人類は衰退しました
| 人類は衰退しました | |
|---|---|
| ジャンル | ファンタジー |
| 小説 | |
| 著者 | 田中ロミオ |
| イラスト | 山﨑透 →戸部淑 |
| 出版社 | 小学館 |
| レーベル | ガガガ文庫 |
| 刊行期間 | 2007年5月 - 継続中 |
| 巻数 | 既刊6巻 |
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| ウィキプロジェクト | ライトノベル |
『人類は衰退しました』(じんるいはすいたいしました)は、田中ロミオによる日本のライトノベル。イラストは山﨑透が担当していたが、戸部淑に交代となる[1]。
ガガガ文庫(小学館)より2007年5月から刊行されている。第1巻はガガガ文庫の創刊ラインナップの1冊。
作者による略称は『人退』[2]。2011年2月、アニメ化の企画が進行中であることが発表された[3][4]。
目次 |
[編集] 概要
現在の人類が衰退して数世紀が経った世界で、調停官となった旧人類の少女と、新人類の「妖精さん」(フェアリーよりはコロボックルに近いと評される)との交流を描いた物語。パロディ・オマージュが随所にちりばめられ、一見「癒し系」のストーリーの中に作者独特のブラックユーモアを潜めた作品となっている。徹底した固有名詞の排除が特徴的。
ほとんどのエピソードの類型として、妖精が作った不思議な道具に主人公(あるいは主人公たち)が翻弄されるというパターンがある。野尻抱介は「シンギュラリティSF」と評している。
[編集] あらすじ
人類が緩やかな衰退を迎えて数世紀。地球は既に新人類の妖精さんによって支配され、現在の人類は、旧人類と呼ばれていた。そんな妖精さんと旧人類を仲介する国際公務員の調停官として、故郷のクスノキの里に戻った主人公。彼女は「祖父の年齢でも現役で出来る仕事なのだから、さぞや楽なことだろう」と思い、さっそく妖精さん達の元へ挨拶に出向いたのだが…。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。 →[記述をスキップ]
[編集] 登場人物
- 主人公(わたし、お菓子ちゃん)
- 声 - 中原麻衣
- 本作品の語り手で、衰退しつつある「旧人類」の少女。新しくクスノキの里の調停官に任命された。かなり人見知りで、おっとりとした性格。お菓子作りが得意なインドア派。人参が嫌いで、学舎在学中に寮母との全面闘争になったことも。女性としてはかなりの長身らしい。
- 早くに両親を亡くし、祖父に引き取られた。9歳で学舎に中途入学し、そこでYなどの友人ができる。
- 祖父
- 主人公の祖父。妻をかなり昔に亡くし、現在は独身。クスノキの里の調停事務所所長。国際公務員の「調停官」として働いているが、仕事よりも趣味である狩りに勤しむ。ただ、妖精さんや旧人類に関する知識は豊富である。
- 助手さん
- ふわふわ栗毛に儚げな風貌の少年。祖父の助手だが主人公の付き人のようになっている。全く喋らず、いつも持っているスケッチブックで意思疎通する。他者からの第一印象は、総じて「存在が不確か」であるらしい。派手なアロハシャツがトレードマーク。存在を並列に扱った遠近を意識しない画風のイラストと速読が得意。
- 妖精さん
- いまや地球に100億 - 200億人はいるとされる、現人類。背丈は10センチほど。高い知能や技術力を持つが、記憶力には乏しい。言語表現力は貧弱で、独特の舌足らずな喋り方をする。驚いたり、身の危険を感じたりすると、ボールのように丸まって身を守る性質がある。食物がなくても生きていけるが、嗜好品としての菓子類は彼らの間では貴重品である。
- 集まるときには数千人単位で集まり、でたらめな文明を作り上げるが、飽きるとあっという間に散ってしまう。また、電磁波を長時間浴びていると、徐々にテンションが下がっていき、人で言う鬱になってしまうという種族的な弱点がある。
- Y
- 主人公の学舎時代からの悪友。学舎卒業後も国連関連の仕事で学舎に残っていたが、転任してクスノキの里の隣の里に引っ越してきた。出会ったばかりの頃は主人公とは険悪な仲だったが、色々な出来事の末、現在のように仲良くなった。
- 学舎時代からの筋金入りの腐女子で、学舎の秘密のスペースにボーイズラブ関係の雑誌を溜め込むほどだったが、それが嵩じて『楠』というボーイズラブ専門の『同類誌』を出版したり、『同類誌即売会』を主催するなど、その道の第一人者としても成功を収めている。
