知られた人物で、「探偵王子」という愛称が付けられている。後述の理由のため、2学期から正式に八十稲羽高校に転校してくる。
- 華奢な矮躯にショートヘアというユニセックスな外見をしており、ダークカラーのキャスケットがトレードマーク。非常に明晰な頭脳の持ち主である一方、生真面目で融通が効かず、興味のない対象や、当初犯人ではないかと睨んでいた主人公たちにも辛辣な態度を取っていた。そうした外面の裏に激情家の一面を秘めており、強い責任感の持ち主ということも相まって、失敗の際には自分を強く追い込んでしまうこともある。総じて物事を難しく考えすぎたり無理矢理理屈づけようとする性格でもあり、どつぼにはまりやすい。これは仕事や自身のコンプレックスのため主人公たちと会うまで友人関係が皆無であり、それゆえに社交性などが育っていないためで、事件から離れると大人ぶった振る舞いから一転して、年齢よりも幼くて優しく純粋な性格を見せる。怪談は苦手で、聞く羽目になった時は酷く怯えながら科学的に否定していた。
- 幼い頃に事故で両親を亡くし祖父に引き取られ、祖父の仕事をこっそり手伝う内に探偵として有名になった。名探偵である祖父を強く尊敬しており、また祖父の書斎で読みふけっていた推理小説の影響で紋切り型の「ハードボイルドな探偵」に憧れを投影している。しかし、理想と現実とのギャップからくるコンプレックスに悩み、「探偵」としての能力しか求められない現状から「自分がいていい理由」を見出せずにいた。
- 登場初期は少年として振舞っているものの、マヨナカテレビ内で暴露される事実の通り男装の麗人である。女性としては至極シャイな性格で、文化祭のミスコンでは水着姿で人前に出るのを断固拒否した。本当の性別が周囲に露呈した後も男子用の制服で登校し、変わらず女生徒から強い支持を受けている。「運命」コミュの選択肢によってはクリスマスイベントにおいて本来の女姿が見られ、『ゴールデン』ではさらに女性的な衣装が用意されている。
- 電子工作が得意であり、幼少の頃から「探偵グッズ」を多く制作している。料理は他の女性陣と同じくあまり得意ではないものの、レシピ通りに作るため失敗することもない。男性陣を恐怖させたクリスマスケーキ『物体X クリスマスエディション』がおいしかったのは、彼女の尽力(りせ「教本を見て作った」とも言われている)によることが『ゴールデン』で明言された[注釈 20]。
- 事件の独自捜査において、早くから主人公たちに関わりを持つ。ペルソナやマヨナカテレビの世界を知らないまま調査を続け、独自に事件の法則性に気付き、美津雄が模倣犯に過ぎないことも見抜いて、自らが囮となって真相に近づいていく。自分の身体的特徴を理由に警察組織とうまくいっていない状況も併せて、テレビの中でシャドウを発現させてしまい、主人公たちに救助された際にペルソナ能力に目覚めた。
- 戦闘で銃を使って戦うため、外してもダウンはしない。覚えるスキルは物理攻撃スキル、光と闇の即死魔法、属性無視の万能属性攻撃と特殊なキャラクター。『ゴールデン』では4属性の各単体攻撃のうち2つや攻撃反射スキルが追加され、さらにバランスが良くなった(残り2つはバイクイベントで習得可能)。
- 公式続編小説である『ペルソナ×探偵NAOTO』では主人公を務める。八十稲羽での事件から1年を経て、身体はより女性らしく成長し髪も伸ばしているが、男装は続けている。八意市での殺人事件の捜査にあたり、それまでの「戦う力」ではなく「支える力」である非戦闘型のペルソナ「アマツミカボシ」を発現させる。
- 直斗の影
- 直斗がテレビに入れられたことで発現したシャドウ。ダボダボの白衣に身を包んでいる。直斗自身が抱える「成長願望」と「変身願望」を象徴した存在。子供のように泣きじゃくるが、時折シャドウらしい淡々とした口調で煽る。
- 暴走後は、背中に機械の翼が付いたロボットのような姿に変貌。両手に光線銃を構えている。アニメ版では左目から老化光線を放ち、主人公と陽介を老人に、クマを古いぬいぐるみに変えてしまった。
主人公の親戚
主人公が居候することになる堂島家の父娘。主人公とは家族同然の関係を築いていく。
- 堂島 遼太郎(どうじま りょうたろう)
- 声 - 石塚運昇 / 演 - 谷口賢志
- 稲羽署に勤務する刑事。主人公の母方の叔父。姉夫婦が海外出張に行くことになったため、1年間限定で、甥である主人公を自宅に居候させる。
- 妻である千里を交通事故で亡くした男やもめで、現在は娘の菜々子と2人暮らし。仕事人間で家庭を省みないような姿を多く見せるが、それは生来の不器用な性格によるもので、内心では娘を深く愛し、同時に距離感が上手く取れないことに悩んでいる。
- 相棒の足立透と共に連続殺人事件を追うことになる。刑事としての能力は本物で、マヨナカテレビやペルソナといった超常能力は抜きにしても事件の法則性を推理してみせていた。その立場ゆえ、主人公たちのやんちゃに釘を刺す役割でもあるが、人間として主人公たちを信用してくれている頼れる大人である。ドラマCDによると生まれ育った稲羽市を守りたいという理由から警察を志したといい、職務意識は非常に高い。叩き上げの刑事であり、昔気質の性格と警察官という仕事に対する熱意から、署内では孤立してしまうこともある。
- ドラマCDでは「堂島さん」、アニメ版においては「叔父さん」と主人公に呼ばれる[注釈 21]。
- 『ゴールデン』ではかつて親に内緒で原付の免許を取るなどしていたことが語られ、自分がかつて使っていたバイクを主人公に貸し与えている。
- 堂島 菜々子(どうじま ななこ)
- 声 - 神田朱未
- 遼太郎の娘で主人公の従妹。小学1年生。
- 仕事柄なかなか帰宅できない父親に代わって一切の家事を任されているしっかり者。最初は主人公に対して、やや距離をとっていたものの、次第に「お兄ちゃん」と慕い、懐いてくれる。特捜隊のメンバーも慕っており、特にりせは以前よりファンだったことから憧れており、クマとは遊び友達および親友となる。ジュネスのCMソングがお気に入り。幼いながら他人に気を遣い、本心やわがままを心の中に仕舞いこんでしまう一面が「正義」コミュにおいて詳らかにされる。
- 物語終盤、犯人の手によってマヨナカテレビの中に連れ去られてしまう。精神が未熟なためにシャドウは発現せず[注釈 22]ペルソナ能力に目覚めることはなかったが、心身に悪影響を与えるテレビ内の霧にさらされ続けたことで衰弱する。主人公に救出された後の命運はプレイヤーの選択によって変化し、展開によっては死亡した状態から奇跡的に生還する。この原因は明らかにされていないが、医師は心肺停止後も声掛けを続けていたクマのためではないかと推測しており、後に再度訪れたクマのため意識も回復。このことが失意の底にあったクマを再起させるきっかけとなった。
- ユーザーから男女問わず絶大な人気を獲得した実績によって、「シスコン」「ロリコン」と区別化する意味合いも含めたファン用語『ナナコン』が誕生する。プレイアブル参戦を果たした『P4D』のトロフィーコレクションに「ナナコン上等」が並べられて公式化した。
事件関係者
一連の事件の被害者、または容疑者候補。容疑者と思われる人物が被害者となる展開もあり、またエンディングによっては真相に辿りつけず、犯人ではない人物を黒幕と思い込んでしまう場合もある。劇中では当初、全ての「連続誘拐殺人事件」は同一犯によるものと考えられ、マヨナカテレビを操っている存在とも同一視されていたが、実際には予想とは異なる真相が用意されている。以下では事件の真相と犯人についても解説する。
- 山野 真由美(やまの まゆみ)
- 声 - 伊藤かな恵(ゲーム版) / 甲斐田裕子(テレビアニメ版)
- 不倫騒動で番組を降板させられた地元テレビ局の元女子アナウンサー。事件の第一被害者で、遺体は4月12日の正午ごろ、鮫川付近の民家のテレビアンテナに吊り下げられた状態で発見された。不倫相手の生田目のことは本気で愛していたが、同時にその妻である柊みすずに対して敵意を向けており、彼女が入ったことで形成されたであろう領域「殺風景な部屋」には破かれたポスターがあった。
- 事件の真相が明らかになる終盤では、生田目と不倫をしていたことで失望した足立によってテレビに落とされたことが明かされている。
- 小西 早紀(こにし さき)
- 声 - なかせひな(テレビアニメ版)
- 八十神高校在籍の3年生で、陽介が想いを寄せていた相手。また小西尚紀の実姉でもある。事件第二の被害者で、電柱に吊り下げられた状態で発見された。第一の被害者・山野真由美の第一発見者でもある。この第二の犯行をきっかけに、主人公と陽介は事件とマヨナカテレビの関連を疑い、事件に挑むこととなる。
- 実家の家計を助けるためにジュネスで働いていたが、ジュネスを快く思わない商店街の人間や父親にそれを咎められており、板ばさみの状態に嫌気がさしていた。シャドウによって詳らかにされたであろう心の闇は、彼女の心が反映された「異様な商店街」で彼女や周囲の声として残留しており、足を踏み入れた主人公と陽介に冷たい本性を知らせることとなる(シャドウが語ったことなのでどこまでが本心かは不明)。
- 事件の真相が明らかになる終盤では、生田目から身の危険を警告されていたことを生田目から男女の仲になるように言い寄られていたと誤解し、イラついた足立によってテレビの中に落とされたことが明かされる。
- 諸岡 金四郎(もろおか きんしろう)
- 声 - 龍谷修武
- 主人公らが属する2年2組の担任。担当教科は倫理。生徒の間では「延々と長い説教をする先生」として知られ、「モロキン」のあだ名で呼ばれている。性格は非常に高圧的かつ傲慢で、反抗的な態度を見えた生徒を「腐ったミカン帳」と称した手帳に記載し、目をつけている。また、都会人や若者に対して偏見を持っているようで、登校初日の主人公を「ただれた都会からやってきた落ち武者」と紹介し、殺人事件の被害者二人に対しても「殺されて当然」と生徒の前で公言している。そういった言動から、生徒たちからの評判は悪い。その一方、生徒指導には熱心で進路相談にきた生徒にも真剣に取り組んでおり、一部の女子生徒にはお菓子を出して応対している。りせのファンらしく、写真集も買っているところを目撃されている。
- 物語中盤、第3の殺人事件の被害者として後頭部打撲により殺害、アパートのベランダに逆さ吊りにされる。後にこの殺人事件は模倣犯、久保美津雄によるものであることが判明した。
- 久保 美津雄(くぼ みつお)
- 声 - 高橋剛
- 八十神高校の生徒だったものの、諸岡と衝突した結果退学することとなった他校の男子生徒。相手の心情を考慮せず自分の気持ちだけをぶつける幼稚で利己的な性格で、自分の無力さ・無能さを直視するのを嫌い、社会的弱者を影で貶めるという陰湿さを持つ。八高でも相当嫌われていたらしく、モロキンの行動を「ファインプレー」と評している生徒すら存在する。物語序盤では、雪子に告白したが相手にされず、雪子自身には忘れ去られていた。アニメ版ではネット上の掲示板に、自らが重大な事件を起こしたという旨の書き込みをして注目を集めようとするなど、自己顕示欲の強さが描写されている。
- テレビの世界で自身のシャドウと遭遇した際には、自分の無力さを指摘されたことで逆上し、暴走させてしまう。シャドウ撃破後もその存在を受け入れずに拒絶したため、シャドウは消滅した。その後は警察に逮捕され、自分が犯人ではない事件も含めた全ての殺人の犯人を自称するが、最終的にどうなったかは不明。
- 第1、第2の殺人事件も自分が行ったと自称しているが、実際は模倣犯でしかなく、諸岡が殺された第3の殺人事件以外には関与していない。真相が明らかになる終盤では、諸岡殺害後に警察に自首をしに来たが、事件の解決を拒んだ足立によってテレビの中に落とされたという経緯が明かされた。
- 美津雄の影
- 美津雄がテレビに入れられたことで発現したシャドウ。自身の無力さに対して諦観的で、美津雄本人に対しても淡々と事実を突きつけるだけで、論破しようという気概すら感じられない。戦闘開始時も、他の影のように「自分こそが真の姿」と主張しない無気力な物言いをしている。
- 暴走後は、美津雄の幼稚な内面と無力さを象徴した、赤ん坊のような姿に変貌。全身を立方形構築されたドット絵調のキャラクター「導かれし勇者ミツオ」で覆っている。
- 原作ゲーム版では昔のRPGのような画面を展開して攻撃するという演出の技を用いる一方、アニメ版では鳴上を取り込み虚無的な悪夢を見せ付けるという特殊能力を繰り出した。
- 生田目 太郎(なまため たろう)
- 声 - 服巻浩司 / 演 - 六本木康弘
- 元市議会議員秘書。事件の第一被害者である山野真由美との不倫関係が暴露されたことで失職し、実家のある八十稲羽に帰郷してくる。その後、実家の家業でもある運送業を始める。テレビアニメ版では宅配便配達員として働く姿も描かれており、第14話では主人公が「時価ネットたなか」のテレビショッピングで注文した「爆釣セット」を届けに現れる[注釈 23]。愚直な面はあるが温和な人柄の持ち主である。
- 実は主人公と同じ「人をテレビの中に入れる能力」の持ち主であり、雪子、完二、りせ、直斗、奈々子をさらった連続誘拐事件の犯人。物語後半で誘拐犯であることが発覚した際には、直前に発生していたマヨナカテレビを見ていたために菜々子を誘拐。共にテレビの中の世界に逃げるも追い詰められ、クニノサギリに変貌する。
- 主人公らとの対決を経て警察に引き渡された後は、菜々子と同じ病院に入院することになるが、菜々子が仮死状態に陥った際に逆上した主人公たちに詰め寄られる[注釈 24]。しかし、実際は最初の2件の殺人にはほぼ関与しておらず、テレビの中を出入り自由の楽園だと誤認していたことと[注釈 25]テレビに映った人間を「殺人者から救う」ためにテレビの中に落としていたことが明かされた。
- 2件の殺人事件後、自身の能力とマヨナカテレビが事件に関係があるのではないかと推測し、事情を話すために警察に電話したが、電話を対応した足立に「そんなに助けたいならあなたが誰の手も届かない場所に隠せばいい」と吹き込まれたことで、誘拐行為に走っていた。
- なお、マヨナカテレビに映った人間を救おうとする強い執着ゆえに彼が見るマヨナカテレビは鮮明に表示されていたと推測され、常にマヨナカテレビに映った直後に対象の素性を突き止めていた。
- 足立 透(あだち とおる)
- 声 - 真殿光昭 / 演 - 伊藤マサミ
- 本庁より春から赴任し、稲羽署に勤務している若い刑事。遼太郎の部下兼相棒で、共に連続殺人事件を追っている。元エリートであるが、捜査内容を主人公達に漏らしたり、高校生に気迫負けしたりするなど、口が軽く、間の抜けたうだつのあがらない性格。「署内一の頭脳派」と自負するなど、お調子者の面も伺える。特捜隊のメンバーからは基本的に舐められており、陽介からは「ヘタレ刑事」、クマからは「ズッコケデカ」と呼ばれてしまっている。
- 実は、一連の事件のうちの最初の2件の殺人事件の真犯人であり、主人公と同じく「テレビの中に入れる能力」の持ち主でもある。エリートコースから脱落し、田舎に左遷されたことで鬱屈しており、犯行を通じて世の中の理不尽さに対する不満を憂さ晴らししていた。本性はかなり切れ者で能力的にも優れているが、非常に利己的で傲慢かつ我が侭と、幼稚で身勝手な人物である。警察になったのも公務員志望であったことと合法的に銃を所持できるという興味からで、純粋な正義感によるものではない。
