円城塔
| 円城 塔 (えんじょう とう) |
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|---|---|
| 誕生 | 1972年9月15日(40歳) |
| 職業 | 小説家 |
| 言語 | 日本語 |
| 国籍 | |
| 教育 | 博士 (学術) |
| 最終学歴 | 東京大学大学院総合文化研究科 |
| 活動期間 | 2006年 - |
| ジャンル | SF、前衛文学、ユーモア小説 |
| 代表作 | 『烏有此譚』(2009年) 『道化師の蝶』(2011年) |
| 主な受賞歴 | 文學界新人賞(2007年) 野間文芸新人賞(2010年) 早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞(2011年) 芥川龍之介賞(2012年) 咲くやこの花賞(2012年) |
| 処女作 | 『Self-Reference ENGINE』(2006年) |
| 配偶者 | 田辺青蛙 |
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影響を受けたもの
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| 公式サイト | self-reference.engine.sub.jp |
円城 塔(えんじょう とう、男性、1972年9月15日 - )は、日本の小説家。本名非公開。ペンネームは、複雑系の研究者である金子邦彦の書いた短編小説「進物史観」[1]に登場する物語生成プログラムの一つ「円城塔李久」に由来する。公式のローマ字表記はEnJoeToh。
目次 |
来歴・人物[編集]
北海道札幌市出身。北海道札幌南高等学校を経て、東北大学理学部物理第二学科に入学。大学生時代はSF研究会(現・東北大学SF・推理小説研究会)に所属。この時期の東北大学には、薬学研究科に瀬名秀明、文学研究科に佐藤賢一、法学部に伊坂幸太郎、理学部に松崎有理など、後に小説家となる人物が複数在学していた。
1995年に東北大学を卒業[2]、以降は物理学ではなく学際的な領域に専攻を変え、2000年に東京大学大学院総合文化研究科博士課程を修了、博士 (学術)の称号を取得した。
北海道大学、京都大学、東京大学で博士研究員として働く。34歳の時、次年度の研究費と給料を得る見込みがなくなり転職を決意。2007年より有限会社シングラムのウェブ・エンジニアとなる。2008年10月に退職し、専業作家となる。
研究の合間を縫って書き溜めていた原稿を指導教官の金子邦彦に見せたところ、金子から小松左京賞か日本ファンタジーノベル大賞に応募するよう勧められた[3]。それをきっかけに、2006年(平成18年)の第7回小松左京賞に応募し、「Self-Reference ENGINE」で最終候補作となるが落選。同作を早川書房に持ち込みしたところ、当時SFマガジン編集長の塩澤快浩に認められ、2007年(平成19年)に刊行されてデビュー。まったく同じ経緯で『虐殺器官』が刊行された伊藤計劃と、この時から親交を結び、のちに共作を行うようになる。
2007年(平成19年)、「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」で第50回群像新人文学賞第二次選考通過。同年「オブ・ザ・ベースボール」で第104回文學界新人賞受賞、同作品で第137回芥川龍之介賞候補となる。2010年(平成22年)、「烏有此譚」で第23回三島由紀夫賞候補、第32回野間文芸新人賞受賞。2011年(平成23年)、「これはペンです」で第145回芥川賞候補。同年、第3回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞を受賞。2012年(平成24年)、「道化師の蝶」で第146回芥川龍之介賞受賞。東北大学出身の芥川賞作家は、北杜夫以来で2人目。同年、咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。同年、『屍者の帝国』(伊藤計劃との共著)で第31回日本SF大賞特別賞受賞。
作風[編集]
SFや前衛文学など様々な意匠の混在する作風で、独特の論理展開やユーモアを含む文体を操る技術も特徴である。『烏有此譚』や「後藤さんのこと」のような、奇妙な仕掛けにも定評があり、日経エンタテインメント!は、「数理的小説の第一人者」と称した[4]。芥川賞選考委員の黒井千次は「普通の小説とは違っている。読んで楽しい、面白い、ハラハラするという小説ではありません。一種のフィクション論ではないかと。」「それ(=芥川賞選考の際に評価された点)を説明すること自体が難しい小説」と評した[5]。
大学院で論文を通じて、文章に書く事に慣れたと自認している。「僕が研究している物理学の分野は、論文という思い付きを主張しているようなところもあったんです。研究を進めるなかで思いついたネタのうち、論文に膨らませられなかったものを小説にしているような気がしますね」と発言している[4]。
