Netflix

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
Netflix, Inc.
Netflix 2015 logo.svg
Netflix headquarters.jpg
本社
種類 公開会社
市場情報 NASDAQ: NFLX
S&P 500 Component
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア州ロスガトス
設立 1997年
業種 情報・通信業
事業内容 動画ソフトウェアの販売・レンタル
ストリーミング配信
映像コンテンツ製作
代表者 リード・ヘイスティングス会長CEO
テッド・サランドス(CCO)
売上高 増加 116億9200万ドル(2017年)
営業利益 増加 8億3900万ドル(2017年)
純利益 増加 5億5900万ドル(2017年)
純資産 増加 35億8200万ドル(2017年)
総資産 増加 190億1300万ドル(2017年)
従業員数 増加 5,400人(2017年)
主要株主 ディッシュ・ネットワーク(2011年 - )
主要子会社 Netflix株式会社(日本法人)
ミラーワールド英語版
関係する人物 リード・ヘイスティングス(共同創業者)
マーク・ランドルフ英語版(共同創業者)
外部リンク www.netflix.com
テンプレートを表示

Netflix(ネットフリックス、NASDAQ: NFLX)は、アメリカ合衆国オンラインDVDレンタル及び映像ストリーミング配信事業会社。

本社はカリフォルニア州ロスガトスに置かれている。10万種類、延べ4200万枚のDVDを保有し、レンタル向けに1,600万人の顧客を得ている。また、ストリーミング配信では既存のコンテンツに加え、独占配信やオリジナル作品も扱っている。

2017年12月の時点で190ヵ国以上で配信事業を展開する[1]。アメリカのほか、オランダ、ブラジル、インド、日本、韓国にオフィスを構える[2]

歴史[編集]

創業期:1997年~1999年[編集]

Netflixは1997年8月29日、現CEOのリード・ヘイスティングス英語版と、ソフトウェア会社の役員だったマーク・ランドルフ英語版によって、カリフォルニア州スコッツバレーにて設立された[3][4][5][6]。創業時の資本金は250万ドル[3]で、初代CEOにはランドルフが就任した[7]。オンラインでのDVDレンタルサービスを事業とすることを思いついたのはヘイスティングスで、かつて彼が『アポロ13』のビデオテープをレンタルした際、返却期限に間に合わず40ドルの延滞料金を支払った経験がきっかけとなっている[3][8]

1998年、Netflixはわずか30名の従業員と共に、ウェブサイトによるDVDレンタルサービスを世界で初めて開始[3][9][4]。当初扱っていた作品数は925タイトルで、1週間レンタルにつき4ドル、送料・手数料として2ドル(追加でレンタルする場合はさらに1ドル)を支払う仕組みになっていたが[3][4][10]1999年9月、定額制のレンタルサービス「マーキー・プログラム」を開始。月額15ドルでDVDを本数制限なしにレンタルできるこのサービスは、延滞料金、送料・手数料が全て無料という当時としては画期的なアイデアだった[3][11]。以降、ウォルマートなどのライバル企業が同様のサービスで参入したが[注釈 1]2012年キオスク型でのレンタル事業を展開するレッドボックス英語版に明け渡すまで、DVDレンタル業界1位の座を守り抜いていた[12][13]。この年には本社を、現所在地のロスガトスに移している[14]

  1. ^ 日本では2000年にDMM.com定額制DVDレンタルという名称で開始している。

成長期:2000年~2005年[編集]

2000年、Netflixは会員の評価に基づき、各会員にお勧めの作品を提示する「レコメンド機能」を導入[5][9]。同年にはレンタルビデオ店チェーンのブロックバスターに、5000万ドルで自社を売却するという旨の申し出を行っているが、ブロックバスター側が断ったことにより、買収はされなかった[15][16]。この時期、Netflixはアメリカ国内に60万人の会員を抱えるまでに成長しており[9]、2002年には新規株式を公開してNASDAQに上場[9]。普通株式550万株を15ドルで売却し[17]、さらに追加で82万5千株を同額で売却した[18]

2003年度の会計では、売上高2億7200万ドル、純利益650万ドルを計上しているが[19]2004年に取締役員を務めていたランドルフが職を退き、会社を去った[20]

2005年には会員数が420万人を突破[9]。扱う作品数も3万5千タイトルにまで増え、毎日100万枚ものDVDがNetflixを通じてレンタルされるようになった[21]

変革期:2007年~2014年[編集]

