約束のネバーランド

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約束のネバーランド
ジャンル 少年漫画
ダーク・ファンタジー
サスペンス
漫画
原作・原案など 白井カイウ
作画 出水ぽすか
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表号 2016年35号 - 連載中
巻数 既刊10巻(2018年8月現在)
漫画:お約束のネバーランド
原作・原案など 白井カイウ
出水ぽすか
作画 宮崎周平
出版社 集英社
掲載誌 ジャンプGIGA
レーベル ジャンプ・コミックス
発表号 2018 SUMMER vol.3 - 連載中
アニメ
原作 白井カイウ
出水ぽすか
監督 神戸守
シリーズ構成 大野敏哉
キャラクターデザイン 嶋田和晃
音楽 小畑貴裕
アニメーション制作 CloverWorks
放送局 フジテレビほか
放送期間 2019年1月 -
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

約束のネバーランド』(やくそくのネバーランド)は、白井カイウ(原作)、出水ぽすか(作画)による日本漫画作品。略称は「約ネバ[1]

概要[編集]

白井にとって初連載作品で、出水にとって6作目の連載作品(『週刊少年ジャンプ』では初連載)。『週刊少年ジャンプ』(集英社2016年35号より連載中。

白井が技能試験勉強をしていた頃に描いたノート2冊分(300ページ)のネームがプロトタイプである。このネームが友人に評価されたことから、白井が集英社週刊少年ジャンプ編集部に持ち込み、ジャンプでの連載を目指すことになった。連載開始当初から反響が高く、いくつもの漫画賞を受賞している。担当編集者は、一見『ジャンプ』らしくない作風だが本質的には逆境や試練を努力・友情で乗り越え勝利をつかもうとする「『ジャンプ』らしい」活劇であるとしている[2]。なお、本作について従来のジャンプ作品とは一線を画す作風であるとみなし、『週刊少年ジャンプ』の読者層が変化していることの現われと見る向きもある[3]

2018年8月時点でのシリーズ累計発行部数は500万部以上[4]

ストーリー[編集]

GFハウス脱獄編(第1話 - 第37話)[編集]

孤児院・グレイス=フィールドハウスは、色々な孤児が集まるところ。孤児院のシスターである「ママ」と慕われるイザベラも、「きょうだいたち」にも血縁関係はないが、幸せに暮らしていた。そこでは、赤ん坊のころに預けられた子供を、特殊な勉強とテストにより育てあげ、6歳から12歳までの間に里親の元へと送り続けていた。

里親が見つかり、外の世界に出ることになったコニーが人形を置き忘れたため、主人公である身体能力に優れるエマと、知略に優れるノーマンはそれを届けることにした。しかし二人は、近づくことを禁じられていた「門」でコニーが食肉として出荷される瞬間を目撃する。そこから「鬼」の存在を知った二人は、リアリストで博識なレイのほか、ドンギルダを仲間に引き入れ、ハウスからの脱獄計画をスタートさせる。

その中でエマたちは、グレイス=フィールドハウスが監獄のような「人間飼育場」であることを確認した。そこで脱獄の準備を始めるものの、増員監視者として「シスター」が派遣され、更にレイがママ(イザベラ)のスパイであったことが発覚。様々な心理戦が繰り広げられる中、脱獄を試みる標的がいることを特定されるが、あくまで管理を維持したいイザベラの思惑を逆手にとり、ノーマン達は計画を進める。

「ママ」の座を狙いイザベラを蹴落とそうと企むシスターと、仮初めの協力関係を結ぶ子供達。しかしシスターは出荷され、イザベラにも脱獄の下見が見つかってしまう。計画を封じるためエマの足は折られ、さらにノーマンの出荷が告げられる。

レイとエマは、ノーマンの発信器を無効化し全員の脱獄敢行まで潜伏させる作戦をたてる。しかし、ノーマンは残される子供達の脱獄に支障が出ることを恐れ、発信機を生かしたまま下見を強行した後戻ってきてしまう。レイに残る乳児時の記憶と決死の下見により、ハウスの周囲は崖で本部と繋がる橋が唯一の出口ということが判明したが、ノーマンの出荷は確実となった。悲しみに暮れるエマ達を残し、ノーマンはハウスを後にする。そして、ついにレイが出荷される日。レイはハウスを火事にさせて、ハウスに警備を集中させて橋から逃げる作戦とした。そして、レイは出荷目前の高級品である自分も、ハウスともども燃えようとする。エマはそれを阻止し、ノーマンの伝言をもとに、脱獄することにした。

ミネルヴァ探訪編(第38話 - )[編集]

かつてから、逃げるなら本部前の橋と言われてきたが、対岸との距離が最も最短な地点から、ハンガーと紐を利用して移動することにした。その方法により無事脱獄を成功させ、ハウスを後にする。

しかし脱獄直後、エマ、レイ、トーマ以外の兄弟達が消えてしまった。実は人食いの木の誘い穴に落ちてしまったのだ。そして3人もその落とし穴に落ち、人食い木の動く根に追い回され、行き止まりまで来てしまい、絶体絶命の危機となったが、「PROMISE」とモールス信号で書かれた冒険本、「ウーゴ冒険記」の中の「アルヴァピネラの蛇」の話に解決の糸口があり、無事脱出に成功した。脱出後、鬼の下等種である者が食べようと追いかけまわしてきた。それをレイが対処するため本隊を外れ、下等種に追われていた。更に、下等種を倒して農園の運営者である追手がついにやってきた。

そんな中、本隊は謎の少女に誘われる。レイも謎の人物に助けられた。少女の名はムジカで、レイを助けた男はソンジュという名前だった。二人とも鬼だが、宗教上の理由から人間を食べない、社会の異端者であった。ソンジュから「鬼は昔から存在していて、鬼は人を狩り、人は鬼を殺し合っていたが、一人のフクロウを飼う人間によって世界の住み分けが提案された」ことを聞き、その約束が今も続いて、エマたちは鬼の世界に残された人の子孫と知った。更には、世界間の行き来はできないとされているが、鬼に農園用の製品を供給するために人が鬼の世界に渡っていたという事実も判明した。そして、ソンジュとムジカは、さらなる旅へ、エマたちは目的地へ進むため別れて進むことになった。ただ、ソンジュは自然に誕生した生命以外食べないと言う原初信仰を実は信じており、エマたちの子孫を食べる気でいた。

その後、エマたちは目標地点に到着したが、そこは更地で何もなかった。そこでペンを起動すると、マップが表示されて入り口が開いた。そこはミネルヴァの地下シェルターで、先客が一人いた。彼もまた、ペンによってここに導かれていたが、合理的な性格ゆえ、エマにピストルを向け、シェルターから出るように脅した。しかし、エマが反論を言うと、謎の言葉を発して気絶した。また、シェルターの壁には密猟者という字とHELPの文字が落書きしてあった。その後エマは、人間界へ行く手がかりをつかむべく、ピアノから行ける秘密の部屋からの武器を使い、ゴールディ・ポンドへ旅立つことにした。しかし、そこは貴族の鬼が狩りをしたい野生本能を満たすべく作れた、狩場であった。オジサンは、その中の子供を補充する密猟者にエマを捕まえようとさせた。計画通り、野生鬼を必要以上に攻撃させ、密猟者を呼び出させた。しかし、直前でエマより共存するよう諭されると、ゴールディ・ポンドは危険だということを伝えた。すると、密猟者がやってきて、エマは捕まり、ゴールディ・ポンドへやってきてしまった。そこで謎の少女と出会う。

世界観[編集]

物語は、主人公達が「鬼」と呼んでいる種族が運営する、人間を食用の家畜として飼育するグレイス=フィールドハウスという農園(表向きは孤児院)から始まる。

時代設定は、物語が開始した時点で2045年となっており、農園内で得られる情報から少なくとも2015年までは外の世界で人間によって本が出版されていたこと、また外の世界にも鬼に食われない人間たちがいることが情報として出てきている。ソンジュの話によると、かつての世界では農園は存在しておらず、鬼は人間を襲って食べる生活をしていたが、鬼に服する人間もいれば逆に鬼を憎み武装して食われた数以上の鬼を殺す人間達もいたとのこと。終わりのない殺し合いと果てのない恐怖に互いが嫌気を指していた時に人間側から「人間は鬼を狩らない、だから鬼も人間を狩らない。お互い世界を棲み分けよう」という提案がなされた。この『約束』こそが全ての始まりで、これによって世界は人間の世界と鬼の世界の2つに切り分けられ、2つの世界は断絶することになった。エマたちの先祖は、その時に鬼側の世界に置いて行かれた土産で、鬼は約束を守り農園で人間を管理、養殖を続けるようになった。約束からおよそ1000年もの間、世界は特に変化が無く、互いの世界を行き来するのも不可能とのこと。しかし、実際には一部の人間は人間の世界と鬼の世界を行き来しており、行き来の手段としてエレベーターが出てきている。

グレイス=フィールドハウスの所在地については詳細は不明だが、作中では北半球の中緯度地域であることが推測されている。また、作中に出てくる世界地図は現実の物と同じであるが、ヨーロッパを中心に描かれていることや、登場人物達が使用している言語が英語であるなど、ヨーロッパが舞台であることを窺わせる描写が多い。しかし、「PROMISE」をわざわざ日本語の約束に訳すなど、謎はまだ多い。また、作中では鬼の世界と人間の世界は断絶されているとのことだが、作中の舞台が地球であることと前述の暦が正しいことは判明している。

グレイス=フィールドハウス周辺には原生林が広がっているように見えるが、実際には吸血樹の群生地が広がっており、農園の鬼から野良の下等種と呼ばれている知性に乏しい野生の鬼もいるなど、本来の地球の生態系には存在しない動植物が多数生息している。ただし、全ての動植物がこのようなものではなく、普通の動植物も存在している。

ペンを頼りに辿りついたB06-32地点は荒野のど真ん中で目印すらないが、地下にシェルターが存在しておりペンを使って条件を満たせば入口が現れる。シェルターは高度な技術で作られており、電気や水などは普通に暮らしている分には不自由せず畑もあるので自給自足が可能な環境になっている。シェルター内にはウィリアム・ミネルヴァはいなかったものの手紙が残されており、安住の先を目指すのであればA08-63地点へ向かうように記載されている。シェルターには、13年前にグローリー=ベルという農園から仲間と逃げてきた男が1人で暮らしている。男によると、A08-63地点へ辿りつくには鬼の生活圏を通る必要があるらしく、農園周囲の森やシェルター周辺の荒野とは比べ物にならないほどの危険地帯とのこと。道中には野良の鬼の群生地である森があり、木の幹が石のようであったりろうそくが溶けたような何かがあるなど、ハウスの森とはかなり異なる様子である。

A08-63地点には池があるが、その地下にはバイヨン卿という貴族の鬼が運営する秘密の猟場が存在し、そこでは食用児が生きた状態で放し飼いにされており、数日に一度、貴族の鬼とその従者によって人間狩りが行われている。1000年前に人間と鬼との間で交わされた約束がある為、農園には秘密裏に狩りが行われている。猟場には風車があり、前述のシェルターにいる男の仲間だったルーカスという人物が身を潜めていた。風車内には抜け穴が存在し、その先にはグレイス=フィールドに所蔵されている本と同じ梟のマークが描かれた鍵のかかった入れない扉が存在する。扉はペンを起動させると開き、その中には猟場の制御室と思われる部屋があり、更に先に進むと金色の池が存在する。この池こそがゴールディ・ポンドである。池の中央には島が浮いており、島にある建物の中にはエレベーターと電話が存在する。エレベーターは、人間の世界に渡る為の道であったが、電話に録音されたミネルヴァの音声によると、腹心の裏切りによって塞がれてしまったとのこと。また、猟場も元々はミネルヴァが作らせた安全な集落だったようだが、腹心の裏切りで現在のような場所になったようである。

登場キャラクター[編集]

声はテレビアニメの声優。年齢は、基本的に初登場時点でのものを記載。

主要人物[編集]

