DANGAN

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社DANGAN
DANGAN Co. Ltd.,
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 DANGAN
本社所在地 日本の旗 日本
130-0011
東京都墨田区石原1-8-1
設立 2015年
業種 サービス業
事業内容 プロボクシング興行の主催・運営
イベント企画・運営
企業様向け健康経営プログラムの提供
代表者 代表取締役 古澤将太
関係する人物 瀬端幸男
外部リンク https://danganboxing.com/
テンプレートを表示
DANGAN Boxing
YouTube
チャンネル
活動期間 2014年11月11日 -
ジャンル スポーツ
登録者数 997人
総再生回数 約284万回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2022年7月5日時点。
テンプレートを表示


DANGAN(ダンガン)は、東京都墨田区にあるプロボクシングのプロモートカンパニー、ボクシングジムの運営母体。または主催興行である。

歴史[編集]

2007年、B:Tight(後のレイジングバトル)などの主催者が母体となりビータイトプロモーション設立。3月1日、初興行として「ダイナミックグローブ DANGAN vol.1」を後楽園ホールにて開催。

2008年、足立区の扇橋会館にて「ビータイトスポーツジム」を設立し東日本ボクシング協会加盟。

2010年、墨田区押上に移転し、ジム名を「reason」に変更[1]。旧施設は後にフィットネス専門「Reason足立」として再開。

2015年夏、ビータイトプロモーションからプロボクシング部門が独立し、株式会社DANGAN設立[2]

2016年7月10日、動画配信サービス「BOXING RAISE(ボクシングレイズ)」を開始[3]

2017年、越谷市のプロジム越谷634スポーツジム(2013年設立)をリニューアルし「Reason大貴」に変更。大貴はジムのスポンサーとなっているさいたま市の住宅メーカーに由来する。

2018年、reasonはジム名を「Reason押上」に変更。

2019年5月、フィットネス専門「Reason小岩」設立(2020年閉鎖)。

同年10月、福島県唯一のプロジムである郡山市の増賀ボクシングジムをリニューアルし「Reason郡山」に変更。

2020年1月、Reason大貴のプロ育成部門が一部トレーナーの不祥事により前年限りで休会となった青木ボクシングジム(初代会長は青木敏郎)と統合する形で高田馬場に移転し「DANGAN AOKI」に変更[4](Reason大貴はフィットネス専門として存続)。この時に4階級世界王者井岡一翔らReason大貴所属に元WBOアジア太平洋スーパーフェザー級王者渡邊卓也ら青木所属選手が合流(元WBO世界フライ級王者木村翔は合流せず)。なお、青木ジム元会長の有吉将之は2022年12月15日に秩父市にて秩父ボクシングジムを開設して活動再開することになった[5]

2020年5月、Reason郡山が「DANGAN郡山」に変更。

同年10月、渡辺治前会長が死去したさいたま市大宮区のオサムボクシングジム(1974年設立)が、名義譲渡を受けた新会長によりReason大貴の施設に移転する形で「DANGAN越谷」に変更[6]

2023年2月、同じく墨田区に本社を置く鐘百繊維工業とのコラボレーションでアパレルブランド「DG TOKYO」を発表[7]

興行[編集]

DANGANではプロ加盟ジムを持ちながらも、プロモート機能を独立させて、日本のクラブ制度では異色ともいえるジムの垣根を超えたマッチメイクを実現させている[2]。そのため、DANGAN系列ジム所属が一人も出場しない興行もしばしばある。また、reason大貴→DANGAN AOKI時代の井岡一翔はDANGANではなく個人的にマネジメント契約を結ぶトラロックエンターテインメントがプロモートを担当していた。プロモーターは株式会社DANGAN代表取締役の古澤将太が務める。

2015年に後楽園ホールで開催されたプロボクシング興行は100回行われたが、そのうち3分の1近くに当たる31回をDANGANとして行われてた[2]渡辺プロモーションなど他社との共催として行われることもある。DANGAN興行は後楽園に留まらず、墨田区総合体育館、さらに東京を離れて水戸や大阪、札幌でも開催した実績がある。

通常興行のいわゆるナンバーシリーズは日本または東洋太平洋のタイトルマッチをメインとした興行に加え、A級ボクサーによる6回戦トーナメント、韓国・中国との国別対抗戦などがある。

また、2019年から2020年にかけて賞金付きトーナメントとして以下の大会も組まれた。

ナンバーシリーズとは別に「DANGAN LOADING」と称した全試合4回戦のみ(新人王戦を含む)で構成される興行も行われている。

不定期でKOラウンドにより金額が変動する賞金マッチもアンダーカードで組まれる。

女子限定興行として2016年3月1日より「DANGAN Ladies」、2018年3月8日より「Victoriva」も年2回程度開催。メインでは女子世界戦などのタイトルマッチが組まれる。2022年9月1日には三迫真正と合同の「Queens Crest2022」として開催[8]

