電光掲示板

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
空港の電光掲示板(成田空港第1ターミナル)
2006年9月当時「世界最大の大型映像スクリーン」であった東京競馬場の「ターフビジョン」はフルカラーLEDで表示されている。なお、画面右端の文字情報部分も画面の一部。

電光掲示板(でんこうけいじばん)は、発光ダイオード(LED)や液晶電球などを用いて情報を発信するための掲示板。発光体を格子状(マトリクス状)に配置し、その明滅により文字や絵を表現するものが主流であるが、商業用の廉価なものの中には、一部の発光体を省き、あらかじめ決められた文字のみを表示可能なものもある。

方式[編集]

電球方式[編集]

発光体に電球を使用したものであり、電光掲示板としては最も古いものである。

電球を格子状(マトリクス状)に配置した大型のものが、文字ニュースや天気予報、時刻の表示用としてビルの外壁などに取り付けられているほか、屋内用途としてはガラスやプラスチック板に文字を書いておき、後ろから電球の光を透過させることで表示を行う、いわゆる行燈型のものが病院の院内薬局の待合室などで多用されていた。

輝度が高く大型であることから屋外での利用に向いている。電球の寿命による抜け(暗点)が生じやすいため、定期的なメンテナンスが必要であるほか、消費電力が大きい、多色化が難しいなどの問題をもつ。屋内で使用されていたものは1990年頃からLEDによる7セグメントディスプレイなどにほぼ取って代わられ、屋外で使用されていたものも、制御基板の故障などを機にLED方式に替わられつつある。

またモノクロの大型映像装置としても使われていたが、こちらは早期に単色ブラウン管によるカラーのものに替えられている。

単色ブラウン管方式[編集]

発光体に赤・青・緑の単色ブラウン管を使い、RGBによってフルカラーを実現したものである。主に大型映像表示装置として使われているが、文字表示に用途を絞っているもの(2010年までの阪神甲子園球場のスコアボード左側など)もある。通常は大型の物に使われている。

LED方式[編集]

発光体にLEDを使用したものである。当初は発光色は赤、緑、両者を点灯することで表現できる橙の3色のものが主流で、一部に黄色、ピンクなどが表示可能なものが存在する程度であったが、高輝度の青色LED、緑色LEDの実用化によってあらゆる色が表示可能なフルカラーLEDを採用したものが近年普及しはじめている。

駅の行き先表示や窓口での呼び出し番号表示など屋内で多く使用されているほか、LEDの高輝度化に伴い屋外での利用も増えている。しかし従来のパタパタ式行先案内の方が見やすいとの意見もある。[要出典]また大型映像装置においてはコスト面や輝度において他方式を圧倒しており、現在の主流となっている。

一方で設置後10年程度を経過すると急激な輝度の低下が見られるという問題がある。

その他の方式[編集]

液晶、プラズマディスプレイブラウン管などのモニターを転用した小型電光掲示板は、電球やLEDを用いたものよりも多くの情報を表示することが可能であるため、列車の空席状況案内や取り扱い商品の広告などに利用されている。2005年以降に実用化する予定の有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)もその一つ。

表示媒体が平面ディスプレイタイプの電光掲示板は、単に文字情報だけではなく、画像情報や動画等も表示可能なため、専用のソフトウェアを使うことで、非常に表現力豊かな画面を構成することができる。

設置場所[編集]

交通施設[編集]

JR多治見駅の電光掲示板

都心部の駅や空港には案内のための電光掲示板が多く設置されている。特に、駅において乗客に対して列車の行き先や発車時刻などの案内を行う表示機を発車標と称する[要出典]。 また、道路にも主に交通情報等を知らせる為に設置されている。

スポーツ施設[編集]

大相撲・両国国技館の電光掲示板

日本の陸上競技場で初めて電光掲示スコアボードを採用したのは国立霞ヶ丘陸上競技場である。また、日本のプロ野球使用球場で初めて電光掲示スコアボードを採用したのは東京ドームの前身にあたる後楽園球場である(詳しくは後楽園球場、東京ドームの項目を参照)。

また大相撲でも、年6場所制の定着した昭和30年代後半頃から、その日の取組と勝敗を表示する電光掲示板を本場所の開催施設内に設置している。

そのほか、競馬場などの公営競技場では超大型の映像装置が設置される例が多い。世界最大の映像装置は、住之江競艇場シャティン競馬場東京競馬場川崎競馬場の川崎ドリームビジョンの順に更新し、2010年1月現在はアラブ首長国連邦メイダン競馬場の表示装置[1]が記録を保持している。

従来は映像装置と文字表示は別とし、文字表示は文字部分のみ発光体とするケースでが多かった。LEDの改良でコストが下がったこともあり全面を映像装置とし、文字も映像とする方式が増えつつある。

遊技施設[編集]

パチンコ店
天気予報
公衆便所の空き状況

日本各地にあるパチンコ店などの遊戯施設の広告看板に使用されることが多い。パチンコ店はパチンコ台やスロット台など頻繁に台の入れ替えがあり、その情報をユーザーに告知したり、特定の日に行われるお店のイベントを告知するのに利用される。

遊戯施設の広告看板は上記のような頻繁に更新する映像を必要とするため、サービスを行うことができる業者が限られ、電機メーカーやLEDメーカーのものよりも 映像製作・配信をサービスメニューとして持っているところに集中する傾向がある。

劇場[編集]

外国語あるいは伝統芸能を演じる劇場において、せりふを翻訳して伝える電光掲示装置があり、字幕表示装置字幕機[2]などと呼ばれている。

メーカー[編集]

鉄道関連

大型映像装置

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ 三菱電機ニュースリリース・2010年1月28日
  2. ^ 独立行政法人日本芸術文化振興会・仕様書・字幕等表示業務