エマ
声 - 諸星すみれ[5]
本作の主人公。グレイス=フィールドハウスに住む、孤児で最年長の一人。11歳の女の子。認識番号は63194。2034年8月22日生まれ。身長145cm。
人想いでハウスとママが大好きだった。優秀なノーマンとレイに追い付きたいと考えている。毎日のテストではフルスコア(300点)で運動能力も高い。ノーマンやレイと比べるとかなり楽天的な性格。
ハウスの子供たちと仲良く暮らしていたある日、コニーの忘れ物、リトルバーニーを届けに、行ってはいけないへ行く。しかし、そこでコニーの「出荷」の瞬間を目にしたことで、孤児院とされていたハウスの真実を知ることになる。彼女は、ノーマン、レイ、そしてドン、ギルダを味方に加え、あくまで子供達全員での脱獄を目指す。
しかし、後に農園の全容を把握し、脱獄の難易度が以前の想定よりも遥かに高いことに加え、ノーマンもいなくなった上にギルダに他のプラントの子供達について聞かれたことで考えを改め、しばらくは出荷されないであろう4歳以下の子供を残し、5歳以上の子供だけで脱獄するという計画に切り替える。ただし、4歳以下の子供の脱獄を諦めたわけでは無く、2年以内に戻り全プラントの子供を救出すると誓う[注 1]。フィルにハウスの真実を告げ、後のことを任せる。
B06-32地点のシェルターで出会ったユウゴからは「触角」という渾名を付けられるほど特徴的な飛びはねた毛があり、番外編の4コマではママがその毛を切ろうとするが、毛がハサミを避けるので切れないほど。
銃の腕前は非常に高く、全弾を的のど真ん中に命中させることができる。ゴールディ・ポンドにて、グランド・ヴァレーの食用児達やルーカスらと共に密猟者である鬼達と対戦する。レウウィス以外の鬼は全滅できたものの、重傷者も多数出る事態になり戦力的に厳しくなるが、エマを追ってゴールディ・ポンドに侵入したユウゴとレイ、そしてアダムが加勢して戦い、レウウィスの攻撃で重傷を負うもシェルターから持ってきた銃から発射された閃光弾が決め手になりレウウィスを倒す。しかし、命も危ぶまれる程の深手を負ってしまい、猟場にある薬も底を尽きるなど危機的な状況が続くが、ユウゴが言うには来た時以上に険しくなるが1日半で戻る事も可能な最短ルートがあるとのことで、ユウゴと共にシェルターに帰る事になった。シェルターに戻った後はユウゴによって治療を施され、猟場を出てから四週間後に目が覚めた。
ミネルヴァが残した情報を仲間達に見せた後、グレイス=フィールドだけではなく他の高級農園や量産農園、ラムダ7214などにいる全食用児の解放を考えており、食用児のいない世界を目指す事を語った。
ノーマン
声 - 内田真礼[5]
孤児最年長の一人。11歳の男の子。2034年3月21日生まれ。身長は145cm。テストもフルスコアで、戦術派。脱獄に関する実質的なリーダーとなる。認識番号は22194。
エマと一緒にリトルバーニーを届けにいくが、出荷の瞬間を見る。そして、エマ、レイと協力して脱獄を目指す。幼児を含むハウスの子供全員で脱獄をする難しさは理解しているが、好意を寄せるエマの望みを叶えるため、あえてそれを目指す。子供達の中では一番理性的で心理的な駆け引きにも優れているが、最大の味方であるはずのレイが全員脱走を否定してるため、彼とも駆け引きをしなくてはならず、心苦しく思う。
突如、12歳の誕生日前に出荷されることが決まり、エマとレイから脱獄日まで園内で潜伏することを提案されるも、脱獄の下見をした後に再び姿を現し、外で得た情報を二人に残す。生きたいと言う気持ちは強かったが、誰一人死なさず、万が一にも負けないために、あえて出荷を受け入れる。
出荷される際、ピーター・ラートリーが里親として現れ、研究を手伝って欲しいと言われ新農園であるラムダ7214へ送られる。そこではグレイス=フィールドよりも更に難易度の高いテストが行われており、日に日にレベルを上げているようだが全て満点を取っている。部屋は脱出不可能な環境で、胸にはアダムと同じ紋章が刻印されるが、エマ達に会うために生き延びて絶対に脱出するという決意をする。
レイ
声 - 伊瀬茉莉也[5]
孤児最年長の一人。11歳の男の子[注 2]。2034年1月15日生まれ。身長150cm。テストもフルスコアで博識な読書家。認識番号は81194。
後にノーマンから脱獄のことを伝えられるが、実は鬼のことを幼少時から知っており、ママと内通しつつ駆け引きを繰り広げていた。「協力者」としての取引きでは、「ごほうび」(通常では入手できない物資)と12歳での「円満出荷」を要求していたが、真の目的は、エマ、ノーマンを脱走させることにある。現実主義的で、幼児をあきらめ年長者のみの脱走を主張するが、エマが折れないため表面上は協力をしている(内心では納得していない)[注 3]
鬼のことは生まれたころから知っており、通常なら起こるはずの幼児期健忘がレイには起こらなかったために全容を知ることとなった。イザベラの実子で、胎児のころからの記憶があるため、イザベラのお腹の中にいたころに聞いたレスリーの歌を歌ったことでイザベラがレイを自分の子供だと知ることになる。
実は勉強も読書もさほど好きではないが、自分自身の価値を最大限まで高めるため、我慢して勉強と読書に励んでいた。オイルを被り、焼身自殺をして最高の御馳走となった自分を収穫直前で取り上げると言う、レイなりの復讐および兄弟達の脱獄のチャンスを作ろうとするも、事前にその計画を見破っていたノーマンが出荷される直前にレイの自殺の阻止およびそれを利用する計画をエマに伝えられる。エマ達によりレイが自殺したかに見せかけたハウスの放火が行われ、脱獄が決行される。
ノーマンの計画で、橋を通らずにロープで崖を渡るという方法で脱獄をする際、怖くて出来ないと言うジェミマを抱きかかえ一緒に崖を渡り終える。その時に、誰1人死なさず外で生き延びて見せると理想を追い求める考えを持つようになる。
ハウスを脱獄する際、エマとは異なり耳を切開して発信器を取りだしたようで、後に耳の怪我もガーゼ無しでも大丈夫な状態まで回復する。
B06-32地点のシェルターで出会ったユウゴからつけられた渾名は「片目寝不足」。前髪で片方の目が隠れがちなことや、本や資料を読むために寝不足気味である点を指した渾名である様子。
その高い知能から、グランド=ヴァレー組からグレイス=フィールド組の知能の高さを恐れられているが、逆にレイも自分達よりも鬼の研究度合いが遥かに進んでいるグランド=ヴァレー組に驚きを感じている。

食用児[編集]

グレイス=フィールド(GF)[編集]

グレイス=フィールドハウスの子供達。エマ、ノーマン、レイについては#主要人物参照。

コニー
6歳の女の子。身長115cm。認識番号は48294。
夢は、素敵なお母さん。人形のリトルバーニーが好き。テストのスコアはいまひとつで、そのことにやや劣等感を持っていた。彼女が「出荷」されたことからエマ達は鬼の存在と、ハウスの真実を知る。
ドン
10歳の男の子。身長155cm。エマたち最年長3人組に次ぐ年長者。認識番号は16194。
明るく負けず嫌いな性格。同年齢のギルダとは親しい。ノーマン達に比べると、やや短絡的で状況判断能力に劣るところはあるが、兄弟たちを思う気持ちは強い。コニーのことも気にかけていたらしく、よく助けていた。脱獄計画には引き入れられた当初は、ノーマンから脱獄のことを「人身売買から逃げる」と伝えられるが、後に鬼の事実を知る。手先が器用なのか、スリの特技がある。
鬼の事実を知った後は、ギルダと共に脱獄チームのサブリーダーとしてエマたちを支える。表にはあまり出さないが、エマとレイの身に危険が迫った時には泣きそうなほど心配するなど、二人のことを気にかけている。
B06-32地点のシェルターで出会ったユウゴからつけられた渾名は「豆ノッポ」。脱獄チームの子供たちの中では一番背が高いが、それでも大人であるユウゴから見れば小さいことを指している様子。
エマ達がゴールディ・ポンドに向かった数日後、不安な表情が出てしまっていたギルダに対し「自分達が不安がっていては弟妹達まで不安になる」と窘め、精神的な成長も見せた。
七つの壁を探すためにエマ達がD528-143地点にあるクヴィティダラへ向かうメンバーに選ばれた際は、嬉し涙を流した。メンバーとして同行するにあたって、シェルターに残されていた地図や資料を(以前レイから指示を受けて)暗記しておくなど、イザベラによって育てられたグレイス=フィールドハウス第3プラントの「上物」としての能力の一端を見せた。
ギルダ
10歳の女の子。眼鏡を掛けている。身長138cm。エマたち最年長3人組に次ぐ年長者。認識番号は65194。
内気な性格だが、その内面には芯の強さがある。エマとは共に年少者の世話をする係で、仲がいい。ドンと同じく、脱獄計画にはレイの後に引き入れられる。
おしゃれに興味があり、脱獄計画に引き入れられる前は、ハウスから支給される衣類が白一張羅であることを嘆いていた。6話時点でテストの成績は最年長3人組に次ぐ唯一の200点台。ノーマンには及ばないものの、優れた洞察力と冷静な思考力を持つ才女。脱獄計画に引き入れられる以前から、ハウスを『旅立った』兄弟姉妹たちが音信不通になる事実やエマたちの言動の変化に気づいており、計画参加後もママの秘密の部屋(無線室)の存在とその場所を突き止めたりした。
鬼の事実を知った後は、ドンと共に脱獄チームのサブリーダーとしてエマたちを支える。エマとレイが不在の時(ムジカに出会った時、B06-32地点のシェルターから偵察に出た時など)にはリーダー代理となる。
B06-32地点のシェルターで出会ったユウゴからつけられた渾名は「カタブツ丸眼鏡」。特徴的な大きな丸い眼鏡と、生真面目な性格を指している様子。
七つの壁を探すためにエマ達がD528-143地点にあるクヴィティダラへ向かうメンバーに選ばれた際は、嬉し涙を流した。メンバーとして同行するにあたって、ドンと同じくシェルターに残されていた地図や資料を暗記しており、イザベラによって育てられたグレイス=フィールドハウス第3プラントの「上物」としての頭脳の持ち主であることがうかがえる。
アンナ
9歳の女の子。身長135cm。ギルダとたまに一緒にいる。長い三つ編みが特徴。面倒見がよく、優しい性格。脱獄の際、偽装工作のために三つ編みを提供した。認識番号は48194。
ナット
9歳の男の子。身長133cm。少し臆病で、ちょっぴりナルシスト。ピアノが弾ける。シェルターで出会ったユウゴからつけられた渾名は「鼻」で、他のメンバーが総じて不服そうな中で、まんざらでもない様子だった。認識番号は30294。
エマ達がシェルターを出てゴールディ・ポンドに向かった後は、ドンと共に狩猟を担当しているようだが、爬虫類や虫はできれば食べたくないと考えている。
トーマ
7歳の男の子。身長123cm。足が速いが、戦力にはいまいち。鬼ごっこが好き。シェルターで出会ったユウゴからつけられた渾名は「ピザの具」。認識番号は55294。
ラニオン
7歳の男の子。身長125cm。トーマと仲良しで、いつも一緒。シェルターで出会ったユウゴからつけられた渾名は「カレーの具」。認識番号は54294。
フィル
4歳の男の子。身長100cm。認識番号は34394。
とても賢くて、活発な性格。テストも成績優秀で、200点台になることも。エマが大好きで、遊ぶことが大好き。
キーワードのモールス符号をエマに教えた。エマ達からハウスの真実を告げられるが、鬼ごっこの際にクローネが言っていた「収穫」という言葉の意味やこれまでのエマ達の様子から、以前から何か恐ろしいことが起こっていることを感じていた。また、エマ達が全員での脱獄か4歳以下を残して脱獄するかで悩んでいることを告げられ、4歳以下は一番誕生日が早い子でも最低1年半は収穫を先延ばしにできることを説明されると、待てるから置いて行くように提案し、4歳以下の子供達の中で唯一ハウスの真実を知る者として後のことを引き受ける。
エマ達が脱獄した後は他のプラントに移され、そこで暮らしている。フィル達は4つのプラントに分散して移されており、他のプラントに移された子供達の近況は分からないでいる。移されたプラントにいたサイモンと仲良くなるが、ほどなくしてサイモンは出荷されることになった。しかし、真実を伝えればエマ達の計画が水の泡になるため、気持ちを押し殺して見送るなど、苦しみに耐えながら暮らしている。
シェリー
4歳の女の子。フィルとよく一緒にいて、ノーマンと同じ部屋。フィルと共に、よくノーマン、エマを探している。ノーマンが大好きで、おしゃれが好き。認識番号は74394。
ノーマンの里親が決まったと言う報告を聞いた際は、ショックのあまり尋常でないほど動揺した。エマ達が脱走した後はフィルと同じプラントに移され、以前よりもスコアが上がってはいるもののフィルには勝てていないらしくライバル心を持っている。
マルク
5歳の男の子。認識番号は79294。
食べることが好き。ナイラと仲が良い。ユウゴと会った際、他の子供達はミネルヴァかもしれないその男の行儀の悪さや服の着こなし、割れたカップでお茶を飲むふりをしている等、らしくない素行に注目する中、男が食べているクッキーに意識が集中する。
ナイラ
4歳の女の子。認識番号は53394。
マイペースな性格。マルクと仲が良い。マルクと遊んでいて迷子になってしまったが、イザベラが短時間でナイラを見つけてきたことで、体に発信器が埋められていることにエマ達は気付くこととなった。
クリスティ
5歳の男の子。認識番号は70394。
好奇心旺盛。愛称は「クリス」。シェルターでは朝の6時に鍋の音で皆を起こす役割を担っているらしく、98話では彼目線でシェルターでの生活が紹介された。
アリシア
5歳の女の子。認識番号は71394。
お転婆でチア部っぽい。詳細は不明だが、現在はユウゴにかなり懐いている様子が窺える。
ジェミマ
5歳の女の子。認識番号は31394。
まじめな性格。グレイス=フィールドから脱獄する際、崖に落下する恐怖から手が震えてしまったが、レイにしがみつく形で崖を越えることができた。
キャロル
新入りの赤ちゃん。イザベラが脱獄計画を攪乱するため、時期をずらして「入荷」したが、これによりエマは拠点の存在と発信器の在り処を知った。エマになついている。
エマ達が脱走した後はフィルと同じプラントに移され、徐々に話せる言葉が増えている。
レスリー
イザベラが子供の頃に同じプラントにいた少年。認識番号は71584。
物静かな性格だが歌を作る才能があり、自身が作った歌をイザベラに頼まれて聴かせていた。ある日、レイがレスリーの歌を歌っていたことでイザベラはレイが自分の子供であることを知る。
サイモン
エマ達が脱走した後、フィルが送られたプラントにいた少年。
フィルによると、お調子者で人柄がドンに少し似ているらしい。その後、出荷される事になった。フィルには将来の夢について良く語っていた。
ジャッキー
エマ達が脱走した後、フィルが送られたプラントにいる少年。そのプラントでは最年長。
ヘレン
エマ達が脱走した後、フィルが送られたプラントにいる少女。フィルの良いお姉さん的存在。