- 最初の犠牲者2人をテレビの中に落として結果的に死に至らしめ、その後も生田目に誘拐を唆し、主人公に協力するふりを装いつつも内心では主人公らと生田目のいたちごっこを嘲笑っていた。さらには事件の解決を拒み、模倣犯として自首してきた久保をテレビに落としていた。真相発覚後、追手を逃れるため、初めてテレビの世界へ入ったことで、ペルソナ能力に目覚めた。テレビの中の世界と同調しており、生成された領域「禍津稲羽市」を操ることができる(アニメ版では禍津稲羽市内各地に自分の分身を出現させ、死神のシャドウ「刈り取る者」を使役した)。
- 大抵の他者を見下しているが、堂島親子のことは本心で気遣っており、菜々子が誘拐されるという想定外の事態が起きた際は主人公たちを助け、逮捕された後も堂島たちのことは気に掛けていた。また、主人公へは見下しや嫉妬を抱きつつも本当に心が通じていた点もあり、敗北後は主人公からの投降に応じた(アニメ版『ゴールデン』では足立の回想やそれに伴う心情の変化が第6話で詳細に描写され、堂島が自分を家族同然で受け入れてくれたことで細やかな幸せを見出していたが、その家族代わりという立場を悠(主人公)の訪れによって奪われたこと、そのため悠に嫉妬しながらもその悠が自分を気遣ってくるなど生真面目な性格であったため完全に恨むことが出来なかったなど、悠に対する嫉妬と友情が入り混じった感情があったことが判明した)。全ての超常的な現象を引き起こしている黒幕というわけではなく、後に獄中からの手紙を通して、主人公たちに対して黒幕の存在を示唆する[注釈 26]。
- 『ゴールデン』では、開始からレベルMAXまでに特殊な進行がされてゆくコミュ「道化師」の担当キャラクターとなり、彼に関わる分岐エンディングやテキストも追加されている。
- シリーズファンより高い人気を得た敵側のペルソナ使いであり、『4』のメディアミックス化・続編の発売に伴い、彼を主人公としたストーリー・名を冠したコミックアンソロジーの出版、後述のペルソナ「マガツイザナギ」のフィギュア限定発売など多岐にわたる活躍の場を設けられ、メディア展開の内でダークヒーロー的立ち位置を確立した。
- マガツイザナギ
- 足立が操るペルソナ。主人公の初期ペルソナ「イザナギ」に酷似しているが、全身が赤黒く、全能力が桁外れに高い。ゲーム中では正式名称が明らかにされていなかったが、後に公式設定画集にて正式名称が発表された。テレビアニメ版では最初から正式名称で呼ばれる。「マガツ」とは漢字で「禍津」と書き、日本の古語で「災いの - 」を意味する。
- 『ゴールデン』では足立のコミュニティをMAXにすると主人公も使用できる。「虚無へと誘うもの」「万物を混沌へと帰す存在」と言われている。
八十神高校教員
- 八十神高校校長
- 声 - 斧アツシ(テレビアニメ版)
- 戦車を愛し、コレクション収集にうつつを抜かしている。一対一で聞くと根気や寛容さのパラメータが上昇するほど話しが長い。第二の殺人事件発生の際には、警察の依頼を守らず、生徒を小西早紀の遺体に近づけたため、堂島に舌打ちされた。
- 諸岡 金四郎
- 上記の#事件関係者の項目を参照。
- 柏木 典子(かしわぎ のりこ)
- 声 - 大原さやか(ゲーム版) / 生天目仁美(テレビアニメ版)
- 諸岡の後任として2年2組担任となる女性教員。担当科目は生物。厚化粧と派手な服装でベタなセクシー路線を臆面もなく貫くが、実年齢は40を越えている。諸岡のような全方位に向けた嫌味は言わないが、自分の美貌に絶対の自信を持っているため、その地位を脅かす者に露骨な敵意を見せ、目立つ女生徒に対しては攻撃的な言動をする。文化祭ではミスコンを主催し、自らも参加したが惨敗した。大谷とは仲が良い。修学旅行では元ラブホテルのシティホテルを自信満々で宿泊先に選ぶなど、教育者としては諸岡以上に問題がある。
- 『ペルソナ3 ポータブル』の男主人公篇にもゲスト出演している。
- 祖父江 貴美子(そふえ きみこ)
- 世界史の担当教員。歴史の浪漫を愛し、エジプトに魅せられた女性教員。ファラオの頭巾「ネメス」を被り、女王のごとく気高く授業する。平時もこの格好でいるらしく、生徒からは「カーメン」と呼ばれている。特技はダウジングでの失せ物探し。授業そのものはわかりやすいらしい。『ペルソナ3』の舞台であった月光館学園に兄がいるが、あまりそりは合わないようである。
- 近藤(こんどう)
- 何事にも暑苦しいほど前向きな男性教員。本来の担当は体育だが、人員不足により英語も受け持つことになった。一週間の海外ツアー経験を根拠に、胸を張って怪しい英語をレクチャーする。
- 細井(ほそい)
- 現文の担当教員。会話に日本中の方言を混ぜ過ぎて、もはやどこ出身か分からない男性教員。奥さん手作りのパペットをはめて授業を行う。温厚で親しみやすい性格から生徒に人気があり、「細井ちゃん」と呼ばれ親しまれている。ただ、本人はややうつむき加減で話している。
- 山田(やまだ)
- 地理担当の男性教員。自分の評価を気にしており、少しでも評価を上げようと媚びるような発言が目立つ。生徒からは「最高にウザい」と評されている。
- 中山(なかやま)
- 数学担当の女性教員。妥協して稼ぎの悪い旦那と結婚したことを後悔している。仕事は嫌いだがお金は好きで、そのために愚痴をこぼしながら嫌々仕事を続けている。授業中もお金の大切さを説くことが多い。
八十神高校学生
- 大谷 花子(おおたに はなこ)
- 声 - 阿川りょう
- 主人公とクラスメートの女子生徒。肥満の巨体で、自信家かつかなり強引な性格。外見どおり大食いかつ強靭な胃腸の持ち主で、アニメ版では鳴上(主人公)と陽介が一口で昏倒した、千枝と雪子制作の殺人的な不味さのカレーを「新食感」と美味しく平らげてしまった。柏木と仲がよく、彼女に連れられ天城屋旅館に来る。『ザ・ゴールデン』では陽介のバイクを粉砕している。
- 海老原 あい(えびはら あい)
- 声 - 伊藤かな恵
- 2年生。主人公の所属した運動部(バスケ部かサッカー部)に途中からマネージャーとして参加する。富豪の娘で容姿も端麗だが、性格は奔放で高飛車でファッション品を買いあさっている。所謂「今時の女子高生」を絵に描いたような女性で、学内人気は高いが他者に対しては突っぱねた態度をとる。
- かつては家庭が貧しく、親の事業成功による金銭的なトラブルを避けるため、遠くから稲羽市に引越してきた。また、中学生時代に容姿が原因で深刻ないじめを受けたことから自分の過去を知られていない土地で皆から愛される女性になろうと猛烈に自己改造するとともに「おしゃれな子」を演じるようなった経緯を持つ。普段見せる流行好みの一面もおしゃれに見せようと演じているものが大半で、実際は質素好みなものが多い。
- 長瀬 大輔(ながせ だいすけ)
- 声 - 杉田智和(テレビアニメ版)[注釈 27]/ 演 - 早乙女じょうじ
- 2年生。サッカー部所属。一条と陽介の親友で、陽介にとっては特別捜査隊のメンバー以外で行動を共にする数少ない学友。アニメ版では文化祭で陽介の出し物にも加わっている。気のよい豪快な性格で、都会生まれであることや商店街との確執で距離を置かれることが多い主人公や陽介へも隔たりなく接するが、あまり口数が多くなく、喋った際も深く考えず余計なことまで口にしてしまうこともある。サッカーに対する情熱は非常に強く、プライベートにおいてもサッカーを話題とすることが多い。
- 容姿や人柄から女子からの人気は高いが、中学時代に口数の少なさが原因で恋人から一方的に別れを告げられた過去から、女性に対して苦手意識を抱いている。
- 一条 康(いちじょう こう)
- 声 - 小野大輔(テレビアニメ版)[注釈 27] / 演 - 太田基裕
- 2年生。バスケ部所属。長瀬の親友で、陽介とも友人関係にある。陽気で気さくな性格で、口数も多い。千枝に好意を抱いているが、彼女からは一切気づかれていない。
- 孤児院育ちだったが、子宝に恵まれなかった稲羽市の名門・一条家に養子として引き取られたという過去を持つ。引き取ってくれた養親たちのためにも跡取りとしての厳格な教育に打ち込んでいたが、高校入学を前にして養親に実子が誕生したことで、そちらが跡取りとなることが決まる。その一件から念願だったスポーツなど世俗的なことに打ち込めるようになったが、同時に自分の存在意義を失ったのではないかと苦悩する。
- 小西 尚紀(こにし なおき)
- 声 - 代永翼(テレビアニメ版)
- 1年生。小西早紀の弟。完二とは幼馴染。高校では保健委員を務めている。
- 家の仕事を手伝うなど真面目な性格だが、シニカルに振舞うことが多い。事件より姉が死亡してからは、周囲から腫れ物に触る扱いをされるようになり、それがさらに加速する結果となっている。シュークリームが好物で、かつては姉と取り合うのが日課だった。
- ゲーム版では林間学校を欠席しているが、アニメ版では出席しており、千枝と雪子のカレーを食べて倒れた鳴上(主人公)と陽介に胃薬を渡したり、完二に呼ばれて鳴上達と話したりしている。
- 小沢 結実(おざわ ゆみ)
- 2年生。演劇部部員。なお、文化部コミュの結実と綾音は、それぞれ主人公が選んだ方の部活しか登場せず、アニメ版は吹奏楽部コミュで展開し、第19話で文化祭ミス☆コンの観客に顔見せ程度の登場をしている。
- 卓越した演技力と並々ならる情熱を持ち、部員全体から一目置かれているが、感情の起伏が激しくて部員との摩擦も多い。幼い頃に親が離婚しており、母子家庭で育つ。そのため父に反目しているが、その父が末期の重病を患って余命いくばくもないことを知り、苦悩に立たされる。
- 松永 綾音(まつなが あやね)
- 声 - 遠藤智佳(テレビアニメ版)
- 1年生。吹奏楽部部員、トロンボーン奏者。
- 音楽への情熱は強いが、実力不足と見られていることと主張や気の弱さから補欠および雑用にまわされている。非常に小柄かつ童顔で、中学生はおろか小学生に間違われることまである。
- 中村 あいか(なかむら あいか)
- 声 - 悠木碧
- アニメ版のみ登場。アニメ放送後に発売された『ザ・ゴールデン』では愛家店主から名前のみ語られるが、直接は登場しない。(『ザ・ゴールデン』アニメ版には登場する)
- 主人公たちのクラスメートで、商店街にある中華料理屋「愛家」の店主の娘。出前があると(所在を教える様子がない場合でも)どこにでもバイクで向かいに行く。仕事への思いは強く、将来厨房を担当するべく修行として天城屋旅館でアルバイトしており、さらには修学旅行中ですら旅行先にある親戚の店(『ペルソナ3』に登場したラーメン屋「はがくれ」)で働いていた。仕事で市内中を飛び回っているため、市内の話題や情報について詳しい。
その他
- 中嶋 秀
- 声 - 市来光弘(アニメ版)
- 黒田 ひさ乃
- 声 - 谷育子(アニメ版)
- 上原 小夜子
- 声 - 桑谷夏子(アニメ版)
- 南 絵里
- 声 - 伊藤美紀(アニメ版)
- 南 勇太
- 声 - 安西英美(アニメ版)
- キツネ
- 商店街にある辰姫神社に住んでいる狐。雌。ペルソナ使いではないが、主人公と関わったことでテレビの世界にも付いてくるようになり、テレビ世界の広場やダンジョン内の部屋で登場する。非常に賢く人語を理解する。人懐っこいが目つきが悪く、金にこだわる。特殊な薬草で主人公達のSPを回復してくれるが、有料かつ高額。神社を復興させる資金を集めており、主人公から集めた金も賽銭に入れている。キツネのコミュでは神社の絵馬に書かれた願いを主人公が叶え、神社のご利益および評判を広めて住人からの賽銭を増やすことが目的となる。
- アニメ版では奈々子から傘を貰ってその傘が壊れてしまったことから恩を返そうと、奈々子への新たな傘の代金を稼ごうとアルバイトを探す鳴上に対し神社の広告のアルバイト情報を持って接触してきた。
- 金子
- 声 - 小林由美子(アニメ版)
- ラブリーン
- 声 - 堀江由衣
- アニメ第13話に登場した、人気の魔法少女、テレビ番組のキャラクター。魔法の虫眼鏡(魔女犬〈声 - 茶風林〉)で難事件を解く。
異形の者
- イゴール
- 声 - 田の中勇[注釈 28]
- 長鼻が特徴の老人で、夢と現実・意識と無意識の狭間にある空間「ベルベットルーム」の管理者。時に助言や道標となる人物で、彼の手により新しいペルソナを誕生させることもできる。
- マーガレット
- 声 - 大原さやか / 演 - 中島亜梨沙
- 今作のイゴールの助手を務める女性。コミュ「女帝」を築くことができる。彼女からはペルソナの合体予報や、指定のペルソナを作成するクエストを受けることができる。前作に登場したエリザベスおよび『ペルソナ3 ポータブル』登場のテオドアの姉で、妹たちと同じくワイルド能力を持つ最強クラスのペルソナ使い。セリフから妹たちよりも高い実力を持つようだが、彼女らと違いこちらを無条件で全滅させるような攻撃は使用してこない。
- エリザベスが「ある目的」のため独断でベルベットルームの外に行ってしまったことから、現在は一人でイゴールを補佐している。傍若無人な妹と違って落ち着いた口調であるが、かなりの天然ボケ。妹たちほどではないものの現実世界への興味も少なからずあるようで、八十神高校の文化祭では、どういう手続きを行ったのか、占いの館で「マギー」(欧米におけるマーガレットの愛称)を名乗り、出店していた模様[注釈 29]。
- 逆輸入される形で、『ペルソナ3 ポータブル』にも登場した。
- アニメでは、彼女のコミュは『審判』よりも遅く、最後に発生した。
- マリー
- 声 - 花澤香菜
- 『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』にのみ登場。ベルベットルームで見習いをしている少女。青い帽子と鞄を身につけ、ベルベットルームから見た"外の世界"に興味を持つ。コミュ「永劫」を築くことができる。
- 純真な子供っぽい性格で、常識を欠いた言動が目立つ。ポエムの制作が趣味。後に主人公に好意を抱くようになる。
- 条件を満たした上である選択肢を選ぶと、彼女の記憶を題材とした一風変わったダンジョンの探索が可能となる。
- ゲームでは特定のミッションを達成することで、アニメ最終話では久須美鞠子(くすみまりこ)として登場する。
- アメノサギリ
- 声 - 真殿光昭(ゲーム版) / 中尾隆聖(アニメ版)
- 主人公たちに敗北し倒れた足立に、無数のシャドウが入り込んだことで具現化した存在。人の内なる望みに従って稲羽市に特異な霧を生み出していた者であり、さらにペルソナ能力に目覚めた者たちに「テレビの中に入る能力」を与えていた。カメラのレンズのように機械的な目玉[注釈 30]を持つ巨大な球体の姿をしている。混迷の霧という全ての攻撃を自身に届かなくするスキルを使用できる[注釈 31]。ノーマルエンドでは最後の敵となるが、全ての元凶となる黒幕ではない。
- なお、ペルソナ能力の取得はアメノサギリにとって想定外の事態であるにも拘らず、真実を探求するための力を与えているので、その行動は決して悪意のみでないことが分かる。
- イザナミ
- 声 - 米本千珠(アニメ版) / 演 - 間宮祥太朗
- 特定の段階を踏むと主人公が稲羽を去る前日に会える謎の存在。普段は正体を隠しており、作中ではガソリンスタンドの店員(声 - 水島大宙(アニメ版))の姿で登場している。中性的な顔立ちで白い装束を纏っており、常に宙を浮いている。
- 一連の事件が起こるきっかけを作った「全ての元凶」。主人公たち3人の外来者[注釈 32]にテレビに入る力を与え、マヨナカテレビというシステムを作り、その存在を足立と生田目に教えたのはイザナミである[注釈 33]。稲羽市という舞台の上に各種「装置」を準備し配役を済ませた後は、一切手を貸さずただひたすら傍観を決め込んでいた。通常見えるその姿は偽りであり、真実を見極めない限り本体と相対すことも倒すことも出来ない。