日本テレビと提携して「ダイナミックグローブ」、フジテレビと提携して「ダイヤモンドグローブ」、TBSテレビと提携して「ガッツファイティング」としてそれぞれ中継されることもある。

2021年10月30日、A-SIGN BOXINGとの合同興行がZAIKOにてPPV独占生配信された[9]

2022年5月15日、墨田区総合体育館にて開催された「DANGAN250」をABEMA「格闘チャンネル」にて、第1試合から無料生中継[10]

2022年10月3日、オール4回戦の賞金オープン戦として「B-Tight」を実施[11]。大会名のB-Tight(ただしロゴは「:(コロン)」から「-(ハイフン)」に変更)としては14年ぶりの復活となる。

2023年2月10日の「DANGAN Loading」は前出の「DG TOKYO」ローンチ発表記念として、リングをランウェーに見立てたファッションショーも開催した[7]

同年には女子4回戦での総当たり戦となる「VICTORIVA 女子リーグ戦 〜 Japan Female 4R League 〜」を3月16日、6月20日、9月27日の日程で開催予定[12]

さらに前年12月に井上尚弥がアジア人初の4団体王座統一を果たしたのを記念して、井上が所属する大橋ジム(フェニックス・プロモーション)と合同で「井上尚弥バンタム級4団体統一記念杯 バンタム級モンスタートーナメント」を開催し、予選をDANGANが主催する5月20日の墨田区大会で行う予定[13]

運営するジム[編集]

  • Reason押上ジム(東京都墨田区押上
    名義上の前身はビータイトスポーツジム→reasonジム。会長は元ピューマ渡久地ジムのプロボクサーだった廣瀬智之。一般の方が練習しやすいよう工夫しており、園児から60歳過ぎまで幅広い年代の会員を抱えている[14]。青少年の育成、選手育成にも力を入れている。
  • DANGAN AOKI BOXING GYM(東京都新宿区高田馬場
    名義上の前身は越谷634スポーツジム→Reason大貴ジム。施設は旧青木ボクシングジムに居抜き。元ビータイトスポーツジム会長でDANGANの実質創始者でもある瀬端幸男が会長を務める。主なトレーナーとしてエディ・タウンゼント賞受賞の大竹重幸、JBC初の女子世界王者である富樫直美、元東洋太平洋スーパーフェザー級王者の川村貢治が在籍。
  • DANGAN越谷ボクシングジム(埼玉県越谷市越ヶ谷
    名義上の前身はオサムボクシングジム。一度フィットネス専門となったReason大貴ジムとの統合で現ジム名に改称。元オサムジムトレーナーの中富久が会長を務める。
  • DANGAN郡山ボクシングジム(福島県郡山市安積町日出山)
    前身は増賀ボクシングジム→Reason郡山ジム。会長はワタナベジムなどに所属した元プロボクサーの鈴木拓也。
  • Reason足立ジム(東京都足立区
    旧ビータイトスポーツジムの施設を再利用。東日本協会非加盟のフィットネスボクシングジムとして運営されている。入居する扇橋会館の地下1階にビータイトプロモーションが管理するリング常設の扇橋ホールがあり、「ザ・おやじファイト」や各種スパーリング大会などに使用されている。

DANGANグループの所属選手[編集]

主な現所属選手[編集]

DANGAN AOKI

過去の主な所属選手[編集]

reason押上
DANGAN AOKI

BOXING RAISE[編集]

BOXING RAISEはDANGANが手掛ける国内プロボクシング専門の定額制動画配信サービス。2016年7月5日のDANGAN163(メインイベントは粉川拓也VS大嶽正史の日本フライ級タイトルマッチ)より配信開始。以来、DANGANナンバーシリーズを中心に注目度の高い興行を年数回ライブ配信しており、非DANGAN系も含めた全国で行われている興行の録画配信を年間50興行程度行っている。また、当サービス開始以前となる2010年以降の興行もアーカイブ配信を行っている。

コロナ禍により興行中止が相次いだ2020年には、2019年1月から2020年2月にかけて行われた66興行470試合の無料配信とボクサー対談などが配信された[15][16]。興行再開後も一部の試合で無料配信が行われている。

2021年12月2日のWATANABE PROMOTION&DANGANでは、解説を選べる機能と優勢点予想ができるAIプラットフォームシステムをテスト導入した[17]

2023年2月22日に行われた2022年年間表彰式も無料ライブ配信した[18]

