アカデミー賞
![]() |
![]() | この記事は英語版の対応するページを翻訳することにより充実させることができます。(2022年3月) 翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。
|
アカデミー賞 | |
---|---|
![]() | |
![]() オスカー像のレプリカ | |
受賞対象 | 優れたアメリカの映画産業 |
会場 | ドルビー・シアター |
国 | ![]() |
主催 | 映画芸術科学アカデミー |
報酬 | オスカー像 |
初回 | 1929年5月16日 |
最多受賞者 |
|
最多ノミネート | (14ノミネート) |
公式サイト | oscars |
テレビ/ラジオ放送 | |
放送局 | ![]() ![]() |
授賞式前年の1年間にアメリカ国内の特定地域で公開された作品を対象に選考され、また映画産業全般に関連した業績に対して贈られる。前年の作品が対象となるため(第7回から)、2012年に開催されたアカデミー賞を2011年度などと表示することが慣例である。第1回アカデミー賞は、1927年1月1日から1928年7月31日までに公開された映画がノミネート対象となっている。なお、テレビ中継はアメリカの放送局、ABCで放送され、日本ではWOWOWで放送される。
概要[編集]
「アメリカ映画の祭典」という冠詞を付けられることが多い事からも分かるとおり、基本はアメリカ映画を対象とした映画賞であり、作品の選考対象も「1年以内にロサンゼルス地区で上映された作品(詳細は後述)」と比較的狭義である。
しかし、その知名度と世界三大映画祭よりも古い歴史を持つ賞であるため、マーケットへの影響力は国際映画祭の各賞以上に大きく、受賞結果が各国の興行成績に多大な影響を与える。
受賞すると、賞の名称を刻印したオスカー像と呼ばれる金メッキの人型の彫像が贈られ、賞金の類は一切付与されない。
毎年11月に予備選考が行われ、翌年の1月にノミネートが発表される。その後、映画芸術科学アカデミー会員の投票が行われ、2月の最終日曜もしくは3月の第一日曜に授賞式が行われることが多い(第92回の開催は2020年2月9日)。
アメリカでは非常に注目度の高いイベントの一つであり、1998年には歴代最高視聴者数5520万人を記録したが、その後は下降線をたどっている。2020年の視聴者数は過去最低の2360万人だった。
沿革[編集]
もともとアカデミー賞の授賞式は1929年に設立された「映画芸術科学アカデミー」の夕食会の一環として始まった。第1回は1929年5月16日にロサンゼルスにあるルーズベルトホテルで行われた夕食会の際に舞台上で、3カ月前に授賞を通知しておいた受賞者を招待して賞を贈与した。当初はオスカー像ではなく、同様のデザインを施した楯が贈られた。
第1回授賞式で、『第七天国』で女優賞を受賞したジャネット・ゲイナーによれば、「これからも互いにいい仕事をして頑張りましょうという程度の、ちょっとした内輪の集まりだったのよ」と当時の様子を振り返っているとおり、授賞式は5分程度で簡単に済まされていた。
第2回から地元ラジオ局により実況が開始され、第17回から全国放送となった。エンタテインメント色が色濃くなったのはアメリカが第二次世界大戦に参戦した1942年以降で、前線にいた兵士達の耳を喜ばせるためだったという。
テレビ中継が開始されたのは第25回の授賞式から。中継を担当したのはNBCであった。当時の視聴率はNBC開局以来の高記録であった。現在はABCが中継している。
授賞式会場は、2回目以降はロサンゼルス市街のアンバサダー・ホテルやビルトモア・ホテルが使用され、晩餐会形式で執り行われた。回を増すごとにスケールが拡大していき、やがて収容人数の多い映画館で行われるようになった。第74回からは現行のドルビー・シアター(旧コダック・シアター)で行われている。ドルビー・シアターとは10年の契約であり、現在のアカデミー会員数はすでに収容人数の5800人を超えているため、手狭になるのも時間の問題であるといわれている。
名称[編集]
「Academy Awards」は日本[1]・アメリカ合衆国[2]他[要出典]において商標登録されている。
- 日本
日本において「アカデミー賞」は商標登録が行われているが、登録したのは映画芸術科学アカデミーではない。日本アカデミー賞は映画芸術科学アカデミーから正式な承諾を得ており、「日本アカデミー賞」という表記は商標登録もされている。音楽之友社は「レコード・アカデミー大賞」という名前でレコードの賞を認定している。
選考[編集]
選考はアメリカの映画産業従事者の団体、映画芸術科学アカデミー(AMPAS)の会員の無記名投票が行われ、所定の賞を授与される。
基準[編集]
アカデミー賞は、原則として前年の1年間にノミネート条件(ロサンゼルス郡内の映画館で連続7日以上の期間で最低1日に3回以上上映されていて、有料で公開された40分以上の長さの作品で、劇場公開以前にテレビ放送、ネット配信、ビデオ発売などで公開されている作品を除く、など)を満たした映画作品について扱われる[3]。
なお、「劇場公開以前にテレビ放送などで公開されていない」という基準については、かつて『Shall we ダンス?』が米国内での公開前に日本国内で日本テレビ系列でテレビ放映されたことが原因でノミネート対象から外されたことがある[4]など、基準が曖昧な時期があったが、現在は米国外ですでに公開されている映画については「映画が最初に公開されてから90日間、劇場公開以外の方法で公開されていない」「ロサンゼルスでの劇場公開の前に米国内で劇場公開以外の方法で公開されていない」の2条件を満たすことが要件とされている[5]。
また、長編アニメ賞、国際長編映画賞、ドキュメンタリー映画賞、短編映画賞など、賞によっては独自のノミネート条件を設けているものがある。詳細はそれぞれの賞の記事を参照のこと。
前述の通り、ロサンゼルス郡内の映画館にて上映をしなかったり、インターネットで配信した作品については選考の対象外であるが、2020年に世界各地で感染が拡大している新型コロナウイルスによる影響で映画館が一時閉鎖になっていることを受けて、2021年4月に開催の第93回についてはロサンゼルス郡に加え、ニューヨーク州ニューヨーク、カリフォルニア州サンフランシスコ/ベイエリア、イリノイ州シカゴ、フロリダ州マイアミ、ジョージア州アトランタの映画館にて上映された作品についてもノミネートの条件にすること、当初劇場での公開が予定されていたが、映画館閉鎖の影響でやむを得ず、ドライブインシアター(前述6都市のうち、いずれか1都市)での上映やビデオ・オン・デマンドなど、インターネットでの配信に切り換えた作品についても特例として選考の対象とすることを2020年4月と同年10月に発表した[3][6][7]。
2014年度(第87回)と2015年度(第88回)にノミネートされた演技部門の対象者が全員白人だったことが物議を醸し、「白すぎるオスカー」などと批判された[8][9]。これらの批判を受けて、2024年度(2025年開催予定の第97回)からは作品賞にノミネートされる条件として、主要出演者にマイノリティー[注 1]を起用、または出演者・スタッフの3割以上においてマイノリティーを起用するなど、4項目中で最低2項目の基準を満たす作品が対象になることが2020年に発表された[8][10][11]。
選出[編集]
