シドニアの騎士

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シドニアの騎士
ジャンル SFアクション
漫画
作者 弐瓶勉
出版社 講談社
掲載誌 月刊アフタヌーン
レーベル アフタヌーンKC
発表期間 2009年6月号 -
巻数 既刊12巻(2014年3月時点)
アニメ
原作 弐瓶勉
監督 静野孔文
シリーズ構成 村井さだゆき
キャラクターデザイン 森山佑樹
音楽 朝倉紀行
アニメーション制作 ポリゴン・ピクチュアズ
製作 東亜重工動画制作局、MBS
放送局 #放送局参照
放送期間 2014年4月 -
テンプレート - ノート 
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ポータル 漫画アニメ

シドニアの騎士』(シドニアのきし)は、弐瓶勉による日本漫画作品。『月刊アフタヌーン』(講談社)にて連載。

概要[編集]

作者にとって主要な活動の場である『月刊アフタヌーン』での連載としては、実質的なデビュー長編作品である『BLAME!』(1997年 - 2003年)以来約5年ぶりとなる。過去の作品同様SF漫画のジャンルであることを踏まえながらも、「初のロボットものである」、「学園ラブコメ要素も取り入れられている」等、新機軸を盛り込んだ王道的な本格SFとなっている。

独自の世界観を構築したガジェットSFでありながら、台詞を極力廃した演出や背景設定への解説が少ないことが特徴だった過去作品と比較して、設定面での情報開示が多いのが本作品の最大の特徴といえる。雑誌掲載時には「あらすじ」の紹介があるほか、単行本では章の間に「設定メモ」などが挿入されることもあったり、各話の扉では「シドニア百景」として内部世界の紹介が設けられているなど、読者の情報欲求へフレンドリーな対応が成されている。これに付随し、2013年10月発刊の単行本第11巻からはオビにマンガ家の赤松健が提唱・運用している同人マークを赤松以外の著作物では初めて付ける[1][注 1]など、常識範囲内の二次創作についても寛容な姿勢を見せている。

2013年5月にアニメ化が発表された[2]

この作品では、これまではメディアへ露出が少なかった作者が巻末のオマケ漫画で作者自身をキャラクターとして登場させて製作日誌などを公開しており。この点においても本作品は弐瓶のマンガ歴で特筆すべきと言える。

ストーリー[編集]

太陽系が奇居子(ガウナ)と呼ばれる謎の生命体によって破壊されてから1000年後の世界。人類の繁殖と生産を維持しながら宇宙を旅する播種船・シドニアに暮らす主人公、谷風長道が人型兵器「衛人」の操縦士訓練生となり、仲間とともにガウナとの戦闘を繰り広げる。

登場人物[編集]

衛人操縦士[編集]

谷風 長道(たにかぜ ながて)
- 逢坂良太
本作の主人公。シドニアの最下層部(地下)で、祖父の斎藤ヒロキと二人きりで生活していた。祖父の死後3年が過ぎた頃、食料の備蓄が尽き、祖父の遺言を破って上層部に出た。そこは無人の最下層部とは異なる居住区であり、食糧庫から米を盗もうとして捕らえられる。その後、シドニア艦長の庇護の下、衛人操縦士の第628期訓練生となった。出生等に関する素性は極秘扱いとされ、ごく限られた人間しか知らない。
現行のシドニア人と異なり光合成ができないため、頻繁に食物の摂取を必要とする。その一方、瀕死の重傷を負い意識不明の状態に陥っても自力で蘇生するなど、驚異的な治癒能力を持つ。
歴史的名機である「継衛」を訓練生ながらに与えられ、同機の専属操縦士として実戦を経験する。戦闘では判断力と行動力に優れ、独断専行気味ながらも多数の戦果を上げてシドニアのエースとなる。機体番号は「704」。
その正体は、前回のガウナとの戦争「第四次奇居子防衛戦」の英雄である斎藤ヒロキのため、14年前に艦長の小林の指示で作られた換装用クローン。遺伝子を操作されたことにより、不死の船員会のような薬によるものではない、生まれついての不老である。ヒロキは自身の換装用としてのクローンの存在を良しとせず、成長途中の長道を奪って居住区外へ逃亡。以後長道はヒロキによって育てられることになった。
衛人の操縦士としての技術をヒロキから教え込まれ、6歳の時点で仮象訓練装置では師であるヒロキの記録を超えるまでに成長していた。
不死の船員会以外の者が不死であってはならないため、生還率の低い対ガウナ戦への全参加を条件づけられている。長道をそのように生み出させた当人であり、事情を知る数少ない人物である小林からは不憫に思われ色々と手助けされているが、本人はその事情を知らない。
長い間ヒロキと二人で隔絶した環境で暮らしていたため、シドニアでの生活における基本的な知識が無く、性格も子供のように純朴。同年代の同性、異性と交流した経験もなく、他者の心の機微に鈍感な面があり、気の遣い方も下手を通り越している。だが、仲間が危機に陥ったときには我が身を省みずに助けようとする勇敢さの持ち主である。
星白 閑(ほしじろ しずか)
声 - 洲崎綾
第628期衛人操縦士訓練生副代表。長道らと同時に正規操縦士に任命される。機体番号は「702」。
長道が初めて上層部に出たとき以来、たびたび顔を合わせる。カビザシ回収任務の際にガウナの攻撃で乗機が暴走してしまい、シドニアへの自力帰艦が不可能になる。自らも帰艦不能になることを承知で助けに来た長道と共に、数日間の漂流生活を余儀なくされた。この一件をきっかけにして長道に淡い恋心を抱き、関係を深め始める。
連結型ガウナの討伐戦の際、岐神に陥れられた長道を助けようとしてガウナに捕食され戦死した。その死は長道の心に深い傷を残す。
エナ星白
ガウナがエナで再現した星白、外見だけでなく内部も再現されており、構造は人間と同じになっている。また、星白の記憶や人格の再現もされているらしく、長道の姿に反応する。現在までに2つの個体がシドニアに確保されている。一体は自由浮遊ガス惑星を破壊した際に出現した衛人型ガウナ(ガ491)から長道が切り離して回収、後に岐神開発にて融合個体の母体にされている。もう一体は惑星ナインにて偵察部隊救出の際に、長道機のコックピット内に侵入してきた紅天蛾(ガ490)の個体を、隔離・本体破壊することで確保、先の個体同様母体への転用が検討されるも、こちらは東亜重工にて厳重に保管中。
科戸瀬 イザナ(しなとせ --)
声 - 森谷里美[注 2] / 豊崎愛生(テレビアニメ)
衛人操縦士訓練生。長道らより少し遅れて正規操縦士に任命される。機体番号は「723」。
上層部で暮らし始めた長道にできた最初の友人。「中性」と呼ばれる両性具有者で、容姿も中性的。制服は女子用に準じているが(スカートの代わりにキュロットを着用)、更衣室は男子用を使用(仕切り板はある)。身を挺して仲間を守る勇気と優しさを持っている。
戦闘の際に右腕と左足を失い、生体再生には時間がかかるとの理由で機械式の義手と義足を付ける。付けた当初は調整不足のため長道の腕を握りつぶしたりもしていたが、後には義手の指を増やして(10本指になる)器用に操ることもできるようになった。
長道を異性として意識している星白や緑川纈を前にして、複雑な心境を覗かせる。長道にアプローチする緑川纈とバッティングすることが多い。イザナから見て鈍感らしい長道本人は、そうした恋の鞘当てに気付いていない。
後に外周壁にある長道の家に同居するようになる。惑星「ナイン」で長道に助けられて以来、体が女性化し始めている。
岐神 海苔夫(くなと のりお)
声 - 櫻井孝宏
第628期衛人操縦士訓練生代表。長道らと同時に正規操縦士に任命される。機体番号は「701」。
衛人の仮象訓練装置における成績は第1位。訓練生時代から作戦時には班のリーダーを務めていた。
上層部に出てきたばかりの長道を裏拳の一撃で昏倒させたこともある。かねてより継衛に思い入れがあったらしく、突然現れて同機の操縦士となった長道とはたびたび衝突する。
名門の出身でプライドが高い。岐神家は岐神開発を経営する有力者で、海苔夫は9代目に当たる御曹司。外面は優等生的な体裁を取り繕っているが、その実高慢で陰謀屋。長道やイザナに対し「亜人種ども」と罵るなど差別意識も見られる。また女性同伴のときが多く、プレイボーイの側面も窺える。
正規操縦士に任命された際にはこれまでのことを水に流す素振りを見せるが、内面では継衛を駆って活躍する長道に嫉妬しており、連結型ガウナの討伐戦の最中に長道を陥れた。
後に、岐神の姓には邪神を止める意味が込められており、岐神家は過去に大事件を引き起こした落合の知識が保存された「落合の補助脳」を代々守ってきたことを知る。父の死を受けて衛人操縦士を辞め岐神開発の経営を引き継ぐが、復活した東亜重工に追い抜かれる状況に葛藤する中、岐神家の者でも立ち入りが許されない落合の研究室の封印を解いてしまい、落合に意識を乗っ取られる。
緑川 纈(みどりかわ ゆはた)
声 - 金元寿子
衛人操縦士訓練生。長道らの正規操縦士任命と期を同じくして、第628期訓練生に途中編入された。赤井班の緑川(後述)の妹。
戦死した兄の仇を討ってくれた長道に並々ならぬ興味を抱き、露骨なまでの好意と大胆な行動でアプローチするが、空回りに終わることが多い。長道と親しいイザナをライバル視している。
過去に例のない適性の高さにより操縦士訓練生から司令官補佐(司令補)に抜擢される。艦長の下で対ガウナ戦の指揮を執ることになり、往々にして厳しい選択を迫られる。その任務柄ガウナの位置がいつも気になるため、特注のレーダー画面付きの携帯端末を使用している。
司令補だけに高い権限を持ち、並の船員では居住できない外周壁にある長道の家に押しかける。
また、プラモデルの製作を趣味としており、模型専門店を訪れて買い物をしている様子。
山野 栄子(やまの えいこ)
声 - 森なな子
衛人操縦士訓練生。努力を重ね訓練生に選抜されたことから、特殊な条件(中性である等)で訓練生になった長道やイザナに反感を持っている。掌位のジンクス払拭のためにイザナが提案した握手を拒否した。
氷塊採掘任務において、突如出現したガウナに捕食され戦死した。

