第2師団 (日本軍)

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第2師団
The Japanese 2d Division celebrates landing at Merak, Java.jpg
蘭印作戦ジャワ島西部バンタム湾のメラク海岸に上陸した第2師団将兵(1942年3月1日)
創設 1888年(明治21年)5月14日
廃止 1945年昭和20年)
所属政体 Flag of Japan.svg大日本帝国
所属組織 大日本帝国陸軍
部隊編制単位 師団
兵種/任務/特性 歩兵
所在地 仙台-満州-北支-ソロモン諸島-マレー半島-ビルマ
編成地 仙台
通称号/略称
補充担任 仙台師管区
最終上級単位 第38軍
最終位置 サイゴン
主な戦歴 日清-日露-満州事変-支那事変-ガダルカナル-ビルマ
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1927年昭和2年)頃の仙臺市および近郊地図。第2師團司令部は地図の中央左の仙台城二の丸にあり、周辺も含めて日本軍の施設が集中した。地図の中央右の30番が步兵第四聯隊營で、現在は榴岡公園

日本陸軍第2師団(だいにしだん)は、1888年(明治21年)5月14日仙台鎮台を改編して宮城県仙台区(翌年より仙台市)に設立された師団である。1945年昭和20年)の陸軍解体まで、日本の主要な戦争に参加した。

編成と師管の変遷[編集]

創設から1896年まで[編集]

初代師団長は最後の仙台鎮台司令官佐久間左馬太。仙台の歩兵第4連隊青森歩兵第5連隊新潟県新発田歩兵第16連隊、仙台の歩兵第17連隊の4個歩兵連隊を基幹とし、野砲兵第2連隊、騎兵第2大隊、工兵第2大隊、輜重兵第2大隊などで構成された。

第2師団の管轄範囲、すなわち第2師管は、東北地方と新潟県、北海道だったが[1]、北海道で徴兵を実施したのは函館・江差・福山に限られた[2]

1896年から1907年まで[編集]

日清戦争直後の1896年(明治29年)に決定をみた軍備増強計画により、北海道に第7師団弘前第8師団が置かれることになり、第2師管は福島県、新潟県、宮城県の登米郡本吉郡栗原郡を除く中部以南に縮小した[3][1]

これにともない、青森の歩兵第5連隊は1897年(明治30年)10月に第8師団に所属変更した。歩兵第17連隊は1898年(明治31年)に仙台から秋田に移って第8師団の隷下に入り、連隊営の跡地には新設の歩兵第29連隊が置かれた[4]。また、新潟県新津にも新設の歩兵第30連隊が置かれた。騎兵第2大隊は騎兵第2連隊に拡充した。第4連隊と第29連隊は歩兵第3旅団、第16連隊と第30連隊は歩兵第15旅団に属し、師団はこの2個旅団のほかに騎兵第2連隊、野戦砲兵第2連隊、それに第2工兵大隊、第2輜重兵大隊、佐渡の警備隊で構成された[5]

1907年から1925年まで[編集]

日露戦争の後、1907年に、第13師団が新潟県の高田に置かれることになった。これにともなって歩兵第16連隊と同第30連隊は第13師団に移管した。第2師団には新設の歩兵第65連隊が加わり、第8師団から譲られた歩兵第32連隊が秋田から山形に移った。このうち第29連隊と第65連隊が第3歩兵旅団に、第4連隊と第16連隊が第15歩兵旅団に属した。師団にはこの2個旅団のほかに、騎兵第2連隊、野砲兵第2連隊、山砲兵第1大隊、第2工兵大隊、第2輜重兵大隊が属した[6]

第2師管は新潟県を第13師管に譲り、かわりに山形県と宮城県北部を第8師管から譲られて、宮城・山形・福島3県となった[7][1]

1925年から1930年まで[編集]

第13師団が1925年の宇垣軍縮で廃止されると、第2師団は、歩兵第16連隊と同30連隊を取り戻し、同32連隊を山形に置いたまま第8師団に返した。歩兵第65連隊は廃止になった。第4連隊と第29連隊は第3歩兵旅団に、第16連隊と第30連隊は第15歩兵旅団に属した。師団はこの2個旅団のほかに、騎兵第2連隊、野砲兵第2連隊、それに工兵第2大隊、輜重兵第2大隊、それに新潟県高田に置かれた独立第1山砲兵連隊を擁した[8]

第2師管は新潟県をあわせ、山形県を第8師管に返し、宮城・福島・新潟3県となった[9]

戦歴[編集]

日清戦争威海衛攻略に参加。続いて、講和条約で日本に割譲された台湾で起きた抵抗の鎮圧にあたった。

日露戦争では黒木為楨率いる第1軍隷下で九連城攻撃遼陽会戦沙河会戦奉天会戦に参加した。遼陽会戦では弓張嶺の夜襲と呼ばれる師団規模の夜襲を敢行、(ただし、これは師団長の独断で行われた作戦で、命令違反だった。)以後、「夜襲の仙台師団」の異名を取った。

1910年(明治43年)4月8日、師団司令部は韓国駐箚のため仙台を経ち、同日、師団司令部留守部を設置[10]1912年(明治45年)4月24日、師団司令部が朝鮮より仙台に帰着し留守部を閉鎖[11]1918年8月22日、兵器部が師団司令部内に移転し事務を開始[12]