投票権を持つ映画芸術科学アカデミー会員は、大部分がハリウッドの業界関係者による編成であり、新聞記者や映画評論家など公平な立場で判断できる分野の会員が少ないのが特徴。各賞の投票についても、例えば「アカデミー監督賞」であればハリウッドで働く映画監督の会員がノミネート作品選定に投票するなど、賞に応じた業務に携わる会員が担当する(もっとも、作品賞のノミネートおよび各賞ノミネート発表後の本選の投票は全会員が行うことができるので、最終的には各部門に携わる者以外の意向が結果に反映される)[12]。
情報管理[編集]
最終投票は授賞式の一週間弱前に締め切られ集計されるが、結果は厳重に封印されて、大手会計事務所のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)の金庫に保管され、結果書類は当日、事務所の職員2人が授賞式会場に直接持ち込む(生中継では、会場に入っていく会計事務所の職員が映されることもある)。賞の授与担当プレゼンターがステージで開封するまでは、外部へは一切知らされない[12]。
受賞結果について、当初は報道の関係上マスコミには事前通達してあったが、1939年に『風と共に去りぬ』が作品賞を受賞した際に、一部新聞が主宰者との協定を破って前日に抜け駆け報道をしたため、翌年よりPwCの管理するシステムとなり、今日に至る。
特色と現状[編集]
アカデミー賞はハリウッドの映画関係者が選考を行うことから、各賞の選出については、アメリカの国情や世相などが色濃く反映され、必ずしも芸術性や作品の完成度の高さでは選ばれない。例えばカンヌ国際映画祭などの著名な国際映画祭で大賞を受賞した作品が、アカデミー賞ではノミネートされないことがある。ゆえに、どうしても選出作品の足並みが揃ってしまう他の国際映画祭では見られない、独特の傾向と盛り上がりを見せる映画賞である。
授賞式[編集]
式典[編集]
授賞式は毎年2月の最終もしくは3月の第1日曜日にハリウッドのドルビー・シアターで行われる。会場前を通るハリウッド大通りは、ドルビーシアターを中心に東はカフエンガ通りから西はラ・ブレア通りまで、東西計1マイル(1.6km)程度にわたり、授賞式当日午前からほぼ1日中、招待状を持つ関係者およびロサンゼルス市警察関係以外の車両は一切通行止めとなる。特に会場へ到着するリムジンなどの下車場所となる東側のハイランド通りとの交差点付近からシアター前までの通路は赤い絨毯で装飾されるため、一般に「レッドカーペット」とも呼ばれている。
出席は招待客のみで、チケットの販売は行われておらず、それ以外の客は出席できないので、15時頃までであれば、先述のハイランド通りとの交差点東側まで近寄ることはできるが、交差点手前50m程度の位置で警察官によるセキュリティチェックが行われ、ナイフなど不審物を持つ者は通過が許されない。また交差点付近各方向10m程度の幅はフェンスに設置された黒幕で覆われており、レッドカーペット付近を最短距離で直接見ることは難しい。なお15時以降からは招待客の到着が活発化するため、それ以上の交差点以降の立ち入り自体を一切禁止する。
演技部門のプレゼンター(賞の授与者)は、基本的に前年度の受賞者が反対の性の賞(前年の主演男優賞受賞者が翌年の主演女優賞)に対して行うことが慣例となっている。支払われるギャランティはなく、あくまでも無償奉仕である。
第64回のケビン・コスナー、第66回のクリント・イーストウッド、第67回と第72回のスティーヴン・スピルバーグ、第68回のロバート・ゼメキス、第69回のメル・ギブソン、第80回のマーティン・スコセッシ、第83回のキャサリン・ビグロー、第91回のギレルモ・デル・トロ、第93回のポン・ジュノのように近年は監督賞プレゼンターを前年度の受賞者が担当している。
受賞スピーチ[編集]
スピーチは45秒以内と制限されている。これは、第15回に主演女優賞を受賞したグリア・ガースンが自分の生い立ちまで話し始めてしまい、実に5分半もスピーチしたためである。以来、時間制限が導入され、退出を促すBGMも行われているが、第73回のジュリア・ロバーツ[注 2]、第74回のハル・ベリー[注 3]、第94回に国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』監督の濱口竜介など、感激のあまり制限を無視する人もいる[注 4][13][14]。第90回ではスピーチが最も短かった人にKAWASAKIのジェットスキーとレイクハバスシティ旅行がプレゼントされた。
賞品[編集]
受賞者には受賞名が刻印されたオスカー像が贈られる。賞金や副賞はなく名誉のみが与えられる。ただしアカデミー賞効果で受賞作がヒットしロイヤリティ収入が増える、次回作での出演料が増える、といった形で結果的に受賞者の収入に影響が出る場合がある。
逆にノミネートされただけで賞を逃した人物には残念賞として、日本でいうところの福袋のようなものが与えられる。袋の中身は服飾品や旅行券、あるいは洗剤やシロップなど、その年によって異なる雑多な物品が入っており、その総額は数万ドル相当にも及ぶ。
エピソード[編集]
- 平均的な授賞式の時間は約3時間半。最長記録は第72回の4時間3分。
- 授賞式の延期
- 第10回の授賞式で、舞台公演中だったために式典を欠席していたアリス・ブラディが助演女優賞を獲得した際、“代理人”と称する男性が壇上に上がりオスカー像を受け取ったが、この男性はブラディとは無関係で、そのまま像を持ち去ってしまったという。
- 第46回(1974年)授賞式の最中、全裸の男が壇上に乱入し、生放送が一時中断されるというハプニングが発生。司会のデヴィッド・ニーヴンが場を取り成したが、2002年の授賞式で主演男優賞に選ばれたエイドリアン・ブロディが、同賞プレゼンターのハル・ベリーと熱烈なキスをする場面が放送されたこと、あるいは2004年2月に第38回スーパーボウルにおいてジャネット・ジャクソンが生放送で歌っている最中に胸を露出する[注 5]といった不祥事があったため、2005年の中継からは5秒遅らせて放送されている。
- 第89回(2017年)作品賞の発表の際、作品賞のプレゼンターは『俺たちに明日はない』の50周年を記念してウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイがプレゼンターを務め、ステージに立った。封筒を開けるとベイティは受賞者の発表をためらい、直後にダナウェイに見せると彼女は『ラ・ラ・ランド』の勝利を宣言した。しかしながら『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーがステージに上がって受賞スピーチを始めると、オスカーのスタッフが駆け寄り、封筒を取り上げて「作品賞はムーンライト、これは演出ではない」と言い、発表に間違いがあったことを説明した。『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーの1人であるフレッド・バーガーが「どうやら我々は負けだったようだ」と述べてスピーチを締めくくり、同じくプロデューサーのジョーダン・ホロウィッツにマイクが戻って本当の受賞作が『ムーンライト』であることが発表された。ホロウィッツは正しい受賞作が記されたカードをカメラに示した。そして再びベイティがマイクの前に立ち、誤って『ラ・ラ・ランド』の主演女優賞のエマ・ストーンのカードを読み上げてしまったと説明した。短い混乱の後、改めて『ムーンライト』のプロデューサーたちが受賞スピーチを行った。
