機神兵団

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機神兵団』(きしんへいだん)は、山田正紀によるSF冒険小説。

1990年から1994年にかけて、中央公論社(当時)C★NOVELSから全10巻が刊行された。第26回星雲賞(日本長編部門)受賞作となっている。

1999年には角川春樹事務所から新装版が刊行され(ハルキ文庫)、挿絵の変更にともない登場人物やメカニックのデザインが一新された。

舞台は1937年。墜落した異星の宇宙船の残骸から、プログラムを自己増殖する機能を持ったユニット“モジュール”が発見され、列強各国はエイリアンのテクノロジーと第二次世界大戦前の技術・機械を併用した巨大ロボット兵器『機神』の開発に成功する。

目次

[編集] 一覧

  • 機神兵団 1《満州黎明篇》
  • 機神兵団 2《上海烈日篇》
  • 機神兵団 3《渤海基地殲滅作戦》
  • 機神兵団 4《バルカンの嵐》
  • 機神兵団 5《ナチス装甲騎士団》
  • 機神兵団 6《要塞都市》
  • 機神兵団 7《巨神の戦場》
  • 機神兵団 8《遙かなり敦煌》
  • 機神兵団 9《時間の涯》
  • 機神兵団 10《星に祈りを》

[編集] 登場メカ

[編集] 機神兵団

機神(きしん)
エイリアン兵のモジュール(コンピューター)を元に建造された戦闘ロボット。日本が得た3基のモジュールから雷神、竜神、風神の3体の機神が作られた。
基本仕様
1.両肩両腰に中島製光一型ピストンエンジン4基、起動時には兵団員がイナーシャを回しエンジンを点火させる。
2.起動時に背中に真空管で構成された発信器を取り付け、高電圧パルスを送り込みモジュールを起動させる。後に白蘭花が発信器なしで起動できる方法を見つけた。
雷神(らいじん)
陸戦壱式(重機動型)機神。3体の機神の中で、最大のパワーと装甲を誇る。武装:75mm戦車砲2門、7.7mm頭部連装機銃1基。火炎放射器(右手)。放電器(左手)。パイロットは白蘭花。
竜神(りゅうじん)
陸戦弐式(水中駆動型)機神。武装:12.5cm砲1門、7.7mm連装機銃2基。両肩に93式酸素魚雷2基搭載。潜水時には潜水艇に変形。パイロットは榊大作。
風神(ふうじん)
陸戦参式(空中降下型)機神。武装:20mm機関砲4門。7.7mm機銃2門。滑空時には両腕両足が翼に変形。背中に緊急時用のロケットブースター2基搭載。パイロットは真澄公彦。
機神号(きしんごう)
雷神輸送用の装甲列車。パシナ形蒸気機関車とされる。
富嶽(ふがく)
風神の母船となる空中軍艦(飛行艇)。
小白竜(しょうはくりゅう、シャオパイロン)
バンタムジープとほぼ同じ性能を持つ白蘭花の愛車。九八式小型乗用車の設計仕様から独自に開発したと考えられる。

[編集] ドイツ第三帝国

ボルウェルク(ナチス・ドイツの開発した機神「装甲騎士(パンツァーカバリエ)」の呼称)
新時代
パンツァーカバリエのプロトタイプで、ルッチェランド所有のロボット。

[編集] その他

サンダーボルト(電撃軍団)
アメリカ合衆国の開発した機神からなるロボット部隊。
ライトフット
軽装型の機神。頭部に20mm機関砲を搭載している。ゴビ砂漠では錯乱状態となった白蘭花が操る雷神と砲火を交えた。

