西之島

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西之島
20160725nishinoshima 80cm.jpg
西之島の航空写真。2016年7月撮影。国土地理院 「地図・空中写真閲覧サービス」を基に作成。
所在地 日本の旗 日本東京都
所在海域 太平洋フィリピン海
座標 北緯27度14分49秒 東経140度52分28秒 / 北緯27.24694度 東経140.87444度 / 27.24694; 140.87444 (西之島)座標: 北緯27度14分49秒 東経140度52分28秒 / 北緯27.24694度 東経140.87444度 / 27.24694; 140.87444 (西之島)
面積 2.89[1] km²
海岸線長 - km
最高標高 約143 m
西之島の位置(日本内)
西之島
     
Project.svgプロジェクト 地形
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西之島(にしのしま)は、日本小笠原諸島にある無人島)。海底火山の活動により生じた火山島である。

概要[編集]

火山島として現在も島の形を大きく変えるほど活発な活動が見られる。火山噴出物により海面近くの噴火口周辺に「新しい陸地」が生じたり、溶岩流などが海岸に達して島が広がったりすることもある。1973年2013年に近傍で噴火し、それぞれ陸地を形成した。いずれの噴火においても当初は沖合に新しい「新島」が出現したが、後に西之島と一体化している。2013年の噴火においては、1年以上にわたり非常に活発な噴火活動が見られていた。2016年5月頃から地殻変動観測で火口周辺の沈降と考えられる変動が見られており、6月には火山ガスの放出量の低下も確認されていたが、2017年4月20日より再び噴火活動が活発化。2019年時点で噴気や周辺海域の変色が続いている[2][3]。一方で波浪による侵食も受け、面積が頻繁に変動している(2017年5月時点の島の面積は約275ha[4])。

英語でもNishinoshimaと表記するが、Rosario Islandとも呼ばれる[5]。これは1702年にこの島を発見したスペイン帆船「ロサリオ号」による命名である。所在は、東京都小笠原村父島西之島。

地理[編集]

西之島の位置(地図中央)

西之島は東京の南約1,000キロメートル父島の西約130キロメートルの太平洋上に位置する。火山列島(硫黄列島)と同一の火山脈に属しており、付近では海底火山活動が活発である。西之島の本体は海底比高4,000メートル、直径30キロメートルの大火山体で、山頂部がわずかに海面上に露出して西之島を形成している。2013年の噴火前までは西之島の東南海面下に旧火口があったが、2013年に旧火口の西方海面下に出現した新たな火口から噴火したことで旧火口は埋め立てられた。現在ではこの新火口群のうち第7火口が火砕丘を形成し、西之島の最高地点となっている。2016年時点では、島の北方沖約1200メートル・西方沖約400メートルまでは水深5メートル未満の浅瀬である。浅瀬の先は急峻な斜面となり、数千メートルの深海に至る[6]

生態系[編集]

西之島は海洋島であり、2008年時点では1973年の噴火後まだ時間が経過していなかったため植物相は貧弱で、スベリヒユオヒシバ、イヌビエ、グンバイヒルガオハマゴウ及びツルナの6種しか確認されていなかった[7]。これらの多くは、種子海流散布を行う植物である。

動物では、アカオネッタイチョウアオツラカツオドリオオアジサシオーストンウミツバメカツオドリオナガミズナギドリセグロアジサシなどの12種類の鳥類の生息、そのうち9種類の繁殖が確認されていた[7]。その他にはアリクモカニの生息が確認されていた[7]1975年には新属新種のニシノシマホウキガニが発見された(同種は他の島にも生息が確認されたが、西之島では噴火活動によりその後の生息が確認されていない)。それ以前にはアホウドリも生息していたとされる。周辺海域の海生哺乳類としてはザトウクジラと小型の鯨類コビレゴンドウや数種のイルカ類)は噴火の前後に確認されている。[8][9][10][11]