- 第94回(2022年)授賞式の最中、長編ドキュメンタリー映画賞のプレゼンターとして登壇したコメディアンのクリス・ロックが脱毛症であることを公表している女優のジェイダ・ピンケット・スミスを侮辱する発言をしたため、夫で俳優のウィル・スミスが壇上に上がり、ロックに平手打ちをする騒ぎが発生。アメリカ国内において番組を生中継していたアメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー(ABC)は放送を一時中断する事態になった[15][16][17]。
種類[編集]
賞はいくつかの部門に分かれている。「大賞」はない。
部門[編集]
- 作品賞 (Academy Award for best motion picture of the year, 1928 - )
- 初期はドラマ部門、喜劇部門など、現在のゴールデングローブ賞のように、内容によって分かれていた。当初はノミネートが10作品選出されたが、第17回(1944年)から5本選考となり、第82回(2009年)からは再び10作品選考となる。その後、第84回(2011年)には会員の投票の5パーセント以上の得票率を得た作品の中から5本から10本の間で選ばれるようルールが変更された。
- 監督賞 (Academy Award for Achievement in cinematic direction, 1928 - )
- 主演男優賞 (Academy Award for Performance by an actor in a leading role, 1928 - )
- 主演女優賞 (Academy Award for Performance by an actress in a leading role, 1928 - )
- 美術賞 (Academy Award for Best Production Design, 1928 - )
- 撮影賞 (Academy Award for Best Cinematography, 1928 - )
- 脚色賞 (Academy Award for Writing Adapted Screenplay, 1928 - )
- 音響賞 (Academy Award for Best Sound 1930 - )
- 短編アニメ賞 (Academy Award for Animated Short Film, 1931 - )
- 歌曲賞 (Academy Award for Best Original Song, 1934 - )
- 作曲賞 (Academy Award for Original Music Score, 1934 - )
- 編集賞 (Academy Award for Film Editing, 1935 - )
- 助演男優賞 (Academy Award for Best Supporting Actor, 1936 - )
- 助演女優賞 (Academy Award for Best Supporting Actress, 1936 - )
- 視覚効果賞 (Academy Award for Visual Effects, 1939 - )
- 脚本賞 (Academy Award for Writing Original Screenplay, 1940 - )
- 国際長編映画賞 (Academy Award for Best International Feature Film, 1947 - )
- 衣裳デザイン賞 (Academy Award for Costume Design, 1948 - )
- 短編映画賞 (Academy Award for Best Live Action Short Film, 1974 - )
- 長編ドキュメンタリー賞 (Academy Award for Best Documentary Feature, 1980 - )
- 短編ドキュメンタリー賞 (Academy Award for Best Documentary Short Subject, 1980 - )
- メイクアップ&ヘアスタイリング賞 (Academy Award for Best Makeup and Hairstyling, 1981 - )
- 長編アニメ賞 (Academy Award for Best Animated Feature, 2001 - )
撮影賞・美術賞(当時の呼称は室内装置賞)・衣裳デザイン賞はカラーと白黒で部門分けされていた時期がある。第30回(1957年度)に一本化されたが、撮影賞は第31回(1958年度)に、美術賞と衣裳デザイン賞は第32回(1959年度)に二分化された。第40回(1967年度)から全てが一本化された。
特別賞[編集]
アカデミー理事会(Board of Governors[18])から授与される賞。アカデミー会員からの投票で選ばれるノミネート方式とは違い、理事会における投票や裁量[注 6]、理事会への推薦[注 7]によって贈与される賞全般を指す。毎年必ず選出されるわけではなく、該当者が存在する場合に設定されている。これらの賞に定まった名称がなかった時代は、単に「特別賞」(Special Award)として贈与されたり[注 8]、後に「名誉賞」(Honorary Award)として贈与されるようになったものもある[注 9]。なお、特定の条件を満たした者は、特別賞枠内に設定された下記のような特定の賞が贈与される。
- 功労に関わる以下の3賞はアカデミー賞の授賞式からは独立して、2009年よりガバナーズ賞の式典で表彰が行われる[20][注 10]。
- アカデミー名誉賞 - 生涯の功労、映画芸術と科学への貢献、アカデミーへの寄与に対して授与される[21]。
- ジーン・ハーショルト友愛賞 - 人道的な活動が映画業界に信用をもたらした人物に贈られる[26]。
- アービング・G・タルバーグ賞 - 品質の高い映画製作を続ける創造的なプロデューサーにブロンズ像が贈られる[19]。
- アカデミー特別業績賞[注 11]
- アカデミー科学技術賞 - アカデミー賞の授賞式とは別に開催され、映画芸術への科学と技術的な成果に対して贈られる[22]。
- ジョン・A・ボナー賞 - 科学技術賞の式典で授与される名誉賞で[21]、映画産業への貢献が認められる人物に表彰メダルが贈られる[28]。
- ゴードン・E・ソーヤー賞 - 映画産業に影響を与える技術的な貢献に対して贈られる名誉賞で、科学技術賞の式典でオスカー像が授与される[29]。
提案された部門[編集]
スタント・コーディネーターのジャック・ギルは1991年からスタントマン賞の設立を嘆願しており、ヘレン・ミレンも設立を訴えている[30][31]。
ほかにキャスティング・ディレクターを表彰するキャスティング部門が提案され[32][33]、2018年には幅広い映画ファンの人気に応える、ポピュラー映画部門(Best Popular Film)の新設が発表されるが、見送られた[34][35]。
英語以外の映画の扱い[編集]
アカデミー賞は「米映画の祭典」と銘打ってはいるものの、前記ノミネート条件を満たしていれば、英語音声以外で公開される映画(アメリカ以外の国で製作された映画を含む)であっても作品賞を含む本賞にノミネートされたり、あるいは受賞したりということは可能である。(但し実際には、ハリウッドの関係者が選出するというシステム上、純粋な外国映画はノミネートはされても受賞に至ったことは少ない。)