- 『ザ・ゴールデン』では正体に関する設定が追加された。
コミュニティ
仲間や出会った人物達と交流をすることによって育まれる絆。条件を満たすことによってコミュが発生し、イベントを経てコミュランクを上げていく。ランクは1 - MAX (10) の10段階であり、上がれば上がるほど、ペルソナ合体で経験値ボーナスなどの特典が得られる。MAXになると、そのアルカナの最上位ペルソナが新たに解禁される。
基本的にコミュのランクを上げるには、コミュイベント中の選択肢や会話(時間経過あり)によって友好度を上げ、アルカナおよびランクごとに決められたライン以上になれば次に話しかけたときにランクアップイベントが発生する。一部のコミュは自動で上昇したり友好度無視でイベントが発生する。なお、友好度は相手のアルカナと同じアルカナのペルソナを所持しておくことで上昇量が増加する。学内のコミュのみ、ランクアップする場合は昼休みにそのキャラクターが誘ってくれるので、すぐ分かる(昼休みに何もイベントがない場合)。一部のコミュは主人公のステータスを一定以上に上げるか、事前に特定のアイテムを貰わないとコミュランクが上がらない物がある。
前作同様に特定のコミュは別のコミュランクを上げることで発生する物がある。また一部のアルバイトで発生するコミュも存在する。
仲間とのコミュの場合、これらに加えてランクを上げるにつれて戦闘中に「主人公へのとどめの一撃をかばう」「追撃する」「ダウンした場合起こす」などの友情行動をしてくれるようになる。また、仲間のコミュをMAXにすると、その人物のペルソナが進化する。単体への追撃は基本的にダウンしていない敵に行われるが、物理属性のため物理耐性が無効以上のシャドウは対象外となる。
異性のコミュの中には相手と恋人として交際するか、友達として付き合っていくかという分岐が発生するものも用意されている[6]。誰とも恋人関係にならないことも、1人のみの相手と交際することもでき、2人以上の異性と二股をかけようとした場合にはそれを咎めるメッセージが表示されるものの、それを是とする選択肢を選ぶことによって最大で六股[5](『ゴールデン』ではマリーが加わるため七股)の恋人関係を結ぶことができる。なお、二股以上をしても前作ほどデメリットはない。なお、りせを除くパーティメンバーには、ダンジョンに別働隊として出現したときに話しかけるとアイテムがもらえる(二股以上かけていると微妙な空気になるだけ)。
- 00「愚者」自称特別捜査隊
- 捜査隊メンバーのコミュニティ。事件を追うごとに上がる。警察が全く当てにならない状況の中、姿無き連続殺人犯を見つけ出しこの山間の小さな町に平和を取り戻せるか。ストーリー進行で強制的にランクが上がるコミュである。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは変わる者「ロキ」。
- 01「魔術師」花村 陽介
- 彼と主人公の友情を培う過程が描かれる。いまだ稲羽にも馴染みきれず、恋も失い宙ぶらりんの陽介。今は前に進むしかないと言うものの…。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは大阿修羅「マダ」。
- 02「女教皇」天城 雪子
- 一人の女性として自立してゆく姿が描かれる。旅館の娘として産まれた自分の将来と生き方に悩む雪子。彼女は一つの決断をし、その一歩を踏み出してゆくが…。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは導く者「スカアハ」。
- 03「女帝」マーガレット
- ベルベットルームにて、特定スキルを持った指定ペルソナを作ることで進行していく。依頼をこなすうちに、マーガレットの性格と人となりが分かってゆく。彼女が主人公に依頼する真意とは?
- コミュの性質上、ペルソナ全書に指定ペルソナを記録しておくことで、2周目以降は一気に終えることが可能。また、自動上昇型を除けば日数経過のない唯一のコミュ。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは再生の母神「イシス」。
- 04「皇帝」巽 完二
- 完二が「本当の強さ」に目覚めてゆく過程が描かれる。ふとしたことで一人の少年と出会う完二。彼にかつての自分を重ね合わせた完二が取った行動とは…。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは嵐の神「オーディン」。
- 05「法王」堂島 遼太郎
- 堂島の父性と、彼が家族の絆を再認識する過程が描かれる。過去に家族を引き裂いた轢き逃げ犯に執念を燃やす堂島。そんな時、菜々子と主人公は…。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは万象の守護神「コウリュウ」。
- 06「恋愛」久慈川 りせ
- 偶像ではない、本当の自分を探すためにアイドルを休業したりせ。そんな彼女の元に、マネージャーが復帰を懇願しにやってくる。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは愛の女神「イシュタル」。
- 07「戦車」里中 千枝
- テレビの世界で雪子との友情を新たにした千枝。彼女は自分の心身をさらに磨くべく修行を開始する。そんな時、商店街付近にカツアゲグループが出るという噂を耳にする。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは強き神刀「フツヌシ」。
- 08「正義」堂島 菜々子
- 幼いにもかかわらずしっかり者の菜々子。父がいて兄がいる、でも母はいない。そんな彼女は家族というものについて考え、色々な気持ちを知ってゆく。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは邪悪を討つ者「スラオシャ」。
- 09「隠者」キツネ
- 神社に持ち込まれた絵馬をキツネから受け取り、依頼として書き込まれた願いを叶えていくことで進行していくコミュニティ。
- この依頼の遂行は大抵数日を要し、内容によっては行動時間を消耗する。また、依頼を達成しただけではランクは上がらず、報告(時間経過あり)で初めて上昇する。なお、雨天だろうとほぼいつでも進行させることができる貴重なコミュでもある。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは陰に棲む者「オンギョウキ」。
- 10「運命」白鐘 直斗
- ある時、直斗の家に泥棒が入り荒らされるという事件が起きる。後日下駄箱にあった“怪盗X”を名乗る人物からの挑戦状を基に、主人公と共にこの謎の人物に挑んでゆく。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは運命を司る三神「ノルン」。
- 11「剛毅」長瀬 大輔、一条 康
- 運動部の同級生である彼らとの絆を深めるコミュニティ。サッカー部とバスケ部のどちらを選ぶかによって相手が変わる。主人公の学校生活が一番垣間見られるストーリーである。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは降伏させる者「ザオウゴンゲン」。
- 長瀬 大輔
- サッカー部員に主人公が受け入れられるよう協力してくれる長瀬。彼は女が嫌いだという。それにはある訳があった。
- 一条 康
- バスケ部に入部した主人公と友達になった康。彼には複雑な家庭の事情があった。
- 12「刑死者」小西 尚紀
- 小西早紀の弟、尚紀との物語。彼は周囲の同情と憐憫の目、その裏にある「被害者はこうでなければならない」という押し付けがましい視線に苦しんでいた。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは生贄の神「アティス」。
- 13「死神」黒田 ひさ乃
- 病院で出会った謎の老婦人。常に喪服を着用し、自身を死神と称する。川辺で語らううちに、主人公が彼女の亡き夫に似ていると告白し、思い出を語り始める…。
- 休日にしか会うことができないという極めて限定的なキャラクターのため、一回逢う度にコミュレベルが上がる。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは暗黒の王「マハカーラ」。
- 14「節制」南 絵里
- 学童保育のバイト先で知り合った母親、絵里。子供の勇太は再婚相手の連れ子であり血が繋がっていない。継子との心の距離の縮め方に悩む絵里。一方、彼女を冷たくあしらう勇太も同じ気持ちを抱いていた。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは世界を維持する者「ヴィシュヌ」。
- 15「悪魔」上原 小夜子
- 稲羽市立病院の清掃アルバイトで知り合った、同病院で働くナースの小夜子。小悪魔的に主人公をからかう彼女だが、実は自分の立場に疑問を感じている。その奥には自分のためすべきことに迷う彼女の姿があった。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは地獄の魔王「ベルゼブブ」。
- 16「塔」中島 秀
- 声 - 役名表記なし(ゲーム版) / 市来光弘(テレビアニメ版)
- 家庭教師のバイト先で知り合った生徒で、成績優秀だが生意気な態度で心を閉ざしている秀。交流の中で少年は一つ一つ、内に秘めた疑問や感情を吐露してゆく。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは破壊の王「シヴァ」。
- 17「星」クマ
- 特捜隊でさまざまな経験を積み、一つ一つ大切なものを得てゆくクマ。しかし自分が何者なのかが分からない。さまざまな疑問が脳裏を掠めるが、やがて一つの結論に達する。ストーリー進行によって自動でコミュが進行していくため、クマのペルソナは確実に覚醒するようになっている。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは光を掲げる者「ルシフェル」。
- 18「月」海老原 あい
- 声 - 伊藤かな恵
- 派手な外見と行動で主人公を振り回す運動部マネージャーのあい。恋愛というものにどこか本気になれない彼女に、ある時転機が訪れる。
- 複数発生する選択肢によるリバース(不機嫌状態)やブロークン(喧嘩状態)、偽恋人フラグなどトラップが多いコミュである。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは祈りを伝える天使「サンダルフォン」。
- 19「太陽」小沢 結実、松永 綾音
- 文化部の同級生とのコミュニティ。演劇部と吹奏楽部のどちらを選ぶかによって相手が変わる。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは偉大なる者「アスラおう」。
- 小沢 結実
- 演劇部に入部した主人公は、演劇に真剣な結実と親交を深める。結実は次のコンクールで主役をやると意気込むが、そんな時、彼女の母親が倒れたという連絡が入る。
- 松永 綾音
- 松永綾音は明るいが引っ込み思案な吹奏楽部の1年生。今日も雑用を任されている。部のみんなが帰宅した後、一人で練習を始める綾音。主人公は彼女の練習に付き合う。
- 20「審判」真実を追う仲間達
- 特別捜査隊のもう一つのコミュニティ。物語の佳境で展開される。実質自動進行コミュであるが、実は遠まわしに真エンディングのヒントになっている。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは大いなる反逆者「ルシファー」。
- 21「世界」
- 対応するコミュニティーはないが、真実を求めることでそこに辿り着ける。
- 究極のアルカナであり、このアルカナに属するペルソナはペルソナ全書に記録できないという特性を持つ。
- 0 「道化師」 足立透
- ゴールデンで追加されたコミュ。堂島の部下である刑事の足立透とのコミュニティ。コミュ発生日時やランクMAXへの仕方が変則的なコミュである。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは、足立との決戦時にて彼に発現したペルソナである虚無へと誘う者「マガツイザナギ」。
- 20 「永劫」 マリー
- ゴールデンで追加されたコミュ。ベルベットルームに登場する謎の少女マリーの正体を探る。追加ダンジョンのトリガーでもある。
- マスターしたときに解禁されるペルソナは月夜の異邦人「カグヤ」。
物語の舞台
本作における地名の多くは、日本神話に登場する地名および用語に由来している。
稲羽市(いなばし)
市の花は蒲(がま)、市の動物は兎。元となったのは山梨県F市。
稲羽市は行政区域としての名称で、地域・地方としては「八十稲羽(やそいなば)」と言う。
- 歴史
- 大昔には天然の要塞とされ、その後付近で最も高い八十神山に城が築かれたのをきっかけに城下町が生まれ、これが八十稲羽の原型となる。八十神山の山の幸、市の中央を走る河川・鮫川の川の幸に恵まれ、戦国時代にも大した戦火に巻き込まれることもなく存続してきた。
- 江戸時代には温泉地として発達。信玄の隠し湯[注釈 34]を売りに賑わいを見せた。しかし、八十神山の大火によって城が焼失すると、領主らは旧城へと移り住み、城下町の住民の大半も移動して温泉地としての八十稲羽は忘れられていった。
- 明治になると炭鉱の町として再び賑わいを見せる。この時大量の人口流入があり、現在の稲羽市の形が整うことになる。現在の稲羽市民の多くはこの時増加した住民の二世、三世である。しかし、時代が石炭から石油へと移行することで、1980年代に稲羽炭鉱も閉山する。その後、目立った産業も名物もないまま、稲羽は徐々に過疎化と高齢化の波に冒され、現代に至る。
- 現在
- 最寄の都市から電車を乗り継いでも3時間という土地柄、通勤圏からも産業地としても外円にあり、大型の道路網も国道が市の南部に300メートルほどかすめるに留まっており、また陶製や染色といった伝統工芸以外目立った産業もなく、完全に孤立した“商業モデルの谷間”地域と化している。
- 市内のアクセスもローカルバスと稲羽線を中心とした八十稲羽駅が南部に1つのみであり、直接都会にアクセスできないので市民の生活範囲はほぼ市内だけで完結している。現在の人口は5万人程。
- 近年、町興しの一環として“ビフテキ”を名産品にしようという行政も後押しする動きがあるが、盛り上がりに欠けるのが現状である[注釈 35]。
八十神高等学校(やそがみこうとうがっこう)
主人公ら特別捜査隊の通う高校で、1年間の大事な舞台となる。
- 概要
- 共学の普通科で3学年、1学年3クラスとなっている。通称八高(はちこう)。県内ランクは中ランク[注釈 36]。近年ランクは上昇中で、生徒の素行も良いと評判。実は県庁などに八高出身の学閥がある。
- 『ペルソナ3』の舞台となった名門私立高校・月光館学園と交流があり、月光館学園側が部活合宿で稲羽に訪れたことがあるほか(『3 ポータブル』にて追加された描写)、修学旅行では交流授業を取り付けている。
- 施設
