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青野武

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あおの たけし
青野 武
プロフィール
性別 男性
出生地 日本の旗 日本北海道旭川市
死没地 日本の旗 日本東京都八王子市
生年月日 (1936-06-19) 1936年6月19日
没年月日 (2012-04-09) 2012年4月9日(75歳没)
血液型 O型
身長 169 cm
職業 声優俳優ナレーター
配偶者 あり
声優活動
活動期間 1961年 - 2010年
ジャンル アニメ吹き替えナレーション
デビュー作ブロンコ
俳優活動
活動期間 1957年 - 2010年
ジャンル テレビドラマ舞台
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

青野 武(あおの たけし、1936年6月19日 - 2012年4月9日)は、日本声優俳優ナレーター青二プロダクションに所属していた。

北海道旭川市出身。北海道旭川東高等学校卒業。旧芸名は青野 武士。身長169cm、体重62kg。

生涯

高校時代に演劇にはまり込み、高校卒業後は単身上京し、舞台芸術学院にて演劇を学ぶ。

劇団七曜会に所属した際に主役を務めた『欲望という名の電車』での演技が認められ、海外ドラマ『ブロンコ』の主役であるタイ・ハーデンの吹き替えを担当した。これを機に、以後多くのアニメ・吹き替えなどで声優として活躍した。また実写俳優としても、大河ドラマ北条時宗』やNHK教育の『このまちだいすき』などの映像作品に出演した。

演劇活動では、20代の頃に出会ったあずさ欣平と親交を結び、劇団芸協に所属した。あずさの他、劇団仲間であった雨森雅司宮内幸平田中和実など、死去した友人の遺志を継ぎ、同劇団の主宰を務めた。

2010年5月15日解離性大動脈瘤の手術を受けたが、6月26日脳梗塞であることが判明して入院。療養で復帰の目処が立たないことから、当時演じていた全ての持ち役を降板した[1](各役の後任者は後述)。2年近い闘病生活の末、2012年4月9日午後4時38分、解離性胸部大動脈瘤術後多発性脳梗塞のため、東京都八王子市の病院で死去。75歳没[2][3]

人物

特色

日本声優界の重鎮として知られ、数多くの作品に出演した。演じる役柄としては、悪役や老人を演じる機会が多かった。

マイアミ・バイス』のキャステロ主任などでのいぶし銀の寡黙な役柄から、『ナッシュ・ブリッジス』のジョー・ドミンゲスなどのコミカルな役どころ、『ちびまる子ちゃん』のさくら友蔵(2代目)や『きかんしゃトーマス』のトップハム・ハット卿などの滑稽な老人、『キテレツ大百科』の熊田熊八のような活気のある中年男性、OVA『破邪大星ダンガイオー』のターサン博士やゲーム『ロックマンシリーズ』のDr.ワイリーのような科学者、海外ドラマ『ナイトライダー』の吹き替えでの若いギャングの声など、さまざまな役柄をこなした。

富山敬宮内幸平の死後は、彼らの役の一部を引き継ぐ。NHKで放送された『鬼太郎 幸せ探しの旅〜100年後の遠野物語』では、田の中勇の代役で目玉おやじの声を担当した。

うる星やつら』、『らんま1/2』、『犬夜叉』など、高橋留美子原作のアニメ作品に数多く出演する常連だった。

『ONE PIECE』ではTVシリーズでミホーク役などで出演しており、同作の劇場版では第10作まで毎回異なる役柄で出演していた。原作のリメイク作品では、ラッスーやイッシー20の一人といった、TVシリーズで特に声優が決められていなかった人物の声を担当した。

天地無用!』ではレギュラーキャラである快活な天地の父・柾木信幸、寡黙な天地の祖父・柾木勝仁の2人の声を使い分けて演じた。

エピソード

ウルトラマン』のザラブ星人のアテレコに際して、キャラの特徴をつかむために着ぐるみの中に入って実際に演技していた。また後年のウルトラシリーズでもザラブ星人の声を担当した。