前記ノミネート条件を満たしていないアメリカ国外制作の非英語作品の場合は、各国の映画産業が映画芸術科学アカデミーに推薦する形で「国際長編映画賞」にエントリーされる。
国際長編映画賞の従来の名称は「外国語映画賞」であり、その最初の表彰は、1947年の第20回で「特別賞」に選出されたイタリア映画の『靴みがき』。もっとも、この時点で「外国語映画賞」という賞は存在せず、前述の「特別賞」の一つという扱いであった。ちなみに『靴みがき』の選出理由は、「敗戦国であるイタリアが、創造精神を駆使して、敗戦の逆境を跳ね返す作品を作り出したこと」であった[36]。
翌年の1948年に「この年にアメリカ国内で公開された、最も優れた外国語映画」という理由付けで、フランス映画『聖バンサン』が「特別外国語映画賞」に選出され、外国語映画賞の母体的な選考理由がここに初めて誕生[37]。以後同選考基準によって、米国内で公開された優れた外国語映画が1本、選出されるようになり、1950年からは「名誉外国語映画賞」という名称で授与された[38]。
特別賞や名誉賞の一つとして行われていた外国語映画の表彰が、「外国語映画賞」という独立したカテゴリとなったのは1956年からで(受賞作はイタリア映画『道』)、同年から各国推薦の作品を5本厳選してノミネートし、うち1本に賞を授与するという、現在のスタイルが完成した[39]。
その後、映画製作の国際化や多様化に伴う情勢の変化を考慮して、第92回(2019年)から名称を現行の「国際長編映画賞」に変更している(選考内容に変化はない)[40]。
一方、アニメーション作品など特定ジャンルの作品は、当該ジャンルの規定に沿った賞の対象となる(アニメーション作品で長編のものなど)が、作品賞を含む他の各賞の条件も満たしていればそれら各賞の選考対象にもなりうる。
日本との関係[編集]
- この項目では、アカデミー賞において受賞を含めてノミネートされた日本映画や映画に関わった日本人などを主に記している。
- 以下の表では、アカデミー賞を受賞した作品には記号「(受賞)」を付しており、ノミネートに留まった作品は記号「(ノミ)」を付している。
年(回数) | ノミネートされた各賞 | ノミネートされた作品・人物 | 特記事項 |
---|---|---|---|
1936年 (第9回) |
美術賞(ノミ) | 『巨星ジーグフェルド』 - 今津やすへい(エディ今津) | |
1951年 (第24回) |
名誉賞(受賞)[44] | 『羅生門』(黒澤明監督作) | |
1952年 (第25回) |
美術賞(ノミ) | 『羅生門』 - 松山崇、松本春造 | 当時映画雑誌の編集長を務めていた淀川長治が日本人として初めて授賞式に正式に招待される。 |
1954年 (第27回) |
名誉賞(受賞)[44] | 『地獄門』(衣笠貞之助監督作) | |
衣装デザイン賞(受賞) | 『地獄門』 - 和田三造 | ||
1955年 (第28回) |
名誉賞(受賞)[44] | 『宮本武蔵』(稲垣浩監督作) | |
衣装デザイン賞(ノミ) | 『雨月物語』 - 甲斐荘楠音 | ||
1956年 (第29回) |
衣装賞(ノミ) | 『七人の侍』 - 江崎孝坪 | |
美術賞(ノミ) | 『七人の侍』- 松山崇 | ||
外国語映画賞(ノミ) | 『ビルマの竪琴』(市川崑監督作) | ||
美術賞(ノミ) | 『十戒』 - アルバート野崎 | ||
1957年 (第30回) |
助演女優賞(受賞) | 『サヨナラ』 - ナンシー梅木 | |
助演男優賞(ノミ) | 『戦場にかける橋』 - 早川雪洲 | ||
1961年 (第34回) |
外国語映画賞(ノミ) | 『永遠の人』(木下惠介監督作) | 三船敏郎主演のメキシコ映画、『価値ある男』がアカデミー外国語映画賞にノミネート。 |
衣装デザイン賞(ノミ) | 『用心棒』 - 村木与四郎 | ||
1963年 (第36回) |
外国語映画賞(ノミ) | 『古都』(中村登監督作) | |
1964年 (第37回) |
外国語映画賞(ノミ) | 『砂の女』(勅使河原宏監督作) | |
1965年 (第38回) |
監督賞(ノミ) | 『砂の女』 - 勅使河原宏 | |
外国語映画賞(ノミ) | 『怪談』(小林正樹監督作) | ||
1966年 (第39回) |
助演男優賞(ノミ) | 『砲艦サンパブロ』 - マコ岩松 | |
作曲賞(ノミ) | 『天地創造』 - 黛敏郎 | ||
1967年 (第40回) |
外国語映画賞(ノミ) | 『智恵子抄』(中村登監督作) | |
1970年 (第43回) |
撮影賞(ノミ) | 『トラ・トラ・トラ!』 - 佐藤昌道、姫田真左久、古谷伸 | |
編集賞(ノミ) | 『トラ・トラ・トラ!』 - 井上親弥 | ||
美術賞(ノミ) | 『トラ・トラ・トラ!』 - 村木与四郎、川島泰造 | ||
1971年 (第44回) |
外国語映画賞(ノミ) | 『どですかでん』(黒澤明監督作) | |
1972年 (第45回) |
科学技術賞(受賞) | キヤノンの向井二郎、広瀬隆昌 | 向井、広瀬の両氏は、映画用マクロズームレンズの開発による受賞。 |
1975年 (第48回) |
外国語映画賞(受賞) | 『デルス・ウザーラ』(黒澤明監督作) | 『デルス・ウザーラ』は、ソ連代表として受賞。登山家の三浦雄一郎を描いた『エベレストを滑った男』が、カナダ映画として長編ドキュメンタリー賞を受賞。 |
外国語映画賞(ノミ) | 『サンダカン八番娼館・望郷』(熊井啓監督作) | ||
1976年 (第49回) |
科学技術賞(受賞) | キヤノンの鈴川博 | 「映画撮影用の超高速レンズ」 |
1980年 (第53回) |
外国語映画賞(ノミ) | 『影武者』(黒澤明監督作) | |
美術賞(ノミ) | 『影武者』 - 村木与四郎 | ||
1981年 (第54回) |
外国語映画賞(ノミ) | 『泥の河』(小栗康平監督作) | 富士写真フイルムの受賞は、映画用高感度カラーネガフィルムの開発による。 |
科学技術賞(受賞) | 富士写真フイルム(現在の富士フイルムホールディングス) | ||
1985年 (第58回) |
衣装デザイン賞(受賞) | 『乱』 - ワダ・エミ | 『乱』は、衣装デザイン賞の受賞を含めて全4部門で候補になる。 |
監督賞(ノミ) | 『乱』 - 黒澤明 | ||
撮影賞(ノミ) | 『乱』 - 斎藤孝雄、上田正治、中井朝一 | ||
美術賞(ノミ) | 『乱』 - 村木与四郎、村木忍 | ||
1987年 (第60回) |
作曲賞(受賞) | 『ラストエンペラー』 - 坂本龍一 | 坂本は、デヴィッド・バーン、コン・スーとの共同で受賞。 |
1989年 (第62回) |
名誉賞(受賞) | 黒澤明 | |
1990年 (第63回) |
科学技術賞(受賞) | 富士写真フイルム | 富士写真フイルムは「カラーネガフィルムFシリーズ」。パナビジョンの宮城島卓夫は「映画撮影用の球面プライムレンズ、Primoシリーズ」。 |
科学技術賞(受賞) | パナビジョンの宮城島卓夫 | ||
1992年 (第65回) |
衣装デザイン賞(受賞) | 『ドラキュラ』 - 石岡瑛子 | |
1995年 (第68回) |
科学技術賞(受賞) | ソニー | 「デジタルサウンドシステム、SDDSの設計と開発」 |
1998年 (第71回) |
短編ドキュメンタリー賞(受賞) | 『パーソナルズ~黄昏のロマンス~』(伊比恵子監督作) | 宮城島卓夫は「35mm映画用、Primoシリーズのレンズ」及び「アイピース レベラーの設計と開発」 |
