テルマエ・ロマエ
テルマエ・ロマエ | |||
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漫画 | |||
作者 | ヤマザキマリ | ||
出版社 | エンターブレイン | ||
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掲載誌 | コミックビーム | ||
レーベル | ビームコミックス | ||
発表期間 | 2008年2月号 - 2013年4月号 | ||
巻数 | 全6巻[7] | ||
話数 | 全38話 | ||
テンプレート - ノート | |||
ポータル | 漫画 |
『テルマエ・ロマエ』(THERMAE ROMAE[8])は、ヤマザキマリによる漫画作品。『コミックビーム』(エンターブレイン)にて2008年2月号から2013年4月号まで連載された。当初は不定期連載だったが、2010年4月号から定期連載に移行した。単行本は2013年6月にて最終巻を迎えた。
『コミックビーム』2013年10月号から新シリーズ連載開始と告知されていたが、延期となっている。
目次
概要[編集]
古代ローマ時代の浴場と、現代日本の風呂をテーマとしたコメディである。入浴文化という共通のキーワードを軸に、現代日本にタイムスリップした古代ローマ人の浴場設計技師が、日本の風呂文化にカルチャーショックを覚え、大真面目なリアクションを返すことによる笑い[9]を描く。単行本では、各話の間に、風呂に関する歴史資料や、作者の体験が書かれたコラムが掲載されている。題名の「テルマエ・ロマエ」は、ラテン語で「ローマの浴場」の意味[10]。
「このマンガがすごい!」2011年版オトコ編2位。全国書店員が選んだおすすめコミック2011、3位入選[12]。
2013年仏アングレーム国際漫画祭(Festival International de la Bande Dessinée d'Angoulême)ノミネート作品。
2013年米アイズナー賞(Will Eisner Comic Industry Awards)アジア部門(Best U.S. Edition of International Material Asia)ノミネート作品。
2012年1月12日よりフジテレビ系「ノイタミナ」枠にてテレビアニメが放送された[13]。
2012年4月28日より、阿部寛・上戸彩主演での映画が公開された。ローマでのロケや、テレビドラマ『ROME[ローマ]』のために作られた広大なセットでの撮影も行われた。2014年4月には、映画第2作が公開された(後述)。
反響[編集]
書店の店頭での宣伝などを通して部数を伸ばし、『コミックビーム』の連載作品としては例外的に女性読者の支持も集めた[14]。また、東京都浴場組合による推薦や、イタリア・ローマ関係の学術的な問い合わせといった、あまり例のなかった形での反響があるといい[14]、2010年に受賞が相次いだ際には展覧会[14]や旅行会社[15]とのタイアップも企画された。2010年5月の時点で単行本1巻は約50万部発行されている[14]。2巻には、このマンガのヒットはイタリアの新聞で「ローマ帝国ついに日本の漫画界を征服」と報道されたことが記された。
本作の執筆のきっかけについて、作者は「東京スポーツ」紙上のインタビューで「ヨーロッパにはお風呂も銭湯もないから、お湯につかりたくてもつかれない。でも、そこら中に古代ローマ時代の浴場の遺跡がある。昔はあったのになぜ今ないのか、それがもどかしくて」「イタリア人の夫が日本の家風呂を見て笑うんです。(中略)古代ローマ人なら日本の風呂の良さをわかってくれるぞ」とその発想の経緯を語っている。また夫が「ローマ皇帝の名前を全員言えるほどの古代ローマおたく」であったことも大きかったとのこと[16]。
なお元々は同人誌で発表するつもりの作品で、コミックビームの関係者とは「(単行本も)5,000人位買ったらスゴイね」と話していたこともあり、大ヒットしたことには戸惑いを感じているという。2011年の著者インタビューでは「薄く延ばして長くやるつもりはないです。十何巻とかはいかないと思う。実はもう最後は考えてあるんですよ」とも語っており[16]、上述の通り2013年に全6巻で完結した。
あらすじ[編集]
舞台はハドリアヌス帝時代、西暦130年代の古代ローマ[注 1]。浴場を専門とする設計技師ルシウス・モデストゥスは、革新的な建造物が次々に誕生する世相に反した昔ながらの浴場の建設を提案するが採用されず、事務所と喧嘩別れしたことで失業状態に陥ってしまう。
落ち込む彼の気を紛らわせようとする友人マルクスと共に公衆浴場に赴いたものの、周囲の騒々しさに耐えかね雑音を遮るため湯中に身を沈めたルシウスは、浴槽の壁の一角に奇妙な排水口が開いているのを見つけ、仕組みを調べようと近づいたところ、足を取られて吸い込まれてしまう。不測の事態にもがきながらも水面に顔を出すと、彼はローマ人とは違う「平たい顔」の民族がくつろぐ、見たこともない様式の浴場に移動していた。
ルシウスが見た「平たい顔族」とはアジア系有色人種の未来の姿、すなわち現代日本人であり[注 2]、ルシウスは浴場を使ったタイムトラベラーとなっていたのだった。これ以降、ルシウスは自分の意志とは無関係にたびたび古代ローマと現代日本の世界を行き来し、「平たい顔族」の風呂で得たアイディアをローマでの浴場設計・運用考案に活かし、それが自らの創意工夫によるものではないことに若干の後ろめたさを感じつつも、浴場施設専門の空間プロデューサーとして名声を勝ち得ていき、時のローマ皇帝・ハドリアヌスからも全幅の信頼を置かれる。だが、それはルシウスをさらに多忙にする結果となり、妻からは「仕事のことしか考えていない」と非難された挙句に離縁されてしまうなど、プライベートには恵まれなかった。
ルシウスが古代ローマと現代日本を行き来して名を上げていく中、大学で古代ローマ史を研究している小達さつきは、実家の旅館にタイムスリップしてきたルシウスと出会う。彼が実家の旅館の買収をめぐるトラブルを解決してくれたことを通じて、さつきはルシウスと惹かれ合い、彼が歴史に残した功績を探り当てようとする。その結果、さつきもまたルシウスと同じように古代ローマへタイムスリップすることができ、愛する彼のために現代日本に別れを告げて古代ローマにとどまる。
やがてルシウスは、ハドリアヌスが理想としていた温泉保養地の建設を成し遂げ、ハドリアヌスはルシウスにローマの未来を託し、満足のうちに息を引き取った。そしてルシウスも、さつきとの間に念願の子供を授かる。その子供が産湯につかって大喜びする様を見て、ルシウスはローマとテルマエの明るい未来を予感するのだった。
登場人物[編集]
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古代ローマ[編集]
- ルシウス・モデストゥス[注 3]
- 本作の主人公。浴場を専門とするローマの建築技師で、アテネで最新の建築技術を習得している。愛国心あふれる頑固な職人気質で、自身の職務とローマ人であることに誇りを持っているが[注 4]、職務に熱中しすぎて周囲が見えなくなるなど、ワーカホリック気味な所がある。そのため妻リウィアとの衝突も多く、作中で三下り半を突き付けられ離婚、いっそう職務に没頭するようになった。また、タイムスリップ先の現代日本人から「ギリシア彫刻みたい」と形容された無駄なく引き締まった肉体を持ち、剣術・槍術・弓術・馬術も作中の現代人と比較した場合には秀でている。