- 校舎は教室練と実習練からなり、やや老朽化が目立つものの定期的に補修されているので、現在まで新校舎建設の予定は無し。かつて栄えていた頃の名残で教室は多かったのだが、近年の過疎化で空き教室が目立ち、そこを実習練に改装。それが逆に生徒数のわりに設備が充実しているとして評判となる。
- 校舎以外では講堂を兼ねる体育館と、校庭と小さいながらも野球場がある。ただしプールはないので水泳授業は行われていない。
- 校則
- 校則はかなりゆるいという設定。制服着用とは書いてあるものの、あまり目立った改造をしなければうるさくは言われない。男子用、女子用の規定はあるものの「女子が男子の制服を着てはいけない」とは書かれていないため、基本的には直斗は校則違反ではない。またアルバイトも「学生の本分を妨げない限り」届出を出した上で許可される。もちろん学生に相応しくない職種は認められない。なおバイク通学は禁止されている。
- 部活動
- 部活動も存在し、全国的に有名なものなどはないが、上記のように実習設備は充実している。主人公が入るものでは、運動部ではサッカー部とバスケットボール部、文化部では演劇部と吹奏楽部が登場して、これ以外では会話上で陸上部が登場し、ドラマCD第3弾では手芸部の存在が語られている。
- 文化祭
- 毎年行われる文化祭は、部外者も入場可能なため、稲羽市の人々からは辰姫神社の夏祭りと同じ感覚で受け入れられている。外部の業者も出店が認められているため、それぞれの店が切磋琢磨し大きな盛り上がりを見せるという。
八十稲羽商店街(やそいなばしょうてんがい)
かつては地元の人々に愛される商店街であったが、物語の始まる頃にはジュネス進出により客が流れてしまい、多くの店が閉店している。住人は客を奪われたことには不満だが、地域活性に一役買っているジュネスに複雑な感情を抱いている。
『ペルソナ3 ポータブル』の女性主人公編では部活合宿の際にジュネス出店より1年前の商店街が見られ、その時点では小規模ながらも活気あふれる雰囲気であった。
- MOEL石油(モエルせきゆ)
- 商店街南口入り口にあるガソリンスタンド。主人公が八十稲羽へ来て最初に立ち寄った際には、気さくな店員が対応した。大通りに面しているのにもかかわらず、あまり流行っていない。
- 四目内堂書店(よめないどうしょてん)
- 屋号は店主の本名からそのままとられたもの。実は開業してから職種にふさわしくない名前だと気が付いた。店の名が有名になるとそれを気にして、いまでは店主の趣味の本しか置かなくなっている。
- だいだら.(だいだら“ぼっち”)
- 店名は、最後の“.”もふくめて、だいだらぼっちという。金属細工店という触れ込みであるが、扱っているのはどうみても危険な武器防具の数々。これらはすべて、店主(声 - 江川央生〈テレビアニメ版〉)のアートである。ときどきうれしそうに自作の“アート”を振り回す姿が目撃されるが、顔に派手な刀傷をつけ、頑固で無骨な主人が怖くて誰も通報できない。そんなことに気付かない主人は、周囲のよそよそしさを寂しがっているという。なお、彼の「アート」を理解する人間は少数だがおり、『ゴールデン』では八十神高校に通う弟子も登場する(無印版では弟子入りを突っぱねている描写がある)。実はかなりの冷え性で、工房の火種がないと生きていけない。
- 戦闘で得たシャドウのドロップアイテムを一定数売却することで、新しい武器や防具を作成し、販売してくれる重要な施設でもある。なお、何故かテレビの中から持ち出した素材を知っており(現実にはありそうにない物体ばかりにも関わらず)、『ゴールデン』では記憶喪失のため出所不明なマリーの私物の鑑定を行って見せた。
- ゲームでは必須の存在であるが、アニメでは鳴上たちが武器を携帯しないため第13話まで全く出番がない。登場時に花火職人でもある(「花火もアート」と言っており、ゲーム版でも本業として続けている模様)ことが判明する。
- 丸久豆腐店(まるきゅうとうふてん)
- 昔ながらの製法が支持されて、ジュネス出店後も生き残った数少ない店の一つ。久慈川りせの実家。
- 屋号の由来は本名の久慈川からだが、周囲からマルキュウさんとしか呼ばれないため、本当の苗字はあまり知られていなかった。りせの祖母が一人できりもりしていたが、よる年波から開店時間が縮まり、休業の日が増えていた。孫のりせが戻ってきてからは彼女が手伝うのでフル稼働である。朝一番の水揚げは登校前の彼女の仕事。その噂が広まったため、付加価値を求めて早朝から男性客が列をつくるようになった。
- 四六商店(しろくしょうてん)/スナック紫路宮(しろきゅう)
- 古くからこの地に店をかまえる雑貨屋で、店名は創業時に薬売りを営んでいたため、よく効く薬の代名詞であるガマの油売りに由来する“四六のガマ”からとられた。現在は恰幅のいい子供好きのおばちゃん(声 - 鍋井まき子〈テレビアニメ版〉)が一人で切り盛りする何でも屋。雨の日は全商品を2割引きで買うことができる。
- 主人公は「ぼっちゃん」と呼ばれ気にかけられているが、いつも変なもの買っていくため心配されている模様。また、クマが好物であるホームランバーを買うのもここであり、真冬でも大量に買い込みに来る(クマは自分が如何にアイスが好きであるかを熱弁している)。
- 店の前には自販機(飲むとHPまたはSPが微量回復する飲み物が買える)とカプセルガシャポンがある。ガシャポンのほうは雨の日でないとダイヤルが回らない(敵に一定数値の属性ダメージを与えるアイテムが入っている)。
- アニメではだいだらの店主同様出番がなかったが第13話で登場。夏祭りでかき氷の屋台を出していた。
- 『ゴールデン』では、昼のみ雑貨屋として営業し、夜はスナックとなっている。
- 愛家(あいや)
- 「アイヤー」など怪しい中国語が特徴の店主が有名な、上海帰りの本格中華をうたった地元の中華飯店。だが経営しているのは地元稲羽の中村さん夫婦で、元々は何代も続いた油屋だった。味はほどほどだが大ボリュームが売りで、特に雨の日限定で出されるご飯3kg・肉3kgのスペシャル肉丼は完食すれば無料だが達成困難(残した場合は3000円)。食べるメニューの種類に応じてステータスの各項目が上がる。なお肉の種類は「本格中華だから羊頭狗肉アル」と店主がからかうが、れっきとした豚肉。
- 口調は、以前読んだ「THE 麺道」という本の影響だと本人談。
- 上記のように、テレビアニメ版では店を経営する中村夫婦の娘・あいかが八十神高校に通っているという設定が付け加えられており、あいか自身も出前などがない場合は店の仕事を手伝っている[15][16]。『ゴールデン』では店主から話題には出るものの、毎回ニアミスで会うことはない。
- 惣菜大学(そうざいだいがく)
- 昔は下着屋だったが、今の店長の代に突然肉屋に鞍替えした。しかし、肉だけ売っていても繁盛しないと気付き「お袋の味」を売りにした惣菜屋へ再び転職。しかし都会とちがって稲羽市民はお袋の味に飢えていないため、これもさっぱり売れなかった。近年では町おこしに便乗した実在不明の「稲羽牛」を使用した(という触れ込みの)ビフテキメニューを作成。学生からの支持は厚いが、本格的なステーキハウスには適わず行き詰まりを感じているという。なおビフテキ串の8割は牛肉だが、残り2割は企業秘密。白鐘直斗はそれが肉ですらない可能性も指摘している(実際肉のように作った精進料理などもある)。
- 巽屋(たつみや)
- 明治期に地元の清浄な鮫川の流れを用いて開業した老舗の染物屋。パーティーメンバー巽完二の実家。技術は確かと評判で、先代の店主は全国的に有名な染物職人であった。その名声は今も伝わっており、ジュネス進出後も危なげなく健在である。天城屋旅館に染物を卸しているため、昔から天城家と親交がある。
- 小西酒店(こにしさけてん)
- 古くから続く酒屋であったが、ジュネス進出で存亡の危機にある。事件の第二被害者・小西早紀とコミュメンバー小西尚紀の実家。その後、日本酒を原料とした化粧水を販売するなど、創意工夫を重ねている模様。幻の芋焼酎・森欄丸の取扱店。
- 丸竹模型店(まるたけもけいてん)
- ジュネス進出により閉店してしまった模型店。現在店主ら夫妻は農業にハマっているとのこと。ただし祖父が興した模型店を潰したこと、子供たちの笑顔が店で見られなくなってしまったことから未練もあるようで、模型製作を主人公に依頼してくる。娘が八十神高校に在籍しており、彼女からも依頼を受けることが可能。
- 天城屋旅館(あまぎやりょかん)
- 稲羽市商店街のバス停からバス一本で行ける老舗旅館。パーティーメンバー天城雪子の実家。温泉の泉質は酸性ラドン泉。客室は全30室、そのうち半数が離れとなっており、稲羽の山と自然を堪能できる名店として全国区の知名度を誇り、メディアにも何度も取り上げられている。地野菜と渓流魚など八十稲葉の素材をつかった料理も売りの一つ。板前の間では「お嬢さんにお使いさせるべからず」が常識になっている[注釈 37]。
- 稲羽市立病院(いなばしりつびょういん)
- 商店街のバス停から行ける総合病院。精密検査や急患の受け入れ、長期入院など一通りの医療行為を行える設備が整っている。完二の父はこの病院に緊急搬送されてそのまま亡くなっており、完二にとってはトラウマとなっている場所である。
- イベントでたびたび訪れることになるほか、清掃員のアルバイトおよび上原小夜子との悪魔コミュはここで進行される。
- 辰姫神社
- 巽屋のすぐ隣の石段を登った先にある神社。御祭神は豊玉昆売命(トヨタマヒメノミコト)で、ご利益は開運や安産、水難除厄など。人気の少ない神社だが、夏休みや大晦日には催しが行われてそれなりに人が集まる。裏山では精力増強などの効果がある葉っぱが取れたらしい。
- 隠者コミュを完了させるとおみくじがひけるようになり、直接会わずとも友好度を上げることができるようになる(ランクアップは不可能)。『ゴールデン』では、隠者コミュ開始時点で使用可能(夜も利用できるが、雨の日は不可)。また、釣りに使う虫の調達や釣った魚と石の交換なども行える。
ジュネス(JUNES八十稲羽店)
物語の始まるほぼ1年前にオープンしたジュネス系列ジュネス八十稲羽店。店名はフランス語で「若さ」「青春」「青年期」を意味する。
地域密着型を志向し若者を中心に活気ある展開を見せ、稲羽市はもとより、隣の沖奈市からも多くの人が訪れる。パーティーメンバー花村陽介の父が店長を務める。「ジュネスは毎日がお客様感謝デー、来て、見て、触れてください」「エブリディ・ヤングライフ・ジュネス♪」とCMをうち、いまやファミリーや若者たちにとってかかせないトレンドスポットとなっている。一条いわく、「ワンダーランド」。
構造はエスカレーターのある開放感たっぷりの吹き抜けホールを中心に、西をジュネス、東を専門店街と左右対称構造の二階建てとなっている。屋上にはフードコートや遊園地があり、ヒーローショーを催すこともある。
特にマスコットなどはなかったが、陽介の家に居候することになったクマをアルバイター兼マスコットとして(表向きは陽介がどこからか連れて来た青年・熊田と、彼が持参してきた着ぐるみという扱い)活動させ始め、そのままちゃっかりと座を射止めている。マスコットとしての名前はクマダクン。『ザ・ゴールデン』ではジュネス本社から視察に来た重役から気に入られ、本社からも認知される存在となった。
- ジュネス1F
- 食料品売り場。ここに限り24時間営業で、帰宅の遅い人、夜勤や夜間に仕事のある人に重宝されている。堂島の好むたくあんブランドもここにしかない。お惣菜の入れ替えは16時と19時、22時。
- ジュネス2F
- 洋服や日用品、家電コーナーがある。特別捜査隊が“向こうの世界”に飛び込むための大型テレビがここにある。家電は充実しているようだが、テレビを買う人はあまりいないらしい。そのため店員も基本的にいないが、たまに人がいると騒ぎになるので中に入ることはできなくなる。
- 屋上
- フードコートとちびっこ広場という屋外遊園地がある。なお広場にある看板の動物絵は店長直筆。フードコートは特別捜査隊の本部…もとい溜まり場で、推理から雑談、テスト勉強までここで行うことが多い。最近は地元名産を取り入れてビフテキを開始。さらにはハンバーグ、ビフテキ、メンチカツ、カラアゲからなるウルトラヤングセットもある。ただし同じメニューの中に“国産ハンバーグ”というものがあるので、セットの肉は国産でない模様。
- 屋外ステージもあり、ここで各種イベントやヒーローショーなどの催しを行う。
- アルバイトの時給は高校生690円、一般900円。陽介は時給400円くらいでこき使われている[注釈 38][注釈 39]。
稲羽市の近隣
- 八十神丘陵(やそがみきゅうりょう)、八十神山(やそがみやま)
- 稲羽を取り囲むように存在する丘陵地帯で、八十神山はその最も大きな山岳である。上記のように、この地形を天然の要塞として築城に活用したのが稲羽の始まりだが、そのために八十稲羽は元来より交通の便が悪い。
- またこの地形のため、稲羽は冬になると豪雪に見舞われる。丘陵にはそれを活用したスキー場も多数作られており、シーズン中は大いに賑わいを見せる。
- 沖奈市(おきなし)
- 稲羽市の近隣にある中規模都市。近隣とはいっても間に八十神山を挟んでおり、電車もあるがその本数も多くないため、バイクなどがないと稲羽市からはそれなりに交通時間がかかる。清流を活用した製紙業が盛んで、近年は様々な企業の工場が置かれる工業都市として発展しており、人口は25万人ほどと稲羽市よりも遥かに多い。工場労働者の家族が多数生活しているため、若者向けの商業施設およびレジャー施設が充実しており、稲羽市の住人も娯楽目的でしばしば訪れている。
- 特別捜査隊メンバーやコミュニティの友人とのイベントで訪れることになるほか、『ゴールデン』ではバイクに乗れるようになって土地勘をつかんだ後には自由に行き来できるようになる。
- 七里海岸
- 『ゴールデン』で登場。稲羽市の最寄となる海岸。最寄と入っても内陸である稲羽市からであるため、バイクでもそれなりの時間がかかる。観光として見ると寂れているが、夏は小規模ながら海の家があり、釣り客や遊ぶ家族連れがいたりと憩いの場として機能している。
テレビの世界
- エントランス
- ジュネスのテレビから入ることで到着する場所で、テレビの世界における特別捜査隊の行動拠点。鉄骨が組まれた足場や照明機材など、テレビの撮影スタジオのような外見をしている。
- 殺風景な部屋(さっぷうけいなへや)
- 主人公たちが最初にテレビの世界に入り込んだ際に訪れた「誰かの心を反映した場所」。名称通り殺風景な小さな部屋で、顔の部分が破かれたポスターが各所に張られている。後にテレビの世界の仕組みを知った主人公たちは、ここは最初にテレビの中に落とされた山野真由美の心を反映した場所であり、顔の破かれたポスターは生田目の本来の妻である歌手・柊みすずのものだと推測している。
- 異様な商店街(いようなしょうてんがい)
- 小西早紀の心を反映した世界。稲羽中央通り商店街に酷似しているが、空が不気味などす黒い赤になっている。小西早紀のシャドウの残留思念と見られるものが残っており、彼女の実家を模した箇所では商店街とジュネスに対する負の感情を誇張した言葉がこだましている。
- 雪子姫の城(ゆきこひめのしろ)
- 雪子の心を反映した世界。「生まれつき運命が決められて束縛されている」という苦悩と、「それから脱したいが、自分で抜け出す勇気は無いから誰かに連れ出してほしい」という願望が歪められたことで、「お城で自分を連れて行ってくれる王子様を待つ、囚われのお姫様」というメルヘンチックな形になった。内装は、当初自分の王子様になってくれる(助けてくれる)と期待していた千枝への意識を反映し、赤色一色で染め上げられている。