科学技術賞(受賞) | 宮城島卓夫(同時受賞) | ||
科学技術賞(受賞) | |||
1999年 (第72回) |
ジョン・A・ボナー メダル賞(受賞) | 宮城島卓夫 | ジョン・A・ボナー メダル賞は科学技術賞で授与される名誉賞の1つ。 |
2001年 (第74回) |
科学技術賞(受賞) | 塚田眞人、金子昌司らIMAGICA。藤江大二郎 Nikon。 | 「65/35 マルチフォーマット・オプチカルプリンター」 |
2002年 (第75回) |
長編アニメ賞(受賞) | アニメ映画『千と千尋の神隠し』(宮崎駿監督作) | |
短編アニメ賞(ノミ) | 『頭山』(山村浩二監督作) | ||
2003年 (第76回) |
助演男優賞(ノミ) | 『ラスト サムライ』 - 渡辺謙 | |
外国語映画賞(ノミ) | 『たそがれ清兵衛』(山田洋次監督作) | ||
2004年 (第77回) |
ゴードン・E・ソーヤー賞(受賞) | 宮城島卓夫 | Takuo "Tak" Miyagishima はパナビジョン社のエンジニア。科学技術賞で生涯5度目の表彰。 |
2005年 (第78回) |
長編アニメ賞(ノミ) | アニメ映画『ハウルの動く城』(宮崎駿監督作) | 日本人キャストが多く出演している、日本が舞台のアメリカ映画『SAYURI』が技術部門で三冠を受賞。 |
2006年 (第79回) |
助演女優賞(ノミ) | 『バベル』 - 菊地凛子 | アメリカ映画ではあるが、日本側の視点で硫黄島の戦いを描いた『硫黄島からの手紙』が音響編集賞の受賞を含め、作品賞・監督賞・脚本賞の4部門にノミネート。また、日本語による作品が外国語映画賞ではなく、作品賞候補になったのは史上初。 |
メイクアップ賞(ノミ) | 『もしも昨日が選べたら』 - 辻一弘 | ||
2007年 (第80回) |
科学技術賞(受賞) | 坂口亮 | 坂口は、流体シミュレーション・システムの開発により共同で受賞。辻は、メイクアップ賞を2年連続でノミネート。 |
メイクアップ賞(ノミ) | 『マッド・ファット・ワイフ』 - 辻一弘 | ||
2008年 (第81回) |
外国語映画賞(受賞) | 『おくりびと』(滝田洋二郎監督作) | 『おくりびと』の受賞は、外国語映画賞が独立した賞となってからの日本映画の受賞として史上初。また、左記の日本の作品のダブル受賞は、実に54年ぶり(第27回以来)の快挙。 |
短編アニメ賞(受賞) | アニメ映画『つみきのいえ』(加藤久仁生監督作) | ||
2009年 (第82回) |
科学技術賞(受賞) | 富士フイルムの三木正章、西村亮治、細谷陽一。フィルム「ETERNA-RDI」 | 「ETERNA-RDI」は映画専用の高性能フィルム。高精細なデジタルマスターの映像を、より忠実にフィルムへ出力が可能に。 |
2011年 (第84回) |
科学技術賞(受賞) | 富士フイルムの大関勝久、平野浩司、白井英行。フィルム「ETERNA-RDS」[45] | 「ETERNA-RDS」は、映画を500年間に渡り長期保存を実現する デジタルセパレーション用黒白レコーディングフィルム |
2012年 (第85回) |
衣装デザイン賞(ノミ) | 『白雪姫と鏡の女王』 - 石岡瑛子 | 石岡は、21年ぶり(第64回の受賞以来)2度目の衣装デザイン賞にノミネート。ノミネート時点で石岡は既に亡くなっていた。 |
2013年 (第86回) |
長編アニメ賞(ノミ) | アニメ映画『風立ちぬ』(宮崎駿監督作) | 日本人芸術家の篠原有司男夫妻を描いたアメリカのドキュメンタリー映画『キューティー&ボクサー』が長編ドキュメンタリー賞にノミネート。 |
短編アニメ賞(ノミ) | アニメ映画『九十九』(森田修平監督作) | ||
2014年 (第87回) |
名誉賞(受賞) | 宮﨑駿 | ソニー 業務用HD有機ELマスターモニター(放送・上映前の映像を最終チェックするモニター) |
長編アニメ賞(ノミ) | アニメ映画『かぐや姫の物語』(高畑勲監督作) | ||
短編アニメ賞(ノミ) | アニメ映画『ダム・キーパー』(堤大介、ロバート・コンドウ共同監督作) | ||
科学技術賞(受賞) | ソニーの筒井一郎、武昌宏、田村光康、浅野慎。有機ELマスターモニター | ||
2015年 (第88回) |
長編アニメ賞(ノミ) | アニメ映画『思い出のマーニー』(米林宏昌監督作) | 「MARI(The Foundry Mari )」は、The Foundry社が提供する3Dペイントソフトウェア。中垣、Jack Greasley、Duncan Hopkins、Carl Randの4名に授与 |
科学技術賞(受賞) | 中垣清介「MARI」の開発 | ||
2016年 (第89回) |
長編アニメ賞(ノミ) | アニメ映画『レッドタートル ある島の物語』(マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督作) | 「レッドタートル」は日仏共同制作作品。ソニーは高画質のイメージセンサーを搭載し、高精細な4Kをスクリーンで実現した CineAlta(シネアルタ)「F65」の自社開発。並びにパナビジョンと受賞したジェネシスの共同開発。 |
科学技術賞(受賞) | ソニー。2つのデジタル映画カメラで同時受賞[46]。 | ||
科学技術賞(受賞) | |||
2017年 (第90回) |
メイクアップ&ヘアスタイリング賞(受賞) | 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』 - 辻一弘 | 辻は、デヴィッド・マリノフスキ、ルーシー・シビックとの共同で受賞。 |
短編アニメ賞(ノミ) | アニメ映画『Negative Space』(桑畑かほる、マックス・ポーター共同監督作) | ||
2018年 (第91回) |
外国語映画賞(ノミ) | 『万引き家族』 (是枝裕和監督作) | |
長編アニメ賞(ノミ) | アニメ映画『未来のミライ』(細田守監督作) | ||
2019年 (第92回) |
メイクアップ&ヘアスタイリング賞(受賞) | 『スキャンダル』 - カズ・ヒロ | カズ・ヒロ(辻一弘が米国籍に帰化)は2年ぶり2度目の受賞。アン・モーガン、ヴィヴィアン・ベイカーとの共同で受賞。 |
2020年 (第93回) |
科学技術賞(受賞) | 三研マイクロホンの小型ラベリアマイク COS-11シリーズ | 科学技術賞のEIZOは、カラーマネージメントモニター「ColorEdge CGシリーズ」の自動キャリブレーション技術。ほかに搭載されたデジタルユニフォミティ補正回路、SDKの提供など[47][48]。 |
科学技術賞(受賞) | EIZO株式会社の4名。上野幸一、米光潤郎、作田淳治、中島賢人。自動キャリブレーション技術の開発。 | ||
2021年 (第94回) |
国際長編映画賞(受賞) | 『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督作) | 『ドライブ・マイ・カー』の作品賞と脚色賞ノミネートは邦画初[49]。複数のノミネート(4部門)は黒澤明監督の『乱』以来[50]。 |
作品賞(ノミ) | 『ドライブ・マイ・カー』- 山本晃久 | ||
監督賞(ノミ) | 『ドライブ・マイ・カー』 - 濱口竜介 | ||
