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サバイバル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

サバイバル英語:survival)とは、困難な状況下や危険な状況下で生き続けること[1]。典型的には、事故・試練・困難な環境などのもとで、生き続けたり存在し続けること[2]

概要

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危機的な状況というのは、一般には、人命にかかわるような事故災害遭難などを指している。

なお軍隊では、主に補給がすっかり途絶えた場合でも兵士が生き延びて帰還することをサバイバルといっている。

困難な状況でも生き残るために大切なことは、冷静になり現状を知り的確な行動を選ぶことである。逆に最もすべきではないことは、パニックに陥ったり、本能の赴くまま直情的に行動することである。

生き残るためのスキルを英語ではサバイバル・スキルといい、日本語ではサバイバル術などという。英語圏では困難な状況で生き残った人をサバイバーと呼ぶこともある。

過去に起きたサバイバル体験の中には、記録が残されているものもある。。→#実際のサバイバル状況を扱った記録

なおサバイバルはフィクション類(小説映画ドラマ等)の題材としても人気がある。ただしフィクションは本当にサバイバルしなければならない状況ではあまり参考にはならない。

サバイバルに必要とされること

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必要なことは、基本的なセオリーはあるといえばあるが、事故、災害、遭難などの種類ごとに異なる。

サバイバルに必要な物質・物資

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呼吸・水分・食物の順に重要性を説いた「3・3・3の法則(“3分・3日・3週間”の略)」というものがある。この時間を超えると人間が生存できる可能性が低くなる。また、3・3・3の法則に体温異常が3時間以上続くと人間が生存できる可能性が低くなるということを加え「3の法則( “3分・3時間・3日・3週間”の4つ ) 」というものもある。

空気

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呼吸に必要な空気(酸素)が絶たれれば4〜5分後には気を失い、まもなく死に至るので、まず安全な空気を確保することが大切だとされている。

火災の場合

火災に遭遇した場合は特に安全な空気の確保が必要となる。火災では建築材料が不完全燃焼を起こし一酸化炭素が大量に発生するため、一酸化炭素中毒の危険がある。

建物内で火災に遭遇し、自分がいる部屋にまで煙が入ってきた場合は、できるだけ姿勢を低くして安全な空気を吸うようにする必要がある。火災で発生した煙や有害ガスは空気よりも軽い傾向があり、まず部屋の上部で広がり、次第に下へ迫ってくる。煙・有毒ガスの層が降りてくる前に、退避行動をとり、建物の外に脱出する。

もし煙が頭部の高さまで迫ってきたら、できるだけ「かがむ」姿勢をとり、退避行動を続ける。 さらに煙の層が降りてきたら、いわゆる「四つん這い」になって安全な空気を確保する必要がある。その姿勢のままで退避行動を続け、脱出口を探す。さらに煙が降りてきて高さ40cmや30cmほど以下になり「四つん這い」でも煙を吸ってしまう状況でも、部屋の隅にはわずかに吸える空気が残っている可能性がある[3]。顔を近づけるようにして息を吸い、息を止めて「四つん這い」で避難行動を繰り返す。

火災が起きたのが1階の場合、煙が階段を煙突のようにして昇ってくる場合がある。姿勢を低くして階段を降り、煙の層が降りてきた場合は、階段の各「踏み面」の付近にわずかに吸える空気が残っている場合がある[3]ので、そこに顔を近づけて息を吸い、息を止めて階段を降り続け、を繰り返して脱出する。

その他

サバイバルのために風雨をしのいだり体温を保つためにテント類や洞穴類などをシェルターとして使う場合も、やはり安全な空気の確保には留意しなければならない。閉ざされた空間で調理のために火を使うと一酸化中毒を引き起こす可能性がある。