2008年8月1日に国指定西之島鳥獣保護区(集団繁殖地)に指定されている(面積29ha)。島全域が特別保護地区である。島に人は居住していない。

2013年11月以降の継続的な噴火活動で流れ出した溶岩により、1973年の噴火以降に形成された島の全域が覆われ、2015年時点で植物の存在が確認できない状況となった。動物については2015年合同調査で、1ha程の僅かに残る旧島部分でアオツラカツオドリの繁殖が行われている事が確認された(それまでの10年間で唯一子育てが確認されていた)。

環境省が2016年10月25日に発表した同月20日の上陸調査結果などによると、鳥類ではアオツラカツオドリが定着していると見られるほか、カツオドリや渡り鳥のアトリハクセキレイ昆虫トンボハサミムシの幼虫、植物はオヒシバやイヌビエなど3種類が確認された[12][13]

2019年9月3日から9月5日にかけての環境省による上陸調査では、鳥類5種の繁殖と、節足動物トビカツオブシムシを含む昆虫やダニなど)32種、カニ2種、貝類4種の生息が確認された。アオツラカツオドリは60羽以上おり、尖閣列島を超える日本国内最大の集団となっている[14]。カツオドリの生息数は約1400羽と噴火前とほぼ同水準に回復。オナガミズナギの成鳥は夜間だと400羽以上に達し、も見つかった。噴火後の西之島は、人間の干渉を極力排して生態系が回復・形成される過程を観察する場とされている[15](「噴火後初の上陸調査」で後述)。

海底火山の活動に伴う「新島」現象と地形の変化[編集]

西之島(旧島)は4000m級の山体を持つ海底火山の火口縁がわずかに海面上に現れた部分にあたる。かつての西之島は面積0.07km2、南北650m、東西200mの細長い島だった。この海底火山は噴火の記録はなかったが、1973年に「有史以来初めて[16]」噴火し、大量の溶岩流や噴出物が海面上まで堆積して西之島付近に新しい陸地を形成した。この陸地は「西之島新島」と命名され、当時は「新島ブーム」とマスコミに報道され、大きな話題となった。西之島の東南側の火山体の火口は、1911年の測量では深さ107メートルあったが、この噴火により50メートル未満まで浅くなった。

1年に及ぶ噴火が終息すると、新島は南側からの波で強い侵食を受け、最初の数年は年間60 - 80mの速さで海岸が後退した。新島は波で削られて失われ、火口や標高52mの丘も消失したが、削られた土砂が波で運ばれて湾内に堆積した。堆積の速さが侵食を上回ったため、侵食されながらも面積が増加した。1982年には湾の一部が海から切り離されて湖になり、1980年代を通して堆積を続け、1990年頃には湾口は無くなり完全に一体化。旧島北端を頂点とした、釣り鐘のような四角形状の島になった。形状が安定すると面積は減少に転じ、1999年時点での新島部分の面積は0.25km2、最高標高は15.2mである。また、旧島部分を含めた西之島全体の面積は0.29km2、最高標高は25mであった。2003年時点で島の大きさは、東西約760m、南北約600m程で、安山岩を主体としていた。

島の付近では数年おきに海水の変色や蒸気の吹き上げが観測されていたが、2013年には旧火口の西方に出来た火口が噴火し、40年ぶりに新しい陸地を形成した。1973年と2013年のどちらも、当初は西之島から海面を隔てた「別の島」であったが、溶岩の噴出や堆積が進んで西之島と一体化している。2013年の噴火は1973年の噴火と比較して溶岩流出量が非常に多く、また1973年の噴火による堆積で水深10メートル未満の浅瀬が広がっていたことにより、島の急激な成長に繋がった。一連の活動はなおも継続しており、陸地の規模は変化するとみられる。なお、西之島から噴出しているマグマについて、伊豆諸島の島である三宅島八丈島青ヶ島鳥島などは玄武岩マグマを噴出するが、西之島では大陸地殻に似た安山岩マグマを噴出しているため、大陸形成過程の謎を解明する手がかりになるのではと研究者が注目している[17]

1973年の噴火に伴う経過[編集]

