「新潟市」の版間の差分

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※この他[[佐渡市]]とは海を隔てて接しており、[[航路]]により結ばれている(詳細は[[佐渡汽船]]を参照)。
※この他[[佐渡市]]とは海を隔てて接しており、[[航路]]により結ばれている(詳細は[[佐渡汽船]]を参照)。


=== 気 ===
== 気 ==
{{Weather box
'''冬'''
|location = 新潟地方気象台(1980年-2010年)
* [[日本海側気候]]のため、[[冬]]の[[湿度]]が高い。
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* 冬の新潟は海からの[[風]]が強く、[[雪]]は横なぐりに吹きかけてくる。<!--[[傘]]は役に立たないことが多い。-->
|single line = Y
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|Feb mean C= 2.9
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|Jan low C = 0.2
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|Jan record low C = -11.7
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|May record low C = 2.0
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|Nov record low C = -1.8
|Dec record low C = -9.5
|year record low C = -13.0

|Jan precipitation mm = 186.0
|Feb precipitation mm = 122.4
|Mar precipitation mm = 112.6
|Apr precipitation mm = 91.7
|May precipitation mm = 104.1
|Jun precipitation mm = 127.9
|Jul precipitation mm = 192.1
|Aug precipitation mm = 140.6
|Sep precipitation mm = 155.1
|Oct precipitation mm = 160.3
|Nov precipitation mm = 210.8
|Dec precipitation mm = 217.4
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|Jan snow cm = 91
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|Mar snow cm = 19
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|May snow cm = 0
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|Oct snow cm = 0
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|Jan sun = 57.1
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|Apr sun = 181.8
|May sun = 200.2
|Jun sun = 173.1
|Jul sun = 169.4
|Aug sun = 214.9
|Sep sun = 150.7
|Oct sun = 144.0
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|Dec sun = 60.5
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|source 1 = [[気象庁]] <ref>{{cite web
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| publisher = 気象庁
| accessdate = 2012-01-26}}</ref>

|source 2 = 気象庁<ref name="rank">{{cite web
| url = http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/rank_s.php?prec_no=54&prec_ch=%90V%8A%83%8C%A7&block_no=47604&block_ch=%90V%8A%83&year=&month=&day=&elm=rank&view=
| title = 観測史上1~10位の値(年間を通じての値)
| publisher = 気象庁
| accessdate = 2012-01-26}}</ref>
}}
<div style="font-size:smaller">
{{climate chart|'''新潟市'''
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|float=right
|source=[http://www.jma.go.jp/jma/index.html 気象庁]
}}</div>

<!--「*[[台風]]の被害もそれ程なく、風は強くなるものの[[雨]]は多くなく[[暴風雨]]となることは少ない。」←台風の通り道になりづらい理由は、中部地方の数々の大きな山脈のおかげなのでしょかうか? 台風は、高気圧のへりを通りますが、その辺りも含めて書き直された方がいいと思います。なお、新潟市の場合は、台風で稲が倒れて水田の水につかることがあるので、被害についての記述は、一般生活と農業で分けて書いた方がいいと思われます-->
[[日本海側気候]]のため、[[冬]]は[[湿度]]が高い。夏は[[フェーン現象]]が非常に起こりやすく、生暖かい強風が吹く。これによって異常に気温が上昇することも多い。

太平洋と違い、夏の日本海は好天に恵まれると、波が全くなく、たらいに水を張った状態になる。冬の日本海とは全く性格が異なり、海が碧く美しい。冬は海からの[[風]]が強く、[[雪]]は横なぐりに吹きかけてくる。<!--[[傘]]は役に立たないことが多い。-->ただし、沿岸部では季節を問わず海からの風は比較的強く、立っていられない程の風が吹くこともしばしばある。<!--これによって傘が壊れるなどの被害が出ている。そのため、ビニール傘を使用して壊れたら取り替えるか、傘の骨が8 - 16本の比較的折れにくい傘を使用するなどの対策が必要となる。←マニュアルではありません-->

[[新潟県]]内は全域が[[豪雪地帯]]に指定されているが、新潟市街地は広い[[平野]]の海沿いにあって[[越後山脈]]から離れているため、雪雲が山にぶつかって大雪を降らせる一般的な日本海側の降雪機序とは異なること、さらに季節風の風上に佐渡島があって壁になっていることから、日本海側の他の諸都市と比べて降雪量が少ない。また、[[東北地方]]、[[北海道]]にくらべて冬季の気温が高いため、厳冬期以外は自然に融解することも多い。このことと[[地下水]]採取規制([[地盤沈下]]防止対策)のため、[[上越市]]・[[長岡市]]・[[金沢市]]・[[富山市]]などに比べ、「[[消雪パイプ]]」はあまり設置されていない。各地で記録的な大雪となった[[平成18年豪雪]]([[2006年]])の際でも、市内の最深積雪は24cmであり例年通りだった。しかし、[[2010年]](平成22年)[[2月]]に最深積雪81cmを記録し、26年ぶりの大雪となった。
* 一般に[[雷]]は[[夏]]の[[風物詩]]と思いがちであるが、新潟を含む[[日本海側]]では、夏のみならず、冬の大雪のときも大気が不安定になって雷が鳴るため、「雪降らし」・「雪降ろし」と呼ばれ、冬の風物詩にもなっている。
* 一般に[[雷]]は[[夏]]の[[風物詩]]と思いがちであるが、新潟を含む[[日本海側]]では、夏のみならず、冬の大雪のときも大気が不安定になって雷が鳴るため、「雪降らし」・「雪降ろし」と呼ばれ、冬の風物詩にもなっている。
* [[新潟県]]内は全域が[[豪雪地帯]]に指定されているが、新潟市街地は広い[[平野]]の海沿いにあって[[越後山脈]]から離れているため、雪雲が山にぶつかって大雪を降らせる一般的な日本海側の降雪機序とは異なること、さらに季節風の風上に佐渡島があって壁になっていることから、日本海側の他の諸都市と比べて降雪量が少ない。また、[[東北地方]]、[[北海道]]にくらべて冬季の気温が高いため、厳冬期以外は自然に融解することも多い。このことと[[地下水]]採取規制([[地盤沈下]]防止対策)のため、[[上越市]]・[[長岡市]]・[[金沢市]]・[[富山市]]などに比べ、「[[消雪パイプ]]」はあまり設置されていない。各地で記録的な大雪となった[[平成18年豪雪]]([[2006年]])の際でも、市内の最深積雪は24cmであり例年通りだった。しかし、[[2010年]](平成22年)[[2月]]に最深積雪81cmを記録し、26年ぶりの大雪となった。
{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
|+主な都市の降雪量・積雪量(平年値)
|+主な都市の降雪量・積雪量(平年値)
202行目: 349行目:
: ※'''最深積雪''':一度に降る最も多い積雪量(平年値)
: ※'''最深積雪''':一度に降る最も多い積雪量(平年値)
: ※'''1月気温''':1月の平均気温(平年値)
: ※'''1月気温''':1月の平均気温(平年値)

'''夏'''
<!--「*[[台風]]の被害もそれ程なく、風は強くなるものの[[雨]]は多くなく[[暴風雨]]となることは少ない。」←台風の通り道になりづらい理由は、中部地方の数々の大きな山脈のおかげなのでしょかうか? 台風は、高気圧のへりを通りますが、その辺りも含めて書き直された方がいいと思います。なお、新潟市の場合は、台風で稲が倒れて水田の水につかることがあるので、被害についての記述は、一般生活と農業で分けて書いた方がいいと思われます-->
* [[フェーン現象]]が非常に起こりやすく、生暖かい強風が吹く。これによって異常に気温が上昇することも多い。
* 夏の日本海は太平洋と違い好天に恵まれると、波が全くなく、たらいに張られた水の状態であり冬の日本海とは全く性格が異なり、海が碧く美しい。
* 沿岸部では季節を問わず海からの風は比較的強く、立っていられない程の風が吹くこともしばしばある。<!--これによって傘が壊れるなどの被害が出ている。そのため、ビニール傘を使用して壊れたら取り替えるか、傘の骨が8 - 16本の比較的折れにくい傘を使用するなどの対策が必要となる。←マニュアルではありません-->


== 歴史 ==
== 歴史 ==

2012年1月26日 (木) 13:34時点における版

にいがたし ウィキデータを編集
新潟市
ファイル:Niigata montage 2.jpg
左上より:NEXT21, 萬代橋, 朱鷺メッセ, 新潟スタジアム, 都心と信濃川の夜景, レインボータワー
名古屋市旗
新潟市章
日本の旗 日本
地方 中部地方北陸地方
甲信越地方
都道府県 新潟県
市町村コード 15100-9
法人番号 5000020151009 ウィキデータを編集
面積 726.19km2
総人口 767,713[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 1,057人/km2
隣接自治体 聖籠町新発田市阿賀野市
五泉市田上町加茂市
三条市燕市弥彦村長岡市
(海上を隔てて隣接)
佐渡市
市の木 ヤナギ
市の花 チューリップ
市の歌 新潟市歌
新潟市民歌『砂浜で』
新潟市役所
市長 中原八一
所在地 951-8550
新潟県新潟市中央区学校町通一番町602番地1
新潟市役所(本館)
新潟市役所(本館)
外部リンク 新潟市

新潟市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町 / ― 村

新潟市行政区画図

ウィキプロジェクト

新潟市(にいがたし)は、新潟県北東部(下越地方)の都市で、同県の県庁所在地であり、本州日本海側では唯一の政令指定都市である。

概要

朱鷺メッセより新潟島を望む。
ファイル:Niigata003.png
新潟県庁より都心方面。

2005年広域合併によって人口が81万人を突破した。2007年平成19年)4月1日に、本州日本海側では初めての政令指定都市に移行した。北区、秋葉区、東区、南区、中央区、西区、江南区、西蒲区の8区によって構成される。

市の中心部にあたる信濃川河口部には、古くからが開かれ、幕末日米修好通商条約開港五港の1つとなった。現在でも水陸の交通の要衝である。

1950年代まで、信濃川左岸の新潟島中心部にはが張り巡らされ、それに沿ってが植えられていた。そのため、「水の都」「柳都(りゅうと)」などの異名を持つ。また、多数の漫画家を輩出していることや、バイパス網が発達していることで知られる。 萬代橋NEXT21朱鷺メッセ新潟スタジアムがシンボル的存在となっている。

市名の由来

市の名前である「新潟」という地名については永禄7年(1564年)に記録として残っているものの、地名の由来についての記録は残っていないため、由来については諸説ある。

  • 元々信濃川河口部に「新潟」と呼ばれる潟があったという説
  • 信濃川河口部の地形の変化により新しくできた島などにできた集落を「新方」(にいかた)と読んでいたのが「新潟」(にいがた)に訛ったという説
  • 元々は新潟島の海岸部にある村だったのが現在の古町のあたりに移転したときに、海岸部の村に対して移転先を「新方」(にいかた)と読んでいたのが(にいがた)と呼ばれるようになり、「方」に「潟」の字を当てて「新潟」(にいがた)となったという説