なお、テレビ放送される試合及び興行は原則としてライブ配信されない。ただし、極稀にテレビ放送あるいは他のプラットフォームにて配信された試合及び興行が当サービスにて録画配信される場合があり、2021年12月14日のガッツファイティング&DANGAN247(メインのOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦坂晃典 VS 木村吉光のみTBS地上波で12月20日未明(19日深夜)に録画中継)、2022年5月30日のMISAKO BOXING(メインはWBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ吉田実代 VS 小澤瑶生。全試合吉田の公式YouTubeチャンネルにてライブ配信。本来当サービスでの録画配信は決まっていたが、ライブ配信を希望する声が多かったため急遽吉田がチャンネルを開設してライブ配信が実施された)が該当する。

また、合同興行では共催相手と契約するプラットフォームで配信されたり、2022年以降はDANGAN単独であっても当サービスではなくABEMAにて配信される興行もある。

主な出演者[編集]

解説[編集]

実況[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 全国ボクシングジム
  2. ^ a b c “若きプロモーターの熱意が詰まる興行 ボクシングの魅力伝える「DANGAN」”. スポーツナビ. (2016年2月23日). https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201602220051-spnavi 2022年7月4日閲覧。 
  3. ^ “DANGANが試合を有料配信”. ボクシングモバイル. (2016年7月5日). https://boxmob.jp/sp/news/index.html?nid=15731&n=1 2022年7月4日閲覧。 
  4. ^ “井岡一翔の所属ジムが休止する青木ジムに移転し改称”. nikkansports.com. (2019年12月27日). https://www.nikkansports.com/battle/news/201912270000549.html 2020年1月4日閲覧。 
  5. ^ “ボクシングの底上げ計画が早くも具現化!”. ボクシングモバイル. (2022年10月18日). https://boxmob.jp/sp/news/index.html?nid=29470&n=1 2022年10月20日閲覧。 
  6. ^ “【ボクシング】ガイドライン違反のジム会長に罰金”. BBM Sports. (2020年10月14日). https://www.bbm-japan.com/article/detail/9751 2022年7月7日閲覧。 
  7. ^ a b “ボクシング興行でファションショー開催 コラボブランド「DG TOKYO」発表記念”. スポニチアネックス. (2023年2月10日). https://www.sponichi.co.jp/battle/news/2023/02/10/kiji/20230210s00021000628000c.html 2023年2月11日閲覧。 
  8. ^ “9.1女子5大タイトルマッチ 世界戦は新旧王者対決 鈴木菜々江vs.黒木優子、宮尾綾香vs.岩川美花”. BOXING NEWS. (2022年8月4日). https://boxingnews.jp/news/92291/ 
  9. ^ A-SIGN BOXING & DANGAN244”. ZAIKO株式会社. 2022年7月15日閲覧。
  10. ^ “『DANGAN250』記念大会、5月15日(日)墨田区総合体育館で開催!ABEMAで全試合、独占無料生中継!”. PR TIMES. (20202-05-12). https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000051485.html 2022年7月4日閲覧。 
  11. ^ 10月3日 賞金マッチ B-Tightを実施決定 2022年9月13日
  12. ^ “女子4Rリーグ戦出場選手募集開始!”. ボクシングモバイル. (2023年1月5日). https://boxmob.jp/sp/news/index.html?nid=29866&n=1 2023年2月19日閲覧。 
  13. ^ “井上尚弥王座統一記念賞金トーナメント開催  優勝賞金は超破格1000万円”. スポーツ報知. (2023年1月27日). https://hochi.news/articles/20230127-OHT1T51139.html?page=1 
  14. ^ 広瀬 智之 インストラクター”. 墨田区時間. 2022年8月18日閲覧。
  15. ^ “動画配信「BOXING RAISE」新サービス チャンピオン対談&470試合無料配信”. BOXING NEWS. (2020年5月21日). https://boxingnews.jp/news/74607/ 2022年10月4日閲覧。 
  16. ^ “おうち時間で臨場感を…ファン層の開拓につながりそうなボクシング動画の無料配信サービス”. スポニチアネックス. (2020年5月3日). https://www.sponichi.co.jp/battle/news/2020/05/03/kiji/20200503s00021000140000c.html 2023年3月10日閲覧。 
  17. ^ “選べる解説!見ながら採点!”. ボクシングモバイル. (2021年12月2日). https://boxmob.jp/sp/news/index.html?nid=27867&n=1 2023年3月10日閲覧。 
  18. ^ “ボクシングの2022年年間表彰式を「BOXING RAISE」で無料生配信 MVPの井上尚弥らが出席予定”. SANSPO.COM. (2023年2月21日). https://www.sanspo.com/article/20230221-VPSFMIHKCRMGDOIQPWUUMLGDLQ/ 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

運営ジムのサイト