ドラゴンボール』のピッコロ大魔王の魔族生成シーンでは「生みの苦しみだ、お産なんだから」と力を入れすぎたため、翌日から劇的に体調を崩してしまった。また、その緑色の皮膚のキャラクターを見て創作意欲が沸いたという。

独創的なアドリブを入れることが多いが、『勇者王ガオガイガーFINAL』のギムレット役は、監督が「青野ならこんな言い回しをするだろう」と考えて、元からセリフにアドリブを組み込まれた趣向であったため、イントネーションを工夫することでしか対抗できなかったという。

昔はテレビスターに匹敵する二枚目として役者仲間の中では有名であったものの、当時の青野はまだ訛りが強く、写真を見て起用しようとしたディレクターらに敬遠されてしまい、数多くのチャンスを逃してしまったという。

若い頃は虚弱に近い程やせ細っていた事と、電車賃を浮かす為に徒歩で移動し、仕事の合間はバーベルをバッグに忍ばせてトレーニングをしていたという。また若い頃は酒癖が非常に悪く、飲みに行った際に酔っ払って他の客と喧嘩になったが、同行していた富山敬が朝まで介抱してくれたことがあったという。

病気療養による降板

2010年5月末に病気療養生活に入った際に、担当していた持ち役を全て降板し、以下の後任者に引き継がれた(正式に発表された作品のみ)。

出演作品

テレビアニメ

1964年

1965年

1968年

1968年

1969年

1970年

1971年

1972年

1973年

1974年

1975年

1976年

1977年

1978年

1979年

1980年

1981年

1982年

1983年

1984年

1985年

1986年

1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1995年

1996年

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

2007年

  • エル・カザド(ロペス)
  • CLANNAD -クラナド-(幸村俊夫)
  • ゲゲゲの鬼太郎(第5作)(ぬらりひょん)
  • ゼロの使い魔〜双月の騎士〜(オールド・オスマン)
  • 逮捕しちゃうぞフルスロットル(中嶋大丸)
  • モノノ怪 「鵺」(大澤廬房)

2008年

2009年

2010年

2011年

  • 銀魂'(平賀源外(初代))※第213話、過去の録音

OVA

劇場アニメ

ゲーム

吹き替え

俳優

クリストファー・ロイド
G・W・ベイリー
ジョー・ペシ
ダニー・デヴィート
ハリー・ディーン・スタントン
ポール・ホーガン
マイケル・ペイリン
ラム・チェンイン

映画

テレビドラマ

アニメ

特撮

ドラマCD

ラジオ

テレビ番組(実写出演)

テレビ番組(声の出演)

CM(実写出演)

CM(声の出演)

その他

脚注

  1. ^ “「ちびまる子」友蔵役の青野武が降板”. デイリースポーツ. (2010年6月27日). http://www.daily.co.jp/gossip/article/2010/06/27/0003136239.shtml 2012年4月11日閲覧。 
  2. ^ “まる子祖父役 青野武さん、9日に永眠 死因は解離性胸部大動脈瘤術のあとの多発性脳梗塞”. シネマトゥデイ. (2012年4月10日). http://www.cinematoday.jp/page/N0041115 2012年4月11日閲覧。 
  3. ^ “声優の青野武氏死去”. 時事通信. (2012年4月10日). http://www.jiji.com/jc/c?g=obt_30&k=2012041000585 2012年4月11日閲覧。 
  4. ^ 当初は代役を立てずほとんど台詞無しでの登場となり、213話では過去の収録音声を流用し(これが生前最後の新規クレジットとなった)、224話から島田が演じることになった。
  5. ^ 2011年10月26日に発売された『山猫は眠らない クアドリロジーDVDセット』にテレビ版吹替が収録されることとなり、追録部分のみ島田が代役を行っている。

外部リンク