市章

新潟市旗

制定

新潟市の市章は、1908年明治41年)3月4日に制定された。

市章の意味

同日に告示された「市徽章設定ノ件」には、以下のとおり記されている。

新潟市ハ五港ノ一トシテ最モ多ク世ニ知ラルルニヨリ、其ノ意ヲ表ハスコトトセリ。
即チ
1 錨ハ港ノ意
2 五ハ五港ノ意
3 雪環ハ越後ノ意
以上越後ノ五港ヲ意味シ新潟ヲ表ハスモノナリ。

すなわち、港を表す「」、1858年日米修好通商条約により指定された「五港」の「」、そして越後の象徴「雪環」を組み合わせ、開港五港の一つである新潟市を表している。

地理

ファイル:Niigata002.PNG
市街地を流れる信濃川

新潟の地は、信濃川阿賀野川日本海に流れ込む場所で、低湿な平野と、海にそって続く砂丘と、数多くの潟湖が形成された。

中心市街地は、信濃川の河口に発達している。郊外には潟を干拓した広大な水田が広がる一方、現在でも鳥屋野潟佐潟福島潟などの潟湖が残されている。佐潟については、1997年(平成9年)にラムサール条約登録湿地となっている。

中心市街地は古くから、信濃川左岸側(西側)の旧新潟町、右岸側(東側)の旧沼垂町の、二箇所を中心に栄えてきた。両地域を結んでいたのが萬代橋(万代橋)であり、この橋が架けられてから、万代橋を中心に市街地が広がっていった。しかし、1950年代後半から、現在の新潟駅を中心とする地域の開発が始まった。また、鳥屋野潟周辺の小規模湖沼干拓、旧市域の曽野木・両川・大江山地域と亀田・横越地区に跨る亀田郷や新津・小須戸地区の新津郷、白根地区などで乾田化が行われた。

1960年代から1970年代にかけては巻・西川・潟東地区に跨る鎧潟、豊栄地区では福島潟の一部も干拓されるなどして開発が進んだ。1964年6月の新潟地震以後からは、市内の国道鉄道路線に沿った地区から、徐々に宅地化が進んでいった。このため、現在の市街地・住宅地は、海岸に沿うように北東から南西にかけて細長く伸びている。

関屋分水路の掘削により、信濃川左岸側の地域は全方向がに囲まれるようになったため、「新潟島」と呼ばれることがある。また新潟島の対岸には「万代島」と呼ばれる地区があり、ここには新潟港(新潟西港)の区域にあたる佐渡汽船新潟港ターミナル、朱鷺メッセ(新潟コンベンションセンター)などが立地する。ここは、元々信濃川の中洲だったが、昭和初期に信濃川の両岸が埋め立てられた際、陸続きとなった地域である。

越後平野に位置するため、市域に占める可住地の割合が大きい。他の地方都市に比べると、数字上では人口密度が高めだが、住宅地が郊外に分散しているため、一箇所への人口集中はそれほど見られない。

郊外には農地が多い。海岸沿いの砂丘地帯は畑が多いが内陸部は水田が中心である。

越後平野の信濃川阿賀野川下流域は、かつてはその多くが湿地帯で、現在も水田やその埋立地が多いという背景から、地盤が軟弱な箇所が多く、仮に大規模な地震が発生した際には揺れが大きくなりやすく、また液状化現象が発生する可能性が非常に高い。内閣府が2005年に発表した「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」によると、新潟市付近の表層地盤は軟らかいため、非常に揺れが増幅し易いという調査結果が出ている(沿岸部の都市は総じて揺れ易い傾向にある)。 また、これとは別に、大地震が発生した際には、関東平野濃尾平野大阪平野庄内平野秋田平野などと並んで、長周期地震動によって揺れが増幅し易い箇所であるとの研究結果もある。

新潟市(沖合上空から)

隣接している自治体

※北から東回り順に。

※この他佐渡市とは海を隔てて接しており、航路により結ばれている(詳細は佐渡汽船を参照)。

気候

新潟地方気象台(1980年-2010年)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 15.3
(59.5)
21.3
(70.3)
25.1
(77.2)
30.7
(87.3)
32.9
(91.2)
35.0
(95)
38.5
(101.3)
39.1
(102.4)
37.1
(98.8)
33.3
(91.9)
27.2
(81)
23.6
(74.5)
39.1
(102.4)
平均最高気温 °C°F 5.5
(41.9)
6.0
(42.8)
9.7
(49.5)
16.0
(60.8)
21.0
(69.8)
24.5
(76.1)
28.2
(82.8)
30.6
(87.1)
26.2
(79.2)
20.3
(68.5)
14.2
(57.6)
8.7
(47.7)
17.6
(63.7)
日平均気温 °C°F 2.8
(37)
2.9
(37.2)
5.8
(42.4)
11.5
(52.7)
16.5
(61.7)
20.7
(69.3)
24.5
(76.1)
26.6
(79.9)
22.5
(72.5)
16.4
(61.5)
10.5
(50.9)
5.6
(42.1)
13.9
(57)
平均最低気温 °C°F 0.2
(32.4)
0.1
(32.2)
2.3
(36.1)
7.3
(45.1)
12.7
(54.9)
17.6
(63.7)
21.7
(71.1)
23.4
(74.1)
19.2
(66.6)
12.8
(55)
7.0
(44.6)
2.7
(36.9)
10.6
(51.1)
最低気温記録 °C°F −11.7
(10.9)
−13.0
(8.6)
−6.4
(20.5)
−2.5
(27.5)
2.0
(35.6)
6.7
(44.1)
11.4
(52.5)
14.5
(58.1)
7.9
(46.2)
3.0
(37.4)
−1.8
(28.8)
−9.5
(14.9)
−13.0
(8.6)
降水量 mm (inch) 186.0
(7.323)
122.4
(4.819)
112.6
(4.433)
91.7
(3.61)
104.1
(4.098)
127.9
(5.035)
192.1
(7.563)
140.6
(5.535)
155.1
(6.106)
160.3
(6.311)
210.8
(8.299)
217.4
(8.559)
1,821
(71.693)
降雪量 cm (inch) 91
(35.8)
73
(28.7)
19
(7.5)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
0
(0)
2
(0.8)
30
(11.8)
217
(85.4)
平均月間日照時間 57.1 75.1 128.4 181.8 200.2 173.1 169.4 214.9 150.7 144.0 89.9 60.5 1,642.5
出典1:気象庁 [1]
出典2:気象庁[2]
新潟市
雨温図説明
123456789101112
 
 
186
 
6
0
 
 
122
 
6
0
 
 
112
 
10
2
 
 
92
 
16
7
 
 
104
 
21
13
 
 
128
 
25
18
 
 
192
 
28
22
 
 
141
 
31
23
 
 
155
 
26
19
 
 
160
 
20
13
 
 
202
 
14
7
 
 
217
 
9
3
気温(°C
総降水量(mm)
出典:気象庁
インペリアル換算
123456789101112
 
 
7.3
 
42
32
 
 
4.8
 
43
32
 
 
4.4
 
49
36
 
 
3.6
 
61
45
 
 
4.1
 
70
55
 
 
5
 
76
64
 
 
7.6
 
83
71
 
 
5.5
 
87
74
 
 
6.1
 
79
67
 
 
6.3
 
69
55
 
 
7.9
 
58
45
 
 
8.6
 
48
37
気温(°F
総降水量(in)

日本海側気候のため、湿度が高い。夏はフェーン現象が非常に起こりやすく、生暖かい強風が吹く。これによって異常に気温が上昇することも多い。

太平洋と違い、夏の日本海は好天に恵まれると、波が全くなく、たらいに水を張った状態になる。冬の日本海とは全く性格が異なり、海が碧く美しい。冬は海からのが強く、は横なぐりに吹きかけてくる。ただし、沿岸部では季節を問わず海からの風は比較的強く、立っていられない程の風が吹くこともしばしばある。

新潟県内は全域が豪雪地帯に指定されているが、新潟市街地は広い平野の海沿いにあって越後山脈から離れているため、雪雲が山にぶつかって大雪を降らせる一般的な日本海側の降雪機序とは異なること、さらに季節風の風上に佐渡島があって壁になっていることから、日本海側の他の諸都市と比べて降雪量が少ない。また、東北地方北海道にくらべて冬季の気温が高いため、厳冬期以外は自然に融解することも多い。このことと地下水採取規制(地盤沈下防止対策)のため、上越市長岡市金沢市富山市などに比べ、「消雪パイプ」はあまり設置されていない。各地で記録的な大雪となった平成18年豪雪2006年)の際でも、市内の最深積雪は24cmであり例年通りだった。しかし、2010年(平成22年)2月に最深積雪81cmを記録し、26年ぶりの大雪となった。

  • 一般に風物詩と思いがちであるが、新潟を含む日本海側では、夏のみならず、冬の大雪のときも大気が不安定になって雷が鳴るため、「雪降らし」・「雪降ろし」と呼ばれ、冬の風物詩にもなっている。
主な都市の降雪量・積雪量(平年値)
都市 降雪量累計 最深積雪 1月気温 都市 降雪量累計 最深積雪 1月気温
札幌 630 cm 101 cm -4.1℃ 盛岡 351 cm 36 cm -2.1℃
青森 774 cm 114 cm -1.4℃ 仙台 90 cm 17 cm 1.5℃
秋田 409 cm 41 cm -0.1℃ 福島 235 cm 26 cm 1.4℃
山形 491 cm 50 cm -0.5℃ いわき 14 cm 6 cm 3.6℃
新潟 255 cm 39 cm 2.6℃ 前橋 27 cm 10 cm 3.3℃
上越 746 cm 139 cm 2.2℃ 東京 13 cm 7 cm 5.8℃
富山 433 cm 69 cm 2.5℃ 彦根 131 cm 29 cm 3.6℃
金沢 360 cm 53 cm 3.7℃ 岐阜 52 cm 16 cm 4.3℃
鳥取 263 cm 49 cm 3.9℃ 名古屋 13 cm 7 cm 4.3℃
松江 111 cm 24 cm 4.2℃ 浜松 0 cm 0 cm 5.8℃
降雪量累計:日ごとの降雪量を、シーズン全体で合計した量(平年値)
最深積雪:一度に降る最も多い積雪量(平年値)
1月気温:1月の平均気温(平年値)