グローリー=ベル(GB)[編集]

ユウゴ
エマ達がペンを頼りに辿りついたシェルターで出会った大人の男性。作中では長らく名前が明かされなかったが、96話にて名前が判明した。名前が明かされるまで、エマ達からは「オジサン」と呼ばれていた。脱走した食用児という意味では、エマたちの「先輩」にあたる。年齢は明記されていないが、28歳前後である事が推測される描写がある[注 4]。認識番号はETR3M8。
13年前に仲間と一緒にペンを頼りにグローリー=ベル農園から脱獄し、ミネルヴァに会う為にシェルターに辿りついたものの、いつになってもミネルヴァが現れる気配はなく嘘付きだと思ったとのことだが、水、食料、電気、居住スペースの全てが揃っており、世界についての情報や資料もある地下シェルターには感謝しているとのこと。しかし、仲間は全員死んでおり、13年の間に生き残る術として無駄を省くことを学んだと言い、仲間、希望、情けの全てが無駄という持論を持ちミネルヴァ探しもやめてしまっていた。エマ達がグレイス=フィールドハウス出身で7日前に逃げてきた15人という事を知っており、首筋の認識番号がグレイス=フィールド出身である事を示す仕草をする。シェルターの資源には限りがあり、シェルターは先に来た自分の家だと主張し、エマを人質にとって銃を向け、ペンを置いて出ていくか、この場で死ぬかの2択を選択させた。
エマに金的を強打され、逃げられたため銃を発砲する。しかし、実際にエマ達を殺すつもりではないらしく、銃での発砲も威嚇程度で本当に当てる気で撃ってきてはいないなど、あくまで自発的に出ていかせようとしていた。エマ達の様子を見て過去の自分と仲間達を重ねるが、突然錯乱状態に陥り気絶してしまう。気絶している間に、子供達に布か何かでグルグル巻きにされて拘束されてしまう。また、当初食べていたクッキーの残りは子供達に食べられてしまった。
その後、エマ達が施した拘束を自力で解き、部屋から出てくる。エマ達によると、実際にはシェルター内の資源の限りについては気にしておらず、靴底がすり減っていたり腹も引き締まっているなど地上に頻繁に出ている様子が窺える。また、意図的にエマの皮一枚を傷つけて外すなど銃の腕前も相当なようで、木の実が採れる場所は森や水辺など鬼の巣があるかもしれない危険地帯であるなど、高い戦闘能力を有しているようである。
当初はエマ達に名前を教えず、エマ達の事も適当につけた渾名で呼ぶなど極力関わらないでいた。つけられた渾名のあまりの雑さにショックを受ける子供もいたが、「鼻」と呼ばれたナットだけは少し満足気の模様[注 5]。シェルター内にある物の多くも彼にとっては大切な物らしく、アリシアが割れたティーカップを雑に持ちあげただけでも動揺するほど。過去に起こった出来事についてはほとんど話さないが、エマ達が良い家族であることは内心認めている。しかし、良い家族だからこそ目障りだと感じており、消えて欲しいと考えていた。
A08-63地点への先導では、エマ達がついていくのが精一杯なほどの速度で荒野を駆け抜けた。エマ達の足が遅いとからかい、内心でも遅いという評価であることに変わりは無いが、ついてこれている事に対してはそれなりに評価しているようである。シェルターを取り戻す上でエマとレイの2人が特に面倒で、ギルダもそこそこ面倒だと感じており、ギルダが2人とも死なせたらシェルターを爆破すると発言している事から、エマとレイのどちらか1人に死んでもらおうと考えている。野良の鬼の群生地では、エマ達を上から襲ってきた鬼を銃で攻撃するが、わざと殺さずに再生させて仲間を呼ばせ、怒った野良の鬼の集団を集めさせる。どちらか死んだら助けてやると言って離れた場所から見物するが、後方から襲ってきた鬼を難なく仕留めるなど高い実力を見せる。エマ達が自力で鬼の縄張りの外まで脱出したのを見て、少しだがエマ達の事を認めた様子が窺える。
先導時の夢による回想によると、過去にA08-63地点へ仲間全員で向かう事を発案したのは彼自身で、その際に仲間が全滅した。彼が着ている小さなベストは、かつて仲間の1人が着ていたもので、細かい経緯は不明だがシェルターまで逃げ帰る際にこのベストも持ち帰ったようである。仲間が全滅した原因は自分にあると自責の念に駆られており、エマ達の希望に満ちた目を見ると胸やけがする様子が窺える。
彼が仲間達が全滅した中で生き残れたのは、仲間達が彼を逃がしてくれたからで、「仲間の想いを継ぐことはできる」とエマが必死の説得をした結果、エマにゴールディ・ポンドに入らずに引き返すよう促す。その直後、エマが知性鬼に捕縛され、A08-63地点に連れ去られる。その際、エマを追いかけようとするレイを止めてその場から逃げる。彼と仲間は、過去に知性鬼にゴールディ・ポンドに連れ去られたらしく知性鬼の恐ろしさを知っており、ヤバすぎる相手とのことでレイにエマを諦めるように説得したが、密猟者達を1日がかりで撒いた後、ゴールディ・ポンドに到着する。過去にゴールディ・ポンドから逃げた経験から密猟者が使う入口を知っており、生きて出られない事も覚悟の上でゴールディ・ポンドに入ってエマを助ける決心をする。
ルーカスがオリバー達に話した内容によると、ルーカス達は彼をリーダー格とした集団で、ゴールディ・ポンドに連れ去られた後も密猟者達と対抗できており、彼の指示で行動し1人も死ぬこと無く生き延びていたそうだが、レウウィスに目を付けられ壊滅したとの事。
レイと共にゴールディ・ポンドに侵入後、ノウスとの交戦で隠れているヴァイオレットと会い、猟場の状況およびルーカスの生存を知る。ノウマを取り込んでパワーアップし、ブチ切れながらも周囲への警戒を怠っていなかったノウスに対し、気配を含めあらゆるものを消し去って狙撃しノウスを倒した。ノウスを倒した後にエマ達と合流し、レウウィスの仮面を破壊してエマ達との共闘の末にレウウィスに止めを刺すなど、猟場での戦闘に置いて重要な役割を果たした。
猟場での戦闘が終わった後、重傷のエマを抱えてルーカス達がいるアジトに行き、そこでルーカスと再会を果たす。しかし、逼迫した状況であるため再会の感動はそこそこに重傷者の治療と、屋敷にいるバイヨン達の部下に気付かれる前に逃げる事を訴える。重傷者多数に加え、薬も底を尽きるなど逃げる事が不可能に思われたが、最短ルートで先に彼がエマと共にシェルターまで戻る事となった。シェルターに戻った後、治療を始めようとするも事情を知らないギルダにシェルターの爆破装置を持って来られて脅されるが、アンナがエマの脈がある事を伝えた事でギルダ達は冷静になったため、彼はギルダ達に指示を出してエマの治療を行った。四週間ほど経ってエマが目覚めた後、自身の名前をエマに教えた。また、作中の描写から現在では年少の子供達にもすっかり懐かれており、子供達と生活をするうちに過保護な性格になっているようである。
七つの壁を探すためにエマ達がD528-143地点にあるクヴィティダラへ向かう事になった際は、シェルターを手薄にできない事と支援者からの連絡待ちも兼ねてシェルターに残って皆を守るようにエマから頼まれる。
ニコラス
ユウゴの仲間だった少年。帽子を被っていた。
ジョン
ユウゴの仲間だった少年。ユウゴが着ているベストは、元々は彼が着ていた物のようである。
ダイナ
ユウゴの仲間だった少女。カチューシャを着けていた。
ルーカス
ユウゴの仲間の男性。認識番号はKGX2A7。
ユウゴの親友で、サブリーダー格だったようである。ユウゴが右手につけている黒い手袋は、元々は彼がつけていたようである。かつてユウゴをゴールディ・ポンドから逃がした後、仲間達が全滅した中で唯1人生き残り、ゴールディ・ポンド内の猟場で存在しない人間として身を潜めている。杖をついており、顔に傷がある。右腕は、かつてレウウィスに襲われた際に失っている。彼が生き残れたのは、鬼に絶対見つからない場所に隠れ続けていた少女が匿ってくれたからで、鬼達の認識では彼はユウゴと共に逃げたと思われているだろうとの事。以降、風車を拠点に13年隠れ続けている。彼を助けてくれた少女は、出会った5年後に病気で亡くなったとの事。
少女が亡くなった後の8年間、シェルターまで逃げてユウゴに無事を知らせる事も考えたが、殺された仲間の無念、分けも分からず逃げ惑う他の子供達、自分を助けてくれた少女が鬼の恐怖に怯えながら隠れ続けた事が頭をよぎり、秘密の猟場を潰す為に同じ想いを持つ子供達を集め、技術と情報を伝え共有した。以降、オリバー達は彼の手足として動いている。また、ゴールディ・ポンドを離れなかったもう1つの理由として、ウィリアム・ミネルヴァが食用児をゴールディ・ポンドに呼んだ理由を見つけており、風車内にある抜け穴の先に鍵のかかった入れない扉があるとのこと。扉はペンを使って開ける仕組みになっている。前述の理由の他に、ユウゴを呼び戻した時の事も考えて猟場を潰す必要があると考えている。ユウゴ達と共に辿りついた場所が猟場であったことから、ミネルヴァが実は敵なのではという疑念を持っていたようだが、扉の先にあった金色の水で満たされた池の中央に浮かぶ島の中にある建物にて、録音されたウィリアム・ミネルヴァの音声を聞いた事で疑念が払拭された。
密猟者達を全滅させた後は、レイ達と共に3週間ほどかかるが安全なルートでシェルターに向かい、全員で無事にシェルターに辿りつく。現在はシェルターにてユウゴや子供達と共に暮らしており、モニターで外の監視や子供達に教育などをしている様子が窺える。

グランド=ヴァレー(GV)[編集]