2007年1月、Netflixは自社のコアビジネスを、それまでのDVDレンタルサービスからビデオ・オン・デマンド方式によるストリーミング配信サービスに移行[22]2008年から2010年にかけては、大手メーカーと提携し、ゲーム機(Xbox 360プレイステーション3Wii)、ブルーレイディスクプレーヤー、インターネット接続テレビ、アップル製品(iPhoneiPadなど)およびその他デバイスでの配信に対応していった[9]

しかし2011年9月、Netflixは自社のサービスからDVDレンタルサービスを独立させ、「クイックスター」(Qwikster)というブランド名で提供することを発表[23][24]。DVDだけでなく、Xbox 360、Wii、プレイステーション3専用のゲームタイトルもレンタル可能にする予定だったが[25][26]、利用者からは同社がストリーミング配信サービスと合わせてそれぞれ7ドル値上げしたことについて不満の声が上がり、第3四半期には約80万人もの会員がサービスを解約[13]。さらに「クイックスター」という名前自体が、既にTwitterの個人アカウント名として使われていることが判明[27]。翌月には計画全てを廃止することとなった[28][29][13]

2012年10月にはエミー賞より、ストリーミング配信を世に広めた功績が讃えられ、同賞の技術開発部門であるプライムタイム・エミー・エンジニアリング賞英語版を受賞[30][31]。また、第4四半期にはアメリカ国内でのストリーミング配信サービスの利用者は2,710万人に増え、売上高は9億4500万ドルとなった[32]2013年、インターネット界のアカデミー賞とも呼ばれるウェビー賞のMedia Streaming部門 (音声・映像ストリーミングサービス対象) でWebby Award (審査員投票) と People's Voice Webby Award (一般投票) のダブル受賞を果たした[33]2014年4月、Netflixはアメリカでのストリーミング配信市場において32.3%のシェアを獲得[34]。同年6月には企業ロゴのデザインおよびウェブサイトのUIを一新するリブランディングを行い[35]、7月には全世界の会員数が5000万人を突破した[36]

ストリーミング配信で成功を収める一方、Netflixは既存作品の配信だけでなく、オリジナル作品の製作にも乗り出すようになる。中でも同社が2013年に配信を開始したドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』は、ケヴィン・スペイシーロビン・ライトら有名俳優を主演に据え、映画監督のデヴィッド・フィンチャーがシリーズの製作総指揮を務めたほか、製作費として1億ドル(約123億円)もの巨額が投じられたことで話題となった[37][38]。また、従来のテレビ放送のように毎週1話ずつではなく、1クール全話での一挙配信を行ったことにより、アメリカ国内では俗にいう「一気見」をする人が続出、社会現象となった[37][38]。続いて製作された『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 塀の中の彼女たち』もヒットし、同2作はドキュメンタリー映画『ザ・スクエア』も含めて、プライムタイム・エミー賞で31のノミネートを獲得[9]。『ハウス・オブ・カード 野望の階段』は3つのプライムタイム・エミー賞を受賞し、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 塀の中の彼女たち』は2014年に7つのクリエイティブアート・エミー賞を受賞[9]。これにより、映像コンテンツ製作会社としての地位を確立していった。

発展期:2015年~現在[編集]

2015年2月、Netflixは2016年末を目標とするグローバル展開の一環として、日本でのストリーミング配信サービスを開始することを発表[39][40]。それと同時に日本法人としてNetflix株式会社が設立され、ストリーミングおよびパートナーシップ最高責任者であるグレゴリー・K・ピーターズが同社代表に就任した[39][41]。6月にはフジテレビとのコンテンツ制作提携を発表し、同局の人気番組『テラスハウス』の新シーズンおよびオリジナル番組『アンダーウェア』の製作・配信を行うとした[42][37]。8月には大手通信キャリアであるソフトバンクと業務提携を行い、ソフトバンクのユーザーを対象に申込受付から料金請求までを一貫して提供するサービスを開始[43][44][45]。9月に、日本でのストリーミング配信サービスが開始された。

2016年1月には、国際家電見本市コンシューマー・エレクトロニクス・ショーにおいて、新たに130か国以上の国での展開を行い、全世界にストリーミング配信サービスを提供すると発表[46][47][48]。同年末には、会員がオフラインで選択した動画をダウンロードして視聴できる機能が追加された[49]