影響を受けた作家として安部公房を挙げている。また同時期にデビューして早世した伊藤計劃について「大変優れた書き手であって、大変僕も影響を受けた作家」と語り、伊藤が遺した約30枚の未完成原稿を引き継いで完結させる意思を表明していたが[6]、その作品は『屍者の帝国』として2012年8月に出版された。
人物[編集]
妻はホラー作家の田辺青蛙(2010年に結婚)。妻のペンネームにちなんで、カエルのピンを身につけている。以前は東京で一人暮らしをしていたが、結婚を機に近畿地方へ転居し、現在は大阪市都島区に在住[7]。
作品一覧[編集]
単行本[編集]
- Self-Reference ENGINE(2007年5月、早川書房・ハヤカワSFシリーズ Jコレクション、ISBN 978-4-15-208821-5)
- 文庫本版(2010年、早川書房、 ISBN 978-4-15-030985-5)には「Bobby-Socks」「Coming Soon」の2章を追加。
- Boy's Surface(2008年1月、早川書房・ハヤカワSFシリーズ Jコレクション、ISBN 978-4-15-208890-1)
- Boy's Surface(『SFマガジン』2007年9月号、早川書房)
- Goldberg Invariant
- Your Heads Only(『SFマガジン』2007年11月号、早川書房)
- Gernsback Intersection
- 文庫本版(2011年、早川書房、ISBN 978-4-15-031020-2)には解説的書き下ろし短篇「What is the Name of This Rose?」を収録。
- オブ・ザ・ベースボール(2008年2月、文藝春秋社、ISBN 978-4-16-326730-2)
- オブ・ザ・ベースボール(『文學界』2007年6月号)
- つぎの著者につづく(『文學界』2007年11月号) - 単行本版では詳細な脚注が付されている
- Twitter小説集 140字の物語(共著)(2009年11月、ディスカヴァー・トゥエンティワン、 ISBN 978-4-88759-750-1)
- EnJoe140抜粋、および書き下ろし
- 烏有此譚(2009年12月、講談社、 ISBN 978-4-06-215933-3)
- 烏有此譚(『群像』2008年5月号)に注を加筆。
- 後藤さんのこと(2010年1月、早川書房〈想像力の文学〉、 ISBN 978-4-15-209100-0)
- 後藤さんのこと(『エクス・ポ』第1号 - 第6号、HEADZ、2007年12月 - 2008年10月)
- さかしま(『サイエンス・イマジネーション』、NTT出版、2008年8月) - 初出:webマガジン『トルネードベース』[8]
- 考速(『早稲田文学2』、太田出版、2008年12月)
- The History of the Decline and Fall of the Galactic Empire(『SFマガジン』2008年4月号、早川書房)
- ガベージコレクション(『思想地図 Vol.3 特集・アーキテクチャ』、NHK出版、2009年)
- 墓標天球(SFマガジン2009年5月増刊号『STRANGE FICTION』、早川書房)
- "INDEX"「■目次」(2008年にサイン会で配布された短篇に変更を加えたもの)を帯に収録。裏表をコピーして切ると豆本の体裁になる。文庫本版では巻末折り込み付録として収録。
- これはペンです(2011年9月、新潮社、 ISBN 978-4-10-331161-4)
- これはペンです(『新潮』2011年1月号、新潮社)
- 良い夜を持っている(『新潮』2011年9月号、新潮社)
- 道化師の蝶(2012年1月、講談社、 ISBN 978-4-06-217561-6)
- 道化師の蝶(『群像』2011年7月号、講談社)
- 松ノ枝の記(『群像』2012年2月号、講談社)
- バナナ剥きには最適の日々(2012年4月、早川書房、 ISBN 978-4-15-209290-8)
- 祖母の記録(『モンキービジネス』Vol.3.5、ヴィレッジブックス、2008年11月/柴田元幸編『短編集』、ヴィレッジブックス、2010年4月)
- バナナ剥きには最適の日々(『SF本の雑誌』、本の雑誌社、2009年)
- エデン逆行(『SFマガジン』2010年2月号、早川書房)
- パラダイス行(『真夜中』第9号、2010年、リトルモア)
- AUTOMATICA(『界遊004』、2010年、KAI-YOU)
- Jail Over (『Fの肖像 フランケンシュタインの幻想たち 異形コレクション』、光文社、2010年)
- equal (agraphのアルバム『equal』添付ブックレット、キューンレコード、2010年)
- 捧ぐ緑(『モンキービジネス』Vol.12、ヴィレッジブックス、2011年)
- 墓石に、と彼女は言う(『界遊005』2011年、KAI-YOU)
- 屍者の帝国(伊藤計劃と共著)(2012年8月、河出書房新社、 ISBN 978-4-309-02126-3)
単行本未収録作品[編集]
