スケバン

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スケバン(女番、スケ番)は、中学校高等学校において不良行為をする女子生徒のこと。不良少女、ヤンキーツッパリの事を指す俗語。1970年代初頭~1980年代後半、不良行為少年の態様の一つとして使用された言葉である。

概要[編集]

スケバンという言葉の由来は幾つかあるが、「スケ(女)」の「番長」(「女番長」)からという説が最も流布されている[1]。 不良少女・不良女子学生を指し、ツッパリ(不良少年)と共に行動したり、女子学生間における番長的な存在(女番長)であった。また、ツッパリ、番長(不良少年のリーダー格)の彼女である場合もあった。女性により構成された暴走族グループはレディースと呼ばれ、スケバンが構成員である場合もあった

スケバンを主人公とした映像作品や漫画もあり、1970年代東映映画『女番長』シリーズや、実際にスケバンだったと公言している和田アキ子を主役に据えた日活映画『野良猫ロック』シリーズ、1980年代には漫画の『スケバン刑事』及び、それを実写化したテレビドラマシリーズが人気を博した。

"スケバン"という言葉を映像作品で用いたのは、東映の『女番長』シリーズ第1作『女番長(すけばん)ブルース 牝蜂の逆襲』(1971年10月27日公開)で、"すけばん"と平仮名表記で用いられたのが最初の使用例[2][3][4]。本作の監督・鈴木則文が当時の取材中に耳にした"すけばん"という言葉の鮮度は捨てがたいと"女番長"と書いて"すけばん"と読ませることを発案し、岡田茂プロデューサー(のち、同社社長)が付けたタイトル『牝蜂の逆襲』に「女番長(すけばん)ブルース」という言葉をくっつけて、ここで初めて"すけばん"という言葉が映像作品で使用された[2][3]。"すけばん"という言葉はそれまでまだ一般的には知られていなかったという[2]。すけばん"を片仮名表記の"スケバン"に変更したのは、同シリーズ三作目の『女番長(スケバン)ゲリラ』(1972年8月公開)だった[5][6]日活の『野良猫ロック』シリーズの方が、東映の『女番長』シリーズより早く始まったが、第一作の『女番長 野良猫ロック』(1970年5月2日公開)は、"女番長"と書いて"スケバン"と読まず、"おんなばんちょう"と読んだ。第二作以降は『野良猫ロック+サブタイトル』で統一し、スケバンと読むことはなかった。

スケバンのファッション[編集]

スケバンのファッションは、女子制服(セーラー服)であるが、ロングスカートが特徴である。またマスク、皮グローブなども見受けられる。一般の女子学生にはミニスカートの流行があるが、そのアンチテーゼでもあった。 1990~2000年代には廃れ、コギャルと呼ばれるファッション、ミニスカート、ルーズソックスなどの流行により殆ど絶滅した。

スケバンを用いた映像作品・漫画[編集]

スケバンをモチーフとしたキャラクター[編集]

  • スケにゃん。 - スケバンのネコクーリア)。
  • ミケ子 - なめ猫のスケバンキャラ。三毛柄の雌猫。
  • スケバン恐子 - 桜塚やっくんの持ちネタ。
  • ぼくらシリーズ- 堀場久美子

脚注[編集]

  1. ^ 出典:米川明彦編『日本俗語大辞典(第3版)』東京堂出版 2006年 302頁
  2. ^ a b c 「東映『女番長』シリーズのすべて鈴木則文に訊く『女番長』シリーズ誕生秘話」、『映画秘宝』、洋泉社、2009年4月、 66-67頁。
  3. ^ a b 杉作J太郎・植地毅(編著) 『東映ピンキー・バイオレンス浪漫アルバム』 徳間書店1999年、103頁。ISBN 4-19-861016-9
  4. ^ 鈴木則文 『東映ゲリラ戦記』 筑摩書房2012年、24頁。ISBN 978-4-480-81838-6
  5. ^ 杉作J太郎・植地毅(編著) 『東映ピンキー・バイオレンス浪漫アルバム』 徳間書店、1999年、44頁。ISBN 4-19-861016-9
  6. ^ 女番長(スケバン)ゲリラ/東映チャンネル