- 文化局長
- ぴおん(P子、ぴおね)
- 主人公が“来て見てシビれる夏の電気祭り”の時に出会った不思議な記録喪失のアメリカ国籍猫耳少女。その正体は深宇宙探査機パイオニア(PIONEER)。記録喪失の為自分の名称を正しく把握できていなかった。記録喪失中は同僚のオヤジ(深宇宙探査機ボイジャー(VOYAGER)。此方も名称認識不全だった)を己の真の存在意義に反して探していたが主人公が関わった一連の事件の後、主人公の活躍により再び深宇宙に旅立つ事無く地球に留まる事となった。「~であります」等、礼儀正しい軍隊口調で物を喋る。嘗ての深宇宙探査計画遂行時の幾度かの改修の内に“仮初の魂”、意識を認識する。
- O太郎(おやじ、おやげ)
- 主人公が遺跡の中で遭遇した謎の少年。ぴおんの同類。その正体は深宇宙探査機ボイジャー(VOYAGER)2号。パイオニアと同じく自我意識と呼べるものを持ち、(ぴおんと同じく記録喪失していたが)本来のミッションを忌避し、遺跡の中に引き篭もっていたが一連の事件の後、その願いは叶う事となる。少年らしい嗜好と口調。
- <巻き毛> (まきげ)
- 主人公の学舎時代の友人。本名は不明。主人公のことを「お姉さん」と呼んでいる。当初、心を閉ざしていた主人公には相手にされず、冷たくあしらわれていたが、寮では強引に主人公と相部屋になるなど、諦めずに交流を図った。のばら会に主人公を誘ったのも彼女である。
- その一方、病的なまでに主人公を偏愛しており、誰も見ていないところでは、主人公を模した人形に熱湯をかけたり、ナイフでめった刺しにしたりと、ヤンデレ気質の持ち主でもある。しかし、主人公の学舎卒業の頃までには性格も落ち着くようになった。
- <花先輩> (はなせんぱい)
- 主人公の学舎時代の先輩。本名は不明。のばら会に所属している。温和な人柄だが、実は人から掛けられた迷惑は絶対に忘れないタイプであり、日常の些細な恨み辛みをノートに克明に記録している。
- <魔女先輩>(まじょせんぱい)
- 主人公の学舎時代の先輩。本名は不明。のばら会に所属している。黒髪の異国情緒漂う美人だが、実は髪の毛フェチであり、他人の髪の毛を蒐集して溜め込んでいる。
- <AB先輩>(ABせんぱい)
- 主人公の学舎時代の先輩たちで、双子のような二人組。本名は不明。のばら会に所属している。普段はおとなしいが、実は二人とも粗野な性格で、誰も見ていないところでは、だらしない格好でスキットルで酒を回し飲みしつつ、下品な言葉使いで低俗な会話をしている。
[編集] 用語
- 調停官(ちょうていかん)
- 妖精さんと人との関係を取り持つのが主な仕事とされる、国際公務員。しかし、妖精さんを見つける事が容易ではない、放っておいても関係は良好などの理由から、実質的な仕事はほとんどない。
- 国連調停理事会(こくれんちょうていりじかい)
- 主人公たち調停官が働く国連の機関。旧人類と妖精さんとの軋轢を避ける目的で設立されたが、現在ではほぼ役割を終えている。
- クスノキの里(クスノキのさと)
- 主人公たちが暮らす里。里の入り口にクスノキの巨木がある。
- クスノキ総合文化センター(クスノキそうごうぶんかセンター)
- クスノキの里にある、崩れかかった大きな建物。調停理事会が所在する。
- 学舎(がくしゃ)
- 100年以上前に出来た人類最後の教育機関だが、主人公を含む12名の卒業を最後に閉校。現在の学校統合ラッシュの果てである。
- 童話災害(どうわさいがい)
- 妖精の道具(ようせいのどうぐ)
- 妖精さんが人間のために作ったといわれる道具。履いて歩くと底から水が溜まってくる長靴、線を引くと書いた線が動き出すパステル、コルクを開くと中から雲が出てくる牛乳瓶ほどの大きさの瓶、物に貼り付けるとその物の声が聞こえるワッペンなど、どの道具も、総じて奇妙な効果を持っている。
- 計量スプーン
- 妖精の道具の一つ。頭に刺すと、その人間の知能を粉末に変換してしまうスプーン。また、持つと自分の知能を数値化できる。ちなみに、主人公の数値は322。祖父の数値は1272。
- 都市遺跡(としいせき)
- クスノキの里の近くにある、数百年前に放棄された都市。高度な科学技術の産物が残っている。
- 妖精さんのまぬある(マニュアル)