脚色賞(ノミ) | 『ドライブ・マイ・カー』 - 濱口竜介、大江崇允 |
日本関連の授賞式映像[編集]
- 授賞式
- オスカー・ノミニーズ・ランチョン(Oscar Nominees Luncheon)
- ノミネートされた候補者が一堂に会する昼食会。
授賞式 | 招待者 |
---|---|
2017年 第90回 |
メイクアップ&ヘアスタイリング『ウィンストン・チャーチル』辻一弘(17m05s〜) - YouTube(17:05~) |
短編アニメ『ネガティブ・スペース』桑畑かほる(26m08s〜) - YouTube(26:08~、34:36~) | |
2018年 第91回 |
外国語映画『万引き家族』是枝裕和(7m33s〜) - YouTube(7:33~) |
長編アニメ『未来のミライ』細田守(24m01s〜) - YouTube(24:01~) | |
2019年 第92回 |
メイクアップ&ヘアスタイリング『スキャンダル』カズ・ヒロ(辻一弘)(14m52s〜) - YouTube(14:52~、15:25~) |
- オスカー・ウィーク(Oscar Week)
- ノミネートされた候補者を迎えてディスカッションが行われるイベント。
授賞式 | ディスカッション映像 |
---|---|
2013年 第86回 |
長編アニメ『風立ちぬ』鈴木敏夫プロデューサー(81m28s〜) - YouTube (1:21:28~)【画像】 |
短編アニメ『九十九』森田修平(7m0s〜) - YouTube (7:00~、23:19~)【画像1】【画像2】 | |
長編ドキュメンタリー『キューティー&ボクサー』ザカリー・ヘインザーリング、Lydia Dean Pilcher(4m40s〜) - YouTube (4:40~作品紹介 / 篠原有司男、篠原乃り子 夫妻のドキュメンタリー) | |
2014年 第87回 |
長編アニメ『かぐや姫の物語』高畑勲、西村義明プロデューサー(82m05s〜) - YouTube (1:22:05~)【画像】 |
短編アニメ『ダム・キーパー』堤大介、ロバート・コンドウ(17m18s〜) - YouTube (17:18~)【画像】 | |
2015年 第88回 |
長編アニメ『思い出のマーニー』米林宏昌、西村義明プロデューサー(68m05s〜) - YouTube (1:08:05~)【画像】 |
2016年 第89回 |
長編アニメ『レッドタートル』鈴木敏夫プロデューサー(86m38s〜) - YouTube (1:26:38~)【画像】 |
2017年 第90回 |
短編アニメ『ネガティブ・スペース』桑畑かほる、マックス・ポーター(4m19s〜) - YouTube (4:19~)【画像1】【画像2】 |
メイクアップ&ヘアスタイリング『ウィンストン・チャーチル』辻一弘(14m25s〜) - YouTube (14:25~)【画像】 | |
2018年 第91回 |
外国語映画『万引き家族』是枝裕和(29m34s〜) - YouTube (29:34~、50:41~) |
長編アニメ『未来のミライ』細田守、齋藤優一郎プロデューサー(52m18s〜) - YouTube (52:18~、1:51:59~) | |
2019年 第92回 |
メイクアップ&ヘアスタイリング『スキャンダル』カズ・ヒロ(辻一弘)(16m57s〜) - YouTube (16:57~) |
2021年 第94回 |
国際長編映画『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介(41m07s〜) - YouTube (41:07~、42:25~、51:09~、1:00:48~、1:15:30~、1:22:50~) |
- マーク・デイヴィス セレブレーション・オブ・アニメーション(Marc Davis Celebration of Animation)
- アカデミーが開催するアニメーションの祝典。
開催年 | 招待者 / 映像 |
---|---|
2009年 (7月28日) |
[60]宮﨑駿、ジョン・ラセター - Hayao Miyazaki: Developing a Character ~ Creating a Villain ~ Depicting the Environment ~ Developing an Idea ~ Creating Original Work ~ Childhood Interests ~ The Future of Animation - YouTube |
関連項目[編集]
- 映画芸術科学アカデミー
- オスカー像
- ウルフギャング・パック
- ビリー・クリスタル
- ハリウッド
- 映画の賞
- 日本アカデミー賞
- 英国アカデミー賞
- 台湾の金馬奨(金馬賞)
- ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)
- セザール賞(フランス版アカデミー賞)
- アカデミー
- ドルビー・シアター
- ザテレビジョンドラマアカデミー賞(日本のテレビドラマに関する賞)
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 女性や黒人やヒスパニック、アジア人などの人種・民族的マイノリティー、LGBTQ+などの性的マイノリティー、障害者を指す。
- ^ 4分以上。
- ^ 約5分。
- ^ ハル・ベリーは後に『キャットウーマン』でゴールデンラズベリー賞を受賞してしまった際、その授賞式でこのアカデミー賞の受賞スピーチのパロディーを演じて喝采を浴びた。
- ^ ただし後に故意であったことが判明した。
- ^ アービング・G・タルバーグ賞とジーン・ハーショルト友愛賞は理事会の投票で選ばれ[19][20]、アカデミー名誉賞は理事会の裁量により贈られる[21]。
- ^ アカデミー科学技術賞は、科学技術賞委員会からの推薦を受けて理事会より授与される[22]。
- ^ 1949年度(第22回)まで授与されていた"特別賞"は[23]、翌1950年度(第23回)に"アカデミー名誉賞"へと変更された[24]。
- ^ 1950年度(第23回)からのアカデミー名誉賞や[24]、アカデミー科学技術賞の式典で授与されるジョン・A・ボナー メダル表彰(John A. Bonner Medal of Commendation)なども"名誉賞"に該当する[21]。
- ^ ガバナーズ賞(Governors Awards)の名称は、アカデミーの理事会、"ボード・オブ・ガバナーズ"(Board of Governors[18])によって授与されることから[25]。
- ^ 2017年には前回から22年振りに授与され、第9回ガバナーズ賞で表彰された。[27]
- ^ 授賞式(第24回)でプレゼンターが「Japanese Government's Overseas Office will accept the award. (日本政府在外事務所が賞を受け取ります)」、続くアナウンスで「Mr. Yoshida is coming on stage now…(ミスター吉田がステージに登壇します)」と説明[51]。 - 在ロサンゼルス日本政府在外事務所は、授賞式翌月の4月に日本国総領事館となり、吉田健一郎はその初代総領事[52]。
出典[編集]
- ^ 登録商標 第2720595号及び第4198514号
- ^ 米国登録商標 第1103859号 第1880473号 第1956313号 及び第2245965号