テオ
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少年。12歳。認識番号はFⅢ715-412。
秘密の猟場に来た当初、オリバーから猟場の説明をされるがアホくさいと信じていなかった。エマに助けられた後、エマとは別行動を取っていたが、レウウィスに見つかってしまう。レウウィスに狩られかけたが、ジェイクが身代わりになり直後にモニカも狩られた後、レウウィスから憎しみを糧に殺しにくるように告げられ生かされた。現在はエマ達と共にシェルターで暮らしている。
モニカ
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少女。テオからは「姉ちゃん」と呼ばれている。
秘密の猟場に来た当初、テオと同じくオリバーから猟場の説明をされるも欠伸をしていた事から信じていなかったと思われる。ジェイクがレウウィスに狩られた直後、逃げている最中に自身もレウウィスによって狩られた。狩りの時間が終わった後、遺体は調理され貴族の鬼達の晩餐にて供された。
ジェイク
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少年。テオからは「兄ちゃん」と呼ばれている。
従者を連れた鬼に襲われた時、テオとモニカを助けようとするも怖くてできなかった事を恥じており、テオがレウウィスに狩られかけた際に身代わりとなってテオ達を逃がした。狩りの時間が終わった後、遺体は調理され貴族の鬼達の晩餐にて供された。
ヴァイオレット
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少女。13歳。俊敏でチームの斥候役を担っている。短髪で第一人称が「オレ」など女の子らしくない部分が多く、エマも彼女が女の子である事に薄々は気付いていたようだが名前を聞くまで確信が持てなかったようである。認識番号はDⅣ332-198。
エマを猟場で唯一の大人であるルーカスに会わせるためにアジトへ案内した。テオとの会話から、姉と弟を密猟者に狩られた過去があるようである。密猟者達を倒した後は、ルーカス達と共にシェルターに辿りついた。
七つの壁を探すためにエマ達がD528-143地点にあるクヴィティダラへ向かう事になった際、ユウゴから夜目が利く事を評価されてメンバーに選出された。
オリバー
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少年。17歳。ヴァイオレット達のリーダーで頭が切れ、猟場の人間達の生活を回している。出荷時の年齢は9~10歳。猟場にいる子供の中では一番の古株。認識番号はAⅡ866-890。
密猟者である貴族の鬼達を皆殺しにし、人間の集落へ逃げる事を計画している[注 6]。ナイジェル達の誘導でバイヨンを地下までおびき寄せ、バイヨンの仮面を割る事に成功する。ナイジェルとルーカスの攻撃でバイヨンに致命傷を与えるも、死に際にバイヨンがルーカスを狙っている事を見抜き、ルーカスの身代わりとなってバイヨンの攻撃を受け重体になる。密猟者の鬼達を全滅させた後、同志達で決めていた覚悟として足手纏いになりたくないとエマ以外の重傷者を置いて逃げるようルーカスに頼む。しかし、他の食用児達はオリバー達を担ぐぐらいはできると言い、エマはユウゴに任せる形で先にシェルターに行く事になり、その他の者達は安全なルートでシェルターに行く事になった。エマが目覚めた頃には動けるくらいに回復していた。
サンディ
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少年。17歳。救護担当。くせのある毛質でヘッドバンドをしている。いつもポジティブで皆を元気づける。認識番号はPⅥ468-992。
ソーニャと共にノウスとノウマを罠で自分達の真正面に誘導し、特殊弾でノウスの仮面を割る事に成功するも、ノウマを殺され怒り狂ったノウスによって執拗に痛めつけられる。かなりの重傷だったらしく、シェルターに戻って治療を受けたエマが四週間後に目覚めた後も動けない状態が続いていたが、その後は動けるまでに回復した。しかし、左目は負傷が激しかったらしく傷が癒えた後も眼帯を付けている。
ザック
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少年。18歳。救護担当。戦闘派。色黒でヘッドバンドをしている。認識番号はQⅡ863-552。
ナイジェルによると、ザックは同志の中でも最古参の1人で、救護担当になったのは怪我ばかりしているために怪我の治し方に詳しいから。彼が怪我ばかりするのは、危ない役目を全て引き受けたり身体能力が高くどんな危険にも怯まず飛びこんでいくからとのこと。逃げるのも武器を扱うのも上手いようで、同志の中ではリーダーであるオリバーと1,2を争う手練れ。ペペと共にバイヨンの部下2匹を仕留めるも返り討ちに遭う。ペペによってアジトへ運ばれ、治療を受けるが重傷のようである。密猟者達を全滅させた後、シェルターまで運ばれ、エマが目覚めた頃には動けるまでに回復していた。
七つの壁を探すためにエマ達がD528-143地点にあるクヴィティダラへ向かう事になった際、ユウゴから救護のスキルを評価されてメンバーに選出された。
ナイジェル
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少年。16歳。機械類担当。支給武器の管理をしている。寒がり。アビエイターハットを被っているが洗っておらず、植物の芽が生えている[注 7]。妹のような存在の少女をルーチェに狩られた過去がある。認識番号はRⅢ522-633。
ジリアンと共にルーチェとその部下を皆殺しにするが、バイヨンが自分達の元にやってくるなど計画のズレが生じた事を察知し、自身が足止めしてジリアンにオリバー達に異状を知らせる事を提案するも、意に反して逆にジリアンがバイヨンを足止めするために立ち向かう。首謀者の存在をバイヨンに嗅ぎとられ、ジリアンと共にバイヨンを予備の罠におびき寄せるために逃走を図るもジリアンが背後を斬りつけられ人質にとられる。反乱の要であるルーカスを失わないためにジリアンが自分を殺すようにナイジェルに指示するも、負傷しながらも生きていたペペの煙幕で隙が生じたバイヨンの腕を射撃してジリアンを救出する。バイヨンを地下に誘導し、ルーカスとオリバーとの連携でバイヨンを倒しエマのもとへ向かう。エマ達と共にレウウィスを倒した後、ルーカス達と共にシェルターに辿りついた。
ソーニャ
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少女。17歳。副リーダー。メガネをかけていてそばかすがある。作戦を立てたりデータを作るのが得意。認識番号はEⅣ019-270。
サンディと共にノウスとノウマを罠で自分達の真正面に誘導し、特殊弾でノウマの仮面を割る事に成功するが、直後にノウマに捕縛されるが、これも作戦の一つだったようで自身に意識が集中しているノウマをポーラが狙撃して仕留めた。しかし、ノウマを殺された事で怒り狂ったノウスによって返り討ちに遭う。密猟者達を全滅させた後、シェルターまで運ばれ、エマが目覚めた頃には動けるまでに回復していた。
ペペ
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少年。16歳。食料担当で料理隊長。暑がり。黒人で左目の周辺に円形の刺青らしきものがある。猟場に来てからの日は浅め。認識番号はPⅩ363-076。
ザックと共にバイヨンの部下2匹を仕留めるも返り討ちに遭うが生き残り、バイヨンの背後から煙幕を張ってナイジェルとジリアンを救出する。ルーカス達によってバイヨンが倒された後、重傷のザックをアジトへ運び他の者にザックを任せた後にエマの元へ向かう。エマ達と共にレウウィスを攻撃するも、閃光弾を受けて目が見えなくなったレウウィスが破壊された仮面の破片を周囲に投げ飛ばして命中した際に声を出してしまい、レウウィスの攻撃を受けて戦闘不能になる。密猟者達を全滅させた後、シェルターまで運ばれ、エマが目覚めた頃には動けるまでに回復していた。
ジリアン
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少女。15歳。食料担当。服につけているワッペンは手作りで、猟場にあるピエロをもいで作っている。。姉のような存在の少女をルーチェに狩られた過去がある。認識番号はQⅠ231-493。
ナイジェルと共にルーチェとその部下を皆殺しにするが、バイヨンが自分達の元にやってきた事で計画のズレが生じた事を察知したナイジェルにオリバー達に異状を知らせる役目を任されるも、これ以上仲間を失う事に我慢できずナイジェルの意向を無視して自身がバイヨンに突撃し、強引に共闘する事になる。バイヨンに首謀者の存在を嗅ぎとられ、ナイジェルと共に予備の罠にバイヨンをおびき寄せるために逃走するも背中を斬りつけられ人質にとられるが、負傷しながらも生きていたペペの煙幕とナイジェルの射撃で救出され、バイヨンが倒された後は救護を受ける。密猟者達を全滅させた後、シェルターまで運ばれ、エマが目覚めた頃には動けるまでに回復していた。
ポーラ
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少女。17歳。食料担当。狙撃の名手。ロングの黒髪で口元は布で隠しており、口元は見せてくれない。同志の中でも古参のメンバーらしく、かつては口元だけではなく顔も髪で見えなくしていた様子が窺える。認識番号はAⅪ640-651。
ソーニャを捕縛して興奮しているノウマを狙撃して仕留めたが、ノウマを殺されて怒り狂ったノウスを狙撃するも攻撃を見抜かれて躱され、ノウスによって投げられた槍を肩に受け重体となる。かなりの重傷だったらしく、シェルターに戻って治療を受けたエマが四週間後に目覚めた後も動けない状態が続いていたが、後に回復した。

その他の食用児[編集]

アダム
ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場にいる少年。ラムダ7214出身のようだが、生まれもラムダ7214かどうかは現時点では不明。レウウィスによると、バイヨンが出資しているラムダ7214から試食品として猟場に送られてきたようである。ヴァイオレット達のアジトである風車の門番をしている。大柄な体格をしているが、一般的な人間とはやや異なる体型をしている。ヴァイオレットによると、アダムはどこから来たのか不明で言葉をあまり理解できないらしく、基本的に喋る事は無く、たまに同じ数字を独り言で繰り返しているだけとのこと。その独り言はノーマンの認識番号と同じであるが、ラムダ7214にいた時に廊下を歩くノーマンの首筋にある認識番号を見て覚えたようである。
ナイジェルがエマの元へ向かった時点では門番として入口を守っていたが、ペペがエマの元へ向かう際には姿を消しており、エマ達の加勢に向かっていた。大きな瓦礫をレウウィスに投げつけたり素手でレウウィスを殴り飛ばして骨を折らせるなど、常人とは比較にならないほど強い腕力を有している様子が窺える。しかし、複雑な思考は難しいらしく、瓦礫を投げた先にレウウィスの他に仲間もいる事までは考えが回らないようである。レウウィスの攻撃をまともに受け、建物にめり込むほどの威力で叩きつけられたが軽傷で済む等、耐久面でも常人離れしている。
シェルターで暮らすようになってからは、ノーマンではなくエマの認識番号を繰り返している。

「鬼」の組織関係者[編集]

マム・イザベラ / ママ
31歳。身長170cm。子供にとても優しく振る舞っているが、裏では鬼の冷酷な手下として人間農園を管理する飼育監(ママ)。認識番号は73584。
「ママ」としては優秀だが農園の実態をエマ達に知られるというミスを犯す。レイを小さいころから見張りとして使っていた。 現状の管理体制を維持したまま出荷を続けることを望み、ノーマン達と心理戦を繰り広げる。作中では、少なくとも2015年までは外の世界で人間によって本が出版されていたことが確認されているが、クローネによると、それより前に生まれたイザベラですら農園で生まれ育っているとのこと。
「グランマ」の回想によると、子供のころに農園の秘密を知って脱獄しようと塀に登った描写が存在する。また、イザベラ自身の回想では、その時に農園の周囲が高い崖であることを目の当たりにし、脱獄を諦めたようである[注 8]
子供の頃に同じプラントにいたレスリーに好意を持っていた様子が窺え、ママを目指す事を選択した理由はレスリーが殺されていた事に対する悔しさと、何も変えられないのであれば、せめて食べられない人間として生き続けてやりたかったからとのこと。
レイの実の母親で、レスリーが作った歌を後に身籠った胎児に聴かせていたが、ある日レイがその歌を歌っていたことでレイが自分の子供であることを知った。
エマ達が脱獄に成功した事で自分の負けを認め、脱獄に使用したロープを回収し、脱獄したエマ達の行く先に光がある事を願った。グランマからは貴方らしくないと失態を追及されるも、全ての責任は私にあると言い放った。
イザベラのその後については不明で、フィルによるとエマ達が脱獄した後は一度も会っておらず、また現在どうしてるかも分からないとのこと。
シスター・クローネ / シスター
イザベラからの監視強化の要請により、本部から派遣された補佐役。26歳。身長175cm。彼女もまた鬼の手下。エマ達のいる第3プラントとは別のプラント出身。認識番号は18684。
イザベラのミスを知ると、証拠を掴んでイザベラを「ママ」の座から失脚させ、その地位を奪おうと画策する。その過程で子供達と打算的な協力関係を築いたが、本心ではイザベラを失脚させた後に邪魔な子供達をまとめて出荷するつもりでいた。だが、彼女を用済みと判断したイザベラに先手を打たれ、権力争いに敗れる形で死亡・出荷されてしまった。
前述のように、子供達に対しては決して良い感情を持っているわけではなかったが、それ以上に自分を見下すイザベラに対して強い嫌悪感を抱いており、子供達に脱獄を成功させて「このクソみたいな世界をぶっ壊して欲しい」との思いを託し、不本意ながら出荷される前にイザベラに関する「致命的な情報の手がかり」を残した。
グランマ(大母様)
複数のプラントを統括する立場の人物で、イザベラたち飼育監の上司と思われる[注 9]。イザベラの手腕を高く評価しており、彼女が管理する第3プラントを頼りにしている。現時点で、鼻から上の容姿はぼかされており、年齢など詳細は不明。
イザベラが子供のころに農園で彼女の「ママ」をしていたようで、当時のイザベラに農園の秘密を知られて脱獄されかけた描写が存在するが、それも「グランマ」の手の内だったようである。「食用児たちに農園の秘密を知られたとしても、出荷まで制御できれば良し」というイザベラの方針は、かつて彼女の「ママ」だった「グランマ」と同じものであることが示唆されている。

人間の世界出身者[編集]

