環境省

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日本の旗 日本の行政官庁
環境省
Go-shichi no kiri crest.svg
Central Gov't Bldg. No.5.jpg
役職
大臣 山本公一
副大臣 関芳弘
伊藤忠彦(兼内閣府副大臣
大臣政務官 比嘉奈津美
井林辰憲(兼内閣府大臣政務官
事務次官 小林正明
組織
内部部局 大臣官房
総合環境政策局
地球環境局
水・大気環境局
自然環境局
審議会等 中央環境審議会
公害健康被害補償不服審査会
有明海・八代海総合調査評価委員会
国立研究開発法人審議会
臨時水俣病認定審査会
施設等機関 環境調査研修所
特別の機関 公害対策会議
地方支分部局 地方環境事務所
外局 原子力規制委員会
概要
所在地 100-8975
東京都千代田区霞が関1-2-2
中央合同庁舎第5号館
北緯35度40分24秒 東経139度45分11秒 / 北緯35.673386度 東経139.753148度 / 35.673386; 139.753148座標: 北緯35度40分24秒 東経139度45分11秒 / 北緯35.673386度 東経139.753148度 / 35.673386; 139.753148
定員 1,521人[1]
年間予算 2,873億4,100万円[2]
2012年度(平成24年度)
一般会計補正
設置 2001年平成13年)1月6日
前身 環境庁
ウェブサイト
環境省
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環境省(かんきょうしょう、英語: Ministry of the Environment、略称:MOE)は、日本中央省庁の一つである。地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護及び整備その他の環境の保全(良好な環境の創出を含む)並びに原子力の研究、開発及び利用における安全の確保を図ることを任務とする(環境省設置法第3条)。

所掌事務[編集]

環境省設置法に定められた上記の任務を達成するため、同法第4条は環境省がつかさどる事務を計25号にわたって規定している。主なものに、環境保全政策(第1号)、地球環境保全に関する行政機関の経費および試験研究委託費の配分計画(第3号)、国土利用計画の環境保全分野(第5号)、特定有害廃棄物等の輸出入・運搬及び処分の規制(第6号)、南極地域の環境保護(第7号)、環境基準の設定(第8号)、公害防止のための規制(第9号)、公害に係る健康被害の補償及び予防(第10号)、自然環境が優れた状態を維持している地域における当該自然環境の保全(第12号)、自然公園及び温泉の保護・整備(第13号)、景勝地及び休養地並びに公園の整備(第14号)、皇居外苑京都御苑及び新宿御苑並びに千鳥ケ淵戦没者墓苑の維持及び管理(第15号)、野生動植物・鳥獣の保護及び狩猟の適正化その他生物多様性の確保(第16号)、廃棄物の排出の抑制及び適正な処理(第18号)、原子炉事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処(第19号の2)、石綿による健康被害の救済(第20号)、工場立地・化学物質・農薬の規制(第22号ホヌヲ)、放射性物質の監視及び測定(第22号チ)、温室効果ガス排出の抑制(第22号イ)、原子力利用の安全確保に関することなどがある。

沿革[編集]

  • 1956年(昭和31年)5月1日:水俣病正式発見。
  • 1964年(昭和39年)3月27日:閣議決定により、公害対策推進連絡会議を設置。
  • 1967年(昭和42年)8月3日:公害対策基本法が公布・即日施行。
  • 1970年(昭和45年)7月31日:内閣公害対策本部を設置。
    • 11月24日:召集の第64回国会において公害対策関連14法案が成立。この国会公害国会の異名をとった[3]
    • 12月28日:佐藤栄作首相が環境保護庁(仮称)の新設を裁定。
  • 1971年(昭和46年)1月8日:環境庁の新設を閣議了解。
    • 7月1日:環境庁発足。内閣公害対策本部(総理府公害対策室を含む)、厚生省(大臣官房国立公園部、環境衛生局公害部)、通商産業省(公害保安局公害部)、経済企画庁(国民生活局の一部)、林野庁(指導部造林保護課の一部)などの環境関係部署が統合した。
  • 2001年(平成13年)1月6日:中央省庁再編により環境庁を改組し、環境省設置。厚生省より、廃棄物処理行政を移管した。
  • 2005年(平成17年)10月1日:内部部局として「水・大気環境局」(環境管理局を改組)を、地方支分部局として「地方環境事務所」(自然保護事務所と地方環境対策調査官事務所を統合)を設置。
  • 2012年(平成24年)9月19日:原子力規制委員会設置法が施行され、任務に「原子力の研究、開発及び利用における安全の確保」が加わる。対応する組織として、外局原子力規制委員会を設置。同委員会には事務局として原子力規制庁が置かれた。

