定禅寺通り

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定禅寺通(じょうぜんじどおり)は、仙台市青葉区にある「杜の都・仙台」を象徴する並木道の1つであり、同市で開催される都市イベントの会場となることも多い道路である。仙台市都心部を東西に貫き、西公園通とのT字路から駅前通との変則四叉路までに及ぶ。

定禅寺通の中央分離帯(定禅寺通緑地)にある遊歩道(2007年5月)

概要[編集]

1601年慶長6年)、仙台城鬼門封じのために「定禅寺」が開基され、その参道として整備されたのが現在の定禅寺通の始まりとされる[1]江戸時代は、「定禅寺通」および「定禅寺通櫓丁」が存在していたが、戦後に幅員12mのそれらの道を46mに拡幅し、新たに植栽を施すなどの整備した。その後、両者などを合わせて「定禅寺通」との愛称名が付けられた。

沿道のせんだいメディアテークの建設(1997年12月着工、2001年1月開館)に合わせ、「定禅寺通シンボルロード整備事業[2]」による工事(1999年~2001年8月)が行われた。この事業により、定禅寺ストリートジャズフェスティバル in 仙台に対応した小ステージが設置された。また、SENDAI光のページェントに対応して中央緑道連続化(スクランブル交差点化)工事が行われて「Starlight Road 光の歩道」が開催可能になり、さらに、電線地中化と中央緑道への電源コンセント設置も行われ、電飾設置費用の圧縮が可能になるなど、定禅寺通で開催される文化芸術活動をハード面で支える仕組みが整えられた。

構成する路線[編集]

位置

一直線の道路であるが、国道市道とに分かれる。 西から順に

  • 仙台市道青葉1171号・定禅寺通線 市民会館前交差点から東二番丁定禅寺交差点までの区間
  • 国道45号 東二番丁定禅寺交差点から錦町公園前交差点までの区間
    • 6車線。並木は3列(中央分離帯ケヤキ1列・両側歩道各々イチョウ1列)。旧町名は、段丘崖下まで定禅寺通。段丘崖から東は明治中期の新設道で、段丘崖の部分を東三番丁、段丘崖上を外記丁と、各々隣接する道の町名が付けられた。
  • 仙台市道青葉1141号・定禅寺通宮町線 錦町公園から駅前通連結部までの区間
    • 4車線。並木は3列(中央分離帯ケヤキ1列・両側歩道各々イチョウ1列)。旧町名は長丁錦町)。

1989年3月28日より)

歴史[編集]

宮城県庁前の高台一帯には、江戸時代に伊達政宗が仙台城の鬼門にあるため祈願寺に定めたと伝えられる定禅寺があり、もとはこの寺に通じる道路であったので「定禅寺通」の名があると言われている[3]

1945年(昭和20年)7月10日、太平洋戦争で仙台市がアメリカ軍の空襲を受けて定禅寺通は焦土と化したが、戦後の1946年(昭和21年)11月の戦災復興院告示による「戦災復興土地区画整理事業」として現在の定禅寺通の整備が始められ、このとき道路幅員が46m、中央部には遊歩道付きの12m幅の緑地帯が設けられた。さらにその後の1958年(昭和33年)になると、緑地帯と両側歩道にケヤキが植えられた。1967年(昭和42年)には電線地中線化工事が完成し、通りの電柱は消えてケヤキ並木の美しさは一層引き立った。仙台市ではこのケヤキ並木を50年保存樹林に指定し、緑の保全に特に力を入れている。1977年(昭和52年)には、「彫刻のあるまちづくり」事業を加え、国内外の著名な彫刻作品を導入し遊歩道に設置した[3]

交差する道路[編集]

地図

  • 上側が西側、下側が東側。
  • 交差する道路の特記がないものは市道。
交差する道路 交差する場所 路線番号 起点から
(km)
西公園通>(元柳町 <西公園通>(元常盤丁) 市民会館 - -
(木町末無) - - -
木町通>(本材木町) <木町通>(北材木町) -
晩翠通>(細横丁) 春日町 -
国分町通>(奥州街道)(国分町 <国分町通>(奥州街道)(二日町) -
稲荷小路 - -
東一番丁通 -
国道48号国道286号東二番丁通 宮城県道22号仙台泉線勾当台通 -
国道45号 0.0
東三番丁通
国道45号愛宕上杉通仙台駅方面(<東五番丁通>) <愛宕上杉通>(<上杉山通>)
- -
中杉山通 -
駅前通>(<光禅寺通>) <光禅寺通> -

特徴[編集]

ケヤキ並木[編集]

