国道289号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
一般国道

国道289号標識

国道289号
総延長 274.9 km
実延長 254.0 km
現道 235.3 km
制定年 1970年指定
起点 新潟県新潟市中央区
本町交差点(地図
主な
経由都市
新潟県燕市三条市
福島県南会津郡只見町白河市
終点 福島県いわき市地図
接続する
主な道路
記法
Japanese National Route Sign 0116.svg国道116号
Japanese National Route Sign 0008.svg国道8号
Japanese National Route Sign 0252.svg国道252号
Japanese National Route Sign 0121.svg国道121号
Japanese National Route Sign 0004.svg国道4号
Japanese National Route Sign 0118.svg国道118号
Japanese National Route Sign 0006.svg国道6号
テンプレート(ノート 使い方) ウィキプロジェクト 道路
新潟市中央区 千歳大橋付近(国道116号との重複区間)
福島県西郷村 甲子峠付近にて。甲子道路開通により交通量は増大傾向にある。
福島県いわき市錦町(旧勿来市)にて

国道289号(こくどう289ごう)は、新潟県新潟市から福島県いわき市へ至る一般国道である。

概要[編集]

国道49号と並び、新潟県と福島県を横断する国道である。起点である新潟市から燕市にかけては国道116号と重複している。新潟県燕市からは東へ経路をとる。

燕市から三条市へと新潟県県央地域を西から東へ横断して福島県只見町に至るが、両県境で最大の難所である八十里越の区間については、三条市大字塩野渕から只見町大字叶津字入叶津に至る延長19.1 kmの区間が自動車の通行不能区間として残存している。両県と国土交通省北陸地方整備局長岡国道事務所では「八十里越道路」の改築事業を実施しており、数十のトンネル群が国土交通省の権限代行による直轄工事で進められている[1]。沿線は急峻な地形で豪雪地帯にあり、構造物の建設は春季から秋季にかけての約半年間に限られることから事業は長期にわたっており、全線の供用開始は2020年代半ばが見込まれている。

福島県南会津から甲子峠を福島県下最長となる甲子トンネル(全長4,345 m)で抜けて東進し、福島県中通り地方の白河市を経て、阿武隈高地の山間地を横断して太平洋側のいわき市に至る。

路線データ[編集]

一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。

歴史[編集]

新潟・福島県境の八十里越区間は、古くからの街道筋である旧八十里街道を踏襲する道である。ただし現在の国道指定された登山道区間とはルートが完全に一致しておらず、明治時代に整備された旧街道筋の区間は廃道状態となっている[1]

福島県の下郷町と西郷村の5.9 km区間(甲子峠)も長らく自動車通行不能区間であったが、バイパスの甲子道路が完成し、2008年9月21日に開通した。この区間の開通により、従来80かかっていた下郷 - 白河の所要時間が50分に短縮された。また、宇都宮方面や同じ県内郡山方面からも東北道白河インターチェンジ経由で下郷町のほか、大内宿、隣接する南会津町や遠くは檜枝岐村方面も従来ルートより短縮が計れるようになった。これにより、当国道の不通区間は前述の八十里越区間のみとなった。また、甲子道路の開通まで、不通区間の西郷村側では、旅館の本館と離れをつなぐ渡り廊下の屋根を国道のルートが潜っていたり、さらにその先では人のみが通れる極めて狭い登山道に路線番号標識が立つなど[6]、一種の名所となっていたが、上記甲子道路の開通に伴い現在は指定から外れ、標識も撤去されている[7]

年表[編集]

路線状況[編集]

起点・新潟市 - 燕市の国道116号重複区間は住宅地や商業施設が多く立地しており、また国道116号が新潟市と柏崎市で最短で結ぶ路線であることから交通量が多い。

燕市から三条市にかけては、複数の箇所で道路が複雑にクランクしており、右左折が必要な箇所も多い。またかつて燕市東太田から同市燕橋北詰にかけては、1本の道路でつながっているにもかかわらず遠回りなルートが国道指定され、このうち同市秋葉町一丁目(秋葉町一丁目交差点から中ノ口川堤防の道路までの間)地内では吉田方面への一方通行となっている区間が存在していたが、2010年から現在のルートに変更された。

新潟県の三条市内の区間では旧国鉄弥彦線(通称・弥彦東線)の跡地(軌道敷)を転用の上拡幅整備した箇所が存在する。同様に、福島県の白河市から棚倉町にかけての区間では、JRバス白棚線専用道(かつてこの区間に運行されていた鉄道線の軌道敷を利用したもの)を転用の上拡幅整備した箇所が存在する。