人間は水を飲めなければ3〜4日で死亡するとされている。

成人男子は1日1リットル以上(健康に、身体活動するためには2リットル以上)の水を一般的には必要とする。

山岳で遭難した場合

持参した水が尽きれば、山中で水を探すことになる。

滑落事故によって脚を負傷し動けない場合などは、持っている水でやりくりをする必要がある。残量が少なければ「口を湿らせる」程度に留め、救助が到着するまで、ともかく渇きに苦しまずに生き延びることを第一に考える。

「単に道を見失った」ような場合は、付近に沢があれば水を汲んで使う。沢が見当たらない場合でも、山の斜面を注意深く観察すると、岩肌の苔などからしずくが垂れ落ちているのを時間をかけて集めることで水を確保することができる。高山の場合、「残雪」を溶かして飲むという方法もある。

冬山で遭難した場合は、水分を得るためにをむやみに口にしてはいけない。体を冷やしてしまい、下痢によって脱水症状を起こすほか、身体は体温を保とうと余計にカロリーを消耗し、かえって死亡率が高くなる。燃料があれば弱火で温めて溶かして飲む。もし黒いビニールなどを持っているなら、直射日光の当たる場所に「黒いもの」を置いて溶かすことができることもある。燃料もなく、黒いものもない場合は、しかたないので口で少量だけ溶かして飲むか、手足で温めるなどして溶かして飲む。やむなく雪や氷を口にする場合は、極力少しずつにする。

海洋遭難の場合

海洋で遭難し救命いかだ(ラフト)や救命艇に逃げ込んだ場合、規則上は水が装備されている。その量は「(ラフトの)定員ひとりあたり3リットル[4]」である。

なお、たとえ真水が切れたたとしても、海水は飲んではならない。身体は塩分を尿として体外に排泄しようとし、飲んだ海水の量よりも更に多くの水を必要とするためである。

ラフトの屋根(テント部分)に降った雨を(容器などに)集めて飲むことができる[5]

尿血液も海水同様に塩分濃度が高いので、飲んではならない[6]

乾燥地帯の場合

乾燥地帯の広大な土地で携行している水が尽きた場合に水を見つける方法。

まず周囲の数キロメートル程度の地形をよく観察し、比較的低い場所へ移動し、「水が流れた痕跡」を探す。まれに雨が降る時期には地表を雨が流れる。もし痕跡があったら低い方向へとたどる。

低い場所にたどり着いたら、ひとつは地面をじっくりと観察し、動物の「足跡」を低いほうへと辿ってゆくと「水場」になっている場所が見つかることがある。見つけられたら、その水を汲んで一度沸騰させてから飲む(感染症のリスクがあるため)。動物の足跡が全く無い地帯であっても、一番低い場所にたどり着くと、小さな「水溜り」が見つかることもある。

水の流れた痕跡を辿って最も低い思われる場所までたどりついても、動物の水場も水溜りも見つからない場合は、その低い場所の地面の色を注意深くじっくりと観察する。土地(地面)にはわずかに水が含まれており、水分が比較的多い地面は色が比較的濃いことが多い。水分が比較的多そうな場所を判別したら、そこで地面を掘る。50〜60センチほど掘ると、水分が増えて土の色が濃くなってくる。やがて掘った穴の中に、直径数センチほどの大きさの、とても小さな「水溜り」が出現するようになる。そうなったら布類を掘った穴の底のわずかな水にひたし、濡れた布をしゃぶる。掘った穴の水の場合は、通常比較的きれいなので、沸騰させずに飲んで良い。

浅い穴を掘って、中央に水を蓄えるコップなどの小さな容器を置き、その周囲に海水や泥水等の飲用に適さない水を入れ、穴に光を通す薄いビニールで覆ってしまい、そのビニールシートの中心(コップの真上)に小石を置いて、中心部が最も低くなるようにしておく、という方法もある。穴の中は太陽熱などで水が蒸発して湿度が高くなり、ビニールの表面で大気によって冷やされ、水滴となってコップに溜まる。この方法で、草木の汁や朝露などを蒸留することも可能である。