2017年7月、同年度の第2四半期決算の発表と共に、全世界の会員数が1億人を突破したことを発表[50][51][52]。8月にはアメコミ原作者であるマーク・ミラーが代表を務める大手漫画出版社ミラーワールド英語版を買収した[53][54][55][56][57][58]

オリジナル作品においては、2015年2月に行われた第87回アカデミー賞において、俳優のレオナルド・ディカプリオが製作総指揮を務めたドキュメンタリー作品『ヴィルンガ』(オーランド・ヴォン・アインシーデル英語版監督)が長編ドキュメンタリー賞にノミネート[59][60]。同年10月に配信されたNetflix初のドラマ映画[9]ビースト・オブ・ノー・ネーション』(キャリー・フクナガ監督)は、同作に出演したアブラハム・アター英語版イドリス・エルバが、英国アカデミー賞ゴールデン・グローブ賞ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞での男優賞や、ヴェネツィア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞など、数多くの栄誉ある賞を受賞またはノミネートを獲得した。2017年2月には『ホワイト・ヘルメット -シリアの民間防衛隊-』(アインシーデル監督)が第89回アカデミー賞において短編ドキュメンタリー賞を受賞。『13th -憲法修正第13条-』(エイヴァ・デュヴァーネイ監督)が長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた[61][62]。同年5月には『オクジャ/okja』(ポン・ジュノ監督)、『マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)』(ノア・バームバック監督)が第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に、ウェブ配信の作品としては初めて出品されたものの、フランスでの劇場公開が確約されなかったことによる現地興行界からの反発や、審査員長を務めた映画監督のペドロ・アルモドバルが記者の質問に対する形で「個人的には、劇場公開される予定のない映画は、最高賞パルム・ドールのみならず、他のどんな賞を受賞するべきではないと考える」との発言をするなど、大きな波紋を呼んだ(アルモドバルはのちに自らの発言を撤回し、公正な審査を行うと宣言してポン監督に謝罪をしたという。)[63][64][65][66]

また、2017年8月に東京国際フォーラムで開かれたイベント「Netflixアニメスレート 2017」では、自社のアニメ作品への取り組みを紹介。プレゼンでは50社以上のスタジオと制作を進めている他、オリジナルも含む日本発のアニメ作品を2018年に配信していくことを発表した[67][68][69][70]

ロゴ[編集]

各国での運営[編集]

2016年1月現在の提供地域:
  提供中
   現時点で提供予定なし

アメリカ以外では5国にオフィスを置き、中華人民共和国シリアクリミア北朝鮮を除く世界190以上の国で配信サービスを行っている[1][2]。ただし中華人民共和国では愛奇芸にオリジナル作品のライセンス提供を行っている[71]

カナダ[編集]

2010年より、ストリーミングのみのサービスを開始[72]した。

中南米[編集]

2011年には、カリブ海地域、メキシコ中南米でもストリーミングサービスを開始。

日本[編集]

Netflix株式会社[73]
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
107-0062[73]
東京都港区南青山3-11-13 新青山東急ビル10階
代表者 グレゴリー・ピーターズ[73]
外部リンク https://www.netflix.com/jp/
テンプレートを表示

上記の通り、2015年9月1日夜からストリーミングのみのサービスが開始された(4Kコンテンツも同日配信開始)。同年以降に発売される一部のテレビはNetflix対応となり、リモコンには専用ボタンが設けられた(後述)。配信される作品はフジテレビとの共同製作による『テラスハウス』の新シーズンや『アンダーウェア』『火花』といった日本オリジナルの作品がラインアップされた。

サービス開始告知には、Netflixが制作会社と直接契約し、海外での独占配信権を取得しているアニメ『シドニアの騎士』の本編映像を使った動画が配信された[74]

また2016年には日本放送協会(NHK)と『ドラマ 東京裁判』でパートナーシップを結んだ[75]

2018年8月23日、日本進出後の3年間で初めてとなる値上げを発表した[76]

2018年9月1日、ドキュメンタリー番組「ダークツーリスト」にて福島県を取り上げたが、一般の食堂で出された料理に「被曝食材かもしれない」とコメントし、場所も示さないままツアーを断念せざるを得ない高い放射線を検出した、などの内容での放送だった。これらはネット上や海外メディアでも取り上げられため、福島県と復興庁が風評被害を煽るかのような表現に対応するため検討を始めた、と報道された[77]

ヨーロッパ[編集]

2012年よりイギリスアイルランドノルウェーデンマークスウェーデンフィンランドでストリーミングのみのサービスを開始。2013年にはオランダでも開始[78]