仄シリーズ[編集]

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人工羊水で急速に成長させた、クローン人間の11人姉妹。全員が衛人操縦士訓練生。見かけ上の年齢や知能は他の訓練生と同程度だが、実年齢は5歳ぐらい。クローンであるために全員が同じ容姿をしており、他人には区別がつかない。遺伝子改造もされているらしく、高い身体能力を持っている。後に更に11人追加され、22人姉妹となった。

アニメでは全員の声を喜多村英梨が担当するが、僅かに変化をつけた声になっている。

仄 焔(ほのか えん)
声 - 喜多村英梨
衛人操縦士訓練生。仄姉妹の長女。姉妹の中でも訓練成績が一番優秀であり(衛人仮象訓練にて岐神、星白に次ぐ3位)、長道らと同時にいち早く正規操縦士に任命された。機体番号は「703」。
まだ船内に不慣れな長道が女子光合成室(更衣室)に迷い込んだ際に、顔面に肘を打ち込んで鼻を折り失神させたことがある。連結型ガウナの討伐戦で重傷を負うが、後に回復。その直後、またも女子光合成室に迷い込んだ長道をドアごと蹴りつけ失神させている。
仄 煉(ほのか れん)
声 - 喜多村英梨
衛人操縦士訓練生。焔の負傷による戦線離脱後に正規操縦士に任命された。機体番号は「706」。
仄姉妹の中では長道に対して当たりが柔らかい人物で、長道と焔の間を取りなそうとした。
仄 烽(ほのか ほう)
声 - 喜多村英梨
衛人操縦士訓練生。煉と共に正規操縦士に任命された。機体番号は「705」。
自由浮遊ガス惑星を破壊した際に出現した衛人型ガウナ(ガ490)と交戦し、煉と連携攻撃をかけるが、これをかわされ戦死した。
仄 炉
声 - 喜多村英梨
衛人操縦士訓練生。衛人仮象訓練では4位の成績。
後に正規操縦士になったらしく、オカリナ攻略戦に参加している姿が見られる。
仄 炒(ほのか しょう)
22番目の姉妹。衛人操縦士。姉妹の中でも優秀と言われていたが実戦においては情緒不安定な面を見せ、初陣でシュガフ船に取り込まれてしまう。

赤井班[編集]

シドニア最強と呼ばれたチーム。今回のガウナとの戦争で初のガウナ討伐戦に出撃したが、敢えなく全滅した。機体はそれぞれのパーソナルカラーに塗装されている。

赤井 持国(あかい もちくに)
衛人操縦士。討伐隊のリーダー。パーソナルカラーはレッド、機体番号は「01」。
重力祭り最終日の衛人による模擬戦「重力杯」13連覇および最年少記録保持の実力者である。ちなみに13連覇を達成した最終戦の相手は岐神であり、岐神はこれに破れたことで最年少記録更新の可能性を絶たれた。
ガウナ討伐を控えて長道とイザナを「ラピュタ」での食事会に招待するなど、気さくな人物。一時の休息を得た翌日のガウナとの戦闘で戦死した。
百瀬(ももせ)
衛人操縦士。討伐隊のメンバーで唯一の女性。パーソナルカラーはピンク、機体番号は「02」。
赤井とは恋人同士。赤井が戦死した姿を見て錯乱し、戦死した。
青木(あおき)
衛人操縦士。討伐隊のメンバー。パーソナルカラーはブルー、機体番号は「03」。
緑川と連携してカビザシによる攻撃を試みるが、胞手に両断され戦死した。
緑川(みどりかわ)
衛人操縦士。討伐隊のメンバー。パーソナルカラーはグリーン、機体番号は「04」。
衛人の模擬戦闘におけるヘイグス粒子砲の撃ち合いにかけては随一の腕前だったらしい。ヘイグス粒子砲でガウナ本体の露出に成功したが、カビザシを持つ青木が既に撃破されてしまっていたため止めを刺せなかった。ガウナに追いすがる百瀬を庇って戦死した。

