宮城県道22号仙台泉線

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主要地方道
宮城県道22号標識
宮城県道22号 仙台泉線
主要地方道 仙台泉線
実延長 7.8 km
起点 仙台市青葉区本町【北緯38度15分58.2秒 東経140度52分17.2秒 / 北緯38.266167度 東経140.871444度 / 38.266167; 140.871444 (起点:宮城県仙台市青葉区二日町)
終点 仙台市泉区北緯38度20分11.6秒 東経140度53分13.1秒 / 北緯38.336556度 東経140.886972度 / 38.336556; 140.886972 (終点:宮城県仙台市泉区)
接続する
主な道路
記法
国道45号
国道48号
国道286号
国道4号
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路

宮城県道22号仙台泉線(みやぎけんどう22ごう せんだいいずみせん)は、宮城県仙台市青葉区本町から、仙台市泉区将監に至る県道主要地方道)である。

概要[編集]

都市計画道路3.3.28元寺小路七北田線を通す。かつて国道4号に指定されていたため、市民から「旧4号」「旧4」とも呼ばれている。

仙台市都心部から北仙台を経由して泉中央地区に至る、仙台市の幹線道路である[1]

路線の南部では仙台市都心部と北仙台地区とを結び、愛宕上杉通との接続部である昭和町交差点以北では、泉中央地区との間の唯一の主要幹線となる。「仙台市総合道路整備計画」における骨格幹線道路網「3環状12放射状線」の1つ[1]

勾当台通定禅寺通との交差点を起点として北進し、通町2丁目交差点(北緯38度16分45.5秒 東経140度52分1.6秒 / 北緯38.279306度 東経140.867111度 / 38.279306; 140.867111 (通町2丁目交差点))の十字路で東に折れる。北仙台地区を横切り、昭和町交差点(北緯38度16分48秒 東経140度52分20.7秒 / 北緯38.28000度 東経140.872417度 / 38.28000; 140.872417 (昭和町交差点))の丁字路で北に折れる。すぐにJR仙山線の高架をくぐり、梅田川梅田橋北緯38度16分51.3秒 東経140度52分20.9秒 / 北緯38.280917度 東経140.872472度 / 38.280917; 140.872472 (梅田橋))で渡河して、台原段丘(七北田丘陵の南部)の段丘崖を切り通しで上がり、台原2丁目交差点の手前で標高約60 mで最高部となる(北緯38度17分4.7秒 東経140度52分19.2秒 / 北緯38.284639度 東経140.872000度 / 38.284639; 140.872000 (最高部:標高約60m))。これより北では下りに転じ、旧奥州街道と合流してからは、七北田川の支流である仙台川のさらに支流がつくったV字谷、あるいは、細長い谷底平野を走る。仙台市地下鉄南北線八乙女駅近くからは七北田川本流がつくった河岸段丘を横切って泉中央へと至る(北緯38度19分20.7秒 東経140度52分58.4秒 / 北緯38.322417度 東経140.882889度 / 38.322417; 140.882889 (泉中央交差点))。泉中央の北では、将監の住宅地がある丘陵を将監トンネルで通過して国道4号仙台バイパスに至って終わる。ただし、将監トンネル連絡橋(将監ランプ)も仙台泉線の一部であるため、上りの延長は下りより長い。

都心部と泉中央とを結ぶ唯一の幹線道路であるため渋滞が問題となっている。特に平日のラッシュアワーでは朝が青葉区北根付近から都心部にかけて、夕方が青葉区昭和町交差点手前から台原にかけて車の列ができる。土日祝日には泉中央駅周辺が混雑し、ユアテックスタジアム仙台ベガルタ仙台の試合が行われる日には混雑に拍車が掛かる。当道の西側を走る宮城県道264号大衡仙台線の整備が2012年(平成24年)3月に完了しており、慢性的な渋滞に悩まされている地元自治体や住民からは、泉区や大和町方面への迂回路としての機能が期待されている[2][誰によって?]が、開通直後に早くも朝夕の渋滞が報じられるなど、根本的な解決には至っていない[3]

路線データ[編集]

全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML
仙台市の中心にある県道仙台泉線起点(2005年5月、撮影当時は国道48号)
泉中央地区を通る仙台泉線。(2005年6月
仙台方向(南)から将監トンネル方向(北)を望む
仙台川支流沿いの狭い谷底平野を抜ける旧奥州街道陸羽街道の区間。川に沿って道も蛇行する(2008年12月

沿革[編集]

当道は、奥州街道仙台城城下町より北の区間である松前道を起源とする。奥州街道は後に国道4号となるが、その交通需要増大に合わせて当道は整備されたものの、更なるバイパスとして仙台バイパスが供用されたため、国道4号の地位は同バイパスに譲った。

