ゴールデンカムイ

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ゴールデンカムイ
ジャンル 冒険バトル)、歴史ロマン)、
狩猟グルメ[註 1]アイヌ文化
ストーリー漫画青年漫画
漫画
作者 野田サトル
出版社 集英社
掲載誌 週刊ヤングジャンプ
レーベル ヤングジャンプ・コミックス
発表号 2014年38号 - 連載中
発表期間 2014年8月21日 -
巻数 既刊14巻(2018年6月現在)
その他 アイヌ語監修:中川裕
ロシア語監修:Eugenio Uzhinin
アニメ
原作 野田サトル
監督 難波日登志
シリーズ構成 高木登
キャラクターデザイン 大貫健一
音楽 末廣健一郎
アニメーション制作 ジェノスタジオ
製作 ゴールデンカムイ製作委員会
放送局 TOKYO MXほか
放送期間 2018年4月 - 6月
話数 全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

ゴールデンカムイ』は、野田サトルによる日本漫画明治時代末期の北海道樺太を舞台にした作品で、『週刊ヤングジャンプ』(集英社)にて、2014年38号(2014年8月21日発売)から連載中[1]

作中では当時のアイヌの文化が豊富に描写・紹介されており、アイヌ語の表記に関しては、アイヌ語仮名小書きも使用されているが、公式ツイッターやアニメのテロップなどでは「アシ(リ)パ」・「カムイモシ(リ)」のように括弧書きで表示されることもある。

あらすじ[編集]

日露戦争1904年明治37年)2月8日 - 1905年(明治38年)9月5日)終結後、元陸軍兵の杉元佐一は、幼馴染の梅子の眼病の治療費を得るため北海道で砂金を採っていたところ、アイヌが秘蔵していた金塊のことを知る。直後に杉元はヒグマに襲われ、窮地をアイヌの少女・アシㇼパに救われる。

アシㇼパの父・ウイルクを含むアイヌを殺害し金塊を奪った男・のっぺら坊は、網走監獄の獄中から仲間に金塊の在処を伝えるべく、同房の囚人たちの体に金塊の隠し場所を示す入れ墨を彫り、脱獄させた。その「刺青人皮」は獣の皮のように剥がし、全てを集めて暗号を解く必要がある。杉元は治療費分を得ること、残りの金塊をアイヌの手に戻しウイルクの仇を討つことを条件に、アシㇼパと行動を共にすることになる。

同じく金塊を狙う陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する情報将校・鶴見中尉は、日露戦争で活躍しながら報われなかった師団員のため北海道征服を目論んでおり、その軍資金を必要としていた。しかしその理想にはついていけない造反組がおり、その中で生き残った尾形百之助は第七師団を離脱、二階堂浩平は鶴見との取引に応じ原隊復帰する。

脱獄囚の中には戊辰戦争で死んだはずの土方歳三がおり、彼もまた、かつての盟友・永倉新八と合流し、入れ墨の囚人のうち何人かを仲間に加え、また尾形を用心棒とし、蝦夷共和国を再興するために金塊を追い求めていた。

杉元とアシㇼパは捕らえた入れ墨の囚人で脱獄王と呼ばれる白石由竹を仲間に加え、各地に散らばった囚人を追いながら鶴見ら第七師団や土方一行と交戦し、またアイヌと交流を行ううちに、互いの絆は深まってゆく。

さらに杉元一行は、ウイルクと一緒に日本に来たという友人である、ロシア出身のアイヌ・キロランケを同行者に加える。彼はのっぺら坊こそがウイルクであるといい、一行は真偽と金塊の在処を確かめるべく、網走監獄へ向かうこととなる。その中、土方はのっぺら坊とその仲間はロシアのパルチザンと見当を付けていた。

第七師団の兵士で元マタギの谷垣源次郎は、杉元一行との交戦の上、アシㇼパのコタン(アイヌの村)で治療を受けていた。そこに、女占い師・インカㇻマッが現れ、アシㇼパの連れの1人が裏切ると予言する。その心労でアシㇼパの祖母が寝込んでしまったことから、谷垣はアシㇼパを無事連れ帰るべく、インカㇻマッたちとともに杉元一行の後を追う。

第七師団は剥製師に偽物の刺青人皮を作らせ、杉元一行と土方一行はそのことを突き止める。第七師団にまとめて襲われた杉元一行と土方一行は結託し、さらに谷垣らも合流。お互いさまざまな思惑と猜疑心で探り合いをしながらも、のっぺら坊から全ての答えを得るため、一同は協力して網走監獄への潜入を行う。その網走監獄典獄の犬童四朗助は秘密裏に資金を得て武装しており、そこへ第七師団が強襲する。

網走監獄でのっぺら坊と対面するアシㇼパだが、のっぺら坊は父・ウイルクではなかった。第七師団は襲撃の証拠隠滅に網走監獄関係者と杉元一行・土方一行の殲滅を目的とし、総攻撃を開始する。犬童は本当ののっぺら坊の元へ向かい、尾行してきた土方と戦い敗れる。教誨堂地下に隠されていたのっぺら坊はウイルクだと確認が取れたが、アシㇼパと対面を果たす前に狙撃され、隣に居た杉元もまた狙撃される。

傷心のアシㇼパはキロランケ、白石、尾形と樺太[註 2]へと向かった。それを知った杉元と谷垣は樺太行きを決意、第七師団も先遣隊を出す。

制作背景[編集]

作者の曽祖父が日露戦争に出兵した屯田兵であったことから、かねてより関連する作品を描きたいという希望を抱いていたところ、前作の『スピナマラダ!』連載終了後に担当編集者から「北海道を舞台にした猟師の作品」をと持ちかけられ、始めは日露戦争帰りの主人公にした「狩猟マンガ」として構想された[2]が、狩猟だけではネタ切れが早いと思われたため、道史の中から作者が興味を惹かれた「熊害ゆうがい」、「土方歳三」、「脱獄王」、「埋蔵金伝説」、「アイヌ」といった様々な題材を拾い上げて組み入れていき、本作が練り上げられていくことになった[2]。特にアイヌに関しては、これまでのマンガで取り上げられることが少なかったため、読者にとって新鮮であろうと考え、また取材に協力してくれたアイヌの人々から「可哀想なアイヌではなく、強いアイヌ」を描くことを期待されたこともあり、迫害や差別といった暗い背景ではなく、「明るく、おもしろいアイヌ」を描いていけば、読者に受け入れられていくと確信していたという[2]。料理に関する要素が強いことに関しては、作品構想の始めのテーマが狩猟であったこともあり、獲物を生活に活かしていく中で、料理描写は必然と考えられたためとしている[2]

本作の背景資料として北海道在住の写真家や作者の兄妹が撮影した写真を利用している[3]

評価[編集]

アイヌ文化を丁寧に描いているとして平取町アイヌ文化情報センターでも人気になっており、アイヌ民族博物館の職員は「文献や資料をよく調べている。文様も細かく描写されており、見応えがある」「全国の若い世代にアイヌ文化に興味を持たせるきっかけをつくったという点で貢献度は非常に大きい」と評価している[4][5]。アイヌの料理や狩猟など風習・文化がリアルに表現されており、北海道アイヌ協会の理事長は「よく描かれている」と評価している[6]

2015年からは漫画関連のランキングや漫画賞に名前が挙がるようになっている。

主な受賞・ノミネート歴
年度 セレモニー 順位 出典
2015年 コミックナタリー大賞 2位 [7]
2016年 このマンガがすごい!2016オトコ編 2位 [8]
マンガ大賞2016 大賞 [9]
2017年 北海道ゆかりの本大賞コミック部門 大賞 [10]
2018年 手塚治虫文化賞 マンガ大賞 [11]

ストーリー[編集]

巻数 話数
1 第1話 - 第7話
日露戦争に従軍した元陸軍兵・杉元佐一は、戦死した親友・寅次の「妻の梅子の眼病を治してやりたい」という願いを叶えるため、一攫千金を夢見て北海道の地を踏み砂金を採っていた。ある日杉元は、アイヌが秘蔵していた八万円(現代の価値にして約8億円)相当の金塊の噂を耳にする。アイヌから金塊を奪った男・のっぺら坊は、仲間に金塊の在処を伝えるべく、収監された網走監獄の獄中で同房の囚人たちの体に金塊の隠し場所を示す入れ墨を彫り、脱獄させた。入れ墨は全員合わせてひとつとなる暗号であり、1人だけ抜け駆けして金塊を手に入れることは出来ず、脱獄囚たちは未だ誰も捕まっていないと言う。半信半疑の杉元だったが、話を聞かせた男こそ当の入れ墨の持ち主であったことから、話が真実であることを確信した杉元は金塊探しを決意する。

直後に杉元はヒグマに襲われ、窮地をアイヌの少女・アシㇼパに救われる。アシㇼパの狩人としての技量と知識に感服し、さらに金塊を奪われて殺されたアイヌの一人がアシㇼパの父・ウイルクと知った杉元は、自身は親友の願いを叶えるだけの金を手に入れる代わりに、残りの金塊をアイヌの手に戻しウイルクの仇を討つことを条件に、アシㇼパに金塊探しへの協力を求め、暗号の入れ墨である「刺青人皮」の持ち主たちを探すための行動を共にすることになる。

手がかりを求めて向かった小樽で、杉元たちは入れ墨の囚人の一人を捕らえるが、同じく金塊を狙う陸軍第七師団尾形百之助によって囚人を射殺され、尾形と戦う。さらに次に捕らえた入れ墨の囚人・白石由竹から、死んだはずの土方歳三と噂される老人が脱獄囚の中にいたと聞かされる。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元
2 第8話 - 第17話
杉元は第七師団の谷垣源次郎の追跡を受けるが、アシㇼパの友である白いエゾオオカミレタㇻの加勢で振り切り、アシㇼパのコタン(村)に逗留する。

土方は、かつての盟友・永倉新八と合流し、入れ墨の囚人にして不敗の柔道家・牛山辰馬を仲間に加える。

コタンでアシㇼパの平穏な境遇を知った杉元は、これ以上危険に巻き込めないと思い彼女を残してコタンを去るが、アシㇼパは既に危険を覚悟しており協力し合う約束を破った杉元を追う。一方の杉元は小樽の街で一人聞き込みをしていたところ第七師団の鶴見らに捕縛され尋問を受ける。第七師団は、日露戦争で活躍しながら報われなかった師団員のため北海道征服を目論んでおり、その軍資金を必要としていた。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、(レタㇻ)
3 第18話 - 第27話
絶体絶命の杉元だったが駆けつけたアシㇼパとレタㇻ、白石の協力で辛くも危地から脱出し、改めてアシㇼパと白石と共に金塊の手がかりである入れ墨の囚人たちを探すことになる。土方もまた、蝦夷共和国を再興するために金塊を追い求めていた。

元マタギの谷垣は第七師団に戻らず、北海道でも有名な熊撃ちで入れ墨の囚人・二瓶鉄造と共に“最後のエゾオオカミ”レタㇻを追っていた。杉元たちはレタㇻを守るため、そして金塊の手がかりを得るため谷垣たちと対決し、二瓶は死亡、谷垣は重傷を負う。無益な死を望まないアシㇼパは谷垣の命を救うため、彼をコタンへ連れて行く。コタンでの手当てにより谷垣は回復へ向かうが、その合間にアシㇼパのフチ(祖母)が語った言い伝えから杉元たちは、アイヌが奪われた金塊を災いの源と考え禁忌としていたこと、その量は囚人たちが聞かされた量の1000倍にも上ると知る。そうと知った白石は紆余曲折を経て牛山の居場所を突き止めるものの、土方に見つかり、土方と密かに手を結ぶ。

その頃、日本海沿岸でニシン漁に集まった出稼ぎ漁師が相次いで殺されていた。その殺し方は、入れ墨の囚人・辺見和雄の特徴だった。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、(レタㇻ)
4 第28話 - 第38話
金塊の手がかりを求め海岸へ来た杉元たちは、成り行きから漁師に紛れていた辺見と知り合う一方、ニシン漁の親方に資金援助を申し入れに来ていた第七師団と鉢合わせる。第七師団から逃走する最中に辺見の正体を知り死闘を繰り広げ、辺見の刺青人皮を手に入れた。

一方、ようやく立ち上がれるまでに回復した谷垣は、コタンを訪れた第七師団の尾形と二階堂浩平と再会する。尾形たちは鶴見からの造反を目論んでおり、その計画を知った谷垣が鶴見に報告すると誤解、谷垣の口を封じようとしていた。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石
5 第39話 - 第48話
しかし尾形たちの造反計画は以前から鶴見の知るところであり、尾形たちは泳がされていただけであった。鶴見の部下を殺した尾形は逃亡し、尾形の手を逃れた谷垣は恩返しのためコタンへ、金塊への興味を失っていた二階堂は双子の兄弟を殺した杉元への執念から鶴見の下へ戻る。

春も間近な日、杉元たちはウイルクの友人であるキロランケと出会う。キロランケは、老和人が「小樽の小蝶辺明日子」を探していることをアシㇼパに知らせようとしていた。アシㇼパの和名「小蝶辺明日子」を知っているのは、死んだアシㇼパの両親だけのはずで、その名を知るのっぺら坊の正体はウイルクだとキロランケは言う。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、キロランケ
6 第49話 - 第59話
その真偽と金塊の在処を確かめるべく、杉元たちはのっぺら坊が収監されている網走監獄へ向かうことにし、キロランケも同行することになる。その頃「小樽の小蝶辺明日子」を探していた土方は、のっぺら坊が金塊を国外へ持ち出そうとしていたことを見抜き、のっぺら坊の正体がロシアのパルチザンで、監獄の外にいる彼の仲間もパルチザンと見当を付けていた。

杉元たちは旅の準備のため札幌へ立ち寄るが、宿泊先のホテルは入れ墨の囚人・家永カノが経営する殺人ホテルだった。白石と連絡を取るべく札幌を訪れた牛山が、奇しくも同じ日に同じホテルへ宿泊するが、牛山も白石も家永の正体には気づかず、面倒を恐れた家永は邪魔な白石を始末しようと捕まえる。そうとも知らず顔を合わせた牛山と杉元たちは意気投合するが、拘束された白石が見つかったことでホテルは大混乱となり、杉元たちが準備した爆薬に火が付き爆発崩壊する。杉元たちは命からがら脱出、家永もまた牛山に助け出されていた。

