大雪山
| 大雪山 | |
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西方の美瑛町から大雪山の山影 | |
| 標高 | 旭岳:2,290.93[1][2] m |
| 所在地 |
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| 位置 | 北緯43度39分48.9秒 東経142度51分14.9秒 / 北緯43.663583度 東経142.854139度座標: 北緯43度39分48.9秒 東経142度51分14.9秒 / 北緯43.663583度 東経142.854139度 |
| 山系 | 石狩山地 |
| 種類 | 複成火山 |
大雪山(たいせつざん、だいせつざん)は、北海道中央部にそびえる火山群の名称である。
解説[ソースを編集]
一つの山ではないことを明確にするため、「大雪山系」という呼称もしばしば使われる。大雪山系と言われる場合、広義には表大雪、北大雪、東大雪、十勝岳連峰を包含する大雪山国立公園の南北63 km, 東西59 kmと広大な広さとなる。
「大雪山」は本来、現在「表大雪」と呼ばれている、御鉢平カルデラを中心としたエリアを指す呼称であり、「大雪山系」がそのように使われることもある。先住民アイヌは「ヌタップカウシペ、ヌタプカウシュペ nutap-ka-us-pe」(川がめぐる上の山)もしくは十勝岳連峰と合わせて「オプタテシケ op-ta-tes-ke」と呼んでいた[3]。
国の特別天然記念物(天然保護区域)及び国指定大雪山鳥獣保護区(大規模生息地、面積35,534 ha)に指定されている。
地域区分[ソースを編集]
表大雪[ソースを編集]
狭義の大雪山は、旭岳連峰すなわち以下の山などから成る石狩川と忠別川の上流部に挟まれた山塊をさす。「表大雪」と呼んだ場合、これらだけでなく、トムラウシ山周辺の「大雪の奥座敷」と呼ばれる山々も含む。
- 旭岳 (2,291 m) - 北海道の最高峰
- 北鎮岳 (2,244 m)
- 白雲岳 (2,230 m)
- 愛別岳 (2,113 m)
- 北海岳 (2,149 m)
- 黒岳 (1,984 m) - 5合目に大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ黒岳駅、レストハウス、大雪山黒岳資料館
- 赤岳 (2,078 m)
- 緑岳 (2,019 m) - 別名:松浦岳
御鉢平の底部には、「有毒温泉」と呼ばれる温泉が湧いており、温泉とともに、強力な毒性を持つ硫化水素ガスが噴出しているため、立ち入り禁止となっている。お鉢平の北側の稜線から少し下った所、登山道に沿った渓谷の脇にも高温の湯が湧いている。ここは入湯可能で、中岳温泉と呼ばれて最近[いつ?]の秘湯ブームで訪れる人が増えている。
東大雪[ソースを編集]
やや南東にある以下の山群を東大雪と呼ぶ。昔は、「裏大雪」とも呼ばれていた。
- ニペソツ山 (2,013 m)
- ウペペサンケ山 (1,848 m)
- 石狩岳 (1,967 m)
- 音更山 (1,932 m)
- 白雲山 (1,187 m)
- 天望山 (1,173 m) 別名:「くちびる山」
北大雪[ソースを編集]
石狩川を挟んで北にあるニセイカウシュッペ山 (1,883 m) などの山々を北大雪と呼ぶ。
ギャラリー[ソースを編集]
自然[ソースを編集]
大雪山は高山植物の宝庫である。北海道にあるため、日本アルプスより1,000 m低い標高1.700 mで高山地帯の花畑となる。大雪山はこの高度領域が非常に広く、また山々がなだらかに広がっているため、日本最大の高山帯を形成している。地理的にもカムチャツカ、シベリア、日本の本州からの合流点となっているほか、温帯・寒帯の狭間でもあり、小泉岳 - 緑岳の山岳永久凍土と呼ばれる永久凍土や多くの周氷河地形が残ることから高山植物の種類も豊富である。
その地理や気候風土から、日本国内では最も早く紅葉を見ることができ、9月からウラシマツツジやチングルマなどの紅葉を楽しむことができる[4]。また、例年9月中旬には初雪を観測する[4]。
大雪山系には、やや南にあるトムラウシ山 (2,141 m)、忠別岳 (1,963 m) も含める。この付近には「神遊びの庭」「神遊びの沼」と言われる場所がある。ここでいう「神」とはアイヌ語でキムンカムイ(山の神)、つまりヒグマのことであり、ヒグマが多数出現する場所である。