- ^ a b “米アカデミー、ネット配信も対象 劇場閉鎖で一時的に特例措置”. 共同通信 (2020年4月29日). 2020年4月29日閲覧。
- ^ 『「Shall we ダンス?」アメリカを行く』(周防正行著、太田出版、1998年)pp.411 - 412
- ^ 80th annual Academy Awards of merit・RULE THREE 'THE AWARDS YEAR and DEADLINES'
- ^ a b “アカデミー賞が延期 応募資格も暫定的に一部変更”. 日刊スポーツ (2020年6月16日). 2020年6月16日閲覧。
- ^ “第93回アカデミー賞、応募条件をさらに緩和 ドライブインシアターで上映の作品も可能に”. cinemacafe.net (2020年10月8日). 2020年10月8日閲覧。
- ^ a b “米アカデミー賞、作品賞に「多様性」の条件設置へ”. BBCNEWS JAPAN (2020年9月9日). 2023年5月9日閲覧。
- ^ 水沼啓子 (2022年3月28日). “「白すぎるオスカー」改革、近年は非英語映画のノミネート相次ぐ”. 産経新聞. 2023年5月9日閲覧。
- ^ 神田大介、藤えりか (2020年10月19日). “アカデミー賞の「マイノリティー枠」 ネトフリに危機感”. 朝日新聞. 2023年5月9日閲覧。
- ^ “アカデミー賞の多様性基準に「吐き気がする」、俳優リチャード・ドレイファスが発言”. CNN.co.jp (2023年5月9日). 2023年5月9日閲覧。
- ^ a b “VOTING”. oscars.org. AMPAS. 2022年1月16日閲覧。
- ^ “【第94回アカデミー賞】濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞を受賞! 日本映画13年ぶりの快挙”. cinemacafe.net (2022年3月28日). 2022年3月28日閲覧。
- ^ “濱口竜介のスピーチが遮断され、ウィル・スミスは激昂 第94回アカデミー賞で何が起きたのか”. Real Sound (2022年3月28日). 2022年3月28日閲覧。
- ^ “ウィル・スミスさん、妻を侮辱されビンタ 主演男優賞スピーチで弁明”. 朝日新聞 (2022年3月28日). 2022年3月28日閲覧。
- ^ “ウィル・スミス氏、アカデミー賞授賞式でプレゼンターを平手打ち 生放送中に放送禁止語も”. BBCNEWS JAPAN. (2022年3月28日) 2022年3月28日閲覧。
- ^ “ウィル・スミスさん、アカデミー賞授賞式でプレゼンターに平手打ち…妻への発言で激怒か”. 読売新聞 (2022年3月28日). 2022年3月29日閲覧。
- ^ a b “BOARD OF GOVERNORS”. oscars.org. AMPAS. 2022年1月25日閲覧。
- ^ a b “IRVING G. THALBERG MEMORIAL AWARD”. oscars.org. AMPAS. 2021年12月24日閲覧。
- ^ a b “GOVERNORS AWARDS - ABOUT”. oscars.org. AMPAS. 2021年12月19日閲覧。
- ^ a b c d “HONORARY AWARD”. oscars.org. AMPAS. 2021年12月24日閲覧。
- ^ a b “SCIENTIFIC AND TECHNICAL AWARDS - HOW TO APPLY”. oscars.org. AMPAS. 2021年12月24日閲覧。
- ^ “1950年開催(1949年度)第22回アカデミー賞 MEMORABLE MOMENTS…「Special Award(特別賞)」”. oscars.org. AMPAS. 2022年1月11日閲覧。
- ^ a b “1951年開催(1950年度)第23回アカデミー賞 MEMORABLE MOMENTS…「Honorary Award(名誉賞)」”. oscars.org. AMPAS. 2022年1月11日閲覧。
- ^ Daniel Joyaux(ダニエル・ジョヨー) (2022年1月20日). “Bring the Governors Awards Back to the Oscars”. RogerEbert.com(ロジャー・イーバート.com). Ebert Digital LLC. 2022年1月25日閲覧。
- ^ “JEAN HERSHOLT HUMANITARIAN AWARD”. oscars.org. AMPAS. 2021年12月24日閲覧。
- ^ “イニャリトゥ監督のVR映画、アカデミー賞特別賞を戴冠”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2017年11月5日). 2020年3月10日閲覧。
- ^ “JOHN A. BONNER AWARD”. oscars.org. AMPAS. 2022年7月6日閲覧。
- ^ “SCIENTIFIC AND TECHNICAL AWARDS - GORDON E. SAWYER AWARD”. oscars.org. AMPAS. 2021年12月24日閲覧。
- ^ “米スタントマン、アカデミー賞に新部門設立を嘆願”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2012年4月16日). 2022年1月13日閲覧。
- ^ “へレン・ミレンが訴え、スタントマンたちにもアカデミー賞を!”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2018年4月24日). 2022年1月13日閲覧。
- ^ Chris O'Falt(クリス・オファルト) (2016年11月9日). “Casting Directors and the Academy: Why Lynn Stalmaster’s Honorary Oscar Matters”. インディ・ワイヤー. ペンスキー・メディア. 2022年1月14日閲覧。
- ^ Kayleigh Donaldson(ケイリー ・ドナルドソン) (2021年4月22日). “The Oscars' Missing Category: Best Casting”. IGN. IGN Entertainment. 2022年1月14日閲覧。
- ^ “アカデミー賞、大衆向けポピュラー映画部門の新設を見送り! 「さらなる議論が必要」”. tvgroove. 株式会社TVグルーヴ・ドット・コム (2018年9月7日). 2022年1月14日閲覧。
- ^ Colin Stevens (2018年9月7日). “アカデミー賞が2019年授賞式の「人気映画部門」新設を見送りに”. IGN Japan. 株式会社産経デジタル. 2022年1月14日閲覧。
- ^ “THE 20TH ACADEMY AWARDS: 1948 ─「Special Award(特別賞)」「Italy – To Shoe-Shine - the high quality of this motion picture, brought to eloquent life in a country scarred by war, is proof to the world that the creative spirit can triumph over adversity. 」”. oscars.org. AMPAS. 2021年6月23日閲覧。