1931年昭和6年)からは満州に駐屯し、以後満州事変盧溝橋事件に参戦し、支那事変ではチャハル作戦徐州会戦にあたる。太平洋戦争では南方に投入され、緒戦は蘭印で快勝するがガダルカナルでは7000名を越す損害を出す。その後マレーシンガポール方面の警備を担当、1944年(昭和19年)からはビルマ戦線に参戦した。

施設[編集]

師団司令部仙台市川内(かわうち)の旧仙台城二の丸(現東北大学川内キャンパス)に、射撃場は仙台市台原(旧警察学校台原小学校)に設置された。

仙台鎮台時代の司令部は二の丸の殿舎であったが、1882年(明治15年)に花火事故で焼失したため、1884年(明治17年)に木造2階の建物を新築した。瓦葺漆喰の白い壁、正面玄関に柱を立てたポーチを設け、三角の破風を持つルネサンス風和洋折衷建築であった。これが師団司令部にも引き継がれたが、1945年(昭和20年)7月10日仙台空襲で失われた[13]

創設の半年前にあたる1887年明治20年)12月15日日本鉄道第三区線(現JR東北本線)の仙台駅や塩竈駅(後の塩釜線塩釜港駅)が開業し、仙台区(現仙台市)は外港である塩釜港、あるいは、東京府(現東京都)と鉄道で結ばれ、出兵の際の輸送路が確保された。日清戦争では、仙台駅の南に長町停車場を仮に設け、そこから将兵を送り出した[14]

歴代師団長[編集]

最終司令部構成[編集]

  • 参謀長:木下武夫大佐(陸士33期)
    • 参謀:大江卓馬少佐(陸士44期)
    • 参謀:金富与志二中佐(陸士45期)
    • 参謀:松田三雄少佐(陸士45期)
  • 高級副官:荻原行雄少佐
  • 兵器部長:鈴木喜芳大佐(陸士23期)
  • 経理部長:三好完六主計大佐
  • 軍医部長:井美猛軍医大佐
  • 獣医部長:鈴木福三郎獣医中佐

最終所属部隊[編集]

  • 歩兵第4連隊(仙台):一刈勇策大佐(陸士28期)
  • 歩兵第16連隊(新発田):堺吉嗣大佐(陸士29期)
  • 歩兵第29連隊(若松):三宅犍三郎大佐(陸士29期)
  • 捜索第2連隊:原好三大佐(陸士30期)
  • 野砲兵第2連隊:石崎益雄大佐(陸士26期)
  • 工兵第2連隊:高瀬克巳大佐(陸士30期)
  • 輜重兵第2連隊:山口英男少佐(陸士44期)
  • 第2師団通信隊:石橋一男大尉(陸士55期)
  • 第2師団兵器勤務隊:細貝作蔵少佐
  • 第2師団衛生隊:西山秀雄中佐
  • 第2師団第1野戦病院:細見禎一少佐
  • 第2師団第2野戦病院:武田正大尉
  • 第2師団第4野戦病院:丸茂三千穂少佐
  • 第2師団病馬廠:伊藤辰男大尉
  • 第2師団防疫給水部:沼沢保少佐

脚注[編集]

  1. ^ a b c 山本和重「北の軍隊と地域社会」、『北の軍隊と軍都』5 - 6頁。
  2. ^ 山本和重「北海道の徴兵制」、『北の軍隊と軍都』133-134頁。
  3. ^ 戦史叢書『陸軍軍戦備』付表第1その2「陸軍管区表(明治29年12月2日勅令第381号)」。
  4. ^ 加藤宏「第二師団と仙台」、『北の軍隊と軍都』22頁。
  5. ^ 戦史叢書『陸軍軍戦備』付表第1その1「陸軍常備団隊配備表(明治29年3月16日制定)」。
  6. ^ 戦史叢書『陸軍軍戦備』付表第2その1「陸軍常備団隊配備表(明治40年9月18日軍令陸第4号)」。
  7. ^ 戦史叢書『陸軍軍戦備』付表第2その2「陸軍管区表(明治40年9月17日軍令陸第3号)」。
  8. ^ 戦史叢書『陸軍軍戦備』付表第3その1「陸軍常備団隊配備表(大正14、3、27 軍令陸第1号)」。
  9. ^ 戦史叢書『陸軍軍戦備』附表第3の2「陸軍管区表(大正14、4、6 軍令陸第2号)」。
  10. ^ 『官報』第8043号、明治43年4月18日。
  11. ^ 『官報』第8654号、明治45年4月27日。
  12. ^ 『官報』第1821号、大正7年8月27日。
  13. ^ 小倉強『明治の洋風建築 宮城県』34-36頁。
  14. ^ 加藤宏「第二師団と仙台」、『北の軍隊と軍都』28頁。

参考文献[編集]

  • 小倉強『明治の洋風建築 宮城県』、宝文堂、1976年。
  • 加藤宏「第二師団と仙台」、『北の軍隊と軍都』所収。
  • 防衛庁防衛研修所戦史部・編『陸軍軍戦備』(戦史叢書)、朝雲新聞社、1979年。
  • 山本和重・編『北の軍隊と軍都』(地域のなかの軍隊1、北海道・東北)、吉川弘文館、2015年。
  • 山本和重「北の軍隊と地域社会」、『北の軍隊と軍都』所収。
  • ――「北海道の徴兵制」、『北の軍隊と軍都』所収。

関連項目[編集]