バイパス[編集]

(右の「表示」を押す)

通称[編集]

  • 289(にいぱーきゅう)
  • 柾谷小路
  • 東中通り
  • 西大通り
  • 蔵所掘通り
  • 小張木関屋線
  • 小須戸線
  • 第二産業道路
  • 会津沼田街道
  • 棚倉街道

重複区間[編集]

国道289号と349号の重複区間
福島県東白川郡鮫川村(2015年4月)

道路施設[編集]

トンネルと橋[編集]

  • 千歳大橋(新潟県新潟市中央区)
  • 平成大橋(新潟県新潟市中央区 - 新潟県新潟市西区)
  • 燕橋(新潟県燕市)
  • 石上大橋(新潟県三条市)
  • 大江トンネル(新潟県三条市)
  • 山口トンネル(福島県南会津郡南会津町)
  • 駒止トンネル(福島県南会津郡南会津町)
  • 甲子トンネル(福島県西白河郡西郷村・南会津郡下郷町):福島県内最長トンネル。
  • 朝日トンネル(福島県いわき市):延長1,175.0m、幅7.5m、高さ4.7m、2010年2月竣功[8]
  • 荷路夫トンネル(福島県いわき市):延長742.0m、幅7.5m、高さ4.7m、2007年3月竣功[8]
  • 根室トンネル(福島県いわき市):延長218.0m、幅9.5m、高さ4.7m、1999年3月竣功[8]
  • 辺栗トンネル(福島県いわき市):延長797.0m、幅7.5m、高さ4.7m、1997年3月竣功[8]
  • 四時トンネル(福島県いわき市):延長1,439.0m、幅7.5m、高さ4.7m、1992年2月竣功[8]

道の駅[編集]

交通量[編集]

(右の「表示」を押す)

車両通行不能区間[編集]

  • 新潟県三条市大字塩野渕 - 福島県南会津郡只見町大字叶津字入叶津間(延長19.1 km)
八十里越を経由する区間で、登山道が国道指定されている。最長の点線国道区間でもある登山道は徒歩で約13時間を要する距離があり、1日通しで通過することはほぼ不可能である[9]。2015年12月現在、八十里越道路(三条市大字塩野渕字御所 - 只見町大字叶津字入叶津間、総延長20.8km)の建設工事に伴い、新潟県側の旧道路末端より手前側8 kmの位置に車両通行止めゲートがあり[9]、林道等を含む一部の区間が車両全面通行止となっている。ただし登山ルートで通行止となっているのは塩野渕側で工事区間に並行する「新八十里越」であり、南西の三条市大字吉ケ平を起点とする八十里越の元来の経路は徒歩のみであれば通行できる(冬季は積雪のため通行不可)。

地理[編集]

通過する自治体[編集]

交差する道路[編集]

(右の「表示」を押す)

主な峠[編集]

  • 鞍掛峠(標高965m) : 新潟県三条市 - 新潟県魚沼市
  • 木の根峠(八十里越)(標高845m) : 新潟県魚沼市 - 福島県南会津郡只見町
  • 駒止峠(標高1,130m) : 福島県南会津郡南会津町(旧南郷村) - 南会津郡南会津町(旧田島町)
  • 甲子峠(標高1,400m) : 福島県南会津郡下郷町 - 西白河郡西郷村 : 甲子トンネルで通過

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. ^ 2005年10月10日に新潟市へ編入。2007年4月1日に政令指定都市へ移行して西蒲区発足。
  3. ^ 2006年3月20日に燕市ほか2町が合併して燕市発足。
  4. ^ 2005年5月1日に三条市ほか1町1村が合併して三条市発足。
  5. ^ a b 2006年3月20日に1町3村が合併して南会津郡南会津町発足。
  6. ^ a b c d e f g 2014年4月1日現在

出典[編集]

  1. ^ a b 松波成行 2008, p. 74.
  2. ^ 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. 2012年11月27日閲覧。
  3. ^ 福島県次世代自動車充電インフラ整備ビジョン”. 福島県. 2014年1月11日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2015. 国土交通省道路局. p. 16. 2016年10月10日閲覧。
  5. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. 2012年11月27日閲覧。
  6. ^ 松波成行 2008, p. 75.
  7. ^ 佐藤健太郎 『ふしぎな国道』 講談社〈講談社現代新書〉、2014年、21-24頁。ISBN 978-4-06-288282-8
  8. ^ a b c d e 諸元 (トンネル銘板). トンネル本体坑口付近: 福島県. 
  9. ^ a b 松波成行 2008, p. 76.

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]