ウィリアム・ミネルヴァ
グレイス=フィールドハウスに寄贈されている多くの本の持ち主。本名はジェイムズ・ラートリー。1000年前に鬼との『約束』を結んだ一族の末裔で、第35代当主として二世界間の調停役として約束を代々受け継いできた。しかし、食用児たちに只管犠牲を強いる理不尽な状況に耐えられず、ウィリアム・ミネルヴァという架空の人物を名乗り、食用児にも未来を選べるきっかけを与えるため農園に納める本に細工を施し、罪滅ぼしとして気付いた子供達だけでも安全な隠れ家や誰にも秘密に渡れる抜け道を提供しようとした。
A08-63地点のゴールディ・ポンドにある人間の世界へ渡る為のエレベーターは腹心である弟の裏切りで道が塞がれ、集落も現在は猟場と化しており、エレベーターの横にある電話に脱走してきた食用児へ向けて2031年5月20日に録音したメッセージを残した。作中の描写から、2031年時点では若い男性である事が窺える。弟に裏切られ、一族から命を狙われており、2046年時点での生死は不明。
ミネルヴァの支援者は他にもおり、危険だが4つの高級農園内には塞がれる心配の無い人間の世界への道があり、そこから逃げたければ支援者を向かわせるとしている。また、自ら壊しはしないが、食用児が『約束』を壊したければその選択を阻まないとの事。そのどちらでも無い未来を選ぶ場合は、『七つの壁』を探すようにと伝えた。
ピーター・ラートリー
ウィリアム・ミネルヴァの弟で、ラートリー家の第36代当主。兄とは異なり、人間世界の安寧のために食用児達の犠牲はやむなしと考えており、食用児が人間の世界に来る事を阻む。
ウィリアム・ミネルヴァの腹心でもあったが、食用児の脱走を促す兄に危機感を覚え、賛同する振りをして裏切り、兄の抹殺を謀る。シェルターの存在までは黙認したようだが、ゴールディ・ポンドの大規模集落は蜂起した食用児の拠点と見なして危険視し、バイヨンに集落の存在を話したようである。
ノーマンが出荷される際にノーマンの前に新しい父親として現れ、研究目的でノーマンをラムダ7214へ送る。2045年時点では成人しているようだが、本人曰くノーマンとは父親というには年が近過ぎるとの事。
猟場で密猟者の鬼達が全滅し、緊急破壊装置が作動したことで猟場にグレイス・フィールドの食用児がやってきた事を察知し、シェルターに部下を送り込み食用児全員の抹殺を図る。しかし、発見したシェルターはダミーで、部下のアンドリューの報告から兄の協力者がまだ残っている事を知り、アンドリューに食用児と協力者全員の抹殺を指示する。
アンドリュー
ピーター・ラートリーの部下で、褐色の肌でメガネをかけた男性。
ピーターの指示で脱走した食用児全員の処分を任され、シェルターのある荒野へ向かい部下をシェルターに潜り込ませるもダミーでエマ達はいなかった。40人以上の子供達の偽の痕跡を作り、自分達を誤導した人物がいる事を察知し、ミネルヴァの支援者がまだ残っている事をピーターに伝えた。報告を受けたピーターはやり方を変えるとのことで、食用児だけでなく協力者全員の抹殺を任される。その後、フィルが送られたプラントに足を運び、フィルから話を聞こうとする。
長らくシェルターの正確な所在地については突き止められないでいたが、エマ達が七つの壁の情報を揃えた頃にシェルターを発見し、食用児全員の殺処分をするために部下と共にシェルターに乗りこんできた。
支援者(仮)
脱獄した食用児達を支援する人物[注 10]。現時点では名前は不明。2031年時点で支援者の多くはピーターによって捕縛され殺害されてしまったが、鬼の世界でエマ達を陰ながら助け、シェルターにある隠し部屋から電話をかけてきたエマ達に、モールス信号で敵がミネルヴァの弟でラートリー家の当主である事と、今は会えないが時期が来ればこちらから接触するという情報を伝えた。しかし、それから1年以上過ぎた後も支援者からの連絡は来ていないとのこと。

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農園の関係者[編集]

グレイスフィールド農園のボス鬼
最上級農園であるグレイスフィールドを纏めている鬼。現時点では名前は不明。体格は大柄な人間くらいで、鬼にしては小柄。
エマ達が脱走した際は、部下達に特上以外は殺しても構わないという指示を出した。
配達係の鬼達(仮)
コニーに儀程およびコニーの瓶詰の配達をした2人組の鬼達。名前は不明。
片方は成人の2~3倍ほどの背丈があり、もう片方は背丈は特に高くは無いが丸い体型をしている。前者の鬼がコニーを瓶詰にする際、指先だけでも食べられないかと愚痴っていたら、後者の鬼が自分達の手に届く代物ではないと窘めた。
追手の鬼
農園から脱走したエマ達を連れ戻しに来た人型の鬼。名前は不明。野生の下等種である鬼を一撃で仕留め、大木を真っ二つにするなど、かなり高い戦闘能力を有していたが、部下である獣型の鬼達をソンジュに皆殺しにされた後、ソンジュとの一騎打ちの末に殺害された。

ゴールディ・ポンドの密猟者[編集]

バイヨン卿
上級貴族の鬼で、ゴールディ・ポンドにある秘密の猟場の主。グランド=ヴァレーという自身の息のかかった農園から食用児を生きたまま入荷できる特権を有しているようで、農園には秘密の私設の庭で食用児を放し飼いにし、他の貴族にも人間狩りを提供している。エマを捕獲したのは彼の部下のようである。ピーター・ラートリーと繋がりがある。ザックによると、密猟者の中ではレウウィスの次に強くて厄介で、猟場では常に部下を2匹従えている。
ザックとペペによって部下2匹を倒されたが、返り討ちにしてナイジェルとジリアンの元にやってくる。ルーチェとその部下を皆殺しにした2人を褒め称え、またザックとペペが自身の部下2匹を仕留めるなどグランド=ヴァレーの食用児達の予想外の反乱を称賛するも、自分達の殺し方をグランド=ヴァレーの食用児が知っている事について首謀者の存在を嗅ぎとり、猟場の主として首謀者を狩り反乱を鎮めるためにジリアンを負傷させナイジェルに首謀者とジリアンのどちらの命を助けるかの二択を迫る。その直後、負傷しながらも生きていたペペによって煙幕を張られ、ナイジェルの射撃によってジリアンを奪い返され逃走される。しかし、これはナイジェル達の本拠地を探る為にわざとくらって泳がせるためで、ペペの動向も全て把握していた。ナイジェル達が木の根元から下に降りていく様子を確認し、木を切り倒して内部に侵入する。地下の構造から食用児達が隠れて掘った穴では無く、ピーター・ラートリーが関わっている事を察知するも、匂いからナイジェル達やルーカス、その他の食用児の存在を感じとり前に進む。脇道に潜んでいたナイジェルとオリバーの存在に気付くも、狭い地下道では思うように武器が使えず、また右側から現れたルーカスの体当たりで隙を見せナイジェルとオリバーから攻撃されるもその時点では死なず、ルーカスによって止めを刺されたが、死に際にオリバーに重傷を負わせた。
バイヨン自身の過去の回想によると、元々鬼の中でも狩りが好きな方だったようだが1000年前の約束によって狩りができなくなり、バイヨンよりも立場が上と思われる鬼から農園の管理を任されることになり、24の農園に出資、12の農園を管理、6の農園の責任者となった。農園で養殖された人間を食べる日々を過ごしていたが、狩りへの飢えからか死んだ肉を食べても味がしないと嘆いていた。200年前に、自身の権限を活かして農園から食用児を生きたまま入荷する事を思い浮かび、自身の庭で食用児を放して狩りもどきを行い始めた。その時に狩った食用児を食べた際、味がする事に涙を流すも、実際に味を感じていたのかどうかは不明でそう思いたかっただけかもしれないとの事だが、活きた命を食べている事を実感する。最初は三カ月に1人の頻度で狩っていたようだが、歯止めがきかず徐々に頻度と人数が増え現在の猟場の形態に至ったようである。この個人的な狩りもどきはピーター・ラートリーに漏れていたらしく、ある日ピーター・ラートリーから話を持ちかけられる事となった。ルーカス達との戦闘では、泳がせていたつもりが敵陣に誘い込まれていた事を認識しつつも、狩りもどきではない本当の狩りができている事に楽しさを覚えていた。
レウウィスによると、新しい試験農園であるラムダ7214にも出資をしていたようである。
レウウィス大公
上級貴族の鬼。パルウゥスという小さい猿のような鬼を肩に乗せている。秘密の猟場の客で、「狩りは互いに命を懸けるから面白い」という考えの持ち主。1000年以上生きているらしく、かつての人間と鬼との命を懸けた狩り合いを懐かしんでおり、最近は殺す気でかかってくる強い人間に出会えておらず退屈している。ルーチェに斧一本で躊躇なく目を狙って攻撃したエマに興味を持ち、彼女に狙いを定めた。エマが自分に敵意と憎悪を燃やし、より強く美味くなる様仕向けるためにモニカとジェイクを殺し、自身の名前を伝えさせる目的も兼ねてテオを生かした。
かつてユウゴとその仲間を狩った事があるらしく、エマのような人間は彼ら以来とのこと。
実力は密猟者達の中でも別格で、尚且つ何をしてくるか分からないとの事で、ルーカス達の計画における最大の不安要素とされている。作中では、エマが認識できない速度でエマの背後に回ったり、エマ達が仕掛けた多数のマシンガンによる無人乱射の罠に対し、全く避ける事は無く一部被弾したものの銃弾のほとんどを手で取ってしまうなど尋常ではない実力の一端を見せ付ける。
13年前に、ルーカスにゲームとして自分達の殺し方を教え、更に仮面を外して最初の10分間は好きに仕掛けて良いと言う条件で戦った事があるが、エマにそのゲームを持ちかけられるもルーカスが時間稼ぎに使ったのと同様にエマも時間稼ぎをしてる事を見抜く。しかし、これはルーカスが13年越しに出した自分を殺す解答であることを感じ取り、互いに命をかけて血湧き肉踊る狩りがしたいという欲求を満たす為、あえて誘いに乗り10分間待つ事にした。
他の密猟者の鬼達の気配が消えた事で全員死亡した事を認識し、仲間意識は特に持ち合わせていなかったつもりだが寂しさを感じている事をエマに語った。特にバイヨンは付き合いも長くて理解し合える部分も多く、1000年前の約束以前は共に本物の狩りをしていたとの事だが、バイヨンが狩りもどきに救いを求めていた事も知っていたようで哀れな男だとしながらも最期に本物の狩りを楽しめて本望だろうと語った。10分間のリミットの寸前、選択ミスはできないと言うエマから戦闘以外の選択肢はないのかと問われるが、戦う以外に納得する方法は無く、自身はエマを狩り殺したいと考えており、逆にエマやエマ達に狩り殺される事になったとしても本望だと語る。レウウィスによると、人間は幸せや希望を求めるが、不思議な事に絶望こそが人間を育てるという持論を持っており、極限の中でこそ人間は悩み立ちあがり進化するとのこと。その為、選別した食用児をあえて殺さずに生かすなどしていた。
バイヨン達が倒された事で自分達の仮面を割る武器をエマ達が所有しており、またエマ達が仕掛けたマシンガンの無人乱射の罠にはそれがなかった事からその武器が希少であることを見抜く。エマ達に猟場に設置されている水道と電線を使われて感電させられるも、その状態から特殊弾を防ぐが、エマへの攻撃に意識が集中した所をユウゴに狙われ仮面を破壊される。直後に至近距離で閃光弾を受けて視覚をはじめ様々な感覚を狂わされるが、地面に散らばっていた仮面の破片を周囲に投げ飛ばし、命中して声を出したペペに攻撃を仕掛け重傷を負わせる。その後、ユウゴの狙撃も防ぎナイジェルが隠れていた家を破壊し、エマ達を退散させるなど、エマ達の作戦を超える対応を見せつけた。
しかし、マシンガンの無人乱射で受けた傷をしばらく回復させてなかった事から、エマから再生は自動ではなく自分の意思で行うもので、また再生回数にも限度がある事が推測され、高齢であるレウウィスは再生可能な回数が残り少ない事を見抜かれた。エマ達は、目以外も攻撃して再生できなくする作戦に変更し、マシンガンで一斉掃射されるが、徐々に目が回復してきた所でエマを自身の爪で貫き仕留めた。しかし、エマは致命傷を免れていたらしく、エマがシェルターから持ってきた銃でマシンガンの乱射に混じらせて閃光弾を発射されて視力を奪われ、全身にマシンガンの弾丸を受けて再生不能な状態になり、止めにユウゴの射撃を目に受けて倒された。エマが発射した閃光弾を食らった時点で自身の負けを確信したが、「やはり人間は良い」と満足した気持ちで死んでいった。
詳細は不明だが、目に銃弾を受けた際、走馬灯のように過去の記憶らしきものが描かれていたが、その中にソンジュとムジカが描かれていた事から、過去に2人と会ったことがあるようである。
ルーチェ
上級貴族の鬼。秘密の猟場の客で、特に獲物に対する拘りはなく、雑魚を蹂躙して楽しく狩りたいという陰湿な性格。部下の鬼を従えており、長さの違う二対の腕を持つ。作中の描写から、若い鬼のようである。食用児3人に対して「1人差し出せば他の2人は逃げてもいい」という提案を出していたところをエマに斧で目を狙われるも、レウウィスに助けられ難を逃れる。自分を攻撃してきたエマに対して怒りを覚えている。彼によると、貴族の鬼の仮面は猟場の銃では砕けないほど硬いようだが、ルーカスの話では部下の仮面は構造が異なり、目のあたりは硬いもののそれ以外は簡単に破けるとのこと。部下達はジリアンらによって機関銃による側面からの攻撃で仮面を剥がされた所を攻撃されて全滅した。彼個人の身体能力は低いようで、ジリアンを追いかけた際には部下が彼女を追い込んだ所に息を切らせながら遅れて到着した。また腕力も弱いらしく、部下達を全滅させられた後にジリアンに仮面を素手で剥がされた所に銃弾を撃ち込まれて倒された。
ノウス
上級貴族の鬼。秘密の猟場の客で、ノウマとペアで行動する男性の鬼。ノウマと同じような姿をしているが、ノウマとはどのような関係かは不明。猟場では、14~15歳の食用児を主な獲物に定めているようである。銃弾や罠を躱したり、木を一撃で真っ二つにするなど高い身体能力を有している。罠によってソーニャとサンディの真正面に誘導され、閃光弾で動きを封じられ、特殊弾で仮面を割られたが即座に立ち直りサンディに詰め寄るも、狙撃されたノウマに駆け寄る。ノウマはノウスにとって大切な存在のようで、ノウマの死骸を抱きしめて号泣していた。その後、ノウマの死骸を食べ始め、ソーニャ達に反撃をし始めソーニャ、ポーラ、サンディを返り討ちにした。現時点では詳細は不明だが、ノウマを食べた事で更に強くなりノウマと会話をしてるような様子が窺えるなど、自身の体にノウマを取り込んだと思われる描写があるが、取り込んでいられるのは一時的なようである。サンディに止めを刺そうとした際にユウゴに狙撃され倒された。
ノウマ
上級貴族の鬼。秘密の猟場の客で、ノウスとペアで行動する女性の鬼。ノウスと同じような姿をしているが、ノウスとはどのような関係かは不明。猟場では、14~15歳の食用児を主な獲物に定めているようである。グレイス=フィールドの「特上」だけではなく、バイヨンの部下が捕り損ねたという成人の人間にも強い興味を示していた。銃弾や罠を躱すなど高い身体能力を有しているが、力はノウスと比べて劣るのか彼女自身が木を真っ二つにするような描写は見受けられない。罠によってソーニャとサンディの真正面に誘導され、閃光弾で動きを封じられ、特殊弾で仮面を割られるも即座に立ち直りソーニャを掴み上げた。興奮してソーニャを狩りたい衝動に駆られている隙をつかれ、ポーラによって狙撃され倒された。