牛山と別行動だった土方・永倉は茨戸で賭場の縄張り争いに首を突っ込んだ末、賭場に隠されていた「刺青人皮」を手に入れた尾形の「用心棒はいらないか」という提案を受け入れる。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、キロランケ
7 第60話 - 第69話
杉元たちは入れ墨の囚人の手がかりを得て日高へ向かうが、立ち寄った苫小牧のコタンで、よく当たると評判の謎の女占い師・インカㇻマッと出会う。インカㇻマッはウイルクを知っているような口振りを見せ姿を消す。

その後、日高に到着した杉元たちは、思わぬ偶然からヤクザの親分で入れ墨の囚人・若山輝一郎、その情人の仲沢と結託してヒグマ退治をすることになる。若山と仲沢はヒグマに襲われ死亡、若山の「刺青人皮」は杉元の手に渡る。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、キロランケ
8 第70話 - 第80話
第七師団は夕張炭鉱で死んだ入れ墨の囚人の墓を暴いた人物を探していた。剥製師で墓荒らしの犯人・江渡貝弥作の家を突き止めた鶴見は、彼の高い技術から偽人皮を作ることを思いつき、自身の持つ人皮と巧みな言葉で江渡貝を魅了する。江渡貝は二つ返事で偽人皮作りを引き受ける。

小樽のアシㇼパのコタンをインカㇻマッが訪れる。インカㇻマッはアシㇼパの連れの1人がアシㇼパを裏切ると予言し、その心労からアシㇼパの祖母は寝込んでしまう。回復後も恩返しのためコタンに留まっていた谷垣は、アシㇼパを無事連れ帰るべく杉元たちの後を追って出立し、密かに鶴見と接触していたインカㇻマッと谷垣を慕うコタンの孤児チカパシも同行する。

江渡貝が6枚目の偽人皮を完成させた頃、囚人の噂を聞いた杉元一行と土方一行が夕張を訪れていた。本物の人皮を狙う敵に気づいた江渡貝は本物と偽物の人皮合わせて7枚を持って逃亡するも炭鉱の爆発事故に巻き込まれ死亡。江渡貝の人皮は月島基によって真贋を判別する方法と共に鶴見の手に渡る。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、キロランケ、牛山、尾形
9 第81話 - 第90話
杉元一行と土方一行は江渡貝が偽人皮を作っていたことを突き止めるが、江渡貝の家に残された1枚の真贋を判別する方法が分からない。まとめて第七師団に襲われた杉元一行・土方一行は結託し、月形の樺戸監獄に収監されている贋作師・熊岸長庵に人皮の真贋を判別させることにする。

一行は二手に分かれて樺戸監獄を目指すが、杉元・アシㇼパ・牛山・尾形は偶然にも、樺戸監獄から脱獄し偽札を作らさせられていた熊岸、脱獄と偽札作りを主導した詐欺師で入れ墨の囚人・鈴川聖弘と遭遇する。偽アイヌとして潜伏していた樺戸の脱獄囚たちと杉元たちの戦いの最中に熊岸は流れ毒矢にて死亡、捕らえた鈴川を杉元たちは樺戸へ連行する。

一足早く樺戸に到着した土方・永倉・家永・白石・キロランケだったが、白石は土方との内通を杉元に知られた恐怖心から逃走を図る。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、牛山、尾形
10 第91話 - 第100話
白石は通りかかった第七師団に捕縛され、旭川の師団本部へ連行される。土方たちと合流し事情を知った杉元たちは、白石を救出すべく詐欺師の鈴川を利用する。鈴川の変装と演技は小樽で連絡を受けた鶴見とその命を受けた鯉登音之進少尉に見破られ、白石の救出には成功するものの、鈴川は射殺。

杉元、白石、尾形は気球隊の試作機を奪い、旭川から空路で逃亡。尾形は気球に乗り込んできた鯉登に顔を見られたため、杉元らと組んでいることが第七師団に露見する。白石とアシㇼパの加勢により、杉元は鯉登を気球から落として難を逃れた。杉元と再会した白石は、土方に内通した白石を杉元が信じ許していたことを知り、改めて杉元たちと同行することになる。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、尾形
11 第101話 - 第110話
鈴川の「刺青人皮」は鯉登の手により鶴見の元へ。鯉登は「第七師団への尾形の造反は、彼の父である花沢中将の自刃に泥を塗る行為だ」と憤るが、実は花沢の自刃は鶴見に言われて尾形が手を下したものであった。鶴見の思惑は「師団長自刃により第七師団の結束を高めるため」と説明されている。

茨戸での賭場争い以来、土方に従う夏太郎らは、小樽で隠れ家の留守を預かっていた。近くの賭場に刺青人皮が持ち込まれた噂を聞きつけた夏太郎らは顔見知りの女強盗・蝮のお銀とその夫・坂本慶一郎と鉢合わせ、一緒に賭場荒らしを行うこととなる。坂本は入れ墨の囚人の一人で、同じく刺青人皮を狙っていた。しかし賭場の刺青人皮は第七師団が仕掛けた囮の偽人皮であり、交戦の末に坂本とお銀は死亡。坂本の「刺青人皮」は鶴見の手に、賭場の偽人皮は夏太郎を通じて土方の手に渡る。

旭川から脱出した杉元・アシㇼパ・白石・尾形は、土方たちと再合流し囚人の噂を確かめるべく釧路に向かう途中、インカㇻマッ・チカパシと合流する。しかしインカㇻマッたちと一緒にいたはずの谷垣は、付近に住むアイヌのキラウㇱたちから一帯の動物を無闇に惨殺する「カムイを穢す犯人」と誤解され捕まっていた。真犯人で入れ墨の囚人・姉畑支遁が、谷垣の持つ二瓶の村田銃を盗み一帯の動物たちに自分勝手な行いを繰り返していたのだ。杉元らはアイヌたちの誤解を解き谷垣を助けるため、金塊の手がかりでもある姉畑を探すこととなる。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、尾形、インカㇻマッ、チカパシ、谷垣、(リュウ)
12 第111話 - 第120話
姉畑支遁の一件は無事解決し、姉畑の「刺青人皮」は杉元の手に。杉元一行はキラウㇱのコタンを後にする。そのコタンを含む北海道東部飛蝗[12]に襲われる中、アシㇼパはインカㇻマッと二人きりになり、父・ウイルクを何故知っているのか問い詰める。インカㇻマッは幼い頃ウイルクの世話になった身であり、「ウイルクは金塊強奪の際に殺され、その犯人はキロランケだと考えている」と告げる。それを聞いたアシㇼパは合流したキロランケを問い質し、インカㇻマッも証拠を見せるが、証拠を彼女に渡したのは鶴見だった。『インカㇻマッが鶴見のスパイなのか』『キロランケが金塊強奪犯の一味なのか』『ウイルクは生きているのか死んだのか』『のっぺら坊は何者なのか』。のっぺら坊に会えば全て解決する、と杉元たちは猜疑心を抱えたまま、改めて網走へ向かうことを決意する。

第七師団の宇佐美上等兵は鶴見の命により、網走監獄に看守として潜入調査していたが、看守部長の門倉らに正体がばれ脱出する。網走監獄はのっぺら坊奪取を防ぐため、毎晩のっぺら坊を別の房へ移動させ、更に監獄としては過剰な重装備を揃えていた。重装備の資金は、犬童四朗助典獄が囚人を犠牲にした裏金から捻出されていた。

土方・永倉は網走を目前に、良い記事を書ける遊軍新聞記者・石川啄木を探し出していた。一方、別行動の杉元一行は塘路湖付近で、入れ墨の囚人・都丹庵士率いる犬童の犠牲となった盲目の盗賊団の噂を聞き付け、彼らの根城である屈斜路湖の温泉街跡へ向かうが、杉元たちを犬童の手先と勘違いした都丹ら一団に襲撃される。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、尾形、インカㇻマッ、チカパシ、谷垣、(リュウ)、キロランケ
13 第121話 - 第130話
杉元一行と都丹ら一団との戦いは、危ういところに駆け付けた土方が仲裁に入る。土方・永倉は旧知の写真家・田本研造を呼び寄せ、写真付き新聞記事で世論を動かそうと目論んでいた。杉元からキロランケとインカㇻマッの疑惑を知らされた土方は、表向きはアシㇼパの祖母へ送るため、裏では二人の正体を調査するため一行の写真を撮影する[註 3]

一方、師団に戻った宇佐美の報告やインカㇻマッの連絡から情報を得て、鶴見は第七師団を網走へ送り込む準備を整えていた。

遂に目的の網走監獄に到着した一行は、白石の立てた周到な計画と、土方の協力者となった都丹や土方との内通者であった看守部長・門倉の協力もあり、網走監獄への潜入に成功。杉元・アシㇼパ・白石は都丹の案内で遂にのっぺら坊と対面するが、彼は替え玉であり、一行の潜入はバレてしまう。混乱に乗じた都丹と門倉の裏切りによってアシㇼパは杉元・白石と引き離される。鶴見率いる第七師団はのっぺら坊とアシㇼパを確保すべく、大湊要港部司令官である鯉登の父・鯉登平二少将の協力を得て、雷型駆逐艦4隻で網走川を遡り、網走監獄を強襲する。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 杉元、白石、尾形、インカㇻマッ、チカパシ、谷垣、(リュウ)、キロランケ、土方、永倉、牛山、家永、夏太郎、都丹、門倉
14 第131話 - 第140話
網走監獄は第七師団の襲撃に応じるが、完全に裏をかかれたうえに過酷な日露戦争を生き延びた精鋭である師団兵たちに敵うはずもなく、看守たちや解放された囚人たちは次々と蹂躙される。騒乱に焦った犬童は本物ののっぺら坊の元へ向かうが、それこそ土方の狙いであった。土方たちは替え玉のことを潜入前から知っており、本物の居場所を突き止めるため、杉元を囮にしたのだ。辛くも看守や第七師団の手から逃れた杉元と白石は、土方たちに頼らず父娘を引き合わせるべく、二手に分かれる。

本物ののっぺら坊を犬童が解放したところへ土方が現れ、のっぺら坊はそのまま逃走、犬童は土方と対峙する。未だ旧幕府軍への忠義を貫く土方を犬童は箱館戦争の復讐のために屈服・転向させようしていた[註 4]。しかし土方は全く応じず、死闘の末に犬童は土方に斬首される。

白石はアシㇼパと、杉元はのっぺら坊と合流し、のっぺら坊がウイルクであることを確認するが、直後にウイルクと杉元が狙撃される。ウイルクは死に、今や金塊の謎を解ける者はアシㇼパだけ。第七師団と土方たちの手から逃れるべく、アシㇼパは白石・キロランケ・尾形と共に網走監獄を抜けだす。

土方・都丹・門倉・牛山・夏太郎は、本物ののっぺら坊が隠されていた教誨堂の地下で第七師団をやり過ごし、また犬童が遺した資料から新たな囚人の情報を手に入れる。

杉元は谷垣に救出され、インカㇻマッはキロランケの裏切りによって重傷を負い、それぞれ第七師団に回収され治療を受けていた。またコタンに居残っていた家永も第七師団に捕らわれたが、永倉は刺青人皮と共に一人逃れていた。

アシㇼパは尾形から「ウイルクと杉元は死んだ」と聞かされ落ち込むが、二人を狙撃したのは尾形だった。キロランケの本当の目的は、パルチザンを裏切ったウイルクを始末し、金塊の鍵となるアシㇼパを連れてパルチザンと合流することだった。アシㇼパたちが樺太[註 2]へ向かったことを知った杉元は鶴見と結託し、谷垣・第七師団の鯉登・月島と共に後を追って樺太へ渡る。

・終了時点でアシㇼパと行動を共にしている人物 - 白石、尾形、キロランケ

・終了時点で杉元と行動を共にしている人物 - 谷垣、鯉登、月島、チカパシ、(リュウ)

登場人物[編集]

※軍属や実在施設関係者や実在する異名を冠された人物については、該当人物ページへのリンクや実在との解説のない限りは作中のみの架空人物。

キャスト出典:[13][14][15][16]

杉元一行[編集]