他の一般的な考慮点

体温が上昇すると、発が起き、大量の水を必要とするので、日陰に退避したり、身体を動かす量を減らすということも、必要な水の量を減らす効果がある。 また食物を取ると消化のために水分を必要とするため、食事の量を抑えると水の消費量も減る。

食料

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人間はいくら水が豊富に飲めても、それ以外の食物を何も口にしていないと、概ね3週間 - 1か月で死ぬ。

山岳遭難の場合

山中で荒天になり、下山を目指して歩き続けたり、あらかじめ場所が分かっている山小屋にたどり着くために歩き続けたりする場合は、持参した携行食を随時食べて、エネルギーを補給する。歩き続けるためには糖質炭水化物)が望ましい。特に尾根を歩いていて強風に吹かれている状態では体温も低下しがちなので、低体温症を防止するためにも糖質を補給する。

滑落などで負傷して動けない場合、携帯・スマホなどで救助要請をできた場合は2日〜数日程度で救助隊が自分を見つけてくれる可能性は高いが、天候悪化で救助活動が一時延期になる場合もあり、食料の残量には余裕を持たせて1日あたり食べて良い量を計算する。

救助要請を出せなかった場合は、さらに食料の問題が深刻になる。できるだけ1日あたりの消費量を抑え、長く生き延びられるようにし、発見してもらえる可能性を残す。

海洋遭難の場合

海洋遭難の場合、イパーブ[7]のスイッチを入れるか、海中に投げ込むことで救援要請をする。救命いかだ(ラフト)の中に若干の食料も入っている。

イパーブがきちんと作動していれば、数日程度で救助が来てくれる可能性は高い。その間は非常食でしのぐことになる。安全を考慮するなら発見日数が伸びるような事態も想定して食料の量を確認し、一日一人あたり食べてよい量を算出すればよい。

数日〜1週間もすると、ラフトの緊急ボックスの中の非常食は尽きる。

緊急ボックスの中には一般に、そういう事態も想定して「釣り針と釣り糸」(および、簡易的な、短い釣竿)も備えられている。大洋では面積あたりの魚が少ないが、運良く釣れたら、まず食べられる魚か判断する。備え付けのナイフでさばき、寄生虫類がいないか観察、もしいたら取り除いてから食べる。

脂質は重量あたりのカロリーは高い。飽和脂質は非常時にはよいカロリー源である。ただし魚の脂肪でも消化できるものとできないものがある。一部には消化できない脂の魚種もいる。また連食するとケトーシスになり、肝臓に負担をかけるのでそれも避ける。

また魚の脊髄周辺には、比較的塩分の少ない体液が蓄えられているので、丸ごと食べるか脊髄周辺の体液をすすることで水分を補給できる。

『たった一人の生還』の実話では、長い漂流の期間中、何度かラフトの屋根に海鳥(アホウドリの類)が降りてきた時があったので、ついに脚をつかんで捕えることに成功し、さばいて食べた、という記録も残されている。

予備知識

統計的に言えば、男性よりも女性の方が、皮下脂肪が厚く基礎代謝が少ないため、生き延びられる日数はやや長い傾向がある。

寒い環境ではとりあえずは体温を上げるために、糖質脂質が多い方が望ましい。だが長期にわたる場合は、細胞を維持するにはタンパク質やアミノ酸が必要である。

炭水化物は重量あたりのカロリーは低いが、代謝に伴い水分を発生し摂水欲求をやや下げる。 水が乏しい環境では、肉などのタンパク質を多く取ると、消化吸収に伴う腎臓での尿素排泄のために多くの水を必要とする。

分は、水が十分にあって脱水症状を起こしそうな場合には意識して取るのが良いが、逆に水が足りない場合は余計な水の消費につながる。

山で荒天時には、行動食でエネルギーを補給しつづけると行動が続けられる。

なお食料が尽きたとしても、血中糖度が下がり始めると、身体は代わりに、蓄えている脂肪を燃焼させエネルギーを調達しつづける。1日あたり数百グラム程度ずつ体重が減ってゆく。そして脂肪というエネルギー備蓄が尽きると、筋肉のタンパク質の分解までしてエネルギー調達を開始する。その期間は普通の体型でおよそ3〜5週間程度である。