- 熱気立つ大浴場(ねっきたつだいよくじょう)
- 完二の心を反映した世界。女性への苦手意識や趣味へのコンプレックス、直斗と出会ったことで生じた自身への同性愛疑惑などが歪められて発現した。さらに完二のイメージする発展場(男性同性愛者の性行為場所)が誇張されたことで、「男子専用」という上り旗の立ち並ぶ怪しい雰囲気のサウナを形成になった。初めて入ろうとした際、明らかな同性愛を連想させる謎の男性の声が中から響いてきたため、主人公ら(特に陽介)は大いに躊躇した。
- 特出し劇場丸久座(とくだしげきじょうまるきゅうざ)
- りせの心を反映した世界。「本当の自分を見てほしい」というりせの苦悩と願望が歪められ、派手なストリップ劇場という過激な形になった。
- ボイドクエスト
- 美津雄の心を反映した世界。現実の生活や自分自身の存在に虚無(ボイド)を抱き、現実にリアルを感じない美津雄の感情が形となった結果、ドット絵のレトロなRPG風の世界になった。
- 秘密結社改造ラボ(ひみつけっしゃかいぞうラボ)
- 直斗の心を反映した世界。 特撮番組やアニメの秘密基地のような外見をしている。最深部には改造手術を行うための手術台がある。
- 天上楽土(てんじょうらくど)
- 奈々子と、彼女を入れたすぐ後にテレビの中に逃げ込んだ生田目の心を反映した世界。亡くなった母にまた会いたいという思いと幼さゆえの純粋さのため負の感情が希薄だったことから、他の世界とは異なり歪んだ心理の具現化が少ない「美しい天国」の形となっている。ただし、生田目の心を反映したと見られる現代的な建造物が一部に混在している。
- 禍津稲羽市(まがついなばし)
- 足立がアメノサギリの能力を使い、自ら作り出した二重構造の世界。他の場所とは異なり、足立が自らの意思で制御できている。足立の現実世界への絶望と屈折した願望を反映するかのように、廃墟と化した稲葉市の街並みが再現されている。下層部は「マガツマンダラ」という罠が張り巡らされた迷宮となっている。
- 虚ろな記憶の墳墓(うつろなきおくのふんぼ)
- 『ゴールデン』のみ登場。
- ある理由からテレビの世界に入ったマリーの心を反映した場所。花びらに多い尽くされた墓所とマリーが主人公達と過ごした八十稲羽の風景が混在している。アイテムや装備品を一切持ち込むことができず、戦闘が終了するたびにSPが強制的に半減してしまう。記憶を取り戻したマリーの「主人公たちを守りたいから霧とともに消えなくてはならない」という思いと「本当は消えたくない」という相反する願いが反映されている。
- 黄泉比良坂(よもつひらさか)
- 本作のラストダンジョンで、黒幕であるイザナミが作り出した世界。赤い幾何学的なパーツで構成された鳥居や参道を思わせる道が続き、人外の存在が作り上げたため、他の世界にはある「人の心の迷い」を反映した不完全・不安定な部分がまったく存在しない。主人公は稲羽市に来て最初の頃、イザナミが夢の中で接触・干渉してきた際にもこの世界を見ている。
用語
- ペルソナ
- 誰しも持っている、心に秘めた「もう一人の自分」のこと。人が事物と関わる時、面(おもて)に現れる相。神話的な由来を持ち、力の覚醒者のみ使役できる。シャドウに対抗できる唯一の手段。
- 前作『ペルソナ3』では心にトラウマを持つ者が覚醒し、拳銃型の召喚器を用いて自身の頭を打ち抜き(擬似的な死の体感)召喚するなど後ろ暗い要素が多かったが、今作では「死 / 概念」との関連性はなく、また心のトラウマでもなく、自身を見つめる前向きな心の具現となっている。召喚方式も変更され、自身のアルカナが描かれたカードを破壊して召喚する。これは自身に打ち克つ=ブレイクスルーの象徴である。意味合いとしては『ペルソナ2』までの作品と同義になっている。ただし、現実世界での発動は不可能。[注釈 40]
- ペルソナとシャドウは本質的には同質の存在であり、「意思によって制御されたシャドウ」がペルソナである。自分の影(シャドウ)を否定・拒絶すると怪物化して暴走するが、自分の一部として肯定し受け入れるとペルソナに変化するのはこのためである。
- なお、本作における主要ペルソナは日本の神話や物語、歴史上の人物から取られており、中でも特に人の形に近い「ヒーロー」がモチーフとなっている。
- テレビアニメ版ではペルソナの設定や戦い方が原作ゲームから変更されており、戦闘中は常時ペルソナを表出させて戦うものとなっている。ペルソナのダメージは使用者本人のダメージ(痛み)となりペルソナが吹き飛ばされると使用者もリンクして吹き飛ばされる。鳴上悠のみ、ペルソナチェンジすることで相手の拘束を振り切ったりできる。また、アギやジオなどの魔法名を使うことはないが設定として存在しているらしく、りせのシャドウにスキャンされたときは弱点が魔法名で表示されていた。
- メガネ
- クマが主人公たちのために用意した物。装着すると視界を遮るテレビ由来の濃霧が取り払われ、心身への悪影響も軽減される。クマは眼自体がレンズであるため不要らしい。クマがノリで作った鼻眼鏡も一応効果はある。この鼻眼鏡は熱い要望により、『ゴールデン』では衣装のバリエーションとして登場。
- シャドウ
- 人の自我から零れ落ちた心や感情の一部であったもの。かつて在ったモノの断片であり影。人の心を貪り食らう存在。元となった感情の強さによって、稀に強い力を持つ個体が生まれることがある。中に人間が入ることで、その人物個人のシャドウ(自分の“影”)が形成される。
- 現実世界で霧が出ている間はテレビの世界の中は晴れ、その間シャドウは凶暴化する。凶暴化したシャドウに普通の人間は太刀打ちできないため、殺されてしまう。ただし、ペルソナ使いに対しては霧の日に関係無く襲い掛かる。
- 上述のようにペルソナとシャドウは本質的に同一の存在である。特例として、クマは元となった自我がどの人間かも判別できない断片としてのシャドウであるが、元の人間から独立した自我が芽生え、育んだことから、シャドウでありながらそこからさらに別のシャドウおよびペルソナが発現している。
- 自分の“影”
- それぞれの人物が心の奥に持つ感情を軸として、テレビの中に現れるその人物の影。自分が認めたくない、人前で抑圧した感情でもある。鈍い金色に光った瞳や濁り、ノイズがかった声といった共通の特徴が見られる。存在を否定されることによって本体より分離して独立し、周囲のシャドウを取り込んで暴走する。しかし、存在を認め受け容れた時には、ペルソナとして昇華する。ただし、この時点では受け入れただけで現実に対処できていないため、さらなる段階に進むためには悩みに対して決着をつける必要がある。
- マヨナカテレビ
- 稲羽市に流れている都市伝説。雨の降る夜の午前0時に点いていないテレビで自分の顔を見つめると運命の相手が映るという内容である。テレビの中に人間が入らない限り映像は荒れた人影が映るのみだが、人間が入るとその人間の影を主役としたバラエティ風の番組が映る。なお、主役となる人物は一度明確に報道されている必要があるようで、報道されていない陽介・千枝・久保、報道はされたが特定されていなかった菜々子らのバラエティは発生しなかった。
- その本質は人々の特定の人物に対する「内面を覗きたい」という願望を投射するもので、テレビの中の世界に影響こそはするが直接的な関係はない。画面に映る姿は周囲のイメージをベースとしているため、公式プロフィールが存在する人物はその通りのプロポーションとなっており、言葉でしか語られないなど対象となる人物像が明らかになっていない場合は映る姿はひどく曖昧な物となる。また、バラエティが形成される前はそれを見る人の対象人物への思い入れによって鮮明度が変化し、複数の人物が同じ思いを抱いてテレビを見た場合はそのイメージに沿った映像が表示される。中に入った人間の「見せたい欲求」も投射するため、見たいと思われている当事者が中に入ればより鮮明な「番組」が生成される。
- シャドウの暴露も含めて主人公たちがテレビの中に入っている間も番組は進行しているようで、外の反響が中に伝わってくることがある。事件後に主人公たちのことは特に話題に上がらないため、映っていないと推測されている。霧が現実世界に漏れ出した後は、雨の日でなくても映るようになり、様々な映像を見せていた(他人の悩みや霧に沈んでシャドウだらけになった町など)。
- アニメ版において、主人公が録画を試みたが、そもそも機械的に映っていないテレビなので録画は失敗した。
- ベルベットルーム
- 夢と現実、意識と無意識の狭間にある空間。今回は、リムジンの車内になっている[注釈 41]。ペルソナシリーズの恒例で、今回もここでペルソナの合体(融合)ができる。管理人のイゴールやマーガレット曰く、ベルベットルームの内装や人員は契約者によって変化するという。また、中の人物構成は常に必然であり、その時あるべき人物構成となる(ある時「イゴールの存在が不要」であるなら、マーガレットしかいなくなる)。
- 契約者の鍵を使って路上などに存在する青い扉に入るか、あるいは夢の中で訪れるかのどちらかで中に入ることができる。ただし、この部屋は育むべき自我を持つものしか存在できず、抜け落ちた自我の欠片にすぎないシャドウは決して入ることができない。
- テレビの世界
- 正式名称は「虚ろの森」。特別な素養を持つ者のみがテレビを入り口にして踏み入ることができる謎の世界。内部は霧で覆われており、肉眼ではほとんど視界が利かない。どのテレビがどの場所に出るかはあらかじめ決まっており、主人公たちはジュネスのテレビから入れる場所を拠点としている。この場合、スタジオのような広場に出る。
- 中に人間が入るとその個人のシャドウと悩みやコンプレックスを反映した領域が形成される。また、この中で死亡するとアンテナなど何故かテレビ絡みの場所でぶら下がった形で死体が発見されるが、この原理は不明である。
- この中で入手したものを現実世界に持ち出した場合、「消えないランプ」など機能そのままに実体化するようで、だいだら.で武器の素材にしたり困っている人にあげたりできる。
- 霧
- テレビの中の世界に立ち込める霧。周囲の人とのつながりを希薄にする性質があり、長時間の接触は心身に悪影響を及ぼすらしく、現実世界に湧き出した際には、精神を押し潰され喋ることもできなくなるか、他人を気にしないようになって変に生き生きした感じになる。
- 霧の実体は、アメノサギリ曰く「真実を隠しておきたい」という欲求に従って発生しているものであり、現実の霧によって周囲が見えなくなることで真実を求める心が増幅した結果霧が晴れる、という仕組みになっているとのこと。シャドウが暴走するのは、押し込められた精神が暴かれる拒絶反応の類である。なお、現実世界の霧はここ数年で急に発生してきた異常気象らしい。
- なお、ゲームではそれほど見えないというわけではないが、実際はすぐ隣にいる人物の顔が判別できず、数m先に人間がいるかどうかも分からないほど濃い。
- ワイルド
- 究極のアルカナである「世界」を含めたありとあらゆるアルカナを扱うことが出来る、特殊なアルカナ。主人公の初期ペルソナは愚者であるが、愚者系列のアルカナなのかどうかは不明(現在は関係性を否定されているため)。ペルソナの成長速度が他に比べて異常に遅いが、絆を結んだ相手に相当するアルカナを力として取り込むことが出来る。
登場する商品
実在の商品
今作『ペルソナ4』では、ゲームの作中や公式ファンブックなどにおいて、数々の実在する商品名が劇中に登場している。これらの中には正式なタイアップとして登場するものもある[8]。このほかゲーム中では解像度の関係で視認することはできないものの、雑貨屋に陳列されている商品などにも実在の商品のパッケージなどが貼り込まれている[8]。なお、『ゴールデン』でも引き続きタイアップされている。
- おっとっと
- 巽完二の大好きなスナック菓子で、数々の隠れキャラクター(ひみつのなかま)を見つけるのが醍醐味。海外の『ペルソナ4』ではアニマルクッキーに差し替えられている。
- ポテロング
- 細長いポテトスナック。1周につき1回しか入手できないがHPが全快する。
- ホームランバー
- 昔からある当たりつきアイスバーで、バニラとチョコの2種類の味がある。クマの大好物で、花村陽介がジュネスで得たバイト代のほとんどがこれに消えてゆき、クマ自身のバイト代も大部分がこれの購入に費やされる(そのためクマは主人公たちの修学旅行を追跡する際、これを我慢して交通費の貯金を行った)。元々は完二お気に入りのアイスであり、クマがテレビの外に出てきた初日に陽介のおごりで完二と二人でアイスを買うこととなって彼から薦められたのがきっかけ。
- リボンシトロン
- 爽やかな味わいの清涼飲料水。飲めばSPが10回復する。なお、『ゴールデン』が発売に合わせ、2012年7月から9月までの期間限定でアサヒ飲料とのコラボレーションでペルソナ4のイラストが描かれたリボンシトロンが発売された。購入者の中から抽選でペルソナ4グッズが当たるキャンペーンも併せて実施されている。
- リボンナポリン
- 爽やかな味わいの清涼飲料水。飲めばHPが10回復する。なお、実際のリボンナポリンは北海道でしか売られていない商品。
- 赤いきつね
- うつわに赤いラインのはいった即席めん。作中では実名で登場する場面もあり[注釈 42]、書籍『ペルソナ倶楽部』でも名称が明記されている。雪子はこれに浮かんだおあげが好物である。
- 緑のたぬき
- うつわに緑のラインがはいった即席めん。作中で実名は登場しないが、赤いきつねと共に登場し、書籍『ペルソナ倶楽部』では名称が明記されている。千枝が放課後によく食べる。
パロディ
タイアップ商品の他にも実在する商品のパロディが登場する。
- ドクターペッパー
- 胡椒博士NEOの名称で登場。飲むとSPが微量に回復する。
- 『P4U』では、クマがおこなうアイテム攻撃の中にも登場、効果は取得した側がSP回復 & 状態異常回復。
- ポンジュース
- 盆ジュースの名称で登場。飲むとSPが微量に回復する。
- カロリーメイト
- カロリーフレンドの名称で登場。食べるとHPが微量に回復する。
スタッフ
音楽
作中で使用される楽曲の8割は目黒将司が手掛けている[17]。前作『ペルソナ3』同様、フィールドや戦闘で流れる曲にもボーカル曲が多用されており、これが目黒の作風の特徴にもなっている[17]。一方、『3』ではダークで静かな曲が中心だったのに対し、今作では明るく、ポップな曲が多くなった。「時価ネットたなか」と「全ての人の魂の詩」は前作を引き継いでいる(時価ネットたなかの曲はサウンドトラックに収録されていない)。
エンカウント戦闘で使用される通常戦闘曲「Reach Out To The Truth」もボーカル曲となっている。最終戦闘曲である「The Genesis」は一曲で7分半も使うという、シリーズの戦闘曲では一番長い曲(目黒談)となった。
『ゴールデン』では新オープニングや戦闘曲、追加イベント用の曲など新たに15曲が追加された。
- PERSONA4 MUSIC BAND
- 『ペルソナ4』の曲(後述するテレビアニメ版や『マヨナカアリーナ』などの派生作品を含む)を“ PERSONA4 MUSIC BAND ”と名付けられたバンドが、ペルソナ音楽ライブイベント“ PERSONA MUSIC LIVE ”で演奏することもある。基本メンバーは下記の通り。
- 平田志穂子(Vo.)、川村ゆみ(Vo.)、Lotus Juice(RAP)、目黒将司(G.)