- 本人は現代日本をローマと時代を同じくする未知の国家ととらえており、ラテン語で会話ができる小達さつきと出会うまではタイムスリップという認識は無かった。
- ほとんどのタイムスリップは短時間であり、ローマでは溺れて気を失ったことになっている。しかし、ケイオニウスの死後にハドリアヌスと善後策を話し合うため入浴した際は、平たい顔族の温泉地である伊藤温泉の東林館旅館に従業員として長期滞在することになり、ローマでは行方不明となっていた。なお、伊藤温泉ではふと目にした薄型テレビや携帯電話に驚愕し、ついに電気の存在を知る[注 5]。
- 「平たい顔族」の温泉技術を貪欲に吸収しつつもディアナ(さつき)を愛していることに気付く。地上げのためにさつきをさらった地上げ屋を追うために即席の馬車を仕立てて追跡、みごと奪還に成功する。その場で愛していることを告白するが、ローマに帰還してしまう[注 6]。ローマに戻ってからは死の淵にいたハドリアヌス帝の為に早急なバイアエの建設に没頭したが、さつきの事を忘れようとも忘れられないことに苦悩していた。
- マルクス・ピエトラス
- ローマに住む石工兼彫刻家。独身で、老齢の師匠と共に暮らしている。
- ルシウスとは旧知の仲で、共に浴場へ出かけたり酒を飲んだりする。いかつい顔だが、ルシウスとは対照的に明朗快活な性格で女好き。仕事や夫婦関係などで悩みを抱えがちなルシウスの良き相談相手。ルシウスが現代日本から持ち帰った新機軸をローマで再現する作業を手伝っており、皇帝がルシウスのことを知るきっかけを作った。
- 映画1期では、ルシウスの妻と不倫相手であるが、映画2期ではルシウスと和解し再び良き友人になる。
- ハドリアヌス
- ローマ皇帝で「五賢帝」の一人。軍事よりも内政や哲学にその才を発揮する優れた皇帝であり、斬新な建造物を一人で設計する優れた建築家でもある。だが、すでに50代半ばを過ぎており、体力の衰えを感じている。
- 多くの革新的な浴室を生み出すルシウスの噂を聞きつけて興味をもち、ついには自ら呼びつけて仕事を与えるまでになる。
- 男色趣味があり、ナイル川で溺死した愛人アンティノーとの逸話はローマ中に知られている。そのため、ルシウスがハドリアヌスに重用され始めてから「皇帝に見初められたのではないか」という噂が流れている。
- アエリウス亡き後アントニヌスを次期皇帝候補として養子に迎えたが、数々の不幸事に加え高齢がたたって精神的に疲弊していき、自暴自棄になりかける。自死することもできず自分の死期を悟ったハドリアヌスはルシウスにバイアエでの温泉保養地大改装を命じ、ルシウスも彼が存命している内に、今まで日本で得た知識を駆使して一世一代の巨大温泉保養地・バイアエを創ろうと尽力する。
- 終盤では黄疸や腹水に苦しめられ、余命いくばくもなかったが古代にやってきた鉄蔵の整体を受けて、わずかだが寿命が延び[注 7]、謝礼として銀貨ではなく、自身の身に着けていた黄金の腕輪を渡した。
- アポロドロス
- ルシウスが尊敬する高名な建築家。先代の皇帝・トライアヌスに重用され偉大な実績を築いたが、ハドリアヌスとは折り合いが悪かったとされる。
- ルシウスから見れば大先輩の「天才建築家」であるが、ハドリアヌスにとっては感覚の古い建築家であり、別荘の設計からは遠ざけられた。
- 弩砲など攻城兵器に関する発明にも秀で、それによりハドリアヌスから一定の再評価を得た。だがすでにかなりの高齢で、足腰が弱くなっている。
- ルシウスが皇帝の許に召されて以来、後継者が出来たことを喜んでいる。また大の風呂好きということもあって、すっかり風呂仲間の一人となった。
- ルキウス・ケイオニウス・コンモドゥス
- ハドリアヌスの養子となり後継指名された次期皇帝候補の青年。後継指名後は養子として名をルキウス・アエリウス・カエサルと改めた。幼い息子のルキウスがいる。
- ハンサムで機知に富む反面、好色で病弱。ルシウスからは「女ぐせの悪い軟弱男」と軽蔑されており、前途を危ぶまれている。さらにローマ元老院からは失脚を狙われており、ハドリアヌスから彼のための人気取りを託されたルシウスは、さらに苦悩を重ねることになる。
- 総督としてパンノニアに派遣された際、気候の厳しさから持病を悪化させ、138年1月1日にハドリアヌスの別荘で、皇帝になることなく死去する。臨終に立ち会ったルシウスに、養父とローマのために十分働けないまま世を去る無念を涙ながらに語り、彼を軟弱者と決めつけていたルシウスに認識を改めさせた。同時にルシウスの両手一杯になるほどの大量の女性宛ての手紙を託し、最期まで見事な女ったらしぶりを発揮した。
- マルクス・アンニウス・ウェルス
- ハドリアヌスが密かに将来の皇帝候補と認める聡明な少年。ケイオニウスからの信任も厚く、娘の婚約者となっている。15歳の若年という理由でハドリアヌス帝は現時点での後継指名を見送ったものの、頭脳明晰にして思慮に富むことから行政長官を任されている。数々の発案をするルシウスに、ハドリアヌス同様に信頼を寄せている。東洋の文献なども読んでいたため、後にルシウスから未来の日本で出会った平たい顔の民族の事を聞いて「東洋の国の人間」と理解した。古代ローマに着いたさつきが奴隷商人に絡まれた際も、話に聞いた東洋系の顔とルシウスの名を口にしていた事から、ルシウスがディアナに例えた女性だと察知し彼に逢わせた。
- アントニヌス
- 元老院議員の一人であり、ハドリアヌスの側近。アエリウス亡き後、次期皇帝候補としてハドリアヌスの養子になった。自暴自棄になっているハドリアヌスの身を案じる。
- 元老院議員であるがハドリアヌスの側近として平和路線に協調する。
現代日本[編集]
- 小達さつき(おだて さつき)
- ルシウスが、タイムスリップ先の伊藤温泉で出会った聡明で美しい「平たい顔族」の女性。28歳。東京大学大学院卒の古代ローマ史研究者で、同大学で教鞭を取りながら母親の流派の名取を受け継ぐ芸妓としても活躍している、伊藤温泉内では知らぬ者のない才媛。
- 幼い頃、伊藤温泉で芸妓をしていた母親を病で亡くし、母子家庭で父親がいなかったため祖父・鉄蔵の下へ身を寄せた。母親がいまわの際に遺した言葉の意味を調べていくうちに、ユリウス・カエサルの伝記を読んだことで、極度の古代ローマ文化マニアとなった。大学院時代には教授の著書10冊をはるかに超える内容の博士論文を作成したため、その教授から「君に教えることはもうない」と言われる。その後は教授と共にオックスフォード大学との合同調査団に加わって、ローマ郊外での発掘作業にも参加している。
- 古代ローマ関係の文献を読むために英語・イタリア語・フランス語に加えてラテン語をも習得しており、「平たい顔族」の中で初めてルシウスと直接会話できる人物となった。
- ルシウスは初対面の際にさつきの美しさを月の女神ディアナにたとえており、その後も「ディアナ」と呼んでいるが、最終話では本名で呼ばれている。
- 後にルシウスを愛している事を自覚し、古代ローマに戻ってしまったルシウスと再び会うために奔走する。鉄蔵から古代ローマでハドリアヌスとルシウスに会った事を聞き、そしてハドリアヌスから受け取ったという黄金の腕輪の経緯から、鉄蔵の後押しもあってオックスフォード大学のバイアエ遺跡発掘チームに参加した。
- やがてバイアエ遺跡にてルシウスの軌跡を発見。近くに沸いていた源泉を通じて古代ローマに行き、マルクスの助力もあってルシウスと再会。結婚し、男児を授かった。
- ハナコ