サマリ班[編集]

赤井班に次ぐ実力を持つ班。

サマリ イッタン
声 - 田中敦子
衛人操縦士。サマリ班のリーダー。機体番号は「005」。
男勝りの女丈夫で、男性操縦士の間で人気が高いが、当人にはまったくその気がない。「戦闘でアシストを3回成功させるとサマリと二人きりで光合成する権利を得られる」という噂が一部で広まっており、実現に燃える操縦士もいる。本人は事実無根と否定しているが、噂を信じたい操縦士達にはあまり効果がない様子。弦打に冗談のネタにされるなど、作中では数少ない巨乳。
弦打(つるうち)
声 - 鳥海浩輔
衛人操縦士。サマリ班に所属。機体番号は「007」。
お調子者で軽口を叩くことが多く、サマリ、つむぎ、佐々木らに対し下品な冗談を飛ばしては、その都度手痛いしっぺ返しを食らっている。
一方、サマリが出撃できないときには班長を務めたり、優れた射撃の腕を発揮したりするなど、操縦の腕は一流である。
土浪(となみ)
衛人操縦士。サマリ班に所属。機体番号は「006」。
先に戦死した緑川に次ぐ砲撃戦の名手を自負する。カビザシ回収任務にて戦死。

融合個体[編集]

ガウナと人類が融合し、ガウナの強靱な肉体と人間の心を併せ持つに至った究極の生命体。過去に落合が作り出した個体はシドニアを滅ぼしかける暴走事件を起こしたため、岐神を乗っ取った落合が新たに作り出した個体は外部から意識を乗っ取れるようになっている。単体でも行動は可能だが、戦闘の際は操縦士として人間を乗せている。また、過去に落合が作った個体は頭をくり抜かれ、人工カビを生産する母体に利用されている。

白羽衣 つむぎ(しらうい つむぎ)
エナ星白の卵子を使うことでガウナと人類の融合に成功した個体。圧倒的な戦闘力を誇り、対ガウナ戦で目覚ましい活躍を見せる。デビュー戦で敵と勘違いした衛人に攻撃され危機に陥った際、長道に助けられたためか長道を慕うようになり、長道を通してイザナや緑川纈とも友好的な関係を築く。結果的にこれがつむぎの幼い精神を安定させることになる。心臓を持っており、ここが唯一の弱点。
性格は温和で優しく、礼儀正しい。口調は丁寧で大人びているが、精神は幼いため寂しさのあまり長道らに強引に会いに来る。その際にはシドニアに張り巡らされた古い配管を通して触手を伸ばし、その先端でコミュニケーションを取る。科戸瀬家の猫とは仲良し。
かなた
つむぎで成功した落合が続いて科戸瀬ユレの協力を得て作り出した個体。ガウナ本体と同等の強靱さを持ちながらカビという弱点のない素材で構成されている。頭には落合の研究していた重力子放射線射出装置を埋め込まれている。
落合の本当の目的は、究極の生命を創造し、その意識を乗っ取ることで自らが究極の生命へ転生することにある。そのため落合はつむぎのような情操教育は度外視し、かなたの自我を抑え付けていた。結果、シドニアに取り付いたガウナの存在に気づいたかなたは友達を求めて触手を伸ばし、自分の母体であるエナ星白を見つけて暴走を起こす。外部からの制御を受け付けなくなったかなたは、重力子放射線射出装置を発射してガウナを消滅させ、惑星「ナイン」の衛星も半壊させた。その後、頭を杭で打ち抜かれ停止させられる。

シドニアのスタッフ・その他[編集]