組織[編集]

環境庁設置法(昭和46年法律第88号)御署名原本

環境省の内部組織は一般的に、法律の環境省設置法、政令の環境省組織令および省令の環境省組織規則が重層的に規定している。本省内部部局は、中央合同庁舎第5号館22階から26階に所在している。

幹部[編集]

内部部局[編集]

  • 大臣官房(政令第2条第1項) - 秘書課(政令第12条第1項)、総務課、会計課
    • サイバーセキュリティ・情報化審議官
    • 審議官(6)
    • 参事官(3)
    • 廃棄物・リサイクル対策部(政令第2条第2項) - 企画課(政令第12条第2項)、廃棄物対策課、産業廃棄物課
  • 総合環境政策局 - 総務課(政令第19条第1項)、環境計画課、環境経済課、環境影響評価課
    • 環境保健部 - 環境保健企画管理課(政令第19条第2項)、環境安全課、参事官
  • 地球環境局 - 総務課(政令第26条)、地球温暖化対策課、国際連携課
  • 水・大気環境局 - 総務課(政令第30条)、大気環境課、自動車環境対策課、水環境課、土壌環境課
  • 自然環境局 - 総務課(政令第36条)、自然環境計画課、国立公園課、自然環境整備課、野生生物課
  • 放射性物質汚染対処技術統括官 - 参事官(政令第36条)

審議会等[編集]

  • 中央環境審議会(地球環境法、法律第7条)
  • 公害健康被害補償不服審査会(公害健康被害の補償等に関する法律)
  • 有明海・八代海総合調査評価委員会(有明海及び八代海等を再生するための特別措置に関する法律)
  • 国立研究開発法人審議会
  • 臨時水俣病認定審査会(政令第41条)

施設等機関[編集]

特別の機関[編集]

  • 公害対策会議(環境基本法、法律第11条)

地方支分部局[編集]

地方支分部局として地方環境事務所をおく(法律第12条)。

外局[編集]

  • 原子力規制委員会(国家行政組織法、原子力規制委員会設置法) - 原子炉安全専門審査会(第13条第1項)、核燃料安全専門審査会、放射線審議会(放射線障害防止の技術的基準に関する法律、同条第2項)、独立行政法人評価委員会(独立行政法人通則法、同条第2項)、原子力規制庁(第27条第1項)

所管法人[編集]

環境省が主管する独立行政法人は2015年4月1日現在、国立環境研究所環境再生保全機構の2法人である[4]。主管する特殊法人は2015年4月1日現在、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(旧環境事業団)のみである[5]

財政[編集]

環境省の所管する2012年度(平成24年度)一般会計補正予算は2873億4100万円である[2]。機関別の内訳は環境本省が2455億7700万円で約85.5%を占め、以下、地方環境事務所が49億6900万円(1.73%)、原子力規制委員会367億9600万円(12.8%)と続く。共通費を除く主な科目は「石油石炭税財源エネルギー需給構造高度化対策費エネルギー対策特別会計へ繰入」(環境本省)が455億円、廃棄物処理施設整備費(同)が670億2100万、「電源開発促進税財源原子力安全規制対策費エネルギー対策特別会計へ繰入」(原子力規制委員会)が342億1800万円など。歳入予算は34億3000万円で、全額が雑収入である。

一般会計とは別に、特別会計として経済産業省エネルギー対策特別会計を、復興庁などと東日本大震災復興特別会計を共管している。

職員[編集]

一般職の在職者数は2011年1月15日現在、環境省全体で1235人(うち、女性203人)である[6]。行政機関定員令に定められた環境省の定員は特別職1人を含めて1521人である[1]

