まじっく快斗

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まじっく快斗
漫画: まじっく快斗
作者 青山剛昌
出版社 小学館
掲載誌 週刊少年サンデー
レーベル 少年サンデーコミックス
発表期間 1987年26号 - 連載中
巻数 4巻(続刊予定)
その他 不定期掲載
テンプレート使用方法 ノート
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まじっく快斗』(まじっくかいと)は青山剛昌漫画作品。 週刊少年サンデー1987年26号に初登場。その後、同年の週刊少年サンデー11月増刊号より連載化された。翌1988年8月号まで連載していたが、週刊少年サンデーで『YAIBA』の連載が決まったため中断。2008年10月現在も未完のままである。『YAIBA』『名探偵コナン』執筆中も週刊少年サンデー増刊号、週刊少年サンデーに不定期に掲載されている。


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] あらすじ

マジック好きの高校生、黒羽快斗はある日、自室の隠し扉を発見し、開いてしまう。それは、8年前にマジックの最中に事故死した世界的マジシャンの父、黒羽盗一が仕掛けた最後のマジックだった。そこにあったのは世界的な大泥棒、怪盗キッドの衣装。キッドは8年前から姿を消していたが、最近復活していた。快斗は衣装を纏い、キッドに会いに行く。そこで出会ったのは父のかつての付き人、寺井。そこで快斗は父が怪盗キッドであり、事故死ではなく殺されたのだと知る。快斗は父を殺した人物を探すべく、自らが怪盗キッドとなった。

怪盗キッドとして活動していたある日、キッドは自分を「黒羽盗一」と呼ぶ組織と遭遇。彼らこそ父の仇だった。その組織が求めるのは不老不死が得られるという伝説のビッグジュエルパンドラ。快斗はその野望を阻止すべく、組織より先にパンドラを見つけ出して、破壊することを決意する。

[編集] 作品構造

作者の代表作『名探偵コナン』に怪盗キッドが登場した(参照:スピンオフ作品)ことにより広く知られることとなった本作ではあるが、連載開始は本作の方が古く、1987年の初出以前にも『さりげなくルパン』という原型作品が存在する。作者曰く、元々漫画家になった動機は、この作品を描きたかったからだという。

この作品はTVアニメ版『ルパン三世』を思わせるようなコミカルな世界観であり、非現実的なトリックを使ったり、魔法が存在したりする。これは、より現実的な世界を追求していると言える『名探偵コナン』の世界観とはかなり異なっており、この点から両者の世界が完全に同一のものであるとは言い難い。しかし、「謎の組織」、「主人公が正体を偽り世間一般に秘密にしている」、「主人公の元の容姿や声が似ている」などなど共通(類似)の設定が多数あり、作者によればそれら類似の設定には何か理由があるようだ。また、主人公・怪盗キッドに対する印象も読者にすれば両作品の間で印象が異なるが、これは視点そのものが違うためと思われる。『名探偵コナン』における怪盗キッドはクールさが強調される。

増刊号連載期は単にコミカルな怪盗ものといった雰囲気であったが、盗一の仇である組織が登場して以降、快斗の盗みの目的が明確化したこともあり若干趣が変わっている。コミカルな世界観であることに変わりはないものの、組織の影がちらついたり、父の過去にまつわるエピソードがあったりと以前にはなかったシリアスさが加わるようになり、初期のように特に意味もなくキッドに変身したり、正体露見の可能性のある学校や青子の前で快斗がキッドに扮することはなくなった。このことは、『名探偵コナン』においても連載初期はややシリアスさが薄かったことから、作者の作風全体の変化とも考えられる。

初期の各話サブタイトルには、有名映画のタイトルをもじったものが使用されていたが、「パンドラ」の設定登場後は、各話でキッドがターゲットとしたビッグジュエルの名(これらビッグジュエルの名には大抵「色」の名称が入る)がそのままサブタイトルに使用されることとなった。