小林(こばやし)
声 - 大原さやか
第二十八代シドニア艦長の女性。シドニア軍総司令でもある。戦闘時には総指揮を執る。不死の船員会と呼ばれる最上位船員の一員。
冷静沈着で的確な判断力を備え、シドニアの存続を常に最優先とし冷徹な処置をとることにも躊躇しない。一般船員の前では能面のようなマスクを付け素顔を隠しているが、長道には素顔で接している。船内移動時には、同様のマスクを付け黒いスーツを着た護衛を従えている。人類が存続するためにはガウナを撃滅せねばならないとの強い信念を持つ。
唯一の楽しみは一般船員にまぎれることで、保険室医や宿屋の女将に扮して長道の前に現れることもある。
落合(おちあい)
声 - 子安武人
役職は不明だが、艦長の個人的な秘書のようにふるまう。艦長の護衛と同様に黒いスーツを着ているが、マスクは付けていない。
長道の身元引受人となった艦長の代理として長道の面倒を見る。空腹に苦しむ長道に山菜おこわを奢った。
その実はオリジナルの落合のクローンであり、オリジナルの落合の脳を記憶を消去した上で移植されている。落合の脳を持つことから「落合の補助脳」を使用する鍵となる人物。
落合(オリジナル)
優秀な科学者であり、6世紀前は衛人隊の指揮をしていた。身体改造主義者であり、眼球を始めとする身体各所を機械式にしているため、ヘルメットなしでも宇宙空間に出ることが出来る。
不死の船員会の一員であり、ガウナ研究を進めていたが、100年前の「第四次奇居子防衛戦」末期に融合個体を独断で起動した。この融合個体が暴走してカビザシを宇宙に投棄した結果、シドニアにガウナの侵入を許し、シドニア人口の99%が失われる大惨事を引き起こす。その際にシドニアのライブラリを補助脳と呼ばれる補助記憶装置に複製した後に消去した。この補助脳から情報を引き出すには落合の生身の脳が必要なため、落合は生け捕りにされ、記憶を消した脳が落合自身のクローンに移植された。
斎藤 ヒロキ(さいとう ヒロキ)
長道には祖父と自称していた。既に故人であり、長道によれば3年前に死亡している。シドニアの行政上は17年前に死亡扱いとなっていた。
6世紀前に小林・落合・ヒ山と共にガウナの本体部分を貫通する、後にカビザシの先端部分になるカビと名付けられる物質と遭遇し、人類初のガウナ討伐に成功する。
不死の船員会の一員であり、「第四次奇居子防衛戦」でシドニア内部に侵入したガウナを継衛で撃破し英雄となったが、自身の換装用クローンを失う。その後、新たなクローンを作ることを拒み失踪。
14年前、小林に見つけられたときはかなり老化が進行しており、小林の判断で脳移植のための換装用クローンが作られたが、成長途中の赤子を奪って居住区外に逃亡、自身のクローンを谷風長道として育て、自身の操縦技術を伝授した。
ヒ山 ララァ(ひやま ララァ)
声 - 新井里美
衛人操縦士や訓練生が暮らす寮の寮母。人語を話す二足歩行の熊の姿で、服を着て人間と同様の生活をしている。実は熊の毛皮は生命維持装置で、中に本当の体が入っている。単行本には人間の姿がイラストで載っている(第6巻136ページ)。
負傷で失った右腕に機械式の義手を付けている。普段は温厚な性格で、何かと長道ら訓練生の世話を焼いている。名前で呼ばれることを嫌がっており、名前で呼ばれると「野生が剥き出しになる」(激怒する)。
元は衛人操縦士で、不死の船員会の一員だった。斎藤ヒロキとは親しい間柄にあり、ヒロキが長道を奪って逃亡するのを助けた。そのためか船員会への発言権を奪われた模様。長道の素性を知る数少ない人物。
勢威 一郎(せいい いちろう)
声 - 坪井智浩
戦闘指揮官補佐。シドニアの本部より衛人隊の指揮を執る。
件のサマリに関する噂を流した張本人。どうやら士気を高めるため本人に無断でデマを流したようである。
後に緑川纈と交替する形で配置換えとなり、衛人操縦士として戦闘に参加する。機体番号は「026」。
科戸瀬 ユレ(しなとせ ユレ)
科学者であり、「外生研」の所長を務める。100年前の事件で417名までに減ったシドニア人口を100年で50万人に増やす計画を立案した中心人物。その際の食糧問題を解決するため人類が光合成できるよう改造した。その能力を評価され、不死の船員会の一員となった。
イザナの祖母であるが、自分の正体は明かしておらず、すごい長生きとだけ思われている模様。
田寛 ヌミ(たひろ ヌミ)
「外生研」の女性スタッフ。ガウナにエナで再現された星白の調査を担当する。後に落合に「シドニア血線虫」なる寄生生物で脳を乗っ取られ、落合の研究を手伝わされる。
山野栄子と共に、同居する家族の描写がなされた数少ない人物。サマリと並んで数少ない巨乳。
佐々木(ささき)
声 - 本田貴子
東亜重工開発主任兼衛人整備士。女性ながらかなりの長身。
10年前から密かに東亜重工で一八式衛人後継機(後の一九式衛人)の開発を続けてきた。歴史的価値のある継衛をボロボロにした長道を痛めつけて以来、長道から恐れられている。一九式衛人以外の兵器開発全般にも携わっている。
ユレとは古い仲。若い頃には一緒に派手な服を着て遊んでいた模様。
丹波 新輔(たんば しんすけ)
声 - 阪脩
職人気質の技術者。佐々木の祖父か祖母の知り合いらしい。
以前東亜重工で働いていた経験を持ち、10年前から佐々木と共に一八式衛人後継機の開発を続けてきた。対ガウナ戦で活躍する長道を認めている。
岐神 海蘊(くなと もずく)
声 - 佐倉綾音
岐神家の一員であり、海苔夫に仕えている。
立入禁止の落合の研究室に海苔夫と共に入り、小さな機械人形に殺害されるが、「シドニア血線虫」に乗っ取られる形で復活し、落合に乗っ取られた海苔夫に引き続き仕える。落合からは「トクシーヌ」と呼ばれることもある。
市ヶ谷 テルル(いちがや テルル)
非武装主義者の研究者により造られた人工生命体。
ガウナによって壊滅させられたレム星系移住者の生き残り。谷風らによって救助され、紆余曲折の後に谷風宅に同居することになる。
人工生命体故の非常識と頑固さから周囲とよく軋轢を起こすが、根は素直で寂しがり屋。
後に戦術防巡艦「水城」の操舵士に採用される。

用語[編集]

組織[編集]

シドニア(Sidonia)
本作の主な舞台となる移民・戦闘用の恒星間宇宙船(「播種船(はしゅせん)」と呼ばれる)。小惑星ほどの岩塊を八角柱が貫通した形状をしており、表面は厚い氷の層に覆われている。長期にわたって航行・戦闘を続けているため、表面には衝突痕などが無数にある。最大全長は28km。
共通紀元2384年8月2日に出航。ガウナの侵攻以降、多数の播種船が太陽系脱出に成功したが、最も近い位置を航行していた恒星間宇宙船「アポシムズ」とは2691年2月26日に届いた通信を最後に連絡が途絶えており、シドニア出航紀元1009年(共通紀元3394年)11月25日現在、シドニアは完全孤立状態にある。
第一話時点では「レム恒星系」に向けて航行を続けてきたが、ガウナからの攻撃もあり最終的な到達目標は不明。
シドニア人
第一話時点でのシドニア人は、長道のような例外を除き、遺伝子改造により光合成が可能になっている。この為大量の食料を必要とせず、食事は週一回程度で生活が出来る。また機械による身体改造だけでなく、人工的な両性具有者やクローン人間も存在しており、遺伝子改造に対する禁忌は見られないが(銭湯には男女以外に両性用の「中湯」が存在する)、一部には偏見がある模様。死亡後は有機転換炉と呼ばれる施設で分解され再利用される。シドニアが地球を離れてかなりの年月がたっているため、星の重力を知らない者も多い。
衛人操縦士
シドニア軍で衛人を操縦する戦闘要員。正規操縦士は、各種施設の優先利用権や大がかりな葬儀等の特権を与えられている。一方で生還率は半分以下、初陣ではさらに低いとされる出撃義務が課せられている。そのほか、操縦士は幹線移動機関のそばに住まなければならない。このため、長道も基地直通エレベータが設置されている近くの物件を選んでいる。
第四次奇居子防衛戦
第一話時点でガウナとの最後の大規模戦闘。末期にシドニア内部にガウナ2体が侵入し乗員の大半が捕食された。斎藤ヒロキの活躍により全滅は免れたが、人口の急減から早期に立ち直るため新しく誕生する子供に光合成能力を付加する遺伝子改造が実施された。
原作では回想としてのみ語られているが、アニメのBD特典として書き下ろし漫画「シドニアの騎士 前日譚 第四次奇居子防衛戦」が収録される。
東亜重工
衛人を始めとする各種兵器、操縦服などの装備類、船内の設備・備品や日用品に至るまで様々な研究開発と生産を担っている。一八式衛人の生産を岐神開発に奪われたため規模を縮小していたが、一九式衛人の開発で復活する。名称は作者の複数の作品に登場する企業名で、一種のスター・システム的なガジェット。
岐神開発
有力な兵器開発企業で一八式衛人の生産を行ってきたが、後継機は東亜重工が開発した一九式衛人になったため、その下請けに回ることになる。後に岐神海苔夫を乗っ取った落合の下で、融合個体を作り出す拠点となる。
不死の船員会
シドニアの意思決定を握る最上位船員の集まり。「各人の持つ知識と経験は個人のものではなくシドニアのもの」という誓いを立てており、勝手に死ぬことは許されない。そのため老化を抑止する薬を使用して不老を保つのを許され、換装用のクローンも用意されている。ただし、例えば頭を撃ち抜かれれば他の人間同様に死ぬので、本当の意味での不死ではない。
その存在は限られた人間にしか知らされておらず、一部で噂が流れる程度で都市伝説化している。最上位船員は一般船員の前では仮面を付けており、その身分が明らかになる形で素顔をさらすことはない。
非武装主義者
ガウナは「カビザシ」に引き寄せられてやって来るので(「カビザシ=ガウナ連動論」)、シドニアが「カビザシ」を放棄してこちらから攻撃しなければ、ガウナも襲ってこないと考える集団。また、長道が現れてからガウナの出現が頻発したため、長道がガウナを呼び寄せていると考える勢力もいる。一部がガウナとの戦争を続けるシドニアから降り、非武装で「レム恒星系」へ植民しようとするが壊滅。ガウナがヘイグス粒子に反応することが確認されてからは、非ヘイグス船を建造してシドニアから出て行こうとするが、さすがにもう相手にする必要はないと艦長に呆れられ、権限も消失した。
衛人の戦闘時における最小戦術単位。カビザシを使った戦闘では集団戦が基本となるため、出撃後すぐに班単位で集合・行動する。
各班は「赤井班」「サマリ班」など、リーダーとなる操縦士の名前で呼称される。