- いとう観光牧場で飼われている牝馬。25歳と馬としては高齢。普段は観光用の馬車「なかよし号」を牽いていて、牧場では観光客を背にまたがらせることもある。ルシウスが初対面の際に手入れをしてやったことから彼にべた惚れしており、恋しさのあまりルシウスのいる東林館に乱入したことも。裸馬の彼女をルシウスが乗りこなすのを見て、さつきはルシウスが本物の古代ローマ人であることを確信した。
- 同牧場にはヒデキという名の牡馬もいる。
- 小達鉄蔵(おだて てつぞう)
- さつきの祖父で、唯一の肉親。昔気質の手本のような良き日本人。伊藤温泉で鍼灸・整体業を営んでいる。施術時だけではなく、人の顔色を見ただけで体調を見抜く名医である。質実剛健を体現したような男であるが、男女の機微を理解することのできる粋なところもあり、ルシウスのことを、安心してさつきを託せる男だと認めている。30年前、伊藤温泉周辺で悪さをしていた武内組に当時町の顔役だった松平梅吉と2人で殴り込みをかけ、わずか3分で壊滅させたという武勇伝の持ち主で、その腕っぷしは今も健在である。マムシエキス入りどくだみ茶を愛飲している。
- 交友関係は広く、大企業の会長やボクシング元世界チャンプ、政界の大物政治家など多岐に渡り、孫のさつきの為にローマのバイアエ発掘のスポンサーを頼んだ。また友人たちから「ゴールドフィンガー」の異名で呼ばれ、若い頃はその技と硬派な性格で女性にモテていた。
- ルシウスと同じように湯船でタイムスリップをし古代ローマに行くが慌てるような素振りも見せず、そこで兵士だった男の整体をする事で路銀を得、自身の直観で「ここはルシウスのいる時代ではないか」と察した。
- そして、その腕を見込まれハドリアヌス帝を診る事となり、整体を施し謝礼として黄金の腕輪を受け取り、その後すぐにルシウスとは再会したが、言葉を交わす前に現代に戻ってしまった。ハドリアヌスを診察した際、その命が持って二カ月である事を見抜くと同時に「今まで多くの荷物を背負った男の身体をしている」と彼の壮絶な人生に感嘆し、「一世一代の整体」を施した。
- その体験談を聞いたことからルシウスの時代に行けるかもしれないと考えたさつきに、「女は惚れた男と添い遂げるのが一番だ。俺の事は気にするな」と後押しした事で、さつきは古代ローマ行きを決心する。
- 圭介(けいすけ)
- 東林館の隣にあるホテル「パラダイス伊藤」の若旦那で、ケイオニウス似の軟弱男。3か月程前から突然羽振りが良くなり、伊藤温泉のリゾート開発のため、東林館などの旅館に買収を持ちかけていたが、実は絵に描いたような美人局に引っかかってホテルも乗っ取られ、伊藤温泉買収の裏で暗躍する武内組に下っぱとしてこき使われていた。さつきには高校時代からアプローチしていたが、相手にされていなかった。
映画版のみ登場[編集]
- 山越真実(やまこし まみ)
- 漫画家志望の女性。実家は温泉宿で自身は派遣社員でショールームのセールスマンを主業としているが、1作目の劇中でルシウスが現代日本の真美が働く店に出現した騒動でサボりとみなされ派遣切りされクビになってしまう。第1作では漫画家のアシスタントをしているが漫画家としては第1作では花開かず連載に漕ぎつけない、第2作では温泉紹介雑誌の記者をやっている。何故か現代日本にタイムスリップしたルシウスとはち合わせする事が多いく、そのためラテン語を勉強し、第1作中盤からはルシウスと会話できるようになった。
- ルシウスをモデルとして、漫画「テルマエ・ロマエ」を執筆し、漫画家デビューするという、メタフィクションになっている。
- 原作の小達さつきと立ち位置が似ているが、作者曰く映画版で設定されたのは、漫画でさつきが登場する前であり、関係は無いとのこと。上戸彩が演じた。
- 浪越徳三郎(なみこし とくざぶろう)
- 第2作に登場する指圧師。原作での小達鉄蔵に代わって、映画版においてハドリアヌスを指圧で治療する。
- ジェイオニウス
- 第2作で登場。ケイオニウスの兄で、同性愛者ゆえに子孫を残せないとして家を出された。ケイオニウスそっくりの容姿であり、偽物として反ハドリアヌス派の元老院議員とともに暗躍する。
- アケボニウス
- 第2作に登場。コロセウムで人気の剣闘士であり、堂々たる体躯の持ち主。実は戦いに疲れており、温泉による平和的な娯楽と民衆を模索しているルシウスに共感し、魔女として捕らわれていた真美の脱走を手伝う。のちにバイアエの温泉郷建設にも助力し、古代ローマにやってきた力士たちの力を借りて新な源泉を掘り当てた。曙太郎が演じた。また、同じく剣闘士「コトオウシュニヌス」として琴欧洲勝紀がカメオ出演している。
書誌情報[編集]
表紙は著名な彫刻を題材としたパロディイラストで、1巻ではドリュポーロス、2巻ではミロのヴィーナス[18]、3巻ではラオコーン像[19]にタオル、湯桶、シャンプーハットなどの浴場用品を持たせている。また巻数は、表紙では背景にローマ数字、背表紙ではローマ数字を○で囲んだ表記となっている。
ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』 エンターブレイン〈ビームコミックス〉。
- 2009年11月26日発売[20]、ISBN 978-4-04-726127-3
- 2010年9月25日発売[21]、ISBN 978-4-04-726770-1
- 2011年4月25日発売[22]、ISBN 978-4-04-727232-3
- 2011年12月22日発売[23]、ISBN 978-4-04-727515-7
- 特装版 2011年12月15日発売[24] - ダイカスト製のティンティナブラムが付属 ISBN 978-4-04-727496-9
- お風呂で読める「風呂マエ・ロマエ」付Amazon限定版 2011年12月22日発売(本編コミックスは「通常版」である) ISBN 978-4-04-727416-7
- 2012年9月25日発売[25]、ISBN 978-4-04-728225-4
- 特装版 同日発売[26] - 古代ローマ風"ルシウスコイン"ダイキャストストラップが付属 ISBN 978-4-04-728215-5
- 2013年6月24日発売[7]、ISBN 978-4-04-728895-9
上記の他に映画『テルマエ・ロマエ』の観覧者先着100万人に配布された特別編(巻数は「S」の表記)もある。
タイアップ[編集]
- 2010年5月には、横浜美術館で開催された『ポンペイ展 世界遺産 古代ローマ文明の奇跡』とのコラボレーションが行われ、古代ローマの浴槽の展示に関連して割引やグッズの配布などのサービスが行われた[14]。
- 2010年7月には、ナポリ・ポンペイへのパッケージツアーを企画する旅行会社とのコラボレーションが行われた[15]。
- 2010年9月18日~12月31日 箱根小涌園ユネッサンでは、「テルマエ・ロマエ風呂」としてポンペイ遺跡に代表される古代ローマ建築のデザインを採用した本格的な風呂がコラボレーションとして登場し、作品のあらすじやルシウスのパネルを展示しお風呂で読めるように耐水性の素材で作られたテルマエ・ロマエのコミックが用意された。またトラベルサイト「旅の発見」ではコラボ記念限定プランとしてA6版の両面テルマエ・ロマエプリントクリアファイル、ユネッサン入場パスポート、ユネッサンオリジナル入浴剤5個セット付プランが販売された。[27]