- ^ “THE 21ST ACADEMY AWARDS: 1949 ─「Special Foreign Language Film Award(特別外国語映画賞)」「France – To Monsieur Vincent - voted by the Academy Board of Governors as the most outstanding foreign language film released in the United States during 1948.」”. oscars.org. AMPAS. 2021年6月23日閲覧。
- ^ “THE 23RD ACADEMY AWARDS: 1951 ─「Honorary Foreign Language Film Award(名誉外国語映画賞)」”. oscars.org. AMPAS. 2021年6月23日閲覧。
- ^ “THE 29TH ACADEMY AWARDS: 1957 ─「For the first time, there was a competitive category for foreign language films. …」”. oscars.org. AMPAS. 2021年6月23日閲覧。
- ^ 文/平井伊都子 (2019年4月27日). “「第92回アカデミー賞の新ルール!外国語映画賞は名称変更、配信作品も引き続き有資格に」…国際長編映画賞に名称変更”. Movie Walker(ムービー・ウォーカー). 株式会社ムービーウォーカー. 2019年6月23日閲覧。
- ^ “THE 24TH ACADEMY AWARDS: 1952”. oscars.org. AMPAS. 2021年5月20日閲覧。
- ^ “THE 27TH ACADEMY AWARDS: 1955”. oscars.org. AMPAS. 2021年5月20日閲覧。
- ^ “THE 28TH ACADEMY AWARDS: 1956”. oscars.org. AMPAS. 2021年5月20日閲覧。
- ^ a b c d e f 正式名は名誉外国語映画賞(HONORARY FOREIGN LANGUAGE FILM AWARD)で[41][42][43]、当時の外国語映画は名誉賞の一つとして表彰された。
- ^ “「フィルムで残すのが一番安全」富士フイルム開発の映画保存フィルム「ETERNA-RDS」がアカデミー科学技術賞に輝く軌跡”. マイナビ. (2013年9月17日) 2017年11月11日閲覧。
- ^ “ソニーに米アカデミー賞 科学技術部門、カメラ評価”. 産経フォト. (2017年2月12日) 2017年10月26日閲覧。
- ^ 『「アカデミー科学技術賞」を受賞』(プレスリリース)EIZO株式会社 企画部 マーケティングコミュニケーション課、2021年2月3日 。2021年2月3日閲覧。
- ^ “「アカデミー科学技術賞」受賞”. EIZO. EIZO株式会社 (2021年2月3日). 2021年2月3日閲覧。
- ^ “【第94回アカデミー賞】「ドライブ・マイ・カー」4部門ノミネート! 作品賞は日本映画として史上初の快挙”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2022年2月8日). 2022年2月9日閲覧。
- ^ “映画『ドライブ・マイ・カー』日本映画初の快挙! 米アカデミー賞作品賞ほか4つのノミネート”. Drama & Movies(ORICON NEWS). 株式会社oricon ME (2022年2月8日). 2022年2月9日閲覧。
- ^ Ken Yoshida(吉田健一郎) (2014年4月22日). Rashomon Receives an Honorary Foreign Language Film Award: 1952 Oscars (You Tubeチャンネル). AMPAS. 該当時間: 1分3秒後 2022年5月24日閲覧。
- ^ “在ロサンゼルス日本国領事館の100年”. 在ロサンゼルス日本国領事館 (2015年8月15日). 2022年5月24日閲覧。
- ^ “<第79回アカデミー賞>会場に渡辺謙が登場 - 米国”. 「MODE PRESS」AFPBB News(AFP通信). フランス通信社/株式会社クリエイティヴ・リンク. (2007年2月26日) 2021年5月21日閲覧。
- ^ “外国語映画賞のプレゼンターで、謙さん登場!─ 第79回アカデミー賞”. シネマトゥデイ. 株式会社シネマトゥデイ (2007年2月26日). 2021年1月7日閲覧。
- ^ “【第94回アカデミー賞】「ドライブ・マイ・カー」が国際長編映画賞!日本映画の受賞は「おくりびと」以来の快挙”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2022年3月28日). 2022年5月9日閲覧。
- ^ フロントロウ編集部 (2022年3月28日). “西島秀俊が「満面の笑みになった瞬間」を米TVが映す、『パルプ・フィクション』ユマとトラボルタのダンスで【アカデミー賞】”. フロントロウ. 株式会社オウトグラフ・プロダクション. 2022年4月30日閲覧。
- ^ reika_kirishima [@Reika Kirishima 霧島れいか] (2022年4月1日). "「Steven Spielberg & Drive My Car」「神様に逢えたような感覚と嬉しさで頭がフワフワ」". Instagramより2022年5月7日閲覧。
reika_kirishima [@Reika Kirishima 霧島れいか] (2022年3月28日). "「国際長編映画賞 Drive My Car受賞」「日本の映画が世界に大きく届いた瞬間でした!」". Instagramより2022年5月7日閲覧。 - ^ a b フロントロウ編集部 (2022年3月29日). “『ドライブ・マイ・カー』のプレゼンターを務めたシム・リウ、SNSで初めてのアカデミー賞を振り返る”. フロントロウ. 株式会社オウトグラフ・プロダクション. 2022年4月29日閲覧。
- ^ フロントロウ編集部 (2020年1月1日). “ティファニー・ハディッシュ、「日本の芸能界」での野望語る”. フロントロウ. 株式会社オウトグラフ・プロダクション. 2022年4月29日閲覧。
- ^ “AMPAS' 14th Annual Marc Davis Celebration of Animation”. Getty Images. (2009年7月28日) 2018年3月17日閲覧。
外部リンク[編集]
- Academy of Motion Picture Arts and Sciences - 映画芸術科学アカデミー公式サイト(英語)
- The Oscars - アカデミー賞授賞式公式サイト(英語)
- Oscar Legacy - アカデミー賞各年の概要(公式サイト)(英語)
- The Official Academy Awards Database - アカデミー賞公式データベース(英語)
- Academy Awards - インターネット・ムービー・データベース (英語)