2012年8月には日本最大のアニソンライブ・アニメロサマーライブやa-nationのアニソンイベント“ ANISON GENERATION 〜アニジェネ〜 ”にも出演。ペルソナ関連以外のライブにも進出し始めている。
主題歌
- オープニングテーマ「Pursuing My True Self」
- 作詞 - 南場優、RyoRca / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
- エンディングテーマ「Never More」
- 作詞 - 小森成雄 / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
ノベル版
この節の加筆が望まれています。 |
- ペルソナ4 キリノアムネジア
- 著 - 藤原健市 / 刊 - ファミ通文庫
- ストーリーはオリジナル。時系列は雪子を助け出した直後。陽介、千枝、雪子の3人を中心にストーリーが進むため、主人公の出番はほとんどない。ある人物のシャドウが登場する。
- ペルソナ4 Your Affection
- 著 - 渡海奈穂 / 刊 - B's-LOG文庫
- キャラクター達の日常に焦点を当てた連作短編集。
- ペルソナ×探偵NAOTO
- 著 - 間宮夏生 / イラスト - 副島成記(カバー・口絵イラスト)、曽我部修司(本文イラスト) / 刊 - 電撃文庫
- 2012年6月8日発売 ISBN 978-4048864190
- 直斗を主人公としたスピンオフ作品。時系列は本編終了から1年後。
コミック版
この節の加筆が望まれています。 |
電撃マ王の連載版
曽我部修司が前作『ペルソナ3』に引き続き漫画化。『電撃黒「マ)王』→『電撃マオウ』へ移動して連載中。
本作では「自分の影」を受け入れ認めることで自分の「ペルソナ」に変えていたが、漫画版では自らペルソナを生み出して「自分の影」を倒す展開となっている。漫画としてのストーリー展開は基本的にメインストーリーに絞り込んだものをしつつ、各キャラクターのコミュニティを織り交ぜている。
累計発行部数は8巻現在、100万部[注釈 43]を突破している。
- 2009年9月26日発売 ISBN 978-4-04-868134-6
- 2010年3月27日発売 ISBN 978-4-04-868507-8
- 2010年10月27日発売 ISBN 978-4-04-868920-5
- 2011年4月4日発売 ISBN 978-4-04-870499-1
- 2011年9月27日発売 ISBN 978-4-04-870842-5
- 2012年2月27日発売 ISBN 978-4-04-886297-4
- 2012年11月27日発売 ISBN 978-4048911344
- 2013年10月26日発売 ISBN 978-4048660525
ペルソナ4 The Magician
『ペルソナマガジン』2 - 9号で連載された。作者は玖倉しいち。
陽介を主人公にした外伝作品。八十稲羽へ引っ越して間もない頃の話から始まり、ゲーム本編のストーリーを陽介の視点で展開している。
- 2012年8月27日発売 ISBN 978-4048868174
ペルソナ×探偵NAOTO
ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ
CD
ドラマCD
ゲーム版、アニメ版、『ザ・ゴールデン』版のものがそれぞれ発売されている。いずれも基本的にオリジナルストーリーで展開される。これらのほかに、アニメ版BD / DVDの第3巻、第8巻の生産限定版に特典としてオリジナルのドラマCDが付属されていた。
- ゲーム無印版
- 全3巻が2009年6月から2010年5月にかけてフロンティアワークスにより発売・販売された。Vol.1をアニメイトにて予約・購入すると特典として副島成記による描き下ろしの告知ポスターがプレゼントされた。
- バレンタインデーでりせが作ったチョコや、バレンタインデー後のカットインでVol.1であった堂島家で集まっての鍋のシーンなど、第1巻と第2巻のストーリー展開の一部は、後に『ザ・ゴールデン』へストーリーの一部として逆輸入されている。
- アニメ版
- 全2巻。アニメ版にあわせて発売され、主人公の名前がそれに準じて鳴上悠となっており、背景ストーリーもアニメ版の展開を踏襲している。1巻はアニメ版では省略されていたゲーム版における陽介コミュニティ前半のストーリーが一部に組み込まれている。
- 『ザ・ゴールデン』版
- 全2巻。『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』にあわせて発売され、『ザ・ゴールデン』の追加キャラクターであるマリーとそれに伴う追加ストーリーの踏まえたものとなっている。
音楽CD
ゲーム中に使用された楽曲を収録したサウンドトラックと、そのアレンジ版を収録した『ネバー・モア -「ペルソナ4」輪廻転生-』、『ザ・ゴールデン』にて追加された楽曲を収録したサウンドトラックの3種類が発売されている。テレビアニメ版の放送中に発売された『ネバー・モア』はオリコン週間アルバムチャートで1位を獲得するなど[18]、商業的な成果も残した。
- 「ペルソナ4」オリジナル・サウンドトラック - 2008年7月23日発売[19]。
- ネバー・モア -「ペルソナ4」輪廻転生- - 2011年10月26日発売[18]。
- 「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」オリジナル・サウンドトラック - 2012年6月27日発売[20]。
カードゲーム
前作『ペルソナ3』やそれを原案としたアニメ『ペルソナ 〜トリニティ・ソウル〜』と共に、ブシロードのカードゲーム『ヴァイスシュヴァルツ』に参戦している(カードセットとは違うが、ゲーム中では一応『ペルソナシリーズ』に扱い)。
なお、原作ゲームの初回出荷版では、主人公とイザナギが描かれたゲームカードが収録されている。
ソーシャルゲーム
2012年9月24日からソーシャルゲーム『ペルソナ4 ザ・カードバトル』がGREEでリリースされた。12月25日からはAndroidアプリ版もリリースされている。基本プレイ無料のアイテム課金制。
運営先はインデックス(旧法人)→インデックス(旧:セガドリーム)であったが、2014年5月9日にサービス終了[21]。
テレビアニメ
Persona4 the ANIMATION
『Persona4 the ANIMATION』(ペルソナフォー・ジ・アニメーション)のタイトルで、2011年10月から2012年3月まで、MBS、TBS、CBCにて放送された[22]。全2クール[23]。前作『ペルソナ3』を原案としたテレビアニメ『ペルソナ 〜トリニティ・ソウル〜』がゲームとは異なるアニメ独自の内容であったのに対し、本作は原作ゲームに沿った内容となっており[4]、オンエア版では黒幕であるイザナミとの対決を経ないノーマルエンドまでの物語が、原作ゲームに沿った形で描かれた。BD / DVD最終巻にはトゥルーエンドに沿った内容の話が追加で収録されている。原作ゲームの時代設定が2011年であると設定されていることから、テレビアニメも現実の同年内放送を想定して企画が進められた[4]。
監督の岸誠二は、かつて同じく監督を担当した『Angel Beats!』の脚本を担当した麻枝准らとの雑談で、ペルソナの話題が出たことがきっかけで本作に関心を持つようになったと言う[24]。
作風、表現手法(P4A)
視聴対象としては、自分がゲームを通じて体験した内容がそのままアニメ化されることを歓迎するような原作のファンが想定されている他、初めて『ペルソナ4』の内容に触れる視聴者に対しても、原作ゲームをプレイするのと同じ感覚を追体験出来るような作品であることが意図されている[4]。このため本来、映像としては反則とされる表現も行われている[25](表現の詳細は後述)。
本作では原作ゲームの雰囲気や演出を忠実に再現することが試みられており[16][26][27]、原作の楽曲、日付が変わる際に表示される天気予報つきのカレンダー、ステータス画面を再現したアイキャッチ、漫符を用いた感情表現、戦闘時に弱点属性の攻撃が命中した際の擬声語を伴うカットインなどの表現が、原作ゲームの演出に沿った形で再現されている[27]他、原作に登場した多彩なペルソナがアニメにおいても登場している。原作ゲームの楽曲が使用される状況には特に注意が払われており、原作ゲームのプレイヤーを喜ばせるものとなっている[14]。台詞が文字で表示されるゲームと異なり、アニメ作品では台詞が被る場面でボーカル曲を用いるのは難しいとも言われるが、本作では原作ゲームの通常戦闘曲「Reach Out To The Truth」などのボーカル曲も用いられている[27]。
ゲーム作品のアニメ化ではこうした演出がアニメの表現に合ったものへと置き換えられることが多い中、本作では様々な調整を重ねることでこれを実現しており、こうした演出は本作の特徴にもなっている[4][27]。ただしテレビ放送版では、放送上の規定のために原作ゲームの演出を再現しきれなかった部分もあったという[28]。
スタッフ(P4A)
- 原作 - 『ペルソナ4』(Index)
- 監督 - 岸誠二
- 助監督 - 松本剛彦
- シリーズ構成 - 柿原優子
- ペルソナデザインコンセプト - 金子一馬
- キャラクター原案 - 副島成記
- キャラクターデザイン - 森田和明
- クリーチャーデザイン - 秋恭摩
- プロップデザイン - 常木志伸
- アニメーションディレクター - 植田洋一
- 総作画監督 - 中原清隆
- 美術監督 - 長岡慎治、宮越歩
- コンポジットディレクター - 今泉秀樹、髙井泰子
- 色彩設計 - 合田沙織
- 3Dディレクター - 渡辺哲也
- 編集、アニメーションプロデューサー - 櫻井崇
- 音楽 - 目黒将司
- 音響監督 - 飯田里樹
- プロデューサー - 足立和紀、平岡直人、細川修、六信哲司、江口聡、金庭こず恵、丸山博雄
- 制作 - AIC ASTA
- 製作 - 「ペルソナ4」アニメーション製作委員会(アニプレックス、インデックス、博報堂DYメディアパートナーズ、読売広告社、アスキー・メディアワークス、ムービック、AIC)、MBS
主題歌(P4A)
原作ゲームで楽曲の作曲を手掛けた目黒将司、ボーカルを担当した平田志穂子が、テレビアニメ版の主題歌も担当している[29][30]。
オープニングテーマ(P4A)
- 「Pursuing My True Self」(第1話[注釈 44])
- 作詞 - 南場優・RyoRca / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
- 原作ゲームのオープニングテーマ。イントロ部分は(15話以外)各話アイキャッチの曲としても用いられている。
- 「sky's the limit」(第2話[注釈 45] - 第8話、第10話 - 第12話)
- 作詞 - Lotus Juice / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
- 第1話ではエンディングテーマとして使用された。
- 「True Story」(第9話)
- 作詞 - 田中裕一郎 / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 久慈川りせ(釘宮理恵)
- アバンタイトルから続く形で始まるオープニング映像では、同エピソードから本編に登場する久慈川りせがアイドルとしてステージ上で歌い踊る姿が描かれ、ボーカルも登場人物名義となっている。
- なお、このオープニング映像は絵コンテなしでプロダンサーによる実写撮影をトレースする形で制作されている[31]。
- 「key plus words」(第13話、第14話、第16話 - 第21話、第23話)
- 作詞 - Lotus Juice / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子 feat. 川村ゆみ
- 「Burn My Dread」(第15話)
- 作詞 - 小森成雄、小森祥弘 / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 川村ゆみ
- 原作ゲームの前作に当たる『ペルソナ3』のオープニングテーマ。『ペルソナ3』の舞台であった私立月光館学園を『ペルソナ4』の登場人物たちが訪れるという、原作ゲームにもあったエピソードを映像化した話において、オープニングテーマ、アイキャッチとして使用された。
エンディングテーマ(P4A)
- 「Beauty of Destiny」(第2話[注釈 45] - 第12話)
- 作詞 - Lotus Juice / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子 feat. Lotus Juice
- 「恋する名探偵」(第13話)
- 作詞 - meg rock / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - ラブリーン(堀江由衣)
- テレビアニメ版に登場した劇中アニメ『ラブリーン』の主題歌という体裁の曲。
- 「The Way of Memories -キズナノチカラ-」(第14話 - 第17話、第19話 - 第21話、第23話)
- 作詞 - 小森成雄 / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
- 「ほんとのきもち」(第18話)
- 作詞 - 小森成雄 / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
- 「Never More」(第25話)
- 作詞 - 小森成雄 / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
- 原作ゲームのトゥルーエンド、ノーマルエンドのエンディングテーマ。
各話リスト(P4A)
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
#01 | You're myself, I'm yourself | 柿原優子 | 岸誠二、松本剛彦 古川順康、植田洋一 |
唐戸光博 | 坂崎忠、江原康之 野崎麗子、朝来昭子 |
#02 | The Contractor's Key | 古川順康 | 吉川浩司 | 岡山思菜子、河合桃子 | |
#03 | We are friends, aren't we? | 広田光毅 | 植田洋一 | 松本剛彦 | 松井理和子、下川寿志 |
#04 | Somewhere not here | 熊谷純 | 平井義通 | 宇佐美皓一、道解慎太郎 | |
#05 | Would you love me? | 柿原優子 | 政木伸一 | 小馳那乃國広道、可児里未 | |
#06 | I'll beat you, and beat you good | 熊谷純 | 伊藤真朱 | 松澤健一 | 高橋成之、沼津雅人 服部憲知、石井明治 |
#07 | Suspicious Tropical Paradise | 山口直樹 | 土屋康郎 | 村上直紀、吉田雄一 江上夏樹、三宅雄一郎 | |
#08 | We've lost something important again | 柿原優子 | 田口智久 | 野崎麗子、永作友克 | |
#09 | No one sees the real me | 広田光毅 | 植田洋一 小坂春女 |
小坂春女 | 許宰銑、八木元喜 |
#10 | Real Me Doesn't Exist | 別所誠人 | 北川正人 | 大塚八愛、木村光雅 | |
#11 | Catch Me If You Can | 熊谷純 | 古川順康 | 吉川浩司 | 小馳那乃國広道、野崎麗子 |
#12 | It's Not Empty At All | 柿原優子 | 植田洋一 | 西本由紀夫 | 宇佐美皓一、浜津武広 |
#13 | A Stormy Summer Vacation 1/2 | 熊谷純 | 吉川浩司 | 葛谷直行 | 原田峰文、福島豊明 |
#14 | A Stormy Summer Vacation 2/2 | 田口智久 | 河野真貴、高橋晶 | ||
#15 | The Long-Awaited School Trip | 柿原優子 | 伊藤真朱 | 森義博 | 山内則康 |
#16 | Although the Case Was Closed | 広田光毅 | 鎌仲史陽 | 大塚八愛、畑智司 | |
#17 | I Want to Know the Truth | 植田洋一 | 清水一伸 田口智久 |
渡辺奈月 | |
#18 | Anniversary to Become a Family | 柿原優子 | 鈴木薫 | 宇佐美皓一、宮井加奈 | |
#19 | It's School Festival Day! Time to Have Fun! | 熊谷純 | 伊藤真朱 | 久保山英一 | 中野圭哉、小畑賢 谷圭司、坂本ひろみ |