松前道(奥州街道)の道筋は、芭蕉の辻から国分町通[6] を北進し、北四番丁通との交差点より北で青葉神社通[7] と名を変えつつ更に北進。青葉神社門前で東に折れて市道堤町青葉町線[8] となって北仙台に至り、JR仙山線を陸羽街道踏切で越え、梅田川を橋で越えて堤町に入る。台原段丘を越えて西友台原店(旧エンドーチェーン台原店)の前の交差点に至ると、これ以降は現在の県道仙台泉線と同じ道筋となる。しかし、八乙女駅の南西側にある杉ノ田交差点(北緯38度18分45.5秒 東経140度52分58.5秒 / 北緯38.312639度 東経140.882917度 / 38.312639; 140.882917 (杉ノ田交差点))から北では市道七北田幹線1号線[9] が松前道であり、旧七北田宿(ななきた)がある富谷丘陵から出る樹枝状丘陵を越えて要害川沿いの山の寺門前に至り、泉交差点で仙台バイパスと合流する(北緯38度19分47.3秒 東経140度53分31.7秒 / 北緯38.329806度 東経140.892139度 / 38.329806; 140.892139 (旧・泉交差点))。

この松前道(奥州街道)が、明治維新後に陸羽街道、国道6号と名称を変え、1920年大正9年)に国道4号となる。1922年(大正11年)には仙台軌道(仙台鉄道)が通町駅 - 八乙女駅間で開通して国道4号とほぼ並走する公共交通機関が現れた。1937年昭和12年)に仙台市電・北仙台線北仙台駅まで開業するのに伴い、勾当台通が拡幅の上で北四番丁から北仙台まで延伸した。戦後1956年(昭和31年)に仙台鉄道が、1968年(昭和43年)に仙台市電・北仙台線が廃止になる一方で、高度経済成長期からは現道の道筋の整備が始まり、1980年代半ばまでに起点から八乙女の区間は現在のような幅員の道路になった。

1987年(昭和62年)に仙台市地下鉄南北線が当道と並走するように開通し、1988年(昭和63年)に泉市が仙台市と合併すると、八乙女以北が泉中央を通過する道筋に変更された。1991年平成3年)の将監トンネル開通[10]で泉中央と仙台バイパスとの接続がなされ、現在の道筋が完成した。

なお、旧松前道(奥州街道)の道筋の内、当県道に指定されていない区間(市道の区間)は幅員が狭いままであるため幹線道路としての地位を失ってしまっているが、旧七北田宿を通る市道七北田幹線1号線は、郊外住宅地とバスターミナルを併設する八乙女駅との間を繋ぐ道として、路線バスが今でも多く通過する。

年表[編集]

路線状況[編集]

別名[編集]

  • 奥州街道陸羽街道(仙台市:台原2丁目交差点付近から、杉ノ田交差点まで)
  • 勾当台通(仙台市青葉区、泉区)
  • 泉中央通り(仙台市泉区)

交通量[編集]

2021年度(令和3年度道路交通センサス[14]より)
平日24時間交通量推計量(台)

  • 仙台市青葉区上杉二丁目 - 32,055
  • 仙台市青葉区台原二丁目 - 38,019
  • 仙台市泉区泉中央一丁目 - 36,240

地理[編集]

通過する自治体[編集]

交差する道路[編集]

沿線の施設など[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 道路部事業概要 Archived 2013年7月4日, at the Wayback Machine.(仙台市)
  2. ^ 都市計画道路北四番丁大衡線 (PDF)国土交通省東北地方整備局
  3. ^ 北山トンネル、通勤時間帯に激しい混雑 開通後初の平日(河北新報 2012年3月26日)
  4. ^ 勾当台公園前、通称東二番丁定禅寺通交差点
  5. ^ 仙台市市道路線認定網図”. 仙台市. 2023年10月18日閲覧。
  6. ^ 仙台市道青葉1158号・国分町通線
  7. ^ 仙台市道青葉760号・青葉神社通線
  8. ^ 仙台市道青葉778号・堤町青葉町線
  9. ^ 仙台市道泉3018号・七北田幹線1号線
  10. ^ a b 建設局主要事業等年表(仙台市)
  11. ^ みやぎの土木史(宮城県土木部)
  12. ^ s:道路法第五十六条の規定に基づく主要な都道府県道及び市道 - 平成五年五月十1日建設省告示第千二百七十号、建設省
  13. ^ 国道4号仙台バイパスに並行する現道区間及び国道48号 仙台西道路に並行する現道区間が、国の管理から仙台市の管理になります。 - 2016年3月30日 仙台河川国道事務所、仙台市
  14. ^ 令和3年度全国道路・街路交通情勢調査”. 国土交通省. 2023年10月18日閲覧。

関連項目[編集]