空中写真(1978年当時)
写真上方が西北。湾を挟んで上の部分が旧島、下の部分が1973年の噴火により形成された新島。後に湾になっている部分が堆積作用により土砂で埋まり、2013年の噴火直前は台形状の海岸線になっていた。

1973年5月30日、西之島の東南方600メートルで海底火山の噴火があり、同年9月11日に新しい島が出現した。同年12月21日には海上保安庁により「西之島新島」と命名された。この時点で新島の大きさは、東西550メートル、南北200 - 400メートル、面積0.121平方キロメートル、標高52メートルに達していた。その後も火孔の増加、噴石の堆積やマグマの流出により新島は成長を続け、翌年には西之島と陸続きとなり[18][19]、北側が開いた「コ」の字形(馬蹄型)の地形の内側に湾を持つ島となった。

1973年昭和48年)
  • 4月12日 - 変色水が確認される。
  • 5月30日 - 西之島の東南方600mで海底火山の噴火による白煙を観測。
  • 6月27日 - 噴煙、噴石、水柱を観測。
  • 9月11日 - 直径30 - 50mの新島を発見。
  • 9月14日 - 西之島南端から東南東に600m地点に、直径120 - 150mの新島を確認。中央に直径約70mの円形噴火口、高さ北側で約40m、南側で約20m。
  • 9月29日 - 新島主火口より溶岩流出。その西約40mに第2新島を発見。
  • 10月9日 - 第2新島の西に3つ目の新島が確認される。
  • 10月10日 - 第1 - 3新島が陸続きになる。
  • 10月30日 - 第3新島のみを残し2つが消滅した。
  • 11月20日 - 火口が東に約400m移動して噴火が続く。
  • 12月21日 - 海上保安庁により「西之島新島」と命名される[18][19]
1974年(昭和49年)
  • 3月2日 - 新島の東北方に第3、第4、第5火口ができ、第5火口によって新々島が形成され孫島とも呼ばれる。
  • 3月14日 - 新々島が新島とつながった事を確認。東京水産大学等の調査隊が上陸、3月には東海大学の調査隊、東京大学東京工業大学の調査隊がそれぞれ調査を行った[20]
  • 5月 - 火山活動が終息する。火山活動終息時の溶岩堆積量は2400万m2(=24km2)。
  • 6月10日 - 漂砂などにより新島と旧島が接続した事を確認。馬蹄形の形状となる[18]

2013年の噴火に伴う経過[編集]