オンラインDVDレンタル[編集]

Netflixから送られてくるDVDの入った封筒。

パソコンで手続きできる。ウェブ上からQUEUE(キュー)と呼ばれるレンタル希望一覧リストに登録すると、指定した宛先にDVDが配送されるシステムになっている。キューには借りたい作品を200タイトルまで登録しておき、レンタル可能な作品のうち、リスト上位にある作品が配送されるのが一般的である。

DVDは不織布のカバーに入って紙の封筒で届くため、破損することもあるが、その場合は送り返すだけで弁償する必要はない。返却はポストに投函することになる。

映像ストリーミングサービス[編集]

"Watch Instantly(ウォッチインスタントリー)"の名称で始まった映像ストリーミングサービスでは、DVDを借りることなく映画やテレビ番組、アニメ作品などを鑑賞できる、パソコンや家庭用ゲーム機、スマートテレビ、ブルーレイプレーヤー等を使ったインターネット経由のビデオ・オン・デマンドサービスである。ただし、DVDレンタル事業が終了したわけではなく、2011年には同社から双方の事業を将来も併存していくことが発表されている。

オンデマンドでテレビ番組を見る際、エピソードを毎回選び直す必要はなく、任意のシーズンBox内で前回鑑賞し終えたエピソードの次の回がデフォルトで表示される。

また、"Friends"という機能では、登録した友人が現在何のDVDを保持しているのか、またどの映画をキューに入れているのか、鑑賞した映画にどのような点数を付けたのかまでわかる仕組みになっている。

日本での映像ストリーミングサービス[編集]

専用ボタンが搭載されたリモコン(パナソニック CX800)

日本への参入では、Netflixが"対応するテレビのリモコンに専用ボタンを設けるように"という規定を設けており[79]、2015年から東芝パナソニックなどの一部機種が対応した。また電源がオフでも、専用ボタンを押すとテレビが起動するようにもNetflixにより定められている。一部のコンテンツは4Kでも配信されており、同様の配信サービスである「ひかりTV 4K」や「4Kアクトビラ」、CS放送の「スカパー!4K」と同じ、H.265(HEVC)エンコードされる。また、他国でのサービスと同様に、パソコン、スマートフォン・タブレット(iOSAndroidWindows Phone)、ゲーム機(PS3PS4Xbox 360Xbox OneWii U)、メディアプレーヤー(Apple TV (第3世代以降)、ChromecastAndroid TVFire TV、Fire TV Stick)、Netflix対応BDプレーヤー(2015年以降発売の対応製品)等でも視聴ができる。

レコメンド機能[編集]

革新的レコメンド機能を搭載し、個人視聴履歴だけでなく、6500万人以上の会員を抱えるNetflixオリジナルのアルゴリズムを活用することで、世界各国ではユーザーの75%がレコメンド結果から視聴している[80]

主な配信作品[編集]

配信作品の分類と定義[編集]

配信作品のラインアップはサービスを行う国・地域によって異なるが、以下のように分類される。

  • Netflixオリジナル作品
    • Netflix製作作品[注釈 1]
      • Netflix単独で製作発注 あるいは 他社が製作発注した作品の全世界の独占配信権をNetflixが獲得[注釈 2]
      • Netflixと他社の共同製作発注
      • 他社製作作品の続編をNetflixが製作発注
    • 他社製作作品をNetflixが一部の国で独占配信 (ライセンス取得)[注釈 3]
  • Netflixオリジナル以外の作品

複数シーズン/シリーズに渡る作品の場合、シーズン/シリーズ毎にNetflixでの配信が契約される [注釈 4]

  1. ^ ネットフリックス「製作」 (「制作」ではない) とは、ネットフリックスがコンテンツ制作会社に作品を発注したことを意味する。
  2. ^ 他社製作作品の全世界独占配信権を獲得した場合はNetflix製作作品だとしても地域による混乱は生じないためにこのように定義する。特に、特に独立系の映画会社が映画作品を制作する場合は、配給のめどがついていない段階で製作し完成したのちに映画祭などで配給権を売却することが多く、Netflixオリジナル映画の約半数(2018年7月現在)は、他社製作発注の映画の全世界独占配信権を購入したものである。
  3. ^ 第三者が製作発注した作品を対象とし、ネットフリックスが独占的にライセンス取得した作品を指す。対象の国・地域内では他の放送局・配信事業者が取り扱うことが許されない、ONLY ON NETFLIX (ネットフリックス上でのみ視聴できる) 作品をオリジナル作品として定義している。国・地域によってNetflixオリジナルであったりなかったりする場合の混乱を避けるために、Netflix製作作品とは別に定義している。
  4. ^ 例えば日本のアニメ『冴えない彼女の育てかた』の場合、1期はネットフリックスで配信、2期は他の配信サービスと契約したためネットフリックス未配信となっている。