歴史

古代から中世まで

戦国時代から江戸時代まで

明治から第二次大戦まで

1930年頃(昭和初頭)の新潟市の地図。新市域の沼垂とは萬代橋のみで繋がっていた。

第二次大戦後

※このうち、市町村合併と政令指定都市移行については、新潟市の行政区域の変遷を参照。

人口


新潟市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


行政

エラー: {{予定}}は廃止されましたので使用しないでください。

  • 市長:篠田昭(しのだあきら)
  • 市役所・区役所・出張所

歴代市長

氏名 就任年月日 退任年月日
1 小倉幸光 1889年5月27日 1891年6月3日
2 鈴木長蔵 1891年6月30日 1897年6月29日
3 1897年7月8日 1899年5月30日
4 八木朋直 1899年7月24日 1902年9月25日
5 萩野左門 1902年11月4日 1904年2月20日
6 吉田吉次郎 1904年4月27日 1910年4月26日
7 1910年5月10日 1916年5月9日
8 桜井市作 1916年12月28日 1919年1月16日
9 渡辺兼二 1919年9月22日 1921年9月10日
職務管掌 村井八郎 1921年9月11日 1922年1月13日
10 柴崎雪次郎 1922年1月14日 1925年5月6日
11 中村淑人 1925年8月26日 1929年8月25日
職務管掌 堀田健男 1929年8月26日 1929年11月15日
12 中村淑人 1929年11月16日 1933年11月15日
職務管掌 稲葉清之助 1933年12月27日 1934年1月29日
13 小柳牧衛 1934年1月30日 1937年7月24日
14 村松武美 1937年12月17日 1938年8月26日
15 井上英 1938年12月5日 1942年12月4日
16 1942年12月5日 1946年11月8日
17 村田三郎 1947年4月7日 1951年4月4日
18 1951年4月25日 1955年4月14日
19 1955年5月2日 1959年5月1日
20 渡辺浩太郎 1959年5月2日 1963年5月1日
21 1963年5月2日 1967年5月1日
22 1967年5月2日 1971年5月1日
23 1971年5月2日 1975年5月1日
24 川上喜八郎 1975年5月2日 1979年5月1日
25 1979年5月2日 1982年12月14日
26 若杉元喜 1983年1月30日 1987年1月29日
27 1987年1月30日 1990年10月9日
28 長谷川義明 1990年11月18日 1994年11月17日
29 1994年11月18日 1998年11月17日
30 1998年11月18日 2002年11月17日
31 篠田昭 2002年11月18日 2006年11月17日
32 2006年11月18日 2010年11月17日
33 2010年11月18日 2014年11月17日(予定)

行政区域の変遷・市町村合併

2001年当時の新潟市(青)と、2005年編入の周辺13市町村(緑)

新潟区と関屋村が合併して市制施行。当時の市域は「新潟島」に相当する。以後、信濃川右岸の沼垂町をはじめ周辺地域と編入合併していったが、高度経済成長期以後は合併がなかった。21世紀に入ってすぐ黒埼町を編入。その後、周辺13市町村を編入して2007年4月1日に政令指定都市に移行、および以下の行政区が設置された。なお、各区にはイメージカラーがある[3]

区名 イメージカラー 区名 イメージカラー
北区 ネイチャーグリーン 秋葉区 フローラルグリーン
東区 アクアブルー 南区 ブリーズブルー
中央区 ウォーターフロントブルー 西区 サンセットオレンジ
江南区 スプリンググリーン 西蒲区 ハーベストイエロー
新潟市 8区のイメージカラー コンセプト&カラーガイド(1ページ目) (PDF)
新潟市 8区のイメージカラー コンセプト&カラーガイド(2ページ目) (PDF)
新潟市 8区のイメージカラー ポスター (PDF)

新潟州構想

2011年(平成23年)1月25日泉田裕彦新潟知事と篠田昭新潟市長による共同会見で、東京都に倣い、現新潟市を特別区に移行し、他市町村間も更に合併を進め人口規模30万クラスの基礎自治体とする州制移行構想が発表された。また、各特別区、基礎自治体の権限は現行の東京都の23の各特別区が持つ以上のレベルを想定している。

市庁舎の変遷

1881年(明治14年)、西堀通六番町に初代新潟市役所庁舎(竣工当初は新潟区役所)が完成。1911年(明治44年)に二代目市庁舎に建て替えられたが、1941年(昭和16年)の大火で焼失、1942年(昭和17年)に三代目市庁舎が完成した。しかし、これも1955年(昭和30年)10月1日に発生した新潟大火で焼失したため、1958年(昭和33年)に鉄筋コンクリート造の四代目市庁舎が建てられた。しかしこれも老朽化し手狭になったことから移転・新築することになり、市制100年を迎えた1989年(平成元年)、旧新潟県庁本庁舎立地の学校町(白山神社そば)に現在の五代目市庁舎が完成した。本庁第1・2分館は、旧県庁分館を改修して使用している。ちなみに、第2分館は近年老朽化が激しく、近々取り壊しが予定されている。そのため移転先の一つとして、2006年(平成18年)に白山浦の旧北陸地方整備局跡地を取得し「白山浦庁舎」として整備した。現在、移転作業が順次進められている。

尚、その後西堀通の旧市役所立地には1993年(平成5年)にNEXT21が完成した。また2004年(平成16年)に開館した新潟市歴史博物館(みなとぴあ)の本館は、二代目市庁舎をモデルに建設されたものである。

政治

衆議院

新潟県議会

  • 選挙区(党派は当選時)
    • 新潟市選挙区(定数15)
    • 北区選挙区(定数2)
    • 東区選挙区(定数2)
      • 渡辺惇夫(自由民主党)
      • 市川政広(民主党)
    • 中央区選挙区(定数3)
      • 小島隆(自由民主党)
      • 志田邦男(公明党
      • 上杉知之(民主党)
    • 江南区選挙区(定数1)
      • 佐藤純(自由民主党)
    • 秋葉区選挙区(定数2)
      • 小林一大(自由民主党)
      • 内山五郎(民主党)
    • 南区選挙区(定数1)
      • 金子恵美(無所属)
    • 西区選挙区(定数3)
      • 高橋直揮(自由民主党)
      • 大渕健(民主党)
      • 青木太一郎(無所属の会)
    • 西蒲区選挙区(定数1)
      • 佐藤莞爾(自由民主党)

新潟市議会

  • 議長:藤田隆(新市民クラブ)
  • 副議長:青木学(市民連合)
会派名
56
新市民クラブ 10
新潟クラブ 10
日本共産党新潟市議会議員団 7
市民クラブ 7
民主にいがた 6
市民連合 5
新風クラブ 5
公明党新潟市議団 4
会派に属さない議員 2

国家機関

司法機関

行政機関

姉妹都市・友好都市等

姉妹都市

友好都市

交流協定都市

友好交流のある都市

上記のように、環日本海地域との繋がりが深く、市内の案内板では英語中国語の他に朝鮮語ロシア語表記の物が目立つ。 また、環日本海地域であることのほかに港町であることや、サッカー・FIFAワールドカップの開催などの共通点がある。

国際機関

総領事館

  • ロシアの旗 在新潟ロシア連邦総領事館
  • 中華人民共和国の旗 在新潟中華人民共和国総領事館
  • 大韓民国の旗 駐新潟大韓民国総領事館

名誉領事館

  • フランスの旗 在新潟フランス名誉領事館
  • モンゴルの旗 在新潟モンゴル国名誉領事館

経済

市内総生産

市内総生産額
項目 実数
(億円)
構成比
(%)
対前年度
増加率
(%)
市内総生産額
29,682 - △1.7
産業分類別生産額
30,755 - △1.7
第一次産業 420 1.4 △8.2
第二次産業 5,358 17.4 △2.3
第三次産業 24,978 81.2 △1.5
経済活動別生産額
項目 実数
(億円)
構成比
(%)
対前年度
増加率
(%)
第一次産業
420 1.4 △8.2
農業 396 - △9.5
林業 3 - 3.8
水産業 21 - 24.2
第二次産業
5,358 - △2.3
鉱業 99 0.3 3.3
製造業 3,743 12.2 2.0
建設業 1,516 4.9 △11.9
第三次産業
24,978 - △1.5
電気・ガス・水道業 664 2.2 △0.1
卸売・小売業 4,132 13.4 △12.9
金融・保険業 1,804 5.9 △1.2
不動産業 4,444 14.5 1.4
運輸・通信業 2,060 6.7 0.2
サービス業 7,034 22.9 △0.8
政府サービス生産者 4,089 13.3 4.3
対家計民間非営利サービス生産者 750 2.4 10.4


※平成18年度データ、新潟市総務部「新潟市の市民経済計算」より

新潟市の業務管轄地域

新潟市は、本州日本海側で最大規模の都市である。所属する地方としては、中部地方社会科地理での分類)、北陸地方五畿七道の分類)、関東甲信越地方(経済ブロックの分類)、信越地方(郵政関係)、北信越地方(衆議院比例代表区北陸信越ブロック (PDF) )、東北地方国土形成計画法による分類)などが見られ、「北陸地方」または「信越地方」の場合に地方を管轄する業務中枢が置かれている。(→甲信越地方中部地方#地方内の分類新潟県なども参照)。

新潟市の政令指定都市化で存在感が増し、歴史的につながりの深い山形県庄内地方置賜地方福島県会津地方などの隣接地域に経済圏をはじめとした影響拡大が起きることが期待されている。

経済状況

新潟市は、周辺地域とともに新潟都市圏を形成しているが、2005年(平成17年)3月の合併により、主な通勤・通学圏内の市町村が新潟市へ編入されたため、市域人口と比べて都市圏人口はそれほど大きくない。2000年国勢調査の統計値をもとにした都市圏人口は、都市雇用圏(10%通勤圏)で約95万人、10%通勤・通学圏で約99万人となっている。1.5%都市圏では約135万人。

以上のような定期的な人の移動を基準にした都市圏に対し、不定期的な人の移動、すなわち経済圏人口は約150万人規模と言われている。これらは既存政令市に比べて小さいが、全中核市よりは大きい。

市内にはかつて新潟証券取引所があった。主に県内主要企業の株式の売買が行われていたが、閉鎖。2000年(平成12年)3月に東京証券取引所に統合された。

中心部のオフィスビルは、10階建て前後の中低層ビルが主流であり、高層オフィスビルは31階建、21階建がそれぞれ1棟あるのみである。一方で、ここ数年は人口の都心回帰現象が見られ、中高層マンションの建設は活発化している。特に眺望の良い信濃川沿いにはマンションが多く立地している。また、景気回復傾向と政令市特需が相まって大規模な民間開発計画が相次ぎ、一部は既に建設が始まっている。

新潟市に本社を置く主な企業

特に記載がない企業は中央区に本社が所在する。

小売業

サービス業

運輸業

食品製造

外食産業

製造業

建設業

その他

製造業

機械工業、金属工業、製紙業化学工業、食品製造業など多種多様な工業が盛んであり、北陸工業地域の中核となっている。

「平成20年工業統計調査」によると、新潟市の事業所数(従業者4人以上)は1,281、従業者数は39,603人、製造品出荷額等は1兆1,168億円で、日本海側の市町村では富山市と並ぶ規模を有する。