- 2011年12月6日から2012年2月26日まで、Jリーグ・川崎フロンターレが、前年から実施している、川崎浴場組合連合会との共同企画『いっしょにおフロんた〜れキャンペーン』において『テルマエ・ロマエ』とコラボレーションし、川崎の銭湯利用促進キャンペーン『テルマエ・フロマエ』プロモーションを敢行、同市内高津区の銭湯、高津湯の外壁をローマ風に装飾、さらにテルマエ・ロマエ3巻に登場するローマの浴場露天風呂をモチーフにした銭湯絵を描いた「テルマエ・フロマエ湯」にし、銭湯絵や宣伝ポスターに川崎フロンターレの選手が登場するなどした[28]。
- 2012年4月から徳島県鳴門市の大塚国際美術館とタイアップし、「テルマエ・ロマエツアー」と題し、古代ローマ時代の(本作のエピソードに関連する)西洋名画を巡りながら紹介するギャラリートークを開始した。展示のなかには、ハドリアヌス帝の別荘から引用されデザインされたものもある。館内のショップでは、本作のコミックも販売されている。[29]
- 2012年9月12日より実写映画も公開となった『宇宙兄弟』と出版社の壁を超えたコラボが行われ、『テルマエ・ロマエ』のルシウスが宇宙服を着用し、『宇宙兄弟』のムッタがトーガを着用したものとなっているポスターやチラシが全国の書店店頭に使用される他、約10店舗で高さ180cmの巨大立て看板として見ることができた。[30]
- 2012年10月12日、カプコンのXbox 360/PC向けオンラインゲーム『モンスターハンターフロンティアオンライン』とのタイアップにて月刊コミックビーム 11月号にゲーム内アイテムのイベントコードが付属した。キャンペーンタイトルは「テルマエ・ロマエ×MHF キャンペーン」でオリジナル武器「テルマエ・オリゴ」(大剣)が入手可能だった。[31]
テレビアニメ[編集]
2012年1月12日深夜から1月26日深夜にかけて、フジテレビ系「ノイタミナ」枠にて放送された。フジテレビ系列15局、BSフジでも放送。第1話から第4話までは各話約15分のエピソードを2話ずつ、第5話は前後編合わせて1話を放送する形式で、全5話のエピソードが全3回にわたって放送された。
『秘密結社鷹の爪』などを手がけたFLASHアニメ制作会社・DLEが初めてノイタミナ枠で制作・放送するアニメとなり、またノイタミナ初のFLASHアニメ作品となる。第1話はtorneを使った録画予約数で1位となる[32]。実写映画公開にあわせ、代々木アニメーション学院他、各社とのコラボCMも作成されている。
声の出演[編集]
- 古代ローマの皆さん
- ルシウス - FROGMAN、Michael Oakland(映像特典2、実写)
- マルクス - 東地宏樹(第1、3話)
- ハドリアヌス帝 - 大塚明夫(第3、5話)
- 設計事務所所長 - 稲田徹(第1話)
- レピドゥス執政官 - 白熊寛嗣(第2話)
- レグルス - 宮下栄治(第2話)
- 菓子屋 - 後藤ヒロキ(第1話)
- 脱毛屋 - 高橋伸也(第1話)
- 使い - 内田直哉(第2話)
- 使者 - 白熊寛嗣(第3話)、稲田徹(第4話)
- 百人隊長 - 白熊寛嗣(第4、5話)
- 山賊長 - 稲田徹(第5話)
- 山賊 - 宮下栄治、高橋伸也、後藤ヒロキ、吉田尚記(第5話)
- リウィア - ささきのぞみ(映像特典1)
- アポロドロス - 稲田徹(映像特典2)
- 子供 - 高橋伸也(映像特典2)
- 法務官 - 白熊寛嗣(映像特典2)
- 衛兵 - 高橋伸也、後藤ヒロキ(映像特典4)
- 現代日本の皆さん
- 銭湯のおやじ - 内田直哉(第1、2話)
- 温泉のおやじ - 稲田徹(第2話)
- おじいちゃん - 後藤ヒロキ(第1-3話)
- 山口(ショールームの女性) - 植田佳奈
- おばちゃん - 上野アサ(第5話)
- 射的客 - ささきのぞみ、佐藤奏美(第5話)
- 母親 - ささきのぞみ(第5話)
- 子供 - 佐藤奏美(第5話)
- 知恵 - 植田佳奈(映像特典1)
- オババ - 白熊寛嗣(映像特典1)
- 老女 - 後藤ヒロキ(映像特典1)
- 参拝客 - 稲田徹、高橋伸也、宮下栄治(映像特典1)
- 係員 - 後藤ヒロキ、内山典子(映像特典2)
- 真衣 - 植田佳奈(映像特典3)
- ルミ - ささきのぞみ(映像特典3)
- 駐在 蔵下 - 高橋伸也(映像特典3)
- 刑事 - 山崎弘也(アンタッチャブル)(映像特典3)
- エステの人 - 佐藤奏美(映像特典4)
- ナレーション
- 上野アサ
スタッフ[編集]
- 原作 - ヤマザキマリ(『テルマエ・ロマエ』エンターブレイン刊)
- エグゼクティブディレクター - FROGMAN
- 監督・シリーズ構成 - 谷東
- 脚本 - 谷東、中野守
- キャラクターデザイン・作画監督 - 武智敏光
- アニメーション協力 - GONZO
- FLASH作画監督 - 山脇光太郎
- FLASH作画 - 内山翠、國領恵実香、藤岡早苗、高橋彩
- FLASHコンポジット - たけはらみのる
- 背景 - 小林雅代、藤野健、田中真彦
- VFX - 田村仁、戸澤雄一朗、藤山昌子、玄スジュン
- 編集 - 木村勝宏、海野洋平
- 音響監督 - はたしょう二
- 音響効果 - 出雲範子
- 録音 - 八巻大樹
- 音楽プロデューサー - 佐野弘明
- 音楽 - 烏田ハルナ、加藤久貴
- チーフプロデューサー - 山本幸治
- プロデューサー - 下川猛、塩入大介、大橋隆昭
- アニメーション制作 - DLE
- 制作 - アニメ『テルマエ・ロマエ』製作委員会(フジテレビジョン、東宝、ソニー・ミュージックエンタテインメント、電通、DLE)
主題歌[編集]
各話リスト[編集]
話数 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 作画監督 | 現代の品 |
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I et II | 時をかけるローマ人 | 谷東 中野守 |
- | 武智敏光 山脇光太郎(FLASH) |
フルーツ牛乳 |
白鳥の湖 | 温泉卵 日本酒 |
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III et IV | サンプーハット | 中野守 | たけはらみのる | 家庭風呂 シャワー シャンプーハット |
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皇帝の憂鬱 | 谷東 中野守 |
博司池畠 | 薄型テレビ[注 8] ウォシュレット |
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V | 湯のちから・前篇 / 後篇 | 中野守 谷東 |
- | 温泉村&おみやげ ラーメン&餃子 |
- 映像特典
収録巻 | 話数 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 作画監督 | 現代の品 |
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I | I | 魅惑のファロス | 中野守 谷東 |
博史池畠 | 武智敏光 山脇光太郎(FLASH) |
金精まつり |
II | II | ひたすら滑りたい | 山脇光太郎 | ウォータースライダー[33] | ||
III | 三姉妹OLテルマエ殺人事件 | アヒルちゃん | ||||
IV | スベスベになりたい | 谷東 | 泡風呂 エステ |
- タイアップ動画