杉元佐一(すぎもと さいち)
声 - 小林親弘
キャッチフレーズ - 不死身と呼ばれた男[17]
大日本帝国陸軍第一師団一等卒特別支援隊隊員。軍帽にマフラー、顔を縦横断する裂傷痕が特徴の20代前半の青年。猫舌。好物は干し柿だが、出征前に食べたきり口にしていない。
鬼神のような戦闘力と強運、生への凄まじい執念、医師が見放す重篤な負傷でも翌日には治癒し戦場を駆ける驚異的な回復力から「不死身の杉元」の異名で一目置かれ、日露戦争に参加した第七師団にもその名を知られている。また戦場で負った夥しい傷跡が顔を含め全身に今も残る。
除隊後も当時の陸軍の制式装備である三十年式歩兵銃二十六年式拳銃三十年式銃剣で武装している他、軍帽弾薬盒肥後守等、軍役時の官給品を使用している。
普段は気さくで茶目っ気もある恥ずかしがり屋。敵でない相手には穏やかで優しく情に厚く、杉元を警戒し正体を隠した人物がその優しさに心打たれる場面もある。また、動物好きで、リスや小熊や馬などを同行者が食用として殺すことに戸惑う描写が作中で度々見られる。射撃の腕はあまり良くなく、これについては自覚もしており、そのため銃剣による突撃や敵の刃物を奪って使うなどの接近戦を得意とする。白石からたびたび「日露戦争帰り」と相手を脅迫する際のネタにされる。アシㇼパに対しては常に「アシㇼパさん」呼びをしており、自分や恩人であるアシㇼパに危害が及ぶ状況下では、生存本能と戦闘能力を最大限発揮し排除と殲滅を行う。
関東の農村出身で自分以外の家族は結核に罹患し死亡。感染拡大防止のために無人となった実家を放火、予てから密かに想い合っていた梅子に暫しの別れを告げ逐電、天涯孤独となる。その後、陸軍に入隊。旅順攻囲戦では白襷隊として夜間奇襲に参加、続く二〇三高地でも奮戦し死地から生還。旅順では野戦病院[註 5]に居たことも。激戦で戦死者も多かった日露戦争で多大な戦功を上げ生還した英雄だが、気に入らない上官に瀕死の重症を負わせたため、軍人恩給の資格を剥奪された。眼病を患った梅子の夫で、共に戦い戦死した寅次の遺言を受け、治療費用を手早く得るため復員[註 6]後、独り北海道へ渡り砂金採りをしていたある日、アイヌ埋蔵金の噂話を男から聞き、当初は与太話と疑うも成り行きで証拠の一部を見たことで事実と確信したが、羆に襲われたところを突如現れたアイヌの少女・アシㇼパの機転と手助けで命拾いする。彼女から金塊に携わった父に降りかかった惨事を聞き、目的は異なれど過程は同じとして共に力を合わせ北海道各地を巡る探索行が始まった。梅子に思いを馳せつつ、追尾を振り切り命を狙う者共を捻じ伏せ斃し、旅の道中にて珍味・美味の馳走に与り堪能する。
名前は日露戦争に出征した作者の曾祖父に由来する[2]
アシㇼパ
声 - 白石晴香
キャッチフレーズ - アイヌの愛娘[17]
10代前半の利発で天真爛漫なアイヌの少女。父親譲りの緑が散った濃紺色の瞳を持ち、アイヌとポーランド人のクォーターの美少女ながら頻繁に変顔をする。作中では主に北海道の自然とアイヌ文化を紹介する案内役を担う。幼名はエカシオトンプイで「祖父の尻の穴」の意、戸籍上の和名は小蝶辺 明日子(こちょうべ あすこ)。日本語とアイヌ語の二言語話者。作中ではアシㇼパのリはアイヌ語小書きリで表記されている。
「新年」を意味するアイヌ名を「未来」と解釈し、信仰や慣例を重んじた上で古い因習に捕われず現実的かつ合理的で柔軟な思考も持ち併せた「新しい時代のアイヌの女」を自負する。もうすぐ顔に入れ墨を入れる年齢だが、本人はアイヌの古い因習として入れ墨を嫌がっている。
弓矢の名手にして狩猟の腕も高く北海道の気候や動植物、アイヌの文化・風習・料理に精通し、その都度、同行者に教授している。羆や大人に対して物怖じしないが、唯一ヘビが苦手である。年長の和人らに野生動物の脳髄生食を気前良く振る舞い世話を焼いているが、無礼・背任・失態を働いた者に容赦無い制裁を加える反面、歳相応の幼さも見せる。杉元が携帯していた味噌カレーなど粘性がある茶色い物体は全て「オソマ(大便)」と見做して嫌悪していたが、桜鍋を食べてからは好物となり事あるごとに杉元にねだっている。
出生直後に母が病死し、父の狩猟に共として連れられ幼少期を過ごす。父を失った後も、本来ならアイヌの娘が担うべき仕事や嗜みをせずに野山を駆けていた。山中で羆に狙われていた杉元を持ち前の知識と技術で救い、アイヌの隠し金塊の話を聞かされた際に父が犠牲者の一人と打ち明けたところ、杉元に協力を要請され行動を共にすることになる。金塊探しのための脱獄囚探索中に、殺害されたはずの父が金塊強奪犯の「のっぺら坊」であると聞き、真実を知るために網走監獄へ向かうことを決意する。危険と窮地を潜り抜け、黄金を巡って取り巻く奸謀に翻弄されつつ助け合い、健気な身ながら旅の牽引者として狩猟に勤しみ仲間たちの馳走を拵える。
野田のブログによると小樽近辺にあったとされる村で生まれ育ったという設定とされる。
携帯している小刀(メノコマキリ)のモデルはアイヌ文化奨励賞を受賞した貝澤貢男[18]の手による物で、のぼりべつクマ牧場が運営するアイヌ資料館「ユーカラの里」で本人から購入したとしている[3]
白石由竹(しらいし よしたけ)
声 - 伊藤健太郎
キャッチフレーズ - 愛され脱獄王[17]
強盗と度重なる脱獄で収監されていた入れ墨の囚人の1人。坊主頭に長いもみあげが特徴。通称「脱獄王」。だが、アシㇼパからはたびたび「脱糞王」と言い間違えられる。
関節を自在に脱臼させて狭い隙間を出入りできる人間離れした身体能力と、脱獄のための周到な小細工を作る技術と計画性、入獄した施設の特徴や死角をいち早く見抜く才能があり、口先ひとつで必要な情報を引き出したり言いくるめたりするなどコミュニケーション能力も高い。反面、脱獄中でありながら下心がもとで官憲の前に自ら姿を晒すなど、思慮が浅いところがあり、言動も場当たり的である。博打好きの上に酒好き、戦闘力が皆無なこともあり、しばしばアシㇼパらに役立たず扱いされるが、いざという時の潜入技と脱出術に加え間諜役としての能力を発揮し暗躍する。
作中では主にギャグパートにおけるコミックリリーフの扱いで、軽妙な性格だが欲深く、頻繁に粗相を起こす典型的な助平の与太郎として描かれる。何故が作中に登場する動物に頻繁に頭に噛みつかれている。また、入れ墨を彫られた他の囚人たちの多くと顔見知りのため、首実検役や新たに登場する囚人の解説役を担うことも多いが、全員の顔と名前を知っているわけではない。
少年時から素行不良で幼年監獄に収容されては脱走を繰り返し、成年になって樺戸集治監に収監されてからも前歴から看守達の間から札付きと警戒されていた。全国各地の監獄に服役しては脱獄を繰り返していた最中に、「脱獄王」の渾名が付いたことに加えて服役期間も延び、人生の大半を獄中で過ごす。
小樽の森で杉元達に捕まり逃亡を図るも、追っ手の彼共々真冬の川に落下、火を熾す手段が無い中、凍死間際の状況で隠し持っていた実包を提供することを条件に杉元から解放される。その後、小樽の師団兵舎に杉元が監禁された際に、杉元を探していたアシㇼパと再会。生存していた杉元に感心し、金塊の分け前を貰うことを条件に救出に協力することにした。以降、杉元らと行動を共にするようになる。また、土方陣営に対しても、街で偶然鉢合わせた牛山と紆余曲折を経て接触し、密かに協力体制を結ぶ。杉元も当初は完全に信用しているわけではなかったが、後に杉元が万一のときにアシㇼパを託そうと考えるほどの信頼を得ることになる。
モデルは脱獄常習犯であった白鳥由栄[8][註 7]
キロランケ
アイヌの項のキロランケを参照。
谷垣源次郎
第七師団の項の谷垣源次郎を参照。
インカㇻマッ
アイヌの項のインカㇻマッを参照。
チカパシ
アイヌの項のチカパシを参照。

土方一行[編集]

土方歳三(ひじかた としぞう)
声 - 中田譲治
キャッチフレーズ - 新撰組鬼の副長[17]
実在した人物。元新撰組副長の旧幕府軍志士。通称「鬼の副長」。
銀白色の長髪に顎髭をたくわえ、既に齢は70を越しているが、眼光鋭く血気劣らぬ若々しい様子から人魚の肉を喰らい不老不死になったと噂されるほどである。一方で気配を隠し、一介の老人を装って行動することもある。好物は細かく刻んだ漬物を乗せたお茶漬け
史実では明治2年1869年)の箱館戦争にて戦死しているが、本作では戦況の悪化した箱館から秘密裏に落ち延び、素性を隠し政治犯の模範囚として長らく月形樺戸集治監に幽閉されていたという設定になっている。彼を幽閉した典獄・犬童によって後に網走監獄へ収監された。入れ墨の囚人たちの脱獄を主導した主犯格で金塊の噂を聞いた一部の若い屯田兵達が囚人24名の身柄を強引に移送した際、軍刀を奪取して屯田兵らを殺害、脱獄を成功させてその正体を明かす。かつて志半ばで潰えた蝦夷共和国の構想を踏襲するが如く、「のっぺら坊」と一致する何らかの目的に向けて周到な計画を企て、銀行を襲撃し活動資金を得ると共に手始めに第七師団撃砕を目論み、密かに杉元一行の動向を追いつつ行く先々で刺青人皮の情報と同志を募る。銀行強盗で愛刀・和泉守兼定を奪還した他、ウィンチェスター・モデル 1892を装備している。
「のっぺら坊」と深くかかわっている囚人であったことから、杉元・土方一行の全員から怪しまれている。また、永倉からは死地を求めているのではと考えられている。
永倉新八(ながくら しんぱち)
声 - 菅生隆之
キャッチフレーズ - 新撰組最強剣士[17]
実在した人物。新撰組元隊士で、渾名はガムシン(我武者羅な新八)。普段は落ち着いた好々爺だが、新撰組時代の血の気の多さと隊内最強と謳われた撃剣の技量、奥義「龍飛剣」は健在で、老境になって尚、抜刀するや昔の血が滾り、複数人に囲まれようと一切の反撃を許さず、瞬時に斬り捨てる一流の剣豪。
史実では慶応4年(1868年)の鳥羽・伏見の戦いの後に新撰組と袂を分かち松前藩へ帰参、明治期に北海道小樽へ移り住み、警察官僚・月形潔の招きで明治15年から4年間、樺戸集治監の剣術師範を務めた。看守に剣術を指導した関係で、同監に訪問した際、かつて袂を分かった志士・土方と鉢合わせ、虜囚で収監されていたと知る。土方脱獄後は、家主の亡くなった親戚の家屋や資金、ロシア商人から試供品として入手した銃火器を土方へ提供し、同志として共に行動している。
牛山辰馬 (うしやま たつうま)
声 - 乃村健次
キャッチフレーズ - 不敗の柔道王[17]
入れ墨の囚人の一人。額のはんぺんを貼り付けたような四角い五寸釘も通さぬ硬さのタコと柔道耳が特徴の巨漢。かつて10年間無敗の柔道家として最強の座に君臨していた、通称「不敗の牛山」。
建物の壁を難なくぶち破り、馬や羆ですら足払いで投げ飛ばすなど、常人離れした筋力と強靭な肉体を持つ。現役時代は毎日10時間を超える鍛錬を欠かさず行い、死人が出るほど過酷と言われた網走監獄の刑務作業に対しても稽古に及ばないと退屈していた。普段は温厚で紳士的で仲間想いだが、裏切り者には容赦ない。また定期的に性交しないと人事不省に陥り、人の姿をしている者なら見境無く力に任せて犯そうとする野獣のような性欲の持ち主でもある。
柔道師範の妻に欲情し姦通したことが原因で受けた一門の制裁を返り討ちにし、師を殺害した上門下生10人に重傷を負わせた咎で服役していた。脱獄後に潜伏先を掴んだ土方と一戦交えて金塊の分け前目当てに手を組み、周辺を探っていた同房仲間の白石を取り押さえ、土方と密約させることに成功する。その後に、互いの素性を知らず札幌にて杉元一行と遭遇、柔道耳を切掛に組み合った彼の強さを気に入り会食に誘い、酒席でアシㇼパに紳士の陰茎の見定め方を講義したことから彼女に「チンポ先生」と呼ばれ慕われる。樺戸集治監近くのコタンでは偽アイヌを圧倒し、その膂力も持って羆さえ撃退、その強さを見たアイヌの女たちから秋波を送られ本人も乗り気だったが、杉元と尾形に止められた。
家永カノ
「のっぺら坊」と入れ墨の脱獄囚の項の家永カノを参照。
尾形百之助
第七師団の項の尾形百之助を参照。
夏太郎/亀蔵
その他の登場人物の項の夏太郎/亀蔵を参照。
都丹庵士
「のっぺら坊」と入れ墨の脱獄囚の項の都丹庵士を参照。
門倉
網走監獄の項の門倉を参照。

第七師団[編集]

北海道を本拠とし旭川に本部を置く大日本帝国陸軍の師団。通称「北鎮部隊」。かつて屯田兵と呼ばれた組織を前身とした部隊で、戦争帰りの将兵が多く、瀕死の重傷であっても反撃を試みたり、不意な襲撃にもすぐに対応するなど、個々の能力は高い。日露戦争時、第七師団は4個の歩兵聯隊のほか、騎兵聯隊砲兵聯隊など約2万人の兵で構成されていた。聯隊中佐)は3個の大隊、大隊(少佐)は3個の中隊、中隊(大尉)は4個の小隊を持つ。

