バス停留所

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バス到着直前の様子
ブラジルクリチバRITシステムのバスシェルター。"tubo" (tube) の名で知られている。

バス停留所(バスていりゅうじょ、バスていりゅうしょ)は、乗合バスにおいて旅客が乗降できる地点である。略称バス停(バスてい)。多くが公道上にある。

  • この内、バスの始発・終着地を施設化したものはバスターミナルと呼ばれる。
  • 日本高速道路上にあるものについては、「バスストップ」と呼ばれる施設であることがある。この点については、#高速道路を参照。
  • 路線上の停留所以外の任意の場所で乗降できる制度についてはフリー乗降制と呼ばれる。

概要[編集]

路線を定めて運行を行う(路線運行)乗合バスでは、始発地点と終着地点及び区間途中に旅客が乗降する地点であるバス停留所を設け、基本的に停留所においてのみ乗降の取扱を行う。原則として、区間中の停留所は乗降車共に可能だが、場所により乗車のみ扱い、降車のみ扱いの停留所がある。

旅客にとっては乗り物に乗る場所の一つであるが、鉄道における航空における空港飛行場と異なり、停留所自体が施設であることは少なく、多くが一般公道上にあり、バス停留所であることを示す標識を設置する場合が多い。標識がバス停留所であるとしばしば誤解されるが、停留所はあくまで地点のことである。国・地域や事業者にもよるが、停留所の名称が付されている場合とそうでない場合がある

一つの停留所には方向毎の外側車線に乗降場がある(2箇所)ことが多い。

バス停留所は上り方面と下り方面の2つの乗り場が道路を挟んで向かい合わせに設けられるものが一般的だが、一方通行道路を経由する場合や、運行がループ状になるような場合、および用地が確保不可能である場合などには、片方向のみとなる場合がある。また、諸般の事情(交差点の形状、道路に接する住宅・商店などの状況など)により千鳥状に停留所が設けられる場合もある。場所によっては、乗降客の少ないバス停はポールをどちらか1本のみ立て、上下兼用とする場合もある。この時ポールが設けられていない方向のバスを利用したい場合は、ポールの真向かいに立っているとバスが停車する。

同一の停留所に複数のバス事業者が発着する場合、その標識柱(ポール)は各々の事業者ごとに設けられる場合と共同で設けられる場合がある。

バス路線が分岐する停留所では、行き先によって複数の乗り場がある場合が多い。この場合、行き先毎に独立したポールを複数立てる場合と、全体としてひとつのバス停にし数字などによって乗り場を区別している場合がある。また、狭い範囲に点在しているバス停を一か所に集約しバスターミナルを設置する場合もある。また、同名の停留所でもバス会社によって乗り場が異なる場合や、逆に同一の箇所に設置されているにも関わらず事業者によってバス停名が異なる場合もある。

バス停の施設の多くはポールタイプの標識柱で、バス停の名称、運行系統における前後のバス停の名称、時刻表などが印字あるいは掲示されている。

日本では基本的に時刻表(当該停留所の通過予定時刻)の掲出がさなれている。標識柱に貼付する場合が多いが、吊下式の看板[1]や塀・電柱・壁[2]など掲出方式は色々ある。形態夜間にも時刻表等が視認できるようになんらかの照明を備えている標識柱もある。パネル部が白色の合成樹脂製の場合には内照式のものもある。

多くのバス停がバス営業所との特段の連絡設備(無線設備・有線放送・電光掲示板など)などを欠くため、悪天候(たとえば強風・大雪)などを原因としてバスが臨時運休になったとしても、基本的にはなんら臨時の掲示・案内もされないが、係員が掲示などの対応を行なう事やバス停前の商店が案内を受託している例も見られる。

付帯施設としてベンチ屋根待合所・接近表示器等が設置されることも多い。ベンチが設置してある場合は、バス事業者が設置する場合以外に、広告を掲げる目的で他の業者が設置していることもあり、そうしたもののなかには違法に設置されたもの[3]もある。

駐輪場を併設しているものや、パークアンドライド用に大規模な駐車場を備えているものもある。

日本における法令での位置づけ[編集]