Netflixオリジナル作品の国・地域ごとの配信の仕組み[編集]

Netflixオリジナル作品は全世界的に配信されることが多いが、以下の理由により特定の国・地域に限定されることがある[81]

  • Netflixが進出していない一部の国・地域において、Netflixが製作した作品のライセンスを他社に販売することがある
  • 他社作品を独占的に配信する場合、全ての国・地域ではライセンスを取得できず、一部の国・地域では他社が取得することがある
  • 作品の言語・内容が特殊なため、オリジナルとしての配信を一部地域に限定することがある

例えばドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』はNetflix単独発注で製作されたオリジナル作品だが、公開された2013年当時、Netflixは日本未上陸だったため、他社が放送ライセンスを有していた。その結果、Netflixが日本でサービスを開始した2015年9月当時、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』は日本のNetflixで視聴できなかった。その後、Netflixが日本のライセンスを買い戻し、2016年3月4日より当作品はオリジナル作品として日本でも配信されるようになった。

日本で製作されたNetflixオリジナル作品の配信ライセンスには、以下のようなパターンが存在する。

Netflixオリジナル作品の歴史[編集]

2008年1月時点で、金額ベースでNetflixオリジナル作品の約半数に上る買付・製作をRed Envelope Entertainment英語版 (旧社名: Netflix First) が担当していた。当時のNetflixはDVDレンタルサービスが事業の中核を占めており、「Netflixオリジナル作品」はレンタル独占買付の意味合いも強く含まれていた。2008年7月22日、NetflixはREE社の閉鎖を発表した[82][83]

Netflixが単独で製作発注した初の作品は、2013年公開の政治ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』である。以降、Netflixオリジナル作品の本数は急激に増大し、2016年時点で126本のオリジナルテレビ番組・映画が配信された。この本数は、アメリカ国内のテレビネットワーク局やケーブルテレビ局をも凌駕するものである[84]

Netflixオリジナル作品[編集]

オリジナル作品は映画、TV番組、スタンドアップコメディに分かれている。

オリジナルTV番組の一覧は

オリジナル映画の一覧は

オリジナルスタンドアップコメディの一覧は

映画の定義[編集]

Netflixではジャンルとして『映画』(Movies)と『テレビ番組・ドラマ』(TV Shows)を定義している。Netflixにおける『映画』はアメリカのテレビ業界における『テレビ映画』に対応し、「シリーズではなく一話のみからなる作品」である。複数話からなる作品はほぼすべて『テレビ番組・ドラマ』となる。なお、スタンドアップコメディ作品のうち、一話からなる作品は『映画』でも『テレビ番組・ドラマ』のいずれでもないとされているが、複数話の作品は『テレビ番組・ドラマ』となる。ドキュメンタリーは一話の場合『映画』、複数話の場合『テレビ番組・ドラマ』となる。

自社製作したNetflixオリジナル映画の大部分は劇場公開されておらず配信のみであるため、劇場公開されたかどうかは『映画』の定義には影響しない。また、20数分程度の『映画』作品もあり、作品の長さも『映画』の定義には影響しない。

Netflixはオリジナル映画を映画祭に出品することがあり、これまで劇場公開映画を対象としてきたカンヌ映画祭では審査対象から除外すべきか議論が起きている(2017年)。また、Netflixのオリジナル映画の中には、テレビ番組を対象とするエミー賞のテレビ映画部門に応募するもの(A Very Murray Christmasなど)もあり、テレビ番組と映画を明確に分ける賞の仕組みを揺るがせている。

プロモーションの一環として短期間の劇場公開をすることもあり、日本初のNetflixオリジナル映画となったBLAME!は配信開始日から2週間限定で劇場公開された(配給はクロックワークス)。

外部会社が劇場公開をめざして映画を製作したのちに、Netflixが全世界あるいは一部の国での独占配信権を購入し、Netflixオリジナル映画として独占配信する場合も多い。