地史[ソースを編集]
大雪山系の土台となっている基盤岩は海抜1,000 mに達している。その上に更新世初期に多量の火砕流が噴出した後、現在の地形を形作る火山活動が始まった。まず流動性の高い厚い溶岩流が噴出し、南部の高根ヶ原や北西部の沼ノ平などの広い高原が形成された。
その後の噴火では流動性の少ない溶岩に移行し、北鎮岳・黒岳・白雲岳などの溶岩円頂丘ができた。3万年前に大雪山の中心部で大きな噴火があり、大量の火砕流が東側に流出して台地を形成した。この台地を石狩川が浸食してできたのが層雲峡で、両岸の柱状節理はこのときに堆積した溶結凝灰岩である。
約3万8千年前に御鉢平カルデラが形成された[5]。1万年前から西部で繰り返し噴火が起こり、成層火山の旭岳ができた。旭岳は約5,600年前に山体の一部が崩壊する噴火が起こって、現在見られる山容となった。旭岳は現在も盛んな噴気活動を行っている(写真参照)。最新の水蒸気噴火は約250年前以降である[5]。
「たいせつ」か、「だいせつ」か[ソースを編集]
大雪山の名を初めて著した書物は1899年(明治32年)の『日本名勝地誌』とされる[6][7]。この書では「たいせつざん」と振り仮名があった。命名者は小説家の松原二十三階堂(岩五郎)とされる。1912年(明治45年)発行の『帝國地名辭典』には「たいせつざん」の見出しで掲載されている[8]。
国土地理院では「たいせつざん」の呼び名を採用しており[9]、5万分の1地形図の名称は「大雪山(たいせつざん)」となっている。旭川市から網走市へと至る国道39号の通称は大雪国道(たいせつこくどう)であり、同市内にある公共施設の名称は旭川大雪アリーナ(あさひかわたいせつアリーナ)や旭川市大雪クリスタルホール(あさひかわしたいせつクリスタルホール)であるほか、上川町の層雲峡温泉には「ホテル大雪(たいせつ)」という名称の大型温泉ホテルがある。また、札幌駅・旭川駅 - 網走駅間を結ぶ国鉄(JR北海道)の急行列車・特急列車の愛称名も「大雪(たいせつ)」となっている。
一方で、1934年(昭和9年)に指定された国立公園名では「だいせつざん」とされている。大雪山固有の動植物の和名も「ダイセツ」を付けるものがほとんどであり、主なものにダイセツトリカブト、ダイセツタカネヒカゲ、ダイセツオサムシ、ダイセツタカネフキバッタなどの例があげられる。東亜国内航空では、所有するYS-11の機体ごとに日本各地の地名がニックネームとして使用しており、うち JA8759 が「だいせつ」の名を冠していた。現地の案内板のローマ字表記も Daisetsu と Taisetsu が入り交じっている。
脚注[ソースを編集]
- ^ 一等三角点『瓊多窟』
- ^ “基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2014年7月15日閲覧。 “基準点コード TR16542369801”
- ^ 山崎晴雄、久保純子『日本列島100万年史 大地に刻まれた壮大な物語』講談社、2017年、57頁。ISBN 978-4-06-502000-5。
- ^ a b 日本一早い紅葉(上川町) 朝日新聞、2017年9月6日、2018年9月8日閲覧。
- ^ a b 大雪山 - 気象庁、2017年4月閲覧
- ^ 松原岩五郎 『日本名勝地誌 第9編 北海道之部]』 (4版) 博文館、1903年、104頁。
- ^ 小泉秀雄「北海道中央高地の地学的研究」『山岳』第12年2・3合併号、日本山岳会、1918年、205-452頁。
- ^ 太田爲三郎編『帝國地名辭典 下巻』三省堂、1912年、896頁。
- ^ 日本の主な山岳標高
関連項目[ソースを編集]
外部リンク[ソースを編集]
- 大雪山 気象庁
- 日本活火山総覧(第4版)Web掲載版 大雪山 (PDF) 気象庁
- 日本の火山 大雪火山群 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
- NHK特集 大雪山・花紀行〜「神々の庭」の短い夏〜NHK名作選(動画・静止画)NHKアーカイブス
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