施設[編集]

居住塔
居住区の大空間の中心を貫く巨大な塔状の建造物。内部の各住居・施設は、入り組んだ通路や階段で結ばれた立体的な構造をしており、外周壁との間には空中回廊が渡されている。文化面では、ラーメン屋や銭湯などの現代日本的な要素が多く見られる。
居住区内は「ヘイグス灯」で照らされ、季節も再現されている。現在はヘイグス粒子温存のため冬モードになっており、熱量の効率化を図るためにも、出来るだけ集まって暮らすことが推奨されている。
居住区の下層部は廃棄物などが投棄されるスペースであるため行き来は可能だが、居住区よりも複雑に入り組んでいるため、逃げ込んだ斉藤ヒロキは発見されなかった。
外周壁
シドニアの外壁の最も内側の土地で、居住塔とは向かい合った形となる。シドニアでは高級物件にあたるようで、衛人操縦士であっても居住許可が下りない。長道はつむぎが安全に来れるよう無制限居住許可書で、最外壁の氷層にあるつむぎ本体の部屋の近くの旧配管の多い家物件を借りている。
ラピュタ
居住区の大空間に浮遊する岩塊。ウミガメのような海棲生物の生息する小規模な海岸や、滝、桟橋に付随したボートハウス、中世ヨーロッパの古城を模した宿泊施設等が点在するリゾートエリア。正規操縦士等でない者が入るには、その招待が必要。
ヘイグス誘導海中浮遊槽
 シドニア内部の4分の1を占める海水層内を、透明なカプセルに入って漂う娯楽施設。海水層には大型のイカやクラゲ等の海棲生物が生息している。正規操縦士1名につき、同伴者1名が利用を許される。
千秋郷
シドニアが地球を周回した際に、初代艦長が造らせたという景勝地。桜の名所。巨大な展望ドーム内の無重力対応風呂もある。かなり上位の船員しか入れないらしい。
外生研(がいせいけん)
正式名称は「外宇宙生命体研究所」。ガウナの研究を行っており、回収した胞衣(エナ)を収容する施設がある。いざとなれば切り離せるようシドニア外殻上の船外にあり、船内とは直接繋がっていない。長道が回収した、ガウナがエナで再現した星白も、ここへ運ばれた。
MSCF(最厳重警備隔離施設)
最上位船員でなければ近づくことも許されない施設。過去に落合が生み出した融合個体が保管されていた。科戸瀬ユレの管轄下にあるらしい。

技術[編集]

ヘイグス粒子
本作における重要なエネルギー源で、宇宙空間に無尽蔵に存在する。推進用の「ヘイグス機関」や固定武装の「ヘイグス粒子砲」、通信用の「ヘイグス通信」から、艦内の調整を行う「ヘイグス灯」など、幅広い分野に不可欠。ガウナにとってもエナの生成に必要であり、本体に蓄積されている他、宇宙空間にあるものを使ってエナを幾度も再生することが可能。長道と星白が漂流した際も、捕集膜を展開することでヘイグス粒子の捕獲が試みられた。
粒子が干渉すると爆発するため、長道は攻撃に利用した。
安全帯
シドニア船員に必須の個人装備で、腰部ベルトとそれに命綱で結ばれたフックから構成される。私服やスーツであっても常時装着するものとされ、シドニアが急加速したときなどの停重力発生時には(重力警報が発令される)、船内各所にある安全手摺りに接続して身体を確保する。実際の停重力発生時には、安全帯の接続が間に合わなかったり構造物自体が崩壊したりして、多数の死傷者が出る。
安全手摺りの強度確認は操縦士の懲罰としても行われている。
補助脳
落合の脳の補助記憶装置。落合の発明品。落合がシドニアのライブラリの大半をこの補助脳に複製した後、元のライブラリを消去してしまったため、落合の知識とシドニアが保存してきた全記録がこの中に封じ込められることになった。単体では機能せず、情報を引き出すには落合本人の脳を経由する必要がある。外部に漏れないよう岐神家が代々管理している。
カビ(「穎」)
ガウナ本体の中枢系組織が拒絶反応を起こす物質で、これで本体に穴を開けることで、ガウナを倒すことができる。これが発見されるまで、人類にはガウナを倒す手段がなかった。謎の建造物から見つかった物質のため、人工カビが生産されるまでは非常に貴重なものだった。
人工カビ
融合個体を利用して人工的に生産されたカビ。落合によるガウナ研究の成果。ガウナ本体貫通弾、人工カビ刀など、衛人の装備に使用される。非常に貴重だったカビを使い捨てにすることを可能にし、対ガウナ戦を一変させた。
掌位(しょうい)
移動時に複数の衛人が手を握り合って一体化すること。これにより加速力を高めることができる。掌位を組む衛人の機数Xによって「X機掌位」と呼称される。基本的に班ごとに組むが、機数が増えるほど性能が高まるらしく、近くの機体が集まって組んだり、出撃全機が巨大な輪になって組んだりすることもある。
生身で触れたことのない相手と掌位を組むと事故が起きるというジンクスがあり、事前に握手しておくのが慣例となっている。
スキンスーツ(操縦士服)
衛人操縦士が着用する、体に密着するタイプの宇宙服。負傷時の鎮痛機能や蘇生機能の他、生体尿管カテーテルで採取した尿から水分を濾過する機能、いざというときの自爆機能などを備えている。靴底は床に吸着して歩ける仕様。滅多なことでは新調せず、修繕を重ねて代々受け継がれている。その際、生体尿管カテーテルなどの生体パーツは交換される。
訓練生の場合はほぼ白一色で、左上腕部に名前のみ記載されている。ヘルメットは正規操縦士とは異なる球状のもので、各人のデザインの差はない。
正規操縦士の場合も白一色なのは共通だが、左上腕部と左胸に名前とナンバー(機体番号と共通)が記載され、ヘルメットの額部分にも同じナンバーが入っている。各人によって細かなデザインの違いがある。
仮象訓練装置
衛人の操縦訓練用シミュレータ。単なる操縦ではなくシナリオに沿ったモードが用意されており、原作第一話での「第二開拓局防衛」以外にも「居住区内戦闘」もあるという。またその訓練成績を数値化する機能も備えている。
一八式用は大型計算機を思わせる大きな箱形だが、長道が地下で使用していた一七式用は潜水艇の耐圧殻のような球形をしている。これは一九式の開発計画が始まった頃に作られたものらしく、一九式用の完成品とよく似たものだった。