2013年12月8日時点の西之島。
12月24日時点の西之島。噴火による陸地は2週間余りで急激に成長していることがわかる。
2014年7月4日時点の西之島。さらに大きくなり、比較的白い部分の旧島がわずかに見える。
2015年3月1日時点の西之島。(いずれもNASAの衛星画像)
2013年平成25年)
  • 11月20日 - 西之島の南南東500mで噴火があり、新しい陸地が出現した。10時20分頃、海上自衛隊が西之島付近で噴煙を確認[16]。16時17分、海上保安庁航空機が西之島南南東の500m付近に、直径200m程度の噴石の島が出現した事を確認した[21]
  • 11月21日 - 菅義偉官房長官は新島の命名について「島が消滅した例があるために現時点で命名の予定はない」と述べる[22]
  • 11月22日 - 海上保安庁、島に2つの火口を確認[23]
  • 12月26日 - 9時23分には溶岩流が西之島の南岸に到達し、2か所で接続して一体化していたことを海上保安庁の航空機「みずなぎ」が確認[24]。12月24日に入り江だった部分が池になる。この時撮影された島の形状が、アングルによってはスヌーピーに似ていると話題になる[25]
2014年(平成26年)
  • 2月4日 - 西之島全体の面積が今回の噴火以前の3倍となる[26]。入り江が池になった部分が完全に埋まり、島の形は紡錘形になった。
  • 3月22日 - 国土地理院無人航空機で観測。海面上の部分で1日あたり10万立方メートルの溶岩が噴出していると見られる[27]
  • 3月24日 - 既知の南北2つの火口に加え、北側火口の西側に新たな火口を海上保安庁の航空機「みずなぎ」が確認[28]
  • 東大地震研究所の分析により、噴火開始から4月上旬までに噴出したマグマの総量が1973年の噴火の規模を上回っていることが確認された[29]
  • 6月13日 - 北側火口の東約150メートル付近に新たに4つめの火口を確認[30]
  • 6月27日 - 「だいち2号」が撮影した最初の画像の1つとして、西之島の高分解能モード画像が公開された[31]
  • 7月4日 - 国土地理院が無人機観測。溶岩流出速度は1日当たり10万m3と依然として活発[32]
  • 7月23日 - 島の面積が噴火前の6倍に。噴煙の高さは前月以前の数倍の規模に拡大している[33]
  • 10月16日 - 島北側の水深10m以下の浅い海に溶岩が流れ出して溶岩原が形成され、なおも陸地が拡大しているが、波浪による浸食を複数箇所で確認[34]
  • 12月4日 - 同日撮影の空中写真で、噴火活動および陸地の拡大は依然として続いていることを国土地理院が確認[35]
  • 12月10日 - 旧島部分が溶岩でほぼ完全に覆われつつある様子を国土地理院が確認した[35]
2015年(平成27年)
  • 5月20日 - 西之島南西沖約10kmに「薄い黄緑色」の変色水域を確認[36]
  • 6月18日 - 5月20日と比較し南東方向に拡大するとともに、北北東斜面溶岩流出口から、二酸化硫黄を多く含む火山ガスの放出量増加を確認[37]
  • 7月6日 - 6時30分頃から頂上部火口から噴煙がなくなり、10時50分頃から北東側斜面新火口からの噴火を確認[38]
  • 10月20日 - 海上保安庁の「昭洋」による観測によると、海面下体積は0.74億m3、陸上部体積0.85億m3、総体積は1.6億m3。総重量は約4億トン。この時点での噴出物の量は73年噴火の9倍であり、1990年から1995年までの雲仙普賢岳の噴火に次いで第二次世界大戦後2番目の多さである[39]
2016年(平成28年)
  • 2月17日 - 周辺海域における航行警報が、4km から 0.9海里(1.6668km)に変更された[40]
2017年(平成29年)
  • 2月14日 - 気象庁が火口周辺警報を解除[41]
  • 6月21日 - 2016年12月20日時点の情報を元にした西之島の地図海図の完成が発表された。6月30日から提供される。面積は東京ドーム約58個分となり、日本の管轄海域は約50 km2拡大。ただしこの時点で既に下記のように新たな噴火活動による海岸線の変化が始まっており、噴火活動が落ち着き次第作り直すとされた[42][43]

2017年の噴火に伴う経過[編集]

2017年4月20日に再噴火が確認され、やがて2014年から2015年にかけての最盛期並みの規模に活発化したのち、同年8月に沈静化した。休止した噴火が短期間で再噴火する例は珍しく、2013年からの一連の活動だと推測する専門家もいる。[44][45]

2017年(平成29年)
  • 4月20日 - 海上保安庁の航空機が噴火を確認[46]。気象庁が入山危険を発令[47]
  • 5月2日 - 海上保安庁の観測によれば、海岸線は西側に約170mと南西側に約180m拡大し、東京ドーム約59個分に達した[48]。その後、国土地理院による5月9日の人工衛星画像の解析でも拡大が確認された[49][50]
  • 6月29日 - 海上保安庁の観測によれば、2016年の測量時と比べて西側と南西側はそれぞれ約330mと約310m拡大[51]。5月2日時点からの拡大幅はそれぞれ約160mと約130mで、島の面積は東京ドーム約62個分となる[52]
  • 8月24日 - 海上保安庁の観測によれば、流出していた溶岩の先端の高温部が確認されなくなり、溶岩流の海への流出は止まったものと考えられる。2016年の測量時からの拡大幅は西側約380m、南西側約310mで、島の総面積は約3.0平方kmに達した[53]
2018年(平成30年)
  • 6月20日 - 2017年8月以降の噴火は確認されず、気象庁の火山噴火予知連絡会が警戒区域を500 mに縮小し、海上警報の解除を発表。面積は2.96平方km[54]
  • 7月4日 - 海上保安庁は航空機によるレーザー測量を開始。火山活動で面積が拡大していることにより、2016年10月頃と比べて領海が約4km2排他的経済水域(EEZ)が約46km2拡大する見込みだと10月5日に発表した[55]