適切な体温の維持

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体温異常は命にかかわる。着るものに配慮が必要である。 また体温を上げるためにはエネルギー源が必要で、糖質・脂質が必要となる。非常用の携行食としてはたとえばキャンディーやチョコレートなどが選ばれる。逆に体温を下げるためには水が必要で、同時に発汗によって失われる塩分を始めとするミネラル分を補給しないと、体調を崩して体力を余計に消耗する。

低体温症を避ける

低体温症は体の内側(直腸温度)が35度以下になると発生する。体温が26度以下では意識を失い、生命が危機的な状況である。山岳遭難や海洋遭難ではまず低体温症に気をつけなければならない。

高山で気象が荒れた場合の山岳遭難では、たとえ夏山でも、簡単に低体温症に陥ってしまう。高山は、平地とは気温も風速も異なっている。高山は風も強い。 気温が10度であっても風速10m/秒(時速36km。枝が揺れ、大きな旗がはためく程度)では、体感温度は0度に匹敵する(wind-chill。“風で萎縮”)。 山岳遭難では、低体温症で命を落としてしまうこともある。特に体表面が濡れ状態で風に吹かれると、深刻な事態に陥る。

荒天時には山では雨具(レインスーツ)を装着するのは登山者にとってはセオリーになっているが、レインスーツの経年劣化が原因で水漏れが起き、雨天時に下着までずぶ濡れになることがある。トムラウシ山遭難事故では、それも要因となって死者が増えた[8]。地球温暖化対策のためにフロン系の防水スプレーが販売されなくなりい、防水性能が落ちたことも、レインスーツの防水性能が低下する原因になっている[8]

海洋遭難の場合も、海水温が1桁台の時に飛び込んだりすると、数分ほどで震えが止まらない状態に陥り、10分もすれば気を失い命を失う。着衣を濡らさないようにして救命いかだに乗り移ったら、互いに身体を寄せて体温を保つようにする。

熱中症を避ける

湿度が高い状況(日本の梅雨時や夏は特に)、気温が比較的高い夏の低山での遭難で避難行動をしている時などでは熱中症にも注意が必要である。防止策としては、気温が高い日ならこまめに水分・塩分・ミネラル分を補給することであり、できるだけ日差しを避けることである。熱中症に陥った場合は、木陰など比較的涼しい場所で休ませ、衣服をゆるめさせ、もしも水があれば水を飲ませ、もしもタオルもあれば濡れタオルを作ってやりそれで体表面を濡らし、団扇の代用に使えるものが何かあればそれで風を送り気化熱で体温を下げてやる。

サバイバルの道具

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地震や洪水のときに役立つ道具

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懐中電灯スマートフォン携帯電話・モバイルバッテリー・充電アダプター。(携帯ラジオ
地震や洪水ではしばしば停電も起きるので懐中電灯を持っていると役に立つ。近年ではLEDライトなど小型・軽量で長時間点灯可能なライトも市販されている(百均でも入手可能)。スマホは地震の時にも情報源になる。普段から災害情報アプリをダウンロード・インストールしておくとよい。大地震発生直後は互いに連絡をとりあおうとする数が多すぎて電話回線がパンクしてしまうが、ショートメッセージなどで安否確認をしたり、インターネット回線経由で災害情報サイトなどで避難に必要な情報を確認することができる。モバイルバッテリー、充電アダプターもあわせて携行するとよい。コンセントを分岐させる「コンセントタップ」も持っていると自分の電力を確保する苦労が減る。
なお災害時にはインターネット回線の一部まで不調になることがあるが、携帯ラジオならばNHKラジオにチャネルをあわせると災害関連情報が得られる。なお災害時を想定したワンセグとラジオの両方を受信できる「防災用ワンセグ受信機」の類も6千円〜1万円程度で販売されている。