- 人間が妖精についてしたためたものを妖精達が自分達の取扱説明書として豆本化したと思われるもの。単位はf、F(fairy)で表され、その地域で最も妖精さんと親しい人間が1日に出会う妖精さんの数で図る。尚妖精さん1人~15人までをfとし、それ以上は“過密状態”とされ、Fとのみ記される。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 既刊一覧
| 巻数 | タイトル | 初版発行日付 | ISBN |
|---|---|---|---|
| 1 | 人類は衰退しました | 2007年5月29日 (2007年5月24日発売) |
ISBN 978-4-09-451001-0 |
| 2 | 人類は衰退しました② | 2007年12月23日 (2007年12月19日発売) |
ISBN 978-4-09-451044-7 |
| 3 | 人類は衰退しました③ | 2008年4月23日 (2008年4月19日発売) |
ISBN 978-4-09-451061-4 |
| 4 | 人類は衰退しました④ | 2008年12月23日 (2008年12月19日発売) |
ISBN 978-4-09-451104-8 |
| 5 | 人類は衰退しました⑤ | 2010年1月24日 (2010年1月19日発売) |
ISBN 978-4-09-451183-3 |
| 6 | 人類は衰退しました⑥ | 2011年2月23日 (2011年2月18日発売) |
ISBN 978-4-09-451255-7 |
| 新装版 | |||
| 1 | 人類は衰退しました 1 | 2011年11月23日 (2011年11月18日発売) |
ISBN 978-4-09-451308-0 |
| 2 | 人類は衰退しました 2 | ISBN 978-4-09-451309-7 | |
| 3 | 人類は衰退しました 3 | 2012年1月23日 (2012年1月18日発売) |
ISBN 978-4-09-451320-2 |
| 4 | 人類は衰退しました 4 | ISBN 978-4-09-451321-9 | |
[編集] イラスト担当の交代
第1巻から第6巻までイラストを担当していた山﨑透が何らかの事情で続投が困難になり、戸部淑に交代する。既刊本も戸部淑のイラストで新装版として刊行されることになった[1]。
山崎透の意向により、第6巻までに発表された山崎透が書いたイラストに関しては今後新たに使用しないことが発表された[5]。
[編集] 評価等
- このライトノベルがすごい!2007年17位
- SFが読みたい!ベストSF2007 国内編15位
[編集] 海外版
台湾(中華民国)で5巻まで中文翻訳版が刊行されている。
[編集] 漫画
根雪れいの作画により、2010年3月号から『月刊IKKI』にて連載を開始(隔月連載)したものの、第2話が掲載されるはずだった同年5月号では無期限休載の告知がなされた。後に、『月刊IKKI』にて見富拓哉の作画により再コミカライズ、また『月刊コミックアライブ』でもコミカライズ連載されることが発表された[5]。根雪れいによるコミカライズは、根雪の体調回復を待っての連載再開を検討されていたが再開へとは至らず、見富拓哉による再コミカライズは『月刊IKKI』2012年1月号より第1話からのスタートとなる[6]。
[編集] テレビアニメ
2011年2月よりアニメ化が発表され、同年12月20日よりアニメ版公式サイトにてメインスタッフが発表された[7]。2012年7月より放送予定。
[編集] スタッフ
現時点で発表されてるものを記す。
[編集] 脚注
- ^ a b 日記_'1109 戸部淑公式サイト FRAGILE、2011年9月17日。
- ^ 田中ロミオ 『人類は衰退しました(4)』 小学館(ガガガ文庫)、2008年、258頁。
- ^ 「田中ロミオさんの小説『人類は衰退しました』のアニメ化企画が進行中!」 電撃オンライン、2011年2月18日。
- ^ 「田中ロミオ氏原作の『人類は衰退しました』、アニメ企画進行中」 マイコミジャーナル、2011年2月18日。
- ^ a b ガガガ文庫の挟み込みペーパー「ガ報」No. 54。
- ^ 『月刊IKKI』2011年11月号 小学館、39頁。
- ^ アニメ公式サイト「メインスタッフ公開?」(2011年12月20日)2011年12月21日閲覧。
[編集] 外部リンク
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