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b Where is Netflix available?”. Netflix. 18 December, 2017閲覧。
  2. ^ a b Netflix Corporate Information”. Netflix. 18 December, 2017閲覧。
  3. ^ a b c d e f History of Netflix, Inc.FundingUniverse、2017年8月28日閲覧。
  4. ^ a b c Netflix- How it came into existence?”. TheViralogs (2017年3月12日). 2017年8月28日閲覧。
  5. ^ a b Netflix本社でヘイスティングスCEOにインタビュー。「バッファリングという言葉をこの世から無くしたい」”. PHILE WEB (2017年3月21日). 2017年8月28日閲覧。
  6. ^ Netflix Knows What You Want... Before You Do”. Forbes (2017年6月9日). 2017年8月28日閲覧。
  7. ^ BookRenter Adds Netflix Co-Founder Marc Randolph To Its Board Of Directors”. TechCrunch (2010年5月7日). 2017年8月29日閲覧。
  8. ^ テレビを開放せよ。CEOリード・ヘイスティングスが語るNetflixのテレビ革命WIRED日本語版、2017年8月28日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h i NetflixについてNETFLIXメディアセンター(日本語版)、2017年8月28日閲覧。
  10. ^ First Online DVD Rental Store OpensNETFLIXメディアセンター(英語版): プレスリリース(1998年4月14日付)、2017年8月28日閲覧。
  11. ^ NETFLIX.com Transforms DVD Business Eliminating Late Fees and Due Dates from Movie RentalsNETFLIXメディアセンター(英語版): プレスリリース(1999年12月16日付)、2017年8月28日閲覧。
  12. ^ 映像業界のアップル 米国を席巻するネットフリックスの実力とは”. ZUU online (2014年8月29日). 2017年9月2日閲覧。
  13. ^ a b c オンライン化で新規参入続出 塗り替わる米ビデオ業界地図”. 日本経済新聞 (2012年3月9日). 2017年9月2日閲覧。
  14. ^ Netflix's first home offered room service”. Silicon Valley Business Journal (2014年1月7日). 2017年8月28日閲覧。
  15. ^ Epic Fail: How Blockbuster Could Have Owned Netflix”. Variety (2013年11月12日). 2017年8月28日閲覧。
  16. ^ Blockbuster CEO once passed up chance to buy Netflix for $50 million”. Business Insider (2015年7月17日). 2017年8月28日閲覧。
  17. ^ Netflix Announces Initial Public Offering”. Netflix, Inc. (2002年5月22日). 2017年8月28日閲覧。
  18. ^ Netflix Announces Exercise and Closing of Over-Allotment Option”. Netflix, Inc. (2002年6月17日). 2017年8月28日閲覧。
  19. ^ 2003 Annual ReportNetflix, Inc.、2017年8月28日閲覧。 (PDF)
  20. ^ Book Marc Randolph for Speaking, Events and AppearancesAPB Speakers、2017年8月28日閲覧。
  21. ^ Movies to go”. The Economist (2005年7月7日). 2017年8月28日閲覧。
  22. ^ Netflix offers streaming movies to subscribers”. Ars Technica (2007年1月17日). 2017年8月29日閲覧。
  23. ^ Netflix spins DVD-by-mail service off into Qwikster says it's 'done' with price changes”. Engadget (2011年9月19日). 2017年9月2日閲覧。
  24. ^ 米ネットフリックス<NFLX.O>、DVD郵送サービスと映画配信事業切り離しへ”. ロイター日本語版 (2011年9月20日). 2017年9月2日閲覧。
  25. ^ Netflix renames DVD-by mail service, adds video games”. CNN (2011年9月19日). 2017年9月2日閲覧。
  26. ^ Netflix、DVD郵送サービスを「Qwikster」として運営へ--CEOが利用料値上げで陳謝”. CNET Japan (2011年9月20日). 2017年9月2日閲覧。
  27. ^ Netflix Whoops: Qwikster Twitter Account Already Taken -- By A Pot-Smoking Elmo”. Forbes (2011年9月19日). 2017年9月2日閲覧。