#20 | We'll all meet at the AMAGIYA Hotel | 広田光毅 | 政木伸一 | 山下絵美、タカハシアキラ | |
#21 | DON'T SAVE ANYONE ANYMORE | 熊谷純 | 田口智久 | 松本マサユキ | 山内則康 |
#22 | It's just like Heaven | 植田洋一 | 小林孝志 | アミサキリョウコ、廣瀬智仁 | |
#23 | In Order to Find the Truth | 広田光毅 | 小坂春女 | 津幡佳明、山内則康 | |
#24 | The World is Full of Shit | 柿原優子 | 鎌仲史陽 | 大塚八愛、藤田正幸 | |
#25 | We Can Change The World | 田口智久 | 中原清隆、宇佐美皓一 | ||
#26 (未放送) |
No One is Alone | 植田洋一 | 西本由紀夫 | 宇佐美皓一 |
放送局(P4A)
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | 毎日放送 | 2011年10月7日 - 2012年3月30日 | 金曜 1:30 - 2:00(木曜深夜) | TBS系列 | 製作局 |
関東広域圏 | TBSテレビ | 2011年10月8日 - 2012年3月31日 | 土曜 1:55 - 2:25(金曜深夜) | ||
中京広域圏 | 中部日本放送 | 2011年10月13日 - 2012年4月5日 | 木曜 2:00 - 2:30(水曜深夜) | ||
日本全域 | ニコニコチャンネル | 2011年10月16日 - 2012年4月8日 | 日曜 0:30(土曜深夜) 更新 | ネット配信 | |
アニマックス | 2012年2月7日 - 7月31日 | 火曜 22:00 - 22:30 | BS/CS放送 | リピート放送あり | |
東京都 | TOKYO MX | 2013年10月6日 - 2014年3月23日 | 日曜 0:30 - 1:00(土曜深夜) | 独立局 | 『E!TV』枠 東京都内では実質再放送 |
栃木県 | とちぎテレビ | 栃木県内では実質再放送 | |||
群馬県 | 群馬テレビ | 群馬県内では実質再放送 | |||
日本全域 | BS11 | 2013年10月13日 - 2014年3月30日 | BS放送 | 『ANIME+』枠 第25話まで放送 第26話は同年7月にBS-TBSで放送 |
BD / DVD(P4A)
2012年2月22日発売のBD第4巻は発売初週1.9万枚を売り上げ、シリーズ初のオリコン週間ランキングBD総合首位を獲得している[32]。第9巻の第23話・第24話、第10巻の第25話は新規カットを追加したディレクターズカット版を収録し、第10巻にはテレビ未放送話『True End Episode「No One is Alone」』をデフォルトで収録。特典ディスクとして後述する特別編『PERSONA4 the Animation -the Factor of Hope-』を同梱した。
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | ||
---|---|---|---|---|---|
BD限定版 | DVD限定版 | DVD通常版 | |||
1 | 2011年11月23日 | 第1話 (ディレクターズカット版) |
ANZX-6841/2 | ANZB-6841/2 | ANSB-6841 |
2 | 2011年12月21日 | 第2話 - 第4話 | ANZX-6843/4 | ANZB-6843/4 | ANSB-6843 |
3 | 2012年1月25日 | 第5話 - 第7話 | ANZX-6845/6 | ANZB-6845/6 | ANSB-6845 |
4 | 2012年2月22日 | 第8話 - 第10話 | ANZX-6847/8 | ANZB-6847/8 | ANSB-6847 |
5 | 2012年3月21日 | 第11話 - 第12話 | ANZX-6849/50 | ANZB-6849/50 | ANSB-6849 |
6 | 2012年4月25日 | 第13話 - 第15話 | ANZX-6851/2 | ANZB-6851/2 | ANSB-6851 |
7 | 2012年5月23日 | 第16話 - 第18話 | ANZX-6853/4 | ANZB-6853/4 | ANSB-6853 |
8 | 2012年6月27日 | 第19話 - 第21話 | ANZX-6855/6 | ANZB-6855/6 | ANSB-6855 |
9 | 2012年7月25日 | 第22話 - 第24話 | ANZX-6857/8 | ANZB-6857/8 | ANSB-6857 |
10 | 2012年8月22日 | 第25話 - 第26話 | ANZX-6859/60 | ANZB-6859/60 | ANSB-6859 |
PERSONA4 the Animation -The Factor of Hope-
テレビアニメ全25話(一部パートに新規カットあり)と、前述のテレビ未放送話『True End Episode「No One is Alone」』を、約90分の物語に再編集した特別版『PERSONA4 the Animation -The Factor of Hope-』が2012年6月4日から国内10か所の映画館で上映イベントとして公開された(この上映はあくまでもイベント扱いであり、劇場版では無い)。
WEBラジオ(P4A)
2011年10月6日から2012年4月5日まで、インターネットラジオステーション音泉とHiBiKi Radio StationにてWEBラジオ『マヨナカ影ラジオ』が配信された[33][34]。毎週木曜日配信。
後に新規収録分を追加した上でラジオCDとして発売された(新規収録はCDDA、既存分はMP3データで収録)。全3巻。
- パーソナリティ
- ゲスト
- コーナー
-
- 自称特別捜査隊
- リスナーから「普段疑問に思っている世の中の不思議なこと」を紹介。パーソナリティの2人がその謎に対して回答する。
- 神田が登場した回は『魔女探偵ラブリーン』とタイトルが変更された。
- 行くぜ!コミュMAX!
- リスナーから「〇〇したことがある」「〇〇が大好き」等のエピソードを紹介し、パーソナリティがどれだけ共感できるかを「コミュ0」「コミュハーフ」「コミュMAX」で判断する。
- エブリデイ ミンナモ ジュネス
- ジュネスのCM曲に合わせて替え歌でリスナーからの告知・エピソードを紹介。
- 神田がゲストの際はコーナータイトルを神田が歌っている。
- 僕たち漢の娘
- 巽完二のように、乙女的趣味なエピソードを紹介。
- アンダー・ザ・スタイリッシュ
- 下ネタや言い難いことを「いかにスタイリッシュに伝えられるか」という言い回しを紹介。
- ペルソナ次回予報
- アニメの次回エピソードの予告を天気予報風に伝えるコーナー。
Persona4 the Golden ANIMATION
『Persona4 the Golden ANIMATION』(ペルソナフォー・ザ・ゴールデン・アニメーション)のタイトルで、2014年7月より9月までMBS・TBS・CBC・BS-TBS『アニメイズム』B1にて放送された。『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』で追加された要素を中心にアニメ化されており、『P4A』で描かれた部分は相当数が省略されている。
スタッフ(P4GA)
- 原作 - 「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」(アトラス)
- 総監督 - 岸誠二
- 監督 - 田口智久
- オリジナルストーリー原案 - 橋野桂
- シリーズ構成 - 熊谷純
- キャラクター原案・ペルソナデザイン - 副島成記
- キャラクターデザイン - 進藤優
- クリーチャーデザイン - 秋恭摩
- プロップデザイン - 常木志伸
- セットデザイン - 青木智由紀
- 美術監督 - 谷岡善王
- 色彩設計 - 合田沙織
- 3Dディレクター - 二橋孝次
- コンポジットディレクター - 今泉秀樹
- ビジュアルデザイナー - 高津純平
- 編集 - 櫻井崇
- 音響監督 - 飯田里樹
- 音楽 - 目黒将司、小林哲也
- 音楽制作 - アニプレックス
- プロデューサー - 足立和紀、田中良和、小岐須泰世、津川明倫、金庭こず恵、江口聡、丸山博雄、前田俊博
- アニメーションプロデューサー - 櫻井崇、林健一
- 制作 - A-1 Pictures
- 製作 - アニプレックス、アトラス、博報堂DYメディアパートナーズ、読売広告社、movic、KADOKAWA アスキー・メディアワークスBC、MBS
主題歌(P4GA)
- オープニングテーマ
-
- 「Shadow World」(第1話)
- 作詞 - Benjamin Franklin / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
- 「Next Chance to Move On」(第2話 - 第6話、第9話 - 第11話)
- 作詞 - Benjamin Franklin / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
- 第1話ではエンディングテーマとして使用。第7話、最終話では未使用。
- 「key plus words」(第8話)
- 作詞 - Lotus Juice / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子 feat. 川村ゆみ
- エンディングテーマ
-
- 「Dazzling Smile」(第2話 - 第9話、第11話)
- 作詞 - 小林鉄兵 / 作曲・編曲 - 目黒将司
- 歌(第2話 - 第9話) - 平田志穂子
- 歌(第11話) - マリー(花澤香菜)
- 「全ての人の魂の詩」(第10話)
- 作曲・編曲 - 目黒将司
- 「Never More」(第12話)
- 作詞 - 小森成雄 / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 平田志穂子
- 挿入歌「True story」(第5話)
- 作詞 - 田中裕一郎 / 作曲・編曲 - 目黒将司 / 歌 - 久慈川りせ(釘宮理恵) & マリー(花澤香菜)
各話リスト(P4GA)
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
#1 | THE GOLDEN DAYS | 熊谷純 | 田口智久 | 平井義通 | 戸谷賢都、葵玲 鹿田灯葉(エフェクト) |
進藤優 |
#2 | THE PERFECT PLAN | 井上美緒 | 政木伸一 | 澤田美香、藤田正幸、門智昭 | 戸谷賢都 | |
#3 | I have amnesia, is it so bad? | 林勇雄 | 森義博 | 山内則康、鎌田均 | 進藤優 | |
#4 | THE MAYONAKA OHDAN MIRACLE QUIZ! | 田沢大典 | 保戸木知恵 | 佐々木真哉 | 梶浦紳一郎、石川智美、吉田優子 深川可純、山田裕子 宇佐美皓一、長谷川亨雄 |
戸谷賢都 |
#5 | Let's go get it! Get Pumped! | 西本由紀夫 | 安藤貴史 | 大塚八愛、高原修司 松田芳明、吉田優子 |
進藤優 | |
#6 | See? I told you yu. | 熊谷純 | 河本昇悟 田口智久 |
江口大輔 | 長谷川亨雄、熊田明子 | 戸谷賢都 |
#7 | It's cliche, so what? | 山本秀世 | 小林孝志 | 深川可純、吉田優子、大塚八愛 宇佐美皓一、手塚江美、長谷川亨雄 |
進藤優 | |
#8 | Not So Holy Christmas Eve | 政木伸一 | 澤田美香、吉田優子、宇佐美皓一 藤部生馬、大塚八愛 熊田明子、長谷川亨雄 |
戸谷賢都 | ||
#9 | A missing piece | 井上美緒 | 岩崎光洋 | 山内則康、鎌田均 | 進藤優 | |
#10 | Not a friend anymore | 熊谷純 | 河本昇悟 | 佐々木真哉 | 大塚八愛、熊田明子、高原修司 手塚江美、新野量太、松田芳明 |
戸谷賢都 |
#11 | Let it OUT! Let it GO! | 平井義通 | 宇佐美皓一、坂本ひろみ、小倉寛之 本田創一、上野卓志、一ノ瀬結梨 |
進藤優 | ||
#12 | Welcome Home | 田口智久 | 宇佐美皓一、大塚八愛、小倉寛之 熊田明子、坂本ひろみ、進藤優 谷拓也、手塚江美、戸谷賢都 中野圭哉、西田美弥子 長谷川亨雄、本田創一 |
戸谷賢都 進藤優 | ||
#Another End Episode |
Thank you Mr. Accomplice | 塚田夏央 | 南川達馬 | 深川可純、一ノ瀬結梨 | 進藤優 |
放送局(P4GA)
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | 毎日放送 | 2014年7月11日 - 9月26日 | 金曜 1:49 - 2:19(木曜深夜) | TBS系列 | 製作局 |
関東広域圏 | TBSテレビ | 2014年7月12日 - 9月27日 | 土曜 1:55 - 2:25(金曜深夜) | ||
中京広域圏 | CBCテレビ | 土曜 2:37 - 3:07(金曜深夜) | |||
日本全域 | BS-TBS | 2014年7月13日 - 9月28日 | 日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) | BS放送 | 第1作(P4A・第25話まで)はBS11ANIME+枠で放送 |
ニコニコ生放送 | 日曜 0:30 - 1:00(土曜深夜) | ネット配信 | |||
ニコニコチャンネル | 日曜 1:00(土曜深夜) 更新 | ||||
GyaO! | 2014年7月14日 - 9月29日 | 月曜 0:30(日曜深夜) 更新 | |||
PlayStation Store[注釈 46] | |||||
楽天ショウタイム | |||||
バンダイチャンネル | 月曜 1:00(日曜深夜) 更新 | ||||
dアニメストア | 月曜 12:00 更新 | ||||
愛媛県 | あいテレビ | 2015年4月9日 - 6月24日 | 木曜 1:48 - 2:18(水曜深夜) | TBS系列 | |
東京都 | TOKYO MX | 2016年1月10日 - | 日曜 0:30 - 1:00(土曜深夜) | 独立局 | 東京都内では実質再放送 |
栃木県 | とちぎテレビ | 栃木県内では実質再放送 | |||
群馬県 | 群馬テレビ | 群馬県内では実質再放送 | |||
日本全域 | BS11 | BS放送 | 『ANIME+』枠 全国一斉では実質再放送 |
BD / DVD(P4GA)
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | ||
---|---|---|---|---|---|
BD限定版 | DVD限定版 | DVD通常版 | |||
1 | 2014年9月10日 | 第1話 | ANZX-11381/82 | ANZB-11381/82 | ANSB-11381 |
2 | 2014年10月8日 | 第2話 - 第3話 | ANZX-11383/84 | ANZB-11383/84 | ANSB-11383 |
3 | 2014年11月12日 | 第4話 - 第5話 | ANZX-11385/86 | ANZB-11385/86 | ANSB-11385 |
4 | 2014年12月10日 | 第6話 - 第7話 | ANZX-11387/88 | ANZB-11387/88 | ANSB-11387 |
5 | 2015年1月14日 | 第8話 - 第9話 | ANZX-11389/90 | ANZB-11389/90 | ANSB-11389 |
6 | 2015年2月11日 | 第10話 - 第12話 | ANZX-11391/92 | ANZB-11391/92 | ANSB-11391 |
WEBラジオ(P4GA)
2014年7月3日から10月16日まで、音泉とHiBiKi Radio StationにてWEBラジオ『マヨナカ影ラジオ ザ・ゴールデン』を配信[35]。毎週木曜日配信。
- ゲスト
-
- #8 神田朱未(堂島菜々子 役)
- コーナー
-
- ふつおた
- リスナーからのアニメの感想やパーソナリティへのメッセージを紹介。
- マヨナカ横断メモリークイズ
- パーソナリティが過去にラジオやイベントや取材などで言った発言や行動を元にしたクイズを行う。
- 行くぜ!コミュMAX!