原初信仰の信者[編集]

ムジカ
エマ達を助けた鬼の少女。体格は人間の少女と同程度で、比較的人間に近い容姿をしている。
宗教上の理由から人間を食べず、食事をする前に手を組んでお祈りをするなど人間と似た習慣を持つ。ソンジュによると、ムジカは人間を食べたことも食べる必要もないらしいが、食べる必要が無い理由については現時点では不明。エマ達を助けた当初は、エマ達にそれほど興味をもっていたわけではなかったが、エマ達と接していくうちに情が移り、別れ際にエマに『七つの壁』を探しなさいというアドバイスを伝えるなど、エマ達の幸せを願っている。
ソンジュ
レイを助けた鬼の男性。鬼としては決して大きくは無いが、一般的な人間よりは大柄な体格を持つ。
ムジカと同じく宗教上の理由で人間は食べないが、それ以外であれば何でも食べるらしく、鬼の社会でも異端な存在とのこと。彼の発言によると、過去にも「鬼」と呼ばれたことがあるらしく、レイを助けたのは単純な興味で久々に人間と話をしたかったから。だが、エマ達を助けた本当の目的は、1000年前に交わされた約束をエマ達に壊してもらうことで、たとえ約束を壊せなかったとしてもエマ達が鬼の世界で子供を産み、農園の外で生きる人間を増やしてもらうのが狙い。ソンジュの信仰している原初信仰は、狩猟と言う形で神が作り出した命をいただくのであれば神への反逆には当たらないらしく、農園の外で生まれ育った天然物の人間であれば食べる気でおり、もう一度腹いっぱい人間を食べたいと考えている。
エマ達と別れた後、自身の夢を叶えるために邪魔者である追手の鬼達を皆殺しにした。

その他の鬼[編集]

儀祭の鬼
重要なポストについていると思われる鬼が集まる会議の中心的な存在。現時点では名前は不明。イザベラの農園のことを口にする。鬼のトップは尊いと考えている。1000年前にバイヨンに農園の管理を任せた鬼と酷似した仮面を被っている事から同一人物と思われるが、現時点では不明。
鬼のトップ(仮)
鬼達から神聖視されている存在。現時点では詳細は不明だが、D528-143にあるクヴィティダラにてエマが鬼のトップと推測される鬼の幻を見ている。名前は鬼独自のものと思われる文字での表記があるが、読み方は不明。クローネやエマ達が発音できていることから、人間が発音できないような名前ではないようである。
ミネルヴァが残した情報によると、鬼のトップは七つの壁を超えた先にいるらしく、鬼のトップと約束を結び直せば鬼のいない世界へ安全に逃げる事も可能とのこと。しかし、ミネルヴァも七つの壁を越えた事が無く鬼のトップにも会ったことが無いらしく、不確定要素が多い物の、現時点では内容は不明だが鬼のトップとは1000年前にもう一つの約束が交わされていたとのこと。鬼のトップが決めた事は絶対らしく、他の鬼は意見する事すらできない。
鬼の兄弟(仮)
エマ達が侵入した鬼の町にいた子供の鬼の兄弟。名前は不明。買い物で量産農園産の人肉を購入したが、高級農園産の人肉は食べたどころか見た事すらないとのことで、兄の方は高級農園の人肉は量産農園の人肉とは違うのだろうかと思いふけっていた。一方、弟は変装したドンの足元を見て変な足だと兄に報告したため、それに気付いたエマ達は即座に身を隠した。

用語[編集]

鬼関連[編集]

人間を食料としている種族。「鬼」とはエマ達が外見から便宜上つけた呼称であって正式名称は不明であり、クローネは「連中」「奴ら」などと呼称している。また、ユウゴやルーカスは「人食い」、ゴールディ・ポンドの子供達は「怪物」と呼んでいる。
容姿や体格は個体によって差異があるが、指が6本あり知性鬼は目が縦に2個並んだ角のある仮面を被っている[注 11]。実際の鬼の顔は、野良鬼、知性鬼に関係なく目のような物が無数に存在する。また、顔の中央あたりの目の奥に核が存在し、そこを守る為に仮面を被っているようである。体格は人間と差が無い者や成人の数倍もの背丈をした者もいる。
鬼自体にも様々な種類がいるようで、人型の者や獣型の者もいる[注 12]。獣型には非常に鼻の利く種類もおり、エマ達が農園の外に出たことと逃げた方角も把握していた。人型の鬼も、人間と比べてかなり鼻が利くようである。
基本的には人間と同じ言葉を使用しているが鬼独自の文字や言葉も存在し、ムジカとソンジュは時折鬼の言葉を使用していた。
人間に限らず獲物を屠る際は儀程を行い、儀程を終えた肉は食べても良いと言う決まりごとがある。鬼達の会話によると、猫を食べる者もいるようだが、鬼から見てもゲテモノ食い扱いされるようである。鬼の市場の様子から人間以外にも多様な物を食べているようで、巨大なムカデなど人間の世界には存在しない食材も多い。
鬼の世界と人間の世界を行き来している人間が一定数存在しており、その人間達の存在は一部の鬼しか知らないようだが、その人間達は鬼から食べられる事は無く鬼と対等な立場にある。
不気味な容姿をしているが人間の言葉を話すことができ、また人間を家畜として飼育したり高度な技術力を有している描写があるなど、高度な社会を形成していることが窺えるが、作中に出てくる高度な技術を使用した物の多くは人間の世界から来た人間に由来する物である事から、鬼の技術力が人間と比べて高いかどうかは不明。作中では鬼の町がでてきているが、機械類は見受けられず人間と比べると文明のレベルが低い様子が窺える。宗教上の理由から人間を食べない鬼も存在するが、鬼の社会でも異端な存在で極少数とのこと。ソンジュによると、極稀に人間食いたさに農園を襲って人間を盗む鬼が存在するらしいが、近年は盗難が増えているとのこと。詳細は不明だが、鬼達の会話によると盗賊達は高級肉を食べたいものの高級農園は警備が固くて不可能なため、貴族への憂さ晴らしとして量産農園を襲撃しているとのこと。
戦闘能力はかなり高い様子が窺え、大型の鬼は身体能力が高いクローネを片手で捕まえて屠殺し、脱走したエマ達の追手である鬼は下等種である野良鬼を難なく始末した。ただし、かつての人間と鬼との争いでは鬼側が優勢だったわけではないらしく、鬼が食った人間以上の数の鬼が人間によって殺されていたとのこと。また、後述の再生能力を考慮しなければ人間と比べても戦闘能力が高いとは言えない鬼も存在する。
寿命については具体的な事は不明だが、レウウィスの回想によると、人間と命懸けで狩り合っていた時代を懐かしんでいる事から、1000年以上生きる事が可能な種族の様である。
現時点では理由は不明だが、ソンジュによると荒野を歩いている限りは鬼に出くわす事は無いとのこと。
A08-63地点に向かう道中には野良鬼の群生地である森が存在するが、基本的にどの種も気性が荒く、常に集団で動き近くには必ず仲間がいるとのこと。獲物を見つければ仲間を呼び、一斉に襲い掛かって獲物をシェアする習性がある。
再生能力があり、普通の生物なら致命傷になるような攻撃を受けても死なない。ただし、目を攻撃されると再生することなく絶命する。また、目および視神経は回復が遅い部位とのこと。野良鬼は、普段は銃弾を浴びる事はなく、一発で仕留めてしまえば仲間の鬼が死骸を食べて銃痕を消してくれる事もあるようだが、再生痕だらけの群れは知性鬼から見たら明らかに異常で、ユウゴと仲間はそれが理由で知性鬼に存在がバレて捕縛されA08-63地点のゴールディ・ポンドに連れ去られた事がある。再生は自動で行われるわけではないらしく、また再生可能な回数にも限度がある。
現時点では詳細は不明だが、仲間の死骸を食べる習性は鬼全般に備わっているようである。また、仲間の死骸を食べる事で一時的にその仲間の精神などを体に取り込んでいられるようである。
野良鬼
知性に乏しく言葉を話さない野生の鬼。農園の鬼からは野良の下等種と呼ばれており、鬼の社会には属していないようである。様々な種類がいるが、基本的に獣のような姿をしている。
大型で気性の荒い種類も多いが知性鬼とは異なり仮面をつけておらず、また現時点では知性鬼のように極端に身体能力の高い個体はでてきていないため、弱点さえ知っていれば銃や弓矢で倒す事が可能。
知性鬼
知能があり言葉を話す鬼。目の奥にある核を守る為に仮面をつけている。人型の者が多いが、獣型の者もいる。貴族や更に上の存在がいるなど、階級が存在するようである。
身体能力はピンからキリまであるようで、人間と比べても身体能力の低い者もいるが、大木を真っ二つにしたり銃弾を躱せるなど人間とは比べ物にならない程高い身体能力を持つ者も多い。その為、野良鬼とは比べ物にならないほど危険な存在らしく、野良鬼の集団をものともしないユウゴですらヤバすぎるとしている。
儀程(グプナ)
鬼の伝統的な獲物の屠り方で、神への感謝を込めてヴィダという吸血植物を獲物の胸に生きている間に刺す。神に糧を捧げる意味合いがあり、花が開くと神が受け取ったということになり、その肉は食べてもいいことになる。また、この作業は血抜きも兼ねており、こうすることで肉が長持ちするとのこと。食用児を屠る過程としては、前述のように生きたままヴィダを食用児の胸に刺し、その後で衣服を剥ぎ取り液体の入った瓶に入れる。
儀祭(ティファリ)
現時点で詳細は不明だが、最上物と呼ばれるスコアの高い子供が鬼のトップへの御膳として捧げられるようである。グランマの発言によると、作中の年においてはイザベラのプラント以外に最上物の基準を満たしている子供はいないらしく、イザベラは最上物を無事に「出荷」することが期待されている。
原初信仰
ソンジュとムジカが信仰している宗教。2人は宗教上の理由で人間を食べないと言っているが、詳細は不明だが正確には狩猟と言う形でないと神が作り出した命をいただいてはいけないらしく、エマ達のように農園などで養殖された家畜を食べるのは教義に反するようである。鬼の世界では外の世界で生まれ育った人間の存在が確認されていないため、事実上人間を食べられないことになっている。ソンジュがエマ達を助けたのは、教義に反しない形で人間を食べられる環境をエマ達に作ってもらうのが目的。

農園関連[編集]