鉱業

市域周辺には古くから原油油田)、天然ガスガス田)の滞留層が存在することが知られている。

秋葉区新津地区南東部の丘陵周辺には新津油田が存在し、古くから原油の採取が行われ、明治時代からは近代化が進んで機械掘りによる採掘が始まり、旧新津市には大手・中小を含め多くの事業者が油井製油所を置き、大正時代には国内随一の産油量を記録した。しかし戦後は資源の枯渇から撤退が相次ぎ、1996年(平成8年)に全ての採掘を終え生産を停止している。1950年代以降には東新潟油ガス田阿賀沖油ガス田に代表される大型油田の開発が進捗した。また新潟港の西港区には大手2社が大規模な石油精製プラントを置き、県内産原油や輸入原油の精製が行われていた。原油の年間輸入量は1960年代の約400万klをピークに、その後は設備の老朽化やコスト増などによって漸減し、1999年(平成11年)に相次いで精製業務を取り止めている。

また海岸線沿いや水田地帯では、地下水に溶融する水溶性天然ガスを分離して採取する小規模なガス井が稼働し、旧農村部では天然ガスを自家採取して使用する家庭が多く見られた。また新潟交通では戦後のエネルギー供給不足を賄うため、市内を走る路線バスの燃料として自社採取した天然ガスを1947年(昭和22年)から約12年間にわたって使用していた。しかし深刻な地盤沈下の進行によって1950年代後半からはガスの採取規制が執られ、1970年(昭和45年)からは自家用ガス井の使用も原則禁止された(この間、編入市域でも1963年から1978年にかけて規制条例が設けられている)。現在内陸部では県内外の数社が北区松浜・南浜地区、東区木戸地区、中央区関屋地区、西区黒埼地区などにガス井を設けて天然ガスの採取を続けているが、県・市は地盤沈下を防止するため、事業者に対してガス採取後の地下水を帯水層に還元圧入することを義務付けている。

農業

新潟市は信濃川と阿賀野川の二大河川の下流部に位置し、平地が多く、海岸部には砂丘が発達している。市域の約半分を水田・田畑などの農地が占めており、農業も基幹産業の一つとなっている。

市域内の農家の戸数は13,797戸(2005年)で、耕地面積は34,100ha(2008年)にのぼる。特に水田面積は29,400ha(同)と全国の市町村で最も広く、静岡県鳥取県高知県の各県全体のそれを大きく上回っている。農業産出額は655.3億円(2006年)で全国市町村3位、政令市としてはトップと群を抜いている。また食料自給率は63%(2005年)で、こちらも政令市としては最も高い[4]

こうした背景から新潟市は「田園型政令市」を標榜し、都市の将来像として、高次都市機能と豊かな農業資源とを融合させた「食と花の都 ~日本一豊かでにぎわいのある大農業都市~」を目指している。

市域では様々な農作物が栽培されている。このうち、収穫量もしくは出荷量が全国市町村10位以内に達しているものは下記の通り。

品目 全国
市町村
順位
収穫量
(出荷量)
市内の主な産地 参考
(水稲) 収穫量 1位 144,700t 市内全域 2位: 大仙市秋田県)76,900t
チューリップ(切花) 出荷量 1位 13,300千本 北区、江南区、秋葉区、南区、西区 2位: 深谷市埼玉県)12,900千本
チューリップ(球根) 出荷量 1位 7,390千球 北区、江南区、秋葉区、南区、西区 2位: 砺波市富山県)6,210千球
花木(鉢物) 出荷量 1位 11,800千鉢 東区、江南区、秋葉区 2位: 田原市愛知県)4,410千鉢
枝豆 収穫量 2位 2,560t 秋葉区、南区、西区 1位: 鶴岡市山形県)3,790t
ナシ(日本梨) 収穫量 2位 8,760t 江南区、南区、西蒲区 1位: 福島市福島県)13,200t
ユリ(球根類) 出荷量 3位 1,880千球 江南区、秋葉区 1位: 和泊町鹿児島県)4,130千球
ダイコン 収穫量 5位 28,494t 北区、西区 1位: 三浦市神奈川県)74,603t
カブ 収穫量 6位 2,900t 西区 1位: 柏市千葉県)15,000t
ナシ(西洋梨 収穫量 6位 959t 江南区、南区、西蒲区 1位: 天童市(山形県)3,740t
スイカ 収穫量 7位 12,900t 北区、西区、西蒲区 1位: 植木町[5]熊本県)20,200t
※平成18年 農林水産省 農林水産関係市町村別データより

この他栽培されている農作物のうち、出荷量が多いものは下記の通り。

品目 収穫量
(出荷量)
市内の主な産地 参考
大豆 1,450t 秋葉区、南区、西蒲区  
葉たばこ 971t 北区、西区、西蒲区  
トマト 4,850t 北区、南区、西蒲区  
なす 1,950t 北区、江南区  
きゅうり 4,670t 北区、南区、西蒲区  
食用菊(カキノモト) - t 南区  
1,310t 南区、西蒲区  
2,870t 秋葉区、西蒲区 主に「八珍柿」と呼ばれる平核無柿を栽培。
秋葉区に八珍柿の原木が存在する
ぶどう 1,670t 江南区、南区  
メロン - t 北区、西区、西蒲区  
※平成18・19年 新潟農林水産統計年報より

漁業

新潟市は日本海に面し、信濃川と阿賀野川の二大河川が流れる地形もあいまって、古くから漁業も盛んである。

海面漁業

新潟港西港区の万代島には漁港区が設けられ、沿岸漁業沖合漁業の基地となっている他、下越地方の海面漁業の中枢機能が置かれている。その他、市域には下記の4箇所の漁港が所在し、いずれも沿岸漁業を行っている。新潟漁業協同組合は、市域を含む下越全域と中越全域の漁業を管轄している。

第1種漁港(新潟市が管理)
  • 松浜漁港: 北区の阿賀野川右岸河口部、新井郷川放水路河口部
  • 新川漁港(五十嵐新川漁港): 西区の新川河口部
  • 巻漁港 : 西蒲区越前浜
第2種漁港(新潟県が管理)
  • 間瀬漁港 : 西蒲区間瀬

内水面漁業

一方、内水面漁業は信濃川、阿賀野川の2河川と中央区の鳥屋野潟、西区の佐潟、御手洗潟の3湖沼が主な漁場となっている。年間の漁獲高は150t前後とごく小規模だが、信濃川ではサケの種苗生産を行っており、毎年稚魚の放流が行われている。

地域

健康

  • 平均年齢:43.3歳(2000年
  • 男性平均年齢:41.5歳(2000年)
  • 女性平均年齢:44.9歳(2000年)

固定電話の市外局番について

2011年現在、新潟市内の固定電話には、3つの単位料金区域=MA加入電話からの通話料金が税別で昼間3分8.5円のエリアで、大部分のMA内においては市外局番をつけずに相互通話できる。市町村域とは必ずしも一致しない。)が混在し、025・0250・0256の3つの市外局番が存在する。さらに、各MAは周辺市町村の一部または全部を含んでいる。

3つのMAの範囲は以下の通り。[6]

  • 025-2DE、-3DE 新潟MA(新潟市の大半の市域、及び聖籠町の一部を含む)
  • 0250-2E、-3E、-4E、-5E、-6E 新津MA(新潟市南 - 東部の一部、及び五泉市のほぼ全域、阿賀野市の全域を含む)
  • 0256-7E、-8E、-9E 巻MA(新潟市南 - 西部の一部、及び燕市の一部、長岡市の一部、弥彦村の全域を含む)

新潟MAは、1986年昭和61年)11月1日に新潟県内で最初に市外局番を3桁化した。電話番号の逼迫対策及びMA内を市外局番をつけずに通話可能とするため、0252-DE・0253-DE・02537-E・02538-E・025385-の地域を「025-CDE」に統一した。また、新津MAは1985年(昭和60年)3月27日、巻MAは1984年(昭和59年)12月12日に市外局番を統一した。

新潟県内には市外局番「025」を使用している地域が複数あるが、このうち市内局番200・300番台が新潟MAに割り当てられている。 また、3桁化当時、市外からの天気予報番号であった「025-177」を「025新潟MA」に設定するために市内局番100番台も新潟MAに割り当てられた。 しかし後から、県内で新潟MA以外の「025区域」が発生したため「025-177」では新潟MAとしての識別ができなくなり、市外からの天気予報番号はかつての「0252-177」に戻された。 この経緯から(新潟MAの「100番台」は現在もNTTの方形区画を表記する 単位料金区域別市外局番等一覧表・東日本一覧表において新潟MAの番号帯として割り当てられているが)、 2011年現在「025-177」をダイヤルすると 「下越・新潟地方 0252-177」「魚沼・南魚沼・十日町地方 0257-177」「上越・糸魚川地方 0255-177」の各番号が通話料無料で音声案内される。

3つのMA区域中、現新潟市域に割り当てられている市外局番・市内局番は以下の通り。

  • 025 : 新潟MA区域のほぼ全域
    • 200番台 : 北区、中央区、東区、西区、江南区、秋葉区(覚路津)、西蒲区(巻大原)、北蒲原郡聖籠町(位守町、亀塚、蓮潟、蓮野、東港、別條)
    • 300番台
      • 360番台 : 南区(白根北部)
      • 370番台 : 南区、西区(黒埼)、西蒲区(中之口地区、五之上)、中央区(200番台逼迫により一部使用)
      • 380番台 : 北区(豊栄)、江南区(亀田、横越)
  • 0250 : 新津MA区域の一部
    • 秋葉区(覚路津を除く)、江南区(阿賀野[収容局・京ヶ瀬])、北区(十二前の一部[収容局・京ヶ瀬])
  • 0256 : 巻MA区域の一部
    • 西蒲区(中之口地区、巻大原、五之上を除く)、西区(木場の一部)

なお、加入電話における各MA間の通話料金距離区分は、新潟MAと新津MA・巻MA間は「隣接区域」(昼間・90秒ごとに税別10円)、新津MAと巻MA間は「20km超30kmまで」(平日昼間・60秒ごとに税別10円)の区分となっている。

市外局番の統一化について

合併、政令指定都市移行が完了したが、市域の市外局番が3つに別れて市外通話となるのは不便なため、市外局番の早期統一化を求める市民の声が「市長への手紙」などへ寄せられることがある。 市としては、市民からの議論が高まった段階で、事業主体であるNTT・総務省に要望していく旨を、新潟市HP内「市長への手紙」で述べている[7]

2008年10月開催の秋葉区及び西蒲区自治協議会[8][9]において、「電話市外局番の統一に関するアンケート」を実施する旨の報告がなされ、12月に新潟市企画調整課により「電話市外局番に関するアンケート」が実施された。アンケートの対象エリアは秋葉区[10]と西蒲区[11]のみ。これは市外局番の変更による影響を最も大きく受けるであろう、その区域の大半が「0250新津MA」に属す秋葉区、及び「0256巻MA」に属す西蒲区の住民の意見が重要であると市側が判断したため。それぞれ区において、一般家庭1000件、事業所1000件を無作為に選び、両区の合計で4000件分のアンケート調査を実施した。調査の結果[12]、「市外局番を統一することに反対」が過半数を超えたため、市としては当面現行の通りとすることが適当と判断した。なお、内訳としては両区とも一般家庭では賛成が過半数を超えたが、事業所では両区とも反対が過半数を超えた。

