カワイスギクライシス

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カワイスギクライシス
ジャンル 動物漫画
漫画
作者 城戸みつる
出版社 集英社
掲載誌 ジャンプスクエア
レーベル ジャンプ・コミックス
(JUMP COMICS SQ.)
発表号 2019年11月号 -
巻数 既刊5巻(2022年4月4日現在)
アニメ
原作 城戸みつる
アニメーション制作 SynergySP
放送局
放送期間 2023年 -
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

カワイスギクライシス』は、城戸みつるによる日本漫画。『ジャンプスクエア』(集英社)にて、2019年11月号から毎号2話連載中[注 1]。2021年7月からは同社の『少年ジャンプ+』でも1話から追いかける形で毎週火曜日に1話ずつ再掲載されている。

あらすじ[編集]

発展した文明を持ち、数多の星々を支配下に置く宇宙の帝国「アザトス」。その星間調査隊の一員であるリザ・ルーナは侵略の前段階として地球の調査に訪れる。初めは地球の文明レベルの低さに呆れるリザだったが、食事のために立ち寄ったカフェで、他の宇宙の星々では考えられない「可愛すぎる」生物・と遭遇するのだった。

登場人物[編集]

声の項は注釈がない限りボイスコミックでの担当声優[1][2][3][4]

主要な登場人物[編集]

リザ・ルーナ
声 - 花守ゆみり (ボイスコミック / コミックス発売記念PV[5])
主人公。宇宙の帝国「アザトス」星間調査隊の生態系調査室長。19歳。銀髪の少女のような外見をしており、素性を知らない相手からは単に外国人だと思われることが多い[注 2]。地球を訪れた当初はその文明レベルの低さを見下してもいたが、食事のために入店した猫カフェで未知の生物・猫と出会い、他の宇宙の生物を遥かに凌駕する「可愛さ」に衝撃を受ける。その後は猫をはじめとした地球の生物の「可愛さ」を、宇宙の人々の価値観を塗り替え死に至らせかねない程であると危険視し、マンション「メゾン荒脛巾(あらはばき)」に居を構え、地球上の可愛い生物の調査を始める。地球の生物の中でも猫派に属し、自身の飼い猫である「よぞら」のことは猫の中でも宇宙一可愛いと溺愛している。宇宙では「星間調査隊始まって以来の天才」とも評される著名人であり、後輩のガルミやラスタからは敬意をもって慕われている。
よぞら
声 - 洲崎綾
リザのペットである雄のアメリカンカール。雨の中、路上に捨てられ衰弱していたところをリザに拾われ、真っ黒な体と金色の瞳が夜空に浮かぶ星のようであるとして名付けられた。一度捨てられた経験からかリザには徹底して構ってもらいたがる「全力甘え猫」。
ガルミ・ルゥ
星間調査隊の調査員でリザの後輩。12歳。頭の両脇から角(硬質化した髪の毛)が生えた外見をした少女。ラスタとは7歳の時に知り合い、地球では「メゾン荒脛巾」の同じ一室で暮らしている。地球にやってきたばかりの頃には可愛い生き物を見ると力を制御できず暴走してしまう癖があったが、地球での生活を経て次第に改善されつつある。リザとよぞらの関係を見て自身もペットと共に暮らすことを決意し、うさぎカフェ「メルヘルム」から「ひなた」と名付けたうさぎを譲り受けた。
ラスタ・コール
星間調査隊の調査員でリザの後輩。12歳。両目に加えて額にも目がついた三つ目の外見をした少年。猫やうさぎを前にするとくしゃみが止まらなくなるアレルギー体質。どちらかといえば内向的な性格であり、その点でひなたにシンパシーを感じている。
ひなた
ガルミとラスタの部屋で飼われているホーランドロップ。前の飼い主に捨てられ「メルヘルム」で保護されていたところをガルミとラスタが譲り受けた。あまり他者と触れ合わず、部屋の隅でじっとしていることを好むマイペースな性格。

地球の人物[編集]