鶴見(つるみ)
声 - 大塚芳忠
キャッチフレーズ - 反逆の情報将校[17]
中尉歩兵第27聯隊所属の小隊長で情報将校。両目の周囲の皮膚が剥け、常に額当装着した異様な姿の男。装備はボーチャードピストル。アイヌ埋蔵金を付け狙う第七師団における主導者であり、師団内の反乱分子の主犯格。
頭蓋骨前面の欠損と前頭葉の一部の損傷のため、感情が亢ぶると何らかの体液が額から漏れ出る体質に加え、奇矯で突飛、残忍な言動が目立ち、頭に血が上りやすい。自身の怪我については極めて前向きで男前が上がったと称し、怪我を笑いのネタにすることもある。その反面、巧みな話術で他者の身の上話を聞き出したり相手の心情に寄り添って魅了したりする人心掌握術に優れ、そのカリスマ性に部下たちの中には彼に心酔する者も多い。手下は物語開始時点で100人ほどで、小隊の定員数より多い。網走監獄強襲には63人の部下を引き連れていた。また歩兵第27聯隊長である淀川中佐の弱みに付け込み、不完全ながら歩兵第27聯隊の事実上の指揮権を握る。
元は裕福な育ちで洋琴の演奏も習得している。日露戦争旅順攻囲戦において、二〇三高地攻略に反対し献策したが全て揉み消され、やむなく自らを先頭に吶喊攻略。二〇三高地山頂に国旗を突き立てた小隊長でもある。続く奉天会戦で頭部に砲弾の破片の直撃を受け大怪我を負い、以後額当を付けるようになる。日露戦争には勝利したものの、多くの戦死者を出した咎で参謀長でもあった花沢中将は自害、勲章や報奨金はおろか陸軍のなかで第七師団は冷遇されるようになる。こうした背景から鶴見は戦友や戦死者遺族の窮状を救うため自らが指導者となり北海道に軍事政権を実現させるべく軍資金として刺青人皮及びアイヌ埋蔵金を追う。
よく背景に描かれる花は芥子アヘンの原料)。北海道の寒冷地に適した芥子の栽培を進めており、農地を広げるべく金策に走っている。
軍服の下には「33人を殺害した津山」という殺人犯の刺青人皮製の自作肌着を身に纏い、常に情報を収集して師団内の造反者を炙り出し、江渡貝に製作させた贋物刺青人皮を用いて金塊を追う他の存在に揺さぶりをかける。
尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)
声 - 津田健次郎
キャッチフレーズ - 孤高の山猫スナイパー[17]
上等兵。300メートル以内であれば確実に頭部を撃ち抜くほどの凄腕の狙撃手で、隙を突いて小銃の遊底を瞬時に抜き取り無力化させるなど白兵戦にも長けている。無表情で飄々とし腹の中が探りにくく、鶴見をして「敵に回すと非常に厄介」とまで評され、またその時々の状況に応じ独断で先んじて陣営を変わることも辞さないため「コウモリ野郎」とも呼ばれる。作中ではたびたび山猫扱いされる。装備は三十年式歩兵銃→三八式歩兵銃
日露戦争終結後に自刃した第七師団長・花沢幸次郎中将の妾の子であり、母の実家のある茨城で育つ。父は本妻との間に男子ができると一切顔を見せなくなり、少年期には父に捨てられ頭がおかしくなった母を殺鼠剤で殺害。日露戦争では二〇三高地にて腹違いの弟・花沢勇作少尉を密かに狙撃しており、いずれも自分たち母子に対する父の愛情からの反応を期待しての行動であったと語る。父親に愛されず生まれた尾形だったが、皮肉にも彼の容姿は父親似である。日露戦争終結後、鶴見中尉の指示の元、父・花沢中将を自刃に見せかけ殺害。なお第七師団内では、花沢中将の子であったことは知られており、鶴見は自刃した花沢中将の遺児として祭り上げようとしていたが、尾形自身にその気は全くなく内心では鶴見の口車に乗っていなかった。
鶴見からの造反を目論み、師団に無断で単独行動していた矢先に杉元・アシリパに遭遇。杉元と戦闘し右腕を折られ、不利を悟り退却しようとするが後頭部に銃剣の一撃が当たり昏倒、川へ転落。滑落の際に顎骨も割れる。低体温症で死ぬ寸前の所を仲間に救助され、手酷い負傷を被り衰弱甚だしい中、入院先で意識朦朧ながらも刺青人皮を追う存在を第七師団へ伝える。この時の負傷が元で、以降は左右下頬に縫合痕が残る。また入院中に髪が伸びツーブロックのオールバックになったため、初登場時とはやや印象が変わっている。
入院中に襲撃犯(杉元)を捜索していた班(玉井伍長・野間・岡田・谷垣)が謎の失踪。病院から抜け出し、部下の二階堂浩平と共に、杉元と遭遇した場所から一番近いアイヌのコタンにて谷垣を発見する。谷垣に造反計画を鶴見に密告されると疑い、口封じを試みるも反撃を受け、また鶴見配下の三島らに尾行されていたこともあり造反が露呈。直後に現れた鶴見の部隊を排除し逃亡したため、脱走兵として扱われている。
逃走後、茨戸の宿場町に現れ土方らと対峙、その抗争に乗じて刺青人皮を先手を取って入手し土方と取引、共闘を組む。夕張において鶴見の部下を奇襲、その目的を把握しつつ追跡するも一歩及ばず結果、土方・杉元一行の旅の同行者となる。
土方の用心棒である一方、出自が複雑であり目的も不明瞭であるため、土方からは怪しまれている。なお月島は「本部の飼い猫。陸軍の反乱分子である仲間を本部に売り、自らの出世を目論んでいる」と推測しているが、これについて本人は肯定も否定もしていない。
網走監獄ではキロランケと手を組み、ウイルクと杉元を狙撃した。
谷垣源次郎(たにがき げんじろう)
声 - 細谷佳正
キャッチフレーズ - 阿仁マタギ[17]
一等卒。秋田県阿仁出身の元マタギの青年。筋肉隆々で胸毛が濃い。生真面目で誠実な性格。元マタギと言うこともあり射撃の腕は確かで、馴染みのない北海道の山中でもその知恵と技術、経験を活かす。
実妹・フミが嫁ぎ先の家屋もろとも焼けた刺殺体で発見されたため義弟・青山賢吉の犯行と断定し行方を追う中、賢吉が陸軍に入隊したという噂を聞き自身も入隊。二〇三高地での戦闘中に賢吉を発見するも真実を知り[註 8]、復讐心だけで家族と村を見限って兵士となった今までの行動が全くの無意味で利己的だったことを知り懊悩する。ちなみに、賢吉を発見するきっかけとなった人物は杉元だが、互いに気づいた描写はない[19]
玉井伍長(声 - 手塚ヒロミチ)の班にて野間(声 - 田所陽向)・岡田(声 - 笠間淳)ら4人で尾形加害犯捜査の任に就き、不審なアイヌ少女(アシㇼパ)を単独で追跡・保護しようとした時、突如現れた白銀の雄狼(レタㇻ)による牙の一振りで右足を砕かれ失神。行き倒れていた所を二瓶に手当され、行動を共にする内に己の身の処し方の選択に迫られ、軍から抜けマタギとしてやり直すことを選び、二瓶の白狼狩りに同行する。
二瓶と杉元の交戦にてアシㇼパの身柄を抱えての移動中、不注意から狩猟罠による矢毒を受けるも、アシㇼパの応急処置により一命を取り留める。二瓶死亡後、アシㇼパの意向でコタンへ運ばれ療養していたが、杉元を追跡しコタンを訪れた尾形らに玉井らを排除した嫌疑をかけられ対峙、二瓶の猟銃を手にマタギ出の知恵と経験を活かし撃退、直後に現れた師団兵の三島(声 - 石谷春貴)から鶴見が尾形らを泳がせていたことを知る。しかしその三島もすぐ尾形に射殺されてしまったため、軍に戻ることは無かった。なお鶴見は彼の行動を黙認しているため、尾形と異なり脱走兵扱いではない。
尾形を撃退後はアイヌの普段着を羽織りアシㇼパのフチ(祖母)の世話を受け静養生活を送る。傷が癒えたころにコタンを訪問したインカㇻマッの占いで、大事な孫娘に振りかかるであろう禍事を案じて寝込んでしまったフチを安心させるため、自分の命の使い道を悟り、世話になった恩返しに孫娘を無事送り届けると約束してインカㇻマッ、チカパシと共に出立する。二人からは「谷垣ニㇱパ」と呼ばれる。尾形からは玉井らを殺害し鶴見の手先として自身を追っていると誤解されていたが、後に姉畑の一件で尾形と合流した際、玉井らの死を目撃した杉元によって、尾形の誤解は解かれた様子。
谷垣の目的は、アシㇼパをフチの元まで送り届けることで、自分と杉元だけがアシㇼパに信頼されていると語る。
月島基(つきしま はじめ)
声 - 竹本英史
キャッチフレーズ - 第七師団の良心[20]
軍曹。鶴見の側近の部下。目元のしわと低い鼻が特徴。任務にストイックな男で団員の中では比較的温厚で常識人。ロシア語を習得している。
上官である和田大尉(声 - 稲田徹)に鶴見の射殺を命じられるが、逆に和田を射殺。前山と共に贋物刺青人皮制作を委託した剥製所に詰める任務に就くが、場を離れた隙に尾形から襲撃され前山は射殺される。襲撃の最中に持ちだされた贋物刺青人皮を死守・確保すべく、追跡の手から逃れるために炭鉱内へ逃げ込み炭鉱爆発に巻き込まれる混乱の中、辛うじて確保し炭鉱から脱出、鶴見に極秘の伝言を伝える。
新任少尉を補佐するベテラン軍曹として鯉登の補佐を担うことになるも、鶴見を前にすると対話不能状態になってしまう彼に、一々会話の通訳をさせられ心中辟易している。
二階堂兄弟(にかいどう)
声 - 杉田智和
一等卒の双子静岡出身。兄弟仲が良く、兄弟共に嗜虐欲や殺人衝動が強い。鶴見中尉に対する忠義心は薄い。
洋平(ようへい)
浩平より後に生まれた[21]
浩平と共に娼館街で入れ墨の情報を探っていた杉元を攻撃して連行し、兵舎内に拘禁した杉元を殺さないよう厳命されていたにも関わらず、杉元の挑発に怒り独断で拷問の上で殺害しようとする。しかし白石により既に枷を解かれていた杉元に声を挙げる間も無く返り討ちにされ、さらに臓物を抜き取られて、彼の兵舎脱柵の欺瞞に利用された。
浩平(こうへい)
キャッチフレーズ - 復讐の双子片割れ[17]
洋平より先に生まれた。杉元に洋平を殺されてからは杉元に復讐心を抱き執着している。
常日頃兄弟共に行動していたが洋平の死後、造反組の仲間である尾形の谷垣追跡に同行。谷垣が仕掛けた囮に気を取られたため、襲撃してきた羆に爪で叩きつけられ、頭皮をめくられ左耳を削り取られる。尾形の援護で何とか生還するも、直後に反乱分子の動向を追っていた鶴見の隊に捕縛され、造反の疑いで右耳を削がれる拷問を受ける。鼻を削がれそうになっても口を割らなかったが、「杉元を見つけたら殺してもいい」という取り引きに応じて小宮(声 - 綿貫竜之介)が仲間であることを明かし、元の所属に戻る。削がれた耳は常に携帯し、それを洋平に見立てて会話するという奇癖が生じており、度々鶴見の癇に障っていたが、江渡貝によってしつらえ直された耳付きの革製ヘッドギアを装着するようになる。鶴見の左耳が洋平(実は自分の耳)に似ていると言い、片方では可哀相なので欲しがる。鶴見が死亡した時は左耳をくれてやると約束を取り付けた。
杉元への執着が仇となって夕張での贋物刺青人皮の証拠隠滅時、土方の一撃により右足を失う。その後は鎮痛剤として投与されたモルヒネの過剰服用により情緒不安定で幼児のような発言が目立つ。有坂中将により、右足には散弾を仕込んだ義足を装着するようになった。網走監獄襲撃時に杉元を追跡し一対一で戦うが、今度は耳と会話する奇癖が仇となり、義足の散弾を杉元に利用され右手を失う。
キロランケ
アイヌの項のキロランケを参照。
鯉登音之進(こいと おとのしん)
少尉。父親は大湊要港部司令官鯉登平二海軍少将士官学校卒の新任で、上級指揮官への道が約束されたエリート。薩摩出身で父親譲りの褐色肌、自顕流の使い手。鶴見に心酔しており、彼のブロマイドを胸ポケットに忍ばせている。興奮すると猿叫を上げる、早口の薩摩弁になってしまう等、鶴見との会話に支障が出るため、月島に仲介させている。良くも悪くも坊ちゃん育ちで少々子供っぽく自分勝手な性格。身体能力は高いが世間知らずで経験が浅い。そのため、鶴見からは団員としての詰めの甘さを度々指摘される。
白石と熊岸の交換のために旭川に来たという犬童を偽物と気づき銃撃、気球隊の試作機を強奪し逃走を図る杉元や白石を追跡し同機に飛び乗る。自顕流による猛襲で杉元を追い込むが、アシㇼパの矢や白石の飛び蹴りを受け森に落下し彼らの逃走を許す。その後、鶴見に小樽での囚人狩りへの随行を命じられ、“稲妻強盗”の刺青人皮の入手に多大な貢献を果たした。
網走監獄襲撃後、鶴見の命令で杉元たちと共にアシㇼパを追跡することになるが、自分勝手な行動を杉元に咎められた逆恨みから、杉元といがみ合うようになる。
淀川輝前(よどがわ てるちか)
日本陸軍・海軍関係者の淀川輝前を参照。
花沢幸次郎(はなざわ こうじろう)
日本陸軍・海軍関係者の花沢幸次郎を参照。
花沢勇作(はなざわ ゆうさく)
日本陸軍・海軍関係者の花沢勇作を参照。
宇佐美(うさみ)
上等兵。鶴見に心酔する青年で両頬に対称的に大きなホクロがある。網走監獄に看守として潜入していたが、門倉にばれて脱出。報告の際に鶴見にホクロを頭に見立てた棒人間を描かれたが、それを喜び消えぬよう入れ墨にしている。

網走監獄[編集]

周囲三方が山に一方が網走川に囲まれた日本一厳重な監獄。北海道網走という土地柄、冬場は多くの囚人が死亡するほどの過酷である。「のっぺら坊」を狙った第七師団の攻撃に備え、犬童が密かに集めた資金により、看守全員がモシン・ナガン小銃で武装し、マキシム機関銃を常備する。作中独自の設定として後年に建てられた五翼放射状平家舎房や教誨堂が既にある[註 9]。五翼放射状平家舎房には囚徒700人以上が収監可能で、全体を見渡せる位置に六角形の中央見張り所がある。

犬童四朗助(いぬどう しろすけ)
網走監獄典獄。土方からは厳格で潔癖な規律の鬼と称される。下戸。樺戸集治監典獄(監獄長)時代に薩摩弁を修得している。実兄を箱館戦争で亡くしたため土方に恨みを持っており、樺戸に収監された土方を秘密裏に幽閉していた。全てを奪った彼の瞳から光が失われた時に処刑しようと企み、自分が網走監獄に転属する際も土方を網走に移送した。
門倉 (かどくら)
看守部長。集団脱獄以前から看守を勤める一番の古株で常任7年。仕事に不真面目な男で執着もない。父親が土方と共に戦った旧幕府軍であったことから土方と繋がる内通者である。

「のっぺら坊」と入れ墨の脱獄囚[編集]

「のっぺら坊」と呼ばれる男により、身体にアイヌの金塊の隠し場所に関する暗号が記された入れ墨を彫られた囚人たち。中には金塊に興味なく、脱獄を目的として入れ墨を入れた者もいる。小樽へ向かうよう指示され、暗号を解くため脱獄当初は全員が一緒に行動していたようだが、殺し合いが始まったことで逃亡者が出て散り散りとなった。

脱獄囚は総勢24人いるとされ、そのうち第140話(単行本第14巻)の時点で下記の12人と「尾形に射殺された囚人(声 - 山本兼平)」の他に、「33人を殺害した津山と呼ばれ、捕縛殺害されて鶴見が刺青人皮として身につけている囚人」、「茨戸で刺青人皮のみ取引きされていた囚人」、「夕張炭鉱事故で死亡した囚人」の存在のみ確認されている3人を含めた計16人が登場している。