武装[編集]

弾体加速装置
衛人の右前腕に接続される質量砲。GCPDSの登場により、対ガウナ戦のメインウェポンとなっている。
超高速弾体加速装置
弾体加速装置に追加砲身を取り付けたもので、衛人の4倍以上の長さを持つ。
重質量砲
大質量の実体弾を射出する兵器。シドニアや防巡の主砲。船体側面の各所に埋め込む形で格納されており、使用時に展開されて目標に向けられる。円筒形の弾体は衛人より大きいが、ガウナを直撃しても遠方に弾き飛ばすだけで、倒すことは出来ない。GCPDS登場後は、その威力を遺憾なく発揮して、小シュガフ船クラスのガウナすら数発で破壊できるようになった。
大重質量砲
重質量砲の上位に当たる兵器で、シドニアの船体中心を貫く全長28kmの弾体加速装置により実体弾を射出する。船体を後退させるほどの強い反動があり、安易には使えない。
GCPDS(ガウナ本体貫通弾)
質量弾とカビを組み合わせた複合弾。超高速弾体加速装置から射出され、着弾の物理エネルギーでガウナのエナを吹き飛ばした後、人工カビが本体に穴を開けガウナを破壊する。この登場によりガウナを遠距離から倒すことが可能になった。
ヘイグス粒子砲
ヘイグス粒子を用いたエネルギー砲。衛人の頭部や戦闘艦に搭載されている。エナを引き剥がすことは出来るものの、やはりガウナ本体を破壊することは出来ない。ガウナ本体を破壊するには「カビザシ」を使う必要がある。
対惑星ミサイル
惑星を破壊する威力を持つ誘導兵器。シドニアに接近する小惑星の破壊などに使われるが、動きの大きい目標への命中率は低い。別名「プラネットバスター」。
カビザシ
カビを穂先に使用した槍状の武器。長さは衛人の1.5倍程度。カビは通常のいかなる物質にも定着せず加工もできないが、ガウナのエナにのみは親和し定着するため、カビと柄をエナで繋ぎ合わせた構造となっている。
基本的には各班のリーダー機が装備し(「槍手」と呼ばれる)、他の機体がヘイグス粒子砲等でエナを欠落させ、露出した本体をカビザシで仕留めるという戦法が取られる。
シドニアには28本が現存するのみであり、出撃する衛人に対して限られた本数しか使用許可が下りない。装備した衛人が撃破された際には必ず回収され、その場での回収が困難な場合でも別途回収作戦が行われるなど、重要度は非常に高い。
なお原作第一話の仮象訓練装置内の映像では、継衛が全体がカビと同色の刀を装備しガウナを撃破していた(アニメではカビザシに変更されている)。
人工カビ刀
人工カビを刃とした格闘兵装。高コスト実験機装備のものは、エナごと本体を破壊できるが、まだ試験装備であり、使うごとに切れ味が急激に低下する。
収納型人工カビザシ
腕内に収納されている人工カビを用いた小型のカビザシ。
重力子放射線射出装置
落合が数百年にわたって研究していた兵器。融合個体のエナを使って完成されたが、内部の仕組みなどは不明。その威力は凄まじく、ガウナを消滅させ、惑星「ナイン」の衛星を半壊させた。カビ以外で唯一ガウナを倒すことができた兵器でもある。実物は登場してないが、作中では模型店にフルスクラッチのモデルが展示されている。名称は作者の複数の作品に登場する究極兵器で、一種のスター・システム的なガジェット。

機動兵器[編集]