定禅寺通(2008年10月)
中央2列のケヤキ並木は中央分離帯(定禅寺通緑地)に植えられており、遊歩道も整備されている
エミリオ・グレコ作「夏の思い出」

東二番丁通より西側部分(仙台市道定禅寺通線の区間)、すなわち勾当台公園から仙台市民会館にかけては、ケヤキ街路樹が、通りの両脇の歩道にそれぞれ1列ずつ、中央分離帯(定禅寺通緑地)に2列の計4列に並んでおり、枝葉が通りの上部の全てを覆っている。道路標識信号機が葉に隠れないようケヤキは下枝が刈られており、葉の生い茂る高さは周辺ビルの3-4階辺り(中規模ビル)または4-5階辺り(小規模ビル)となっている。このため、季以外は「天井の高いアーケード」のような状態となり、少々のでは歩いていても濡れることはない。また、冬季のSENDAI光のページェントの際には「光のトンネル」のような状態となる。春の新緑、夏の濃い樹影、秋の紅葉から落葉へと都会の中での四季の移り変わりを見ることができ、その景観の美しさから、日本の道100選に選ばれているほか[3]読売新聞社選定の「新・日本街路樹100景」(1994年)のひとつに選定されている[4]

沿道両脇のビルはハーフミラーガラスを使用している例が多く、ケヤキ並木の緑や、光のページェントの際の電飾が映え、実際の道の広さ以上に視覚的な広がりが出ている。また、沿道のビルでは一部をセットバックしたり、ポケットパークを設置したりしており、定禅寺ストリートジャズフェスティバル in 仙台の際に街角ステージとしても利用されている。

東一番丁通より西側には、中央分離帯(定禅寺通緑地)の2列のケヤキ並木の間に遊歩道が整備されている。遊歩道の舗装は、東一番丁通から国分町通までのブロックはウッドデッキ様、それより西のブロックは土である。この遊歩道沿いにはベンチが設置されている他、定禅寺ストリートジャズフェスの際に使われる小さな舞台が複数設置されている。この遊歩道には、他に3体の彫刻ヴェナンツォ・クロチェッティ作「水浴の女」、ジャコモ・マンズー作「オデュッセウス」、エミリオ・グレコ作「夏の思い出」)[5]が設置され、西端には噴水が設置されている。両脇の歩道には特別なものは設置されていないが、ケヤキを囲むがパイプベンチとなっている。

イベントの中心地[編集]

通り沿いには駐車場を営む業者もいるので、交通規制は即座に補償問題と直結するが、「杜の都・仙台」の象徴でもある定禅寺通は、仙台の都市イベントの際には交通規制が敷かれ、舞台装置として用いられている。

5月仙台青葉まつり8月仙台七夕祭り10月みちのくYOSAKOIまつり12月SENDAI光のページェントにおいては、路上パフォーマンスパレードの舞台となり、9月の定禅寺ストリートジャズフェスでは、この通りを中心に小さな街角野外ライブが市内中心部の至るところで多数開かれる。SENDAI光のページェントでは、ケヤキ並木に電飾が施される[3]

また、仙台国際ハーフマラソンのランナー、大学女子駅伝杜の都駅伝)のアンカーが最後に走る区間としても利用されている。

沿道の様子[編集]

紅葉の定禅寺通
せんだいメディアテークから見た定禅寺通
(2007年5月)

東二番丁通より西

仙台の都市イベントが行われる定禅寺通の中心区間である。仙台の中心部商店街である一番町との交差点から歓楽街の国分町通との交差点までは、道路愛称名命名前の元々の「定禅寺通 」、それより西は「定禅寺通櫓丁 」と呼ばれた。現在は、「定禅寺通」を中心に、沿道・周囲には飲食店が多い。「定禅寺通櫓丁」には宮城県民会館やオフィスビルが並ぶ。晩翠通よりも西は、以前は店舗があまり無かったが、元々芸術系の専門学校服飾デザインエンターテインメントなど)や美術大学予備校が近くにあってその通学路になっていることや、沿道に仙台美術協会[6]ギャラリーせんだいメディアテークが出来たことで芸術系のハイセンスな商品を売る店舗やデザイン系の事務所が集まりだし、周囲にはカフェや飲食店も出店し始めた。芸術系の専門学校の学生は、この地区で行われる様々なイベントにボランティアで参加し、イベントの質向上に寄与している。

東二番丁通との交差点周辺

勾当台公園と一体化した部分。公園の中には、1987年(昭和62年)に開業した仙台市営地下鉄の勾当台公園駅があり、県庁や市役所への出入り口になっている[3]

東二番丁通より東

仙台市電循環線が走っていた区間であるため、西側の区間と趣を異にする。小さい河岸段丘となっており、東二番丁から東三番丁にかけて上りとなる段丘崖の坂の部分(西側は「仙台中町段丘」、東側は「仙台上町段丘」と呼ばれ、東側が高い)、東三番丁から東六番丁までは段丘面の平地となっている。沿道は、ホテルやオフィスビルの間に旧来からの地元商店が並ぶ形となっている。こちらの区間は、両側歩道の街路樹がイチョウ並木であるため、通りの上部は樹木の枝葉で完全には覆われてはいない。中央分離帯のケヤキは市電廃止後に植えられた。

関連番組[編集]

定禅寺通から名称をとった番組
定禅寺通自体を題材にした番組

定禅寺通で行われるイベントの番組については、SENDAI光のページェント定禅寺ストリートジャズフェスティバル in 仙台などを参照。

脚注[編集]

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参考文献[編集]

  • 「日本の道100選」研究会 『日本の道100選〈新版〉』 国土交通省道路局(監修)、ぎょうせい2002年6月20日ISBN 4-324-06810-0

関連項目[編集]

外部リンク[編集]