掲載元 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 作画監督 |
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朝日新聞デジタル | バンドルサービス篇 | |||
ジャパンゲートウェイ | レヴール | |||
TOTO | TOTO篇 | |||
大江戸温泉物語 | 大江戸温泉物語篇 | |||
大江戸温泉物語サイネージ | ||||
宇宙ステーション篇 | ||||
LOFT | LOFT 店舗篇 | |||
入浴剤篇 | ||||
バス雑貨篇 | ||||
トラベル用品篇 | ||||
代々木アニメーション学院 | 代々木アニメーション学院CM | |||
代々木アニメーション学院篇 | 森正伸 | 篠原由佳里 | 武智敏光 山脇光太郎(FLASH) |
|
マイクロソフト | マイクロソフト[34] |
放送局[編集]
北海道文化放送とフジテレビtwo以外のフジテレビ系列放送局では、ノイタミナ枠第1部としての放送作品となる。
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域・備考 [36] |
---|---|---|---|
2012年1月13日 - 1月27日 | 金曜 0:45 - 1:15(木曜深夜) | フジテレビ | 関東広域圏 / 製作委員会参加 / 字幕放送 |
2012年1月18日 - 2月1日 | 水曜 1:58 - 2:28(火曜深夜) | 関西テレビ | 近畿広域圏 / 字幕放送 |
2012年1月19日 - 2月2日 | 木曜 0:35 - 1:05(水曜深夜) | テレビ愛媛 | 愛媛県 / 字幕放送 |
木曜 1:05 - 1:35(水曜深夜) | 福島テレビ | 福島県 / 字幕放送 | |
木曜 1:30 - 2:00(水曜深夜) | 新潟総合テレビ | 新潟県 / 字幕放送 | |
2012年1月20日 - 2月3日 | 金曜 2:05 - 2:35(木曜深夜) | 東海テレビ | 中京広域圏 / 字幕放送 |
2012年1月21日 - 2月4日 | 土曜 1:05 - 1:35(金曜深夜) | サガテレビ | 佐賀県 |
2012年1月22日 - 2月5日 | 日曜 1:05 - 1:35(土曜深夜) | さくらんぼテレビ | 山形県 |
日曜 1:35 - 2:05(土曜深夜) | 秋田テレビ | 秋田県 / 字幕放送 | |
日曜 1:35 - 2:05(土曜深夜) | 鹿児島テレビ | 鹿児島県 / 字幕放送 | |
日曜 2:05 - 2:35(土曜深夜) | テレビくまもと | 熊本県 | |
2012年1月24日 - 2月7日 | 火曜 1:50 - 2:20(月曜深夜) | テレビ新広島 | 広島県 / 字幕放送 |
2012年1月25日 - 2月8日 | 水曜 1:45 - 2:15(火曜深夜) | 仙台放送 | 宮城県 |
2012年1月26日 - 2月9日 | 木曜 1:50 - 2:20(水曜深夜) | 岩手めんこいテレビ | 岩手県 |
2012年1月27日 - 2月10日 | 金曜 1:10 - 1:40(木曜深夜) | テレビ静岡 | 静岡県 / 字幕放送 |
2012年1月29日 - 2月13日 | 日曜 1:30 - 2:00(土曜深夜) | BSフジ | 日本全域 / 字幕放送 |
2012年4月9日 - 4月23日 | 月曜 1:45 - 2:15(日曜深夜) | 北海道文化放送 | 北海道 / 字幕放送 |
2012年11月4日 - 11月18日 | 土曜 20:00 - 20:25 | フジテレビTWO | 日本全域 |
2015年1月1日 2015年1月2日 |
金曜 0:00 - 1:00(木曜深夜) 土曜 0:30 - 1:00(金曜深夜) |
群馬テレビ | 群馬県 / 独立局 |
2015年1月2日 2015年1月4日 2015年1月4日 |
金曜 23:30 - 24:00 日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) 日曜 23:30 - 24:00 |
KBS京都 | 京都府 / 独立局 |
2015年12月 | 未定 | アニマックス | 日本全域 |
配信期間 | 配信時間 | 配信サイト | 対象地域・備考 |
---|---|---|---|
2014年3月21日 - | 火曜 12:00 更新 | dアニメストア | 日本全域 |
フジテレビ ノイタミナ 第1部 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
テルマエ・ロマエ
|
オンラインゲーム[編集]
- 2011年4月18日よりMobageにてミニゲームの『テルマエ・ロマエ桶リバーシ』『テルマエ・ロマエ温泉卵』が配信されている[38]。リリースはエンターブレイン。
- 2012年2月23日よりYahoo!モバゲーにて『テルマエ・ロマエ ネットでガチャガチャ』が配信され[39]2012年3月15日よりMobageにてスマートフォン用が公開された[40]。両プラットフォームは連携が可能だった。他に、2017年9月14日よりゲソてんbyGMO[41]、 2017年10月31日よりハンゲーム[42]とmixiゲーム[43]でも利用可能になった。ただし、Yahoo!モバゲーとMobageのように連携はとれない。自分の銭湯をコーディネートし経営を行って日本一の浴場を目指すソーシャルゲーム。FLASHアニメーション版の放送局のフジテレビによるリリース。
映画[編集]
テルマエ・ロマエ | |
---|---|
THERMAE ROMAE | |
監督 | 武内英樹 |
脚本 | 武藤将吾 |
原作 | ヤマザキマリ |
出演者 | 阿部寛 上戸彩 市村正親 |
音楽 | 住友紀人 |
主題歌 | ラッセル・ワトソン 「誰も寝てはならぬ」 |
撮影 | 川越一成 |
編集 | 松尾浩 |
製作会社 | 「テルマエ・ロマエ」製作委員会 |
配給 | 東宝 |
公開 | ![]() |
上映時間 | 108分 |
製作国 | ![]() |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 59.8億円[44] |
次作 | テルマエ・ロマエ2 |
本作は映画化され、2012年4月28日より全国東宝系にて公開された。監督は武内英樹が務め、主演の阿部寛をはじめ、主要なローマ人の登場人物を日本人屈指の「濃い顔」俳優たちが演じている。日本各地の銭湯や温泉地でのロケに加え、イタリア・チネチッタでのオープンセットで1000人のエキストラによる2週間に及ぶ撮影も行われた。イタリアでは2012年4月21日にウディネ・ファーイースト映画祭でワールドプレミア上映された[45]。先着100万名限定の入場者プレゼントとしてヤマザキマリ描き下ろしの「テルマエ・ロマエ」特別編が配られた。
キャッチコピーは「ひとっ風呂、タイムスリップしませんか。」「時空を超えた入浴スペクタクル」。
あらすじ(映画)[編集]
映画版では、原作にはないキャラクターが登場し、原作のエピソードを下敷きにしながらも独自のストーリーが展開される。
古代ローマの浴場設計技師ルシウス・モデストゥスは、ローマの公衆浴場から21世紀の日本の銭湯に突然タイムスリップしてしまう。以後、古代ローマと現代日本の浴場を何度も往復し、その都度数々の設備や工夫を目の当たりにすることになる。