- 短編小説
- 物語《GC Equation》(『科学』2008年4月号、岩波書店)
- いわゆるこの方程式に関するそれらの性質について(『すばる』2008年6月号、集英社)
- パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語(『虚構機関 ―年刊日本SF傑作選』、創元SF文庫、2008年12月)
- ベビーロイド(『ユリイカ』2008年12月臨時増刊号、青土社)
- 太歳通信(『ユリイカ』2009年3月号、青土社)
- 四角い円(『文學界』2009年5月号、文藝春秋社)
- 豊穣の角(『國文學』2009年6月臨時増刊号、學燈社)
- ムーンシャイン(『超弦領域 — 年刊日本SF傑作選』、創元SF文庫、2009年)
- 死して咲く花、実のある夢(『神林長平トリビュート』早川書房、2009年11月) - 神林長平へのトリビュート作品集。神林の同題作品のリメイク。
- Beaver Weaver(『NOVA 1 書き下ろし日本SFコレクション』、河出書房新社、2009年)
- 三人兄弟三人姉妹(『ユリイカ』2010年2月号、青土社)
- 手帖から発見された手記(『美術手帖』2010年4月号、美術出版社)
- 犀が通る(『NOVA3』、河出書房新社、2010年)
- マグニチュード(『文學界』2011年1月号、文藝春秋社)
- ランドセル 金網 祖母(『怪談実話 FKB話 饗宴』、竹書房、2011年)
- セラエノ放逐(『邪神宮』、学研、2011年)
- Silverpoint(東日本大震災チャリティ・コンテンツ、早稲田文学会、2011年)
- ななし(『小説宝石』2011年9月号、光文社)
- ドア 細道 えんどう豆(『怪談実話 FKB 饗宴2』、竹書房、2011年)
- Four Seasons 3.25(『SFマガジン』2012年4月号、早川書房)
- 内在天文学(『The Future Is Japanese』、早川書房、2012年) —初出は英語訳(Terry Gallagher (trans.), "Endoastronomy", The Future Is Japanese, VIZ Media, 2012)
- あるなし三話(『怪談実話系/魔 書き下ろし文芸競作集』、メディアファクトリー、2013年)
- コルタサル・パス(『SFマガジン』2013年4月号、早川書房)
- 連載小説
- ホワイトスペース[9] - YOMBAN 読むバンダイビジュアル、2009年3月から12月まで月1回更新で連載。
- 中間小説集(Open Middleware Report、Vol.60 - 、日立製作所情報・通信システム社総合プラットフォーム販売推進本部販売戦略部、2012年9月 - )
- その他
- 「ポスドクからポストポスドクへ」、『日本物理学会誌』第63巻第7号、日本物理学会、2008年7月、 pp. 564-566。
脚注[編集]
- ^ 『カオスの紡ぐ夢の中で』所収、ハヤカワ文庫、2010年
- ^ 【受賞】第146回芥川賞に円城塔さんの「道化師の蝶 」が決定(東北大学 大学院 理学研究科・理学部)
- ^ 円城塔「『小説製造機械になるのが夢です』――物理学も文学も、実験精神は一緒」『文藝春秋』90巻4号、文藝春秋、2012年3月1日、379頁。
- ^ a b 土田みき、杉江あこ、芝田隆広「インタビュー 円城塔」、『日経エンタテインメント!』第12巻第5号、日経BP社、2008年4月、 pp.162。
- ^ 芥川賞 田中慎弥さん「これだけの新人はいない」、産経新聞2012年1月17日更新、2012年1月25日閲覧。
- ^ “【芥川賞】円城塔さん「ニコ動見てたら、受賞の電話が」+(3/4ページ)”. MSN産経ニュース (産経新聞). (2012年1月17日). オリジナルの2012年1月19日時点によるアーカイブ。 2012年1月19日閲覧。
- ^ 「円城さん 素顔はシャイ 親交ある玄月さん」2012年1月18日付読売新聞大阪本社版朝刊社会面。
- ^ “トルネードベース”. バンダイビジュアル (2008年6月). 2008年12月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月19日閲覧。
- ^ “ホワイトスペース”. 読むバンダイビジュアル. 2010年10月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月19日閲覧。
外部リンク[編集]
- Self-Reference ENGINE - ブログ
- 円城塔 (EnJoeToh) - Twitter
- EnJoe140 (EnJoe140) - Twitter
- 『Self-Reference ENGINE』著者インタビュー (Anima Solaris)
- フランスのサイト「Actusf」内のインタビュー
- 作家の読書道(インタビュー) (WEB本の雑誌)
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