環境省の一般職職員は非現業の国家公務員なので、労働基本権のうち争議権と団体協約締結権は国家公務員法により認められていない。団結権は認められており、職員は労働組合として国公法の規定する「職員団体」を結成し、若しくは結成せず、又はこれに加入し、若しくは加入しないことができる(国公法第108条の2第3項)。2011年3月31日現在、人事院に登録された職員団体は存在しない。[7]。2000年代は2009年度末まで職員団体の組織率が2割程度で推移していたが、2010年度、一挙に0%になっている[8]。過去にあった労組は全環境省労働組合(略称:全環境)で、連合・全労連いずれにも属さない中立系組合であった。

広報[編集]

環境省の編集する白書には「環境白書」、「循環型社会白書」、「生物多様性白書」の3つがあり、それぞれ、環境基本法、循環型社会形成推進基本法および生物多様性基本法の規定により、毎年、政府が国会に提出することが定められた報告書と今後の施策文書を収録している。たとえば、「環境白書」は環境基本法第12条に定められた「環境の状況及び政府が環境の保全に関して講じた施策に関する報告」と「環境の状況を考慮して講じようとする施策を明らかにした文書」が収録される。循環型社会白書と生物多様性白書も同様である。以前はそれぞれ市販本が発行されていたが、2009年(平成21年)版から3白書の市販版は合冊となっている。

ウェブサイトURLドメイン名は「www.env.go.jp」。定期刊行の広報誌としては、隔月刊の「エコジン」がある。現在は環境省が発行し、株式会社文化工房が編集を行っている。2007年6月以前はぎょうせい発行の『かんきょう』が刊行されていたが、2007年7月から社団法人時事画報社(2009年に事業停止)発行で、隔月刊の「エコジン」に更新された。

歴代幹部[編集]

環境事務次官[編集]