一方、漫画家志望の若い日本人女性である山越真実は、ルシウスが現代日本に出現するたびに彼に接触することになり、大いに興味を引かれる。
現代日本で見たものをモデルにローマで新たな浴場を建造して名声を高めたルシウスは、ついには皇帝ハドリアヌスお抱えの浴場設計技師となり、側近のアントニヌスの知遇も得る。やがて、ハドリアヌスは、後継者と考えるケイオニウスのために新たな浴場建設をルシウスに命じる。
その後ルシウスは再び日本にタイムスリップし、今度は真実の実家である古い温泉宿に現れる。そこには、漫画家への道を諦め、実家の温泉宿の跡継ぎとなる決意を固めかけていた真実がいた。真実はルシウスと再会する日に備えてラテン語と古代ローマ史を猛勉強し、彼と完璧に会話ができるまでになっていた。そして帰還するルシウスに巻き込まれて真実も古代ローマにタイムスリップしてしまう。
どうしてもケイオニウスを信頼できないルシウスは、厳罰を覚悟でハドリアヌスの命を拒否する決意を固める。ハドリアヌスは、それまでの業績を考慮してルシウスの処罰は免除するが、二度と眼前に現れるなと申し渡す。これにより史実と異なるアントニヌスの左遷が実現しかかっていた。真実は、これを阻止しないと歴史が変わってしまい、ハドリアヌスの神格化も実現しないことに気づく。これを聞かされたルシウスは、反乱が発生しローマ軍が鎮圧に向かうがローマ軍は長旅で疲弊し負傷して苦戦を強いられていた、ルシウスは治癒効果のある温泉場を戦場に建設しローマ軍兵士の傷の治療と疲労回復を行い、その手柄をアントニヌスに譲ることにする。真実の後にやはり古代ローマにタイムスリップしてしまった真実の父とその温泉仲間たちの支援も得て、ルシウスはオンドル小屋の立ち並ぶ湯治場を作り上げてローマ軍の勝戦に貢献する。これによってアントニヌスの左遷は取り消され、ルシウスも名誉を回復する。やがて、ルシウスと別れて真実たちは現代日本に戻ることになる。
ルシウスとの体験を踏まえ再び漫画家への挑戦(持ち込み)を始めた真実の前に、またしてもタイムスリップしてきたルシウスが現れるところで終幕となる。
キャスト(映画)[編集]
- ルシウス - 阿部寛 古代ローマ帝国の浴場設計技師
- 山越真実 - 上戸彩 普段は派遣社員として働く漫画家志望。ルシウスが銭湯で倒れた姿をスケッチした。原作の小達さつきの役割にあたるキャラクター。ルシウスとの出会いをきっかけに古代ローマ語を勉強して習得してルシウス達と会話できるようになった。
- ハドリアヌス - 市村正親 第14代ローマ皇帝
- ケイオニウス - 北村一輝 次期皇帝候補
- アントニヌス - 宍戸開 次期皇帝候補
- マルクス - 勝矢 ルシウスの友人
- 館野 - 竹内力 厳つい男
- 山越修造 - 笹野高史 真実の父
- 山越由美 - キムラ緑子 真実の母
- 岸本 - 外波山文明 棟梁
- 名倉 - 飯沼慧 長老
- 最上 - 岩手太郎 教授
- 大西 - 木下貴夫 グルメ
- 銭湯にいる老人 - いか八朗
- 銭湯にいる中年 - 神戸浩
- 銭湯にいる中年 - 長野克弘
- 平井道子 - 内田春菊 漫画家で真実の師匠
- 平井卓三 - 菅登未男 道子の義父。
- 宇治野 - 森下能幸 真実が派遣されていたショールーム会社の社員
- ショールーム部長 - 蛭子能収
- 伊丹登 - 松尾諭 真実の見合い相手
- 金精様を見る女性 - 路井恵美子
- 金精様に乗る女性 - 桜井千寿
- 敬太 - 小野寺文哉 ワニ園に居た双子
- 将太 - 小野寺慶之 ワニ園に居た双子
- おばあさん - 花原照子 銭湯の番台に居た老女
声の出演(映画)[編集]
- 飯塚昭三 - OPナレーション
- 関口厚
- 笠松伴助
- 山像かおり - リウィア
- 石田圭祐
- 楠見尚己
- 城山堅
- 竹田まどか
- 松井茜
- 大原康裕
- 鍛冶直人
- 亀田住明
- 真田五郎
- 清水明彦
- 千田美智子
- 高塚慎太郎
- 田中宏樹 (俳優)
- 外山誠二
- 藤川三郎
- 藤側宏大
- 宮崎敦吉
- 薬丸夏子
スタッフ(映画)[編集]
- 原作 - ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』(エンターブレイン刊)
- 監督 - 武内英樹
- 製作 - 亀山千広、市川南、寺田篤、浜村弘一
- プロデューサー - 稲葉直人、菊地美世志、松崎薫
- 脚本 - 武藤将吾
- 監督補 - 洞功二
- 撮影 - 川越一成
- 美術 - 原田満生
- 衣裳 - 纐纈春樹
- 編集 - 松尾浩
- 音楽 - 住友紀人
- テーマ曲 - ラッセル・ワトソン「誰も寝てはならぬ」
- VE - 阿部友幸
- VFXプロデューサー - 西尾健太郎
- スクリプター - 渡辺美恵
- 照明 - 鈴木敏雄
- 装飾 - 茂木豊
- 録音 - 加藤大和
- 助監督 - 野尻克己
- サウンドエディター - 伊東晃
- ミュージックエディター - 小西善行
- 製作 - 「テルマエ・ロマエ」製作委員会(フジテレビジョン、電通、東宝、エンターブレイン)
- 配給 - 東宝
ロケ地[編集]
- イタリア
- チネチッタスタジオ(ローマ)
- 日本
封切り[編集]
全国304スクリーンで公開され、2012年4月28、29日の初日2日間で興収4億3255万2300円、動員32万5690人となり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位となった[46]。続く公開第2週も累積で興収約22億円、動員約174万人を記録[47]、公開第3週で累計興収は約29億円となり3週連続第1位を記録している[48]。9月3日までの129日間で観客動員469万人、興行収入59億4000万円を記録[49]。
2012年4月20日よりイタリアで開催された第14回ウディネ・ファーイースト映画祭では、ネット投票による「マイムービーズ賞」を受賞した。[50]。同年5月、イタリア全土での配給が決定した[51]。配給を手掛けるのはタッカーフィルムで、ローマを中心に50館以上になる予定で、『おくりびと』の40館を上回り、実写映画で過去最大の規模になる見込み[52]。
2012年8月31日より台湾で公開され、2006年の『着信アリFinal』以来6年ぶりに日本映画が台湾の興行収入ランキング1位を獲得[53]。
受賞[編集]
- 第67回毎日映画コンクールTSUTAYA映画ファン賞日本映画部門を受賞[54]
- 第36回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞(阿部寛)
その他[編集]
- 2012年4月28日から順次、フジテレビ系列で公開記念特番として『映画「テルマエ・ロマエ」公開記念特番スパイイ! 大作戦〜コードネームは026〜』を放送した。
- 2012年4月25日に『めざましテレビ』『とくダネ!』『笑っていいとも!《テレフォンコーナー》』『知りたがり!』で電波ジャックが行われた。
- シネマトゥデイでは映画記念連載として「お風呂の履歴書」が掲載された[55]。
- 2012年4月26日には朝日新聞東京版で7面に渡ってコラボ広告が掲載された[56]。
- 劇中に出てくるフルーツ牛乳は、三重県伊勢市の山村乳業の「山村フルーツ」をモデルにして作られた[57]。
- 阿部寛が主役に抜擢されたのは、作品の最初の読者であった十八代目中村勘三郎が、原作のルシウスの顔が阿部寛に似ていると指摘したことが一つの理由にあり、その観察力に後にヤマザキは驚いている[58]。