陸上での遭難の場合

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基本的な道具類から説明する。

衣服・レインスーツ
衣服は、気温が低い山岳では体温を保ち低体温症を防ぐために必要である。逆に乾燥地帯や砂漠など樹木がほぼ無く、日中に直射日光にさらされ続ける場所でも太陽光から身を守るためにやはり必要である(砂漠の民は白っぽくてゆるやかな服を着てターバン類を着用して体温の上昇を防ぐ)。山岳で荒天に遭遇した場合はレインスーツ類を着て、身体が濡れるのを防ぐ。
なお衣類は、負傷した時には、Tシャツなどを割いて包帯として使ったり、骨折時には衣類と添え木を組み合わせて患部を固定するのに使える(同様にタオル類も役に立つ)。
基本的にはスニーカー、運動靴、トレッキングシューズなどが良い。逆にハイヒール類はただでさえ困難な状況を一層困難にしてしまう。
地震の時は、ガラスを踏んで負傷してしまうことや釘の踏み抜きを防ぐため底の丈夫な靴が適している。地震発生時には自宅内でも窓ガラスや食器の破片で足を負傷してしまうことがあるので、普段から就寝時に寝室にスニーカー類を用意しておくことも、防災担当の省庁のサイトやニュース番組などで勧められている。火災事故や爆発事故などが発生した場合でも、スニーカーや運動靴が適している。
河川の氾濫などで洪水や浸水が起きた状況で移動しなければならない場合はスニーカー類が良いとされており、なおかつ靴紐をしっかりと締めるとよい。洪水の場合は、長靴は中に水がたまり重くなってしまいかえって移動を困難にさせると政府もさかんに注意喚起している[9]
山岳では基本的には登山靴やトレッキングシューズ類を選ぶ。段差の多い登山道で長時間移動する状況で、くるぶし・アキレス腱を負傷から守ることまで考えたら、足首あたりまで覆うデザインの靴のほうが若干有利である。
水の容器
ペットボトルでもポリタンクでもプラスチック製の袋でもよい。防災用品としても水容器のプラスチック袋が販売されている。長期のサバイバルの場合は、結局、水場の周囲から離れて数日以上移動しつづけることがかなり困難になる。水容器はいわゆる普通のビニール袋でも代用可能である。堀江謙一は最初の太平洋横断の際、水を大量のビニール袋に詰めてヨットに積んだ。
ビニール
特に45Lサイズなど大きなビニール袋(ポリ袋)は、簡易的な防寒具や、雨具が傷んだ場合の補助的な雨具としても使える。登山では、雨天時などリュックが濡れる場合を想定してシュラフや着替えの衣類を濡らさないためにビニール袋で包んでからリュックに入れており、中級以上の登山者の多くが、破れた場合の予備として、また遭難時を想定して、数枚程度は余分にリュックに入れて持参している。
普通の紙もサバイバルには役にたつ。たとえば新聞紙類は、胴のまわり、シャツの下、腹や背中あたりに入れるだけで暖かくなる。また火口に使える。清潔な紙ならば、傷口に当てるなどしても利用できる。遭難し捜索隊が出ていると考えられる場合、人員や状態や行動予定などを捜索隊に向けてメッセージとして残せば、発見される可能性や生き残る可能性が増す。
点火道具(マッチライターなど)
があれば、あまり清潔ではない水を沸騰して飲める水にできる。生のままでは食べるのに適さないものも加熱調理できる。また寒い場合は暖をとるのに役立ち、日中の煙や夜間の光で捜索隊から発見される確率を高めてくれる。基本的には火を起こす場合は、マッチやライターが必要になる。
長期のサバイバルでは、マッチやライターを消耗しないように気をつける。一旦火を起こしたら、その火を長時間絶やさないようにする。火を起こす場所を決めたら、その場所に枯れ枝などをあらかじめ十分に集めてから、着火する。なお、もし凸レンズ凹面鏡類を持参していたら、晴天の日中なら着火できる。
石を他の石とぶつけて割り、枝と組み合わせて(つた)で固定すれば斧になる。写真右端が現場で作る斧。
ナイフ
ナイフは3食料関連で役立つことがある。
なお日本国内では銃刀法軽犯罪法など、法令により一定の刃渡り以上のナイフの携行が基本的に禁止されている。たとえば刃渡り15cm以上で短刀のような形状のナイフは携行禁止。形状によっては5.5cm以上でも禁止である。5cm程度の刃渡りでもブッシュクラフトに使え、木の枝を加工して即席でさまざまな道具をつくることができる。
ナイフを持参していない状態で遭難した場合でも、もしガラス質を含んだ石が多い場所ならば、うまく割れれば石器になり簡易的なナイフとして使える。
針と糸
1週間以上のサバイバルでは衣類がほつれてくることはそれなりに増えるので縫い針と糸が役に立つことがある。小さな裁縫セット(百均でも売っている)をリュックや非常用袋に入れておくと役立つかも知れない。

