道路情報掲示板

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

道路情報掲示板(どうろじょうほうけいじばん)は、一般道路高速道路などで混雑状態や工事などの予告などを機械的に告知している掲示板である。電光式のものについては道路情報表示装置あるいは道路情報板と呼ばれることもある。

表示装置の種類[編集]

電光掲示板[編集]

極端に古い形式のものでなければ表示の出来ない文字はない。ものによっては図表を表示できるものもある。現在では単色、又は三色表示できる発光ダイオード (LED) を利用したものが多数を占めるが、旧来の微小な電球を用いた文字列しか表示できない掲示板も存在する。ただし後者に関しては、老朽化が顕著に現れドット落ちが発生し読みとれないものもある。またLEDの普及により、駐車場案内に用いられることも増えてきている。

最近では、フルカラー表示ができるLED式電光掲示板も開発され、東名高速道路新東名高速道路で採用されている[1]

高速道路など、自動車専用道路の情報表示に用いられるものについては、文字表示部の上に赤色2つと黄色1つのランプを配置してあるものが多い(順番は「赤色→黄色→道路名の表示部→赤色」のものがほとんどである)。通行止めや規制、渋滞、故障車、横風、降雨、降雪等の障害が発生したときには、文字表示部に区間と理由(「横風 走行注意」等)を表示し、上部のランプが点滅する(通行止めの場合は左右の赤色ランプが交互に点滅し、その他の障害や情報の場合は黄色ランプが点滅する)。

また、「事故」や「通行止め」という文字は赤で表示される。2008年から中日本高速道路管轄路線では、事故などで概ね2時間以上の通行止めが予想される場合に「重大事故通行止」「多重事故通行止」と表示されるようになった[2]。さらに2011年ごろから、渋滞距離が現在伸びていることを表す「赤三角マーク」を右端に表示するようになった。

また、特に障害がなくても、料金所のETCレーン通過時の徐行や、後部座席のシートベルトの着用を促すなどのメッセージが表示される場合もある。現在通過する道路の近辺限定の情報のほかに、広域にわたる情報を表示する専用のものも設置されている。トンネルの入口に設置されていれば「トンネル情報」(トンネル内で非常事態が発生した場合に後続車に音声で知らせる為のスピーカーが掲示板に設置されている場合もある)、広域にわたる情報の掲示板なら「広域情報」等と、掲示板に表示されている。

LED方式は点灯時間にもよるが、設置後は概ね10年程度で大幅な輝度の低下が起きる。その場合には新しいものと交換される。しかし、予算の関係からしてすぐに行われることは少ない。そのために、最近では表示内容をまったく視認できない物も存在している。

近年、LED型といえども決して省エネではない設備であることから、大幅な消費電力を実現した道路情報板も発明され、全国[3]に数十基ほど設置されてきている。現行のLED情報板と比べ年間何十万円もの電気代を抑え、さらに消費電力が小さいので二酸化炭素削減に貢献できているが、設置数は多くない。今後の異常気象や災害時にすぐさま道路情報を提示することは、道路利用者の安全に直結すると思われ、過疎地区などの道路へは重要な情報伝達手段である。

HL1~5形の道路情報板については、建設電気技術協会が規格化した。

  • HL1形 ~ HL5形(国土交通省仕様)
  • HL7形(地方自治体向けの仕様)

2007年より、色弱者対応や耐震設計基準を用いたNHL形道路情報板も登場し、薄型・低価格化を実現している。

これらの道路情報板(道路情報表示装置)の製造メーカーは以下のメーカーである。

幕式[編集]

表示できるものには限りがあるが、幕を交換すれば様々な用途に使われる。ものによっては照明設備を持った視認性の良いものもある。現在では電光掲示板のコストパフォーマンスの方が良くなってしまったため、都市部ではさほど見かけることが出来なくなってしまった。しかし、性質的に欠点があるという訳ではないので、郊外では積雪時(市街地でも路面冠水時など)の通行止めを知らせるためなどに数多く活躍している。また、高速道路の料金所には大型の電光掲示板の他に黄色いランプを上部に付けたものも存在する。

板(差し替え)式[編集]

板式の例

主に『通行止め』『滑りやすい』『通行注意』などと書かれた板を差し替えて告知する方式。視認性等の面から、現在では都市部ではこの方式を見ることはほとんどなくなっているが、山間部などでは使用されていることがある。

そのほか[編集]

首都高速の図形渋滞情報掲示板

表示領域の大部分が地図などの固定した情報である場合(駐車場案内など)は、地図を塗装やシールなどで表現し、状況に応じて変更する箇所(満車表示など)のみに表示装置を設けたものもある。表示部分にはLEDや反転フラップ式案内表示機、あるいはランプが点灯するだけの簡易的なものもある。

移動式[編集]

上の固定式のほかに路上での工事など臨時的に、車の上に置かれた電光掲示板も存在する。工事の安全や休憩施設の案内目的で、建設機械レンタル各会社よりオリジナルの工事用LED看板がある。さらに、高速道路や高規格道路(主に、国土交通省管轄の道路)などの工事や作業の安全を確保するために、工事個所の手前で運転手に交通規制を知らせる移動型発光ダイオード標識車両が活躍している。この車両の後ろに大型の電光掲示板が搭載されており、後続車に注意喚起できる。

脚注[編集]

  1. ^ もうすぐ完成 - 「新東名(第二東名)」を見てきた
  2. ^ 中日本高速道路
  3. ^ スニーカー