- 古代ローマ人に相応しい濃い顔を、という事でキャスティングされた阿部寛、北村一輝ら出演者たちは「お前の顔の方が濃いよ」「お前に言われたくないよ」などと言い合っていたらしく、それを聞いていた上戸彩は心の中で「みんな濃いよ」と思っていたという。また、撮影地であるイタリアで上映試写会があった際、観客たちの感想の中には「古代ローマ人でもこんなに顔の濃い奴はいない」と賛辞を送る声もあったと、阿部寛が苦笑いしながらインタビューで語っている。
- 原作者のヤマザキは2013年に、本作の原作使用料は100万円であったことを明かし、インターネット上で「安すぎる」という議論を生んだ。またヤマザキは代理人の弁護士四宮隆史を通じ、映画化は製作側と出版社の間で決定しヤマザキは交渉の場に立ち会っていないこと、使用料の多少よりも、金額が作品に対するリスペクトの度合いを示す指標となるにもかかわらず、その根拠について出版社の側から十分な説明がなかったことに対し不信感を持っていること、日本と異なる商習慣を持つイタリア居住のヤマザキの家族が、日本のエンタテインメント業界に違和感を覚え、説明に苦慮していることなどをコメントした[59]。
映画2作目[編集]
テルマエ・ロマエ II | |
---|---|
THERMAE ROMAE II | |
監督 | 武内英樹 |
脚本 | 橋本裕志 |
原作 | ヤマザキマリ |
出演者 | 阿部寛 上戸彩 市村正親 |
音楽 | 住友紀人 |
主題歌 | ラッセル・ワトソン 「誰も寝てはならぬ」 |
撮影 | 江原祥二 |
編集 | 松尾浩 |
製作会社 | 「テルマエ・ロマエ」製作委員会 |
配給 | 東宝 |
公開 | ![]() |
上映時間 | 112分 |
製作国 | ![]() |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 44.2億円[60] |
前作 | テルマエ・ロマエ |
『テルマエ・ロマエII』と題し、2014年4月26日(よい風呂の日)に公開された[61][62][63][64]。
2013年1月30日、映画第2作目の製作が正式に発表された。主要キャストは第1作を概ね継承し、ブルガリアのオープン・セットの ヌ・ボヤナ・フィルム・スタジオでエキストラ5000人を動員して撮影が行われている。そのため琴欧洲も出演している。
キャッチコピーは「また、来ちゃった。」「世紀のSF(すごい風呂)超大作」。
日本公開は434スクリーンで、初日2日間で動員36万5356人、興収は4億9134万2950円を記録して国内映画ランキング3位となった[65]。観客の男女比は49対51で、30代以上が71.2%と多く、前作を評価していることを鑑賞動機に挙げた観客は92.7%だった[66]。
2015年6月20日にはフジテレビ系列の『土曜プレミアム』で地上波初放送された(23:20までの拡大版。文字多重放送)[67]。当初は2015年5月16日に放送予定だったが、諸事情により放送延期となっていた。
曙や琴欧州をはじめとする元力士を含めた相撲に関係する人物が多数出演している。特に曙と琴欧州は名前をもじった役柄で出演している。
あらすじ(映画2作目)[編集]
前作同様、ルシウスはローマ帝国と現代日本を行ったり来たりしながら、グラディエーター達のための癒しの風呂(現代日本の入浴剤を真似た、薬草を粉末にした入浴剤を配合。浴場空間にはマッサージ設備を設置)、闘技会で血が流されないように改装された闘技場(相撲の地方巡業)、子供が大人に迷惑をかけずに遊べる風呂(温水の滑り台であるウォータースライダー)、北方のパンノニアの地で戦い疲れているケイオニウスのための野戦風呂(全木製の可搬式樽風呂)、娯楽施設や飲食店を併設した風呂(温泉街)を次々と造っていった。一方、真実は前作の結末で描いた漫画が「風呂が描けていない」と言う理由でボツをもらい、風呂の勉強がてら温泉紹介雑誌の記者として、前作同様、ルシウスとあちこちの温泉で出会う。
ルシウスは、争いの無い平和路線を推し進めるハドリアヌス帝から、バイアエに温泉保養地の建設を命じられ、理想の「ユートピア」を目指して尽力する。しかし、ハドリアヌス帝の平和路線を良しとしない元老院の一派が疫病に伏せるケイオニウスの兄・ジェイオニオス(ケイオニウスの女好きとは反対にゲイである)をその贋物に仕立て上げ旧来の「強きローマ」を目指す武闘派路線を推し進めるべく暗躍していた。一方で本物のケイオニウスはパンノニアで結核の病に倒れ、療養のためローマに戻っていた。さらにハドリアヌス帝も心労のため倒れてしまう。
ルシウスと真実は、流血の闘技を復活させたコロッセオで強きローマを説く贋ケイオニウスを糾弾するも、真実が持っていたラテン語で記された学術書『ローマ帝国の繁栄と滅亡』を贋ケイオニウスに見とがめられ、真実は「ローマを滅亡に導く魔女」として捕えられてしまう。
戦いの日々に嫌気がさしていた最強グラディエーター、アケボニウスの手助けもあり、真実は牢を逃げ出してルシウスとバイアエに戻ってくる。2人を追い、贋ケイオニウスらは軍を率いてバイアエに攻め入ってくる。
ルシウスと真美たちが軍勢と対峙したその時、病に伏せていた本物のケイオニウスが駆けつけて、正体を暴かれた兄ジェイオニウスは取り押さえられた。激昂した群衆は、陰謀の黒幕であった元老院議員たちをリンチにかけようとするが、掘削を続けていたバイアエに大量の温泉が噴き出し、温泉街は湧き出した湯で満たされ、争いは防がれた。追ってバイアエにやって来たハドリアヌス帝も、あらためて平和路線を宣言し、ルシウスの功績を讃えるのだった。
完成したバイアエの温泉街「湯ートピア」を見届け、新たにパンノニアにテルマエ建造を命じられたルシウスを、真実は書物の記述「北方のテルマエ建造中に落盤事故でルシウスが死亡する」と書かれていたことを理由に留めるが、ルシウスは「ローマのために働き、テルマエに携わって死ねるなら本望」と決意を固くする。抱き合う2人の頬を涙が伝い、真実は現代日本へと戻って行く。
現代日本では真実の漫画『テルマエ・ロマエ』の連載が決定。温泉街でのコミックス発売記念サイン会などを経て、ついには映画化。ロケ地に造られたコロッセオの見学にやって来た真美はルシウス役の役者を紹介されるが、彼はルシウスとは似ていない現代イタリア人。気落ちする真実に「そいつは贋物だ」というラテン語の声とともに、井戸の中から『ローマ帝国の繁栄と滅亡』を手にしたルシウス(本物・事故死していたと本にある)が現れる。
キャスト(映画2作目)[編集]
- ルシウス - 阿部寛
- 山越真実 - 上戸彩
- ハドリアヌス - 市村正親
- ケイオニウス/ジェイオニオス - 北村一輝(一人二役)
- アントニヌス - 宍戸開
- マルクス - 勝矢
- アケボニウス - 曙太郎
- コトオウシュヌス - 琴欧洲勝紀
- 山越修造 - 笹野高史
- 山越由美 - キムラ緑子
- 館野 - 竹内力
- 岸本(棟梁) - 外波山文明
- 最上(教授) - 岩手太郎
- 大西(グルメ) - 木下貴夫
- 峰子 - 松島トモ子
- ラーメン屋店主 - 白木みのる
- 浪越徳三郎 - 菅登未男
- 三郎 - いか八朗
- 市オオミヤ
- 玉ノ井太祐親方(元大関・栃東)
- 豪風旭
- 富士東和佳
- 豊響隆太
- 舛ノ山大晴
- 大喜鵬将大
- 鳰の湖真二
- 木村光之助
- 太助
- 東里弥
- 寺谷大志(大志幸)
