国道260号

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一般国道

国道260号標識

国道260号
総延長 109.3 km
実延長 103.6 km
現道 93.9 km
海上区間 2.5 km
制定年 1963年指定
起点 三重県志摩市地図
終点 三重県北牟婁郡紀北町
片上南交差点(地図
接続する
主な道路
記法
Japanese National Route Sign 0167.svg国道167号
Japanese National Route Sign 0042.svg国道42号
テンプレート(ノート 使い方) ウィキプロジェクト 道路
起点

国道260号(こくどう260ごう)は、三重県志摩市から同県北牟婁郡紀北町へ至る一般国道である。

概要[編集]

三重県の伊勢志摩国立公園内にあり、志摩半島の南東部の英虞湾内に位置する志摩市阿児町賢島から、太平洋岸沿いに東から西へとリアス式海岸を縫って、熊野灘にある紀伊長島町とを結ぶ、延長約120kmの一般国道で、主な通過地は同市大王町、志摩町、浜島町、度会郡南伊勢町大紀町である。かつては片側交互通行区間があったが、現在ではバイパス道路の開通により解消されている。海女真珠の養殖で名高い英虞湾をはじめとする志摩の風光明媚な入り組んだ湾を望むリアス式海岸沿いの道路は、海と海岸線で生活する地元の重要な生活道路であり、海を一望する快適な観光道路となっている[1]。1987年(昭和62年)8月10日の道の日に、「真珠の海」を一望する景観の優れた道として、旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された、「日本の道100選」の一つに選定されている[2]

路線データ[編集]

一般国道の路線を指定する政令[3]に基づく起終点および経過地は次のとおり

歴史[編集]

  • 1963年昭和28年)4月1日二級国道260号賢島長島線(三重県志摩郡阿児町[注釈 1] - 三重県北牟婁郡長島町[注釈 4])として指定。
  • 1965年(昭和40年)4月1日:一級二級区分廃止に伴い、一般国道260号となる。
  • 2015年平成27年)2月15日:錦峠棚橋竈工区(延長1.8km)開通し、全線開通[6]
  • 2016年(平成28年)3月30日:木谷バイパス(約1.1km)開通および、木谷拡幅(約1.3km)完成[7]

路線状況[編集]

バイパス[編集]

志摩大橋(志摩パールブリッジ)
志摩バイパスにある。
  • 志摩バイパス(平成21年6月28日全線開通、志摩市大王町船越 - 同市志摩町御座)
  • 南島バイパス
    度会郡南伊勢町道方から同町東宮までの延長3.47km、幅員11m(車道6m)、2車線片側歩道の整備事業中のバイパス[8]。1992年(平成4年度)より整備が進められ、2008年(平成20年)12月18日に片側交互有効区間があった慥柄浦地区のみ部分開通している[9]。バイパス上に慥柄浦トンネルがある。
  • 錦峠道路
  • 木谷バイパス・木谷拡幅
    木谷バイパスは、志摩市浜島町南張から南伊勢町木谷までの延長約1.1km、幅員9.75mの2車線のバイパス[10]。2010年(平成22年)度から工事が進められ、2016年(平成28年)3月30日午前10時に供用開始[10]。バイパス上に約430mの木谷トンネルがある[10]。木谷拡幅は、木谷バイパスに連続する南伊勢町木谷地内の延長1.272km、幅員9.75m(車道6.0m)の改良区間で、狭隘な現道を拡幅する事業[8]。2004年(平成16年)度より工事が進められ、2013年(平成25年)度に980mが供用済で残り区間が2016年(平成28年)3月30日に完成[7]。これらの開通により、宿田曽地区から南伊勢町立南勢小学校・南勢中学校への通学バスが10分短縮された[10]

海上区間[編集]

志摩市志摩町御座から浜島町までの英虞湾入口は延長2.5kmの海上区間で、陸路は分断される。御座港と対岸の浜島町・浜島港へは、志摩マリンレジャーが賢島 - 浜島航路として定期船を運航する[11][12]。ただし、1日5便ほどと便数は限定的で自動車の輸送手段はなく、自転車程度の軽車両を積むのが限度となる[12]

道路施設[編集]

橋梁[編集]

  • 深谷大橋(志摩市大王町船越 - 同市志摩町片田)
    漁船の出入りの利便と、海水の潮流を良くするために太平洋(熊野灘)と英虞湾を結ぶ人工運河である深谷水道に架けられた橋梁[11]。1932年(昭和7年)完成、橋長550m。
  • 志摩大橋(志摩市志摩町和具)
    志摩バイパスの志摩町和具の英虞湾に架かる橋梁。通称、パールブリッジ。橋長582m、幅員12.5m。構造は中央部がニールセンローゼ橋(234m)、その両端が連続鋼鈑桁橋。
  • 長田橋(おさたばし、志摩町片田)
    志摩バイパス上にあり、英虞湾に架かるローゼ橋。1984年(昭和59年)完成、橋長119m。西に志摩丸山橋がある。
  • 志摩丸山橋(志摩市志摩町片田 - 同町布施田)
    志摩バイパス上にあり、リアス式海岸の岸と岸をつなぐ、英虞湾を一望する奥志摩のシンボルともなっているPC斜張橋[11]。1989年(平成元年)完成、橋長318m、幅員10.5m。支間長113.4mは、完成当時日本一を誇った。

トンネル[編集]