海洋遭難のサバイバルの道具

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救命胴衣(ライフジャケット)
救命胴衣(ライフジャケット)を着用さえしていれば、水難事故に遭った人の8割ほどが助かる。着用しないと助かる率は4%ほどに低下する[10]
救命いかだ(ライフラフト)
ある程度以上の大きさの船なら救命いかだを備えることになっている。小型のボートの場合は備えていない場合がある。知床遊覧船沈没事故でも事故を起こした遊覧船は救命いかだを備えていなかった。
イパーブ
イパーブ (EPIRB: Emergency Position Indicating Radio Beacon) は救難要請の信号を発信する装置である。救命いかだ類に逃げ込む時はイパーブを持って乗り込み、スイッチを入れる。
本発信用のボタンのほかに、試験用の発信ボタンがあり、作動確認ができる。
緊急時の水、食料、釣り針と釣り糸と簡易式の短い釣り竿、レスキューシート(断熱シート)などが入っている

兵士のサバイバル

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マレーシア陸軍兵士からジャングルでのサバイバルについて講習を受けるアメリカ海兵隊員

軍事関係の本では「サバイバルにおいて、最も重要なことは、安全な場所を確保することである」などと書かれている。ある程度快適な場所を確保することが出来れば、生き抜こうとする意志を保ち続けることができる[6]

短期間の場合は、まず安全な場所まで退避・到達するまでが第一のサバイバルである。人は飲まず食わずでも3日間は生存可能なので、まず最初の最重要課題は「安全な場所・安全な空間の確保」であり、そこにたどりついてから、次に重要な「水と食料の確保」を行うことになる。

サバイバル状況が発生した事件・事故

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集団的事例

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タイタニック号の沈没(1912年4月14日
豪華客船タイタニック号が氷山に衝突、2,200名以上の乗客が凍て付く北大西洋のニューファウンドランド沖の海に投げ出された。低い水温により、浮遊物にしがみ付いて助けを待っていた人の大半が低体温症によって意識を失い、溺死した。同事故では、ただでさえ少ない救命艇が、パニックに陥った船員の誤った判断により、定員に満たないまま降ろされるという不手際もあって、結果1,503名が死亡したとされる。当時の天候は気温と水温が低かったが、微風であったことから、漂流物によじのぼっていた方がより長く救助を待てたようである。沈没の2時間後、他船によって救助されたがほとんど亡くなっている中で2名が生存していた。医学検査の結果、飲酒して血中アルコール度が高いことぐらいの差しかなかったことで特例ケースとなっている。
阪神・淡路大震災1995年1月17日
早朝の午前5時46分頃、兵庫県神戸市を中心とした都市直下型地震が発生した。人口が密集して木造建築が多い地域に、火災が多く発生した。また、家具の下敷きになって死亡する事故も発生した。都市機能が復旧した後も、仮設住宅で生活していた人を中心に孤独死も出て、街の復興の裏で個人レベルではなかなか生活の復旧が進まなかったことも問題の一つにあがっており、後の都市災害における援助の在り方に幾つかの課題を投げ掛けている。
ニューヨーク世界貿易センタービル崩落2001年9月11日
この事件では、炎上中のビルで停電が発生し、初期の段階では非常階段を使って脱出できたという説もあるが、照明が失われて脱出経路が判り難く、ビルに取り残されたままになった人も多かったとされる。また航空機衝突の際に飛び散った破片や瓦礫が周辺地域に降り注ぎ、これらの落下物による負傷者も多数発生した。
東日本大震災2011年3月11日
津波により孤立した建物が数多く発生した。自衛隊がヘリによる上空からの救助活動を行った。