統一化における課題

  • 0250 - 新津MA区域に関して

2011年現在、新津MA区域には五泉市阿賀野市もその市内通話に含まれている。秋葉区を新潟MA区域に変更すると、「秋葉区」と「五泉市、阿賀野市両市」間との通話は市外通話扱いとなる。それと同時に、旧新津市にある通話料金の距離基点となる基地局を五泉市または阿賀野市に移動する必要も生じ料金体系が変更される。 また、当然の事ながら市外局番の頭から4番目の数字が「0」である新津MA区域は、従来の桁ずらしによる3桁市内局番方式による統一が不可能であり、市内局番の変更が必要となる。千葉県我孫子市柏市(柏MA)などで「04」を採用しているのにならい「02」とする方法も考えられるが論議はなされていない[13]

  • 0256 - 巻MA区域に関して

これも同様で、現在、西蒲原郡弥彦村燕市の一部(旧西蒲原郡吉田町、旧分水町 (燕市は全域が市外局番0256であるが、三条MA(旧燕市)と巻MAに分かれている) )、長岡市の一部(旧三島郡寺泊町及び旧南蒲原郡中之島町の各一部)がそのエリアに含まれている。こちらは、燕市や長岡市のMA統一と歩調を合わせた調整も考えられる[14]

教育

新潟市中心部に「学校町」があるが、これは、新潟大学旭町キャンパスにはかつて同大学の全ての学部があり、その周辺には高等学校が三校あったことに由来する。

一方、古町新潟駅周辺などには、専門学校が立ち列ぶ。特にNSGグループの専門学校が多い。

大学

国立大学法人
私立

短期大学

高等学校・中学校・小学校

新潟市の小中学校・高等学校一覧を参照。

特別支援学校

各種学校

専修学校

学校教育以外の施設

職業訓練施設
自動車教習所
  • 新津自動車学校
  • 東新潟自動車学校
  • 新潟自動車学校
  • 新潟中央自動車学校
  • 新潟関屋自動車学校
  • 新潟文化自動車学校
  • 白根中央自動車学校
  • 巻中央自動車学校
  • 蒲原中央自動車学校

施設

図書館・図書室

新潟市内には県立1館、市立18館の図書館がある。これに加え市立の地区図書室が出張所・連絡所・公民館などに計29室設けられている。また新潟大学の附属図書館は学外向けにも開放しており、原則として県内在住者であれば利用登録が可能である。

市立図書館には長らく基幹となる施設がなく、沼垂図書館が実質上の中央図書館的な機能を果たしていたが老朽化が著しく、蔵書の収容施設が不足していた。一部は廃校となった小学校などに所蔵され、そのため保存環境の悪さに起因する蔵書の傷みなどが問題となっていた。こうした問題の解決のため中央図書館の建設計画が立案され、2007年(平成19年)10月1日、旧市立長嶺小学校跡地に新潟市立中央図書館(愛称・ほんぽーと)が開館した。なお中央図書館オープンに伴い、沼垂図書館は2007年(平成19年)5月31日をもって閉館している。

  • 新潟県立図書館
  • 新潟大学附属図書館
    • 中央図書館(五十嵐キャンパス)
    • 医歯学図書館(旭町キャンパス)

新潟市立図書館

美術館・博物館

メディア

新聞

テレビ局

新潟総合テレビ本社

ケーブルテレビ局

ラジオ局


一部地域ではFM長野(美ヶ原局79.7MHz/出力1KW、飯山野沢局81.8MHz/出力30W)、ふくしまFM(会津若松局82.8MHz/出力250W)、秋田放送(秋田936kHz)、北日本放送(富山738kHz)が受信できる。また北海道放送(札幌局1287kHz)、STVラジオ(札幌局1440kHz)、東北放送(仙台1260kHz)やTBSラジオ(954kHz)、ニッポン放送(1242kHz)、ラジオ日本(1422kHz)も微弱ながら日中受信できる。天候によっては北海道放送(函館局900kHz)、東海ラジオ放送(名古屋局1332kHz)、KBS京都(1143kHz)、毎日放送(1179kHz)も受信できることもある。

娯楽

スポーツ

2001年(平成13年)に竣工した新潟スタジアム東北電力ビッグスワンスタジアム)はJリーグ・アルビレックス新潟のホームスタジアム。観客動員数はリーグでもトップクラスである。また2002年(平成14年)には2002 FIFAワールドカップの開催地となり、日本側の開幕戦が行われるなど3試合が開催された。その後もJリーグオールスターサッカーや日本代表戦などが開催されており、サッカー以外にも陸上競技やラグビーなどのスポーツをはじめ、各種イベントが行われている。

また2009年(平成21年)に竣工した新潟県立野球場HARD OFF ECOスタジアム新潟)は、建設構想から約20年の紆余曲折を経て完成した野球場で、BCリーグ新潟アルビレックスBCが月に1 - 2回ホームゲームを開催する。また同年以降、プロ野球公式戦が開催されているほか、2010年(平成22年)にはオールスターゲーム第2戦が開催された。本州日本海側の都市でオールスターゲームが開催されたのは1996年(平成8年)の富山市に次いで2箇所目。この他にも高校野球社会人野球などのアマチュア野球が行われる。

この新潟スタジアムと県立野球場は中央区清五郎・長潟にある新潟県スポーツ公園の園地内に位置している。同公園は2009年(平成21年)秋開催の国民体育大会トキめき新潟国体」と全国障害者スポーツ大会トキめき新潟大会」に合わせて整備されたもので、同国体・大会ではそれぞれ11競技が市内各地で実施された。

前述の県立野球場の他に、市域内には硬式野球で使用できる市有の野球場が4球場ある。このうち旧市域には鳥屋野運動公園野球場(中央区女池南)と新潟市小針野球場(西区小針)の2球場があるが、いずれも築40年以上を経て老朽化が進んでいる。市では編入市域2箇所で新たな野球場の整備事業を進め、このうち西区黒埼地区のみどりと森の運動公園野球場2011年夏に供用を開始した。一方、南区白根地区の野球場(名称未定)は引き続き整備事業を進めており、2012年度中の竣工を予定している。

全国的には余り知られていないが、新潟市では戦前から草野球が盛んに行われており、特に市の主催により旧市域を中心に毎年開催されている「早起き野球大会」は全国屈指の規模を有する。この早起き野球は仕事や学業に支障をきたさないよう配慮するため、市内の草野球チームの間で早朝から練習を行う慣例が広がったのが元々の発祥である。1964年(昭和39年)の新潟地震を契機に行政ぐるみで運営に取り組み、1966年(昭和41年)に第1回大会を開催、59チームが参加し「復興のシンボル」とも謳われた。ピークの1981年(昭和56年)には944チーム、約19,000人が参加。これは当時の市の男子人口(約22万人)の1割近くにも及んだ。近年は200チーム前後まで減少しているが、それでも全日本早起き野球協会のデータによれば、参加チーム数は全国28の道府県庁所在地の中で最も多い(早起き野球が行われていない18市と、23区のデータが無い東京都を除く)。また北区や秋葉区、南区、西蒲区など編入市域には照明設備が整備されている野球場・グラウンドがあることから、これら行政区の草野球大会は早朝とナイターとを組み合わせた形式で開催されている。

かつて市域内にはスケートリンクが2か所あったものの、新潟アイスリンク(中央区南笹口)が2003年(平成15年)に閉鎖されて以来、現在は1か所も存在しない。このため下越地方のアイススケート競技関係者は柏崎市上越市、或いは県外にまで練習環境を求めざるを得ない状況が長らく続いていた。新潟市では市民や競技関係者からの要望を受けて2011年秋、中央区鐘木地内の新潟市民病院に隣接する市有地を建設地として、国際規格のメインリンクを有する「新潟市アイスアリーナ」(仮称)の整備事業に着手し、2014年の開場を目指して建設計画の策定を進めている[15][16]


スポーツ施設

その他

  • 北区
    • 新潟市豊栄南運動公園(野球場・屋内ゲートボール場・多目的グラウンド)
    • 新潟市豊栄武道館
  • 東区
    • 新潟市中地区運動広場(庭球場・ゲートボール場)
    • 新潟市庭球場(テニスガーデンにいがた)
  • 中央区
    • 新潟市西海岸公園(少年野球広場)
  • 江南区
    • 新潟市亀田ふれあいドーム
    • 新潟市かわね公園グラウンド
  • 秋葉区
    • 新潟市新津武道館
    • 新潟市小須戸柔剣道場
    • 新津クレー射撃場
    • 新津カントリークラブ
  • 西区
  • 西蒲区
    • 新潟ゴルフ倶楽部
    • 巻射撃場

プロスポーツチーム

アマチュアスポーツチーム

ホール・ライブハウス

市域内には県や市及び外郭団体などが運営するホール施設があり、特に中央区の白山公園には公営のホールが3施設集中している。また1980年代以降、中央区などでライブハウスが相次いでオープンし、それぞれコンサートや各種イベントなどをはじめ幅広く利用されている。

映画館

かつて現市域内の映画館は、中心市街地の中央区古町周辺をはじめ江南区亀田地区、秋葉区新津地区、西区内野地区、西蒲区巻地区など郊外にも所在していた。だが、郊外の映画館は映画産業の斜陽化が顕著となった1960年代後半から次第に閉鎖が進み、さらに中心部の映画館も老朽化や集客力の低下などの問題から1980年代以降に相次いで閉鎖された。それに代わって1990年代中盤からはシネマコンプレックスが数多く進出。現在は大手によるシネコン4館と、単館系1館の計5館が営業を行っている。

動物園・水族館

市域内には動物園は存在しない。水族館は市が所有する1館がある。

遊園地

現在、市域内には遊園地が1か所も存在しない。かつては西区寺尾(のちに西蒲区越前浜へ移転)の「新潟遊園」や中央区長潟の「鳥屋野苑ファミリーランド」、同区鐘木の「とやのレイクランド」、同区八千代・万代シテイの屋内型アミューズメントパーク「新潟ジョイポリス」などがあったものの、既にいずれも閉園されている。閉園後、新潟遊園のうち寺尾の旧園地の大部分は市が所得し、チューリップ園やバラ園など、かつての施設の一部をそのまま活用した「寺尾中央公園」となっている他、とやのレイクランドは新潟市産業振興センターの臨時駐車場となり、またジョイポリスは商業施設に転換され「ビルボードプレイス2」となっている。他方、オイルショック等の影響を受けて廃業したファミリーランドの跡地は宅地化され、往時の痕跡はほとんど存在しない。

その他

また新潟市を拠点として活動する芸術団体としてダンスカンパニーNoismがある。 本州日本海側最大の都市である新潟から世界規模の文化を発信する事を目的として公的資金により運営されており、海外公演を定期的に行っている。