- 磯東建太
- 佐田ノ国豪幸
- 睦風菊勝
- 二十城孝二
- 白海竜光
- 浜亮太
- ロバート・ボールドウィン
声の出演(映画2作目)[編集]
- 飯塚昭三 - OPナレーション
- 立木文彦 - アケボニウス
- 楠見尚己
- 田中耕二
- 石住昭彦
- 廣田行生
- 東和良
- 荒井勇樹
- あんどうさくら
- 衣鳩志野
- 鶏冠井美智子
- 桂一雅
- 川島悠美
- 北田理道
- 喜代原まり
- 斎藤龍吾
- 杉山彦々
- 鈴木祐治
- 翔那
- 武田幸史
- 竹本和正
- 橋潤二
- 冨樫かずみ
- 冨田泰代
- 永井秀樹
- 野川雅史
- 藤原貴弘
スタッフ(映画2作目)[編集]
- 原作 - ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』(エンターブレイン刊)
- 監督 - 武内英樹
- 製作 - 石原隆、市川南、石川豊、青柳昌行
- プロデューサー - 稲葉直人、菊地美世志
- 脚本 - 橋本裕志
- 監督補 - 洞功二
- 撮影 - 江原祥二
- 美術 - 原田満生
- 衣裳 - 宮本まさ江
- 編集 - 松尾浩
- 音楽 - 住友紀人
- テーマ曲
- DIT - 阿部友幸
- VFXスーパーバイザー - 西尾健太郎
- スクリプター - 渡辺美恵
- 照明 - 杉本崇
- 装飾 - 石上純一
- 録音 - 加藤大和
- 助監督 - 野尻克己
- サウンドエディター/ファーリーアーティスト - 伊東晃
- ミュージックエディター - 小西善行
- 製作 - フジテレビジョン、東宝、電通、KADOKAWA
- 配給 - 東宝
- 指圧指導 - 浪越雄二(浪越徳治郎の孫)
ロケ地(映画2作目)[編集]
- ブルガリア
- ヌ・ボヤナ・フィルム・スタジオ(ソフィア)
- 日本
テーマ曲[編集]
謎解きイベント[編集]
2014年4月23日より7月2日にかけて毎週水曜日に謎解きイベント『テルマエ・ロマエ 謎の湯 〜ローマ人も謎解きがお好き〜』が開催された。『テルマエ・ロマエⅡ』の公開を記念したもので、主催はトーキョーボウズ、協力はDeNA。
あらすじ[編集]
謎解きイベントが流行っている現代日本。今日も銭湯を舞台にした謎解きイベントが開催。そこへローマ人のフロスキウスと同じくカラカラ帝が現れる。フロスキウスは暗号解読の命令をカラカラ帝から受けていて、解けなければフロスキウスは処刑されてしまうらしい。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ ただし、第1話では西暦128年。
- ^ 第4話(コミックス1巻、P.120)には紀元2009年の表記がある。また第1話では、1970年代の日本の銭湯にタイムスリップしており(第4巻、コラムNo16『ローマ&風呂、わが愛』を参照)、1977年の映画である『スター・ウォーズ』や『男はつらいよ 寅次郎と殿様』のポスターが貼られていることが確認できる。
- ^ 作者のブログによれば、ルシウスのフルネームはLucius Quintus Modestus。Luciusはラテン語発音だと「ルキウス」となるが、あえて「ルシウス」としている。“後のプロセスでマンガの中に数名のルキウスが出てくる事も想定されており、複雑なことになるのを避けたかったのと、響き的に「ルシ」の方がちょっとした気弱さや繊細さが醸せていいかな”とのこと[17]。
- ^ 幼少時に多忙な父に代わって面倒を見ていた亡祖父・サビヌス・アエティウス・モデストゥスの影響が大きい。
- ^ コミックス4巻より、「4巻分も現代日本と行き来しているのに、電気の存在に気付かないのは不自然だ」という理由で追加されたエピソード。電気按摩など大型家電については「奴隷による人力」と解釈可能だが、さすがにテレビや携帯は「奴隷」では説明不能だろうとしている。
- ^ 後にルシウスは、自分が平たい顔族の地へ飛ぶのは、自身に課せられた課題を解決するために神の意志により遣わされたと理解し、伊藤温泉に二度飛んだ時も、伊藤温泉に被害を及ぼす武内組を倒さないと帰れないと理解し、さつきを救う結果として武内組を成敗した時、ローマへの帰還=さつきとの別れと悟って涙した。
- ^ それでもおおよそ二ヵ月だろうと鉄蔵には見られた。
- ^ この時点では電気の存在を知らないため、画面に映し出されたクラゲを見て「壁に水槽が埋め込まれている」と誤解。帰国後は実際にクラゲを泳がせた水槽で再現している。
出典[編集]
- ^ “台灣角川KADOKAWA 羅馬浴場 (I)”. 2016年4月4日閲覧。
- ^ “Thermae Romae - Yen Press”. 2016年4月4日閲覧。
- ^ “Thermae Romae”. 2016年4月4日閲覧。
- ^ “Thermae Romae”. 2016年4月4日閲覧。
- ^ “Thermae Romae01.norma editorial”. 2016年4月4日閲覧。
- ^ “Thermae Romae #01 - Mangás JBC”. 2016年4月4日閲覧。
- ^ a b “商品詳細 テルマエ・ロマエ VI”. エンターブレイン. 2016年4月1日閲覧。
- ^ AとEは厳密には「Æ」(合字 )となっており、ロゴタイプではTHERMÆ ROMÆとなっている。
- ^ a b “第14回手塚治虫文化賞 短編賞”. 朝日新聞 朝刊12版 (朝日新聞社): p. 15面. (2010年4月19日) 2010年4月19日閲覧。
- ^ “テルマエ・ロマエ特設ページ”. エンターブレイン. 2010年5月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年6月19日閲覧。
- ^ 「マンガ大賞2010」にヤマザキマリの『テルマエ・ロマエ』 - エンタ - 日経トレンディネット
- ^ “発表! 今すぐ読みたいマンガBEST10 全国書店員1000人が選んだおすすめコミック2011”. Nikkei Business Publications, Inc.. 2012年2月26日閲覧。
- ^ “「テルマエ・ロマエ」ノイタミナでアニメ化、全3回構成”. コミックナタリー. 2011年12月12日閲覧。
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関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- ヤマザキマリ公式HP | mari yamazaki officialsite
- エンターブレイン BEAM COMIX「テルマエ・ロマエ」公式サイト
- アニメ「テルマエ・ロマエ」公式サイト
- テルマエ・ロマエ ネットでガチャガチャ
- テルマエ・ロマエ (@thermaeanime) - Twitter
- 映画『テルマエ・ロマエ』公式サイト
- 映画『テルマエ・ロマエII』公式サイト
- テルマエ・ロマエ - Facebook
- テルマエ・ロマエ : 「笑いを超越するワクワク感が根幹に」 ヒットの裏側をプロデューサーに聞くまんたんウェブ、2012年6月29日閲覧
- チネチッタ 映画スタジオ公式サイト
- ヌ・ボヤナ 映画スタジオ公式サイト
- テルマエ・ロマエ - allcinema
- テルマエ・ロマエ - KINENOTE
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