2018年の噴火に伴う経過[編集]

2018年(平成30年)
  • 7月12日 - 海上保安庁の12時24分の観測で火口付近からの噴煙を確認[56]、さらに翌13日の観測で溶岩の流出と、気象衛星ひまわりの観測で島付近の高温領域を確認したため、気象庁が火口周辺警報(入山規制)を発表した[57]
  • 7月30日 - 海上保安庁の航空機の観測によれば、溶岩流が700 m(海岸まで100 m)ほど流れたところで噴火は一旦収まっていた。しかし周辺海域の変色が確認され、近いうちに噴火が再開される可能性が高いと予想された[58]
2019年(令和元年)
  • 5月22日 - 2018年12月時点での測量結果を国土地理院と海上保安庁が発表した。上記2018年10月での発表の通り、領海が約4km2、EEZが約46km2拡大することが確定し、5月31日から発行された地形図と海図に適用された[1]
  • 9月13日-2019年9月13日付の『東京都公報』16936号の東京都告示第四百五十四号「新たに生じた土地の確認」の告示が出される[59]

形状の推移[編集]

西之島の形状変化を時系列順に示す。左上に「※」が付いているものは、新しい陸地(新島)部分の単体の数値。

形状の推移
事象発生日 事象の詳細 面積
(km2)
最高点標高
(m)
長さ/東西
(m)
幅/南北
(m)
溶岩堆積量
(m3)
観測者
1973年以前 0.07 平坦 650 200 - 国土地理院
1973年9月11日 噴火により、島の東南東沖600mに新しい島を確認。 - 1-5 30-50 30-50 - 海上保安庁
1973年9月14日 新島中央に直径70mの噴火口を確認。 - 40 120-150 120-150 - 海上保安庁
1973年12月21日 海上保安庁が「西之島新島」と命名。 0.121 52 550 200-400 - 海上保安庁
1974年8月3日 新島が西之島と一体化した後、航空測量を実施。 0.316
0.238
- - - - 海上保安庁
1999年 波による侵食で島は徐々に縮小していた。 0.29
0.25
25
15.2
- - - 気象庁
2003年 海上保安庁水路部測量[60] 0.29 25 760 600 - 海上保安庁水路部
2013年11月20日 噴煙を確認。6時間後、島の南南東沖500mに新しい島を確認。 - - 200 110 - 海上保安庁
パスコ
2013年11月26日[61] - - 200 170-180 - 海上保安庁
2013年12月4日 新島の面積が初日より3.7倍に拡大。 0.056 27 300 260 30万 国土地理院
海上保安庁
2013年12月13日 - 17日
[62]
新島の面積が初日より5倍に拡大。 0.08 39 400 300 80万 国土地理院
海上保安庁
2013年12月24日 - 26日
[63][64]
新島は西之島の8割の面積に。溶岩流が西之島に到達し、26日に一体化。 0.39
0.15
- 450 500 - 海上保安庁
2014年2月11日 - 16日
[65][66]
新陸地の面積10倍に。接合部の池が埋まり、西之島全体が紡錘形になった。 0.72
0.45
66 900 750 790万 国土地理院
海上保安庁
2014年3月22日 - 24日
[27][28][67]
北火口の西側に新たな火口を確認。新陸地の面積は11月当初の70倍に。 0.7 71 1,150 850 1130万 国土地理院 (3月22日)
海上保安庁 (3月24日)
2014年4月14日 - 15日 1973年の噴火の溶岩堆積量より多くなった。 0.75 - 1,150 950 2500万 国土地理院
海上保安庁
2014年5月17日 - 23日 新陸地の面積は11月当初の86倍に。 0.86 - 1,300 1,050 - 国土地理院