衛人(もりと)
シドニアに配備されている、主力戦闘機の名称。シドニア出航後も開発が継続しているため、特徴は時代によって異なるが、旧型機から順に漢字で「〜〜型」と、数字が加算されていくという命名規則は共通している。物語当初は、固定武装ではガウナ本体を破壊できなかったため、エナを引き剥がした後に「カビザシ」による格闘戦で止めを刺す戦法をとっていた。後に人工カビの登場により、GCPDSによる遠距離戦でのガウナ撃破が可能となった。
作者へのインタビューでは、ネームが完成する前にバンダイから発売されていたガンダムエクシアの1/100スケールモデルから取り出したパーツを部品として利用した作画用の衛人を作成していた[3]コトブキヤから販売された1/100モデルは、作者が新たに描き起こした三面図をベースにしているため、足の長さなどが作画用とは若干異なる。
シドニアでは衛人のプラモデルが存在しており、緑川纈は模型店に買出しにいったり、自室で組み立てたりしている。
五式衛人
6世紀前(小林らがカビを発見した頃)に稼動していた衛人。現用の衛人に比べて小さく、楔形の箱に手足を付けたような構造をしている。両腕に実体弾兵器を装備している。一五式衛人以前の機体は、基本的にヘイグス機関は搭載されていないが、ヒ山が搭乗した機体にだけ試作のヘイグス粒子砲が取り付けられている。
一五式衛人
旧式の衛人で、人型ではあるがヘイグス機関やヘイグス粒子砲は装備していない。そのためガウナに探知されない利点があり、テルルの救出作戦にて使用される。その分稼動可能な時間は短く、戦闘力も低い。ヒ山が現役時代に操縦していた模様で、操縦方法が大きく異なるのか、現在の操縦士ではまともに操縦できない。
一七式衛人
100年前の「第四次奇居子防衛戦」末期に配備された衛人。継衛の改造ベース。本編には実機が登場しておらず、下記の継衛の補修にも苦労している。
継衛(つぐもり)
長道が搭乗する旧式の衛人。一七式の特別改修機で、正式名称は「一七式衛人 白月改 継衛」。かつての斎藤ヒロキの乗機で、際立った活躍を示した歴史的意義のある名機であるため、退役後には保存・展示されていた。
長道の乗機とするに当たって改修されており、一八式にできて継衛にできないことはない。全体的なシルエットは一八式と同じだが、頭部両側面の鋏状のパーツや楔形の胸部装甲、右腕に装備された実体弾兵器、対ヘイグスビームコーティングなど、一八式とは若干仕様が異なる。
補修用のパーツは払底しているが、戦線復帰にあわせて再生産が始まった。また、一部のパーツは一八式や一九式と互換性がある。一九式と同様の胸部装甲材への換装や人工カビの追加など、武装や装備のアップグレードや本体の近代化が随時行われており、改修を続けながら今後も使用される。継衛改ニに改造予定。
継衛 テルル救出作戦時
テルルを救出さするために惑星「セブン」に向かったときの仕様。衛星軌道に大シュガフ船がおり、ガウナに見つかれば生存の可能性はないため、一五式衛人のパーツを用いて、頭部ヘイグス粒子砲の除去、背部ユニットの非ヘイグス機関への換装など、徹底的にヘイグス粒子と人工カビに関係する装備を排除して、ガウナに探知される可能性を低くしている。ヘイグス機関を持たないため出力もかなり低下しており、動作も重い。エネルギー消費の少ない武装を装備しているものの、カビを装備していない本機ではガウナを倒せないため、交戦は絶対に禁止されている。
一八式衛人(いちはちしきもりと)
衛人操縦士および訓練生が搭乗する現用(第一話時点)の衛人。生産は岐神開発。鋭角的なフォルムの人型兵器で、高性能だが高コストだった一七式から開発思想を転換し、機能を簡略化することで大量生産を可能にした。また一部の操縦の自動化をすることで訓練の時間も短縮できる。
無重力環境での運用が前提のため、重力下ではバランスを崩して転倒しやすい。その対策として、四足歩行形態に変形することができる。外装の白色は塗装ではなく非金属系素材の色で、関節部分だけはヘイグス焼け防止の塗装が施されている[3]。赤井班のように特別にパーソナルカラーが与えられることもある。
操縦士のナンバーと同じ機体番号が、左肩前面と右肩後面にマーキングされている。
総数は不明だが、カビザシ回収任務の時点で、守備隊の256機と回収チームの4機を合わせて少なくとも260機が稼動状態にあった。
隼風(はやかぜ)
一九式衛人の配備開始後も併用される一八式衛人のために開発された自律支援機。「高速自律支援装甲」とも呼ばれる。細長い四角錐型をしており、4機の衛人をその装甲内で連結できる。中心となる芯の先端には人工カビを装備し、十分な速度が出ていればガウナの2、3体は貫通できる他、加速後に芯を分離してガウナにぶつけることも可能。4枚の装甲は分離後も各衛人に残り、大気圏突入用の筏となるほか、滑空用の膜状の翼を展開できる。
一九式衛人 (いちきゅうしきもりと)
一八式後継機として開発された新型衛人。生産は東亜重工。一八式より強化された装甲を持ちながら軽量化されており、4機掌位の一八式を抜き去るほどの加速力を持ち、重力下でも二足歩行が可能。
二零式衛人
東亜重工で開発中の新型衛人。継衛の正当な後継機を目指しているため、「継衛マークⅡ」ともよばれる。
高コスト実験機
「特殊新型実験機」とも。二零式衛人の開発に当たり、先行して開発された実験機で、生産コストは一九式の100倍にも達する。実験機であるためか、今までの平面や直線で構成された衛人と異なり、まるでフレームむき出しのような外見が特徴で、背部のヘイグス機関も巨大な四角錐状のユニットから四枚羽の翼状のユニットに変更されている。
落合によるガウナ研究の成果である新素材や新型ヘイグス機関を使用しており、従来機とは比較にならないぐらい軽量(巨大なパーツを人の手で持ち上げてしまえる)で、惑星に墜落しても壊れないほど頑丈なフレーム(これに伴いショックアブソーバーや耐熱などパイロットの保護性能も格段に上昇している)と従来機とは比較にならない機動性を持っており、融合個体にこそかなわないものの匹敵するスペックを持つ。
反面、素材の生成や成型には膨大な時間とコストを必要とし、いったん成型したパーツの改造も難しい。そのためテルルの救出作戦では、一五式のパーツを組み込むなどの改造が出来ないため、ベースには継衛が使用された。また、搭載機器や武装の開発継続中であり、戦闘中に既存素材で作ったパーツが軒並み壊れてしまったり、武装の精度が使用するたび落ちていくなどの問題点もある。
開発過程で得られた技術は、既存の衛人にもフィードバックされ始めており、水城配備の一九式衛人は、コックピット周りに本機と同様の新素材を用いることで、パイロットの生存性が格段に向上した。

艦艇[編集]

水城(みずき)
正式名称「鶴音(たづがね)型 戦術防巡艦 水城」。衛人の量産と平行し、大シュガフ船との決戦を想定して、久方ぶりに新造された新造艦。艦長は設計にもかかわった纈が勤める。全長は723mの巨艦で、24機の衛人と1000名の乗員を擁し、補給なしでシドニアから離れて、長期間航行することが出来る。武装も充実しており、120センチ重質量砲2基、46センチ重質量砲4基、高出力ヘイグス粒子砲1基、20ミリ機関砲12基と新兵器対ガウナ誘導飛翔体(同時16目標対応)を装備している。また、通常推進のほかに、消えた様に見えるほどの加速を起こす特殊加速が可能となっている。通常時は纈と操舵士のテルルを含む6名のブリッジクルーで操船を行うが、戦闘時には纈が一括して航行と火気官制をコントロールして戦うことも出来る。
カタログスペックではオカリナ級のシュガフ船を5隻同時に相手にしても勝てるとされている(それでも大シュガフ船を相手にするには千隻必要)が、実際は初戦だったことやガウナの想定外の行動があったとはいえ、1隻相手に船体の損害と衛人の損失を出している。
輸送船
惑星「セブン」に向かう際に利用した輸送船。衛人を二機搭載し、質量砲や誘導飛翔体など若干の武装も施されている。ヘイグス機関が使えないことから来るエネルギー不足から、大シュガフ船の近くをスイングバイしたが、この時大シュガフ船を詳細に観測、予測より高密度であり本体数が当初予測の5~10倍になる可能性が判明した。

[編集]

