霧ヶ峰

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霧ヶ峰
Kirigamine seen from the east 2018-03-04.jpg
霧ヶ峰を東から望む 蓼科山から撮影
標高 車山 1,925 m
所在地 長野県茅野市諏訪市
諏訪郡下諏訪町小県郡長和町
位置 北緯36度06分11秒
東経138度11分48秒
座標: 北緯36度06分11秒 東経138度11分48秒
種類 火山
最新噴火 約75万年前[1]
霧ヶ峰の位置(日本内)
霧ヶ峰
霧ヶ峰 (日本)
霧ヶ峰の位置(長野県内)
霧ヶ峰
霧ヶ峰 (長野県)
Project.svg プロジェクト 山
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霧ヶ峰火山の地形図

霧ヶ峰(きりがみね)は、八ヶ岳中信高原国定公園中部にあり、長野県茅野市諏訪市諏訪郡下諏訪町小県郡長和町にまたがる火山

概要[編集]

全体的に緩やかな山体をしており、以前は楯状火山と思われてきたが、近年の研究により現在では成層火山が侵食を受けたものと考えられている。火山活動の時期は約130万~75万年前。最高峰は1,925mの車山

霧ヶ峰は車山を中心に大笹峰、鶴ヶ峰、ガボッチョに囲まれた台地をいう。車山山頂は気象レーダー観測所があり、360度の展望が素晴らしい。しかし、名前の通り霧の発生が多く、数m先が見えなくなることもあり、十分な注意が必要である。霧ヶ峰には、国の天然記念物に指定されている標高1630mの八島ヶ原湿原や踊場湿原、車山湿原がある。[2]

山地帯夏緑樹林亜高山帯針葉樹林の境界付近に存在する。古来、カヤ類が刈り取られ利用されてきたため、山頂部は草原となっている。現在では、わずかずつ樹林面積が増加しつつある。

山体を構成する主な山[編集]

自然環境[編集]

湿原[編集]

日本を代表する高層湿原の一つ。ミズゴケ類を主として、植物が腐らないで泥炭層として堆積、8,500から10,000年ほど前に形成された。鎌ヶ池と八島ヶ池、鬼ヶ泉水などの池があり、木道が整備されていて、湿原を一周できる

以上3か所の湿原植物群落は1939年に国の天然記念物に指定。1960年に以上3件を統合し、「霧ヶ峰湿原植物群落」の名称であらためて天然記念物に指定されている。

植物群落[編集]

高原の涼しい気候で、四季を通じて折々の景色が楽しめる。もとが火山土壌であり、酸性燐酸欠乏の痩せた土壌という悪条件にもかかわらず、5月下旬には、コバイケイソウ、6月中旬にはレンゲツツジ、7月中旬にはニッコウキスゲといった植物が見頃を迎える。特に、ニッコウキスゲは、「ニッコウキスゲの道」と呼ばれる遊歩道が整備されている程である。毎年、盛りの時期になると地元紙や市の広報が必ず取り上げる。しかし、他の山域と同じく近年になって急増したシカの食害をうけ、年々数を減らしつつある。

文化・歴史[編集]

黒曜石産地であり付近には旧石器時代から縄文時代にかけての遺跡(八島遺跡群、ジャッコッパラ遺跡群など)が存在する[3]

中世になると、御射山(みさやま)の祭りが催され、武士達が狩りや弓矢等の腕比べをしていた(流鏑馬)。現在も元御射山遺跡として、祭りの時に利用されたと推定される祭壇が神社を囲むように三方の丘の中腹に残っている。野焼きが行われるようになり、草原化していくのもこの頃である。

近世明治時代になると、美しい花の咲く景勝地として知られはじめる。諏訪出身の歌人である島木赤彦は、「霧ヶ峰登りつくせば眼の前に草野ひらけて花咲きつづく」などの歌を残している。 昭和にはいるとスキー場等、観光地としての開発が始まるが、1939年(昭和14年)に国の天然記念物に指定されるなど、環境保護が意識される中で、景勝地霧ヶ峰は現代に至っている。

利用[編集]

グライダー[編集]

霧ヶ峰は日本グライダー発祥の地といわれ、土日休日を始め、グライダーが飛行している。滑走路付近には、グライダーふれあい館があり、機体の展示等を行っている。歴史は古く、大正時代からグライダーの飛行は行われていた。戦後、グライダーに関する全ては破棄されたが、1952年昭和27年)に再開され、現在も盛んにグライダーの飛行が行われている。

登山[編集]

周辺にある小屋[編集]

  • コロボックル・ヒュッテ
  • ヒュッテ・ジャヴェル
  • クヌルプ・ヒュッテ
  • ヒュッテ御射山
  • 八島山荘
  • 奥霧ヶ峰八島高原荘
  • 鷲が峰ひゅって
  • ロベンド・ヒュッテ
  • ヒュッテ霧ヶ峯

交通[編集]

画像[編集]

物見岩より霧ヶ峰の山々

隣接する山[編集]

舞台となった作品[編集]

映画
小説
ミュージックビデオ
アニメ
漫画

脚注[編集]

  1. ^ 日本の火山: 霧ヶ峰 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター、2020年6月閲覧
  2. ^ 登山ルート・山旅スポット. “霧ヶ峰(きりがみね)の登山ルート・難易度” (日本語). 山旅旅. 2020年9月17日閲覧。
  3. ^ まるごと信州 黒曜石ガイドブック”. 長野県教育委員会. 2020年8月9日閲覧。
  4. ^ 「初秋の霧ヶ峰高原テーマ曲「「冒険者たちのメロディー」を流してロケ撮影」 (パンフレット) 『冒険者 (アドベンチャー) カミカゼ』、東映株式会社映像事業部、1981年11月7日、 12 - 13頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]