単行本の表紙は快斗がマジックを行い、裏表紙で失敗するものである。

[編集] 登場人物

メインキャラクター達の姓名には、それぞれ「色」を表す漢字が付いている。担当声優は、アニメ『名探偵コナン』内におけるもの。名探偵コナンの声優と重なっている。

怪盗キッド

詳細は怪盗キッドを参照

黒羽 快斗(くろば かいと)声優:山口勝平
本編の主人公。二代目怪盗キッド。
黒羽 盗一(くろば とういち)声優:池田秀一
快斗の父で世界的なマジシャン。初代怪盗キッド。
寺井 黄之助(じい こうのすけ)声優:肝付兼太
近所にあるビリヤード場のオーナー。快斗の世話人であり怪盗キッドの助手。
中森 青子(なかもり あおこ)声優:岩居由希子高山みなみ
快斗の幼馴染みで同級生。キッドの正体が快斗だということは知らない。警察官の父親がキッドをなかなか捕まえることができないため、キッドを嫌っている。快斗とは互いに気になる存在であるものの鈍感であるためその自覚は薄いようである。パンツは白パンらしい(魚柄パンツをはいていたこともあった)。容姿が毛利蘭に似ているが、最大の違いは母性ある蘭と対照的に青子は子供っぽくすぐムキになったりする所であり、一人称が『自分の名前』であるなど、全体に幼い印象である。
中森 銀三(なかもり ぎんぞう)声優:石塚運昇
青子の父親で港警察署に所属する警部。後に警視庁捜査二課へ転属となる。先代キッドの頃からキッドを逮捕するため追い続けている。『まじっく快斗』においては怪盗キッドを捕えるべく毎度気炎を吐くものの、結果的にいつも振り回されてしまうという負け役としての描かれ方が多いが、コナンに登場した際には、コナンより先にキッドの暗号を解く(もっとも、刑事であるゆえに、当然コナンより先に暗号を目にしていたはずだし、キッドの癖や手口を経験的に熟知していたことで、ある意味ではコナンより先に解けるのは当然とも言える)など、刑事としての捜査力、推理力はかなりのものであると思われる。この漫画における『ガニマール警部』役と言えるだろう。
小泉 紅子(こいずみ あかこ)声優:林原めぐみ
快斗の同級生で怪しげな赤魔術という魔法を使う魔女。世界で唯一自分の虜にならないキッドを自分の虜にすることに執念を燃やしている。魔女として怪盗キッドの前に現れるときは、露出の高い際どい格好で登場する(OVAではコナンに変な目で見られていた)。執事と思しき醜い男性と二人暮らしと思われる。キッドの正体を知っている。「ブラック・スターの巻」では工藤新一に追い詰められている快斗を助けるため魔法を使うシーンがあるが、コナンスペシャルとして放映されたアニメ版では現実的なコナンワールドには合わないためにカットされている。
桃井 恵子(ももい けいこ)声優:岩居由希子
快斗、青子、紅子らのクラスメート。YAIBA内に似たキャラクターが登場している。
白馬 探(はくば さぐる)声優:石田彰
キッドを捕まえようとしている高校生探偵。警視総監を父に持つ。時間には正確で、懐中時計を所持。犯人に対して放つ「なぜこんな事を…」が決めゼリフのキザな男。現場ではシャーロック・ホームズの格好をしているが、『名探偵コナン』に登場するときは普通の格好をしている(初登場時はコナン連載前で彼が唯一の探偵キャラだったため)。イギリス在住だったが、ロンドンブリッジ・ハイスクールから快斗と同じ江古田高校へ転校、のちに再びイギリスへ帰る。コナン30巻に帰国していたので、彼の不在時にキッドとコナン(新一)の対決が3回(映画除く)あったことになる。ワトソンというを飼っている(『名探偵コナン』のみでの登場)。日本に滞在する間は、ばあやと呼んでいる老婦人が運転手を務めている。
作者が言うには、「『まじっく快斗』での役割は、シャーロック・ホームズであったのだが、『名探偵コナン』に出すにあたって、ホームズはコナン(新一)であるため、イジドール・ボートルレ(ルパンシリーズ内の探偵)となってしまった。」らしい。現場に残っていた毛髪のDNA鑑定で快斗=キッドを科学的に証明し、正体を知るが、あくまで『キッド』として捕まえるべく、最初の一度以外は快斗が高校生の間は通常の同級生として接している。作中では自分以外の人間に快斗がつかまることをよしとせず、自分が海外に出向いている間にピンチになっていた快斗に対してアドバイスを送っていたりもする。快斗も白馬の実力は認めており、白馬が関わっていない時には「スムーズすぎて張り合いがない」とまで口にしており、キッドのよきライバルとして認識しているようである。
身長180cm。体重65kg。A型。誕生日8月29日。
工藤 新一(くどう しんいち)声優:山口勝平
「ブラック・スターの巻」に登場した高校生探偵。数々の謎めいた殺人事件を独自の推理で次々と解決し、警察からも絶大な信頼を得ており、警視庁の目暮警部などとも面識がある。紅子をして「光の魔人」、「悪魔のような狡猾さで人の心を見透かす慧眼の持ち主」と言わしめ、快斗をあと一歩のところまで追い詰めた頭の切れるジョーカー。射撃術にも長けており、時計台に仕掛けられていた巨大スクリーンのパイプを正確に撃ち抜いている(もちろん発砲はおろか、拳銃を持つこと自体が罪である)。なお、目暮警部は彼の推理力に終始頭が上がらない様子であったが、中森警部は元々同じ高校生探偵の白馬に好感を持っていないこともあり、「殺人なら課が別だ!」として新一の介入を嫌っていた。前述の白馬がこの作品におけるホームズならば新一はこの作品におけるイジドール・ボートルレとなっていると言えるだろう。