のっぺら坊
網走監獄の「第弐拾四房」に収監されている死刑囚。本名は不明で、頭部全体を含む皮膚と顔面の耳や鼻が剥脱・欠損した異様な風貌のためこの名で呼ばれる。アイヌが和人に抵抗する軍資金として、秘密裏に金塊を蓄えていたアイヌを殺害した強奪犯とされ、金塊を隠した後に、支笏湖で警察に捕まり網走監獄に収監。金塊の隠し場所を知ろうとした看守から片足のを切られ、行動の自由を奪われているが、「脱獄に成功した者には金塊の半分をやる」と伝え、同房になった囚人らの身体に入れ墨を彫った。しかし、描かれた入れ墨は分割された暗号になっており、皮を剥いで全て繋ぎ合わせなければ解読できないため、脱獄囚達は「刺青人皮」として最後には殺害される役回りである。目的が一致している土方に対してのみ、実際の埋蔵金は他囚人に語った量の千倍である2万貫(約75トン、2015年時換算で約8千億円)だと告げた。土方からは彼とその仲間は極東ロシアのパルチザンと推察されている。
キロランケはアシㇼパの実の父・ウイルクであると杉元一行に話し、それを確認するために一行は網走へ向かうこととなった。一方で、インカㇻマッの占いではウイルクではないと出ていたが、網走に近づくにつれ占いの結果は変わってゆき、最終的に五分五分となっていく。
その正体はウイルクであったが、網走監獄襲撃時に頭部などを狙撃され死亡した。遺体は、重傷を負った杉元とインカㇻマッと共に第七師団に回収された様子。
後藤(ごとう)
声 - 青山穣
殺人犯。泥酔して妻子を刺殺した罪で服役していた。酒代稼ぎに少量の砂金を採っていた飲兵衛の男で、砂金が採れずに不貞腐れていた杉元へ、酔いに任せてアイヌの金塊に纏わる噂を語った翌日、話した内容に怖気づき杉元の口封じを試みるも失敗し、山へ逃亡するが羆に首の骨を折られて捕食され、羆を倒した後の杉元によって刺青人皮となる。
白石由竹
杉元一行の項の白石由竹を参照。
土方歳三
土方一行の項の土方歳三を参照。
牛山辰馬
土方一行の項の牛山辰馬を参照。
二瓶鉄造(にへい てつぞう)
声 - 大塚明夫
多弁にして豪放磊落、単独で過去200頭超の羆を屠り、入山先の羆を全て仕留めると謳われ、同業者界隈から「冬眠中の羆も魘される悪夢の熊撃ち」と名が通り恐れられている初老の猟師。猟の伴としてアイヌ犬のリュウを連れ、日清戦争で戦死した一人息子の形見である旧式の十八年式単発銃を愛用する。口癖は「勃起!!」。
知力と体力を駆使して動物・人間問わず獲物を狩る興奮に執着する。自身を山で生きる獣同様に考えており、「殺すか殺されるか」の覚悟を決めた一発勝負を羆に挑むべく、単発銃ながら予備弾を用いない信念を持つ。10年以上前に道東のアイヌのキラウㇱと共にヒグマを狩ったことがあり、彼から「この山の熊がすべていなくなるかと思った」と言われるほど、その腕前を賞賛されていた。恐れ知らずのように見えてたびたび「女は怖い」と語る。妻と15人の子供がいるが絶縁状態である。なお戦死した一人息子以外の14人は娘である。
数年前、猟師を銃殺し獲物を横取りしては金を稼いでいた輩3名に物陰から狙われ、憤慨して殺害したため網走監獄に収監された。金塊の在処には頓着無く、狩りの果てに山で命尽き、その身が獣に喰われ排泄物と化す終の生き方を率先すべく、入れ墨を入れて脱獄に加わる。山中、行き倒れていた谷垣を救助した際、既に絶滅したと思われていたエゾオオカミの存在を知って猟師魂が猛り、最後の血脈に留めを刺し途絶えさせた猟師としての偉勲を立てるべく全てを賭して獲物を追うが、勝利を確信した直後、背後から現れた雌のエゾオオカミに首を噛み切られ致命傷を負い、狩りが未遂に終わるも充実した己の有様に満足しつつ絶命。その後、杉元の手により刺青人皮となる。
辺見和雄(へんみ かずお)
声 - 関俊彦
連続殺人犯。一見腰の低くあたりが柔らかい男だが、その本性は100人以上を殺害してきた快楽殺人者。子供のころに弟が巨大なに襲われて喰い殺される現場を目撃して以降、必死の抵抗に命の煌めきを感じ、また同時に虚しく死にゆく人の虚ろな目と姿に欲情と憧憬を抱いている。
弟のような死に様を求めて殺人衝動に駆られ、また自身を殺してくれる圧倒的な強者を見つけるべく、各地を放浪しながら犯行を重ねていた。脱獄後は、鰊番屋で寝起きし漁に従事する季節労働者である「ヤン衆」として潜伏しつつ、治安組織から追跡されるよう刺殺体にわざと痕跡を残していた。鰊漁出航時にクジラの激突で溺死寸前になったところを救助された際、出征経験のある杉元の優しさと強さに憧れ殺害を決意する。第七師団から杉元を匿おうと手引するが、限界と見るや師団兵を殺害するも反撃を受け負傷してしまい、本性を知らずに傷ついた辺見を保護しようとする杉元を背後から狙う直前に同房だった白石が気づいて正体が判明、彼の反撃により致命傷を受ける。最期は突如現れたシャチに攫われ、想像を超えた本懐を遂げる煌きの中で嬲られながらも歓喜して死亡した。その遺体は杉元に回収され刺青人皮となる。
家永カノ (いえなが かの)
声 - 大原さやか
キャッチフレーズ - 殺人ホテルの支配人[22]
入れ墨の囚人の一人。口元のホクロが特徴の妖艶な若い美女に見えるが正体は女装した天才外科医の老人男性。「カノ」は偽名であり、本名は「親宣(チカノブ)」[23]
身体の不調部と同じ部位の食材を食べることにより回復が得られるという「同物同治」に確たる信念を持ち、「最高の自分」に固執している。普段は礼儀正しい温厚な人物だが、食人に関してはやや見境ない面もある。
患者を殺害しては遺体を利用していた罪で収監されていた。脱獄後は「札幌世界ホテル」の所有者を消し、若く妖艶な外見の女将に身をやつし、ホテルに施した隠し通路や仕掛けを使い、欲する部位を持った宿泊客に目星を付けてはガスで眠らせ地下室に監禁して拷問の末殺害、バラバラに解体して「同物同治」の餌食としていた。
ある日、牛山がホテルを訪れ、間を置かずに白石らが来客し、牛山の強靭さとアシㇼパの瞳を狙うことにする。入れ墨を巡って騒動になるのを懸念して白石を監禁するも、結局身元が割れ、脱出した白石から手投げ弾で反撃され、眠るアシㇼパの瞳に手を出そうとしたことに激高した杉元と、酔いと性欲で我を失った牛山の大乱闘に巻き込まれる。収拾つかず観念した家永がホテルを焼失させる装置を作動させたことに加え、白石が誤って地下室に落としたキロランケの爆薬と合わさり大爆発してしまい、寸でのところで牛山に救出される。同じ入れ墨脱獄一味の中年男性(若山輝一郎)が男娼を伴い宿泊していた情報を明かし、その後は牛山と共に土方の一団に合流する。
網走監獄襲撃時に第七師団に捕縛され、杉元救命の脳外科手術を行った。その際に杉元の脳をつまみ食いしたためか「アシㇼパさぁん」と叫ぶことも。
若山輝一郎 (わかやま きいちろう)
ヤクザの親分で博徒で、逆手に握った仕込み刀の一閃で両断し並居る商売敵を斬り伏せ伸し上がったほどの剣客でもある。上半身には倶利伽羅紋々があるため、他の脱獄囚と違い、暗号の入れ墨は下半身に彫られている。
脱獄後は茨戸の賭場争いの支援に子分を送り込みつつ、子分の仲沢と共に札幌に滞在後、日高の牧場で馬を買い、苫小牧競馬場八百長を命じていた。しかし代役騎手のキロランケが八百長の指示を無視したため大損、仲沢を連れてキロランケを追い日高の空き家で一服していたところ、赤毛羆に追われるキロランケたちと遭遇、即興で家主に成りすますも若山の男娼買いに気分を害していた仲沢の当て付けにより企てが破綻する。3頭の赤毛羆に包囲され撃退可能な装備を失った窮地の中、杉元らとの丁半博打で負けた若山が屋外に落ちている銃弾を回収したが、土饅頭となり餌にされかかるも機関銃を携え再登場、最期は羆に襲われた仲沢を助けるため深手を負いながらも羆を討ち斃した末、仲沢と手を握り合いながら死亡した。見届けた杉元の手で刺青人皮となる。
鈴川聖弘(すずかわ きよひろ)
老齢の詐欺師で、変装の達人。身体能力が低いため当初は雑魚と思われていたが、事前の周到な下準備と相手の心理を突いた巧みな話術で、相手を信用させる能力は杉元を感心させた。
アメリカ軍大佐になりすまし、富裕層の女性に対する幾つもの結婚詐欺の咎で服役していた。脱獄後、政府の高官に扮して樺戸集治監を訪れ、内部から多くの囚人の脱獄の手引きをした。その後、樺戸近くのアイヌのコタンを襲い男を全員殺害、女は脅して妻役としてコタンを乗っ取り、熊岸に偽札作りを命じていた。自身は「村長・レタンノ エカシ」を名乗り、他のアイヌに扮した囚人らと共に、訪れる旅人の寝込みを襲い殺害していたが、杉元らと偽アイヌとの乱戦で捕縛される。その後、白石奪還の協力を命じられ、網走監獄の典獄である犬童に扮し杉元と共に旭川の司令部に向かう。熊岸長庵と白石の交換を持ち掛け淀川を騙す寸前まで行くも、鶴見の命を受けた鯉登に見破られ射殺される。死後、彼の刺青人皮は第七師団の手に渡る。
坂本慶一郎(さかもと けいいちろう)
稲妻強盗」と呼ばれる連続強盗犯。韋駄天のごとし健脚で、素足で一日に約200キロも走り続け逃げ切ったとされる。
一度は樺戸に収監されたが脱走、途中で同じく強盗の蝮のお銀と出会い夫婦になると、二人で銀行や郵便局を襲うことで夫婦は反権力の象徴として世間の注目を集める。網走からの脱走後にお銀と再会すると、小樽にて土方の部下を従え賭場を襲撃、刺青人皮を手に入れようとするが、第七師団に建物ごとを包囲される。自らを囮に夫婦で脱出を果たすが、鯉登の追跡を振り切ることができず、鶴見に機関銃で射殺される。刺青人皮は第七師団の手に渡る。
坂本慶次郎 - 実在の稲妻強盗[24]。妻に蝮のお銀。
姉畑支遁(あねはた しとん)
学者。北海道の動植物を調査する傍ら野生動物と獣姦したり、穴が開いた樹木で自慰行為を行う特殊な性嗜好の持ち主。動物を愛していながらも、獣姦した後の動物は自身の行ないをうやむやにするため殺すなど身勝手な一面を持つ。
各地で家畜を殺し回り、見つけた牧場主に大怪我を負わせた罪で服役していた。北海道東部に住むアイヌにとってエゾシカはカムイであるため、それを穢す行いをした彼はアイヌたちに追われる。偶然出会った谷垣らが油断したところを彼の村田銃を奪い、カムイを穢す犯人に仕立て上げる。釧路の大湿原で3日彷徨いようやく羆を見つけ、獣姦を成し遂げるも過度な興奮により腹上死、彼の刺青人皮は杉元の手に渡る。
都丹庵士 (とに あんじ)
盲目の老人。囚人時代に犬童が秘密裏に再開した硫黄山での硫黄採掘の苦役によって失明し、数人の囚人とともに逃亡する。盲目になってからは聴力に頼っており、耳の後ろに集音用の覆いを付け、舌を鳴らして反響した音を拾うことで周囲の状況を把握している。その舌を鳴らす音は下駄の音に似ている。装備はモーゼルC96。白石、土方と面識があり、土方には敬語で接する。
屈斜路湖周辺で盲目の盗賊団の親玉として強盗を繰り返し、杉元らを犬童や硫黄山の鉱山会社からの刺客と勘違いして襲撃する。その最中に土方の仲裁が入り、犬童への報復のため土方に従い網走監獄の侵入に協力する。

アイヌ[編集]