  28. ^ Qwikster Goes Qwikly: A Look Back At A Netflix Mistake”. The Huffington Post (2011年10月10日). 2017年9月2日閲覧。
  29. ^ ネットフリックス、DVDレンタル専用サービス計画を廃止”. 映画.com (2011年10月11日). 2017年9月2日閲覧。
  30. ^ Olivia Munn hosts the 64th Primetime Emmy Engineering Awards”. The Academy of Television Arts and Sciences (2012年10月8日). 2017年8月29日閲覧。
  31. ^ EMMYS: Engineering Winners Unvailed”. Deadline.com (2012年10月8日). 2017年8月29日閲覧。
  32. ^ Netflix 4Q 2012 Earnings Show 2 Million User Surge In Subscriber Base”. The Huffington Post. 2013年1月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月2日閲覧。
  33. ^ Netflix | 2013 People's Voice / Webby Award Winner”. The Webby Awards. 2017年11月15日閲覧。
  34. ^ Netflix price hikes seen boosting global expansion”. Reuters (2014年4月22日). 2017年8月29日閲覧。
  35. ^ Netflix Has A New Logo And A New Look”. The Huffington Post (2014年6月13日). 2017年8月29日閲覧。
  36. ^ Netflix crosses 50 million subscribers worldwide and takes aim at Comcast / TWC”. Engadget (2014年7月21日). 2017年8月29日閲覧。
  37. ^ a b c フジ提携のネットフリックス、その真意とは”. 東洋経済ONLINE (2015年6月19日). 2017年9月2日閲覧。
  38. ^ a b 『ハウス・オブ・カード 野望の階段』って何がすごいのかを解説!”. ciatr (2017年7月6日). 2017年9月2日閲覧。
  39. ^ a b NETFLIX (ネットフリックス) 今年秋に日本へサービス開始NETFLIXメディアセンター(日本語版): プレスリリース(2015年2月4日付)、2017年9月2日閲覧。
  40. ^ Netflix、9月2日よりサービス開始”. シネマトゥデイ (2015年8月4日). 2015年8月4日閲覧。
  41. ^ 9月2日(水) 遂にサービス開始!NETFLIXメディアセンター(日本語版): プレスリリース(2015年8月6日付)、2017年9月2日閲覧。
  42. ^ 日本上陸の「Netflix」、フジテレビと合同会見、オリジナルコンテンツの制作・供給で合意”. INTERNET Watch (2015年9月17日). 2017年9月2日閲覧。
  43. ^ ソフトバンクとNETFLIXが業務提携NETFLIXメディアセンター(日本語版): プレスリリース(2015年8月23日付)、2017年9月2日閲覧。
  44. ^ ソフトバンクとNETFLIXが業務提携”. ソフトバンク株式会社 (2015年8月24日). 2017年9月2日閲覧。
  45. ^ ソフトバンク、Netflixの映像配信を独占提供”. ORICON (2015年8月24日). 2015年8月24日閲覧。
  46. ^ Netflix launches in 130 new countries, including India and Russia”. VentureBeat (2016年1月6日). 2017年9月2日閲覧。
  47. ^ Netflix is now everywhere...except China”. CNET (2017年1月7日). 2017年9月2日閲覧。
  48. ^ Netflixが世界中で視聴可能にNETFLIXメディアセンター(日本語版): プレスリリース(2016年1月6日付)、2017年9月2日閲覧。
  49. ^ Netflix Offline Playback Is Finally Here”. /Film (2016年11月30日). 2017年9月2日閲覧。
  50. ^ ネットフリックス、世界で加入者1億人突破 予想以上の伸びに”. AFPBB News (2017年7月18日). 2017年9月2日閲覧。
  51. ^ 「世界1億人」突破のNetflix、創業者の資産額は2400億円以上に”. Forbes JAPAN (2017年7月20日). 2017年9月2日閲覧。
  52. ^ 今や1億人超! Netflixの圧倒的な契約者数を支える「企業文化」”. ビジネスインサイダー ジャパン (2017年7月24日). 2017年9月2日閲覧。
  53. ^ Netflix buys Scots comic book firm Millarworld”. BBC News (2017年8月7日). 2017年9月2日閲覧。
  54. ^ Netflix、ミラーワールド社を買収NETFLIXメディアセンター(日本語版): プレスリリース(2017年8月7日付)、2017年9月2日閲覧。
  55. ^ With Millarworld, Netflix Makes a Risky Bet for Its First Acquisition”. Variety (2017年8月8日). 2017年9月2日閲覧。