矢薙 華澄(やなぎ かすみ)
声 - 洲崎綾
猫カフェ「nyanday(ニャンデイ)」の女性店員。20歳。犬派。リザにとっては地球の生物やペット文化についての良きアドバイザーであり友人。リザの外出時には付き添いとして同行することも多い。ペットはゴールデンレトリーバーの「マサムネ」。
向井 誠二(むかい せいじ)
声 - 汐谷文康
「nyanday」の男性店員。19歳。猫を人間よりも上位の存在と位置づける猫過激派。ペットはメインクーンの「エミリ」。
戌亥 円香(いぬい まどか)
「nyanday」の店長。31歳。「三大欲求は食欲・睡眠欲・猫欲」「人生の幸福というのはどれだけの時間を猫に割いたかによると思う」と話し、四六時中猫に囲まれた生活をするために猫カフェを開いた猫中毒者。カフェとの両立に自信を持てないとして自宅では猫を飼っていなかったが、華澄と誠二がスタッフとして十分に頼もしくなってきたこと、自室に猫のいない「無猫地獄」に嫌気がさしていたことからリザの保護した野良猫の「ノラ」を引き取った。
狐陰 小町(こかげ こまち)
「メゾン荒脛巾」でリザの隣室に住む一家の娘。猫派の17歳。語尾を間延びさせた話し方をする。ペットはジャパニーズボブテイルの「マルちゃん」。
狸塚 薫(まみづか かおる)
小町に想いを寄せるクラスメイトの男子。保護した子猫「いろは」の動画をYantube(ヤンチューブ)に投稿しており、チャンネルの登録者数は1万人を超えている。
鮫井 咲仁(さめい さきひと)
薫の友人。うさぎ派。父・波風(なみかぜ)がうさぎカフェ「メルヘルム」を経営している。ペットはダッチラビットの「モモ」。
鶴木 舞(つるぎ まい)
小町の友人。ペットはじゃんけんで勝った兄・尋(じん)の決定により家族で飼い始めたギリシャリクガメの「タロ」。自身は猫を飼うことを希望していたためタロのことも初めはそれほど好意的に見ていなかったが、些細なきっかけからその魅力に気がつき、手のひらを返して愛情を向けるようになった。
狸塚 愛香(まみづか まなか)
薫を溺愛する姉。軽度の潔癖症で猫に苦手意識を持つ。ピンポンパール金魚)の「タマちゃん」を単独飼育している。
亜妻 ささら(あづま ささら)
華澄の従姉妹。中学生。ハリネズミ派。地球外の人物や、宇宙の生物を前にしても物怖じしない性格。「ゆるカワ」「下手可愛い」など物事に「可愛い」をつけて形容することが多い。ペットはヨツユビハリネズミの「ネギ丸」。
亜妻 光彦(あづま みつひこ)
華澄、ささらの祖父。ハムスター派。ペットはジャンガリアンハムスターの「ミツ郎」。
羊間 茜子(ひつじま あかねこ)
Switter(スイッター)で10万人以上のフォロワーを誇り、書籍やグッズなども販売される人気の白猫「しろみ」(マンチカン)の飼い主。18歳の女子高生。リザからは動物写真の師匠として教えを請われる一方で本人はフォロワーの視線を意識するあまり自由な写真が撮れなくなっていることを気にしており、お世辞にも上手とは言えない写真を堂々とスイッターに投稿しているリザの胆力を見習いたいと思っている。一般に向けたしろみの飼い主としての名義は「あかネコ。」。
鹿沼 泉美(かぬま いずみ)
「メゾン荒脛巾」でリザや小町と同じ階に住んでいる女性。ペットであるアフリカオオコノハズクの「コエダ」を紹介するチャンネルをYantubeに開設しており、チャンネル登録者数は3万人弱を数える。
雛形 ルイ(ひながた ルイ)
よぞらのかかりつけの病院「HINA動物病院」の女性獣医。一見無愛想だが冗談好き。
熊取 千春(くまどり ちはる)
動物園「伊豆サボテンパーク」で働く女性飼育員。「ラマの目に見つめられると瞳の奥の宇宙へ誘われるように感じる」と話すなど独特の感性の持ち主。
鰐ヶ島 冬姫(わにがしま ふゆき)
動物園「那須アニマルランド」で働く飼育員で千春の学生時代からの友人。凛々しい女性でゆるキャラが好き。星間調査隊の宇宙船に招かれた際に宇宙の生物・マヌルーを気に入り、「ハル」「ユキ」と名付けた親子のマヌルーを譲り受けてペットとして飼っている。
猿藤 七絆(えんどう なずな)
声 - 北奈つき
リザの生活圏内で犬の散歩をしている女性。犬派。かつては引きこもりだったが、柴犬の「豆彦」を飼い始めたことで現在の明るい性格となった過去を持つ。
獅子原 恵(ししはら めぐみ)
光彦の知人でリクの元飼い主の男性。退職後にリクを飼い始めるが、病気により入院を余儀なくされたことでリクを他人に譲ることを考え始め、紆余曲折を経てフィアナに託すことを決めた。

帝国「アザトス」の人物[編集]