食用児
表向きは孤児とされているが、実際は人間農園にて食用の家畜として飼育されている子供達。グレイス=フィールドの場合は首筋に数字の認識番号が記載されているが、認識番号のある位置や認識番号の法則は農園によって異なるらしく、グローリー=ベルはお腹、グランド=ヴァレーは胸元に記載されている。ただし、個体を識別して管理しているのは高級農園のみとのこと。子供達は脳を鬼好みに発達させるため、表向きは愛情をもってのびのびと育てられる。また知能の高さも求められるが、日常の異常さに気付く恐れも高まるため、「ママ」の手腕が問われる。
あらゆる人種の子供がおり、本部内の施設で普通に出産されて生まれてくる。子供達の母親は飼育監候補の女性達であることが判明している。また、子供達は人工受精によって生まれる描写があるが、父親については現時点では不明。農園内での服装は白一張羅で、年長の女子には服装に不満を持つ者もいる。
出荷に関しては、表向きは里親を手配されて巣立つと言われており、事実を知らない子供はそう信じている。子供達が出荷される年齢はまちまちだがグレイス=フィールドでは6歳以降からスコアの低い順に出荷され、12歳になると無条件で出荷される[注 13]。ただし、秘密を知ってしまった子供は即時出荷する規則がある。出荷のペースに関しては明記されてはいないが、グレイス=フィールドの場合は基本的には一度出荷が行われると次の出荷は2カ月以上先になるようである[注 14]
子供達の肉の等級はテストのスコアと年齢によってランク付けされ、「並」、「上物」、「最上物」といったランクが存在し、年長者ほどランクが高い。「特上」と言った表現も出てきており、エマやレイが「特上」に該当する。「最上物」と「特上」はほぼ同じ意味と思われるが、細かい違いの有無については現時点では不明。中でもグレイス=フィールドの「特上」は上級貴族でも食べられない代物で、レウウィスによると出身プラントや認識番号、個人名まで鬼の間で知られるほど有名な存在とのこと。特に近年の第3プラントは、優秀な飼育者がとても美味な脳を育てていると、顧客の間でも格別の華だったとのこと。グレイス=フィールドでは、5歳は「下」、6歳から7歳は「並」、9歳は「佳」、10歳は「上」と呼ばれている。8歳の子供は第3プラントでは既に全員出荷されたようで、ランク名は不明。また、成人は希少性が高いようで、密猟者の鬼の中にはグレイス=フィールドの「特上」以上に興味を示す者もいた。
食用児達の先祖は、かつて人間の世界と鬼の世界が断絶された際に鬼の世界に置いて行かれた土産で、鬼達は土産である人間たちを管理・繁殖させる目的で農園を設立させた。以降、鬼達は「狩り」ではなく「収穫」と言う形で農園で繁殖させた人間を食べている。
飼育監
人間農園にて、食用児達を管理する存在。通称「ママ」[注 15]。グレイス=フィールドでは、テストで一定以上の成績を残し、尚且つ飼育監からの推薦を受けた12歳の女子から選抜される。
上記の条件を満たした女子には、出荷時にこのまま死ぬか飼育監を目指すかの二択を迫られるが、飼育監を目指すことを選択した女子には農園から脱走できないように体にチップが埋め込まれるが、このチップは外に出ると電気ショックで心臓を止める仕組みとなっている。飼育監の席は少ないうえに空席も簡単には出ないため、実際に飼育監になれる者は一握りしかいない。クローネによると、飼育監を目指すことになった後も死を押し付け合う日々があっただけとのことで、大部分の者は途中で脱落して出荷されることとなる。
本部にて他の飼育監候補者達との競争で大人になるまで生き残り、子供を産んで能力が認められることで飼育監や補佐に任命される。
「ママ」を統括する本部の人間は「グランマ」と呼ばれる。
補佐
人間農園にて、飼育監の補佐をする存在。通称「シスター」。飼育監と同様、本部にて他の飼育監候補者達との競争で大人になるまで生き残り、子供を産んで能力が認められることで任命される。
作中の描写から、プラントには必ず補佐がいるわけではないようで、必要に応じて本部から派遣されているようである。詳細は不明だが、本部にて生まれてきた赤ん坊の世話を補佐らしき女性達がしている描写がある。
大母様
人間農園にて、飼育監や補佐を統括する存在。通称「グランマ」。飼育監が昇進して大母様になるようである。
作中の描写から、不要と判断した飼育監や補佐を処分する権限も有しているようである。

人間農園[編集]

高級農園
高度な知能を持った人間を飼育している人間農園。グレイス=フィールド、グローリー=ベル、グランド=ヴァレー、グッドウィル=リッジの4つが存在。その中でもグレイス=フィールドは最上級に位置付けられている。認識番号で個体を識別して管理している。のびのびした環境で健やかに育てられており、知能を高めるためのテストが行われている。高級農園では量よりも質が重要視されており、ここから出荷された食用児は全て金持ち向けの高級品とのことで一般の鬼には手が届かない代物のようである。中でも脳は重要視されており、エマ達が脱走した際は農園の鬼から部下に「特上」以外の食用児は殺しても構わないとしながらも頭部は傷つけないように指示が出された。ミネルヴァによると、4つの高級農園内には人間の世界への道があるとの事。警備は量産農園と比べてかなり厳しく、盗賊も手が出せないでいる。
グレイス=フィールドハウス(GF)
鬼が運営する最上級の人間農園。全部で5つのプラントがあり、エマ達がいるのはその中の第3プラントとなる。満期の年齢は12歳。食用児の認識番号は首筋に五桁の数字が記載されており、数字の並びを逆にすると生まれた順になっている。飼育監の通称は「ママ」、補佐の通称は「シスター」となっている。
エマ達が所属する第3プラントの食用児は37人前後で、他のプラントも同程度の規模と思われるため、本部で育てられている乳児を除けば約200人程度の食用児が飼育されているようである。
この農園の食用児は英才教育が施されており、鬼のトップに捧げるのを目的に飼育されているようで、「特上」にランクされた食用児は上級貴族でも食べられない。そのため、日常的に後述のグランド=ヴァレーの食用児を食べている密猟者の鬼達ですら目の色を変えるほど。
乳児を含むたくさんの子供が、孤児院であると信じて暮らしている。住居である屋敷の周囲は鬱蒼とした森であり、さらに外縁は子供では登れないほどの壁に囲まれている。外部と接触できるのは「門」と呼ばれる場所だけである。壁や門に近づくことは禁じられており、実際には子供達は閉じ込められている。物資の管理が徹底的になされており、特に刃物の扱いは厳しいという。ママの部屋には通信設備が隠されており、定時連絡など「本部」と通じている。子供達が脱獄した際は、通信機器を使って本部に報告され警報音が農園全体に響き渡る。
本部
商品として人間の赤ちゃんを育てるための施設とされる。ハウスに送られてくる赤ん坊がある程度成長していること、すでに発信機が埋め込まれていることなどから、その存在が推測された。
レイの話によると、グレイス=フィールドハウスには、エマ達が暮らす第3プラントを含めて全部で5つのプラントがあり、それに加えて本部が存在する。本部には鬼や大人が大勢いるとのこと。
ノーマンが塀を登って確認した情報によると、本部を含めたプラント同士は隣接しており全体の形は六角形になっている、その周囲は飛び降りるのが不可能な高さの断崖絶壁になっている。本部は第3プラントの真向かいに位置しており、唯一橋と繋がっている。作中の描写によると、プラントにある宿舎と比べてかなり大きい建物であるが、プラントとは異なり周囲には森どころか木が生えている様子すらない。
グローリー=ベル(GB)
ユウゴやルーカスがいた農園。食用児の認識番号は、お腹に数字を含んだ文字列が記載されている。満期の年齢は15歳。
現時点では詳細は不明だが、ウィリアム・ミネルヴァが食用児に脱走の手引きをし始めた比較的早い時期にユウゴ達は脱走に成功してシェルターまで無事に辿りつく事ができ、またゴールディ・ポンドの猟場でもレウウィスに目をつけられるまで1人も死ななかった等[注 16]、かなり高い能力を持った食用児が多い農園である事が窺える。
グランド=ヴァレー(GV)
バイヨンの息がかかった農園で、ゴールディ・ポンドにある猟場に放たれている食用児のほとんどはこの農園の出身。食用児の認識番号は胸元に記載されており、左からアルファベット、ローマ数字、数字三桁、ハイフン、数字三桁という構成になっている。テオの回想によると、この農園では飼育監を「先生」と呼ぶようである。月一で数十人単位の食用児が猟場に補充されている事から、グレイス=フィールドと比較してかなり規模の大きい農園であることが窺える。この農園の食用児は能力的に平凡な子供が多いようで、バイヨンからは並肉と呼ばれているなど、グレイス=フィールドと比較すると農園としての格は大分落ちる事が窺える描写が多い[注 17]。単行本9巻で描かれたエマとヴァイオレットのやり取りから、猟場と同様に農園の空は人工照明になっているようである。
現時点では詳細は不明だが、猟場に放されている食用児の多くは兄弟姉妹のような存在[注 18]を密猟者に狩られた過去がある事から、猟場へは家族単位で出荷が行われているようである。満期の年齢は15歳以上のようで、16歳のペペは猟場に来てから日が浅めとのこと。
グッドウィル=リッジ(GR)
現時点では名前のみ判明。
量産農園
安価量産型の人間農園で、人間を劣悪な環境でただ生かし太らせ出荷する。作中では、食用児達は狭い空間に一列に並んで座らされており、手首に手錠のようなもの、腕には点滴、頭や口に何らかの装置が取り付けられている様子が描かれている。ここで飼育されている食用児は言葉を解さず、名前も意思も無いとのこと。その為、ソンジュによると食用児が逃げようとは考えないだろうし、仮に考えられたとしても様々な要因から逃げられる見込みはないようである。人間農園の大部分はこのような量産農園で、数百ほど存在する。高級農園の食用児とは異なり、量産農園では個体の識別は行っておらず、決まった位置に決まった紋章が刻印されている。高級農園と比べると警備はかなり甘いらしく、近年は盗賊の襲撃が増えている。鬼の市場の様子から、高級農園の食用児とは異なり個別に丸ごと瓶詰にされているわけではなく、頭部や腕、足など部位ごとに瓶がいっぱいになるまで詰められた状態で瓶詰にされている。
ラムダ7214
ウィリアム・ミネルヴァが残したメモリチップに入っていた情報。2031年時点では西の果てに建設予定の新しい試験農園とのことだったが、2046年時点では既に運営が始まっている模様。レウウィスによると、バイヨンが出資した新農園とのこと。
ノーマンはこの農園に送られ、グレイス=フィールドよりも更に難易度の高いテストを受けている。農園内には人間の世界から来たと思われる人間達の他に鬼もいるが、明らかに異様な風貌の人間達が育てられている。ゴールディ・ポンドにいるアダムはラムダ7214出身で、ここにいた時にノーマンを見たようである。

アイテム[編集]

発信機
作中のキーアイテムの一つ。商品としての人間を管理するための装置。エマの観察により、耳に埋め込まれていることが判明した。超小型であるため、成長するとほとんど違和感がなくなってしまう。発信する信号が「ママ」の持つ懐中時計型の受信機に位置情報として送信されている。個人の識別はできないが、壊すと異常を知らせることにもなってしまう。手術痕が残らないほど超小型のうえに埋め込まれてから10年以上動き続けるなど、2015年時点での人類の科学技術では実現不可能な代物で、鬼独自の技術の可能性もあるとのこと。後にレイが「ごほうび」の資材から信号を無効化する装置を作成。ノーマンに託し、未使用のまま残されたが、後に農園から脱走する際にエマとレイ以外の脱走対象の子供達に使用された。
チップ
飼育監を目指すことを選択した女子の心臓に埋め込まれるチップ。農園の外に出ると電気が流され、心臓が止められてしまう。それ以外の要因で心臓が止まった場合は本部に通報する送信器にもなっている。
テスト
毎日ハウスで行われる知能テスト、最高300点。鬼は人の脳を好み、その発達のために行っている。4歳からテストを受け始める。
テストの難易度は高く、作中の描写から半分正解できればかなり良い方であることが窺える[注 19]。テストのスコアが高い子ほど、鬼にとって上等な食用人肉とされている。逆に、スコアの低い子供は早い段階で出荷される。
テストの結果は満点以外は公表されないが、コニーの台詞が出荷の法則のヒントとなった。満点以外の子供には、課題(宿題のようなもの)が出される。
現時点では、グレイス=フィールド以外の農園でのテストに関しての詳細は不明。
ペン
本部にて、鬼と対等な立場の男性が落としたペン。クローネが拾い、エマ達に託された。
一見するとただのペンだがW.Mのイニシャルが書かれており、分解すると中筒部分に【B06-32】といった文字列が書かれている。投影装置になっており、更にもう一段階引っ張ると空中にモールス信号付きの梟のホログラムと【B01-14】の文字列が浮かび上がる。
【B06-32】といった文字列は座標らしく、当初はここにウィリアム・ミネルヴァがいる事が推測されていた。エマによると、ハウスが起点になっているようでハウスの座標は【B00-00】になっている。前半二桁の数字は南北、後半二桁の数字は東西の座標を示していることが作中で推測されている。
梟のホログラムにはTOUCH ME(私に触れよ)というモールス信号が書かれており、触れると新たに【13-18-02】という暗号が浮かび上がる[注 20]。これはミネルヴァの本の13ページ18行2単語目を指しているらしく、そこに書かれているHUMAN(人間)という単語を入力するとミネルヴァからのメッセージが現れる。最後までいくとB06-32地点に辿りついた状態で正解を入力しないとエラーが発生するが、B06-32で正解を入力すると地図らしきものが表示され、地下シェルターへの入り口が出現する。
シェルター内にはミネルヴァはいなかったものの、A08-63地点にペンを持って向かうように指示した手紙が存在する。A08-63地点には貴族の鬼が農園には秘密の猟場で食用児を放し飼いにして狩りを楽しんでいるが、猟場内の風車に抜け穴があり、その先にペンを使うと開く扉が存在する。扉の奥にはゴールディ・ポンドがあり、その中央にある建物にはエレベーターと電話がある。電話が置かれた机の引き出しの奥には、メモリチップであるペンの端の部分が残されており、これをペンに取りつけると、人間の世界へ行く事に関するあらゆる情報が表示される。
ウーゴ冒険記
ミネルヴァが残した特別な2冊の本のうちの1冊。promise(約束)というモールスが記載されており、主人公のウーゴと相棒のキツネザルのマーヴィンが世界の秘境を旅する冒険物語となっている。
一見するとどこにでもあるような内容だが外の世界の手引書となっており、外の世界に存在する奇妙な動植物に関する対処法、活用法が記載されている。
マーヴィンの寝床
『引き出し』を暗示した言葉で、ウーゴの相棒であるキツネザルのマーヴィンが好んで眠った場所。
ヴィダ
鬼の世界ではどこにでも自生している吸血植物で、獲物を屠る儀程に用いられる。獲物が生きている間に心臓に突き刺し、血を吸うことで花が開く。血抜きの役割もあり、こうすることで獲物の肉が長持ちするとのこと。

その他の用語[編集]