[編集] 主要登場人物

白蘭花(バーレーホー)
雷神の操縦士。性別不詳の美貌の馬賊。天才的な射手であり、拳法の使い手。戦車などの車両の操縦にも優れ、愛車小白竜を自在に操る。かつては「独り馬賊の白蘭花」と呼ばれ、関東軍や日本人馬賊と敵対していた。自分の命を助けた謎の男、紫火に命じられ、機神兵団に参加。他人を寄せ付けない性格だが、次第に機神兵団の仲間達と心を通わせるようになる。
榊大作(さかき だいさく)
竜神の操縦士。元上海陸戦隊の1等水兵。アマ相撲の横綱であり、気は優しく力持ちな、金太郎のような若者。甘い物に目がなく、実は料理も得意。上海での輸送艦(おそらく竜神を輸送)の護衛任務中に負傷。戦死したことにされ、機神兵団への配属を命じられる。複雑な機械を扱ったことがなく、本人も配属当初はぼやき気味だった。姉真貴子を敬愛しており、密かに自分の生存を知らせていた。白蘭花を弟のように思っている。
真澄公彦(ますみ きみひこ)
風神の操縦士。真澄伯爵家の御曹司であり貴公子。ディレッタント[1]の天才飛行士であり射撃も得意。真澄家のありあまる財力を背景に放蕩を繰り返しており、女性関係のトラブルもしばしば。勝呂・ウィリアム・義光ことビルとは旧知の友人であり、そのつてで機神兵団に参加。パリの日本大使館在籍時にマリアンヌ・ブルムと出会い、戦いの中で再会する。後に榊大作の姉と結婚する。
勝呂・ウィリアム・義光(すぐろ・ウィリアム・よしみつ)
機神兵団の責任者。日本人とアメリカ人のハーフ。機械工学の専門家であり、機神の設計にも関わる。頭のはちが開き、老けたように見える独特の風貌をしているので公彦から火星人のようだとからかわれる。
榊真貴子(さかき まきこ)
榊大作の姉。優しく芯の強い性格であり、大作自慢の姉。両親との死別後、親代わりとして大作を育ててきた。後に真澄公彦と結婚。
マリアンヌ・ブルム
東欧の小国、ルッチェランドの貴族の娘。金髪の美貌の持ち主。反国王派のリーダー。ナチスの脅威を危惧し、親ナチスの国王カーロス2世をクーデターで排除しようとするも失敗、幽閉されていた。公彦とはパリで出会い、再会を約束していた。ナチスのルッチェランド侵攻時、レジスタンスのリーダーとして戦いを指揮。機神兵団の壮絶な最期を見届けた。後にマザー・レイチェルと名乗り、民族紛争の続くルッチェランドで孤児達の救援活動を行っている。
内藤
兵団員。酔っぱらうと深川の馴染みの芸者を自慢する気のいい江戸っ子。
福本
兵団員。日本画家だが実は春画が得意。密かに白蘭花をモデルに絵を描くことを夢見ている。
吉田
兵団員。元は丸の内の勤め人。冷静で胆力もあり、兵団のリーダー格。
フーベルト・V・マイヤー
装甲騎士ミッドガルドシュランゲの操縦士。マリアンヌに想いを寄せているが、ドイツの軍人としてルッチェランド侵攻に参加する。
ニコライ・マヤコフスキー
ソ連の軍人。言語と暗号解読の専門家であり、エイリアンのモジュールを研究する自由を求め、日本に亡命してきた。
工藤龍策(くどう りゅうさく)
関東軍顧問。天才と謳われた科学者であり、エイリアンと人類の進化に大きな興味を抱いている。3体の機神を手に入れるため様々な謀略をめぐらし、機神兵団を危地に陥れる。後にルッチェランドで3体の機神の復活を見届ける。
紫火(ツアイホウ)
中国の裏社会に通じているらしい謎の男。上海で乞食の数まで知らないことはないといわれるほどの情報通。白蘭花の命を助け、機神兵団に送り込んだ張本人。危機に陥った機神兵団を助け、大作や公彦とも面識がある。
高村綾子(たかむら あやこ)
駆け出しのジャーナリスト。民族紛争の続くルッチェランドで取材を続けている。本名は真澄綾子であり、公彦と真貴子の孫。祖母である真貴子からペンダント状のモジュールを受け継いでいる。
チャンス
駆け出しのカメラマン。アメリカ人。ビルの孫であり、綾子と同じようにペンダント状のモジュールを受け継いでいる。
カーロス二世

[編集] 派生作品

1992年から翌年にかけて、パイオニアLDC(現・ジェネオンエンタテインメント)よりOVA化作品が発売されたほか、「少年キャプテン」(徳間書店)誌上で岡昌平による漫画版が連載された。

[編集] OVA

[編集] サブタイトル

  • 壱「出撃! 雷神起動指令」
  • 弐「奇襲! 要塞島攻防戦」
  • 参「争奪! 爆走列車作戦」
  • 四「機神対装甲騎士(前編)」
  • 伍「機神対装甲騎士(後編)」
  • 六「進撃! 敵エイリアン基地」
  • 七「少年よ、大志を抱け!」

[編集] キャスト

[編集] スタッフ

[編集] 脚注

  1. ^ 英語、イタリア語でのdilettante。好事家。学者や専門家よりも気楽に素人として興味を持つ者を意味する。
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