交通

交通の概要

新潟市とその周辺は、本州日本海側の交通結節点としての機能を担っている。

鉄道ではJR東日本上越新幹線をはじめ、関東地方北陸地方東北地方近畿地方等とを結ぶ在来線特急急行快速列車が運行されている。また高速道路も新潟市を中心に北陸自動車道磐越自動車道日本海東北自動車道が放射状に広がり、高速バスの路線網が県内外の主要都市とを結んでいる。特に県内線の高速バス路線は市内中心部の繁華街や主要施設に直接アクセスできる利点を活かし、各路線とも高頻度で運行されている。さらに国道・県道などの一般道路においても郊外を経由するバイパス道路網が発達しており、市内外各地への移動や都市間輸送に大きな役割を果たしている。新潟空港は国内外各地に路線網を有し、特定重要港湾に指定されている新潟港は、日本海側で唯一の中核国際港湾にも指定されている。

だが一方、市域周辺の公共交通網は脆弱で、市内中心部と市内外各所、市内相互間を結ぶ公共交通機関はJR在来線以外には新潟交通グループのバスしかない。1999年春までは私鉄が1路線あったが、不採算により廃止された。公共交通が脆弱になってゆく一方で幹線道路の整備が進捗したこともあって、新潟市は日常の交通手段を自家用車に依存する比率が非常に高く、全国の都道府県庁所在地47都市の運輸部門における1人あたりのCO2(二酸化炭素)排出量は茨城県水戸市山口県山口市に次いで全国ワースト3位となっている(2000年国勢調査、国立環境研究所「市町村における運輸部門温室効果ガス排出推計手法の開発および要因分析」によるデータ)。また2010年4月時点における全国の政令市19市の中でも、新潟市の都市交通のうち自動車分担率は約70%と最も高い一方、公共交通分担率は約6%と、静岡市浜松市と並んで低い水準にとどまっている[17]

市は2007年(平成19年)春の政令市移行を機に、公共交通の振興や道路交通の円滑化など市内全域の交通施策を体系的に進めながら、多核連携型のまちづくりを促すための短中期計画「にいがた交通戦略プラン」を2008年(平成20年)3月に策定した。その一環としてオムニバスタウンの指定を受けるため、市は新潟交通などと共同で2006年(平成18年)7月から計画策定に着手し、2007年(平成19年)6月4日に国から指定を受けた。この「新潟市オムニバスタウン計画」では、同年11月1日にいがた基幹バス(りゅーとリンク)運行開始をはじめ、市内の路線網再編やバス停の環境整備、非接触式ICカード乗車券「りゅーと」の導入など、主に市内中心部のバス交通の利便性向上を目指しており、計画は2012年度末まで6箇年をかけて進められる予定である(詳細はオムニバスタウン・新潟市の施策を参照)。さらに政令市移行を前後して、中央区を除く市内7区では市及び各区によるコミュニティバス「区バス」が運行されている。またJR線や路線バス、前述の高速バスを活用したパークアンドライドも実施されており、これら駅やバス停には専用駐車場が設けられているところがある。またJR線においても、新潟駅周辺の在来線約2.5kmを高架化する「新潟駅連続立体交差事業」と、それに伴う周辺環境整備を目的とした「新潟駅周辺整備事業」が2007年度から行われており、立体交差化は2015年度中、周辺整備を含めた事業全体は2020年代半ばの完成を目指している(詳細は新潟駅の在来線連続立体交差化を参照)。

その一方で政令市移行を前後して、一部の市民の間からは新潟駅など主要駅から繁華街、公共施設へ直接アクセスできる公共交通手段の整備を求める声が上がり、また近年は古町・本町・万代シテイなど中央区の中心市街地の活性化を目指す動きと連動して、市と関係機関では中心市街地の輸送手段として新たな公共交通システムが導入できるかどうか現在研究を進めており、2010年(平成22年)夏からは「新たな交通システム導入検討委員会」を開くなど具体的な検討作業が進められている。導入する手段はライトレール(LRT)、小型モノレール、現在運行されている前述のにいがた基幹バスを基にシステムを高度化したバス・ラピッド・トランジット(BRT)の3種類の新交通システムのうち1つとし、導入ルートは新潟駅を縦貫して、北側は万代シテイ・古町・新潟市役所白山公園付近を経由して白山駅へ、南側は山潟地区を経由して新潟県スポーツ公園鳥屋野潟公園新潟テルサ新潟市産業振興センター新潟市民病院などが立地する鳥屋野潟南部方面へそれぞれ至る都心軸区間のAルート、白山駅から千歳大橋付近や新潟県庁舎などを経由して鳥屋野潟南部に至るBルート(このA・B両ルートを環状線として整備する構想もある)、新潟駅と県庁舎を最短距離で結ぶCルート、新潟駅と万代島を結ぶDルートの、いずれも中央区内の計4経路を想定しており、同委員会では当面BRTの早期導入を目指し、前述4経路の中でもAルートのうち都心軸に該当する新潟駅 - 古町 - 市役所間を最優先に整備すべきとの提言を市側に提出する見通しである[18]。また市の検討委員会とは別に、県と市が共同で組織する「新潟空港アクセス改善検討委員会」においては、新潟駅から新潟空港へのアクセス改善を図るため空港連絡鉄道の整備構想が議論されている他、前述の「交通戦略プラン」においては、市内中心部から現在軌道系の交通機関がない国道8号方面(西区黒埼地区、南区白根地区など)に至る現行路線バスの運行体系を高度化した「骨格幹線バス」の整備構想が検討されている(2011年度中に社会実験等を実施する予定)。加えてこれらの構想に付随して、想定ルート内の駅・停留所に交通結節点を設け、フィーダーバスなどで郊外各方面へのアクセス効率向上を図る案もある。

だが、過去これまでには現在に至るまでこうした軌道系交通システムの設置構想が何度となく浮上したものの、いずれも立ち消えとなっている。これらの構想はいずれも長期的な視点に基づくものであり[19]、実際に新規の公共交通システムの整備を行う場合は中心市街地など沿線周辺のみならず、こうしたシステムの恩恵を直接受けにくい中央区以外の7行政区も含めた市内全域の市民からコンセンサスを得ることが不可欠で、また仮に導入した場合には充分な需要喚起やコストの低減が求められることになる。また物理的にも、前述の新潟駅周辺整備事業において駅舎高架下東側に整備される「交通広場」はバスターミナルとしての整備を前提としているため、LRT等を経由させる場合には更なる設計変更が必要となる。さらに冬場の積雪・着雪・強風など悪天候への対策も不可欠で、また地下鉄などは多大な導入コストが必要であり、地下鉄以外のシステムを採用する場合においても路線を地下へ経由させる場合には市域の多くが軟弱な地盤であることから、工費や工法に関する問題が大きなネックとなる可能性がある。このように新たな軌道系交通システムを導入する場合には、採算面や物理面に関する問題が山積している。市の都市交通政策課は今後の公共交通網の整備について、政令市移行前後は「まずは現状のインフラを活用する形で公共交通の振興を図り、その上で15 - 20年程度掛けて新たな軌道系の交通システムが導入可能か否かを判断したい」と長期的な展望を示していたが、その後は中心市街地活性化の一環として早期具体化を目指している。

鉄道

新潟駅は、現在駅舎の建て替え、及び周辺道路の整備が進められている。

また、新津駅信越本線羽越本線磐越西線の合流点に当たり、新潟市内第二のターミナル駅となっている。また寝台列車あけぼの」「トワイライトエクスプレス」「日本海」などは新潟駅を経由しないため、中心市街地へ向う場合には新津駅が乗換え駅となる。

尚、市役所や古町へは、新潟駅よりも白山駅の方が若干近い。

上越新幹線

JR新潟駅は、上越新幹線の終着駅でもある。1982年(昭和57年)11月15日に大宮駅 - 新潟駅間が開通。最速列車は、東京駅 - 新潟駅間をノンストップで1時間37分で運転している(上りは1時間40分)。定期列車は日中毎時1本 - 3本の頻度で運行している。新潟駅の東側には引込線が伸び、新潟新幹線車両センターへと続く。ここでは、新幹線車両の日常の点検・整備が行われる。

上越新幹線の新潟以東については、かねてより新潟空港への乗入れや、羽越本線高速化によるアクセス強化の構想がある。最近では新潟駅の高架化事業と合わせて整備しようという動きがみられる。

在来線

現在は東日本旅客鉄道(JR東日本)一社のみが運営しており、新潟駅をターミナルに三路線が走っている。新潟都市圏の鉄道利用者は、本州日本海側で最も多い。また運転頻度も地方としては高いため、鉄道通勤・通学の割合は地方都市としては比較的高くなっている。

JR新潟駅万代口・改札口。2004年11月27日、自動改札機の運用を開始した

また、2004年(平成16年)秋に新潟駅を中心に、信越本線・東三条駅、白新線・新発田駅、越後線・吉田駅の区間各駅に自動改札機が設置され、2006年(平成18年)1月21日からはSuicaのサービスも開始された。その後のエリア拡大によって、現在では新潟市内のJR在来線は全区間が大都市近郊区間に含まれている(新幹線区間である上越新幹線は除く。その他詳細は東日本旅客鉄道新潟支社の項を参照)。

市内には貨物専用駅が一箇所ある。東新潟駅構内に隣接する新潟貨物ターミナル駅がそれにあたる。一部の長距離貨物列車がここを経由するが、関西と北海道を直通する一部の列車は水原駅を経由しており、この駅は経由しない。また、トラックを直接列車に積み込むピギーバック輸送も、新潟ではいち早く取り入れられた(1996年まで運転)。

また、かつて「鉄道の街」として栄えた秋葉区の新津地区にある新津駅周辺も古くから交通の要衝であり、現在でも県内のJR線の要衝として機能している。駅構内にはJR東日本新潟支社管内の気動車の基地である新津運輸区が置かれ、駅南西側にある新津車輌製作所では、JR東日本をはじめとする首都圏鉄道各社の車輌が製造されている。この他、新津東町には新潟市新津鉄道資料館があり、新津と鉄道にまつわる様々な資料を閲覧することができる。

前述の通り、現在新潟駅周辺では在来線の連続立体交差化事業が進められている。また白山駅内野駅巻駅では橋上化や自由通路の開設など駅舎の改築計画が進められている。

私鉄線

市域内には私鉄公営交通路面電車モノレール新交通システムなど鉄道以外の軌道系交通機関を含め、JR線以外の鉄道路線は存在しない。なお2010年4月時点の政令市19市と、2012年春に政令市移行を予定している熊本市を含む計20市のうち、JR線以外の軌道系交通機関が一切存在しないのは、新潟市が唯一である。

かつては新潟交通が運営する新潟交通電車線があり、白山前駅 - 白根駅 - 月潟駅 - 燕駅間を結んでいたが、1999年(平成11年)を以って全線廃止となっている。廃線敷の一部は中ノ口川の堤防拡幅、公園・自転車道・歩道などの整備に充てられるなどして姿を変えつつあり、その他も既に線路や架線、駅舎等は大部分が撤去されて更地化された。このうち月潟駅だけは駅舎を保存した上で周辺部を公園として整備し、敷地内にはかつて運行されていた車両が保存され、美空ひばりの『越後獅子の唄』の歌碑も建立されている。また映画『愛してよ』では、撤去前の焼鮒駅がロケーションに使用されている。