  56. ^ 米ネットフリックス、初の企業買収 コミック出版”. 日本経済新聞 (2017年8月8日). 2017年9月2日閲覧。
  57. ^ Netflixはコミック出版社買収で何を狙うか”. 東洋経済ONLINE (2017年8月10日). 2017年9月2日閲覧。
  58. ^ Netflixが「キック・アス」や「キングスマン」のコミック大手Millarworldを買収”. AV Watch (2017年8月8日). 2017年9月18日閲覧。
  59. ^ 【第87回アカデミー賞】日本人監督作品は、アニメ2作品がノミネート”. T-SITEニュース (2015年1月16日). 2017年9月2日閲覧。
  60. ^ 新ドラマ発表の場で見えたネットフリックスの製作力”. NIKKEI STYLE (2016年5月5日). 2017年9月2日閲覧。
  61. ^ オスカー初受賞のAmazonとNetflix、オリジナル作品の展開手法の違いは?”. 映画.com (2017年3月2日). 2017年9月2日閲覧。
  62. ^ 米アカデミー賞、アマゾンとネットフリックスの作品が初の受賞”. ロイター日本語版 (2017年2月27日). 2017年9月2日閲覧。
  63. ^ カンヌ映画祭、Netflix進出が物議をかもしコンペ出品ルールを改定へ”. 映画.com (2017年5月14日). 2017年9月2日閲覧。
  64. ^ フランス国立映画センターがカンヌ国際映画祭でNetflix作品の限定公開を却下”. ヴァラエティ・ジャパン (2017年5月16日). 2017年9月2日閲覧。
  65. ^ 上映前にNetflix二作品が脱落? カンヌ審査員長が爆弾発言「どんな賞も受賞すべきでない」”. シネマトゥデイ (2017年5月18日). 2017年9月2日閲覧。
  66. ^ 【カンヌ国際映画祭】Netflix作品席巻! 審査委員長アルモドバルが謝罪も”. シネマカフェ (2017年5月26日). 2017年9月2日閲覧。
  67. ^ 「世界中にアニメファンを作る」Netflixがアニメ注力宣言。湯浅監督らも参加”. AV Watch (2017年8月2日). 2017年9月2日閲覧。
  68. ^ 「聖闘士星矢」や「バキ」、ボンズの新作など、Netflix配信アニメ発表”. AV Watch (2017年8月2日). 2017年9月2日閲覧。
  69. ^ 「Netflixアニメストレート 2017」で見えたアニメに対する本気度”. 価格.com マガジン (2017年8月3日). 2017年9月2日閲覧。
  70. ^ Netflixの世界戦略を「アニメ」に見た──独自作品の配信を強化する本当の理由”. WIRED日本語版 (2017年8月13日). 2017年9月2日閲覧。
  71. ^ Russell, Jon. “Netflix enters China via licensing deal with top video streaming service iQiyi”. TechCrunch. 2017年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年4月26日閲覧。
  72. ^ Nowak, Peter (2010年9月22日). “Netflix launches Canadian movie service”. CBC News. 2012年7月2日閲覧。
  73. ^ a b c 特定商取引法に基づく表示 - Netflix ヘルプセンター(2017年2月13日閲覧)
  74. ^ 2015.9.2 Netflix 斜め加速! - Netflix Japanの公式YouTubeチャンネル
  75. ^ Netflix、NHKと『ドラマ 東京裁判〜人は戦争を裁けるか〜』でパートナーシップ”. ヴァラエティ・ジャパン (2016年11月19日). 2016年12月11日閲覧。
  76. ^ Netflixが値上げ。スタンダードは1,200円、4Kのプレミアムは1,800円に”. 2018年8月23日閲覧。
  77. ^ 被災地で「被ばく食材かも」=米動画大手番組-福島県など対応検討”. 時事通信社. 2018年9月7日閲覧。
  78. ^ Netflix released in the Netherlands Retrieved September 11, 2013
  79. ^ Netflixに聞く日本参入の勝算 日本から海外展開を支援 - AV Watch(インプレス、2015年2月20日)
  80. ^ 「Netflix」視聴アプリ(無料)がついに登場! App StoreとGoogle Playにて配信開始!!” (2015年8月21日). 2015年8月30日閲覧。
  81. ^ Netflixはどのように映画やドラマのライセンスを取得していますか?”. Netflix Help Center. 2017年9月22日閲覧。
  82. ^ INSIDE WORD | Netflix Shutting Red Envelope Entertainment”. IndieWire.com (2008年7月23日). 2017年9月22日閲覧。
  83. ^ Netflix closing Red Envelope”. Hollywood Reporter (2008年7月22日). 2017年9月22日閲覧。
  84. ^ Masters, Kim (2016年9月14日). “The Netflix Backlash: Why Hollywood Fears a Content Monopoly”. The Hollywood Reporter. 2016年10月6日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]