奇居子(ガウナ)
共通紀元2109年に太陽系外宙域で人類が遭遇した外宇宙生命体。人類がヘイグス粒子を扱い始めるのとほぼ同時期に表れた。2371年に太陽系に侵入した衆合船は、46体のガウナを地球に投下し地球を破壊するなど、人類に壊滅的打撃を与えた。人類が太陽系から脱出した後も執拗に追跡・攻撃を続けている。ヘイグス粒子とカビを集中的に狙う性質があり、それらを優先的に狙ってくる。それらがない場合はガウナの探知範囲に入らなければ発見されずにすむ。
丸い本体を外皮である胞衣(エナ)が包んだ構造をしている。エナの形状は一定ではなく、捕食した人間の遺伝子情報や衛人を再現することもある。完全に撃破するには、エナを排除した上で露出した本体をカビで破壊しなければならないが、エナは急速に再生するため複数機で連携して攻撃する必要がある。本体を破壊されるとエナは制御を失って泡状に分解するが、本体破壊前に切り離されたエナは、エナ星白のようにそのままの形を保つ場合もあり、シドニアにも何点か保存されている。また、そうしたエナが単独で人間を襲った事例は、少なくともシドニアにはない。名称は作者の複数の作品に登場する怪物で、一種のスター・システム的なガジェット。
衆合船(シュガフせん)
無数のガウナの集合体で、ガウナの巣および母船として機能する。規模の小さなものは小シュガフ船と呼ばれる。
大シュガフ船
長道が地上に出たのと同じ頃、シドニアから3光年先に発見されたシュガフ船。惑星に匹敵する大きさを持つ。
オカリナ
シドニアが自由浮遊ガス惑星を破壊した際、残留ガス塊から出現した小シュガフ船。「小シュガフ船二一」と呼称されていたが、緑川纈が識別のため命名した。推定内包ガウナ数は5000体。
紅天蛾(ベニスズメ)
星白閑の操縦していた衛人から再現された衛人型ガウナの中でも、極めて高い戦闘力をもつ個体。シドニアが自由浮遊ガス惑星を破壊した際に出現し、当初は「ガ490」と呼称されていた。
幾度となくシドニアの前に現れ、シドニア軍に甚大な損害を与える。登場する度に姿を変えるが、いずれも星白機の機体番号だった「702」の文字が入っている。内部には人語を発する、星白を再現したエナが存在する。
作者の読み切り作品に『戦翅甲蟲 天蛾(せんしかっちゅう すずめが)』があり、類似したデザインの存在が登場する。当初の構想ではこの作品に近い次回作も考えていたが、最後は王道的な内容に変更したという[3]

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レム恒星系
シドニアが植民のために向かっていた恒星系。恒星レムを中心とし、現在9個までの惑星が確認されている。
惑星「セブン」
レム恒星系7番目の惑星。 豊かな水を持つ惑星で衛星も持っている。シドニアからの非武装主義の植民者が、惑星のテラフォーミングのために衛星に前哨基地を設けたが、大シュガフ船に衛星ごと破壊される。
惑星「ナイン」
レム恒星系9番目の惑星。ガス大気の惑星で、惑星内は多数の浮遊大陸が存在し、輪といくつかの衛星を持っている。大シュガフ船との対決を決めたシドニアが向かい、ガウナとの戦闘の末掌握、輪からの資源調達や訓練などを行っている。衛星のひとつは、重力子放射線射出装置により破壊されてしまった。

書誌情報[編集]

弐瓶勉 『シドニアの騎士』 講談社アフタヌーンKC〉 既刊12巻(2014年3月時点)

  1. 2009年9月23日初版発行 ISBN 978-4-06-314597-7
  2. 2010年2月23日初版発行 ISBN 978-4-06-310633-6
  3. 2010年7月23日初版発行 ISBN 978-4-06-310680-0
  4. 2010年12月22日初版発行 ISBN 978-4-06-310716-6
  5. 2011年5月23日初版発行 ISBN 978-4-06-310753-1
  6. 2011年10月21日初版発行 ISBN 978-4-06-310783-8
  7. 2012年3月23日初版発行 ISBN 978-4-06-387812-7
  8. 2012年7月23日初版発行 ISBN 978-4-06-387833-2
  9. 2012年12月21日初版発行 ISBN 978-4-06-387853-0
  10. 2013年5月23日初版発行 ISBN 978-4-06-387886-8
  11. 2013年10月23日初版発行 ISBN 978-4-06-387928-5
  12. 2014年3月20日初版発行 ISBN 978-4-06-387965-0

テレビアニメ[編集]

2014年4月よりMBSTBSCBCBS-TBSアニメイズム』B1にて放送中。制作を担当するポリゴン・ピクチュアズの設立30周年記念作品として同社が得意とする3DCGのアニメとなる。衛人のCGは、コトブキヤが模型化する際に作成した図面が利用されている[3]。また3Dの利点を生かし、映像特典として放送と同じシーンの別アングルが収録される。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ「シドニア」
作詞 - atsuko / 作曲 - atsuko、KATSU / 編曲 - KATSU / 歌 - angela
エンディングテーマ「掌 -show-」
作詞 - 喜多村英梨河合英嗣 / 作曲・編曲 - 河合英嗣 / 歌 - 喜多村英梨

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 ストーリーボード アニメーションディレクター
#01 初陣 村井さだゆき 安藤裕章、大串映二 こうじ
#02 星空 末田宜史、大串映二

放送局[編集]

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
近畿広域圏 毎日放送 2014年4月10日 - 木曜 25:49 - 26:19 TBS系列 製作局
字幕放送
関東広域圏 TBSテレビ 2014年4月11日 - 金曜 25:55 - 26:25 字幕放送
中京広域圏 CBCテレビ 金曜 26:37 - 27:07
日本全域 BS-TBS 2014年4月12日 - 土曜 24:00 - 24:30 TBS系列
BS放送
バンダイチャンネル 2014年4月13日 - 日曜 24:00 更新 ネット配信 見放題サービス利用者は全話見放題
dアニメストア 2014年4月14日 - 月曜 12:00 更新
ニコニコ生放送 月曜 22:00 - 22:30
ニコニコチャンネル 月曜 22:30 更新
GyaO! 2014年4月13日 - 日曜 12:00 更新
AT-X 2014年4月22日 - 火曜 23:00 - 23:30 CS放送 リピート放送あり

BD / DVD[編集]

発売日 収録話 規格品番
BD DVD
1 2014年5月28日予定 第1話 - 第2話 KIXA-90429 KIBA-2116
2 2014年6月25日予定 第3話 - 第4話 KIXA-90430 KIBA-2117
3 2014年7月23日予定 第5話 - 第6話 KIXA-90431 KIBA-2118
4 2014年8月27日予定 第7話 - 第8話 KIXA-90432 KIBA-2119
5 2014年9月24日予定 第9話 - 第10話 KIXA-90433 KIBA-2120
6 2014年10月22日予定 第11話 - 第12話 KIXA-90434 KIBA-2121

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ なお、同人マークの有効範囲は本作第1巻に遡って全話で適用される。
  2. ^ Webラジオにて配信されているコラボムービーにて演じた。

出典[編集]

  1. ^ 弐瓶勉『シドニアの騎士』に「同人OK」マークが付きました!”. アフタヌーン公式サイト「モアイ」(講談社). 2013年10月23日閲覧。
  2. ^ 弐瓶勉の正道ロボットSF「シドニアの騎士」がアニメ化”. コミックナタリー. 2013年5月22日閲覧。
  3. ^ a b c d 「シドニアの騎士 弐瓶勉の世界」、『電撃ホビーマガジン』2013年9月号、アスキー・メディアワークス2013年7月25日

外部リンク[編集]

毎日放送 アニメイズム B1
前番組 番組名 次番組
鬼灯の冷徹
※25:35 - 26:05
シドニアの騎士
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