旅客自動車運送事業運輸規則(昭和31年運輸省令第44号)第5条第2項により、事業者及び停留所の名称・運行系統・発車時刻・乗降場所または停留所が近接している場合にその案内・業務が限定されている場合にその範囲などを掲示することが定められている。また、同規則第6条により、ダイヤや系統などの変更がある場合は、緊急時などを除いて、少なくとも7日前に告知しなければならないことになっている。

設置箇所[編集]

一般道路など[編集]

一般道路においては、それを示す「ポール(または標柱)」と呼ばれる標識が道路上に存在し、時刻表や路線図が掲示されている。形状は歩道または路肩にポールを設置するだけのものが一般的だが、サービス向上のために屋根や待合室などを設置しているものや、「行灯式ポール」と呼ばれる電灯が内蔵された形態のものもある。屋根とベンチを備えたものはバスシェルターともいい、この中には壁面を持つものもある。日本では2003年に広告パネル付きのバスシェルターについてその設置・管理にPFI手法が認められ、以後各都市で設置されている。また、近年ではバスロケーションシステムを内蔵したものやLED式のもの、鉄道駅のように音声アナウンスが流れるものなども増えてきている。バス停付近の歩道にバスカットバスベイともいう)と呼ばれる切り欠きを作り、バスが止まっても交通に支障をきたさないようにしたバス停留所もあるが、これについては渋滞時の発車が難しいのと、停留所内での違法駐車が多いという欠点がある。そこで最近では、逆に停留所付近の歩道を張り出させているテラス式バス停と呼ばれるバス停が設置されている例がある(参考)。また、前後の歩道と比べて路面を高くし、バスのステップに合わせているものもある。

一方、道路中央に専用レーンを持つ基幹バスバス・ラピッド・トランジットでは、バス停留所も路面電車安全地帯のように道路中央寄りに設けられている。

このほか、医療機関や鉄道駅、大型ショッピングセンター、官公署関連(市町村役場・運動公園・文化ホールなど)といった、広い敷地を持つ公共施設では、施設敷地内にバス停を設置し、路線バスがそこまで乗り入れる場合もある。自治体など、地域が関与する割合の高いコミュニティバスにおいて特に顕著にみられる。

バスターミナル[編集]

高速道路[編集]

高速道路上にあるバス停の例(恵庭市恵庭バスストップ)。上下各2線の本線の他に、外側に1線ずつバス専用の道路とバス停が置かれている。

高速道路の本線車道上にバス停留所が設けられることがあり、高速バスなどが発着する。

そうした停留所の設置形態としては、大別して2種類あるといえる。一つは、停留所とその前後に、路線バス専用の独立した車線(一般の自動車が入れない)を設ける形態である。もう一つは、パーキングエリアサービスエリアインターチェンジといった場所に設ける形態である。後者の場合、バス停に寄る目的で本線車道から一度離れるため、高速バスの表定速度が大きく落ちてしまうことになりやすい。また、一般路線バスと接続させることを企図した場合には、インターチェンジの料金所外にバスストップが設置される事があり、この場合は料金所を出るごとに通行料金が区々別々となるため余分にかかることになる。また、この形態の場合、料金所での渋滞に巻き込まれやすく、都市部を中心に交通量が大きい道路ではこのような形態のバス停は大幅な減少傾向にある。

なお高速道路管理会社で用いられている高速バスの停留所の正式名称は、「バスストップ」である(法律上は「乗合自動車停留所」。減速車線・加速車線の部分までを含める)。そのため、道路管理上の正式名称である「バスストップ」という呼称を、そのまま利用者への案内(停留所の名前)に使用している所もある。

高速バス運行会社の利用者の案内の際には、一般に前述の「○○バスストップ」のほか「□□道○○」、「高速○○」(□□は走行する高速道路の略称(東名高速道路名神高速道路新名神高速道路はそれぞれ東名、名神、新名神)、○○はバス停の名称)など様々な表記がある。

アクセス[編集]

一般的に、高速道路は都市の中心部から少し外れた場所を通っているため、高速道路上のバス停留所も都市の外れにあるものがほとんどである。都市中心部とその停留所の間を結ぶ路線バスが運行されている場合もあるが、自家用車タクシー以外のアクセス手段がない所も少なくない。また高速道路上のバス停まで、階段や坂道を登らなくてはいけない所もある。

大分自動車道大板井バスストップのように、高速道路に並行する鉄道線(甘木鉄道甘木線)に大板井駅を設置してアクセス向上を図った例もある。

設置例[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]