アシㇼパ
杉元一行の項のアシㇼパを参照。
ウイルク
アシㇼパの父。アシㇼパからはアチャ(父さん)と呼ばれている。アシㇼパ曰く、杉元同様の洞穴に飛び込んだことがある。顔面に縦横数本の裂傷痕と口髭が特徴。アシㇼパ同様深い青色の目を持ち、ポーランド人の父と樺太アイヌの母の子でキリスト教徒。若い頃はアムール川領域でキロランケらの少数民族と共に帝政ロシアからの解放運動をしていた。その後、北海道の小樽へ逃げ、アシㇼパの母やインカㇻマッに出会い生活を共にし、北海道アイヌの信仰や文化を学ぶ。アイヌの金塊強奪事件で死亡したとされる。
しかし、キロランケは金塊強奪事件でアイヌを殺戮した「のっぺら坊」がウイルクであると語ったため、杉元一行が網走へ確認に向かうこととなる。一方で、インカㇻマッの占いでは「のっぺら坊」はウイルクではなく、キロランケこそが金塊強奪事件の犯人でありウイルクを殺害したと推測されている。
アシㇼパの祖母
声 - 一城みゆ希
アシㇼパの母方の祖母でアイヌの老女。アシㇼパからはフチ(おばあちゃん)と呼ばれ、本名は不明。口の周囲に彫った入れ墨も大きく、コタン(村)一番の実力者で、親族でない谷垣やチカパシからもフチと呼ばれ慕われる。アイヌ語話者で、日本語は判らないため、孫たちの通訳を介して和人と会話する。孫娘のアシㇼパを自分の宝と思っている反面、アイヌの女としての嗜みを身につけようとせず、狩猟に精を出している様を嘆いて心配している。
孫娘が初めて客人を連れて来たことを喜び、快く和人を迎え入れ、矢毒で息も絶え絶えの谷垣を手厚く看病するなど甲斐甲斐しい性格。アイヌ人としての伝統と因習を重んじているため、大事な孫娘に凶事が振りかかるという占いを信じ込み、床に伏してしまうが、アシㇼパを無事に連れて帰ってくると約束を告げた谷垣に涙し、カムイの加護を捧げ見送る。その後に、鶴見によって捨て子の形で坂本とお銀の子を託され、大切に育てている。
北海道の各地のコタンに親族がおり、杉元一行の旅の手助けとなっている。
オソマ
声 - 朝井彩加
アシㇼパの従妹。父であるマカナックル似の少女。アイヌ独特の風習に沿い、病魔除けの幼名として「オソマ(糞)」という汚い言葉を命名されている。和人の耳に興味津々で日がな一日遊戯に明け暮れ、谷垣に懐き常に付き添い、幼い身ながら窮地に助力、谷垣出立時には自作のテクンペ(手甲)を手渡し涙ぐみながら見送った。
マカナックル
声 - 斧アツシ
アシㇼパの母方の叔父でオソマの父。アシㇼパからはアチャポ(叔父さん)と呼ばれている。和人相手に商売をしているため、日本語の読み書きができる。杉元のことは賢い姪のアシㇼパが懐いていることから一応の信頼を寄せている。先祖のアイヌらが集めた砂金の存在を知っており、川からの恵みを尊んで川を汚さないようにしてきたアイヌの生き方から外れていたものであることから「呪われたもの」と評している。
キロランケ
声 - てらそままさき
キャッチフレーズ - 謎の多き北の工兵[17]
アシㇼパの父・ウイルクの古い友人であるロシア系の少数民族出身のアイヌ。樺太アイヌ独特の髪型(額からつむじ、耳付近にかけて短髪で後頭部が長髪)と蓄えられた顎髭が特徴の色男。アシㇼパとも面識があり慕われている。
元大日本帝国陸軍第七師団工兵部隊隊員だが、鶴見の隊ではない。
若い時分にウイルクと共にロシアのアムール川流域から北海道へ渡り、小樽から遠く離れた別のコタンに居住した。妻と2人の子がいる。名前の意味は「力強い(キロ)下半身(ランケ)」[25]
子供のころから馬に慣れ親しんでおり、その体調や感情に通じ、どんな馬でも無下に扱うのは忍びないと考えている。そのため日露戦争出征時には軍馬の管理を一任された。知らずに食べた肉が馬の腸と知って吹き出す場面もあった。工兵だったことから爆薬の扱いにも長け、手製の手投げ弾を所持している。
「のっぺら坊」の正体はウイルクであると明かし、さらに金塊は北海道アイヌへ返すべきと考えており、その行く末を見届けるため、網走監獄へ向かう杉元らと行動を共にする。アシㇼパからは「キロランケニㇱパ」と呼ばれて慕われているが、杉元はあまり信用していない。
土方からは極東ロシアのパルチザンで「のっぺら坊」の仲間の一人と考えられている。また、インカㇻマッからは金塊強奪事件の犯人であり、ウイルクを殺した人物と推測されている。
網走監獄では尾形にウイルクの狙撃を指示した。
インカㇻマッ
声 - 能登麻美子[26]
キャッチフレーズ - 神出鬼没の見る女[20]
苫小牧勇払のコタンに現れ居ついた、良く当たると評判の謎の占い師の女。名の意味は「見る女」。細面の美女で、アシㇼパからは「イカッカラ・チロンヌプ(たぶらかすキツネ)」と呼ばれている。顔に傷がある男性が好きと杉元に気がある素振りを見せ、彼女をやきもきさせる描写がある[註 10]。アシㇼパの両親と面識があるが、アシㇼパは父から彼女のことを聞かされておらず、またキロランケとの面識も無かった。
子供のころから占いをしながら放浪しており、アシㇼパと同じくらいの齢のとき、小樽でウイルクと出会い、共に放浪していた。現在着ている衣装はウイルクの元を離れたときに渡されたもので、彼の母の形見である。ウイルクと別れる際、インカㇻマッが北海道の東の地で死ぬため、彼とは二度と会えないと占いで出ていた。ウイルクは「のっぺら坊」ではなく、アイヌの金塊強奪事件でキロランケの手によって殺されたと考えている。
白石に苫小牧の競馬場に連れ出され、キロランケが参加したレース以外の馬券を占いで的中させている。これは金塊強奪事件の犯人を突き止めるため、馬券からキロランケの指紋を手に入れるためであった。
アイヌの女として金塊を取り戻すため、そしてウイルクの娘であるアシㇼパを助けるために行動していると言い、アシㇼパのコタンへ赴く前、鶴見から谷垣を利用するよう助言を受け、谷垣と共に彼女を探す旅に出る。その過程で谷垣に何度か助けられるうちに惹かれてゆき、後に相思相愛となった。
アシㇼパからは、ウイルクから彼女のことを聞かされてないこと、杉元・白石・キロランケの中から裏切り者が出ると忠告されフチを不安にさせたこと、谷垣を利用し追ってきたなどから、怪しまれている。また、尾形からは鶴見と内通しており怪しいと見られているが、インカㇻマッは鶴見を利用しているだけと発言している。
網走監獄での騒乱の際の発言から、本心ではアイヌの金塊に興味なく、アシㇼパとウイルクの身を何より案じ、杉元より鶴見に信頼を置いていたことが伺える。
チカパシ
疱瘡の流行により家族が亡くなったため、アシㇼパのコタンの老人たちによって育てられた少年。名前は「鳥{陰茎(チカプ)の隠喩}を立てる(アシ)=勃起」という意味で、亡くなる前の親から正式な名として付けられた。村の子供たちとあまり交流せず、狩りに興味を持っていた。谷垣はチカパシの狩りを盗み見る姿を自身の少年期の姿と重ねた。猟を見せてくれた事を切っ掛けに谷垣らを慕うようになり、旅立った彼らを追い掛け、以後同行することになる。性に興味があり、少々ませている部分がある。が、情交を目撃した時には生々しさに怖気づいてしまっている。谷垣とインカㇻマッが恋仲になった後は、二人が結婚して本当の家族になるよう提案している。
キラウㇱ
釧路付近のコタンに住むアイヌ。名前の意味は「角がついている」で、由来は子供の頃に鹿の角をつけて遊んでいたことからである。二瓶とは知り合いで、10年以上前に一緒に狩りをしたことがある。姉畑が谷垣の持っていた二瓶の銃を盗みエゾシカの惨殺を行ったことから、谷垣がしたものと勘違いし追っていた。後に姉畑の行為を仲間のアイヌと共に目撃したため誤解が解け村長に説明し、谷垣とは和解する。杉元一行がコタンを去った後、コタンが蝗害に遭ってしまう。

日本陸軍・海軍関係者[編集]

寅次(とらじ)
声 - 内匠靖明
故人。第一師団。杉元の幼馴染。負けん気は強かったが、杉元には何をやっても尽く勝てなかった。しかし、自身の方が梅子をより幸せに出来ると想いを打ち明けて結婚し子を儲けた。その後、目を眼病で視力を失いつつある妻の眼病を治すため北海道で砂金を採りアメリカへの渡航を考えていたが、日露戦争で致命傷を負い、杉元に妻子を託し戦死する。遺骨は指の骨だけになったが杉元により遺族へ渡された。
青山賢吉(あおやま けんきち)
故人。第一師団。谷垣のマタギ仲間で1歳上の義弟。谷垣の妹・フミを娶り山奥の小屋で慎ましく暮らしていたが、妻が疱瘡に罹患し、他の村人への感染と谷垣家への風評被害を防ぐため自身を殺して離村するよう妻に乞われ、苦渋の末、フミに手を掛けた後、小屋に火を点け誰にも真実を告げず独りで離村する。
疱瘡が発症しなかったときは命の使い道を探すよう妻に諭されたためか、村を出た後、関東第一師団へ入隊し、日露戦争に出征。二〇三高地での戦闘中、自陣に自爆攻撃を仕掛けてきた敵兵に飛びかかり、爆発の巻き添えで目も耳も潰れ瀕死の中、傍に居た何者かに、妻の殺害に至る経緯及び故郷の遺族に真相を伝えるよう懇願、最期にクルミ入りのカネ餅を味わったことで告白の相手が義兄・源次郎であったことを察し、安堵した表情を浮かべて戦死した。
師団で同じ小隊にいた杉元と交流があり、それが谷垣に見つけられるきっかけのひとつとなった。
和田(わだ)
陸軍大尉。第七師団。鶴見の上司で、尾形・谷垣らを率いていた。不審な動きをする鶴見を知りつつ庇ってもいたが、旭川から武器弾薬を持ち出したことで庇いきれないと月島に銃撃を命令するが、その場で月島により射殺され雪に埋められた。
淀川輝前(よどがわ てるちか)
陸軍中佐。第七師団歩兵第27聯隊長。旅順攻囲戦で二〇三高地を陥落させたものの、鶴見の献策を無視して多くの戦死者を出した負い目から、階級が低い鶴見に事実上従っている。戦死者の多さは第七師団が冷遇された一因ともなっており、日露戦争終結後、周りの聯隊長は次々と大佐となったが、彼は中佐のままである。旭川の司令部にて網走監獄の典獄である犬童と看守に扮した鈴川・杉元の訪問を受け、取引を持ちかけられて危うく騙されそうになった。
有坂成蔵(ありさか なりぞう)
陸軍中将。作中における三十年式歩兵銃(有坂銃)・二十八珊米榴弾砲の開発者。長年の兵器開発の影響で騒音性難聴となっており、内容にかかわらず大声で話す癖がある。
鶴見の許を訪れた際に依頼され、右足を失った二階堂に、急造製作した仕込銃付き義足を贈る。部下の南部が設計した新型武器の三八式機関銃と三八式歩兵銃を鶴見に渡す。
花沢幸次郎(はなざわ こうじろう)
故人。陸軍中将。元第七師団長にして尾形百之助の実父。尾形と同じ目と眉をしている。薩摩出身で鯉登平二少将とは旧知の仲。
近衛歩兵第一聯隊長陸軍中佐時代に浅草の芸者であった尾形の母との間に尾形を儲けるが、本妻との間に男児が生まれると尾形ら母子を捨てた。二○三高地攻略で多大な被害を出したことの責任を取って自刃したと公ではなっているが、実の息子である尾形によって殺される。嫡男の勇作が二◯三高地で戦死したことに対し「愚かな父の面目を保ってくれた」と書いた手紙を鯉登少将に送っている。
花沢勇作(はなざわ ゆうさく)
故人。陸軍少尉。花沢幸次郎の息子で尾形の腹違いの弟。異母兄である尾形とは第七師団入団後に初めて対面し、階級が下である尾形を「兄様」と呼び慕う。そうした立ち振る舞いを含め尾形は「高潔な人物」と評した。二◯三高地で尾形によって後頭部を狙撃され殺される。
鯉登平二(こいと へいじ)
海軍少将。大湊要港部司令官。鯉登音之進の父。薩摩出身で薩摩弁で話す。網走監獄襲撃時に雷型駆逐艦を出した。親友の花沢中将の自刃を第七師団の責任とした中央(日本政府・陸軍省・海軍省の総称)へ強い不信を持っており、鶴見に協力している。


動物[編集]

レタㇻ
キャッチフレーズ - 最後のホㇿケウカムイ[17]
白銀の毛並みを持つ雄のエゾオオカミ。アイヌ語で「ホㇿケウカムイ」と呼ばれる。幼獣の頃に熊に襲われている所をアシㇼパが保護、アイヌ語で「白」の意を持つ名をつけ育てられた。家族同様の扱いでアシㇼパに付き従っていたが、成獣になると本能が勝り、アシㇼパの下から巣立ち、番いのメスのエゾオオカミとの間に4匹の仔を儲ける。
アシㇼパの元から離れ、森に消えた後もアシㇼパの危機を臭いから察し、火急の事態に馳せ参じ、その身を呈してアシㇼパを護る。
19世紀後半には明治政府の方針によりエゾオオカミは害獣指定され、道内全土で徹底的な駆除が行われており、本編当時には記録的な大雪害による餌不足も相まって既に絶滅していたと考えられていることから、作中では猟師でもある二瓶と谷垣から「最後のオオカミ」として狙われたこともある。
リュウ
アイヌ人に育てられ二瓶が猟犬として連れていたアイヌ犬。ヒグマも恐れない勇敢な忠犬だが、エゾオオカミには臆する。主の二瓶死後は遺品の猟銃と共にアシㇼパが引き取り、村に保護される。釧路湿原にて杉元らと合流、杉元は谷垣へと渡った二瓶の愛銃を追ってきたと推測している。

その他の登場人物[編集]