個人・少人数の事例

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ジャングルにおける残留日本兵の例
山中・山野における例
孤島・孤立地帯における例
漂流における例

サバイバル状況を扱った作品

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実際のサバイバル状況を扱った記録

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漂流(著:吉村昭ISBN 978-4103242123
江戸時代に船の難破で伊豆諸島鳥島へ漂着し、12年に及ぶ無人島生活の末に故郷へ帰還した野村長平の史実を基にしたドキュメンタリー。
無人島に生きる十六人(著:須川邦彦ISBN 4-10-1103216
1899年に太平洋上のパールアンドハーミーズ環礁で座礁した帆船・龍睡丸の乗組員16人が近くの無人島に上陸し、3か月以上の生活を経て全員生還した実話。
『エンデュアランス号漂流』(著:アルフレッド・ランシングISBN 4-10-537301-3
南極圏で探検船が難破するという絶望的な状況にもかかわらず、隊長のアーネスト・シャクルトンをはじめとする28人の隊員の超人的な努力で、22か月後全員が奇跡の生還を成し遂げた。(帝国南極横断探検隊参照)
大西洋漂流76日間(著:スティーヴン・キャラハン 訳:長辻象平ISBN 4-15-050230-7
1982年2月4日深夜に乗っていたヨットが転覆、小さな救命いかだに乗って漂流し、手製のと頼りない蒸留器だけで生命を繋ぎ、76日後に救助されたヨット乗りの手記。(ノンフィクション)
たった一人の生還(著:佐野三治ISBN 4-10-136711-6
国際外洋ヨットレース「トーヨコカップ・ジャパン―グアムヨットレース'92」に参加した「たか号」が転覆、6人がライフボードに乗って漂流、27日後に救助され生還した人物の体験記。
孤島の冒険(著:ニコラーイ・ヴヌーコフ 訳:島原落穂、1998年)ISBN 4-494-02734-0
船から波にさらわれ、千島列島の無人島に漂着した14歳の少年が一人で47日間を生き抜いた実話。
ドキュメント気象遭難(著:羽根田治ISBN 4-635-14004-0
生きてこそ (映画)
原題『Alive!』。ウルグアイ空軍機571便遭難事故に遭ったウルグアイの学生ラグビーチームほか45人の乗客達。全員絶望と見做され捜索も打ち切られる中で、72日後に16人が生還するまでの苦闘を描く。(ノンフィクション) この事故はほかにも「アンデスの聖餐」「アンデス地獄の彷徨」などで数回映画化されているほか、書籍化もされている。
The 33
コピアポ鉱山落盤事故の再現ドキュメント。

TVショー

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MAN vs. WILD(ディスカバリーチャンネル)
冒険家のベア・グリルスが世界中の無人地帯で実際にサバイバルの知識や技術を実演するTVショー。

サバイバルを題材としたフィクション

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小説とその派生作品

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漫画

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映像作品

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脚注

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注釈

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出典

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参考文献

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  • 鄭仁和訳編 『アメリカ陸軍サバイバルマニュアル3サバイバル・ノート』朝日ソノラマ、1992年6月。ISBN 4257050802
    • アメリカ陸軍歩兵の教育用に使っているマニュアルの部分邦訳。同軍が収集した実際の事例や学術・医学見地からの研究などの情報をもとに編纂されている。

関連項目

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