  • 磯笛トンネル(志摩市浜島町浜島 - 同町南張)
  • 宿浦第一トンネル(度会郡南伊勢町宿浦)
  • 宿浦第二トンネル(同)
  • 宿浦第三トンネル(同 - 志摩市浜島町南張)
  • 相賀浦トンネル(度会郡南伊勢町相賀浦)
  • 南島トンネル(度会郡南伊勢町村山)
  • 古和浦トンネル(度会郡南伊勢町古和浦 - 同町棚橋竈)
  • 紀勢南島トンネル(度会郡南伊勢町棚橋竈 - 同郡大紀町錦)

雨量規制区間[編集]

大雨などの異常気象時に、事前に設定した基準の雨量に達した段階で通行規制する区間が設けられており、下記の区間において、時間雨量・連続雨量どちらか一方が基準値を超えると通行止めが実施される。

  • 度会郡南伊勢町宿浦 - 度会郡南伊勢町下津浦(延長4.0km):時間雨量40mmまたは連続雨量150mm[13]
  • 度会郡大紀町錦地内(延長3.9km):時間雨量40mmまたは連続雨量200mm[13]

交通量[編集]

平日24時間交通量(平成17年度道路交通センサス)

  • 志摩市大王町畔名 : 16,531
  • 度会郡南伊勢町村山 : 3,857

通行不能区間[編集]

地理[編集]

起点の賢島から英虞湾を半周するように志摩から先志摩へと走る。賢島では真珠養殖いかだが英虞湾に浮かぶ様子が見える[14]。太平洋と英虞湾に挟まれた大王町は景勝地に恵まれた「絵描きの町」としても知られており、太平洋岸の船越海岸沿いは海女の作業風景が望め、道路と海と地元の暮らしを実感できる伊勢志摩ならではの場所である[11]。志摩市浜島町から南伊勢町に至るまで、太平洋沿岸のリアス式海岸を望むことができ、入り組む五ヶ所湾の沿岸を縫いながら、南島大橋と阿曽浦大橋の親子橋が架かる阿曽浦、贄湾や、神前湾、古和浦湾へと続いており、このあたりは道路の線形も入り組み、山が海岸まで迫る地形のためトンネルも多い。錦湾の大紀町の西に、熊野灘レクリエーション都市の紀北町へ進むと、国道42号(熊野街道)に接続する。

通過する自治体[編集]

交差する道路[編集]

甲賀口:県道728号交点
(2008年8月撮影)
県道16号との交点
(南伊勢町神津佐)

三重県志摩市

三重県度会郡南伊勢町

三重県度会郡大紀町

三重県北牟婁郡紀北町

沿線[編集]

  • 近鉄志摩線 鵜方駅(志摩市阿児町鵜方)
  • 志摩市役所(同)
  • 志摩市民病院(志摩市大王町波切)
  • 長田橋小公園(志摩市志摩町片田):長田橋の西側にある英虞湾を望む小公園。日本の道100選において建設大臣より顕彰を受けた記念碑が公園内にある。
  • 金比羅山展望台(志摩市志摩町御座)
  • 御座漁港(志摩市志摩町御座)
  • 浜島港(志摩市浜島町浜島)
  • 南張海浜公園(志摩市浜島町南張)
  • 南島大橋、阿曽浦大橋(度会郡南伊勢町慥柄浦)

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ a b c d 2004年10月1日に5町が合併して志摩市発足。
  2. ^ 2005年10月11日に2町が合併して北牟婁郡紀北町発足。
  3. ^ a b c d e f g h i j 2014年4月1日現在
  4. ^ 1970年8月1日に北牟婁郡紀伊長島町へ改称。2005年10月11日に2町が合併して北牟婁郡紀北町発足。

出典[編集]

  1. ^ 「日本の道100選」研究会 2002, p. 118-119.
  2. ^ 「日本の道100選」研究会 2002, p. 9.
  3. ^ 一般国道の路線を指定する政令”. 電子政府の総合窓口 イーガブ. 2012年10月26日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2015. 国土交通省道路局. p. 18. 2016年11月21日閲覧。
  5. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令”. 電子政府の総合窓口 イーガブ. 2012年10月26日閲覧。
  6. ^ “国道260号錦峠が全線開通 最後の棚橋竈工区完成”. 伊勢新聞 (伊勢新聞社). (2015年2月16日)
  7. ^ a b 伊勢建設事務所 (2016年3月19日). “一般国道260号(木谷工区)の開通記念イベントの開催について”. 三重県ホームページ. 三重県. 2016年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月18日閲覧。
  8. ^ a b 伊勢建設事務所. “道路事業”. 三重県ホームページ. 三重県. 2016年4月15日閲覧。
  9. ^ 伊勢建設事務所. “一般国道260号を御利用の皆様へ”. 三重県ホームページ. 三重県. 2016年4月14日閲覧。
  10. ^ a b c d 安永陽祐「木谷バイパス開通 きょう志摩 国道260号の1.1キロ」中日新聞2016年3月30日付朝刊、伊勢志摩版20ページ
  11. ^ a b c d 「日本の道100選」研究会 2002, p. 119.
  12. ^ a b 松波成行「国道260号」、『酷道をゆく』、イカロス出版2008年3月20日、 87頁、 ISBN 978-4-86320-025-8
  13. ^ a b 県土整備部道路管理課. “雨量規制区間”. 三重県ホームページ. 三重県. 2016年4月15日閲覧。
  14. ^ 「日本の道100選」研究会 2002, p. 118.

参考文献[編集]

  • 「日本の道100選」研究会 『日本の道100選〈新版〉』 国土交通省道路局(監修)、ぎょうせい2002年6月20日ISBN 4-324-06810-0

関連項目[編集]

外部リンク[編集]