海上保安庁
2014年7月4日 - 23日
[32]
島全体の面積は11月以前の6倍に。海面に出ている溶岩量は東京ドーム18杯分。 1.3
1.08
74 1,580 1,380 2220万 国土地理院 (7月4日)
海上保安庁 (7月23日)
2014年8月21日 - 27日 1.39
1.21
- 1,550 1,350 - 国土地理院 (8月21日)
海上保安庁 (8月26日-27日)
2014年9月6日 - 17日 新陸地部分の面積は東京ドームの32倍。 1.56
1.49
- 1,570 1,440 - 国土地理院 (9月6日)
海上保安庁 (9月17日)
2014年10月8日 - 16日 新陸地部分の面積は東京ドームの40倍。溶岩が北側に流出したことにより溶岩原が形成されつつある。 1.89
1.85
[68]
- 1,550 1,700 - 国土地理院 (10月8日)
海上保安庁 (10月16日)
2014年11月20日 噴火確認から1年経過。西之島の面積は10倍に。 2.20 - 1,700 1,800 - 内閣情報調査室
2014年12月4日
2014年12月10日10時頃
無人航空機による空中写真測量[35]。旧島部分が溶岩でほぼ完全に覆われつつある。 2.27
2.29
110 - - 4970万 国土地理院
2014年12月10日12時頃 だいち2号」搭載のLバンド合成開口レーダーデータによる解析。 2.28
2.24
- 1,760 1,820 - 火山噴火予知連絡会衛星解析グループ
2014年12月25日 2.30
2.29
[69]
- 1,710
[69]
1,830
[69]
- 海上保安庁
2015年2月23日 2.46 - 1,950 1,800 - 海上保安庁
2015年3月1日 無人航空機による空中写真測量[70]。山頂から東側に大量の溶岩が流出。 2.55 137 - - 6446万 国土地理院
2015年5月20日 2.58 - 2,000 1,900 - 海上保安庁
2015年6月18日 2.71
2.70
- 2,000 2,100 - 海上保安庁
2015年7月28日 無人航空機による空中写真測量[71]。南東方に流下した溶岩の量が最も多く、南東方向に島が拡大。 2.74 150 - - 8511万 国土地理院
2015年8月19日 2.72
2.71
- 2,000 2,000 - 海上保安庁
2015年9月16日 2.67 - 1,950 1,950 - 海上保安庁
2015年11月17日 2.63 - 1,900 1,950 - 海上保安庁
2015年12月9日 測量用航空機による空中写真測量[72]。面積及び最高標高は前回観測(7月28日)から減少したが、噴出した溶岩等の海面上の体積は増加。 2.71 142 - - 8801万 国土地理院
2016年1月19日 2015年11月17日の観測以降新たな噴火は確認されていない。 2.63 - 1,900 1,990 - 海上保安庁
2016年3月3日 - 5日 無人航空機による空中写真測量[73]。前回観測(12月9日)から最高標高は変化無く、面積は微増したが、噴出した溶岩等の海面上の体積は若干減少。 2.73
2.64
142 1,940 1,930 8721万 国土地理院 (3月3日)
海上保安庁(3月5日)
2016年7月25日 無人航空機による空中写真測量[74]。前回観測(3月3日)から最高標高は変化無く、面積及び噴出した溶岩等の海面上の体積は若干増加。 2.75 142 - - 8722万 国土地理院

2013年噴火後の調査[編集]

2014年[編集]

2014年6月3日フジテレビの番組『Mr.サンデー』のクルーが、父島の漁船をチャーターして、噴火後初めて海上から西之島に向かった。島から約50メートルまで接近して、火山活動の撮影に成功し、同月、同番組で放送した。