廃線から10年を経過した現在も廃線敷の多くは一部を除き更地のままとなっている。このうち公有地・私有地を除く大部分は新潟交通が所有していたことから、新潟市は自転車・歩行者道などとして整備することを目的に無償譲渡を求めてきた。しかし新潟交通は経営状況の悪化を理由に有償での譲渡を主張し続けたため、開発着手に目途が立たない状況が長らく続いた。しかし2009年(平成21年)、新潟市が廃線敷のうち西区内の約6.2kmを有償で取得した上で自転車・歩行者道として整備する方針が決まり、2010年度(平成22年度)から一部工程に着工、北側約3.0kmの区間は2013年度中の竣工を予定している(その他詳細は新潟交通電車線のページを参照)。

市内の鉄道路線・駅

※上り・下りに関係なく、新潟駅を中心に掲載する。

バス

新潟市観光循環バス「ドカベン号」
新潟交通のノンステップバス・第1期導入車両(新潟駅万代口)

路線バス

新潟市内の路線バスは、新潟交通と同社の地域子会社である新潟交通観光バスが運行している。新潟交通グループは戦時統合によって1943年(昭和18年)末に発足した企業だが、1920年(大正9年)に現市域で最初の路線バス事業が勃興して以来、事業を担ってきたのは全て私企業であり、市営バスなど公営交通の事業実績は現在に至るまで皆無である。

中央区中心部を起点として市内や近郊、郊外とを結ぶ路線網が発達しており、各路線は新潟駅(万代口・南口)、万代シテイバスセンター古町、新潟市役所前の4箇所を主要発着地として運行されている。バスセンターの前身「新潟交通バスステーションビル」(1951年竣工、現新潟テレコムビル立地)は、新潟県内初の本格的なバスターミナルだった。

乗車方法は後乗り前降り後払い方式で、運賃は整理券方式の多区間制である。中央区中心部のうち新潟駅万代口・万代シテイ周辺には「ワンコイン区間」(大人100円)が、その外郭部には「市内均一区間」(大人200円)がそれぞれ設定されている。プリペイドカードとして磁気カードのバスカードが利用可能である。また新潟交通では2011年(平成23年)4月24日から、市内の路線バスの一部を皮切りにIC乗車カードりゅーと(RYUTO)」のサービスを開始し、今後サービスエリアを順次拡大する予定である(詳細は「りゅーと」の項目を参照)。

新潟市内のバス路線のうち、新潟駅万代口から古町、市役所前を通り、国道116号新潟市道曽和インター信濃町線を経由して新潟大学・内野方面に向かう「西小針線」と、市役所前から古町を通り(一部新潟駅万代口発着)東港線国道113号を経由して松浜・新潟競馬場太郎代浜方面に向かう「松浜線」の2路線は利用客が特に多い。この2路線には都市新バスシステムが導入されており、主要バス停にはバスロケーションシステムによる位置案内表示装置が設置されている。これはバス車内の案内放送と無線を介して連動し、表示と音声を用いてバスの接近を知らせるものだが、県内の一般路線バスでこの都市新バスシステムを採用した例は結局この2路線だけにとどまった。

だがその後、県内バス会社は国土交通省と共同で路線バス・高速バスのリアルタイム位置案内サービス「にいがたバスi」の運用を2001年(平成13年)春から段階的に開始し、新潟市域内では2007年春までに市内・近郊の主要一般バス路線と県内外の高速バス全路線への導入が完了した(但し一般路線バスのうち、新潟交通観光バスが管理する一部区間は対象外)。このサービスではインターネットと携帯電話でバスの運行情報や現在の走行位置などを確認することができる。なお、前述2路線の都市新バスシステムによるバスロケは既に導入から20年以上を経過して老朽化が進んだため「バスi」のシステムへ順次入れ替えが進められ、加えてその他の路線の主要停留所でも「バスi」のシステムによる位置表示装置の導入が進められている。

2004年(平成16年)4月24日からは、新潟市中心部の観光施設を経由する観光循環バスが運転されている。2003年(平成15年)7月から9月にかけて試験運転し、好評だったことから定期運転化されたもの。小型ノンステップバス2両を採用し、それぞれの車体には新潟市出身の漫画家によるキャラクターが描かれており、外回り(白山公園先回り)の車両は水島新司の「ドカベン号」、内回り(朱鷺メッセ先回り)の車両は高橋留美子の「犬夜叉号」となっている(検車等により、一般の小型車輌で運行する日あり)。なお、かつては市近郊の観光名所を巡る定期観光バスが運行されていたが、不採算のため2002年(平成14年)に全廃された。

しかし概要でも頭書した通り、新潟市は他の地方都市と同様、路線バスに関しては近年厳しい運営状況が続いており、新潟交通グループも採算の低い路線を徐々に廃止・削減するなど事業規模は縮小の一途を辿っている。このため郊外線の一部には、行政や住民組織などの助成金によって運行が維持されている路線・区間も多い。こうして市域周辺では同社のバス路線網が脆弱化したことによって公共交通の空白域が徐々に増加し、日常の足を自家用車のみに頼らざるを得ない地域も数多く点在しており、子供やお年寄りなど交通弱者の日常生活にも少なからず影響を及ぼしている。こうした事から市や新潟交通グループなどでは頭書の「オムニバスタウン計画」によって路線網再編や各種インフラの整備を6箇年計画で進めながら、バス交通の振興を図っている。

コミュニティバス

また、市内にはコミュニティバスが運行されているところがある。

旧白根市では既存のローカル路線が廃止されたのに伴って、2004年(平成16年)12月中旬から白根市(現南区役所)が事業主体となり、新潟交通西(現新潟交通観光バス)が運行を受託する「循環バス」の運行が開始された。この白根地区循環バスは現在の南区区バス(レインボーバス)の前身にあたる。また、住民組織によるコミュニティバス(乗合タクシー含む)が2005年(平成17年)4月から西区赤塚地区で、同年11月から江南区亀田地区で、2007年(平成19年)7月から中央区の新潟島北部(下町=しもまち)で、2008年(平成20年)4月から西区坂井輪地区でそれぞれ運行されている。また新潟交通グループの路線バスの一部区間も「住民バス」として運行されている。

また2007年(平成19年)春からは中央区を除く市内7区で「区バス」と呼ばれるコミュニティバスが運行されている。いずれも市及び区が事業主体となり、新潟交通グループなど民間が受託する形式により運行されている。前述の南区で2004年(平成16年)から事業化されたのを皮切りに、2007年(平成19年)の政令市移行を前後して北区、東区、秋葉区、西区、西蒲区で相次いで事業化された。また江南区では2007年度(平成19年度)に社会実験を2度実施した後、2008年(平成20年)から正式に事業化されている。

高速バス

新潟市は、新潟駅万代口をターミナルに、県内各地ならびに県外各地を結ぶ高速バスの路線網が全国的に見ても発達している地域である。

各路線は新潟交通グループと越後交通頸城自動車蒲原鉄道阪急バス西武バス名鉄バス日本中央バス会津乗合自動車福島交通JRバス東北北陸鉄道富山地方鉄道長電バスの各バス会社が発着地に応じて共同で運行している。

太字は県外の都市を表す。

昼行高速バス路線

夜行を含む高速バス路線

道路

ファイル:Niigata Bypass Map 201009.png
新潟市近郊バイパス道路網
新潟バイパス
「高速道路」の表記

一般道路

新潟市を始点・終点とする国道の道路元標は、柾谷小路と本町通が交差する、本町通七番町・本町十字路(本町交差点)に設置されている。また、信濃川に架かる萬代橋は、国道の橋としては東京都中央区日本橋に続く全国二例目の重要文化財に指定されている。

市内の国道は、市内を北東から南西に縦貫する国道7号・8号・116号の新潟バイパス(含新新、新潟西バイパス)をはじめ、南北に横断する国道49号・403号の亀田バイパス(含横雲バイパス)・新津バイパス(含新津南バイパス)、秋葉区新津地区を東西に横断する国道460号の新津東バイパス、西蒲区巻地区を南北に貫く国道116号の巻バイパスなど、連続立体交差方式によるバイパス道路網が発達している。将来的には栗ノ木バイパスを連続立体交差化して、東港線柳都大橋と直結させる計画もある。

このうち新潟バイパスは特に交通量が多く、とりわけ女池IC - 竹尾IC間は全国の一般道の中で最も交通量の多い区間とされている。しかしながら立体交差で車線数も多いため、交通は円滑に流れている。これらの連続立体交差のバイパス道路網は元来、都市間輸送路を郊外に移して市中心部の交通を円滑化する目的で建設されたものではあるが、現在はそれにとどまらず、市民の生活道路として都市高速道路のような役割を果たしている。前掲の主なバイパス道路の詳細は新潟市内のバイパス網を参照。

またバイパス道路網の役割を補充する道路として、市内を半同心円状に結ぶ外環状道路が幾つかある。県道2号県道16号新潟大外環状線、国道460号などがそれにあたる。このうち大外環状線と国道460号では現在、新設区間の建設が進められている(いずれも全線竣工の時期は未定)。

このように市内各地でバイパス道路網の整備が進捗している一方、それ以外の一般道路は片側3車線以上の広幅員の区間が少ない上、旧来の幹線道路では車線の増強など道路施設の整備が行き届いていない箇所も数多く、市内各地には慢性的に渋滞が発生する区間が点在する。

中央区中心部の新潟島地区には一方通行となっている区間が多く、これは他の都市と比べても高い割合と言われている。特に古町周辺の柾谷小路を中心とする地域では1966年(昭和41年)、西堀通り・東堀通りをはじめとする一部幹線道路が一方通行化され、それまで慢性的に発生していた渋滞の解消が図られた。だが一方で、これら一方通行の沿道を目的地とする場合、立地によっては大きく迂回する必要があるため、特に市外・県外からの観光客がタクシーを利用した場合には苦情が出ることも少なくなかった。

しかし2002年(平成14年)に新潟みなとトンネル柳都大橋が開通し、その後も道路の整備が進んだことから信濃川右岸側と新潟島とのアクセス効率が次第に向上し、慢性的に渋滞していた萬代橋も交通量が若干減少するなど交通の円滑化が図られた。また2008年(平成20年)7月24日から西堀通り・東堀通りなどの一方通行規制が42年ぶりに解除され、古町周辺の交通も円滑化が図られつつある。しかしいずれも、日中(7時から22時)は柾谷小路からの右折禁止措置が継続されている上、昨今の道路交通法改正による駐車規制の強化もあって、車から店舗などへの荷物の搬入やタクシーの乗降がしづらくなるなどの課題が生じた。このため、新潟市と古町・本町商店街の関係者で組織される「新潟島中心部交通政策検討会」では道路の有効活用を目的に、2010年(平成22年)3月8日から3月24日にかけ、西堀通り・東堀通りの各一部区間で片側1車線の通行を規制して荷捌きスペースを設置する社会実験を実施した。この結果を踏まえ、今後の施策に反映させる予定である。