- リスナーから「〇〇したことがある」「〇〇が大好き」等のエピソードを紹介し、パーソナリティがどれだけ共感できるかを「コミュ0」「コミュハーフ」「コミュMAX」で判断する。
- クマの無限の可能性を示すクマ!
- クマのように会話文の語尾にクマをつけて、どれ位強気なことをいっても可愛く聞こえるのかを検証する。
- 僕たち漢の娘
- 巽完二のように、乙女的趣味なエピソードを紹介。
- キャプテン・ルサンチマン
- 花村陽介のような自分の劣等感・他人に嫉妬している部分を紹介。
- ペルソナ次回予報
- アニメの次回エピソードの予告を天気予報風に伝えるコーナー。
舞台版
「VISUALIVE『ペルソナ4』」のタイトルで、2012年3月15日 - 20日、「VISUALIVE(ビジュアライブ)」(脚本・演出:浅沼晋太郎、映像演出:奥秀太郎)にてサンシャイン劇場にて上演された。同年10月3日 - 9日には舞台版第2弾「VISUALIVE『ペルソナ4』the EVOLUTION」が天王洲銀河劇場にて上演された。
キャスト
- メインキャスト
スタッフ(舞台版)
パチンコ・パチスロ
この節の加筆が望まれています。 |
- パチンコ
- パチスロ
- 『ペルソナ4 The Slot』のタイトルで、ニューギンから発売された。2013年10月7日から順次導入されている。
脚注
注釈
- ^ 『2』は『罪』と『罰』の2部構成、『3』は『Episode Yourself』(3)と『Episode Aegis』(FES)の2作品であるため、正確には6作品目
- ^ このため、作中では2008年時点で既に予定されていた2011年7月のアナログ放送の終了といった話題が扱われている一方、作中の物語開始日である2011年4月11日からちょうど1か月前に当たる、現実の2011年3月11日に発生した東日本大震災に関する言及がない。作中のマスメディアは不倫問題や殺人事件を主要ニュースとして扱っている。
- ^ 総攻撃は基本的に耐性無視だが、総攻撃そのものに耐性を持っている敵もいるため、総攻撃をせずキャンセルするという選択も可能となっている。
- ^ ただし戦闘中やムービー中にペルソナを呼んだり、掛け声を発したり、ダメージを受けるなどして呻いたりするなど、声を発する場面は皆無ではない。
- ^ 取り扱い説明書での画面写真において名前が「月森孝介」となっているが、これは同社のニンテンドーDS用ソフト『救急救命 カドゥケウス2』の主人公から引用したサンプル名であり、デフォルト名というわけではない。
- ^ 作画の曽我部修司によると、「公式コミカライズで名前がないこと」と「個人的見解で決めるのもゲームの性質的に如何なものか」、ということでアトラス側にお願いして出してもらった苗字と名前からキャラクター設定を受け、曽我部がキャラクター設定から受けたイメージで「瀬多総司」にしたとのこと(電撃コミックス『ペルソナ4』第1巻)
- ^ デザインを行った福島成記も『ペルソナ4 ザ・ゴールデン プレミアムファンブック』で「イザナギは日本神話最初の男性であることから男性の記号で固めて、主人公のキャラクターイメージを投影した上でも"番長"としてデザインした」とこれを認めている
- ^ メイクアップおよび服装選択を行った雪子も後日「小道具を竹刀ではなくヨーヨーにするべきだったか」と『スケバン刑事』をモデルしていたことを話している。
- ^ 一方、疾風属性に対する反射をしたような描写があるが、原作ゲームでは疾風耐性を持たない。
- ^ ゲーム中では総攻撃時の掛け声に用いられるなど、戦闘時の台詞として何度も聞くことになるため、プレイヤーの間では陽介の決め台詞として人気がある。陽介役を演じた森久保祥太郎は、ゲームの収録時にはそれほど印象的な台詞ではなかったと振り返りつつも、評判になったことは知っているとした[7]。
- ^ 当初、伊瀬茉莉也が演じる予定だったが、体調不良により降板。
- ^ 肉味の架空のチューインガム。千枝以外の人からは「ねばついた肉」「一口食べただけでお菓子が嫌いになる」という感想が聞ける。
- ^ 林間学校では、カレーにコーヒー牛乳を入れ、雪子の誤った材料選びを無知故に止められなかった。オムライス調理対決では「普通に不味い」と評された。
- ^ 林間学校の飯盒炊爨で千枝と共にカレーを作るも、材料選びの時点から失敗していた。オムライス調理対決では、『全く味のしないオムライス』を作ってのけた。
- ^ いくつか見た主人公が例外なく「ものすごく凝ってる!」と評するほど。
- ^ 海外版では「リゼット」。
- ^ オムライス調理対決では、真っ赤なオムライスを作り、主人公から「溶岩のようだ」「鉄の味とともに、何故か鈍痛がする」と評された。
- ^ これは「トマホーク = ネイティブ・アメリカンの使う斧の名前」のため、金太郎( = キントキドウジ)の童話に出て着る「まさかり担いだ金太郎」とかけた駄洒落である
- ^ ペルソナの一つとしても存在するが、服などは若干違う。
- ^ ただし、このケーキは3つ目で、前の2つは失敗した模様。
- ^ 原作ゲーム版においては、地の文では「堂島」と記述されているものの、主人公からの呼称は不明。
- ^ 劇中におけるクマの推測による。
- ^ テレビアニメ第14話の劇中では名前で呼ばれないものの、原作ゲーム本編と同じ配達員姿で登場しており、エンディングクレジットでもこの人物が「生田目太郎」であることが明記されている。
- ^ その末路はプレイヤーの選択によって分岐し、生田目を殺人犯と同一視する選択肢を選んだり、真犯人を言い当てることに失敗した場合には、真犯人が捕まらない形のバッドエンドを迎えてしまい、場合によっては主人公らが手を下した第4の殺人事件の被害者となる。
- ^ 生田目は山野アナたちの死因を知らず、「テレビの中に匿えば殺人犯に襲われないだろう」と考えていた。
- ^ 足立が一連の事件の黒幕であるという不完全な真相のままエンディングを迎えた場合は、マヨナカテレビの正体や主人公、足立、生田目に能力を与えた者が誰であるかが明かされず、全ての元凶である黒幕との直接対決を経ない形で物語が終了する。
- ^ a b 長瀬と一条を演じた声優は、原作ゲームではメインキャストを演じた声優が兼任していたが、テレビアニメ版ではキャスティングが変更された[13]。
- ^ 2008年の原作ゲームでイゴール役を演じた田の中勇は2010年に死去したが、2011年のテレビアニメ版でも代役は立てず、原作ゲームに出演した際の音源を用いている[14]。エンディングクレジットでは「特別出演」の扱いになっている。
- ^ 建物内から姿は見えず、ゲーム版では推測できる描写にとどまるが、アニメ版では声やベルベットルームに置かれた「出張中」の札など、明確に分かるようになっている。
- ^ レンズの外周に「AMNOSG LENS」というロゴが書かれている。
- ^ 主人公が夢の中で遭遇した存在も同じスキルを使用していた。
- ^ イザナミは主人公を「希望」の因子、足立と生田目をそれぞれ「虚無」と「絶望」の因子とみなしていた。
- ^ 原作では、店員の姿で足立たちと絡むシーンはなし。アニメ版26話で彼らと店員の姿で話す描写が追加された。また、舞台版では店員の姿で足立にちょっかいを出すという展開がある。
- ^ しかし公式の文書にはこれを裏付ける記述はなく、真偽は定かでない。
- ^ なお、件の肉は間違いなく牛肉であるらしいが、付近に酪農や養鶏を行う農家が存在せず、産地や銘柄については不明。
- ^ スタッフは高校生の学習指導要領まで調べ、実際に高校で教えられるような問題を苦労して探したという。
- ^ どうやら小麦粉を頼んだら強力粉、カリフラワーを頼んだらブロッコリーを買ってくるなどの前科があったらしい。
- ^ 夏休みに高額のバイト代をもらったことから、プレイヤーからは「わりのいいバイト」と思われることも多々だが、実際の時給は前述のとおり。あの高給は陽介が気を利かせてくれたものらしい。本人はアルバイトリーダーという責務も負いながら、薄給で仕事にいそしんでいる。
- ^ ジュネスで働き出してからのクマの日給は500円程度。ただしクマの食費、オヤツ代、携帯料金はすべて陽介持ちである。
- ^ 後日談に当たるP4Uのストーリーモードで、テレビの中の世界では召喚器なしでも発動できる(ペルソナを召喚しやすくする作用が存在する)と語られている。
- ^ スタッフによれば、回を重ねるごとに狭くなっているので「次は文化祭のテナントでしょうか(笑)」などと語っている。
- ^ 具体的には作中における4月30日(土)の放課後に学校で発生するイベントの、千枝と雪子に食事を分けてもらう場面で、地の文で商品の実名が描写されている。
- ^ 8巻の初版帯より。
- ^ Blu-ray / DVD版では、使用されていない。
- ^ a b Blu-ray / DVD版では第1話から。
- ^ アニメ公式サイトではPlayStation(Sony Entertainment Network)と表記されている。
- ^ 主人公の役名は日替わりで変わる。
出典
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- ^ BD/DVD第4巻特典映像より。岸監督自ら撮影の指揮を取っている。
- ^ 【オリコン】『ペルソナ4』、シリーズ初のBD総合首位獲得ORICON STYLE 2012年2月29日
- ^ インターネットラジオステーション〈音泉〉 マヨナカ影ラジオ
- ^ 響 -HiBiKi Radio Station- マヨナカ影ラジオ
- ^ “マヨナカ影ラジオがパワーアップして帰ってきた!”. 音泉. 2014年7月8日閲覧。
関連項目
外部リンク
- ペルソナ4 公式サイト
- ペルソナ Portal
- クマ_ペルソナ広報 (@p_couhou) - X(旧Twitter) - ペルソナシリーズ広報公式アカウント
- TVアニメ「ペルソナ4」公式サイト
- TVアニメ「ペルソナ4」MBS番組サイト
- TVアニメーション「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」公式サイト
- TVアニメ「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」MBS番組サイト
- P4A (@P4_A) - X(旧Twitter) - TVアニメ版公式アカウント
- 響 - HiBiKi Radio Station - 「マヨナカ影ラジオ」番組詳細
- マヨナカ影ラジオ 特設サイト
- マヨナカ影ラジオ ザ・ゴールデン 特設サイト
- ドラマCD「ペルソナ4」特設ページ
- VISUALIVE『ペルソナ4』 - 舞台版公式サイト
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