[編集] おまけのページ

単行本収録。ドラマ『まじっく快斗』を演じる役者たちの舞台裏を描く、いわゆる「楽屋オチ」的な、本編のパラレルワールドネタ。"役者"たちの性格や設定も本編とは異なり、魚をイタズラに使う快斗や勝気でサバサバした性格の青子、気弱な紅子に関西弁の探などが登場する。第4巻には、コナン役の少年がケンタ・コネリー役で登場していた。各話ゲストキャラ"役"達の、意外なキャラクターとの一人二役が見られることから、スター・システム的な側面もある。なお、これをある程度成立させるためか、新一と快斗が競演している「ブラック・スターの巻」では両者が同じ画面内に登場することはない(登場しても顔が出ないようにされている)。

[編集] 原型

本作の原型として、読切作品『さりげなくルパン』がある。この作品では、学校からテスト問題を盗み出す問題児流犯快斗(るぱん かいと)と、探偵部をやっている刑事の娘宝陸葵子(ほーむず あおこ)が登場する。雑誌掲載が一切なかった作品で、少年サンデーブックス「青山剛昌短編集 4番サード」で初めて日の目を見ることとなった。

[編集] ほかの作品との関わり

[編集] YAIBA

週刊少年サンデー30周年記念増刊号(1989年)に掲載された番外編『KAITO』(単行本第3巻に収録)で、『YAIBA』の鉄刃と宝刀を巡り対決している(YAIBA第5~6巻の夜に起きた事件の模様)。この番外編は、漫画では登場していない『名探偵コナン』のキャラクターまでも登場させた『コナンVSキッドVSヤイバ 宝刀争奪大決戦!!』というタイトルでOVA化され、週刊少年サンデーの応募者全員サービスで一時期販売されていた。その後2006年に他の『名探偵コナン』OVA作品と共にDVD化され、一般にも入手可能となった。

[編集] 名探偵コナン

怪盗キッドは『名探偵コナン』の中でたびたび江戸川コナンと対決している。工藤新一と容姿や声がそっくりで、『名探偵コナン』初登場時(すれ違った毛利蘭が新一と間違う)や映画『名探偵コナン 世紀末の魔術師』、『名探偵コナン 銀翼の奇術師』に活かされている。

なお、コナンの正体については、映画版で快斗がコナンの正体を阿笠博士との通信を盗聴し掴んでいる描写があり把握している。アニメ版でも、正体に気づくシーンは無いものの公式サイト内相関図において「コナンの正体を知っている」とされている。ただし、原作ではその通信傍受の場面そのものが無い。しかし、作者は『名探偵コナン全映画パーフェクトガイド』内で、原作でもコナンの正体を知っているというようなことを言っており、このことから、原作でもコナンの正体を知っている可能性が高い。

また、中森警部は4度、白馬は2度、コナン本編に登場し、中森は映画『世紀末の魔術師』『銀翼の奇術師』『探偵たちの鎮魂歌』にもすべて出演している(白馬も『探偵たちの鎮魂歌』に出ているが、実はキッドの変装)。 作者によれば、怪盗キッドの『名探偵コナン』への登場は、元々一度限りの「スペシャルゲスト」であったという。

反対に工藤新一目暮警部も、『まじっく快斗』に1度登場している。この『ブラック・スターの巻』(『名探偵コナンVS怪盗キッド完全版』では『ファーストコンタクト』として収録)のエピソードはキッドはコナンになる前の工藤新一との対決を回想するというもので、回想後キッドがビッグジュエル「ブラック・スター」を盗み出すために飛び立つところで終わる。実際には工藤新一とは顔を合わせていないため両者は互いの存在を知らず、快斗も「すげーやばかったヤマ」と記憶してるに過ぎないが、その「ブラック・スター」をめぐる事件が怪盗キッドが『名探偵コナン』に初登場したエピソードであり、快斗が工藤新一とかかわった事件を回想した直後に実際に江戸川コナンに初対面するという何とも因縁めいたエピソードとなっている。因みに、「ブラック・スターの巻」は『名探偵コナン』の原作では明らかにされていないが、アニメの『集められた名探偵 工藤新一vs怪盗キッド』の回で冒頭部分に流れている。

また、人物に限らず、本作で使用された設定やエピソードが、名探偵コナンの劇場版の一部シーンのモチーフとして活用されていると思われる箇所もいくつかある。

[編集] 単行本

[編集] 関連書籍