梅子(うめこ)
杉元と寅次の幼馴染で、杉元とは互いに想いを寄せ合っていた。杉元家に結核罹患者が出ようと駆け落ちも辞さぬつもりでいたが、彼の説得で寅次と結婚し子を授かる。しかし、目を患った上に夫に先立たれ、戦争未亡人となる。清楚な佇まいながら気丈な性格。
日泥保(ひどろ たもつ)
茨戸で賭場を開帳していた小規模な鰊場の親方で婿養子。立場上妻に頭が上がらない、うだつの上がらない男。一番子分であった久寿田との抗争の最中、妻に自分が実は子供のできない身体であることを明かされ、息子の出自について謀られていたことを知って逆上、こまざらいで妻を滅多打ちにして殺し、息子に銃を向けるも尾形により射殺される。
久寿田馬吉(くすだ うまきち)
元は日泥保一番の子分であったが、日泥が賭場を息子の新平に譲ってしまったことに激怒し、近所に新たな賭場を開き対立する。抗争の際、永倉の手により子飼いの警官隊共々斬り伏せられた。馬のような大きな離れた黒目が特徴。
日泥新平(ひどろ しんぺい)
日泥保の子だが、血のつながりはなかったことが抗争の最中に判明する。当初は悪ぶっていたが実際は意気地の無い小心者。抗争勃発に怖気づき、愛する者のために駆けまわり身の丈にあった未来図を描く。抗争終結後、新天地で一からやり直すため千代子と共に茨戸を後にする。
千代子(ちよこ)
日泥保の妾であるが、新平の子を身籠っており、身柄を取り引きに利用されかけ匿われる。日泥・馬吉一味の抗争終結後、新天地で一からやり直すため、新平と共に茨戸を後にする。
日泥保の妻
日泥一味を実質的に取り仕切る女将で、冷酷非情な業突く張りの守銭奴。馬吉との取引に応じた振りをして夫や息子を含めた一同を欺くが、放火された番屋に隠していた刺青人皮を運び出そうとする場で新平の真実を暴露、逆上した夫により滅多打ちにされ殺される。
夏太郎/亀蔵(かんたろう/かめぞう)
元は茨戸の日泥一味の若衆。そこでの騒動の後、共に土方の手下となり、小樽の隠れ家で留守番をしていた。東松屋商店で行われている賭場に持ち込まれた刺青人皮の噂を聞き、土方に認められるため寝込み強盗を行って手に入れようと画策したところに坂本慶一郎と蝮のお銀が現れる。この刺青人皮は第七師団の罠であったことから戦いに巻き込まれ、亀蔵は坂本に銃弾の盾にされ死亡。夏太郎はお銀が手に入れた刺青人皮(実は第七師団が仕込んだ贋物)を渡されて土方に届けて以降、土方・杉元らの旅に同行している。
山本(やまもと)
「山本理髪店」店主。業務の傍ら町の情勢を教える一市民であったが、永倉の強要により抗争の取り引きの片棒を担ぐハメになるも無事生き残る。
エディー・ダン
来日25年になるアメリカ人牧場経営者で、希少な物品の蒐集が趣味。不心得者から買い取ったアイヌ伝来の花嫁衣装を買い戻しに来たアシㇼパらに、元の買値の倍になる売値を提示して一触即発となるが、牧場経営を脅かす赤毛羆の出没に頭を痛め、その駆除を条件に取り引きに応じる。杉元らが羆を退治したことで約束の品物を引き渡すと共に、羆退治の際に弓を壊してしまったアシㇼパに代わりの弓を贈る。さらに、和彫りとは違った入れ墨の存在が夕張にあるこという情報を一行に伝える。「友人のフォード君」から貰った試作品のフォード・モデルTを所有。
仲沢達弥(なかざわ たつや)
若山の子分で男色の相手でもある凄腕の壺振り。親分・若山に同行し一服していた空き家にて杉元らと遭遇、即興で家主に成りすますも、若山が男娼を買ったことに憤慨しており、若山の企みを当て付けで破綻させる。羆の襲撃から逃れ、杉元らと共にダンのフォード・モデルTに乗り込んで空き家を脱出するも、走行中の車から落下した若山の仕込み杖を取ろうとした際に車外に転落し、羆の餌食になる寸前の仲沢を「姫」と呼んで救出せんと立ち向かった若山共々致命傷を受け、手を握り合いながら死亡する。
江渡貝弥作(えどがい やさく)
キャッチフレーズ - 夕張の服飾怪物[20]
「江渡貝剥製所」代表の青年。奈良県出身で、剥製作りに適した環境を求め夕張に移住した。
作品を褒められたことは無く母の歪んだ愛情を受けて育ち、唯一の理解者だった父を母が殺し、その父に似てきたとして母に去勢されて[27]いる。心臓発作による母の死後もその歪んだ愛情が人格の一部を占め、母の剥製を作成し、生きているという妄想で精神の均衡を保っていた。動物の剥製制作の他、炭鉱事故で土葬された遺体を使った人肉剥製や人体部位を素材にした被服やガジェットを多数製作している。
第七師団から墓荒しの容疑を受け白を切るも、亡母を始めとする人間の剥製を鶴見に発見されるが、鶴見が軍服の下に纏った刺青人皮を見せたことで心を開き、作品を褒められ才能を讃えられたため、鶴見を激しく慕うようになる。鶴見に諭され亡き母の支配から解放された後、偽の刺青人皮作製を依頼され、試行錯誤の末に6枚分の刺青人皮の偽物を完成させる。しかし動向を探っていた尾形の襲撃を受け、完成品を鶴見に届けるべく逃走し、炭鉱に逃げ込むも、発破をきっかけとしたガス爆発による落盤で身動きが取れなくなり、依頼品と鶴見への伝言を月島に託し炭鉱内で死亡する。
熊岸長庵(くまぎし ちょうあん)
偽札犯で贋作師。元は画家だったが、絵画だけでは稼げず高級絵画の贋作や紙幣偽造などを手がけ、無期徒刑で樺戸集治監に収監されていた。鈴川の集団脱走計画に加わり逃亡、他の脱獄囚らが乗っ取ったアイヌ村で偽札製造を任されていた。村の異常に気づいた杉元らの乱戦の最中、脱獄仲間が誤って放った毒矢に当たり苦しみ悶える中、剥製屋の江渡貝について自分と同じく、贋作には真作を超えたいがための拘りがあるはずということを伝え息を引き取る。
かつて樺戸集治監に収監されていた白石とは旧知の仲。女性の美醜に関する感受性に一般の感覚と乖離があり、そのことで白石が脱獄を繰り返す原因を作ってしまっている。
大島又輔(おおしま またすけ)
樺戸集治監四代典獄。樺戸に来た永倉と家永に、熊岸が脱獄しようとして射殺されたことを告げた。実際は熊岸は鈴川の手引きで脱獄に成功しており、処分を免れるため脱獄を隠し囚人らは死んだことにしている。
三船千鶴子(みふね ちずこ)
超能力者。かつて熊本の炭鉱会社の依頼で万田炭鉱を発見した。自分の能力を金儲けのタネにしようとする義兄の詐欺師である青原(あおはら)の詐欺の片棒を担ぐ罪悪感から彼の許を脱していた。インカㇻマッに「東に向かえば追っている男に殺される」と忠告する。
蝮のお銀(まむしのおぎん)
千枚通しを使い旅人を幾人も殺害して来た女盗賊。右肩から腹部にかけて蝮の入れ墨を施している。出会った坂本慶一郎と夫婦になり銀行や郵便局を襲撃する。
小樽で夫と共に賭場を襲撃、刺青人皮を手に入れようとするが、第七師団に包囲される。夫と一緒に脱出を図るが、目の前で夫は銃殺される。鶴見の殺害を試みたところを鯉登によって斬首されるも、頭のみで鶴見の靴に噛み付く執念を見せた。荷物の中に隠されていた夫婦の赤子は鶴見の計らいにより、養育費と共にアシㇼパのフチに預けられている。
蝮のお銀 - 実在の稲妻強盗・坂本慶次郎の妻で、ゴールデンカムイ作中の蝮のお銀と同じ殺害方法[28]を用いる[29]
石川啄木(いしかわ たくぼく)
実在した人物。本作では史実と少し異なる時期に釧路新聞社の遊軍記者となっている[註 11]。土方により写真付き新聞記事で世論を動かすための依頼を受ける。遊び好きで、白石とは馬が合う。
田本研造(たもと けんぞう)
実在した人物。かつて土方の写真を撮った。土方からの依頼により杉元・土方一行の写真を撮影する。

料理[編集]

「グルメ漫画」を掲げ、作中で北海道に縁ある食材や料理(主にアイヌ料理)が登場。調理や食事が描かれ各キャラクターが多様な表情を見せる。また杉元やアシㇼパにより当時のアイヌにはなじみのない味噌が頻繁に登場する。以下、紹介・列挙する。
※作中にて淡水魚や狩猟で獲った獣肉などの生食場面があるが、あくまで物語当時の食生活を描いている創作物であり、実際にはウィルス性肝炎の感染や寄生虫、食中毒等の危険を留意することが必要である。

チタタㇷ゚
新鮮な肉や魚を刃物で叩いて細かく刻んだ、たたき肉料理。チタタㇷ゚とはアイヌ語で「我々が(チ)刻む(タタ)もの(ㇷ゚)」の意で、刻むときに「チタタㇷ゚、チタタㇷ゚」と言いながら複数の調理者が交代で刻むのが慣わしである。本来は生食だが、新鮮なうちに食べきれない場合は肉団子にして後述のオハウ(汁物)にすることもあり、これを杉元は「肉のつみれ汁」と表現している。本作においては肉の生食に慣れない和人たちの口に合わせ、新鮮なものでもオハウの形で食される場面が多い。
用いられる部位は動物や調理量によって異なり、エゾリスやエゾウサギ、ヤマシギ等、肉が少なく調理しづらい小動物は、毛皮や羽毛、胆嚢や腸の中身など食用に適さない部分を取り除き骨ごと刻み、無駄なく食べる。ある程度の大きさの動物は特定の部位のみチタタㇷ゚にすることもあり、本作では鹿の気管のチタタㇷ゚が登場した。なお、本来はを使ったものをいう。
エゾリスのチタタㇷ゚
丸ごと刻んだものを、プクサキナ(ニリンソウ)と一緒にオハウにされたものが登場。
イセポのチタタㇷ゚
イセポとはエゾウサギのこと。耳の軟骨を含め丸ごと刻んだものを、プクサキナプクサ(行者ニンニク)、オシロイシメジエゾマツタケといったキノコを干したものと一緒にオハウにされたものが登場。
ユㇰのチタタㇷ゚
ユㇰとは鹿のこと。セウリ(鹿の気管)を刻んだものが登場。
コタンコㇿカムイのチタタㇷ゚
コタンコㇿカムイとはシマフクロウのこと。気管、舌、脳味噌などを一緒に刻んだものが登場。
鮭のチタタㇷ゚
エラと氷頭、白子を刻み、砕いた焼き昆布と塩を加えたものが登場。
その他の生食
獲れたばかりのエゾリスやエゾシカなど動物の新鮮な脳味噌や目玉を生食する場面が頻出する他、鹿の肺や肝臓を生食する場面もある。また実食する場面はないが、カワウソなどの脳も生食すると語られている。他にもイトウの刺身、プクサの新芽、フキの若葉なども登場。
オハウ
汁物のこと。具沢山でアイヌ料理の中心とされる。具でもある肉や魚で出汁を取り、野菜類を入れ、塩で味を付ける。上述のチタタㇷ゚のオハウも含め、杉元持参の味噌を溶かしいれる場面も多い。
エサマンのオハウ
エサマンとはカワウソのこと。ぶつ切りにしてプクサで臭みを除き、プクサキナ、牛蒡や大根等根菜類を入れたものが登場。毒罠で捕獲したため生食はできなかったが、加熱により弱毒化されているとのこと。
キナオハウ
「野菜が沢山入った汁物」の意。昆布と素焼きしたエゾハナカジカで出汁を取り、大根人参・ジャガイモ・ホウレンソウ等を煮込んだものが登場。
ユㇰオハウ
プクサキナやプクサを入れた鹿肉のオハウ。
イチャニウのオハウ
イチャニウとはサクラマスのこと。切り身にし、葉を落とし焼いて皮を剥いた蕗の薹の茎を入れた鍋に、フキやプクサを加えて塩で味付けしたものが登場。春の汁物の中では最も美味しいとされる。
カムイオハウ
この場合のカムイはヒグマのこと。ヒグマの肉のオハウ。
クンネ・エチンケのオハウ
クンネ・エチンケとはアオウミガメのこと。薄めた海水に昆布や干し魚で出汁を取り、アオウミガメの肉や内臓、おなか側の甲羅を細かく刻んだもの、オカヒジキを入れて煮込んだものが登場。アオウミガメは植物食のため肉は臭みがなく鶏肉のようにあっさりしており、汁はトロトロしている。
塩焼き
脂の乗ったカジカに塩を振り囲炉裏で焼いたもの、鹿の背肉に塩を振り炙ったもの、イトウの皮付き身の塩焼きなどが登場。
鍋料理
鍋を使って調理しているが、特に「オハウ」と言及されていないものや、アイヌ料理ではないもの。
丸ごと煮
カワウソの頭の丸ごと煮、オオワシの丸ごと煮などが登場。
桜鍋
東京で流行中のすきやき風馬肉料理。馬の薄切り肉とキャベツ・牛蒡を鍋に入れ、砂糖、醤油、酒、味噌で味を付け、加熱で桜色になった頃合いの馬肉を溶き卵に絡めて食す。杉元たちは強奪した軍馬を証拠隠滅のため屠殺し食材とした。
トッカリの塩茹で
トッカリとはアザラシのことで「海の周りを移動する」の意。アザラシは血が濃いため肉は黒く血の臭いも強いが、しっかり煮込むことで血生臭さが消え美味となる。
なんこ鍋
空知地方の郷土料理である馬の腸を味噌で煮込んだもつ煮。江渡貝剥製所にて土方一派と杉元らを執り成すため家永が振る舞った。
あんこう鍋
尾形の母親がよく作っていた鍋料理。
ラッコ鍋
アイヌの間では煮える匂いが欲情を刺激すると信じられており、食べる際は必ず男女同数を揃えるよう言い伝えられている。
にしん蕎麦
身欠きニシンの甘露煮を載せた蕎麦。京都発祥だが、ニシン漁で栄えた北海道でも盛んに食べられた。北海道のものは関東と同じ濃い目のツユ。
花園だんご
小樽の花園公園(現・小樽公園)名物の串団子
ニヘイゴハン
二瓶鉄造が獲れたての羆を調理したもの。心臓焼き血の腸詰煮が登場。羆の血は滋養強壮の効果が高く食すと精力が付くと二瓶は語っている。
ルイペ
「とけた(ル)食べ物(イペ)」の意、立木に吊るした半冷凍の鮭の切り身。
ニシン漬
白米身欠きニシン、キャベツ、大根、人参を入れ米麹で発酵させた保存食。
鯱の竜田揚げ子持ち昆布の串揚げ
浜に乗り上げた鯱(レプンカムイ)の脂肪を鍋で煎って油を出し、赤身肉を酒と醤油で下味をつけて片栗粉をまぶし、油で加熱調理した揚げ物。
エゾシカ肉のライスカレー
札幌の洋食屋で出されたもので、他の具材は不明。登場したカレールウがインドや東南アジアのものに近い汁型か、日本で独自に発達した粘性の高いルウかは判然としないが、アシㇼパは初めて見たカレールウを「オソマ(うんこ)」と評している。
冷製札幌ビール
札幌の洋食屋で出されたラガービール
松前漬け
数の子に細かく刻んだスルメイカコンブを醤油で味付けした松前藩発祥の御当地料理。
刻んだ沢庵を乗せた茶漬け
茨戸の一膳飯屋で土方が茶漬けを注文した際、細かく刻んだ沢庵を乗せるようリクエストして出されたもの。
カネ餅
マタギの携行食。日月にちなんだ縁起物で、凍りにくく保存が効き、他の食料が尽きた際に食べる最後の非常食。地域によってヴァリエーションがあるが、谷垣の出身地の阿仁では、水を加えた米粉に味噌か塩を混ぜ込んで葉に包み、蒸し焼きにする。戸沢では味噌は厳禁とされる。谷垣は隠し味としてクルミを混ぜている。
カワヤツメうな重
小川で獲ったカワヤツメ(ウクリペ)を背開きにして串を通した身を炭火で炙り、醤油や酒、砂糖で作ったタレをかけた蒲焼。飯盒で炊いた熱々の飯にのせ、薬味に採取したワサビを使う。ウナギよりやや固めの歯ごたえのある身が特徴。
クトゥマ(筒焼き)
オオウバユリ(トゥレㇷ゚)の鱗茎から作った澱粉をヨブスマソウの茎の中に入れ蒸し焼きにした団子。牛山曰く「葛切りみたい」。ニジマスの筋子(チポㇿ)や味噌を付けても良い。オオウバユリの鱗茎はそのまま焼いて食べるだけでも美味な模様。
豆菓子
煎り大豆に砂糖を衣掛けした菓子。
トノト
アイヌの穀物酒。ヒエアワキビが主原料であるが、釧路方面では馬鈴薯などを用いる。
ハマナスの実
真っ赤に熟したものは生食可能。アイヌは魚の油につけたり、乾燥させ冬の保存食としたりする。
ペカンペ
「水の上にあるもの」の意味でヒシの実のこと。採れたてのものは塩茹でにしてごはんに混ぜて食し、栗にも似た風味とされる。保存のために乾燥させたものは、皮を剥き実の白い部分を挽いて粉にして団子や餅の材料とする。
ニセウ
ドングリのこと。アイヌは実を茹でて干すことで渋を抜き、保存食とする。保存したものをそのままおやつとして食すほか、挽いて粉にして餅の材料とする。
イクラ料理
米とヒエの粥にイクラを入れたチポㇷ゚サヨ、塩で煮たジャガイモを潰したものにイクラを混ぜたチポㇿラタㇱケㇷ゚が登場。
フレップワイン
コケモモのワイン。樺太の特産品、甘酸っぱい。