氏名 前職 在任期間 退任後の役職
環境事務次官(環境庁)
梅本純正 厚生事務次官 1971年(昭和46年)7月1日
- 1973年(昭和48年)7月27日
内閣官房副長官、武田薬品工業社長
船後正道 企画調整局長 1973年(昭和48年)7月27日
- 1975年(昭和50年)7月8日
中小企業金融公庫総裁
城戸謙次 企画調整局長 1975年(昭和50年)7月8日
- 1978年(昭和53年)6月23日
公害防止事業団理事長
信澤清 企画調整局長 1978年(昭和53年)6月23日
- 1979年(昭和54年)7月6日
公害防止事業団理事長
上村一 企画調整局長 1979年(昭和54年)7月6日
- 1980年(昭和55年)6月17日
社会福祉・医療事業団理事長、
医薬品副作用被害救済・研究振興基金理事長
金子太郎 企画調整局長 1980年(昭和55年)6月17日
- 1981年(昭和56年)7月10日
丸三証券会長
藤森昭一 企画調整局長 1981年(昭和56年)7月10日
- 1982年(昭和57年)11月27日
内閣官房副長官、宮内庁長官、
日本赤十字社社長
(清水汪) 1982年(昭和57年)11月27日
- 1982年(昭和57年)11月30日
企画調整局長による事務代理
清水汪 企画調整局長 1982年(昭和57年)11月30日
- 1984年(昭和59年)9月4日
農林中金総合研究所理事長
(財)地球・人間環境フォーラム理事長
正田泰央 企画調整局長 1984年(昭和59年)9月4日
- 1985年(昭和60年)9月3日
環境事業団理事長
山崎圭 企画調整局長 1985年(昭和60年)9月3日
- 1986年(昭和61年)9月5日
バイエル薬品会長
岡崎洋 企画調整局長 1986年(昭和61年)9月5日
- 1987年(昭和62年)10月9日
神奈川県知事
加藤陸美 企画調整局長 1987年(昭和62年)10月9日
- 1988年(昭和63年)7月15日
社会福祉・医療事業団理事長
森幸男 企画調整局長 1988年(昭和63年)7月15日
- 1990年(平成2年)7月10日
東宮大夫、宮内庁次長
安原正 企画調整局長 1990年(平成2年)7月10日
- 1991年(平成3年)7月9日
農林漁業金融公庫副総裁、山種証券会長
渡辺修 企画調整局長 1991年(平成3年)7月9日
- 1993年(平成5年)6月29日
環境事業団理事長
八木橋惇夫 企画調整局長 1993年(平成5年)6月29日
- 1994年(平成6年)7月15日
商工組合中央金庫副理事長、日本酒類販売副社長、
沖縄振興開発金融公庫理事長
森仁美 企画調整局長 1994年(平成6年)7月15日
- 1995年(平成7年)7月4日
年金福祉事業団理事長、年金資金運用基金理事長
石坂匡身 企画調整局長 1995年(平成7年)7月4日
- 1996年(平成8年)7月5日
自動車保険料率算定会副理事長、石油公団副総裁、
(社)日本損害保険協会副会長、(財)大蔵財務協会理事長
大西孝夫 企画調整局長 1996年(平成8年)7月5日
- 1998年(平成10年)1月9日
(財)休暇村協会理事長
田中健次 企画調整局長 1998年(平成10年)1月9日
- 1999年(平成11年)7月27日
環境再生保全機構理事長
岡田康彦 企画調整局長 1999年(平成11年)7月27日
- 2001年(平成13年)1月5日
住宅金融公庫副総裁、(社)全国労働金庫協会理事長
環境事務次官(環境省)
太田義武 企画調整局長 2001年(平成13年)1月6日
- 2002年(平成14年)1月8日
みずほコーポレート銀行顧問
中川雅治 総合環境政策局長 2002年(平成14年)1月8日
- 2003年(平成15年)7月1日
参議院議員
炭谷茂 総合環境政策局長 2003年(平成15年)7月1日
- 2006年(平成18年)9月5日
(財)休暇村協会理事長
社会福祉法人恩賜財団済生会理事長
田村義雄 総合環境政策局長 2006年(平成18年)9月5日
- 2008年(平成20年)7月22日
在クロアチア特命全権大使
西尾哲茂 総合環境政策局長 2008年(平成20年)7月22日
- 2009年(平成21年)7月14日
明治大学教授
小林光 総合環境政策局長 2009年(平成21年)7月14日
- 2011年(平成23年)1月7日
慶應義塾大学教授
南川秀樹 地球環境審議官 2011年(平成23年)1月7日
-2013年(平成25年)7月2日
福島中間貯蔵等連絡調整推進本部本部長
谷津龍太郎 地球環境審議官 2013年(平成25年)7月2日
-2014年(平成26年)7月8日
中間貯蔵・環境安全事業株式会社代表取締役副社長
鈴木正規 官房長 2014年(平成26年)7月8日
- 2015年(平成27年)7月31日
イオン株式会社顧問、イオン銀行代表取締役会長
関荘一郎 地球環境審議官 2015年(平成27年)7月31日
- 2016年(平成28年)6月17日
小林正明 地球環境審議官 2016年(平成28年)6月17日
-

脚注[編集]

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  1. ^ a b 行政機関職員定員令(昭和44年5月16日政令第121号)」(最終改正:平成24年4月6日政令第120号)
  2. ^ a b 単位:100万円。2012年度(平成24年度)補正予算 - 一般会計(内閣 「平成24年度予算書関連」 財務省)。
  3. ^ (日本語) 環境白書 (4) 環境庁の設置 ア 公害対策本部の設置と公害国会”. 環境省. 2015年7月24日閲覧。
  4. ^ 独立行政法人一覧(平成27年4月1日現在) 総務省
  5. ^ 所管府省別特殊法人一覧(平成27年4月1日現在) 総務省
  6. ^ 人事院 「参考資料;6 - 一般職国家公務員府省別在職者数」『公務員白書 - 平成24年版』 日経印刷、2011年6月、p.244。2011年1月15日現在。
  7. ^ 人事院 「第1編第3部第6章:職員団体 - 資料6-2;職員団体の登録状況」『公務員白書 - 平成24年版』 日経印刷、2011年6月、p.185。2012年3月31日現在。
  8. ^ 原田久 「公務員労働組合の機能」『最新 : 公務員制度改革』 学陽書房、2012年1月。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]