リトルバーニー
コニーの持っていた、ウサギのぬいぐるみ。コニーが出荷された後はママの部屋にあったが、ハウスが燃やされた際に焼失した。
シェルター
ペンを頼りに辿りついたB06-32地点にあるシェルター。荒野の地下に存在する。中には水、食料、電気、居住スペースの全てが揃っており、世界についての情報や資料もある。13年前にグローリー=ベルという農園から仲間と逃げてきたユウゴという男が1人で暮らしていたが、その間に1度もミネルヴァが現れた事はないとのこと。
シェルター内には風呂やトイレ、炊事場があるだけではなく畑もある。水は地下水を引いて確保してあり、電気は地中熱を上手く回しながら有機廃棄物(排泄物や生ごみ等)を使って発電ができ不足分は別燃料を使って補助発電機で補えるとのこと。その為、水と電気は使いすぎなければ困る事もなく、廃棄物も発電に利用できるためゴミも極力でない環境となっている。食料の備蓄に関しては、先に住んでいた男が13年の間にかなり消費していたようで残り少ないらしいが、シェルターの外には鳥やヘビ、トカゲの生息が確認できており、畑も増やす事が可能らしく、エマ達ぐらいの人数であればずっと暮らせる環境のようである[注 21]。着替えもあるが、一番小さいサイズでも年少組には大きすぎるため、シェルターに辿りつける子供は出荷対象である6歳以上を想定している事が窺える。
シェルター内にある資料は、グレイス=フィールドハウスと同じく2015年以前のものしか置いておらず、『鬼』や『約束』に関する記述がある資料は古文書レベルとのこと。この古文書のような資料には、ミネルヴァからの手紙が挟まれており、安住の先を目指すならペンを持ってA08-63地点へ行くように書かれている。また、他の資料には農園や鬼の集落、人間世界に関する物や手書きの鬼の世界の植物図鑑もあるが、小説や絵本など普通の本もあるとのこと。
資料室の奥には緊急破壊装置があり、詳細は不明だが万が一鬼にシェルターの存在がバレた時を想定して設置された事が作中で推測されている。エマとレイが装置を発見した際には配線が切れていたようだが、元から切れていたのかユウゴが切ったのかは不明。
ピアノもあり演奏もできるが、ピアノの内部にはスイッチがあり、傘などでスイッチを押す事でピアノが横に動き武器庫への入り口が現れる。武器庫には大量の重火器が存在しており、他にも刃物や盾、爆弾など様々な物がある。男が言うにはピアノの仕掛けに気付いたのは偶然で、ユウゴがシェルターに辿りついた時はピアノの音が極僅かだが狂っていたらしく、仲間がそれに気付いた事でこの部屋を発見することができたとのこと。ピアノはどの音でも鳴らせば元に戻る。
ゴールディ・ポンドの食用児達が来た後は63人もの大所帯で暮らしており、シェルター内の密度はかなり高くなり1人あたりの食事の量も少なくなったとのことだが、皆が笑顔で暮らしているとのこと。仕事は分担制で、皆が何かしらの役割を担っている。
モニターのある部屋の地下には隠し部屋があり、ユウゴもその存在に気付いていなかった。隠し部屋には電話があり、支援者と連絡を取ることができるが、発見当初は回線が壊れていたとのこと。シェルターの回線は外から探知できないような仕掛けになっており、またピーター・ラートリーやその部下などの敵を欺くためにダミーのシェルターも幾つか存在している。詳細は不明だが、監視に使用しているモニターの映像は梟型のロボットから送られてきているようである。
シェルター内には敵から発見された時の事も想定されて非常口が存在し、シェルター各所には非常口へ繋がる道が7つあり、そこから逃げだせるようになっている。
ゴールディ・ポンド(GP)
A08-63地点にある池。周辺は鬼の集落だらけで農園からB06-32地点までの旅とは比べ物にならないほど危険な場所にある。道中には野良の鬼の群生地がある。ゴールディ・ポンドにはバイヨン卿という貴族の私設の庭があり、食用児達が放し飼いにされており金持ちの鬼達が狩猟本能を満たす為に狩りを楽しんでいる。農園には秘密の猟場で、食用児の多くはバイヨンの特権で食べた分をグランド=ヴァレー農園から月一で生きたまま補充しているが、エマを含めて僅かだが他の農園出身者も存在する。気候は冬にも関わらず春のような暖かさで、存在する植物も野良鬼の群生地の森とは全く異なる。村にはスピーカーが設置されており、音楽が鳴ると鬼が食用児を狩りに来る。
猟場で狩りをする鬼は、お付きの者を除けば5名で決まったメンバーとなっており、食用児は最大で50人程度存在している。狩りは3日に1回くらいの頻度で朝に行われるが不規則で、音楽が鳴ると狩りは終了となる為、一度の狩りで食べられる食用児は多くはなく、オリバーの発言によると一度の狩りで死ぬのは平均で4人程度のようである。村には薬などの医薬品もある為、治療を受ける事ができる。また、食用児たちには銃などの武器も支給されている。
猟場はシェルターと同じく地下に存在し、外からは分からないようになっている。密猟者が使う入口が存在し、ユウゴはかつてここから逃げたようである。
本当のゴールディ・ポンドは、ルーカスが見つけた抜け穴の先にある扉の更に奥に存在し、金色の水で満たされている。この水は触る事ができず水の中に入っても濡れる事は無い。ここでペンを起動させると「WELCOME TO GOLDY POND」という文字が表示される。前述の扉を開けた所には猟場の制御室らしきものが存在し、ここで猟場の気温や空調、電気、上下水道、時刻、空の疑似映像を管理しているようである。ゴールディ・ポンドの中央には島が浮いてあり、島には建物が存在する。建物の扉には鍵はかかっておらず、中には古めかしいエレベーターと電話が存在する。エレベーターは起動させても動かなかったが、エレベーターが動かなかった場合に鳴る仕組みと思われる電話が鳴り、そこにはミネルヴァからの録音された音声が残されていた。エレベーターはミネルヴァが作らせたもので人間の世界へ渡る為の道だったが腹心の裏切りで塞がれ、元々は安全な集落だったようだが猟場になってしまったようである。電話が置かれた机の引き出しの奥には、メモリチップであるペンの端の部分が残されていた。
エマ達によって密猟者の鬼達が全滅させられた後、重傷者達の応急処置がなされた後にナイジェルがエマのペンを使って制御室に入り、密猟者の部下達に気付かれる前に緊急破壊装置を作動させた。脱出口には見張りの鬼がいたが、レイによってあっさり倒され全員での脱走に成功した。2046年1月29日、緊急破壊装置が作動した事で猟場は水の底に沈み崩壊した。
七つの壁
現時点では詳細は不明だが、ムジカとウィリアム・ミネルヴァがエマにこれを探すように伝えた。この壁を越えた先に、鬼のトップが存在している事が作中で触れられている。
クヴィティダラ
D528-143地点にある遺跡らしき物。上から見ると目の形になっている。周囲は荒野になっており、エマはこの場所で鬼のトップと思われる鬼の幻と過去の光景を見た。

受賞歴[編集]

  • 2016年、「漫道コバヤシ漫画大賞2016」期待の新連載賞[6]
  • 2017年、第3回次にくるマンガ大賞コミックス部門2位[7]
  • 2017年、宝島社『このマンガがすごい! 2018』オトコ版1位。
  • 2017年(平成29年)度、第63回小学館漫画賞少年向け部門 受賞[8]
  • 2017年、「マンガ新聞大賞2017」大賞[9]
  • 2018年、「漫道コバヤシ漫画大賞2017」グランプリ[10]

書誌情報[編集]

テレビアニメ[編集]

2019年1月よりフジテレビノイタミナ」枠にて放送予定[11]。アニメではGFハウスからの脱獄までを描く[5]

スタッフ[編集]

フジテレビ ノイタミナ
前番組 番組名 次番組
約束のネバーランド
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脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ レイからは、「この農園をぶっ潰すって事か?」と内心で驚かれる。
  2. ^ 出荷予定日でハウスを脱獄した日に12歳の誕生日をむかえる。
  3. ^ 理想は自分とエマとノーマンの3人で、他に連れていく者を増やしたとしても足手纏いにならないのはドンとギルダまでと考えていた。
  4. ^ ゴールディ・ポンドからシェルターに逃げ帰った時の年齢が15~16歳という回想があるため。
  5. ^ ナットはややナルシストな性格とされており、自身の鼻筋が美しいと誇りに思っているようである。
  6. ^ 人間の集落については、ルーカスがオリバー達についた嘘であるが、ルーカスは過去に真実を伝えた子供が自らに武器を向けて自害したのを見ているようで、子供達には希望を持って生き延びて欲しいと言う思いから、このような嘘をついたようである。
  7. ^ 詳細は不明だが、アビエイターハットを脱いでも頭に芽が生えている事から、アビエイターハット自体には芽が生えていない可能性もある。
  8. ^ レスリーが出荷されたのよりも後に農園の秘密を知ったようだが、どのような経緯で知ったのかは不明。
  9. ^ 現時点では、グレイス=フィールドにてグランマと呼ばれる人物が1人だけなのか複数人いるのかは不明。
  10. ^ ミネルヴァ本人の可能性もあるが、現時点では不明
  11. ^ レウウィスやルーチェなど、目の数が更に多い仮面を被った鬼も存在する。
  12. ^ ムジカによると、1000年の間に鬼の姿は無秩序になってしまったとのこと。
  13. ^ 満期の年齢は農園によって異なり、グローリー=ベルは15歳、グランド=ヴァレーは明記されてはいないが15歳以上のようである。
  14. ^ 出荷の法則も農園によって違いがあるようで、グランド=ヴァレーでは同じプラントから同時に複数人出荷されているようである。
  15. ^ 現時点では詳細は不明だが、通称は農園によって違いがあるらしく、グランド=ヴァレーでは「先生」と言うようである。
  16. ^ ザックやポーラが言うにはすごい集団で、普通は不可能とのこと。
  17. ^ ザックやヴァイオレットは、七つの壁を探すためにエマ達とD528-143地点にあるクヴィティダラへ向かうが、ドンとギルダはそこまでの地図をレイから頼まれて暗記し、その事についてレイはハウスのテストと比べればマシと発言した事に対し、グレイス=フィールドの食用児の知能の高さにドン引きしていた。
  18. ^ 実の兄弟姉妹かどうかは不明。
  19. ^ 農園によってテストの難易度は異なるようで、グレイス=フィールドが最も難しいようである。
  20. ^ ただし、暗号自体は毎回変わるとのこと。
  21. ^ ただし、グレイス=フィールドハウスの子供を全員救出した場合、シェルターに全員を匿うのは不可能らしく、それまでに人間の世界へ行く方法を見つけるのは必須事項とのこと。

出典[編集]

  1. ^ 『約束のネバーランド』が「このマンガがすごい!2018」オトコ編1位を獲得”. @shonenjump_plus. 2018年5月30日閲覧。
  2. ^ 【『このマンガがすごい!2018』オトコ編 堂々第1位!!】白井カイウ(原作)×出水ぽすか(作画)『約束のネバーランド』【インタビュー】「ジャンプ」らしくない? いいや、これこそ最高の「ジャンプ」マンガ!! “天才”原作ד神”作画の“最強”タッグに迫る!!2018年5月12日閲覧
  3. ^ 『少年ジャンプ』200万部割れ、『約束のネバーランド』に見る連載漫画の変化2018年5月12日閲覧
  4. ^ “約束のネバーランド:テレビアニメの主人公声優に諸星すみれ 内田真礼、伊瀬茉莉也も出演”. まんたんウェブ. (2018年8月3日). https://mantan-web.jp/article/20180802dog00m200075000c.html 2018年8月3日閲覧。 
  5. ^ a b c d e f g h i “アニメ「約束のネバーランド」エマ役は諸星すみれ、脱獄編までを描く”. コミックナタリー (ナターシャ). (2018年8月3日). https://natalie.mu/comic/news/293848 2018年8月3日閲覧。 
  6. ^ ケンコバが選ぶマンガ大賞は「あさひなぐ」、「一番心を揺さぶられ涙した」”. コミックナタリー (2016年11月29日). 2018年2月6日閲覧。
  7. ^ 第3回次にくるマンガ大賞 結果発表 コミックス部門”. 次にくるマンガ大賞公式サイト. 2018年2月8日閲覧。
  8. ^ 第63回小学館漫画賞に「空母いぶき」「恋雨」「ふりふら」など5作品コミックナタリー(2018年1月22日), 2018年1月23日閲覧。
  9. ^ 「マンガ新聞大賞2017」本日発表、大賞は「約束のネバーランド」”. メディアドゥホールディングス (2017年12月28日). 2018年2月3日閲覧。
  10. ^ ケンコバが選ぶマンガ大賞に「約束のネバーランド」出水ぽすかが番組出演”. コミックナタリー (2018年1月24日). 2018年2月3日閲覧。
  11. ^ “週刊少年ジャンプ連載『約束のネバーランド』2019年1月より、フジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送決定! エマ・ノーマン・レイのナレーション入りPVも公開”. アニメイトタイムズ (アニメイトラボ). (2018年5月28日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1527417752 2018年5月28日閲覧。 

集英社BOOK NAVI[編集]

以下の出典は『集英社BOOK NAVI』(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。

外部リンク[編集]