艦長 / ミキティ・フルプルリン
声 - 常盤昌平
星間調査隊が拠点とする宇宙船の艦長。55歳。可愛い生物が好き。自身のペットで宇宙の生物・ギィグルの「ギィちゃん」を全宇宙で最も可愛い生物だと信じている。地球の生物の「可愛さ」を目の当たりにした際には他の「アザトス」の面々と同様に多大なショックを受けたものの、ギィちゃんへの揺るぎない愛情を支えに乗り越えた。
アマト・ロイ
声 - 髙坂篤志
星間調査隊が拠点とする宇宙船の副艦長。21歳。リザとは幼少の頃から兄妹のような関係で、彼女の行動には絶対の信頼を置いている。性格は生真面目で常に冷静沈着。リザから伝えられる断片的な情報によって、長きにわたり「ねこ」が地球の人間にとって脅威となる恐ろしい生物であると勘違いをしていた。誤解が解けて以降も猫自体を目にしてはいないが、リザが地球から持ち帰ってきた猫グッズを気に入り、自室で愛用している。
メカよぞら
「アザトス」の機械「サイボーグスキャナー」によってよぞらをスキャンして作られたサイボーグ。言語を話すことができ、本物のよぞらに強いライバル心を見せる。AIによってよぞらの生態を学習した後に宇宙船に回収され、当初は船内で放し飼いにされていたが、飼い猫らしい魅力の経験値を積む目的からアマトを仮想リザとして飼い主とすることに決めた。
フィアナ・ティアリー
声 - 杉山里穂
星間調査隊の通信室長を務める女性。24歳。地球の全言語の翻訳を7日間で終わらせた言語解析の専門家で調査隊員達のお姉さん的存在。リザに請われてよぞらの姿を見て以来猫の虜となり、時折地球を訪れるようにもなるが、よぞらを含めた猫全般から思うように相手をしてもらえず傷心を重ねていた。後に宇宙船内で地球の生物を飼うことを提案し、獅子原からポメラニアンの「リク」を譲り受けた。
リク
フィアナと生物研究室の面々によって宇宙船内の「大宇宙動物園」で飼われている雄のポメラニアン。人と遊ぶのが大好きで誰にでもすぐに懐く「魔性の犬」。
シャミル・ナーガ
星間調査隊の宇宙船に搭乗するアザトス軍戦闘十六隊の隊長。114歳。ラスタと同種族の三つ目の外見をした男性。宇宙最強を誇るアザトス軍の中でも最強の一人として名前が挙がる人物で「英雄」の異名を持つ。性格は誇り高く、仲間思い。「ねこ」の下僕に成り下がったミトラの姿に怒りを覚え、地球に降り立った。よぞらを前にしても無感動を装うなど、地球生物の「可愛さ」にも抵抗を見せたが、あえなく陥落した。
ガイム・ルゥ
アザトス軍戦闘十六隊の副隊長でガルミの叔父。42歳。元々は頭部にガルミ同様の角が8本生えていたが、生活の邪魔だったために全て切り落とし、現在はスキンヘッドに切り落とした角の痕が残る風貌となっている。
ミトラ・リル
アザトス軍戦闘十六隊の女性新兵。19歳。盗賊団頭領の娘として生まれ「戦闘以外、能がない」と教え込まれて生きてきたところをリザに盗賊団ごと叩き潰されアザトス軍に入隊した経緯を持つ。メカよぞらが宇宙船にやってきた当初はその不遜な態度に苦手意識を持ってもいたが、本物のよぞらの姿を見たことで猫を「猫しゃま」と呼び、へりくだる下僕となった。
ナパト・ネヘモ
星間調査隊の生物研究室長。775歳。宇宙で最も心優しき種族と言われる「ネヘモ族」の生まれで700年以上にわたり調査隊に所属する。頭部が細長いアリクイのような外見をしており、初対面のささらからは宇宙の生物の一種だと間違えられた。リザにとっては調査隊に加入した頃からの恩師であり、彼女からは「先生」とも呼ばれる。事前に相応の心構えをしていたため、よぞらを見ても他の「アザトス」の人物ほどショックを受けることはなかったが、それゆえ他の研究室員にも気軽に猫を見ることを勧め、甚大な被害をもたらした。
ラヒュール・クロウ
星間調査隊の生物研究室副室長。97歳。額に角が生えた男性。ナパトに代わって研究室員達を厳しく監視する引き締め役。
メル・ルーナ
アザトス小学校に通うリザの年の離れた妹。星間調査隊で活躍する姉のことを尊敬している。学校では新聞部に所属し、部の友人達と「少年調査隊」を結成している。

宇宙の生物[編集]