書誌情報[編集]

テレビアニメ[編集]

『週刊ヤングジャンプ』2017年36・37合併号にて製作が発表された[30]2018年4月よりTOKYO MXほかにて放送中[31]。ナレーションは立木文彦が務める。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ「Winding Road」[33](第1話 - )
作詞 - Kamikaze Boy, Jean-Ken Johnny / 作曲 - Kamikaze Boy / 編曲 - MAN WITH A MISSION、Kohsuke Oshima / 歌 - MAN WITH A MISSION
エンディングテーマ「Hibana」[33](第2話 - )
作詞 - Ray / 作曲 - Reiji / 編曲 - Reiji & Tsuyoshi Sato / 歌 - THE SIXTH LIE

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 原作該当話
第一話 ウェンカムイ 高木登 三條なみみ 川越崇弘 羽山淳一、小園菜穂 第1話 - 第2話
第二話 のっぺら坊 粟井重紀 西道拓哉、松下純子
櫻井拓郎、鎌田均
第3話 - 第7話
第三話 カムイモシㇼ 二宮壮史 深瀬重 徳岡紘平 第8話 - 第12話
第四話 死神 入江信吾 沖田宮奈 小野田雄亮 山中正博、上西麻耶 第13話 - 第17話
第五話 駆ける 柳井祥緒 鳥羽聡 飯飼一幸、八木元喜 第18話 - 第22話
第六話 猟師の魂 吉永亜矢 西村聡 白石道太 和田高明、岩田幸大
羽山淳一、宮西多麻子
日向正樹
第23話 - 第27話
第七話 錯綜 イシノアツオ 東出太 江上潔 中村勝利、伊藤裕次 第28話 - 第31話、第33話
第八話 殺人鬼の目 入江信吾 三條なみみ 古賀一臣 浦野達也、関口雅浩 第34話、第36話 - 第39話
第九話 煌めく 吉永亜矢 沖田宮奈 深瀬重 日向正樹、袴田裕二 第40話 - 第44話
第十話 道連れ 谷村大四郎 白石道太 八木元喜、大西秀明
山本美佳
第45話 - 第50話
第十一話 殺人ホテルだよ全員集合!! 入江信吾 神谷智大 平田豊 小園菜穂、平野絵美 第50話 - 第54話

放送局[編集]

日本国内 テレビ / 放送期間および放送時間[34]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [35] 備考
2018年4月9日 - 6月25日 月曜 23:00 - 23:30 TOKYO MX 東京都 製作参加
2018年4月10日 - 6月26日 火曜 1:00 - 1:30(月曜深夜) BS11 日本全域 BS放送 / 『ANIME+』枠
火曜 1:44 - 2:14(月曜深夜) 札幌テレビ 北海道
火曜 1:59 - 2:29(月曜深夜) 読売テレビ 近畿広域圏 MANPA』第1部
2018年4月14日 - 6月30日 土曜 1:00 - 1:30(金曜深夜) 時代劇専門チャンネル 日本全域 CS放送 / 字幕放送[36]

インターネットではFODにて2018年4月9日より月曜23時30分に独占配信中[34]

TOKYO MX 月曜23:00枠
前番組 番組名 次番組
ゴールデンカムイ
-

BD / DVD[編集]

当初は第1巻から第3巻まで2018年6月26日から毎月順次発売される予定であったが[37]、映像クオリティを向上させるため1か月延期された[38]。また、2018年9月19日発売の原作単行本第15巻に、「茨戸の用心棒」と「怪奇!謎の巨大鳥」を収録したOVAのDVDが同梱される予定[39]

発売日 収録話(本編) 収録話(ショートアニメ) 規格品番
BD初回版 DVD初回版
1 2018年7月27日予定 第1話 - 第4話 第1話 - 第3話 + OVA1話 GNXA-2121 GNXA-2131
2 2018年8月29日予定 第5話 - 第8話 未定 GNXA-2122 GNBA-2132
3 2018年9月28日予定 第9話 - 第12話 未定 GNXA-2123 GNBA-2133

ショートアニメ[編集]

ゴールデン道画劇場』はYoutubeで毎週月曜23:30に配信しているショートアニメ[40]。監督は森井ケンシロウ、アニメーション制作はDMM.futureworks、ダブトゥーンスタジオが担当。

挿入歌「カムイのゴールデン」(第10話)
作詞 - 森慎太郎[41] / 作曲 - 葉月ゆら[42] / 歌 - 小林親弘/白石晴香/伊藤健太郎/乃村健次/てらそままさき[43]
話数 サブタイトル 配信日 原作該当話
#1 リス編 2018年
4月16日
第5話
#2 ウサギ編 4月24日 第8話
#3 カワウソ編①[註 12] 5月1日 第14話
#4 シライシたたき編 5月8日 第3巻おまけ
#5 Nihei編 5月15日 第23話
#6 白石VSリュウ編 5月22日 第28話
#7 さよなら脱獄王・・・。編 5月29日 第36話
#8 森の仲間を踊り食い♪編 6月5日 第44話
#9 辺見和雄編 6月12日 第5巻おまけ
#10 カムイ大爆笑編 6月19日 第55話

脚注[編集]

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編註[編集]

  1. ^ 公式が「冒険(バトル)」と「歴史(ロマン)」と「狩猟(グルメ)」と銘打つ。
  2. ^ a b ポーツマス条約により、北緯50度以南の樺太島(南樺太)が日本領になっている。
  3. ^ 一行の中で、尾形の写真は撮影されたのか、されていないのか不明である。
  4. ^ 史実では1908年(明治41年)10月に死去した榎本武揚は、犬童の台詞からまだ生存していることがわかる(第135話)。
  5. ^ 野間に目撃されている(9話)。
  6. ^ 作中で彼の年齢については言及されていないが、満期除隊の場合は、通常23歳である。
  7. ^ 網走刑務所収監・脱走の経歴を持つ。
  8. ^ フミの疱瘡罹患。また、家族に感染することを恐れての夫・賢吉への殺人依頼だった。
  9. ^ 網走監獄は1909年(明治42年)の山火事の飛び火による火災でほぼ全焼しており、これらの建物は1912年(明治45年)の復旧工事で建てられたもの。
  10. ^ アシㇼパの父・ウイルクの顔に傷がある。
  11. ^ 史実では1908年(明治41年)1月から4月頃だが、本作では夏から秋頃である。
  12. ^ 配信時には「カワウソ編」であったが、Blu-ray収録に伴い変更となった。

出典[編集]

  1. ^ 野田サトルの一攫千金サバイバル、YJで始動”. コミックナタリー. 2017年8月3日閲覧。
  2. ^ a b c d e 『ゴールデンカムイ』野田サトルインタビュー ウケないわけない! おもしろさ全部のせの超自信作!”. このマンガがすごい!web/宝島社. 2016年4月1日閲覧。
  3. ^ a b キムンカムイ -”. 野田サトルのブログ (2015年9月24日). 2018年5月2日閲覧。
  4. ^ マンガ大賞作「ゴールデンカムイ」 忠実描写、アイヌ民族も注目 北海道新聞 2016年4月4日
  5. ^ 「ゴールデンカムイ」作者・野田さん 白老アイヌ民博に色紙 苫小牧日報 2016年6月29日
  6. ^ そこが聞きたい 先住民族アイヌの今 北海道アイヌ協会理事長・加藤忠氏 毎日新聞 2017年1月19日
  7. ^ 編集者が選ぶコミックナタリー大賞、今年度の1位は九井諒子「ダンジョン飯」”. コミックナタリー (2015年10月1日). 2015年10月1日閲覧。
  8. ^ a b 「ゴールデンカムイ」特集 野田サトル×町山智浩対談”. コミックナタリー. 2015年12月18日閲覧。
  9. ^ マンガ大賞2016は野田サトルの「ゴールデンカムイ」に決定”. コミックナタリー. 2016年3月29日閲覧。
  10. ^ 【北海道ゆかりの本大賞】増田俊也さん『北海タイムス物語』と野田サトルさん『ゴールデンカムイ』が受賞
  11. ^ 「ゴールデンカムイ」が手塚治虫文化賞のマンガ大賞に!新生賞は板垣巴留”. コミックナタリー (2018年4月25日). 2018年4月25日閲覧。
  12. ^ 鶴見「今年8月、釧路沿岸で蝗害が発生」(131話)。
  13. ^ キャスト情報 第4弾 発表!”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト. 2018年2月19日閲覧。
  14. ^ 「ゴールデンカムイ」鶴見中尉は大塚芳忠、尾形は津田健次郎、谷垣は細谷佳正(コメントあり)”. コミックナタリー (2018年2月5日). 2018年2月5日閲覧。
  15. ^ a b c d e f g h i j k l m n o STAFF/CAST”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト. 2018年3月24日閲覧。
  16. ^ 追加キャスト発表!”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト (2018年4月23日). 2018年4月24日閲覧。
  17. ^ a b c d e f g h i j k l 単行本6巻の人物紹介より
  18. ^ 平成26年度 (第18回) アイヌ文化奨励賞 (個人) 貝澤貢男 (75歳) - アイヌ文化振興・研究推進機構
  19. ^ ゴールデンカムイ(公式)@kamuy_officialの2016年5月6日のツイート2018年5月2日閲覧。
  20. ^ a b c 単行本9巻の人物紹介より
  21. ^ kamuy_officialのツイート(869026044715515904)
  22. ^ 単行本7巻の人物紹介より
  23. ^ ゴールデンカムイ(公式)@kamuy_officialの2017年7月24日のツイート2018年5月2日閲覧。
  24. ^ 「明治期に実在した凶悪犯」とナレーションがある(102話)が、名前と活動時期が若干違う。
  25. ^ ゴールデンカムイ(公式)@kamuy_officialの2018年4月2日のツイート2018年5月2日閲覧。
  26. ^ 「インカ(ラ)マッ」役キャスト発表!”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト (2018年6月22日). 2018年6月22日閲覧。
  27. ^ 第72話3P。
  28. ^ 『北海道行刑史』重松一義編著 1970年。
  29. ^ 「明治期の北海道に実在し」とのナレーション(102話)。
  30. ^ “ヤングジャンプ連載『ゴールデンカムイ』TVアニメ化決定! コミケでは、アニメビジュアルを使用した特製うちわを配布”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2017年8月3日). http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1501720090 2017年8月3日閲覧。 
  31. ^ TVアニメ『ゴールデンカムイ』 放送時期・放送局&配信情報公開ッ!”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト. 2017年12月14日閲覧。
  32. ^ a b c d e f 「ゴールデンカムイ」制作はジェノスタジオ、難波日登志監督が「放送規制に挑む」”. コミックナタリー (2017年10月16日). 2017年10月16日閲覧。
  33. ^ a b “『ゴールデンカムイ』4月9日より放送開始”. アニメイトタイムズ (アニメイト). (2018年3月5日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1520242984 2018年3月5日閲覧。 
  34. ^ a b ON AIR”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト. 2018年3月5日閲覧。
  35. ^ テレビ放送対象地域の出典:
  36. ^ ゴールデンカムイ”. 時代劇専門チャンネル. 日本映画放送. 2018年3月6日閲覧。
  37. ^ Blu-ray&DVD”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト. 2018年3月24日閲覧。
  38. ^ TVアニメ『ゴールデンカムイ』Blu-ray&DVD発売日変更のお知らせ”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト (2018年5月15日). 2018年6月21日閲覧。
  39. ^ コミックス第15巻 アニメDVD同梱版 発売決定ッ!!!”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト (2018年5月17日). 2018年6月21日閲覧。
  40. ^ 『ゴールデンカムイ』ショートアニメ「ゴールデン道画劇場」が配信スタート! ポップアップショップやコラボフード&ドリンク情報もお届け”. animateTimes (2018年4月17日). 2018年4月20日閲覧。
  41. ^ 森慎太郎@moris1022の2018年6月19日のツイート2018年6月21日閲覧。
  42. ^ 葉月ゆら@yura_hatukiの2018年6月19日のツイート2018年6月21日閲覧。
  43. ^ ショートアニメ『ゴールデン道画劇場』#10「カムイ大爆笑編」を1週間限定公開!!”. TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト (2018年6月19日). 2018年6月21日閲覧。


書誌出典[編集]

  1. ^ ゴールデンカムイ/1|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2015年6月15日閲覧。
  2. ^ ゴールデンカムイ/2|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2015年6月15日閲覧。
  3. ^ ゴールデンカムイ/3|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2015年6月15日閲覧。
  4. ^ ゴールデンカムイ/4|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2015年8月9日閲覧。
  5. ^ ゴールデンカムイ/5|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2015年12月18日閲覧。
  6. ^ ゴールデンカムイ/6|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2016年3月18日閲覧。
  7. ^ ゴールデンカムイ/7|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2016年4月19日閲覧。
  8. ^ ゴールデンカムイ/8|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2016年8月19日閲覧。
  9. ^ ゴールデンカムイ/9|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2016年11月18日閲覧。
  10. ^ ゴールデンカムイ/10|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2017年3月17日閲覧。
  11. ^ ゴールデンカムイ/11|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2017年8月18日閲覧。
  12. ^ ゴールデンカムイ/12|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2017年12月19日閲覧。
  13. ^ ゴールデンカムイ/13|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2018年3月19日閲覧。
  14. ^ ゴールデンカムイ/14|野田 サトル|ヤングジャンプコミックス|”. 2018年6月19日閲覧。

関連項目[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 質問箱Q&A保管庫 Q.007 ゴールデンカムイ公式サイト

外部リンク[編集]