なお、市内には道の駅が3箇所設けられている。このうち道の駅豊栄は、日本で初めて一般道路に設けられたパーキングエリアで「道の駅 発祥の地」に認定されている。

高速道路

新潟中央JCTは、北陸自動車道日本海東北自動車道磐越自動車道の3路線が分岐する要衝となっている。

このため、新潟中央JCT周辺のICを案内する道路標識には、インター名と合わせて「○○自動車道」か「○○道」のような路線名が併記されておらず、右写真のように「高速道路」という表記を使用している。

北陸自動車道は、北陸地方全体や近畿地方へ、更に長岡市で分岐する関越自動車道を通じて関東地方へ、上越市で分岐する上信越自動車道を通じて中央高地太平洋側へと、それぞれ至る。磐越自動車道は、途中で東北自動車道と交差して常磐自動車道に達して、東北地方太平洋側へと至る。日本海東北自動車道は当市域を通過する部分は既に開通済みで、村上市朝日まほろばICまでの区間が開通している。なお、新潟市内の高速道路は磐越道の新潟PA以東、日本海東北道の豊栄SA以東を除いて4車線で供用されている。磐越道の新潟PA以東、日本海東北道の豊栄SA以東は現在暫定2車線(対面通行)で供用されている。

また、市域内にはスマートインターチェンジが3か所整備されている。西区にある北陸道の黒埼パーキングエリア(黒埼スマートIC)は2006年(平成18年)10月1日から(高崎・富山方面、村上・会津若松方面とも流入流出可能)、北区にある日本海東北道の豊栄サービスエリア(豊栄スマートIC)は2007年(平成19年)4月1日から(但し高崎・富山・会津若松方面への流入流出のみで、村上方面への流入流出は不可)、それぞれ社会実験を経て正式供用を開始している。いずれも利用できるのは午前6時から午後10時までである。また、秋葉区の磐越道では本線直結型の新津西スマートIC2011年12月17日より供用開始した。こちらは24時間利用可能である。さらに、東区の日本海東北道・西野バスストップ付近では2013年度中の供用開始を目指して新潟東スマートインターチェンジ(仮称)の整備計画が進められており、これにより市域内のスマートICは計4か所となる予定である。

市内を走る主な道路

高速自動車国道

自動車専用道路

一般国道

(※括弧内は重複区間となっている路線)


県道(主要地方道、一般県道)

新潟市内を走る県道一覧参照

主な一級幹線市道

道の駅

その他、道路に関する項目


空港

市の東部、阿賀野川河口の左岸側に新潟空港が立地する。市街地に隣接しているためアクセスが良い。

国際線は4か国8路線(うち1路線は休止中)が就航している。開設は地方空港の中では早く、1973年(昭和48年)に日本航空およびアエロフロート航空(当時)によりハバロフスク線が開設されたのを端緒に、現在定期路線がロシア極東地方、中国東北部ソウルグアムなどへ運航している他、プログラムチャーター便が不定期で運航されるなど、地方空港としては路線数が多い。特に極東ロシア方面の路線は開設当初、日本国内では新潟からしか運航していなかった。この極東ロシア2路線は現在、ウラジオストク航空が本拠地ウラジオストク空港ハバロフスク空港から新潟へ乗り入れている[20]。しかし2010年(平成22年)春、両空港と成田国際空港を結ぶプログラムチャーター便の運行が開始されると、新潟便は週各2便から各1便に減便され、搭乗率も低下[21]。加えて2010年(平成22年)10月末から3月末までの間、路線開設以来初の冬季休航が決定するなど路線の規模縮小が相次いでいることから、新潟県・市は経済・文化交流などの面から懸念を示していた。その後11月下旬、ウラジオストク航空に対して県が7000万円、市が3000万円を支援する旨を申し出たことから、両路線とも冬季休航を中断して12月下旬から順次運航を再開。だが2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で搭乗者数が大幅減となったため、両路線とも同年6月末までの休航が決定するなど、近年の極東ロシア路線の運航体制は紆余曲折をたどっている。

一方、国内線は新千歳空港名古屋中部国際空港名古屋飛行場)、大阪国際空港福岡空港那覇空港の5方面6路線が就航している。かつては前掲以外の国内各地への路線も就航していたものの、搭乗率の伸び悩みなどもあって休廃止が相次いだ他、既存路線でも減便や路線の存廃が論議されるなど、近年は利用者数の開拓が懸案である。なお、2008年(平成20年)秋以来休止している佐渡空港とを結ぶ路線は当初2010年度(平成22年度)中の運航再開を予定していたが、運航事業者である新日本航空の事業計画再整備が遅れ、再開予定は2011年(平成23年)夏に繰り下げられた。

その他詳細は新潟空港の項を参照。

港湾・水運

新潟港

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新潟東港コンテナターミナル
新潟西港

市域には新潟港があり、中央区・東区の信濃川両岸を港域とする河口港湾の西港区(新潟西港)と、北区・北蒲原郡聖籠町に跨る堀込み港湾の東港区(新潟東港)の2港域から成っている。特定港特定重要港湾のほか、日本海側の港湾としては唯一中核国際港湾にも指定されており、本州日本海側の海上交通の要衝の一つになっている。

西港区は古代から平安時代にかけて開かれた港で、1858年日米修好通商条約では開港五港の1つとして指定されるなど、国際港として古くからの歴史を持つ。一方の東港区は、西港区が手狭となった上、構造的な問題により大型船舶の入港が困難であったことなどから機能拡充のため整備され、1969年(昭和44年)に開港した。現在西港区は旅客と貨物の双方を、東港区は貨物を取り扱っている。

東港区には本州日本海側では最大の取扱個数を有する国際コンテナターミナルが設けられている。西港区は佐渡汽船新日本海フェリーの佐渡・北海道・敦賀航路などが発着する他、以前国際旅客ターミナルには北朝鮮の貨客船「万景峰号」も入港していた。但し2006年(平成18年)7月5日から対北朝鮮経済制裁措置の一環として、同国籍の船舶は日本国内の港湾への寄港が禁止されており、この制裁措置はその後段階的な延長を経て2011年(平成23年)4月13日まで継続している。

漁港

#漁業を参照

水上バス

中心部を流れる信濃川を経由する水上バスが、信濃川ウォーターシャトルにより定期運航されている。市内の観光資源としての役割は元より、鉄道とバスに続く第三の通勤・通学の足として定着させることを目指している。

  • 定期航路
    • みなとぴあ - 朱鷺メッセ - 萬代橋西詰 - 県庁前 - ふるさと村

観光

名所・観光地

国の重要文化財に指定されている「萬代橋」

祭事


イベント

音楽関係

  • 日本海夕日コンサート
  • NIIGATA JAZZ FESTIVAL
  • 新潟JAZZストリート
  • メタソルグレート

文化関係

その他


名物料理


伝統産業

新潟市を舞台にした作品

映画

小説

歌謡

唱歌

大和田建樹作詞の「鉄道唱歌」では、第4集北陸篇において新潟は5番を割かれて歌われている。日本海側の都市で、日米修好通商条約における開港指定五港に認定され、大きく栄えていたことなどが関係していると見られる。なお、歌が作詞された当時は新潟駅は存在せず、沼垂駅がこの地のターミナルになっていた。

  • 42.もみじは新津秋葉山 桜は亀田通心寺 わするな手荷物傘鞄 はやここなるぞ沼垂は
  • 43.おるればわたる信濃川 かかれる橋は万代の 名も君が代とときわにて 長さは四百数十間
  • 44.川のかなたは新潟市 舟ゆく水の便(たより)よく わたせる橋をかぞうれば およそ二百もありとかや
  • 45.春は白山公園地 一つににおう梅桜 夏は涼しき日和山(ひよりやま) 鯛つる舟も目の前に
  • 46.汽船の煙海を染め 商家の軒は日をおおうげにも五港の一つとて 戸数万余の大都会

出身有名人

政財界

学界

漫画家

(人名の後に、代表作一作を括弧内に記す。)


芸術家(除漫画家)

作家


その他

芸能

俳優・声優

声優


音楽家 (五十音順)

タレント

アナウンサー


スポーツ

サッカー

野球

相撲

その他

名誉市民

脚注

  1. ^ 平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2012年1月26日閲覧。
  2. ^ 観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2012年1月26日閲覧。
  3. ^ 区イメージカラー(新潟市政策企画部シティプロモーション推進課) : 色の選考は、区民アンケートや専門家のアドバイスを参考にして、市民の代表と区長による「イメージカラー調整会議」で決定し、2007年(平成19年)9月26日に発表された。
  4. ^ 政令市の食料自給率2位は、浜松市の12%である。
  5. ^ 植木町は2010年3月23日、熊本市に編入合併している。
  6. ^ 新潟市議会 平成17年 9月定例会本会議 -09月16日-03号
  7. ^ 新潟市-市長への手紙 政令指定都市移行後の「市外局番」の早期統一について
  8. ^ 第7回秋葉区自治協議会
  9. ^ 第7回西蒲区自治協議会 会議録4 - 7ページ (PDF)
  10. ^ あきは区役所だより 2008年12月7日発行 (PDF)
  11. ^ 区役所だより「にしかん」WEB版 2008年12月7日発行
  12. ^ 新潟市企画調整課-電話市外局番のアンケートの結果について
  13. ^ 新潟市-市長への手紙 市外局番統一について
  14. ^ 市外局番0256はどうなるの?(燕・吉田・分水合併協議会だより第7号) (PDF)
  15. ^ (仮称)新潟市アイスアリーナ整備事業 - 新潟市
  16. ^ 新潟市にスケート場をつくる会
  17. ^ 新潟市の分散ネットワーク型都市構造と都市交通の現況評価 報告書(2009年7月17日)- 新潟市 (PDF)
  18. ^ 新たな交通システム導入検討委員会(新潟市)
  19. ^ 過去には新潟駅周辺のJR線を廃止し全て新交通に置き換えるという構想が出たこともある。
  20. ^ ウラジオストク線、ハバロフスク線は元々アエロフロートが運航していたものをウラジオストク航空とダリアビア航空の2社へ移譲させたものだが、その後ダリアビア航空が運航停止となった為、現在は2路線ともウラジオストク航空が運航している。
  21. ^ 新潟空港発着の極東ロシア2路線が搭乗率低下に至った理由としては、成田線の開設によって首都圏からのビジネス利用客が漸減した事が最も大きいとされる。加えて利用客の中でも大きなウェイトを占めていた、極東ロシアからの中古自動車バイヤーの搭乗数が減少した事も要因として挙げられる。極東ロシアでは1990年代以降、日本からの輸入中古車が重宝されていたが、ロシア政府が2009年(平成21年)1月に中古輸入車の関税引き上げ策を施行した事によって、新潟市周辺の中古車業者との商談・車両調達を目的に来日していた彼らの搭乗数も減少。結果、日ロ間の輸出総台数は引き上げ策施行前の1割程度まで激減している。

関連項目

外部リンク

行政
観光