宇宙3大可愛い生き物
宇宙で特に可愛いとされている3種類の生物「マヌルー」「ドフトスス」「ズーラ」のこと。いずれも簡素な外見をしており、リザからは猫との比較で「ただの落書きに思えてくる」と評された。
マヌルー
全宇宙可愛い動物ランキング128年連続1位の生物。体長は20~50cmでカラーバリエーションが豊富。宇宙の動物の一例として地球に呼び出された際には小町からは「キモカワ」、ささらからは「ゆるカワ」と表現された。餌は塩水(正確には味のついた液体なら概ね何でも良い)のみでそれ以外に手間がかからず、飼育の容易さが人気の秘訣とされている。
ドフトスス
竜種の中で最も可愛いとされている生物。炎を吐くことができるが、その際に自身の口を火傷してしまう。基本的に人には懐かずペットとして飼われることはない。
ズーラ
丸い球体状の体に単眼と口、2本の脚が生えた生物。体長は5cm~1km。宇宙でも生態は理解不能とされており、その不可解さから人気を集める。
ペニラ
近年愛玩動物として宇宙で人気が高まっている生物。体長1m程度で空気の抜けかけた風船のような質感をしている。危機管理能力に乏しく人に飼われていないとすぐに死んでしまう。幼い頃のリザにもペットとして飼われていた。
ギィグル
奇抜なカラーが特徴のエキゾチックアニマル。体長は30~50cm。息には殺虫効果があり、長いものは10m程の舌を持つ。鳴き声は「わ゛あああ」「ア゛ア゛ア゛」など。
トムテール
球体状の体をした生物。仲の良い個同士でくっつきたがる性質を持つ。
ナユナタ
日光浴を好む海洋生物。干からびても海に入るとすぐに元に戻る。
モコロ
「生きた豆腐」とも言われる生物。体から湧き出てくる「豆腐的な物」を他の生物に食べてもらいたがる。

舞台・用語[編集]

帝国「アザトス」
数多の星々を支配下に置く帝国。非常に高度で発展した文明を誇る。多様な種の人間が属しており、「髪に猫耳のような癖がついている(リザ、アマト、フィアナ等)」「頭部に角が生えている(ガルミ、ガイム、ラヒュール)」「三つ目(ラスタ、シャミル)」といった特徴を持つ人物が作中に複数人登場する他、これらと全く異なる特徴を持った人物も多く見られる。
アザトス軍戦闘十六隊
星間調査隊を危険から守るために調査隊員と共に宇宙船に搭乗している軍隊。シャミルが隊長を、ガイムが副隊長を務める。二人の他にもS級兵と呼ばれる個人で星1つを制圧できる力を持った精鋭が複数人在籍するが、リザやアマトら調査隊員達が優秀なため殆ど仕事がないのが実情となっている。
大宇宙動物園
星間調査隊の生物研究室が宇宙船内に所有する施設。中には木々や水辺があり、多くの宇宙の生物が飼育されている。リクが宇宙船にやってきてからは一角に犬小屋が設けられ、他の宇宙の生物と共に暮らしている。
マンション「メゾン荒脛巾」
リザが地球で住居としているマンション。ペット飼育可で居住する全ての世帯が何らかのペットを飼っているとされる。
猫カフェ「nyanday」
円香が店長を務め、華澄と誠二が働いている猫カフェ。看板猫はアメリカンショートヘアの「ハジメ」。
Switter
TwitterのようなSNS。投稿は「スイート」と呼ばれる。作中では主にペットの写真投稿用アカウントについて描かれる。
Yantube
Youtubeのような動画投稿サイト。Youtubeと同様に生配信を行うこともできる。リザや、ガルミとラスタ、薫、泉美らが自身のペットを紹介するチャンネルを開設している。

書誌情報[編集]

  • 城戸みつる 『カワイスギクライシス』 集英社ジャンプ・コミックス〉、既刊5巻(2022年4月4日現在)
    1. 2020年4月3日発売[6]ISBN 978-4-08-882262-4
    2. 2020年10月2日発売[7]ISBN 978-4-08-882442-0
    3. 2021年4月2日発売[8]ISBN 978-4-08-882605-9
    4. 2021年10月4日発売[9]ISBN 978-4-08-882811-4
    5. 2022年4月4日発売[10]ISBN 978-4-08-883084-1

テレビアニメ[編集]

SynergySP制作によるテレビアニメが2023年より放送予定[11]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 基本的に奇数話→4コマ漫画形式の幕間→偶数話の形式で掲載される。奇数話と偶数話で関連していることもあるが、それぞれが独立した話であることも多い。『ジャンプ+』では幕間の4コマは奇数話と同じ回に掲載されている。
  2. ^ 宇宙人であることを特に隠してはおらず、必要に応じて自分から明かすことも多い。「メゾン荒脛巾」では住人の多くから宇宙人であると把握されている。

出典[編集]

外部リンク[編集]