しかし、フジテレビは海上保安庁との事前の交渉がうまく行っていないまま取材を強行したため、フジテレビの島接近当日、気象庁は 「火口周辺警報(火口周辺危険)」から「火口周辺警報(入山危険)」に引上げ、島への接近を事実上禁止した。

2015年合同調査[編集]

3隻からなる合同調査団が西之島に接近し、2013年噴火以降初めての本格調査が行われた。調査の様子は『NHKスペシャル』で放送された[75]。気象庁の火口周辺警報によって島の周囲4キロメートル以内には人が近づくことができないため、調査には無人のヘリコプター潜水艇などが使用された。放送された内容は以下の通り。

  • 軽い安山岩でできている島であり、他の太平洋上の島嶼とは組成が異なることから、大陸生成過程の再現が起きている可能性がある。
  • 人類史上初めて大きな島(面積2平方キロメートル、噴出量3億トン、標高140m)の生成が観測されたと放送した。
  • 溶岩流は2層にわたっており、高度は現在も増している。
  • 島の周辺海域にはカグラザメサンゴが見られた。
  • 本来の西之島部分は新火山に呑み込まれて植生が消失しているが、アオツラカツオドリの若い個体が9羽観測された。親鳥を含めると30羽を超える集団が生息していると推測される。

噴火後初の上陸調査[編集]

2015年11月以降、噴火や溶岩の流出は確認されず、2016年8月17日に気象庁が警戒範囲を火口から半径1.5kmから500mへ縮小したため、上陸調査が可能となった[77]。噴火後初の上陸調査は、海洋研究開発機構の「新青丸」を使用して行われ、同年10月20日東京大学地震研究所森林総合研究所などの研究者グループが島に上陸した。植物の種子を含む外部からの生物の持ち込みを極力防ぐため、環境省が2016年6月に策定した『西之島の保全のための上陸ルール』[78]に従い、調査で使用する靴、衣類、バッグなどは新品を使用し、機材準備はクリーンルームで実施。上陸時は搭載艇で海岸から約30メートルまで接近した後、荷物ごと海に入って付着物を洗い流し、泳いで上陸するウェットランディングを行う対策が取られた[79][80]。上陸調査では、噴火の状況を調査するための岩石採取、地震計空振計の設置、植生の調査、飛来する鳥類を把握するための音声録音装置の設置などを行った[81]

2016年秋の周辺海域調査と海図及び地形図の更新[編集]

海上保安庁と国土地理院は2016年10月22日~11月10日にかけて、測量船「昭洋」と航空機「みずなぎ2号」(DHC-8-315 ,JA725A(MA-725))により島への上陸と周辺海域の水深測定などを伴う調査を実施した[82][83]。国土地理院は、上陸により旧島部分に一等三角点1カ所と新島部分に三等三角点を1カ所設置している[84]。これらに基づき2017年6月30日、海上保安庁が海図を、国土地理院が地形図を更新する予定である[85][86]

2019年9月13日「東京都告示第四百五十四号新たに発生した土地の発生の確認」(小笠原村)[編集]

東京都行政部市町村課は2019年(令和元年)9月13日の『東京都公報』定刊16936号に「新たな土地の発生の確認」の告示をだした[87]

告     示
●東京都告示第四百五十四号
小笠原村長から地方自治法(昭和二十年法律第六十九条)第九条五の第一項の規定に基づき、令和元年六月二十二日に同村区域内において次の土地が生じたことを確認した旨の届出があったので、同条第二項目の規定基づき告示する。
令和元年九月十三日 

          東京都都知事 小池 百合子

一、所在 小笠原村父島字西之島(別図のとおり)
二、面積、ニ、八九平方キロメートル
(別図)

(地図を添付)[88]

歴史[編集]

西之島に井戸水はない上に農耕にも適さないため、遭難船の漂着者を除いて人が居住していた記録はない。ただし、西之島では産出しない半深成岩でできた、お面のようにも見える長さ23cmの石が東海大学の調査隊によって採取されている[89]

脚注[編集]

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参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]